JP4635927B2 - 印字装置 - Google Patents

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本発明は、接着層を介して基材と剥離シートが積層された長尺状の被記録媒体を切断する切断手段を備えた印字装置に関し、特に、被記録媒体を完全に分離切断する切断態様と、被記録媒体に切れ目のみを形成する切断態様を行いうる切断手段を備える印字装置に関する。
従来、印字された被記録媒体に対し、当該被記録媒体を完全に分離切断する切断態様(以下、フルカットという)と、被記録媒体に切れ目のみを形成するように切断する切断態様(以下、ハーフカットという)を実現可能な印字装置が存在する。
例えば、特許文献1には、1つのカット刃を、ラベルテープの幅方向にスライド移動させることで切断するカット機構を備えた印字装置が記載されている。そして、特許文献1に記載された印字装置では、ラベルテープの厚さに対するカット刃の位置を高い精度で制御することにより、ハーフカット、フルカットを実現している。
特開2004−114167号公報
しかしながら、上記特許文献1に係る印字装置では、ハーフカットとフルカットを切り替える際に、ラベルテープの厚さに対するカット刃の刃先の位置を高い精度で移動制御する必要がある。
従って、例えば、ハーフカットとフルカットを交互に行う場合、ハーフカットを行った後、カット刃の移動制御を行わなければならず、ユーザが所望の切断態様で切断されたラベルを手にするまで、多くの時間が必要となる。
特に、フルカットの後、ハーフカットに切り替える場合には、ハーフカットを実現するために、所望の印字が施されたラミネートテープ及び両面接着テープは切断するが、剥離テープは切り残すように、カット刃のラベルテープの厚さに対する位置を高い精度で制御する必要がある。即ち、カット刃の位置を高い精度で制御するために、カット刃の刃先の移動ステップを細かくする必要が生じ、所望の切断態様で切断されたラベルがユーザの手にわたるまでに多大な時間を要してしまう。
又、特許文献1に係る印字装置においては、ラベルテープの幅方向にカット刃をスライド移動させることにより、ハーフカット、フルカットでラベルテープを切断している。
この点、当該カット刃は片側のみに刃が形成されているため、カット刃の往きのスライド動作で、ラベルテープは切断される。そして、次回のカット動作に備えるため、カット刃を初期位置に戻すように構成されている。
即ち、1回のカット動作において、必ずカット刃を初期位置に戻す動作が必要となるので、ラベルテープのカットに要する時間を長期化する要因の一つになってしまっている。
更に、カット刃が片刃に構成されているので、ハーフカット、フルカットの何れにおいても、同じ刃を使用して切断することになるので、早期にカット刃の切れ味が低下してしまう虞があった。
本発明は、前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、接着層を介して基材と剥離シートが積層された長尺状の被記録媒体を切断する切断手段を備えた印字装置に関し、可動刃の移動方向を変更することで、被記録媒体を完全に分離切断する切断態様と、被記録媒体に切れ目のみを形成する切断態様とを実現可能とし、もって、被記録媒体の切断に要する時間を短縮可能な印字装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、接着層を介して基材と剥離シートが積層された長尺状の被記録媒体に所望の印字を行う印字手段と、前記印字手段により印字された被記録媒体を装置外部へ搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送された被記録媒体を、当該被記録媒体の幅方向に移動して切断する可動刃を有する切断手段と、を備える印字装置において、前記可動刃を所定方向に移動させ、前記被記録媒体を分離切断する第1切断態様と、第1切断態様とは逆方向に前記可動刃を移動させ、前記被記録媒体に切れ目のみを形成する第2切断態様と、に前記切断手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
そして、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の印字装置において、前記可動刃は、前記第1切断態様で被記録媒体を切断する第1刃と、前記第2切断態様で被記録媒体を切断する第2刃と、を有することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載の印字装置において、前記第1刃は、前記第1切断態様における可動刃の移動方向と鋭角を形成し、前記第2刃は、前記第2切断態様における可動刃の移動方向と鈍角を形成することを特徴とする。
更に、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3に記載の印字装置において、前記切断手段は、前記可動刃と、前記被記録媒体を幅方向に横断する切断径路を含む環状の移動径路に沿って、当該可動刃を移動させる可動刃移動手段と、を有することを特徴とする。
そして、請求項5に係る発明は、請求項4に記載の印字装置において、前記可動刃移動手段は、前記移動径路に沿った環状に形成され、前記可動刃が固設されたベルト部材と、前記ベルト部材を移動させるベルト駆動手段と、を有することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項4又は5に記載の印字装置において、前記切断手段は、複数の可動刃を有し、各可動刃は、隣り合う可動刃と前記切断径路の距離以上の間隔をもって、移動径路上に位置することを特徴とする。
すなわち、請求項1に係る発明の印字装置では、印字手段により、接着層を介して基材と剥離シートが積層された長尺状の被記録媒体に所望の印字が施される。そして、搬送手段により搬送された被記録媒体は、当該被記録媒体の幅方向に移動して切断する可動刃を有する切断手段によって、切断される。
ここで、当該印字装置においては、被記録媒体の切断に際し、制御手段で可動刃の移動方向を制御することによって、被記録媒体を分離切断する第1切断態様(所謂、フルカット)と、被記録媒体に切れ目のみを形成する第2切断態様(所謂、ハーフカット)の、2種類の切断態様を実現する。
これにより、本発明に係る印字装置においては、一の可動刃の移動方向を制御するのみで、ハーフカット、フルカットの2つの切断態様を実現することができる。
又、切断態様の変更に係る制御は、可動刃の移動方向を変更するのみであるので、従来のように、複雑且つ厳密な可動刃の移動制御は不要である。即ち、切断態様の変更に要する制御に割く時間を大幅に短縮することができるので、所望の切断態様に基づく被記録媒体の切断を短い時間で行うことができる。
そして、請求項2に係る印字装置は、切断手段に配設される可動刃において、第1切断態様(所謂、フルカット)で被記録媒体を切断する際に用いる第1刃と、第2切断態様(所謂、ハーフカット)で被記録媒体を切断する際に用いる第2刃を有している。
この結果、第1切断態様での切断時と、第2切断態様による切断時において、異なる刃で被記録媒体を切断することになるので、一の可動刃で長期にわたって、良好な切断を行うことができる。
また、第1刃、第2刃は、夫々第1切断態様、第2切断態様に用いる刃であるので、刃先の角度や刃の材質と表面を、各切断態様に特化したものにすることが可能となる。これにより、確実に夫々の切断態様に応じた切断を行うことができ、その切断を美麗に行うことが可能となる。
また、請求項3に係る印字装置においては、可動刃に形成される第1刃は、前記第1切断態様における可動刃の移動方向と鋭角を形成する。即ち、第1切断態様で被記録媒体を切断する際に、被記録媒体の幅方向に可動刃を移動させると、被記録媒体を可動刃側に引き込むことになる。この結果、被記録媒体の厚み全体が第1刃と当接することになるので、被記録媒体を確実に分離切断することが可能となる。
