JP4632254B2 - 反転型の磁気表示パネル - Google Patents

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Description

本発明は、基板間に、分散媒と増稠剤を主成分とする液体中に表裏が異なる色の微小磁石を含有してなる分散液体を封入し、微小磁石を反転することにより、反転した微小磁石と反転しない微小磁石の色のコントラストの差で筆跡を形成する反転型の磁気表示パネルに関する。
従来、磁界の作用により筆記および消去を行う磁気表示パネルは知られている。さらに、基板間に、分散媒と増稠剤を主成分とする液体中に表裏を異なる色に色分けした微小磁石を含有してなる分散液体を封入し、該分散液体の分散系に磁界を作用させて前記微小磁石を反転することにより、反転した微小磁石と反転しない微小磁石の色のコントラストの差で筆記や消去を行う、いわゆる反転型と呼ばれる磁気表示パネルも知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、反転型の磁気表示パネルについて図面を用いて簡単に説明する。
図1は、反転型の磁気表示パネルを用いた筆記ボードの正面図である。図1に示すように、反転型の磁気表示パネル1は、黒板やホワイトボードのように筆記ボードAとしての用途があり、立てた状態で使用されることがある。その磁気表示パネル1の構造は、表面基板2と裏面基板3との間に内在させたハニカム板5により、図3に示すような独立した多数の小室6を形成し、該小室6毎に微小磁石7を分散した分散液体4を封入したものである。
このようにして形成された磁気表示パネル1における筆記は、図2の縦断面の概略図に示すように、筆記用磁石ペンBを用いて筆記する(表示面2a上を矢印方向に移動させる)。その筆記用磁石ペンBが移動した部分の微小磁石7が反転し、反転した微小磁石7aと反転しない微小磁石7の色のコントラスト差で筆跡を形成する。符号10は裏板材で、2枚の鉄板11間に緩衝材12を保持した構造である。
前記筆跡を消去するには、図7に示すように、表裏がS極とN極である平たい磁石13を反転した微小磁石7の表面側の磁極と同極(図7においてN極)が表面基板2を挟んで対向するように配置したイレーザーCを、筆跡が形成された(反転した微小磁石7a上の)表面基板2上を移動させる。これにより、筆跡を形成する反転した微小磁石7aが再反転し、筆跡が消去される。
ところで、磁石を用いて溶媒中で磁性体を泳動させて表示を行う方式(泳動型)では、磁性体を保持するために、溶媒に増稠剤を加えることが知られている。本発明においても、微小磁石を所定の位置で留めておくために増稠剤を用いており、これにより、微小磁石は表面基板近傍に密集して保持されている。
しかしながら、たとえ増稠剤により、その位置が保持されていても、図1のようにパネルを立てて使用した場合、書き消しを行うと微小磁石が反転するため、反転した微小磁石の周辺では増稠剤により保たれた降伏値が瞬間的に消失し、その間微小磁石を保持する力が失われる。これを繰り返すことにより、微小磁石は徐々に小室の下方に移動し、まとまって溜まるようになる。このような状態になると、図5に示すような、各小室6の表面積の約30%位の部分が透明又は半透明状態8になり、明瞭な筆跡が得られなくなるという問題がある。
そのため、上記のような現象が起きた場合には、図6に示すように特定の着磁ピッチでN極とS極が交互に配列した複数の磁石14からなるメンテナンスプレートDを、表示面2a上を上下左右に数回往復移動させ、微小磁石7を連続して反転・再反転させて分散液体4中で撹拌し、かつ、小室6の下方に移動した微小磁石7を上方に引き上げ、微小磁石7を元の状態(図4のような状態)に戻す必要があった。
ユーザーにとって、上述したような作業は煩わしく、改善が求められ、本発明者らは、こうした要求に応えるために、微小磁石を元の状態にする作業が必要となる筆記/消去の回数を大幅に向上させることを目的として種々検討した。その結果、微小磁石の沈降を抑える手段として、分散液体における微小磁石の比重と液体の比重の比を小さくすることが有効な手段であることを考え、本発明に至った。
