JPH08183291A - 細書きに適した磁気パネル - Google Patents

細書きに適した磁気パネル

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JPH08183291A
JPH08183291A JP33950394A JP33950394A JPH08183291A JP H08183291 A JPH08183291 A JP H08183291A JP 33950394 A JP33950394 A JP 33950394A JP 33950394 A JP33950394 A JP 33950394A JP H08183291 A JPH08183291 A JP H08183291A
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magnetic
cell
dispersion liquid
plastic dispersion
magnetic particles
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JP33950394A
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Teruaki Nojima
照明 野島
Hiroshi Tazaki
博司 田崎
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Pilot Corp
Pilot Pen Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 筆記先端幅が約0.5〜1.5mmの細径の磁
石または電磁石チップを設けた筆記手段により筆記して
も、かすれや線切れを起こすことのない鮮明な筆跡や、
非筆跡部の磁性粒子の良好な隠蔽性や、良好な消去性が
得られる細書きに適した磁気パネルを得ること。 【構成】 少なくとも一方を透明とした2枚の基板で密
封された内部空間を形成する。内部空間は、1つのセル
の大きさが最大幅4mm以下とした多セル構造とし、表面
側の基板の表示表面から裏面側の基板の内面までの距離
を、0.5〜1.0mmとなるように磁気パネルを構成す
る。セル内に封入する塑性分散液体は、磁性粒子の量が
分散媒100重量部に対して15〜20重量部となるよ
うに組成する。また、セル内に封入された後の塑性分散
液体の降伏値が、3dyn/cm2 以上となるように組成す
る。以上のようにして細書きに適した磁気パネルを作製
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2枚の基板間内に内蔵
された磁性粒子を、磁気により表面側あるいは裏面側の
基板に泳動させることにより記録表示や消去ができる、
特に細書きに適した磁気パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、着色塑性分散体に磁性粒子を
分散させた分散系に磁界を作用させ、磁性粒子を泳動さ
せて分散体と磁性粒子の色のコントラストの差で表示・
消去が行なえる表示板としての磁気パネルは良く知られ
ている。本出願人も、従来より何件かの磁気パネルに関
する提案を行なっており、実際に磁気パネルを市場に提
供してもいる。その中でも、玩具としての表示具として
提供している磁気パネルについて詳述すると、表面側の
透明な基材として約0.3mmのプラスチックシートに、
厚さ約0.065mmのプラスチックで形成したハニカム
構造の高さ約1.3mmの多セル板を接着し、その各セル
内に前述した着色塑性分散体に磁性粒子を分散させた塑
性分散液体を封入し、裏面側の基材として透明な約0.
08mmのプラスチックシートでシールしたものである。
【0003】前記磁気パネルを用いた「手書きの表示
具」としての筆記手段は、図3に示すような、軸体51
の先端に棒状の磁石チップ52を取付けた磁気ペン53
を用いており、従来の磁気ペンにおいては、磁石チップ
52の大きさが筆記先端部54の最大幅が2mm位の大き
さのものを取付けていた。従って、前記磁気ペンを用い
て磁気パネル上に筆記すると、その筆跡幅は2.5〜3
mm位となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし最近、磁気ペン
により磁気パネル上に形成される筆跡幅において、従来
のものより細い筆跡幅の要求があり、本発明者達はこの
要求に応えるべく磁石の直径が約1mm位の磁気ペンを作
製して市場に提供しようとした。しかし、実際にその磁
気ペンを用いて従来の磁気パネル上に筆記してみた所、
筆跡の線がかすれたり線の縁が不鮮明であったりして満
足いく筆跡は得られなかった。
【0005】そこで本発明者達は、先ず、磁気ペンにつ
いて検討をしてみたが、ただ単に磁石チップの径や磁気
力のみを調節しても良い結果が得られない事を知り、次
に、磁気ペンと磁気パネルとの関係について種々検討し
た。
【0006】磁石チップの径を小さくすると、それに比
例して磁気力は弱くなり、また磁石先端から離れた位置
の距離が長くなればなる程、磁気力は弱くなる。従っ
て、磁気パネルの裏面側の基板の底部にある磁性粒子に
作用する磁気力も小さくなり、磁性粒子を有効に泳動さ
せるには、表面側の基板の表示表面から裏面側の基板の
塑性分散液体に接する底部までの距離L(図1参照)
を、従来の磁気パネルのものより短くする必要があるこ
とを知った。この点について検討した結果、細書きとい
うことで、棒状の磁石チップの径が最大幅0.5〜1.