そして、可動刃に形成される第2刃は、第2切断態様に係る可動刃の移動方向と鈍角を形成する。即ち、第2切断態様で被記録媒体を切断する際に、可動刃を被記録媒体の幅方向に移動すると、被記録媒体を可動刃から離れる方向へ移動させることになる。つまり、第2刃は被記録媒体の表面と当接するものの、被記録媒体の厚み全体と当接することはないので、被記録媒体に切れ目のみを形成することが可能となる。
この結果、一の可動刃を用いた第1切断態様、第2切断態様による切断を、より簡易な構成で実現することが可能となる。
更に、請求項4に係る印字装置は、切断手段を、可動刃と、前記被記録媒体を幅方向に横断する切断径路を含む環状の移動径路に沿って、当該可動刃を移動させる可動刃移動手段と、によって構成する。即ち、可動刃移動手段により、可動刃は環状の移動径路に沿って移動し、上記切断径路を移動することで被記録媒体を切断する。この時、移動径路が環状であるので、切断径路を通過することなく、可動刃を所定の切断開始位置へ移動することができる。即ち、印字に伴う非記録媒体の搬送を妨げることなく、次に行われる切断に備えることができるので、迅速に被記録媒体を切断することができる。また、可動刃を移動径路に沿って移動させるだけで、被記録媒体を連続的に切断することが可能となる。
そして、請求項5に係る印字装置は、可動刃移動手段を、前記移動径路に沿った環状に形成され、前記可動刃が固設されたベルト部材と、前記ベルト部材を移動させるベルト駆動手段により構成する。つまり、可動刃の移動を、ベルト駆動手段によるベルト部材の移動で実現するので、より簡易な機構で可動刃の移動を実現することができる。この点、当該機構に要する部品点数を少なくすることができるので、印字装置における切断機構の省スペース化や作業工数の低減を図ることができる。
また、請求項6に係る印字装置は、前記切断手段は、複数の可動刃を有している。即ち、複数の可動刃の内、一の可動刃により被記録媒体を切断すると、他の可動刃が切断区間端部近傍に位置することになるので、より短い時間で、次の切断に対する準備をすることができる。この結果、ユーザを待たせることなく、所望の態様で被記録媒体を切断することができる。
そして、各可動刃は、隣り合う可動刃と前記切断径路の距離以上の間隔をもって、移動径路上に位置するので、一の可動刃による被記録媒体の切断前や切断後において、切断区間内に他の可動刃が位置することはない。即ち、複数の可動刃を有する場合であっても、印字動作を妨げることはなく、被記録媒体の印字、切断という動作を連続的に行うことが可能となる。
更に、切断手段には複数の可動刃が配設されているので、より長期にわたって、被記録媒体の切断を美麗に行うことが可能となる。
以下、本発明に係る印字装置をラベルプリンタに適用した実施形態に基づいて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1はラベルプリンタの斜視図である。
本実施形態に係るラベルプリンタ1は、パーソナルコンピュータ(図示せず、以下PCと称する)に接続されてPCからの印字指令に基づき所望の文字付テープを作成するものである。
ここで、図1に示すように、ラベルプリンタ1は本体筐体2を有しており、本体筐体2の上面には、開閉蓋3が開閉可能に設けられている。開閉蓋3は、図1中、本体筐体2の右端部にて回動可能に軸支されており、また、バネ等の付勢部材を介して常時開放方向に付勢されている。そして、本体筐体2の上面側部に配置された開閉ボタン4を押下した際には、開閉蓋3と本体筐体2とのロックが解除され、開閉蓋3は付勢部材の作用により開放されるように構成されている。
また、開閉蓋3には、透明カバーで覆われた透視窓5が形成されており、かかる透視窓5から本体筐体2の内部を視認することが可能である。ここで、透視窓5の直下には、テープカセット7が装着されるカセット収納部6が形成されている。従って、テープカセット7をカセット収納部6に装着した場合には、透視窓5を介して、テープカセット7上面に形成されたテープ特定表示部8(図2参照)を視認することが可能である。この点、テープ特定表示部8(図2参照)には、テープカセット7内に内蔵されている長尺状のテープ9のテープ幅、色、種類等の情報が表示されている。
即ち、ユーザは、カセット収納部6にテープカセット7を装着した状態であっても、透視窓5を介してテープ特定表示部8を視認することで、テープカセット7の種類等を容易に把握することができる。
そして、本体筐体2は、前方側(図1中、左側)に側壁10を有している。この側壁10には、本体筐体2内で印字されたテープ9を外部に排出するテープ排出口11が形成されている。又、本体筐体2の側壁10において、開閉ボタン4の下方にはラベルプリンタ1の電源のオン・オフを行う電源ボタン14が設けられている。
次に、ラベルプリンタ1の内部構造について図2に基づき説明する。本体筐体2の内部には、内部ユニット20が配設されている。
この内部ユニット20は、基本的に、テープカセット7を収納するカセット収納部6と、テープ9に印字を行う印字機構21と、印字機構21により印字されたテープ9を切断する切断機構15とから構成されている。
尚、カセット収納部6には、テープ排出口11から排出されるテープ9の幅方向の向きが垂直方向となるように、テープカセット7が収納される。
先ず、内部ユニット20を構成する印字機構21について図2に基づき説明する。図2は、本実施形態にかかるラベルプリンタ1の内部の内部ユニット20を模式的に示す平面図である。
印字機構21において、サーマルヘッド23は、カセット収納部6に立設されたヘッド取付部24に配置されている。そして、このサーマルヘッド23に対しては、プラテンローラ26が圧接可能な位置に対向配置されている。このプラテンローラ26は、ローラホルダ25に回転可能に支持されている。そして、係るサーマルヘッド23は、多数の発熱素子を有しており、各発熱素子の発熱制御を行うことで、テープ9に文字等を印字する。
カセット収納部6のテープ排出口11近傍には、テープ圧接ローラ28が配置されている。カセット収納部6にテープカセット7を装着した場合には、当該テープカセット7のテープ排出部近傍に回転可能に支持されているテープ送りローラ27が、当該テープ圧接ローラ28に対向するので、テープ送りローラ27、テープ圧接ローラ28の間を搬送されるテープ9を圧接することが可能となる。
そして、印字機構21には、ローラホルダ25が、カセット収納部6の側部において(図2中、下側)、支持軸29により回動可能に枢支されている。このローラホルダ25は、切換機構により印字位置とリリース位置とに切換可能に構成されている(図2は印字位置に切り換えられた状態を示す)。
又、係るローラホルダ25には、上述したプラテンローラ26、テープ圧接ローラ28が夫々回転可能に配設されている。図2に示すように、ローラホルダ25が印字位置に切り替えられると、ローラホルダ25に配設されているプラテンローラ26は、サーマルヘッド23に圧接される。この時、テープ圧接ローラ28は、テープ送りローラ27に対して圧接される。
尚、テープ送りローラ27、テープ圧接ローラ28は、搬送用モータとギア機構(図示せず)によって連動して回転駆動される。それによって、サーマルヘッド23により文字等が印字されたテープ9をテープ排出方向(図2中、左方向)に送り出すことができる。
尚、前記印字機構21により印字されたテープ9は、テープ排出方向に位置する切断機構15へ搬送される。ここで、後述する切断機構15へ搬送されたテープ9は、PCから受信したデータに基づいて、自動的に切断され、側壁10に形成されたテープ排出口11から排出される。
ここで、本実施形態に係るラベルプリンタ1において使用されるテープカセット7の概略構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図3は、本実施形態に係るテープカセットの概略構成を示す説明図である。
図3に示すように、テープカセット7内部には、透明テープリール158が右側後部に回転可能に設けられており、当該透明テープリール158に隣り合う左側後部には、離型紙リール159が回転可能に配設されている。
又、透明テープリール158と離型紙リール159との間の中央部には、筒状の巻取ローラ160が回転可能に設けられている。そして、当該巻取ローラ160に隣り合う斜め右側前方には、インクリボンリール161が回転可能に設けられている。
