JP4632306B2 - 車両用シート - Google Patents

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本発明は、後方からの衝突を受けて慣性により着座者が後方移動する所謂「後突」のときに、前方移動して頭部を支持するヘッドレストを設けた車両用シートに係るものである。
従来、背凭シートの上部に設けたヘッドレストが、着座者の背中後方に位置する背凭シート内の可動フレームの後方回動により前方回動して着座者の頭部を支持する構成は公知である(例えば、特許文献1)。
特開平10−119619号公報
前記公知例は、着座者の背部が後突時の慣性により後側に移動することで、可動フレームを後方移動させ、この可動フレームの移動を梃の原理でヘッドレストの前方移動に変換して頭部を支持している。
このとき、頭部にも後突の慣性は作用し、頭部は重いために、頭部が後方移動すると、一旦前方移動したヘッドレストが後側に戻って、十分な頭部の支持力を得られないという課題がある。
本願は、着座者の後方移動を感知してヘッドレストを前方移動させる構成でありながら、ヘッドレストによる頭部の支持を確実にしたものである。
本発明は、ヘッドレスト6をリンク機構Lを介して背凭フレーム3に前後移動可能に取付け、前記背凭フレーム3には後突時の着座者の腰部付近の後方移動を感知する後突感知体25を設け、後突感知体25とヘッドレスト6のリンク機構Lとは、後突感知体25の後方移動によりヘッドレスト6を前方移動させて着座者の頭部を支持するように連結し、前記背凭フレーム3には、後突時に前方移動したヘッドレスト6を保持する係合片51を有する保持機構50を設け、該係合片51は、背凭フレーム3の上部に設けたブラケット58に取付軸59により回動自在に取付けて、その係合屈曲部53が、後突時に発生する慣性力が前記係合片51自体の質量に作用して前記ヘッドレスト6を取付けたヘッドレスト取付杆10に係合するように構成すると共に、前記係合片51の前側の背凭シート2のクッション材4は、該クッション材4の裏面87が係合片51の前板52に当接するように構成した車両用シートとしたものである。
本発明は、ヘッドレスト6をリンク機構Lを介して背凭フレーム3に前後移動可能に取付け、前記背凭フレーム3には後突時の着座者の腰部付近の後方移動を感知する後突感知体25を設け、後突感知体25とヘッドレスト6のリンク機構Lとは、後突感知体25の後方移動によりヘッドレスト6を前方移動させて着座者の頭部を支持するように連結し、前記背凭フレーム3には、後突時に前方移動したヘッドレスト6を保持する係合片51を有する保持機構50を設け、該係合片51は、背凭フレーム3の上部に設けたブラケット58に取付軸59により回動自在に取付けて、その係合屈曲部53が、後突時に発生する慣性力が前記係合片51自体の質量に作用して前記ヘッドレスト6を取付けたヘッドレスト取付杆10に係合するように構成すると共に、前記係合片51の前側の背凭シート2のクッション材4は、少なくとも、該クッション材4の裏面87が後突時の係合片51の前板52に当接するように構成した車両用シートとしたものである。
本発明は、前記係合片51は、後突前は前記ヘッドレスト取付杆10の前面に当接し、後突後は前記ヘッドレスト取付杆10の下面に係合するように構成し、前記クッション材4の裏面87は常時係合片51の前板52に当接するように構成した車両用シートとしたものである。
本発明は、前記リンク機構Lのうち、少なくとも、前記ヘッドレスト取付杆10を前記背凭フレーム3に取付ける上側リンク15と、後突感知体25の後方移動を上側リンク15に伝達する伝動部材20は、前記背凭フレーム3の左右側部フレーム17により前記クッション材4との接触を防止するように配置構成した車両用シートとしたものである。
本発明は、前記ブラケット58の所定位置には、係合片51が当接する緩衝部材83を設けた車両用シートとしたものである。
本発明は、前記ブラケット58の取付軸59の前方位置にはカバー66を設けた車両用シートとしたものである。
請求項1の発明では、クッション材4の裏面87が係合片51の前板52に当接しているから、後突により後方移動する着座者の背によってクッション材4が係合片51の前板52を後方に押し、慣性で係合位置まで回動した係合片51が反力で前側に戻るのを、クッション材4により押え、ヘッドレスト取付杆10との係合を一層確実にさせることができる。
請求項2の発明では、少なくとも、該クッション材4の裏面87が後突時の係合片51の前板52に当接するように構成しているので、慣性で係合位置まで回動した係合片51が反力で前側に戻るのを、クッション材4により押え、ヘッドレスト取付杆10との係合を一層確実にさせることができる。
請求項3の発明では、係合片51の前板52にクッション材4を当接させ、後突前は係合片51のガタ付きおよび異音の発生を防止し、後突時には係合片51の反力による戻り回動をクッション材4により押え、ヘッドレスト取付杆10との係合を一層確実にさせることができる。
請求項4の発明では、リンク機構Lとクッション材4の干渉を最小限に抑制し、ヘッドレストの前方移動を確実にする。
請求項5の発明では、クッション材4と共に緩衝部材83により係合片51の反力を減少させて、係合片51の係合を確実にできる。