5mmである磁気ペンを用いても、かすれや線切れがな
く、線の縁が鮮明な筆跡が形成されるには、磁気パネル
における前記距離Lが0.5〜1.0mmの範囲のものが
適切であることが判明した。
【0007】磁気力が強い磁石チップを用いることで
も、裏面側の基板の底部にある磁性粒子に磁気力が作用
して、磁性粒子を泳動させることができるが、そうした
磁気力が得られる磁石チップの入手性の問題とか、余り
磁気力が強いと磁気ペンから離れて存在する磁性粒子ま
でも吸引して泳動させてしまい、筆跡幅が太いものとな
ってしまったり、線切れを起こしたり、筆跡線の鮮明性
に欠ける等の問題があり、最善策であるとは言えない。
【0008】磁気ペンの磁石チップの磁気力によって、
裏面側の基板の底部にある、その磁石チップの幅分の磁
性粒子を表面の基板側に吸引して、塑性分散液体部分と
磁性粒子部分とのコントラストの差により筆跡を生じ
る。しかし、実際は磁石チップの幅以上の余分な磁性粒
子も吸引してしまい、どうしても筆跡幅が太くなってし
まう。そのために、なるたけ余分な磁性粒子を表面の基
板側に泳動させないように、また筆記線を形成する磁性
粒子が再び裏面側の基板の底部に沈降したりして筆跡の
線がぼけたりして鮮明性に欠けないように、塑性分散液
体に降伏値を持たせることは、既に知られている。細書
きに適した磁気パネルということで検討したところ、鮮
明で線が切れることのない筆跡線を得るには、2枚の基
板間の多セル構造内に封入した後の塑性分散液体の降伏
値が重要であり、その値は、種々検討した結果、3dyn/
cm2 以上なければならないことが判明した。
【0009】また、塑性分散液体中に含有される磁性粒
子の割合は、磁気ペンによって磁性粒子を裏面側の基板
側から表面側の基板側へ泳動させて、かすれを起こすこ
となく鮮明でコントラストの良い筆跡を得るには、分散
媒100重量部に対し磁性粒子の量を15重量部以上に
してやれば良い。しかし、細書きに適した磁気パネルと
いうことで、前述したように、表面側の基板の表示表面
から裏面側の基板の塑性分散液体に接する底部までの距
離Lが0.5〜1.0mmの範囲ということで、2枚の基
板の間隔が前記した従来の磁気パネルより狭いために、
磁性粒子の割合が多すぎると磁性粒子の隠蔽性が不十分
となってしまい所望する筆跡のコントラストが得られな
い。また、磁気パネル上の筆跡の消去時に、磁性粒子を
表面側の基板側から裏面側の基板側へ泳動させる際に、
磁性粒子どうしが反発しあって、磁性粒子が塑性分散液
体中を懸濁した状態となって黒ずんでしまい消去性能が
悪くなったりしてしまうので、磁性粒子の量は、分散媒
100重量部に対し20重量部以下が好ましい。以上の
結果から、磁性粒子の量は、分散媒100重量部に対し
15〜20重量部が最適である。
【0010】また、ただ単に2枚の基板間に塑性分散液
体を封入した磁気パネルでは、前述の磁気ペンで筆記し
た場合に、磁性粒子が磁気ペンの磁石により表面側の基
板側に泳動しても、磁気ペンの磁石に吸引されて磁性粒
子が磁気ペンの後を追って移動してしまい、筆跡の線切
れや縁が不鮮明となる現象を起こす恐れがある。また、
消去用磁石を具備した消去手段を用いて筆跡を消去しよ
うとした際に、磁性粒子が裏面側の基板に泳動するもの
の、消去手段の移動にともない磁力に引っ張られて磁性
粒子が裏面側の基板の右側あるいは左側に片寄ってしま
う。そのために、次に磁気ペンで筆記しても、中央部付
近の塑性分散液体中には磁性粒子が存在しておらず、筆
跡を得ることができないという現象を起こす恐れもあ
る。従って、こうしたことが起こらないようにするに
は、2枚の基板間を多セル構造とすることが重要であ
る。しかし、多セル構造の1つのセルの断面積が大き過
ぎても同様な問題が起こってしまう。この点を解消する
ために、セルの大きさについて検討したところ、上記問
題を解消するには、1つのセルの大きさが最大幅4mm以
下の大きさの多セル構造であることが好ましいことを知
った。
【0011】本発明はこうした事実に鑑みてなされたも
ので、磁石チップの筆記先端幅を約0.5〜1.5mmと
細くした磁気ペンを用いて磁気パネル上に筆記した場合
に、かすれや線切れを起こすことのない鮮明な筆跡や、
非筆跡部の磁性粒子の良好な隠蔽性や、良好な消去性が