そして、このテープカセット7の前部には、後述するサーマルヘッド23が嵌め込まれる嵌合部162が形成されている。この嵌合部162の一部は、前方に向かって開口され、透明テープ150に印字を施す印字処理部163を構成している。更に、嵌合部162に隣り合う左側前部には、筒状のテープ送りローラ27が回転可能に設けられている。
そして、テープカセット7には、印字用の透明テープ150と、透明な第1粘着剤層151、基材152、第2粘着剤層153、剥離紙154からなる離型紙テープ156と、インクリボン164の3種のテープが、それぞれ、透明テープリール158、離型紙リール159、インクリボンリール161に巻回された状態で収容されている。
そして、テープカセット7がカセット収納部6に装着され、印字処理が実行されると、搬送用モータの駆動に従って巻取ローラ160、テープ送りローラ27が回転駆動され、印字用の透明テープ150の搬送やインクリボン164の巻き取りが行なわれる。即ち、透明テープ150は、透明テープリール158から印字処理部163に引き出され、離型紙テープ156は、離型紙リール159からテープ送りローラ27に向かって引き出される。
この時、インクリボン164は、インクリボンリール161から印字処理部163に引き出され、その後、印字処理部163に引き出されたインクリボン164は、巻取ローラ160によって巻き取られる。
ここで、搬送用モータの駆動により引き出された透明テープ150は、印字処理部163において、サーマルヘッド23とプラテンローラ26との間に挟まれ、インクリボン164と密着する。そして、この時にサーマルヘッド23の発熱素子の発熱態様を制御することによって、インクリボン164のインクが透明テープ150に転写され、PCから受信した印字データに応じた文字や図形などの印字が施される。
その後、所望の印字が施された透明テープ150は、テープ排出方向へ向かって、テープ送りローラ27とテープ圧接ローラ28の間を搬送される。この時、透明テープ150に対して、離型紙リール159から引き出された離型紙テープ156が、テープ送りローラ27、テープ圧接ローラ28により圧接されつつ貼りあわされる。
こうして所望の印字が施されたテープ9は、切断機構15により切断され、ラベルプリンタ1の外部に排出される。ここで、テープ9は、印字用の透明テープ150、第1粘着剤層151、基材152、第2粘着剤層153、剥離紙154の5層により構成される(図4参照)。そして、当該テープ9の剥離紙154を剥がすことにより、所望の場所に貼り付けることができるラベル155がユーザに提供される。即ち、透明テープ150、第1粘着剤層151、基材152、第2粘着剤層153の4層により、ラベル155が構成される。
次に、印字機構21で印字されたテープ9を切断する切断機構15について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図5は、本実施形態に係るラベルプリンタ1の切断機構を模式的に示す平面図である。そして、図6は、本実施形態に係るラベルプリンタ1に係る切断機構を模式的に示す立面図である。
図5、図6に示すように、切断機構15は、フレーム76に、カッターユニット70、ベルト部材71、搬送プレート72、カッターガイド部材73、カッターモータ43、テープストッパ74、切断補助部材75等を配設して構成されている。
ここで、フレーム76には、印字機構21から搬送されるテープ9の位置に対応して、搬送開口76Aが2箇所に形成されている。即ち、印字が施されたテープ9は、印字機構21側(図5中、右側)の搬送開口76Aから切断機構15内部へと搬送される。そして、切断機構15により切断されたテープ9は、他方に形成されている搬送開口76A(図5中、左側)から排出される。
そして、搬送プレート72は、フレーム76に形成された2つの搬送開口76Aの開口縁を結ぶように、フレーム76に固設されている。即ち、印字機構21側の搬送開口76Aから切断機構15へと搬送されたテープ9は、搬送プレート72表面に沿って移動し、他方の搬送開口76Aからラベルプリンタ1外部へと排出される。また、搬送プレート72には、長穴形状のカッター孔72Aが開口されている。このカッター孔72Aは、搬送プレート72を搬送されるテープ9の幅方向が長手方向となるように開口されている。
ここで、後述するカッターユニット70に配設されたカッター本体77は、当該カッター孔72Aから、テープ9の搬送径路上に突出する(図9、図10参照)。そして、カッターユニット70の移動に伴い、カッター本体77はカッター孔72Aを長手方向に移動することになるので、搬送プレート72上に位置するテープ9をその幅方向に切断することが可能となる。
そして、フレーム76には、当該切断機構15の駆動源であるカッターモータ43が配設されている。ここで、カッターモータ43は、正逆回転可能なステッピングモータであり、ギア列78を介して、ベルト駆動ギア79に駆動力を伝達している。従って、カッターモータ43を駆動制御することにより、ベルト駆動ギア79の回転を制御することができる。
このベルト駆動ギア79には、環状に形成されたベルト部材71が取り付けられている(図5、図6参照)。ここで、当該ベルト部材71には、図7に示すように、歯部71Aが形成されている。当該歯部71Aは、ベルト駆動ギア79周面の歯(図示せず)に嵌合する。つまり、カッターモータ43の駆動力は確実にベルト部材71に伝達されるので、カッターモータ43を駆動制御することにより、ベルト部材71の移動方向、移動速度を制御することができる。
又、図5、図6に示すように、ベルト部材71の外表面には、カッターユニット70が、環状に形成されたベルト部材71の半周分の間隔を隔てた2箇所に固設されている。従って、カッターモータ43の駆動に基づいて、カッターユニット70がベルト部材71と共に移動することになり、搬送プレート72上のテープ9を切断することができる。
ここで、ベルト部材71に配設されているカッターユニット70は、テープ9を切断するカッター本体77と、カッターホルダ80により構成されている。
ここで、カッター本体77について、図8を参照しつつ説明する。カッター本体77は、セラミック又は超硬材により形成されており、図8に示すように、その両側にハーフカット用刃77A、フルカット用刃77Bの異なる2つの刃が形成されている。ハーフカット用刃77Aは、側面視円弧状に形成され、フルカット用刃77Bは、略「く」字凹状に形成されている。また、ハーフカット用刃77A、フルカット用刃77Bは、共に、刃の厚みの中心に向かった刃付け(所謂、両刃)がなされており、それぞれの表面には、非粘着処理等の表面処理が施されている。
又、図8に示すように、ハーフカット用刃77Aは、ハーフカット時の移動方向と、ハーフカット用刃77Aの刃面がなす角度Xが、鈍角(例えば、120°〜160°)をなすように形成されている。このように構成することにより、テープ9を切断方向に対して垂直な方向に押し上げるように移動させることができる(図9(A)、(B)参照)。
一方、フルカット用刃77Bは、フルカット時の移動方向と、フルカット用刃77Bの刃面のなす角度Yが、鋭角(例えば、25°〜60°)をなすように形成されている。これにより、テープ9を搬送プレート72側に引き込むことができる(図10(A)、(B)参照)。即ち、フルカット用刃77Bがテープ9の厚み全てに当接する状態を実現することができるので、テープ9を確実にフルカットで切断することができる。
そして、カッター本体77は、カッターホルダ80に固定され、当該カッターホルダ80によりベルト部材71に固設される(図5、図6参照)。
そして、図5に示すように、カッターホルダ80には、突部80Aと、切断補助溝80Bが形成されている。
ここで、フレーム76には、環状に形成されたベルト部材71に対応し、環状に形成されたガイド溝73Aを有するカッターガイド部材73が配設されている(図6参照)。そして、カッターホルダ80に形成された突部80Aは、当該ガイド溝73Aに挿入される。