ところで、「磁気泳動表示パネル」に係る発明が記載された特許文献2には、磁性粒子を多孔質とする技術の記載があるが、磁性粒子の大きさは10〜150μmである。
反転型の磁気表示パネルにおける微小磁石は、特許文献1に記載されているように、例えば、エポキシ樹脂等に酸化チタン等の着色剤を分散した第1の層上に、磁性粉とカーボンブラック等の着色剤とで構成された第2の磁性層を塗工して得られる。このときの磁性粉は、1〜2μmの大きさであり、かつ、微小磁石としての重量の約10%未満の重量分しか混入されていない。前記特許文献2に記載された技術を採用しても、上述した問題を解決するための微小磁石の低比重化を図ることはできない。
また、特許文献3には、磁性粉を含有したプラスチック粒子を分散媒中に分散し、懸濁液として用いることで、マグネットリーダーとしての性能を向上させるという提案がされている。これは、磁性粒子を従来の金属粒子よりも比重の小さな粒子とすることによって、溶媒中で粒子が沈降し、使用の度に粒子を再分散させたり、磁束分布を長時間に渡り見るためには、表示面を水平に保たなければならない等の問題点を解決する開示である。
しかしながら、この技術は、マグネットリーダーとして使用する際には微小な感度を求められるものであり、分散媒に増稠剤を加えて降伏値を付与するものではなく、本願発明の反転型の磁気表示パネルに使用した場合には、筆記時に磁性粉を含有したプラスチック粒子は凝集してしまい、明瞭な筆記線を得ることができない。しかも、前記磁性粉を含有したプラスチック粒子は、そもそも反転型の磁気表示パネルの微小磁石とはならない。
特公昭59−32796号公報 特公平8−7532号公報 特開昭61−179423号公報
本発明は、反転型の磁気表示パネルにおいて、立てた状態で使用した際に、基板間に形成した多数の小室に封入した分散液体の微小磁石が、繰り返しの筆記/消去により各小室の下側に容易に沈降しないようにするため、分散液体における微小磁石の比重と液体の比重の比を小さくすることによって、特定の着磁ピッチでN極とS極を配列した多極磁石(メンテナンスプレート)が必要となるまでの筆記/消去の回数を大幅に向上させ、かつ、良好な表示・消去性能が得られる反転型の磁気表示パネルを提供することを目的とするものである。
本発明は、基板間に、分散媒と増稠剤を主成分とする液体中に表裏が異なる色の微小磁石を含有してなる分散液体を封入し、微小磁石を反転することにより反転した微小磁石と反転しない微小磁石の色のコントラストの差で筆跡を形成する反転型の磁気表示パネルにおいて、前記微小磁石に中空粒子が混在し、該微小磁石の単位質量当りの残留磁化が1.0〜23.1A・m2/kgであり、前記微小磁石の比重が、分散媒と増稠剤を主成分とする液体の比重に対し、0.9〜2.2の比であることを特徴とする反転型の磁気表示パネルを提供するものである。
また、好ましくは、前記微小磁石の比重が、分散媒と増稠剤を主成分とする液体の比重に対し、1.0〜1.9の比であることを特徴とする反転型の磁気表示パネルを提供する。
本発明において分散液体を基板間に封入した磁気表示パネルとは、分散液体を基板間に封入してあればよく、一般的には基板間に各々独立した多数の小室を形成し、各小室に分散液体をいれ、周囲をセキ板又は接着剤で封じ込めたものである。小室は、基板間にハニカム構造の多セル板を介在することにより、又は、一方の基板に多数の凹みを設けることにより、又は、一方の基板に隔壁部を一体に設けることにより形成することができる。また、分散液体をマイクロカプセルに封入し、該マイクロカプセルを基板間に設けることにより分散液体を基板間に封入したものでもよい。
従来の反転型の磁気表示パネルにおける微小磁石よりも低比重化が図られても、微小磁石の比重が該微小磁石を分散している液体の比重に対して、当然比が大きくては微小磁石の沈降を防ぐことはできない。従来の反転型の磁気表示パネルにおける微小磁石の比重/液体の比重は2.5位であり、この比が2.2を超えると、後述するように、特定の着磁ピッチでN極とS極を配列した多極磁石が必要となるまでの筆記/消去の回数を大幅に向上させることはできない。また、この比が0.9未満であると、軽すぎて、筆記用磁石や消去用磁石による繰り返しの筆記/消去によって、各小室内の微小磁石が小室内の上部に片寄り、この場合も、特定の着磁ピッチでN極とS極を配列した多極磁石が必要となるまでの筆記/消去の回数を大幅に向上させることはできない。