請求項6の発明では、係合片51の回動端にはクッション材4を当接させてガタ付きおよび異音の発生を防止し、係合片51の回動機構部分はカバー66によりクッション材4との接触を防止して保持機構50のロックを確実にできる。
本発明の実施例を図面により説明すると、1は車両用シート、2は車両用シート1の背凭シートであり、該背凭シート2は背凭フレーム3にクッション材4を取付け、クッション材4の外周を表皮部材5により包囲して構成している。
背凭シート2の上部にはヘッドレスト6を設ける。ヘッドレスト6の構成は任意であり、少なくとも着座者の頭部を支持する頭部支持部7と、前記背凭シート2に装着するためピラー8とを設けて構成している。
ヘッドレスト6のピラー8は左右方向のヘッドレスト取付杆10に設けたピラー支持部材11に高さ調節自在に取付ける。ピラー8とピラー支持部材11の構成は公知であり、図示は省略するが、ピラー支持部材11に設けた係合部材を所望高さに位置させたピラー8に形成した係合凹部に選択的に係合させて保持すればよい。
前記ヘッドレスト取付杆10の左右両側は、前記ヘッドレスト6を前後に移動させる上側リンク杆15の上部に固定する。上側リンク杆15の上下中間部は回動軸16により背凭フレーム3の側部フレーム17に回動自在に取付ける。上側リンク杆15の下部には、伝動部材(ロッド)20の上部を軸21により取付ける。
この場合、上側リンク杆15は、回動軸16より上側を上リンクアーム部22に形成し、回動軸16より下側を下リンクアーム部23に形成し、上リンクアーム部22と下リンクアーム部23は逆「く」の字形状に形成し、下リンクアーム部23よりも上リンクアーム部22を長く形成する。また、上側リンク杆15は、下リンクアーム部23が回動軸16を基準に下方に至るに従い前側に位置するように、傾斜させて取付ける。
しかして、背凭フレーム3には、後方から衝突された着座者の後方移動により後方移動する後突感知体25を設ける。後突感知体25は、その両側を前記背凭フレーム3に設けた一対の下側リンク26の下部(前部)に取付軸27により取付ける。下側リンク26の上部(後部)は背凭フレーム3の側部フレーム17に回動軸28により回動自在に取付ける。下側リンク26の上下中間部には前記伝動部材20の下部を軸29により取付け、着座者の後方移動により後突感知体25が後方移動すると、この後突エネルギーを下側リンク26と伝動部材20を介して上側リンク杆15に伝達し、上側リンク杆15によりヘッドレスト6を前方移動させ、後突時の着座者の頭部を支持する。
この場合、後突感知体25が後方移動すると、下側リンク26は伝動部材20を下方に牽引し、伝動部材20は上側リンク杆15の下部を下方回動させ、上側リンク杆15の上部は前方回動してヘッドレスト6を前方移動させる。
したがって、上側リンク杆15は、前記後突感知体25に移動量を増幅させてヘッドレスト6を前方移動させ、ヘッドレスト6の移動量を十分に確保でき、着座者の頭部の支持を確実にする。
しかして、前記下側リンク26および前記上側リンク杆15の各部材は板状に形成し、夫々、前記背凭フレーム3の左右側部フレーム17に取付けているので、左右の左右側部フレーム17の間には前記後突感知体25が主として位置させているだけであり、下側リンク26および前記上側リンク杆15の存在が着座者に着座時の違和感あるいは不快感を与えないようにしている。
しかして、背凭シート2の背凭フレーム3には、板状支持材30を設ける。板状支持材30は着座者の上体(腰部を含む上半身)を支持するものである。板状支持材30は着座者の上体を「面」で支持して、着座姿勢を安定させ、ヘッドレスト6による頭部の支持を良好にさせる。
即ち、従来の上下に並設した左右方向のジグザグバネ構成では、着座者の上体は荷重により後方移動する各ジグザグバネにより「線」で支持されるので、着座姿勢が安定せず、後突のとき前方移動するヘッドレスト6が頭部を支持しても、着座者の上体が後方移動してしまって、頭部と上体との位置関係がかえって不安定になるが、本願では、板状支持材30により着座者の上体全体を「面」で支持できて、前方移動するヘッドレスト6が頭部を支持しているときに、板状支持材30が着座者の上体を「面」で支持するので、頭部を含めた着座者の着座姿勢を極めて安定させる。
前記板状支持材30は、略四角形の一枚板状のプレート体31により形成し、プレート体31は、ポリプロピレン等の合成樹脂により、着座者を支持しうる所定の強度を有しつつ、着座者からの後方荷重(体重の場合も含む)を受けたときある程度弾性変形しながら荷重支持するように構成すると、所謂「当たり」と呼ばれる背当たり時の感触を柔軟にできて、好適である。
板状支持材30は、前記プレート体31をジグザグスプリングやフォームドワイヤスプリング等のワイヤスプリング32を介して背凭フレーム3に前後移動自在に取付けて構成し、板状支持材30は面状態を保持したまま前後して着座者を支持する。
この場合、前記ワイヤスプリング32は、所定の弾性を有しており、プレート体31に荷重が掛かったときに、プレート体31全体が面形状を保持したまま後方移動しうるように構成する。
しかして、前記プレート体31の上縁は、中央部が低い円弧形状の上側円弧部33に形成し、上側円弧部33は平均的着座者の第九胸椎付近Cより上方に位置させる。