従って、カッターモータ43を駆動し、カッターユニット70を移動が行う際には、ガイド溝73Aと突部80Aが協働する。即ち、当該カッターユニット70は、常にガイド溝73Aに沿った所定の移動径路を周回することになる。この結果、仮に、ベルト部材71に伸びが生じたとしても、カッターユニット70で、搬送プレート72上のテープ9を確実に切断することができる。
又、フレーム76には、搬送プレート72の下方に、板状の切断補助部材75が配設されている。この切断補助部材75は、所定の間隔を隔てて、当該搬送プレート72と平行に配設されている。
ここで、カッターホルダ80に形成された切断補助溝80Bには、切断補助部材75の端部が挿入される(図5参照)。即ち、カッターユニット70によるテープ9の切断に際し、切断補助部材75、切断補助溝80Bが協働することにより、カッターユニット70がテープ9から遠ざかる方向へ移動することを規制することができる。この結果、テープ9の切断を良好且つ安定した態様で行うことが可能となる。
又、フレーム76には、搬送プレート72の上方に、板状のテープストッパ74が配設されている。従って、搬送開口76Aから切断機構15に至ったテープ9は、搬送プレート72と、テープストッパ74の間の空間を搬送されることになる。尚、テープストッパ74は、ハーフカットで切断する際におけるテープ9の移動を制限する役割を果たす。
次に、上述した構成を有する切断機構15における切断動作について、図面を参照しつつ詳細に説明する。ここで、上述したように、2つのカッターユニット70は、夫々ベルト部材71に固設されている。従って、当該切断機構15においては、カッターモータ43の駆動制御を行うことにより、カッターユニット70の移動方向を変更することができる。即ち、カッターモータ43を駆動制御し、カッターユニット70を時計回り(以下、正方向という)に移動させることにより、テープ9をフルカットで切断することができる(図6参照)。一方、カッターユニット70を反時計回り(以下、逆方向という)に移動させた場合には、テープ9をハーフカットで切断することができる(図6参照)。
先ず、テープ9のハーフカットによる切断について、図面を参照しつつ詳細に説明する。後述する制御プログラムにより、ハーフカット実行開始前の時点では、一のカッターユニット70は、テープ9の幅寸法を含み、テープ9を切断する区間(以下、切断区間という)の上端部近傍の所定位置に位置している。この時、他方のカッターユニット70は、環状に形成されたベルト部材71の中心に対して対象となる位置に位置している(図14(A)参照)。以下、この状態を「第1状態」という。
カッターユニット70が第1状態にあり、テープ9が所定のカット位置まで搬送されると、CPU111は、制御プログラムに基づいてカッターモータ43を駆動制御し、カッターユニット70を逆方向に移動させる。これにより、テープ9の上端部近傍に位置していたカッターユニット70は、テープ9を幅方向に横断するように移動する。
この時、カッターユニット70を逆方向に移動させることにより、テープ9には、ハーフカット用刃77Aが当接し、テープ9にハーフカットを施すことができる。
ここで、テープ9にハーフカットを施す際のテープ9、カッターユニット70の動きについて図面を参照しつつ詳細に説明する。
上述したように、テープ9は搬送プレート72表面に沿って搬送される。そして、カッターユニット70を逆方向に移動させると、カッター本体77のハーフカット用刃77Aが、搬送プレート72の下方からカッター孔72Aを介して、テープ9に当接する(図9(A)参照)。
上述したように、ハーフカット用刃77Aは、カッターユニット70の移動方向に対して鈍角を形成する刃面を有する側面視円弧状の刃である。カッターユニット70が図9中下方に移動していくと、テープ9は、ハーフカット用刃77Aの刃面に沿って、テープストッパ74側(図9中、左側)に移動する。即ち、ハーフカット用刃77Aを鈍角に形成することにより、テープ9をテープストッパ74方向に移動させる効果を生み出す。
ここで、図9(B)に示すように、ハーフカット用刃77Aの刃面とテープストッパ74表面との最短距離は、剥離紙154の厚みよりやや少ない距離となるように構成されている。従って、テープ9がテープストッパ74まで移動すると、ハーフカット用刃77Aの刃面とテープストッパ74表面との最短距離にあたる部分のみが切断されずに残った状態になる。つまり、ラベル155部分のみが完全に切断され、剥離紙154は残った状態になるので、カッターユニット70をテープ9の幅方向に沿って、下方に移動させることにより、テープ9にハーフカットを施すことができる。
こうして、カッターユニット70は、切断区間を移動し、テープ9を幅方向にわたって横断すると、切断区間の下端部に位置する。そして、この時、図14(B)にしめすように、他方のカッターユニット70は、当該カッターユニット70と点対象の位置に移動する。以下、この状態を第2状態という。
即ち、本実施形態に係るラベルプリンタ1においては、カッターモータ43の駆動により、切断区間を上方向から下方向へ、カッターユニット70を移動させることで、テープ9にハーフカットを施すことができる。つまり、ハーフカットの前後において、切断機構15は、第1状態(図14(A)参照)から第2状態(図14(B)参照)に変化することになる。
次に、テープ9にフルカットを施す際のテープ9、カッターユニット70の動きについて図面を参照しつつ詳細に説明する。
テープ9をフルカットで切断する場合、後述する制御プログラムにより、切断機構15は、搬送プレート72側のカッターユニット70が下方に位置する第2状態にある。従って、PC118から指定された所定のカット位置まで、テープ9が搬送されると、カッターモータ43を駆動して、カッターユニット70を正方向に移動させる。これにより、カッター本体77のフルカット用刃77Bが、カッター孔72Aを介して、テープ9に当接する。
ここで、フルカット用刃77Bは、カッターユニット70の移動方向に対して鈍角(例えば、135°〜155°)を形成する刃面を有する側面視略「く」字状の刃である。そして、フルカット動作を開始し、カッターユニット70を逆方向に移動すると、先ず、テープ9の幅方向端部がフルカット用刃77Bの上部(即ち、カッターユニット70の移動方向と鈍角を形成している刃)に当接する(図10(A)参照)。
この時、フルカット用刃77Bの上部は、カッターユニット70の移動方向に対して鈍角を形成しているので、カッターユニット70がテープ9の幅方向下端から上端へと移動していくと、テープ9を搬送プレート72側に引き寄せるように移動させる(図10(B)参照)。又、このように、テープ9を搬送プレート72側に引き寄せることにより、テープ9の厚み全体に対して、フルカット用刃77Bを当接させることができる。従って、この状態で、カッターユニット70を正方向へ、テープ9の幅方向にわたって移動させることで、テープ9を完全に分離するフルカットを行うことが可能となる。
こうして、テープ9にフルカットを行うと、切断区間の下方に位置していたカッターユニット70は、切断区間の上方に位置することになる。又、他方のカッターユニット70は、図6における右上方の位置から右下方の位置へ移動する。即ち、フルカットの前後において、切断機構15は、第2状態(図14(B)参照)から第1状態(図14(A)参照)に変化する。
次に、ラベルプリンタ1の制御系について図11を参照して説明する。図11は、ラベルプリンタ1の制御ブロック図である。ラベルプリンタ1の制御構成は、本体筐体2内部に配設される不図示の制御基板上に形成される制御回路110を核として構成されている。制御回路110には、各機器を制御するCPU111と、このCPU111にデータバス112を介して接続された入出力インタフェース113、CGROM114、ROM115、116、RAM117とから構成されている。なお、CPU111の内部にはタイマ111Aが設けられている。
ここに、CGROM114には、多数のキャラクタの各々に関して、表示のためのドットパターンデータがコードデータに対応させて格納されている。