前記液体の比重は、本実施例においては、比重瓶法により求めた。
また、微小磁石は液体中に存在し、その液比重および微小磁石比重の比が重要であることから、微小磁石の比重は、真比重を求める必要がある。
微小磁石の比重を求める方法としては、ルシャテリエ比重瓶法を使用することができるが、試料の実体積として、29ml以上必要であることから、本実施例においては、少量で比重が測定できる比重調整剤により測定を行った。使用した比重調整剤は、ポリタングステン酸ナトリウムであり、鉱物の選鉱、また、筆記具の分野では、インク中に添加をして比重を調整し、酸化チタン等の比重の大きい顔料の沈降抑制に使用されている。
なお、比重測定の際、微小磁石の濡れ性が悪いときは、濡れ性を良くするために、適宜、界面活性剤を添加するとよい。
また、微小磁石は、単位質量当りの磁気特性の残留磁化が以下の範囲のものであることが重要である。残留磁化は、微小磁石が外部磁界に対し、極力迅速にその向きを変えるために必要であり、微小磁石の反転性に大きく寄与するものである。残留磁化が1.0A・m2/kg未満では反転しにくくなる傾向があり、23.1A・m2/kgを超えると微小磁石同士が凝集してしまう傾向にあり、良好な表示・消去性能を得ることができない。
本発明は、反転型の磁気表示パネルにおいて、低比重の微小磁石を用いたことにより、立てた状態で使用しても、微小磁石が、封入された基板間に形成された各小室の上側又は下側に容易に片寄らないため、微小磁石の比重と液体の比重との比を小さくすることにより、特定の着磁ピッチでN極とS極を配列した多極磁石が必要となるまでの筆記/消去の使用回数を大幅に向上させることができ、良好な表示・消去性能を得られる。
反転型の磁気表示パネルを用いた筆記ボードの正面図である。 筆記ボードの縦断面の概略を示した部分図である。 磁気表示パネルの基板間の小室状態を示す図である。 小室における分散液体の微小磁石の分散状態を示す概略図である。 小室における分散液体の微小磁石の分散状態を示す概略図で、微小磁石が小室の下側に片寄った状態を示した図である。 メンテナンスプレートにおける磁石の配列を示した概略図である。 イレーザーおよびメンテナンスプレートの使用状態を示す概念図である。 クリーナーを示す図であり、(a)はクリーナーの外観図、(b)はクリーナーの組立て状態を示す図である。
符号の説明
A 筆記ボード
B 筆記用磁石ペン
C イレーザー
D メンテナンスプレート
E クリーナー
1 反転型の磁気表示パネル
2 表面基板
3 裏面基板
4 分散液体
6 小室
7 微小磁石
本発明に係る反転型の磁気表示パネルは、中空粒子を混在した単位質量当りの残留磁化が1.0〜23.1A・m2/kgである微小磁石を分散媒と増稠剤を主成分とする液体中に分散して分散液体を作製し、該分散液体を、小室を多数形成した基板間に封入して得られる。
本発明における微小磁石を構成する磁性材料としては、フェライト、希土類コバルト等を1種又は2種以上使用できる。例えば、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト等の六方晶マグネトプランバイト型フェライト、サマリウムコバルト、セリウムコバルト、イットリウムコバルト、ブラセオジウムコバルト等の希土類コバルト、マグネタイト、マグヘマタイト、コバルト被着マグネタイト、マンガンジンクフェライト、ニッケルジンクフェライト、鉛フェライト、希土類フェライト、二酸化クロム、ネオジム合金、サマリウム−鉄−窒素合金等が挙げられる。
分散媒と増稠剤を主成分とする液体は、適度の降伏値と粘度を有しているものが好ましく、分散媒としては、水、グリコール類等の極性分散媒や、有機溶剤、油類等の非極性分散媒のいずれでも用いることができる。脂肪族炭化水素溶剤、特に、イソパラフィン系溶剤が良い性質を示すため好ましい。