第九胸椎付近Cは、上体の重心位置であり、着座姿勢において脊柱の中でも変化しない部分(移動量の少)であり、プレート体31の上縁を第九胸椎付近Cより上方に位置させることで、板状支持材30は着座者の上体の重心位置を支持する。
この場合、ワイヤスプリング32のうち上側ワイヤスプリング32Aは、第九胸椎付近Cよりやや下方に位置させ、第九胸椎付近Cより斜め後側下方に掛かる荷重を支持するようにすると、一層、着座者の上体を有効に支持できて、好適である。
しかして、前記上側円弧部33を有するプレート体31の上側部分34の上側側縁35は、略直線状に形成して、上側部分34が略同一の左右幅を有するように形成する。これにより、上側部分34は着座者の上体を面状態で支持できる。
上側部分34の下方のプレート体31のプレート中間部分36は、その上下中間部が最も幅狭になるように、その左右側縁を円弧形状の中間円弧部37に夫々形成する。着座者のウエスト近傍は、着座姿勢においてそれ程支持を必要とせず、むしろ圧迫による着座疲労・腰痛の原因となるので、プレート中間部分36の左右側縁は中間円弧部37に形成し、圧迫から着座者を開放する。また、着座者のウエスト近傍のサイズは個人差が大きく、この点でも、プレート体31のプレート中間部分36を中間円弧部37に形成すると、好適である。
この場合、プレート体31のプレート中間部分36の後方に、後突感知体25を位置させる。
即ち、背凭フレーム3に板状支持材30を設けたことで、板状支持材30の上端から下端の何れかの部分の後方に後突感知体25を設ければ後突を感知できるようになる点、板状支持材30のプレート中間部分36は後方移動量が大きく後突のとき後突感知体25を大きく移動させて確実に後突を感知できる点、また、後突感知体25を上方に設けてしまうと、板状支持材30の上方部分を所定量後方移動させることになって、着座者の上体の支持が不足してしまう点等の理由から、プレート中間部分36の後方に後突感知体25を位置させる。
したがって、板状支持材30による着座者の支持と、後突感知体25による後突の感知の確実性とを両立させられる。
しかして、プレート中間部分36の下方のプレート体31の下側部分40は、左右両側に夫々側方に突き出る腸骨支持部41を形成し、腸骨支持部41より下側は下方に至るに従い幅狭の円弧形状の下側円弧部42に形成し、左右の下側円弧部42の合流部に下側に突き出る仙骨支持部43を形成する。
即ち、骨盤の上部を形成する腸骨R部分近傍を腸骨支持部41により支持することで着座者の腰部を確実にホールドするようにしている。
同様に、着座者の仙骨S部分近傍を仙骨支持部43により支持することで着座者の腰部を確実にホールドする。
しかして、ワイヤスプリング32のうち下側ワイヤスプリング32Bは、前記腸骨支持部41よりも上側であって中間円弧部37の最幅狭部分より下方に位置させると、着座者の腰部を有効に支持できて、好適である。
即ち、上側ワイヤスプリング32Aと下側ワイヤスプリング32Bにより着座者の第九胸椎付近および骨盤・仙骨近傍を支持することにより、着座者の背中(腰)は上下2点で支持され、上側ワイヤスプリング32Aと下側ワイヤスプリング32Bの間の背骨に掛かる圧力を抑制することで、着座時の疲労を軽減させる作用効果が期待でき、好適である。
また、骨盤・仙骨近傍に下側ワイヤスプリング32Bを設けているので、後突のときには板状支持材30の下側部分が「面」となって一体的に後方移動し、これにより後突感知体25を確実に後方移動させて、後突の感知を確実にする作用も期待している。
しかして、ワイヤスプリング32は、前記上側ワイヤスプリング32Aと下側ワイヤスプリング32Bの上下2本並設し、一枚板状のプレート体31は上下左右4箇所で支持されて、面状体で着座者を支持する。ワイヤスプリング32の上側ワイヤスプリング32Aと下側ワイヤスプリング32Bは、何れも左右両端部を背凭フレーム3に固定状態に取付け、その中間部は適宜上下方向に屈曲させた屈曲部44に形成し、屈曲部44によりプレート体31を面状態で支持するように構成する。
また、ワイヤスプリング32の左右中間部は、屈曲部44の所定部分を係止具45等の任意の構成により板状支持材30に固定する。
しかして、前記上側リンク杆15の上リンクアーム部22には、バネ18の一端係止し、バネ18の他端は側部フレーム17に係止する。また、下側リンク26にはバネ19の一端係止し、バネ19の他端は側部フレーム17に係止する。バネ18およびバネ19は、ヘッドレスト6が後側所定位置に保持するように、上側リンク杆15および下側リンク26を付勢する。
即ち、バネ18は上リンクアーム部22を下方回動させるように付勢し、バネ19は下側リンク26を下方回動させるように付勢する。
そして、ヘッドレスト6と背凭フレーム3との間には、後突時に頭部を支持するために前方移動したヘッドレスト6を、その位置に保持する保持機構50を設ける。
保持機構50は、係合片51が、後突時の慣性力により前記ヘッドレスト6のヘッドレスト取付杆10の下面に係合して、ヘッドレスト取付杆10(ヘッドレスト6)が戻らないように構成する(図14)。即ち、後突時に前方移動したヘッドレスト6は、着座者の頭部の後方移動による荷重で後側に戻ろうとするので、ヘッドレスト6のヘッドレスト取付杆10の下面に係合片51を係合させて、ヘッドレスト取付杆10を頭部を支持する位置に保持させる。