得られる磁気パネルを得るためには、多セル構造におけ
る1つのセルの大きさや、基板間に封入密封された後の
塑性分散液体の降伏値や、表面側の基板の表示表面から
裏面側の基板の塑性分散液体に接する底部までの距離お
よび磁性粒子の分散媒100重量部に対する量を特定す
ることが重要である。これらの条件下において、初めて
所望する細書きに適した磁気パネルを得ることができる
ことを知って、本発明に至った。
【0012】本発明の目的は、筆記先端幅が約0.5〜
1.5mmの細径の磁石または電磁石チップを設けた筆記
手段により筆記しても、かすれや線切れを起こすことの
ない鮮明な筆跡や、非筆跡部の磁性粒子の良好な隠蔽性
や、良好な消去性が得られる細書きに適した磁気パネル
を得ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためのもので、少なくとも一方を透明とした2枚の
基板で密封された内部空間部を形成し、該空間部を多セ
ル構造とし、該各々のセル内に、分散媒に少なくとも磁
性粒子と微粒子増稠剤および着色剤とを配合してなる塑
性分散液体を封入してなる磁気パネルにおいて、1つの
セルの大きさが最大幅4mm以下とした多セル構造であ
り、表面側の基板の表示表面から裏面側の基板の塑性分
散液体に接する底部までの距離が0.8〜1.0mmであ
り、塑性分散液体の降伏値が各々のセル内に封入された
後において3dyn/cm2 以上であり、磁性粒子の量が分散
媒100重量部に対し15〜20重量部である細書きに
適した磁気パネルである。
【0014】2枚の基板で密封された内部空間部を多セ
ル構造とするには、貫通した個々の独立したセルを有す
る板を形成し、その板の片面に基板を貼り、セル内に塑
性分散液体を封入後、反対の片面に基板を貼ることによ
り形成することができる。または、薄板状の基板に、プ
レスや真空技術により多数の凹状に形成し、その凹内に
塑性分散液体を封入後、反対の片面に基板を貼ることに
より形成することもできる。
【0015】磁気パネルを構成する各部材については、
本出願人の先の出願である特公昭59−47676号
(特開昭53−127032号)の公報中においても開
示しているので、ここでは簡単に説明するが、先ず、透
明である一方の基板については、各種のプラスチックや
ガラスを用いることができる。他方の基板は、必ずしも
透明である必要性はなく、各種のプラスチック、ガラス
や金属等を用いることができる。これらのプラスチック
やガラスは着色してあっても良い。2枚の基板は、封入
した塑性分散液体が流れださないようにすることが必要
であり、基板間の周囲をセキ板でとめたり、接着剤で2
枚の基板どおしを接着剤で接着して、あるいは融着した
りして密封する。
【0016】磁性粒子としては、例えば黒色マグネタイ
ト、γ−ヘマタイト、二酸化クロム、フェライトなどの
酸化物磁性材料や鉄、コバルト、ニッケル等の合金系の
金属磁性材料の粒子等を用いることができる。
【0017】磁性粒子の大きさについては、直径10μ
m以上が好適である。直径10μm以下であっても、塑
性分散液体中で磁性粒子同志が凝集して見かけ上10μ
m以上であっても良い。
【0018】微粒子増徴剤は、塑性分散液体に降伏値を
ださせるためのもので、例えば無水けい酸、含水けい
酸、含水けい酸カルシウム、含水けい酸アルミニム、シ
リカ粉、けいそう土、カオリン、ハードクレー、ソフト
クレー、ベントナイト、有機ベントナイト等の単どくま
たは混合物からなる微粉けい酸および微粉けい酸塩、ア
ルミナ、極微細炭酸カルシウム、極微細活性化炭酸カル
シウム、重質炭酸カルシウム、含水塩基性炭酸マグネシ
ウム、硫酸バリウム、ベンチジンイエロー等が挙げら
れ、単独または併用して使用できる。
【0019】分散媒として、例えば水、グリコール類等
の極性分散媒や、有機溶剤、油類等の非極性分散媒など
が挙げられる。
【0020】着色剤は、塑性分散液体に隠蔽性と色調を
与えるためのもので、白色顔料やその他の染料または顔
料等が挙げられる。
【0021】塑性分散液体の降伏値の測定にあたって
は、ブルックフィールド型BL粘度計(東京計器株式会
社製)を用いる。その測定方法について説明すると、粘
度計のローターを塑性分散液体中に浸漬し、ローターを
回転させずに塑性分散液体のみをローターの周りを0.