また、増稠剤は分散液体の主に降伏値を出すために用い、二酸化ケイ素等の無機物、又は脂肪酸ビスアマイド、水添ヒマシ油、N−アシルアミノ酸アマイドから選んで使用できる。具体的には、無水ケイ酸、含水ケイ酸、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸アルミニウム、シリカ粉、珪藻土、カオリン、ハードクレー、ソフトクレー、ベントナイト、有機ベントナイト等の微粉ケイ酸および微粉ケイ酸塩、微粉アルミナ、極微細炭酸カルシウム、軽微性炭酸カルシウム、極微細活性化カルシウム等の微細炭酸カルシウム、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等のオレフィン重合体、エチレン−酢ビ共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−不飽和有機酸共重合体等のオレフィンとこれと共重合可能な単量体との共重合体、ポリアルキルスチレン、ワックス、金属石けん、脂肪酸アミド、デキストリン酸脂肪酸エステル、ヒドロキシプロピルセルロースエステル、ショ糖脂肪酸エステル、アシルアミノ酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、ジベンジリデンソルビトール等が挙げられ、これらの微粒子増稠剤を単独又は併用することができる。
また、水系の増稠剤としては、グァーガム、キサンタンガム等の天然多糖類、架橋型アクリル酸重合体等の合成系増稠剤等が挙げられ、これらの増稠剤を単独又は併用することができる。
なお、降伏値は、分散液体中の微小磁石を適正に分散し、表示の際には微小磁石が表面付近に保持する作用がある。
微小磁石に混在する中空粒子は、その平均粒径が0.1〜50μm位の大きさのものが好ましい。具体的には、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体、スチレンーアクリル系共重合体、スチレンーブタジエン系共重合体、および、それらの架橋物、また、ガラスビーズ等が使用できる。
微小磁石を分散する液体は、透明状又は半透明状のどちらでもよい。半透明状の液体のものは、染料、顔料、蛍光染料等の着色剤を添加したりして調製する。
その他、本発明の分散液体には、所望により帯電防止剤、防腐剤、防カビ剤を添加してもよい。
実施例1
まず、
エポキシ樹脂(分子量約3000のエポキシエマルジョン) 28.5重量%
着色剤(白色顔料水系分散体) 22.5重量%
中空粒子(スチレン−アクリル系共重合体の水系分散体) 49.0重量%
を配合して、中空粒子を含有した白色インクを得た。
前記白色インクを、厚さ25μmのPET(ポリエチレンテレフタレート樹脂)フィルムの上にワイヤーバーにて塗工し、乾燥後の厚さが18.0μmとなる層を設け、次に、
エポキシ樹脂(分子量約3000のエポキシ樹脂) 27.7重量%
磁性粉(ストロンチウムフェライト系) 9.8重量%
高分子系分散剤 0.1重量%
着色剤(緑色系顔料分散体) 44.0重量%
メチルエチルケトン 18.4重量%
を配合して磁性粉を含んだ緑色インクを得た。この緑色インクを前記中空粒子を含んだ白色インク層の上に、ワイヤーバーにて塗工を行い磁性層を形成した。
次に、前記磁性層の白色インク層面側をS極に、反対面側をN極に着磁し、PETフィルムから剥離し、粉砕機にて粉砕して微小磁石を得た。
この微小磁石の比重を前述したような測定方法により測定したところ、1.3であり、厚さは21μmであった。
残留磁化は、東英株式会社製のVIBRATING SAMPLE MAGNETOMETER VSM−P7を用いて測定したところ、1.0A・m2/kgであった。
次に、イソパラフィン系溶剤からなる分散媒に、エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アマイドからなる増稠剤を加え、さらに、帯電防止剤を添加、撹拌し、以下の配合比の液体を調製した。
分散媒(イソパラフィン系炭化水素) 97.9重量%
増稠剤(エチレンビス−12−ヒドロキシステアリン酸アマイド) 2.0重量%
帯電防止剤(高分子系含窒素、および含硫黄化合物) 0.1重量%
該液体の比重を前述したような測定方法により測定したところ、0.8であった。