前記係合片51は、前板52の上部を後側に屈曲させて屈曲係合部53に形成し、前板52の左右側縁には側板54を一体状に設け、左右の側板54にウエイト部55を設ける。ウエイト部55は、回動中心より離れた部分の係合片51を重くして、後突のときの係合片51の回動の慣性力を大きくし、作動を確実にするものである。実施例のウエイト部55は、左右の側板54の後縁には側方に突出するように設け、所謂プレス加工を容易にして、コスト低くしているが、側板54に重なるように前方に向けて折り曲げる等、形状および構造は任意である。
前記係合片51には前記ヘッドレスト取付杆10の前面に当接する当接面56を設ける。当接面56は、側板54の後縁または前記ウエイト部55の何れか一方あるいは両方が、前記ヘッドレスト取付杆10の前面に当接するようにすればよい。
側板54の下部は前記前板52より下方に突出させ、取付脚部57に形成する。取付脚部57は、ブラケット58に取付軸59により回動自在に取付ける。取付脚部57には、前記取付軸59を挿通する挿通孔60を形成し、該挿通孔60の周囲にはブラケット58に向けて突き出る環状当接部61を形成し、環状当接部61をブラケット58に当接させる。
しかして、ブラケット58は取付軸59によりカバー66に取付ける。係合片51とブラケット58とカバー66は、取付軸59により一体状に組立てられる(図8、図10)。カバー66の左右腕部66Aはステー62に固定する。ステー62の左右両側には一対の位置決め用の位置決め突起64を設け、該位置決め突起64には前記カバー66の腕部66Aに設けた係合溝65を係合させる。ステー62には一対の取付孔80を形成し、一方の取付孔80Aは正円に、他方の取付孔80Bは左右方向に長い長孔に夫々形成する。背凭フレーム17の上部フレーム63には一対の正円の挿通孔81を形成する。
そして、係合片51とブラケット58とカバー66とを位置決め突起64により正確に取付けたステー62は、ボルト等の止着具82により背凭フレーム17の上部フレーム63に固定する(図8、図10)。
したがって、係合片51は、位置決め突起64と係合溝65によりステー62に正確に取付けられ、ステー62は、その正円の取付孔80を上部フレーム63の正円の挿通孔81に合致させて固定するので、上部フレーム63に対して正確に取付けられる。
しかして、ヘッドレスト取付杆10は断面丸形状に、係合片51の屈曲係合部53も略同径の曲率の円弧形状に夫々形成すると、係合片51の戻り回動を防止して、ヘッドレスト取付杆10と係合片51とのロックを確実にでき、好適である。
しかして、係合片51は、後突時にはヘッドレスト取付杆10の下面に係合し、ヘッドレスト6の着座者の頭部支持状態を保持する(図14)が、後突以外では復帰するように構成する。
ブラケット58に軸装した取付軸59には、ヘッドレスト6がロックしないようにする復帰用バネ67を設ける。復帰用バネ67は屈曲係合部53がヘッドレスト取付杆10に係合しない復帰位置(図12の仮想線)に位置するように、係合片51を付勢する。
即ち、加速を伴わずにヘッドレスト取付杆10が静的に上動した場合、ヘッドレスト取付杆10の下面に係合片51の屈曲係合部53が係合させないようにする。
つまり、加速を伴わずにヘッドレスト取付杆10が静的に上動した場合、ヘッドレスト取付杆10の下面に係合片51の屈曲係合部53が係合すると、保持機構50はロック状態となって、ヘッドレスト6が戻るのを規制してしまうので、通常時の加速を伴なわない静的に上動したヘッドレスト取付杆10を、そのまま下降(元の位置への復帰)させるために、屈曲係合部53がヘッドレスト取付杆10の下面より退避した復帰位置に、復帰用バネ67で付勢するのである。
したがって、加速を伴なわずに上動したヘッドレスト取付杆10には、屈曲係合部53が係合せず、係合片51の当接面56が当接し、係合片51は元の初期位置に復帰するようにする(図12から図11)。
しかして、前記取付軸59には係合片51の当接面56がヘッドレスト取付杆10に弾接するように付勢する弾接用バネ68を設ける。弾接用バネ68は、復帰用バネ67より強い弾力により係合片51を後方回動するように付勢し、係合片51の当接面56をヘッドレスト取付杆10に常時当接させて異音の発生を防止する(図11)。
係合片51は、係合片51自体の質量に作用する慣性力により回動して屈曲係合部53がヘッドレスト取付杆10に係合するから、本来、保持機構50は弾接用バネ68なくても成立するが、弾接用バネ68を設けることにより、係合片51の当接面56をヘッドレスト取付杆10の下面以外に常時当接させて異音の発生を防止する。
弾接用バネ68は下端をブラケット58に設けた溝形状の固定側バネ係止部69に係合させ、弾接用バネ68の上端は係合片51に係止する。
係合片51の前板52の下縁には後側に屈曲させてバネ係止板部70に形成し、バネ係止板部70には復帰用バネ67の上端が常時係合する復帰バネ係合溝71を形成する。また、バネ係止板部70には前後方向の長孔形状のバネ係合孔72を形成し、該バネ係合孔72に弾接用バネ68の上端が所定長さ突出するように挿入して(図8、図11)、バネ係合孔72の内周面に弾接用バネ68を係合させる。
また、復帰用バネ67の下端は、任意の固定部係止すればよいが、実施例では、復帰用バネ67の下端は弾接用バネ68の下端に係合させて、簡素な構成としている。