3RPMの非常におそい速度で回転させるとローターの
バネもねじれてローターと塑性分散液体とが一緒に回転
するが、ローターが或る角度までねじれると遂に塑性分
散液体とローター間ですべりが起こり始める。この時の
ローターのねじれ角目盛を測定し、このねじれ角目盛と
ローターのバネのねじれ常数およびローターの形状、面
積から降伏値を換算する。その換算式は次のようであ
る。 ローター番号 降伏値 NO.1 ローター 0.168θ NO.2 ローター 0.840θ NO.3 ローター 3.360θ (但し、θは測定したローターのねじれ角目盛であ
る。)
【0022】
【実施例】以下、本発明を、図面を用いて説明するが、
同じ部材には同じ番号を付す。
【0023】実施例1 先ず、磁気パネル1を、表面側の透明な基板2として約
0.15mmの塩化ビニルシートに、厚さ約0.065mm
の塩化ビニルで形成した、図2に示すような、1つのセ
ル3の最大幅Mが約3mmの円に内接するようなハニカム
構造である、高さ約0.8mmの多セル板4をEVA系接
着剤(図示せず)を用いて接着し、その各セル3内に、
下記に示すようにして得られた磁性粒子5を分散した塑
性分散液体6を封入し、裏面側の基板7として透明な約
0.08mmの塩化ビニルシートでエポキシ系接着剤(図
示せず)を用いてシールして作製した。このようにして
作製した磁気パネル1を、2つ作製した。
【0024】 イソパラフィン溶剤(エッソ化学社製) 100重量部 微粉末けい酸(日本アエロジル株式会社製) 3重量部 酸化チタン(石原産業株式会社製) 1.5重量部 を、T.Kホモミキサー(特殊機化工業株式会社製の湿
式分散機)で混合分散し、白色分散体を作製した。これ
に、黒色の磁性粒子(粒径25〜105μm、同和鉄粉
工業株式会社製)5を分散媒100重量部に対し、16
重量部混合分散して塑性分散液体6を得た。
【0025】磁気パネル1を作製後、前記エポキシ系接
着剤が完全に硬化した後、一方の磁気パネルから封入さ
れた塑性分散液体を取り出し、この液体を前述したブル
ックフィルード型粘度計を使用して測定したところ、5
dyn/cm2 であった。
【0026】実施例2 磁気パネル1を、実施例1と同一の部材を用いて作製
し、各セル3内に下記に示す配合によって得られた白色
分散体に、実施例1と同一の磁性粒子5を同一の量、混
合分散した塑性分散液体6を封入することにより得た。
【0027】 イソパラフィン溶剤(エッソ化学社製) 100重量部 微粉末けい酸(日本アエロジル株式会社製) 2.5重量部 酸化チタン(石原産業株式会社製) 1.5重量部 を、前記ホモミキサーで混合分散し、白色分散体を作製
した。
【0028】磁気パネル1を作製後、実施例1と同様に
して、この塑性分散液体の降伏値を測定したところ、3
dyn/cm2 であった。
【0029】実施例3 磁気パネル1を、1つのセル3が約4mmの円に内接する
ようなハニカム構造の高さ約0.8mmの多セル板4を用
いた以外は実施例1と同様にして、実施例1と同一の塑
性分散液体6を各セル3内に封入して作製した。
【0030】実施例4 実施例1と同一の部材を用いて磁気パネルを作製し、各
セル3内に、実施例1と同様にして、分散媒100重量
部に対し磁性粒子5が20重量部になるように混合分散
して作製した塑性分散液体6を封入して、磁気パネル1
を2つ作製した。
【0031】磁気パネル1を作製後、実施例1と同様に
して、この塑性分散液体の降伏値を測定したところ、5
dyn/cm2 であった。
【0032】実施例5 磁気パネル1を2つ、実施例1と同一の部材を用いて作
製し、各セル3内に下記に示す配合によって得られた白
色分散体に、実施例1と同一の磁性粒子5を同一の量、
混合分散した塑性分散液体6を封入することにより得
た。