また、ROM(ドットパターンデータメモリ)115には、アルファベット文字や記号等のキャラクタを印字するための多数のキャラクタ各々に関して、印字用のドットパターンデータが格納されている。この点、ドットパターンデータは、書体(ゴシック系書体、明朝体書体等)毎に分類され、書体毎に文字サイズ分、コードデータに対応付けられている。また、当該ROM115には、階調表現を含むグラフィック画像を印字するためのグラフィックパターンデータも記憶されている。
一方、ROM116には、PC118から入力された文字や数字等のキャラクタのコードデータに基づいて、印字バッファのデータを読み出し、サーマルヘッド23、搬送用モータ119、テープ排出モータ65を駆動する印字処理プログラム、印字終了時にテープ9をカット位置まで搬送し、PC118からの受信データに基づいて、切断機構15によりテープ9を切断する切断処理プログラム等、ラベルプリンタ1の制御上必要な各種のプログラムが格納されている。
そして、CPU111は、かかるROM116に記憶されている各種プログラムに基づいて各種の演算を行うものである。
さらに、RAM117には、テキストメモリ117A、印字バッファ117B、カットデータ記憶エリア117E等が設けられている。テキストメモリ117Aには、PC118から入力された印字データが格納される。また、印字バッファ117Bには、複数の文字や記号等の印字用ドットパターンや各ドットの形成エネルギ量である印加パルス数等がドットパターンデータとして格納される。尚、CPU111は、印字バッファ117Bに記憶されているドットパターンデータに従って、サーマルヘッド23の発熱態様を制御し、テープ9に対してドット印字を行う。
また、カットデータ記憶エリア117Eには、PC118から受信したデータに含まれるカットデータが格納される。このカットデータは、印字されたテープ9の切断態様(即ち、カット位置やハーフカット又はフルカットの指定)を規定したデータである。従って、所望の印字が施されたテープ9は、当該カットデータ記憶エリア117Eに記憶されているカットデータに基づいて、切断機構15により切断される。
尚、RAM117は、上記各種制御プログラムの演算結果が一時的に格納される記憶装置としても用いられる。
また、CPU111は、入出力インタフェース113と接続されている。当該入出力インタフェース113には、PC118と、サーマルヘッド23を駆動するための駆動回路120と、搬送用モータ119を駆動するための駆動回路121と、カッターモータ43を駆動するための駆動回路122と、及びテープ排出モータ65を駆動するための駆動回路123とが各々接続されている。
従って、PC118における文字入力等に基づく印字データをカットデータと共に受信した場合、CPU111は、入力された文字等に基づく印字データをテキストメモリ117Aに順次記憶し、同時に受信したカットデータをカットデータ記憶エリア117Eに順次記憶する。こうして、印字データを受信すると、CPU111は、駆動回路120を介して、サーマルヘッド23を駆動し、印字バッファ117Bに記憶されたドットパターンデータに基づいて、テープ9に印字を施す。又、CPU111は、これと同期して、駆動回路121を介して搬送用モータ119を駆動して、テープの搬送制御を行う。そして、一の印字データに基づく印字を終えると、印字が施されたテープ9を、テープ9を切断する部分(以下、カット位置)まで搬送し、当該印字データに対応するカットデータに基づいて、切断機構15による切断(フルカット又はハーフカット)を行う。
次に、本実施形態に係るラベルプリンタ1におけるメイン処理プログラムについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図12は、ラベルプリンタ1のメイン処理プログラムのフローチャートである。
尚、このメイン処理プログラムに係る説明に際し、ラベルプリンタ1は、CPU111に接続されており、電源が投入されているものとする。
図12に示すように、メイン処理プログラムの実行が開始されると、先ず、CPU111は、RAM117の印字バッファ117Bを参照し、印字データが格納されているか否かについての判断を行う。PC118から印字データ、カットデータを受信し、印字バッファ117B、カットデータ記憶エリア117Eに格納した場合又は既に受信した印字データ、カットデータが残っている場合には(S1:YES)、CPU111は、S2に処理を移行する。一方、印字バッファ117Bに印字データが格納されていない場合には(S1:NO)、CPU111は、PC118から印字データ、カットデータを受信するまで処理を待機する。
S2においては、CPU111は、印字バッファ117Bに格納されている印字データに基づいて、テープ9に印字を行う印字処理を実行する。即ち、テープ9を搬送しつつ、当該印字データに対応するドットパターンデータに基づき、サーマルヘッド23の発熱態様を制御することにより、テープ9に印字データに基づく印字を施す。尚、この印字処理(S2)については、従来のラベルプリンタと同様の処理であるので、詳細な説明は省略する。
そして、当該印字データに基づく印字を終了すると、CPU111は、S3に処理を移行する。
S3に移行すると、CPU111は、印字処理(S2)で印字を行った印字データに対応するカットデータを参照し、当該カットデータに規定されているカット位置まで、テープ9を搬送する。カット位置にテープ9を搬送した後、CPU111は、S4に処理を移行する。
続いて、S4では、CPU111は、当該印字データに対応する切断態様がフルカットであるか否かについての判断をおこなう。即ち、CPU111は、カットデータ記憶エリア117Eを参照し、印字処理(S2)で用いた印字データに対応するカットデータにフルカットが規定されているか否かを判断する。当該カットデータにフルカットが規定されている場合には(S4:YES)、CPU111は、フルカット処理(S5)に処理を移行する。一方、当該カットデータに、フルカットではなく、ハーフカットが規定されている場合(S4:NO)、CPU111は、ハーフカット処理(S6)に処理を移行する。
S5に移行すると、CPU111は、当該カット位置において、テープ9をフルカットで切断するフルカット処理を行う。即ち、CPU111は、カッターモータ43を駆動制御し、カッターユニット70を正方向に移動させる。これにより、テープ9は、カット位置で完全に分離切断される。
尚、フルカット処理(S5)に移行する前(具体的には、印字処理(S2)中)に、後述する切断前処理プログラムに基づいてカッターモータ43を駆動することにより、CPU111は、切断機構15を第2状態(図14(B)参照)としている。この切断前処理プログラムについては、後に詳細に説明する。従って、当該フルカット処理(S5)においては、テープ9をフルカットで切断する動作のみが行われるので、テープ9の切断に要する時間を短縮することができる。
テープ9をフルカットで切断した後、CPU111は、S1に処理を戻す。
一方、S6においては、CPU111は、当該カット位置で、テープ9をハーフカットで切断するハーフカット処理を行う。この場合、CPU111は、カッターモータ43を駆動制御し、カッターユニット70を逆方向に移動させる。上述したように、カッターユニット70を逆方向に移動させることにより、テープ9には、ハーフカットが施される。
この点、ハーフカット処理(S6)においても、ハーフカット処理(S6)に移行する前(具体的には、印字処理(S2)中)に、CPU111は、後述する切断前処理プログラムに基づいて、切断機構15を第1状態としている。従って、ハーフカット処理(S6)においても、テープ9をハーフカットで切断する動作のみが行われるので、テープ9の切断に要する時間を短縮することができる。
テープ9をハーフカットで切断した後、CPU111は、S1に処理を戻す。
続いて、上記メイン処理プログラムと並行処理される切断前処理プログラムについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図13は、切断前処理プログラムのフローチャートである。
尚、この切断前処理プログラムは、メイン処理プログラムにおける印字処理(S2)に対する並行処理として実行される。