しかして、ブラケット58には、弾接用バネ68の上端が当接するバネストッパ75を設ける。復帰用バネ67と弾接用バネ68の付勢方向が反対であり、係合片51の当接面56がヘッドレスト取付杆10に弾接するように付勢している弾接用バネ68の弾接作用を所定位置で非作用状態にする必要があるため、バネストッパ75を設ける。
したがって、バネストッパ75は、後突時の慣性(加速を伴う荷重)以外の作用によりヘッドレスト取付杆10が上動したとき、係合片51の屈曲係合部53がヘッドレスト取付杆10の下面に係合するのを防止するものである。
係合片51は、後突時、係合片51自体の質量に作用する慣性で係合位置に向けて回動するから、所定位置以降での弾接用バネ68の弾力は不要となり、一方、加速を伴わずに静的に上動したヘッドレスト取付杆10の下降(元の位置への復帰)を許容するために、復帰用バネ67により復帰可能位置(図12仮想線)に向けて付勢し、この復帰用バネ67の作用を疎外させないために、バネストッパ75を設けて、弾接用バネ68の弾力を所定位置で非作用状態にしている。
そのため、バネストッパ75は、係合片51の屈曲係合部53がヘッドレスト取付杆10の下面に当接係合する位置よりも手前で、弾接用バネ68の上端が当接するようにして、弾力を非作用状態にする。
したがって、係合片51が弾接用バネ68の弾力により後方回動しても、復帰可能位置まで回動すると、弾接用バネ68がバネストッパ75により不作用状態になり、弾接用バネ68に代わって復帰用バネ67の弾力により係合片51は前側に戻され、弾接用バネ68と復帰用バネ67の双方の弾力により復帰可能位置に保持される(図12仮想線)。
しかして、係合片51の屈曲係合部53の左右中央位置には透孔76を形成し(図8)、透孔76にバネ計り等の測定具(図示省略)を取付けて復帰用バネ67および弾接用バネ68の弾力を測定し、正常に作動するか試験する。
また、係合片51の側板54には透孔77を設け、係合片51の重心位置の測定を行う(図7)。また、ステー62の所定位置には、係合片51が当接したときの反動を吸収する緩衝部材83を設ける(図10、図11)。緩衝部材83は、フェルト、ウレタンスラブ、ゴム材等の弾性部材により形成し、後突時の慣性により後方回動した係合片51がステー62に当接したときの衝撃で前方に戻るのを防止する。
しかして、背凭シート2は、背凭フレーム17にクッション材4を設け、クッション材4の外周を表皮86により被覆する。
この場合、左右側部フレーム40は、その一部または全部を縦長で前後方向の板部材により断面「コ」字形状に形成して、左右側部フレーム40の内側に前記上側リンク15および下側リンク31並びに伝動部材20を配置すると、左右側部フレーム40がカバーとなってリンク機構15、31とクッション材4との接触(干渉)を防止し、作動を確実にする。
一方、係合片51の前側のクッション材4は、クッション材4の裏面87が係合片51の前板52に当接するように構成する(図15)。
クッション材4の裏面87を係合片51の前板52に当接させることで、後突により後方移動する着座者の背によってクッション材4が、慣性で係合位置まで回動した係合片51の反力による前側への戻りを押え、ヘッドレスト取付杆10との係合を確実にさせる(図16)。
この場合、少なくとも、後突時に、クッション材4の裏面87が係合片51の前板57に当接すればよいが、後突前にも係合片51の前板52にクッション材4を当接させると、後突前の係合片51のガタ付きおよび異音の発生を防止でき、好適である。
(実施例の作用)
背凭シート2の背凭フレーム3には板状支持材30を設け、板状支持材30は略四角形の一枚板状に形成したプレート体31をワイヤスプリング32を介して背凭フレーム3に前後移動自在に取付けて構成しているから、板状支持材30は、保持したまま前後移動して着座者を支持する。
また、板状支持材30のプレート体31は略四角形の一枚板状に形成しているから、プレート体31の所定部分にのみ掛かる荷重も、プレート体31全体が後方に移動することで上下左右に荷重を分散させ、確実に支持する。
即ち、例えば、上下にプレート体31を分割して形成すると、上下のプレート体31の間の部分に荷重が掛かったとき、上下のプレート体31は夫々回転して荷重を確実に支持できないことがあるが、本願は、略四角形の一枚板状のプレート体31により板状支持材30を形成しているので、上下中間に掛かる荷重も板状支持材30全体により確実に受け止めて支持する。
しかして、背凭フレーム3には、上側リンク杆15を介してヘッドレスト取付杆10を取付け、ヘッドレスト取付杆10にはヘッドレスト6のピラー8を支持するピラー支持部材11を固定しているから、後方から衝撃を受けて慣性で着座者が後方へ移動すると、プレート体31が後方移動し、プレート体31が後突感知体25を後方移動させ、後突感知体25の後方移動により下側リンク26が回動して伝動部材20を下方に牽引し、伝動部材20は上側リンク杆15の上部を回動軸16中心に前方回動させ、ヘッドレスト6は軸16中心に前方移動する。
したがって、ヘッドレスト6は上側リンク杆15により前方回動して頭部を支持し、むち打ち症防止効果を奏する。