【0033】 イソパラフィン溶剤(エッソ化学社製) 100重量部 微粉末けい酸(日本アエロジル株式会社製) 4重量部 酸化チタン(石原産業株式会社製) 1.5重量部 を、前記ホモミキサーで混合分散し、白色分散体を作製
した。
【0034】磁気パネル1を作製後、実施例1と同様に
して、この塑性分散液体の降伏値を測定したところ、1
0dyn/cm2 であった。
【0035】実施例6 磁気パネル1を、表面側の透明な基材2として約0.1
mmの塩化ビニルシートに、厚さ約0.065mmの塩化ビ
ニルで形成した、図2に示すような、1つのセル3が約
3mmの円に内接するようなハニカム構造の高さ約0.6
mmの多セル板4をEVA系接着剤を用いて接着し、その
各セル3内に、実施例5と同一の塑性分散液体6を封入
し、裏面側の基材7として透明な約0.08mmの塩化ビ
ニルシートでエポキシ系接着剤を用いてシールして作製
した。
【0036】実施例7 磁気パネル1を、1つのセル3が約3mmの円に内接する
ようなハニカム構造の高さ約0.4mmの多セル板4を用
いた以外は実施例6と同様にして作製し、各セル3内に
実施例1と同一の塑性分散液体6を封入することにより
得た。
【0037】比較例1 磁気パネル1を、1つのセル3が約6mmの円に内接する
ようなハニカム構造の高さ約0.8mmの多セル板4を用
いた以外は実施例1と同様にして、実施例1と同一の塑
性分散液体6を各セル3内に封入して作製した。
【0038】比較例2 磁気パネル1を、表面側の透明な基材2として約0.3
mmの塩化ビニルシートに、厚さ約0.065mmの塩化ビ
ニルで形成した、1つのセル3が約3mmの円に内接する
ようなハニカム構造の高さ約1.3mmの多セル板4をE
VA系接着剤を用いて接着し、その各セル3内に、実施
例1と同一の塑性分散液体6を封入し、裏面側の基材7
として透明な約0.08mmの塩化ビニルシートでエポキ
シ系接着剤を用いてシールして作製した。
【0039】比較例3 磁気パネル1を2つ、実施例1と同一の部材を用いて作
製し、各セル3内に下記に示す配合によって得られた白
色分散体に、実施例1と同一の磁性粒子5を同一の量、
混合分散した塑性分散液体6を封入することにより得
た。
【0040】 イソパラフィン溶剤(エッソ化学社製) 100重量部 微粉末けい酸(日本アエロジル株式会社製) 1.5重量部 酸化チタン(石原産業株式会社製) 1.5重量部 を、前記ホモミキサーで混合分散し、白色分散体を作製
した。
【0041】磁気パネル1を作製後、実施例1と同様に
して、この塑性分散液体の降伏値を測定したところ、1
dyn/cm2 であった。
【0042】比較例4 実施例1と同様にして得られた黒色の磁性粒子5を分散
媒100重量部に対し、10重量部混合分散して塑性分
散液体6を作製した以外は、実施例1と同様にして磁気
パネル1を2つ得た。磁気パネル1の作製後、実施例1
と同様にして、この塑性分散液体の降伏値を測定したと
ころ、5dyn/cm2 であった。
【0043】比較例5 実施例1と同様にして得られた黒色の磁性粒子5を、分
散媒100重量部に対し25重量部混合分散して塑性分
散液体6を作製した以外は、実施例1と同様にして磁気
パネル1を2つ得た。磁気パネル1の作製後、実施例1
と同様にして、この塑性分散液体の降伏値を測定したと
ころ、5dyn/cm2 であった。
【0044】前記実施例および比較例の磁気パネル1に
ついて、下記の項目にて評価を行なった。 (1) 線幅:図3に示すような、筆記先端部54の直径が
1mmで、各磁気パネル1の表面側の基板2の表示表面8
から裏面側の基板7の塑性分散液体6に接する底部9ま
での距離Lに対応して、裏面側の基板7の底部8に滞留
した磁性粒子5に作用するように磁力を適宜に設定し
た、軸体51の先端に棒状の磁石チップ52を取付けた
磁気ペン53を用いて筆記し、線幅が1、5mm未満のも
のを、○とした。線幅が1、5mm以上のものを、×とし