この液体に前記作製した微小磁石を分散して分散液体を得た。
この分散液体の降伏値をB型粘度計を用いて直接法にて測定したところ、1.0N/m2であった。微小磁石の比重/液体の比重は、1.6であった。
厚さ0.3mmのポリ塩化ビニル透明基板に、セル壁厚0.04mm、セル寸法4mmである厚さ1.3mmのポリ塩化ビニル製ハニカムをエチレン・酢ビ系エマルジョン接着剤を用いて接着した表示パネル部材に、前記分散液体を流し込み、その上から、エポキシ接着剤を用いて厚さ0.08mmのポリ塩化ビニル透明基板を接着して、本発明の反転型の磁気表示パネルを作製した。
実施例2〜7、参考例1,2
実施例1と同様にして、表1および表2の実施例2〜7、参考例1,2に示すような厚さ、比重および残留磁化値を有する微小磁石と、表1および表2の実施例2〜7、参考例1,2に示すような比重を有する液体を調製し、該液体中に前記微小磁石を分散して分散液体を得た。
以後、実施例1と同様にして、本発明の反転型の磁気表示パネルを作製した。
各分散液体の降伏値や微小磁石の比重/液体の比重の数値は、表1および表2に示すとおりである。
比較例1
従来の反転型の磁気表示パネルと同等のもので、中空粒子を混在させない以外は実施例1と同様にして得た微小磁石を、実施例1と同様にして調製した表2の比較例1に示すような比重を有する液体中に分散させて分散液体を得た。
以後、実施例1と同様にして反転型の磁気表示パネルを作製した。
微小磁石の厚さ、比重および残留磁化値、液体の比重、分散液体の降伏値および微小磁石の比重/液体の比重の数値は、表2に示すとおりである。
本比較例では、微小磁石の比重/液体の比重が2.5であった。
比較例2,3
表2に示すような厚さ、比重および残留磁化値を有する微小磁石と、表2に示すような比重を有する液体を調製し、該液体中に前記微小磁石を分散して分散液体を得た。
以後、実施例1と同様にして各反転型の磁気表示パネルを作製した。
各分散液体の降伏値、微小磁石の比重/液体の比重の数値は、表2に示すとおりである。
試験および評価
実施例1〜7、参考例1,2および比較例1〜3の反転型の磁気表示パネルを、筆記ボードに形成し、下記の試験を行い、評価した。
前記反転型の磁気表示パネルを立てた状態で、直径2mm、表面磁束密度118mTの磁石を用いて、パネル上を100m/secの移動速度で、ループ径の直径80mm、回転数120rpmで連続した筆記線をパネルの左隅から右隅又は右隅から左隅に書く。1回の筆記毎に、表面磁束密度64mTの磁石からなる筆跡を消去するためのイレーザーを用いて、パネルの左隅から右隅又は右隅から左隅に、300mm/secの移動速度で一往復させる。
筆記/消去を20回終了した時点で、パネル内の反転不良の微小磁石を整列させるため、図8に示すような、磁石15のN極とS極を並列してなる表面磁束密度75mTのクリーナーEを用いて、パネル上を600m/secの移動速度で、パネルの左隅から右隅又は右隅から左隅へと3往復させる。このような作業を繰り返して、筆記/消去を行い、反転型の磁気表示パネルの微小磁石の沈降状態を目視で確認する。
ここで、クリーナーEを使用するのは、筆記/消去を所定回数以上繰り返すと、筆跡を消去するために、イレーザーCを用いて反転した微小磁石7aを再反転させようとしても、単極(例えば、N極)では、うまく反転せずに傾いてしまうものが出現してくる場合があり、このような反転不良の微小磁石が多くなると、鮮明な筆跡/消去が得られなくなるからである。
なお、図8において、符号16は樹脂ケースで、17は保護シート部材である。
磁気表示パネル内のハニカム状の小室において、小室の表面積の約30%位の部分の微小磁石が小室の上側又は下側に片寄ったものが存在し始めた筆記/消去の回数を調べた。
評価は、筆記/消去を5000回以上繰り返し行っても、上側又は下側に微小磁石が片寄った小室が出現しなかったものを非常に良好(◎)、筆記/消去の繰り返しが2000回以上5000回未満の範囲で、上側又は下側に微小磁石が片寄った小室が出現したものを良好(○)、筆記/消去の繰り返しが1000回以上2000回未満の範囲で上側又は下側に微小磁石が片寄った小室が出現したものをやや良好(△)、従来のものと同様に、筆記/消去の繰り返しが1000回未満の範囲で、上側又は下側に微小磁石が片寄った小室が出現したものを不良(×)とした。