この場合、後突感知体25はプレート体31の後側に、該プレート体31の前後移動量(特に後方移動量)を想定して所定間隔おいて設けられているから、通常の着座状態では、プレート体31が背凭フレーム3に対して前後してクッション材4を支持し、クッション性を良好にする。
しかも、プレート体31は、背凭フレーム3に前後移動可能に取付けられているから、プレート体31と後突感知体25の移動方向は同じとなって、後突による慣性力により後側に押されたプレート体31は、そのまま、後突感知体25を確実に後方移動させて、衝撃による慣性を感知する。
したがって、板状支持材30による着座者の支持と、後突感知体25による後突の感知の確実性とを両立させることができ、合理的構成となる。
しかして、リンク機構Lは、後突感知体25の後方移動を増幅してヘッドレスト6を前方移動させるが、同時に着座者の頭部にも頭部を後方移動させる慣性力が作用し、頭部はヘッドレスト6を元の後方位置に戻そうと作用することになる。本願では、ヘッドレスト6と背凭フレーム3との間には、後突時に頭部を支持するために前方移動したヘッドレスト6を、その位置に保持する保持機構50を設けているから、後突時の前方移動したヘッドレスト6は保持機構50によりそのまま保持され、確実に頭部を支持する。
したがって、むち打ち症防止効果を、一層、確実に奏する。
保持機構50は、係合片51は取付軸59により回動自在に設けて構成しているから、リンク機構Lによりヘッドレスト取付杆10が前方移動すると、係合片51がヘッドレスト取付杆10の下面に係合する。
即ち、後突前の係合片51はヘッドレスト取付杆10の前面に当接してヘッドレスト取付杆10の下面から退避しているが、後突されると、係合片51自体の質量に対して慣性が作用するから、この慣性力により直ちに屈曲係合部53を後方回動させる。
一方、後突感知体25およびリンク機構Lの作用によりヘッドレスト取付杆10が斜め上方に移動するから、後方回動した係合片51の屈曲係合部53は後突前の元々あったヘッドレスト取付杆10の位置の下方の係合位置に位置する。
そして、一旦上動して係合片51の屈曲係合部53を通過させたヘッドレスト取付杆10の下面は頭部により押されて下がることにより係合片51の屈曲係合部53に係合し、そのまま、係合片51はヘッドレスト6の着座者の頭部支持状態を保持する(図14)。
したがって、取付軸59により回動自在に係合片51を設けるだけで、移動したヘッドレスト取付杆10に係合片51が係合するように構成でき、保持機構50を簡素に構成することができる。
この場合、ヘッドレスト取付杆10は断面丸形状に、係合片51の屈曲係合部53も略同径の曲率の円弧形状に夫々形成しているから、ヘッドレスト取付杆10の下面に係合片51の屈曲係合部53が係合すると、係合片51の戻り回動を防止して、ヘッドレスト取付杆10と係合片51とのロックを確実にする。
しかして、背凭シート2は、背凭フレーム17にクッション材4を設け、クッション材4の外周を表皮86により被覆しており、係合片51の前側のクッション材4は、クッション材4の裏面87が係合片51の前板52に当接するように構成しているから、自らに作用する慣性で係合位置まで回動した係合片51が反力で元の前側に戻るのを、クッション材4により押え、ヘッドレスト取付杆10との係合を一層確実にさせる(図16)。
即ち、係合片51が係合位置まで回動してステー62に当たり、その反力による前側へ戻ろうとするので、この戻りを、クッション材4の後面87が係合位置の係合片51の前板52の前面に当接して、ヘッドレスト取付杆10の下面に係合するまで係合片51を押え続け、屈曲係合部53の係合を確実にする。
また、クッション材4の裏面87を係合片51の前板52に当接させているから、後突前の係合片51のガタ付きおよび異音の発生を防止でき、好適である。なお、クッション材4が係合片51を後側に押すが、係合片51は元々自らの質量に作用する慣性で回動しており、この反力を消すための押圧力は僅かであること、また、ヘッドレスト取付杆10およびピラー6の支持部材11は、後突感知体25を押す荷重により前方移動することから、後突時のヘッドレスト取付杆10およびピラー6の支持部材11の前方移動に対する前記クッション材4が係合片51を押すことの影響はない。
また、理解を容易にするために図15および図16ではヘッドレスト取付杆10および支持部材11を鎖線により図示しているが、これにより、構成は限定されない。
しかして、ヘッドレスト取付杆10の下面に係合片51の屈曲係合部53が係合すると、ヘッドレスト6は元の位置に戻らなくなる。
しかし、ヘッドレスト取付杆10の下面に係合片51の屈曲係合部53が係合する前であれば、上動したヘッドレスト取付杆10(ヘッドレスト6)は元の位置に復帰する。
即ち、取付軸59には復帰用バネ67を設け、復帰用バネ67は、係合片51の屈曲係合部53が復帰可能位置に起立するように付勢しているから、加速を伴わずにヘッドレスト取付杆10が静的に上動した場合、復帰用バネ67は屈曲係合部53がヘッドレスト取付杆10の下面から離脱(退避)する方向に回動するように付勢し、静的に上動したヘッドレスト取付杆10(ヘッドレスト6)は元の位置に復帰させることができる。