た。 (2) コントラスト:前記磁石ペンを用いて、筆記したと
きの筆跡部と表示表面(非筆跡部)8の濃度差をマクベ
ス濃度計(RD−915型)により測定し、筆跡部と非
筆跡部のO.D値の差が0.8以上のものを、○とし
た。筆跡部と非筆跡部のO.D値の差が0.8未満のも
のを、×とした。 (3) 線切れ:前記磁石ペンを用いて、筆記速度25cm/s
ecで線を書き、線切れがなく、鮮明な筆跡が得られたも
のを、○とした。線切れを生じ、不連続な筆跡であった
ものを、×とした。 (4) 消去性:前記磁石ペンを用いて筆記し、裏面側の基
板側から消去用磁石を用いて消去してみて、筆記線の消
え残りや、磁気パネルが黒ずむことなく消去できたもの
を、○とした。筆記線が消え残ったり、磁気パネルが黒
ずんでしまったものを、×とした。
【0045】総合評価として、以上4項目を全て満足し
たものを細書きに適した磁気パネルとして○とし、4項
目中1つでも×があるものは細書きに適した磁気パネル
としての性能を満足していないので、×とした。
【0046】評価結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明の磁気パネルは、細書きができる
ように(磁気パネル上の表示の筆跡幅を細くするため
に)筆記先端幅を約0.5〜1.5mmと細径の磁石また
は電磁石チップを設けた筆記手段により筆記しても、か
すれや線切れを起こすことなく、縁線がハッキリした鮮
明な筆跡が得られた。
【0049】またこうした事により、細かい文字も筆記
できるので、表示画面上に表される情報量を増やすこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気パネルの一部分の縦断面図であ
る。
【図2】図1における多セル構造を示す平面図である。
【図3】磁気パネル上に筆記するための、筆記手段であ
る磁気ペンの斜視図である。
【符号の説明】
1 磁気パネル 2 表面側の基板 3 セル 4 多セル板 5 磁性粒子 6 塑性分散液体 7 裏面側の基板 8 表示表面 9 底部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方を透明とした2枚の基板
    で密封された内部空間部を形成し、該空間部を多セル構
    造とし、該各々のセル内に、分散媒に少なくとも磁性粒
    子と微粒子増稠剤および着色剤とを配合してなる塑性分
    散液体を封入してなる磁気パネルにおいて、1つのセル
    の大きさが最大幅4mm以下とした多セル構造であり、表
    面側の基板の表示表面から裏面側の基板の塑性分散液体
    に接する底部までの距離が0.5〜1.0mmであり、塑
    性分散液体の降伏値が各々のセル内に封入された後にお
    いて3dyn/cm2 以上であり、磁性粒子の量が分散媒10
    0重量部に対し15〜20重量部である細書きに適した
    磁気パネル。
JP33950394A 1994-12-28 1994-12-28 細書きに適した磁気パネル Pending JPH08183291A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100345653B1 (ko) * 1998-10-16 2002-07-27 가부시키가이샤 다카라 자기영동형 표시장치 및 그 제조방법
US7015892B1 (en) 1999-09-10 2006-03-21 Takara Co., Ltd. Magnetophoretic display panel
KR100852474B1 (ko) * 2008-01-30 2008-08-14 부종수 자석을 이용한 필기보드

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