印字処理(S2)の開始と共に、切断前処理プログラムが開始されると、CPU111は、先ず、現在、印字処理(S2)で用いられている印字データに係るカットデータを参照し、当該印字データに係る切断態様(ハーフカット、フルカット)が、直前の切断態様と同じ切断態様であるか否かについての判断を行う(S11)。現在のカットデータに係る切断態様が直前のものと同一である場合には(S11:YES)、CPU111は、S12に処理を移行する。一方、現在のカットデータに係る切断態様が直前のものと同一ではない場合には(S11:NO)、CPU111は、そのまま切断前処理を終了する。
そして、S12では、CPU111は、切断機構15を現在のカットデータに係る切断態様に対応する状態(即ち、第1状態又は第2状態)に変更する。即ち、CPU111は、切断機構15を当該カットデータに対応する状態とするべく、カッターモータ43を制御し、カッターユニット70を高速移動する。切断機構15の状態を現在のカットデータに係る切断態様に基づく状態へと迅速に変更した後、CPU111は、切断前処理を終了する。
ここで、上述した切断前処理に基づく切断機構15の動作について、図面を参照しつつ、具体例をもって詳細に説明する。
尚、2つの印字データに対応するカットデータの切断態様の基づく切断機構15の動作の説明に際し、先に印字される印字データを「第1印字データ」といい、その直後に印字される印字データを「第2印字データ」という。又、第1印字データ、第2印字データに対応するカットデータを、夫々「第1カットデータ」、「第2カットデータ」という。
例えば、第1カットデータ、第2カットデータの何れにおいても、切断態様としてハーフカットが規定されている場合、先ず、印字処理(S2)において、第1印字データに基づく印字がテープ9に施される。
そして、当該第1印字データに対応する第1カットデータには、切断態様として「ハーフカット」が規定されているので、当該第1印字データの印字を終了した後、ハーフカット処理(S6)により、テープ9は、ハーフカットで切断される。ここで、ハーフカットでテープ9を切断すると、切断機構15は、第1状態(図14(A)参照)から第2状態(図14(B)参照)になる。
そして、この具体例においては、第1カットデータに係るハーフカット処理(S6)を終了すると、ラベルプリンタ1では、第2印字データに係る印字処理(S2)が行われる。
ここで、第2印字データに係る印字処理(S2)の実行中においては、上述した切断前処理プログラムが並行処理される。即ち、第1カットデータに基づくハーフカット処理(S6)の実行により、第2状態にある切断機構15を、第2カットデータに係るハーフカットの実行準備状態である第1状態へと迅速に変更する処理が行われる。
具体的に説明すると、第1カットデータに係るハーフカット処理(S6)を終了した時点で、切断機構15は、第2状態(即ち、一のカッターユニット70が切断区間の下端近傍に位置する状態)になっている(図15参照)。
図15に示すように、当該切断機構15において、ベルト部材71には、2つのカッターユニット70が配設されている。そして、夫々のカッターユニット70は、環状に形成されたベルト部材71の中心に対して、点対称に位置するように配設されている。
従って、切断区間の下端部に位置しているカッターユニット70を所定量(図15の場合、ベルト駆動ギア79の円周の半分程度)移動させると、他方のカッターユニット70が、切断区間の上端部に位置することになる。即ち、カッターユニット70を上記所定量分だけ移動させることにより、切断機構15を第2状態から第1状態へと変更することができる。このように、切断機構15を第2状態から第1状態へ変更する際に要するカッターユニット70の移動は、ベルト駆動ギア79の円周の半分程度という短い距離で済むので、切断機構15の状態を変更する場合であっても、無駄に要する時間を削減することができる。
尚、第1カットデータ、第2カットデータにおいて、何れも「フルカット」が規定されていた場合については、上述の「ハーフカット」の場合と略同様であるので、詳しい説明は省略する。簡単に説明すると、「フルカット」を連続して行う場合には、フルカットでテープ9を切断した結果、第1状態にある切断機構15を、第2印字データに係る印字処理(S2)に対し、切断前処理プログラムを並行処理することで、第2状態に変更する。この時、図15に示すように、ベルト駆動ギア79の円周の半分程度、カッターユニット70を移動させるだけで、第1状態から第2状態にすることができる。
又、第1カットデータ、第2カットデータに規定されている切断態様が、夫々異なっている場合には、カッターユニット70を移動させる必要はない。例えば、「ハーフカット」、「フルカット」の順で切断する場合には、ハーフカットで切断した時点で、切断機構15は、第2状態となっている。ここで、第2状態にある切断機構15は、フルカットでの切断に係る実行準備状態であるので、切断前処理プログラムで、カッターユニット70を移動させる必要はない。この点、「フルカット」、「ハーフカット」の順で切断する場合であっても同様である。
この結果、これらの場合には、印字処理(S2)終了後に余分な動作を行うことなく、迅速にテープ9の切断を実行することができる。
このように、本実施形態に係るラベルプリンタ1においては、印字処理(S2)中に、切断前処理プログラムに基づいて、印字されている印字データに対応するカットデータに基づいて、カッターユニット70を所定位置に移動させるので、印字処理(S2)終了後、迅速に印字されたテープ9を切断することができる。特に、連続してテープ9に印字を行い、ラベル155を作成する場合、複数枚のラベル155の作成に要する時間を大幅に短縮することができる。
具体的に説明すると、例えば、特開2004−114167号公報記載のラベルプリンタ等に代表される「カッターユニットをテープに対してスライド移動させて切断するラベルプリンタ」では、テープを1回切断する度にスライド移動させたカッターユニットを初期位置に戻す動作が必要となり、テープの切断に要する時間が長期化してしまう。
この点、本実施形態に係るラベルプリンタ1においては、テープ9の切断に際し、カッターユニット70の移動距離を短くすることができるので、上記従来のラベルプリンタに比して、テープ9の切断に要する時間を大幅に短縮することができる。又、印字処理(S2)実行中に、カッターユニット70の移動を行うので、ユーザを待たせることなく、テープ9の切断を開始することができる。即ち、本発明に係るラベルプリンタ1においては、ラベル155の作成に要する時間を大きく短縮することができる。
又、テープをハーフカット又はフルカットで切断する場合に、従来から存在するラベルプリンタにおいては、カッターの刃先とテープの厚みとの位置関係を厳密に制御することでハーフカット、フルカットを切り替える必要があった。しかしながら、このラベルプリンタでは、テープとカッターの刃先の位置関係を厳密に制御する必要上、ハーフカットとフルカットを切り替える際に、当該切換動作に多大な時間が必要となり、ユーザは、快適にラベルを作成することができなかった。
この点、本実施形態に係るラベルプリンタ1においては、カッターユニット70の移動方向を変更するだけで、ハーフカット、フルカットを切り替えることができる。即ち、カッターモータ43の制御のみで、ハーフカット、フルカットを切り換えることができ、従来のラベルプリンタのような切換動作を必要としないので、ラベル155の作成に要する時間を、この点からも短縮することが可能となる。
そして、本実施形態に係るラベルプリンタ1では、一のカッター本体77に対して、ハーフカット用刃77A、フルカット用刃77Bを備えるように構成している。この点、上記従来のラベルプリンタにおいては、フルカット、ハーフカットの何れであっても、同一のカッター刃を用いて切断しているので、本実施形態に係るカッター本体77に比して、より短い期間で刃の切れ味等が低下してしまう。つまり、本発明に係るラベルプリンタ1においては、切断機構15によるテープ9の切断を、ハーフカット、フルカットに関わらず、より長期にわたって高い品質で提供することが可能となる。