つまり、復帰用バネ67は、後突時の慣性力より弱い弾性に設定し、後突時の係合片51の回動には障害とならず、後突時の慣性(加速を伴う荷重)以外の作用によりヘッドレスト取付杆10が上動したとき、係合片51の屈曲係合部53がヘッドレスト取付杆10の下面下方の手前の復帰可能位置に復帰用バネ67の弾力で位置させ、不用意な、保持機構50のロック状態を防止する。
しかして、前記取付軸59には係合片51の当接面56がヘッドレスト取付杆10に弾接するように付勢する弾接用バネ68を設けているから、係合片51の当接面56はヘッドレスト取付杆10に常時当接して異音の発生を防止する。
この場合、弾接用バネ68は係合片51の屈曲係合部53がヘッドレスト取付杆10の下面に係合するまで作用すると、前記した後突以外の要因によって保持機構50がロック状態になるが、本願では、係合片51をヘッドレスト取付杆10に向けて回動させる弾接用バネ68の端部の移動路中にバネストッパ75を設けているので、静的な荷重によってヘッドレスト取付杆10が上動しても、係合片51を係合方向に付勢する弾接用バネ68がバネストッパ75に当たり、弾接用バネ68の弾力は非作用状態となる。
また、取付軸59に設けた復帰用バネ67は常時係合片51を元の位置に戻すように作用しており、弾接用バネ68の弾力がバネストッパ75により係合片51に不作用状態になると、係合片51は復帰用バネ67の弾力により戻されて、弾接用バネ68と復帰用バネ67の双方の弾力により復帰可能位置に保持される(図12仮想線)。
この点、弾接用バネ68は復帰用バネ67より強い弾力に設定されているから、弾接用バネ68が復帰用バネ67のストッパとして作用し、バネストッパ75は間接的に復帰用バネ67のストッパとしても作用することになる。
また、係合片51の当接面56はヘッドレスト取付杆10の正面に当接しているが、弾接用バネ68の弾力の作用方向とヘッドレスト取付杆10の前方移動方向とは交差方向となるため、弾接用バネ68の弾力はヘッドレスト取付杆10の前方移動に影響しない。
しかして、弾接用バネ68の下端は、ブラケット58に設けた溝形状の固定側バネ係止部69に係合させ、弾接用バネ68の上端は係合片51のバネ係止板部70のバネ係合孔72に移動自在に挿入係合させているから、弾接用バネ68の上端はバネ係合孔72の内周面に係合して、係合片51を後方回動するように付勢するが、係合片51が後方回動(後突時を含む)するときには弾接用バネ68はバネ係合孔72内を相対移動して、係合片51の後方回動に干渉しない。
そして、静的に後方回動した係合片51が復帰のために前方回動するときにも、弾接用バネ68はバネ係合孔72内を相対移動するが、弾接用バネ68の上端がバネ係合孔72から所定長さ突出するように挿入しているので、弾接用バネ68の上端は、バネ係合孔72の内周面に係合して係合片51を付勢するときと、バネストッパ75により付勢しないときの何れかの位置の切替が、バネ係止板部70から外れるのを防止しながら確実に行え、付勢作用と外れ防止とを兼用する合理的な構成となる。
この場合、バネ係止板部70は、前板52の下縁を後側に屈曲させて板状に形成しているから、弾接用バネ68の上端の突出方向に対して交差方向となるので、弾接用バネ68とバネ係合孔72との係合が確実に行われ、合理的な構成となる。
また、係合片51のバネ係止板部70は、前板52の後面側に設けているから、クッション材4が直接接触するのを防止でき、作動を確実にする。
また、バネ係止板部70は、プレス加工によりに形成できるから、構成が簡素となり、安価に製造できる。
また、弾接用バネ68はバネ係合孔72の後側内周縁と係合して作用し、バネストッパ75に弾接用バネ68が当接すると、回動片51の回動に干渉しないようにバネ係合孔72を前後に長く形成しているから、弾接用バネ68の上端をバネ係合孔72内に挿入するのが容易に行える。
しかして、係合片51は、係合片51自体の質量に作用する慣性力により回動して屈曲係合部53に係合するようにしているが、係合片51の左右の側板54の後縁には側方に突出するウエイト部55を設けているから、クッション材4により係合片51の前板52に当接するようにしても、取付軸59から離れた部分を重くでき、また、ブラケット58やステー62クッション材4とも干渉しない部分にウエイト部55を設けられるので、ウエイト部55の大きさの制約も少なく、設計の自由度が向上する。
しかして、前記係合片51には、前記取付軸59を挿通する挿通孔60を形成し、該挿通孔60の周囲にはブラケット58に向けて突き出る環状当接部61を形成しているから、係合片51とブラケット58とは環状当接部61により接触しているので、接触面積を小さくでき、係合片51の回動抵抗を減少させ、保持機構50の作動を確実にする。
また、係合片51は、環状当接部61をブラケット58に接触させて取付けられるから、係合片51とブラケット58との間の隙間を小さくでき、異音の発生を防止する。
なお、係合片51の取付脚部57とブラケット58との位置関係は、内外の何れでもよく、ブラケット58に面する取付脚部57にブラケット58に向けて突出するように環状当接部61を設ければよい。
しかして、係合片51はブラケット58に取付け、ブラケット58には取付軸59によりカバー66を取付け、係合片51とブラケット58とカバー66は、取付軸59により一体状に組立てるから、取付が容易であり、また、クッション材4はカバー66により係合片51の回動中心となる取付軸59付近との接触(干渉)が防止され、作動が確実となる。