また、微小磁石の凝集によりあるいは微小磁石の反転がうまく行われずに、筆記時の筆跡線がかすれたり、不鮮明となったか否かを目視で観察した。
筆跡線にかすれや不鮮明な部分が生じなかったものを良好(○)、筆跡線にかすれや不鮮明な部分が生じたものを不良(×)とした。
総合評価においては、筆記/消去の繰り返しにおける評価が非常に良好(◎)で、筆跡線の状態が良好(○)のものを非常に良好(◎)、筆記/消去の繰り返しにおける評価が良好(○)で、筆跡線の状態が良好(○)のものを良好(○)、筆記/消去の繰り返しにおける評価がやや良好(△)で、筆跡線の状態が良好(○)のものをやや良好(△)、筆記/消去の繰り返しにおける評価が不良(×)又は筆跡線の状態が不良(×)のものを不良(×)とした。
なお、今回の実施例および比較例では出現していないが、筆跡線の状態が不良(×)のものは、筆記/消去の繰り返しにおける評価が非常に良好(◎)、良好(○)、やや良好(△)であっても、総合評価としては不良(×)となる。
各実施例および比較例の評価結果は、表1および表2に示すとおりである。
Figure 0004632254
Figure 0004632254
微小磁石に中空粒子を混在した実施例においては、従来の反転型の磁気表示パネルと比較して、小室の上側又は下側に微小磁石が片寄ってしまうまでの筆記/消去の回数が倍以上となり改善されていることが認められた。
微小磁石の比重を、分散媒と増稠剤を主成分とする液体の比重に対し、0.9〜2.2の比となるようにすることにより、その筆記/消去の回数は従来の4倍以上となっている。
さらには、微小磁石の比重を、分散媒と増稠剤を主成分とする液体の比重に対し、1.0〜1.9の比となるようにすることにより、その効果はさらにアップし、筆記/消去の回数は従来の10倍以上となっている。
比較例1は、従来の反転型の磁気表示パネルにおける微小磁石であり、中空粒子が混在していないために、微小磁石の比重/液体の比重の数値が2.5と高く、筆記/消去が500回を超えたあたりで、上側又は下側に微小磁石が片寄った小室が出現してしまった。
比較例2は、微小磁石に中空粒子が混在したものであり、筆記/消去の回数は従来の4倍となっているものの、残留磁化が30.1A・m2/kgであり、筆記/消去を繰り返しているうちに微小磁石同士が凝集し、筆跡線がかすれたものとなり、磁気表示パネルとしての表示・消去性能が満足できないものであった。
比較例3は、微小磁石に中空粒子が混在したものであるものの、残留磁化が0.8A・m2/kgであり、微小磁石の反転がスムーズに行われず、反転しない微小磁石があり、磁気表示パネルとしての表示・消去性能が満足できないものであった。
本発明の反転型の磁気表示パネルは、立てた状態で使用しても、繰り返しの筆記/消去による基板間に封入した分散液体に含有した微小磁石が片寄り、特定の着磁ピッチでN極とS極を配列した多極磁石が必要となるまでの筆記/消去の回数を大幅に向上させ、かつ、良好な表示・消去性能が得られるため、前記微小磁石を元の状態に戻す作業の回数を低減でき、クリーンルーム用の筆記板や大型の筆記板としての用途に有効である。

Claims (2)

  1. 基板間に、分散媒と増稠剤を主成分とする液体中に表裏が異なる色の微小磁石を含有してなる分散液体を封入し、微小磁石が反転することにより反転した微小磁石と反転しない微小磁石の色のコントラストの差で筆跡を形成する反転型の磁気表示パネルにおいて、前記微小磁石に中空粒子が混在し、該微小磁石の単位質量当りの残留磁化が1.0〜23.1A・m2/kgであり、前記微小磁石の比重が、分散媒と増稠剤を主成分とする液体の比重に対し、0.9〜2.2の比であることを特徴とする反転型の磁気表示パネル。
  2. 前記微小磁石の比重が、分散媒と増稠剤を主成分とする液体の比重に対し、1.0〜1.9の比であることを特徴とする請求項に記載の反転型の磁気表示パネル。
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