次に、上述の実施形態と異なる実施形態を第2実施形態とし、当該第2実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、この第2実施形態におけるラベルプリンタの基本的構成は上記実施形態と同様であるため、同一の部材については、上記実施形態と同じ符号を用いて説明する。又、第2実施形態に係るラベルプリンタ1は、上記実施形態と、切断機構15の構成のみが異なるので、当該切断機構15についてのみ、詳細に説明する。
第2実施形態に係るラベルプリンタ1に配設されている切断機構15は、上述した切断機構15とその基本構成を同じくするものである。
ここで、第2実施形態に係る切断機構15と、上述の実施形態に係る切断機構15との相違点は、カッターユニット70の個数にある。即ち、上述の実施形態に係る切断機構15においては、ベルト部材71の2箇所にカッターユニット70が配設されていたが、第2実施形態に係る切断機構15においては、ベルト部材71の1箇所にのみカッターユニット70が配設されている(図16参照)。
そして、第2実施形態に係る切断機構15においても、カッターユニット70の構成は同一であり、ハーフカット用刃77A、フルカット用刃77Bを有するカッター本体77が、カッターホルダ80に固設されている。従って、上述の実施形態と同様に、カッターユニット70を正方向に移動することにより、切断区間内でテープ9をフルカットすることができる(図9(A)、(B)参照)。又、カッターユニット70を逆方向に移動させた場合には、切断区間内でテープ9をハーフカットすることができる(図19(A)、(B)参照)。
次に、第2実施形態に係るラベルプリンタ1において、複数枚(例えば、2枚)のラベル155を作成する場合の切断機構15の動作について説明する。尚、上述の実施形態と同様に、先に印字される印字データを「第1印字データ」といい、その直後に印字される印字データを「第2印字データ」という。又、第1印字データ、第2印字データに対応するカットデータを、夫々「第1カットデータ」、「第2カットデータ」という。
先ず、第1カットデータに係る切断態様と、第2カットデータに係る切断態様が異なる場合について説明する。例えば、第1カットデータに「ハーフカット」、第2カットデータに「フルカット」の切断態様が規定されている場合には、第1印字データに係る印字処理(S2)を終了した時、切断機構15は、切断前処理プログラムに基づく制御により、カッターユニット70が切断区間の上部近傍に位置する状態(以下、第3状態という)となっている(図17(A)参照)。
そして、ハーフカット処理(S6)において、第1印字データが印字されたテープ9にハーフカットを施す。即ち、切断区間の上部に位置するカッターユニット70を、切断区間を通過して、切断区間の下部に移動させる。これにより、上述の実施形態と同様、カッターユニット70とテープストッパ74が協働し、テープ9にハーフカットが施される。
尚、第2実施形態に係る切断機構15において、カッターユニット70が切断区間の下部に位置した状態を第4状態という(図17(B)参照)。
続いて、ラベルプリンタ1は、第2印字データに係る印字処理(S2)を実行する。第2印字データに基づく印字をテープ9に施した後、フルカット処理(S5)において、当該テープ9をフルカットで切断する。
ここで、第2実施形態に係るラベルプリンタ1においても、カッターモータ43の駆動制御により、カッターユニット70を切断区間の下部から上部へと移動させることにより、テープ9をフルカットで切断する。言い換えると、ラベルプリンタ1では、切断機構15を第4状態から第3状態に変更することにより、テープ9を完全に分離切断する。
この点、この具体例の現時点では、第1カットデータに基づいてハーフカットを行っているため、切断機構15は第4状態にある。従って、第2印字データに基づく印字処理(S2)の実行中に並行処理される切断前処理プログラムでカッターユニット70を移動させる必要はなく、第2印字データに係る印字処理(S2)を終了した後、迅速に第2カットデータに係るフルカット処理(S5)を行うことができる。
尚、上記具体例の場合には、2枚のラベル155を作成するに際し、ハーフカット、フルカットの順で切断する例をもって説明したが、フルカット、ハーフカットの順に切断する場合も、同様に、2枚目のラベル155に係るハーフカットを施す前に、切断機構15を移動させることなく、迅速にテープ9にハーフカットを施すことが可能となる。即ち、第1カットデータに基づいて、フルカット処理(S5)を実行した後、切断機構15は、第3状態になる。上述したように、この第3状態は、テープ9をハーフカットで切断する直前の状態であるので、切断前処理プログラムで切断機構15を移動させることなく、ハーフカット処理(S6)を実行することが可能となる。
次に、第1カットデータに係る切断態様と、第2カットデータに係る切断態様が同じ場合について説明する。例えば、第1カットデータ、第2カットデータの何れについても、「ハーフカット」の切断態様が規定されている場合、即ち、連続して「ハーフカット」を行う場合には、第1印字データに係る印字処理(S2)を終了した時、切断機構15は、切断前処理プログラムに基づく制御により、第3状態となっている。
そして、第1カットデータに基づくハーフカット処理(S6)により、切断機構15は、第3状態から第4状態へと変更される。これにより、第1印字データが印字されたテープ9に対して、ハーフカットが施される。
続いて、第2印字データに基づく印字がテープ9に施される。この時、当該第2印字データに係る印字処理(S2)の実行中に、切断前処理プログラムに基づいて、切断機構15は、第4状態からハーフカット実行準備状態である第3状態へと変更される。この時、図18に示すように、切断区間を介さずに、カッターユニット70を移動させるので、印字処理(S2)を妨げることなく、切断機構15を第3状態とすることができる。即ち、第2実施形態に係るラベルプリンタ1においても、印字処理(S2)と並行して、切断前処理を行うことができる。
又、切断前処理において、カッターユニット70が切断区間を介さずに移動するので、切断前処理におけるカッターユニット70の移動速度を高くすることができる。即ち、切断前処理に要する時間を短縮することができるので、切断機構15の次の切断態様に応じた状態に変更する動作を、確実に印字処理(S2)中に終えることができる。
尚、フルカットを連続的に行う場合も、上記具体例と同様である。即ち、第1カットデータに基づいて、フルカット処理(S5)を行い、第1印字データに基づく印字が施されたテープ9を分離切断すると、切断機構15は、第3状態から第4状態に変更される。ここで、第2カットデータに基づいてテープ9をフルカットで切断する為には、切断機構15を第3状態にする必要がある。
この点、上述の具体例と同様に、第2印字データに係る印字処理(S2)の実行中に、切断前処理プログラムにより、カッターユニット70が高速移動され、切断機構15は迅速に第4状態から第3状態に変更される。この時、図18に示すように、切断前処理の実行により、印字処理(S2)に支障をきたすことはないので、第2印字データに係る印字処理(S2)を終了すると、迅速に、第2カットデータに基づくフルカット処理(S5)を実行することができる。
以上のように、第2実施形態に係るラベルプリンタ1においても、一のカッターユニット70により、ハーフカット、フルカットの切断態様で、テープ9を切断することができる。
この点、一つのカッターユニット70を有する切断機構15を備える第2実施形態に係るラベルプリンタ1であっても、上記実施形態と同様に、印字処理(S2)の実行中に、印字されている印字データに対応するカットデータに基づいて、切断前処理を行うので、印字処理(S2)を終了した後、ユーザを待たせることなく、迅速に所望の切断態様(ハーフカット、フルカット)でテープ9を切断することができる。
以上詳細に説明した通り、本実施例に係るラベルプリンタ1では、カッターユニット70の移動方向を正方向、逆方向に可変させることにより、所望の印字データが印字されたテープ9をフルカット、ハーフカットの切断態様で切断することができる。