しかして、ステー62の所定位置には緩衝部材83を設けているから、係合片51が後突時の慣性により後方回動してステー62に当接しても、その衝撃を緩衝部材83が吸収しするので、クッション材4による係合片51の押付と相俟って、反動による係合片51の戻りを防止して、ヘッドレスト取付杆10と確実に係合して、ロックする。
背凭シートおよびヘッドレストの斜視図。 背凭シートフレーム側面図。 分解状態斜視図。 背凭シートフレームの斜視図(板状支持材省略) 。 背凭シートフレームの斜視図。 着座者の骨格および背凭シートフレームの概略側面図。 保持機構の分解状態斜視図。 同斜視図。 同斜視図。 同斜視図。 後突前の側面図(クッション材省略)。 後突以外の原因によるヘッドレストが移動した状態の側面図。 後突後の係合片が回動した状態の側面図。 後突後の保持機構がロックした状態の側面図(クッション材省略)。 後突前の側面図。 後突後の係合片が回動した状態の側面図。
符号の説明
1…車両用シート、2…背凭シート、3…背凭フレーム、4…クッション材、5…表皮部材、6…ヘッドレスト、8…ピラー、10…ヘッドレスト取付用杆、11…ピラー支持部材、15…上側リンク杆、16…回動軸、17…側部フレーム、20…伝動部材、21…軸、22…上リンクアーム部、23…下リンクアーム部、25…後突感知体、26…下側リンク、27…取付軸、28…回動軸、29…軸、30…板状支持材、31…プレート体、32…ワイヤスプリング、33…上側円弧部、34…上側部分、35…上側側縁、36…プレート中間部分、37…中間円弧部、40…下側部分、41…腸骨支持部、42…下側円弧部、43…仙骨支持部、50…保持機構、51…係合片、52…前板、53…屈曲係合部、54…側板、55…ウエイト部、56…当接面、57…取付脚部、58…ブラケット、59…取付軸、60…挿通孔、61…環状当接部、62…ステー、64…突起、65…係合溝、63…上部フレーム、66…カバー、66A…左右腕部、67…復帰用バネ、68…弾接用バネ、69…固定側バネ係止部、70…バネ係止板部、71…復帰バネ係合溝、72…バネ係合孔、75…バネストッパ、76…透孔、77…透孔、80…取付孔、81…挿通孔、83…干渉部材。

Claims (6)

  1. ヘッドレスト6をリンク機構Lを介して背凭フレーム3に前後移動可能に取付け、前記背凭フレーム3には後突時の着座者の腰部付近の後方移動を感知する後突感知体25を設け、後突感知体25とヘッドレスト6のリンク機構Lとは、後突感知体25の後方移動によりヘッドレスト6を前方移動させて着座者の頭部を支持するように連結し、前記背凭フレーム3には、後突時に前方移動したヘッドレスト6を保持する係合片51を有する保持機構50を設け、該係合片51は、背凭フレーム3の上部に設けたブラケット58に取付軸59により回動自在に取付けて、その係合屈曲部53が、後突時に発生する慣性力が前記係合片51自体の質量に作用して前記ヘッドレスト6を取付けたヘッドレスト取付杆10に係合するように構成すると共に、前記係合片51の前側の背凭シート2のクッション材4は、該クッション材4の裏面87が係合片51の前板52に当接するように構成した車両用シート。
  2. ヘッドレスト6をリンク機構Lを介して背凭フレーム3に前後移動可能に取付け、前記背凭フレーム3には後突時の着座者の腰部付近の後方移動を感知する後突感知体25を設け、後突感知体25とヘッドレスト6のリンク機構Lとは、後突感知体25の後方移動によりヘッドレスト6を前方移動させて着座者の頭部を支持するように連結し、前記背凭フレーム3には、後突時に前方移動したヘッドレスト6を保持する係合片51を有する保持機構50を設け、該係合片51は、背凭フレーム3の上部に設けたブラケット58に取付軸59により回動自在に取付けて、その係合屈曲部53が、後突時に発生する慣性力が前記係合片51自体の質量に作用して前記ヘッドレスト6を取付けたヘッドレスト取付杆10に係合するように構成すると共に、前記係合片51の前側の背凭シート2のクッション材4は、少なくとも、該クッション材4の裏面87が後突時の係合片51の前板52に当接するように構成した車両用シート。
  3. 請求項1または請求項2において、前記係合片51は、後突前は前記ヘッドレスト取付杆10の前面に当接し、後突後は前記ヘッドレスト取付杆10の下面に係合するように構成し、前記クッション材4の裏面87は常時係合片51の前板52に当接するように構成した車両用シート。
  4. 請求項1または請求項2または請求項3において、前記リンク機構Lのうち、少なくとも、前記ヘッドレスト取付杆10を前記背凭フレーム3に取付ける上側リンク15と、後突感知体25の後方移動を上側リンク15に伝達する伝動部材20は、前記背凭フレーム3の左右側部フレーム17により前記クッション材4との接触を防止するように配置構成した車両用シート。
  5. 請求項1または請求項2または請求項3または請求項4において、前記ブラケット58の所定位置には、係合片51が当接する緩衝部材83を設けた車両用シート。
  6. 請求項5において、前記ブラケット58の取付軸59の前方位置にはカバー66を設けた車両用シート。
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