この点、カッターユニット70の移動方向の制御、即ち、カッターモータ43の駆動制御のみでハーフカット、フルカットの切断態様を切り換えることができるので、テープ9の切断に要する時間を大きく短縮することができる。
又、カッターユニット70に配設されているカッター本体77には、その両側に夫々ハーフカット用刃77Aと、フルカット用刃77Bが形成されている。即ち、ハーフカットによる切断時と、フルカットによる切断時において、それぞれ専用の刃で切断するので、カッター本体77の性能を長期にわたって保つことができる。
そして、ハーフカット用刃77A、フルカット用刃77Bは、夫々切断態様に対応するものであるので、ハーフカット用刃77A、フルカット用刃77Bを夫々、対応する切断態様に特化したものにすることができる。これにより、フルカットによる切断、ハーフカットによる切断の夫々の切断態様において、一のカッター刃を兼用する場合に比して、美麗な切断を行うことが可能となる。
特に、ハーフカット用刃77Aをカッターユニット70の移動方向と鈍角をなすように形成し、テープストッパ74と協働させることにより、テープ9を確実にハーフカットすることが可能となる。一方、フルカット用刃77Bをカッターユニット70の移動方向と鋭角をなすように形成し、搬送プレート72と協働させることにより、テープ9を確実にフルカットで切断することが可能となる。
又、カッターユニット70は、ベルト部材71、カッターガイド部材73により、環状の移動径路に沿って、切断区間を介さずに、印字処理(S2)中に現在印字処理(S2)されている印字データに対応する位置に移動する。即ち、当該ラベルプリンタ1においては、切断機構15を、印字処理(S2)中に次に行われる切断態様に応じた状態カットデータに対応する状態に変更することができるので、印字処理(S2)終了後、迅速に所望の切断態様に基づく切断を行うことができる。
即ち、ユーザを待たせることなく、ラベル155を作成することができる。特に、この点、連続してラベル155を作成する場合、ラベル155の作成に要する時間を大幅に短縮することができるので、ユーザは複数枚のラベル155を快適に作成することができる。
尚、本発明は前記実施例に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、上述した実施形態においては、ベルト部材71に対して、1つ又は2つのカッターユニット70が配設されている態様により説明しているが、より多くのカッターユニット70を配設するように構成することも可能である。この際、各カッターユニット70の間隔を切断区間よりも広くすることで、印字処理中に切断前処理を行う場合であっても、カッターユニット70が印字を妨げることを防止することができる。即ち、印字処理中に切断前処理を実行することが可能となり、印字処理終了後、迅速にカッターユニット70による切断を行うことが可能となる。
又、本実施形態に係るカッターユニット70においては、一のカッター本体77に対して、ハーフカット用刃77A、フルカット用刃77Bを形成するように構成していたが、この態様に限定するものではない。即ち、ハーフカット用刃77Aが形成されたカッター部材と、フルカット用刃77Bが形成されたカッター部材の2つを一体的に組み合わせることで、カッター本体77を構成することも可能である。この場合、各カッター部材を交換することも可能となるので、一方の刃(例えば、ハーフカット用刃77A)のみの切れ味が低下した場合であっても、カッター本体77全体を交換することなく、切れ味の良好な状態にすることができる。
更に、本実施形態においては、カッターユニット70をベルト部材71に配設し、カッターモータ43の駆動制御により、ベルト部材71と共にカッターユニット70を移動させる構成としていたが、この構成に限定するものではない。例えば、ベルト部材71ではなく、ワイヤを用いて構成することも可能であるし、チェーンやギア等を用いて構成することも可能である。
本実施形態に係るラベルプリンタの外観斜視図である。 ラベルプリンタの内部ユニットの構成を示す平面図である。 テープカセットの構成を示す平面説明図である。 ラベルプリンタから排出されるテープに関する説明図である。 第1実施形態に係る切断機構の構成を示す平面説明図である。 第1実施形態に係る切断機構の構成を示す立面図である。 ベルト部材の構成を示す説明図である。 カッターユニットの構成を示す拡大説明図である。 ハーフカット時の動作に関する説明図である。(A)はテープ切断直前の状態を示し、(B)はテープ切断中の状態を示す。 フルカット時の動作に関する説明図である。(A)はテープ切断直前の状態を示し、(B)はテープ切断中の状態を示す。 本実施形態に係るラベルプリンタの制御系を示すブロック図である。 ラベルプリンタのメイン処理プログラムのフローチャートである。 ラベルプリンタの切断前処理プログラムのフローチャートである。 第1実施形態に係る切断機構の状態を示す説明図である。(A)は第1状態を示し、(B)は第2状態を示す。 第1実施形態に係る切断機構の動作に関する説明図である。 第2実施形態に係る切断機構の構成を示す立面図である。 第2実施形態に係る切断機構の状態を示す説明図である。(A)は第3状態を示し、(B)は第4状態を示す。 第2実施形態に係る切断機構の動作に関する説明図である。
符号の説明
1 ラベルプリンタ
9 テープ
15 切断機構
23 サーマルヘッド
26 プラテンローラ
27 テープ送りローラ
43 カッターモータ
65 テープ排出モータ
70 カッターユニット
71 ベルト部材
73 カッターガイド部材
77A ハーフカット用刃
77B フルカット用刃
79 ベルト駆動ギア
111 CPU
116 ROM
119 搬送用モータ
150 透明テープ
151 第1粘着剤層
152 基材
153 第2粘着剤層
154 剥離紙

Claims (6)

  1. 接着層を介して基材と剥離シートが積層された長尺状の被記録媒体に所望の印字を行う印字手段と、
    前記印字手段により印字された被記録媒体を装置外部へ搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段で搬送された被記録媒体を、当該被記録媒体の幅方向に移動して切断する可動刃を有する切断手段と、を備える印字装置において、
    前記可動刃を所定方向に移動させ、前記被記録媒体を分離切断する第1切断態様と、第1切断態様とは逆方向に前記可動刃を移動させ、前記被記録媒体に切れ目のみを形成する第2切断態様と、に前記切断手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする印字装置。
  2. 請求項1に記載の印字装置において、
    前記可動刃は、前記第1切断態様で被記録媒体を切断する第1刃と、前記第2切断態様で被記録媒体を切断する第2刃と、を有することを特徴とする印字装置。
  3. 請求項2に記載の印字装置において、
    前記第1刃は、前記第1切断態様における可動刃の移動方向と鋭角を形成し、
    前記第2刃は、前記第2切断態様における可動刃の移動方向と鈍角を形成することを特徴とする印字装置。
  4. 請求項1乃至3に記載の印字装置において、
    前記切断手段は、
    前記可動刃と、
    前記被記録媒体を幅方向に横断する切断径路を含む環状の移動径路に沿って、当該可動刃を移動させる可動刃移動手段と、を有することを特徴とする印字装置。
  5. 請求項4に記載の印字装置において、
    前記可動刃移動手段は、
    前記移動径路に沿った環状に形成され、前記可動刃が固設されたベルト部材と、
    前記ベルト部材を移動させるベルト駆動手段と、を有することを特徴とする印字装置。
  6. 請求項4又は5に記載の印字装置において、
    前記切断手段は、複数の可動刃を有し、
    各可動刃は、隣り合う可動刃と前記切断径路の距離以上の間隔をもって、移動径路上に位置することを特徴とする印字装置。
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