JP4631766B2 - 内燃機関始動用リングギヤ及び内燃機関始動回転力伝達機構 - Google Patents
内燃機関始動用リングギヤ及び内燃機関始動回転力伝達機構 Download PDFInfo
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Description
請求項1に記載の内燃機関始動用リングギヤは、始動用モータの回転力により与えられる荷重をギヤ部にて受けることにより、スポークが形成された径方向中間領域を介して前記回転力を回転軸側に伝達し、該回転軸側にて直接又は間接に連結された内燃機関の回転出力軸を回転させる内燃機関始動用リングギヤであって、前記スポークにおける回転軸側の基部におけるリングギヤの回転方向前方側に設けられたアール及びギヤ部側の基部におけるリングギヤの回転方向後方側に設けられたアールが、回転軸側の基部におけるリングギヤの回転方向後方側に設けられたアール及びギヤ部側の基部におけるリングギヤの回転方向前方側に設けられたアールよりも小さくされていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の内燃機関始動用リングギヤは、始動用モータの回転力により与えられる荷重をギヤ部にて受けることにより、スポークが形成された径方向中間領域を介して前記回転力を回転軸側に伝達し、該回転軸側にて直接又は間接に連結された前記内燃機関の回転出力軸を回転させる内燃機関始動用リングギヤであって、前記スポークにおける前記ギヤ部側の基部及び前記回転軸側の基部の前記荷重が引っ張り力として作用する部分に設けられたアールはその全てが前記荷重が圧縮力として作用する部分に設けられたアールよりも大きくされている一方、前記荷重が圧縮力として作用する部分に設けられたアールは、前記荷重が引っ張り力として作用する部分に設けられたアールよりも小さくされていることを特徴とする。
リングギヤに形成されたスポークは、完全に荷重方向に軸方向が一致することはなく、スポークの軸方向に直交する分力を0とすることはできない。このためスポークの基部については、荷重によって生じるモーメントが、スポークの基部がなす角を大きくするような引っ張り力として作用する部分と、スポークの基部がなす角を小さくするような圧縮力として作用する部分とが存在することになる。
この内で荷重によって生じるモーメントが引っ張り力として作用する基部では、基部のアールが小さいとクラック等の破損に対する耐久性が低下するのでアールを小さくすることは困難であるが、荷重によって生じるモーメントが圧縮力として作用する基部では、クラック等の破損が生じにくいのでアールを小さく設計することで空隙面積を大きくして軽量化を促進できる。
したがって上記請求項1及び請求項2に記載されているように、荷重によって生じるモーメントが引っ張り力として作用する部分よりも圧縮力として作用する部分について基部のアールを小さくすることで、耐久性を維持しつつ空隙面積を大きくして更なる軽量化を行うことができる。
また、圧縮力として作用する部分では、クラック等の破損が生じにくいのでアールを小さく設計することで、空隙面積を大きくして軽量化を促進できる。したがって荷重によって生じるモーメントが引っ張り力として作用する部分よりも圧縮力として作用する部分について基部のアールを小さくすることで、リングギヤの耐久性を維持しつつ空隙面積を大きくして軽量化することができる。
請求項3に記載の内燃機関始動用リングギアでは、請求項1又は請求項2において、前記スポークの軸方向が前記ギヤ部に与えられる荷重方向側へ傾けられていることで、径方向とは角度を有することを特徴とする。
請求項4に記載の内燃機関始動用リングギヤでは、請求項3において、前記スポークの軸方向は、前記回転軸に垂直な面に投影した前記スポークの形状内にて、2本の平行線を前記ギヤ部側と前記回転軸側との間で架け渡した場合に、最も幅広に配置した状態での前記平行線の方向であることを特徴とする。
図1の縦断面図に車両用内燃機関においてクランク軸2の後端部2a近傍に設けられた内燃機関始動回転力伝達機構を示す。ここでクランク軸2の後端部2aはクラッチあるいはトルクコンバータ側へ内燃機関の回転駆動力を伝達する側である。図2はクランク軸2を図1に示す垂直面A−Aで破断して右側(後方側)の構成を示した断面図である。
(イ).始動時の荷重F(図6)方向に、径方向から角度α分傾けて、スポーク12gの軸方向(ここでは平行線L1,L2の方向)を設定している。このことによりスポーク12gの軸方向に沿った荷重Fの分力Faは、単にスポーク12gを径方向に形成した場合(破線矢線)よりも大きくなるが、この代わりスポーク12gの軸方向に直交する分力Fbは小さくなる。
本実施の形態におけるリングギヤ12は、上述したごとくワンウェイクラッチ20を用いた常時噛み合いタイプの内燃機関始動回転力伝達機構に組み込んだものである。このため、エンジンストールの衝撃時にも、リングギヤ12自身の回転軸C側からギヤ部12bへとスポーク12gに対して逆方向に荷重が生じる。しかしこの場合も、上述したスポーク12gの軸方向が、そのまま、ギヤ部12bに与えられる荷重方向側へ傾けられている構成となっており、荷重としては回転力伝達時と同様にスポーク12gに荷重がかかるので、空隙12fの面積を大きくしてあっても十分な耐久性を維持できる。
本実施の形態では、図7に示すごとく、リングギヤ112に形成されたスポーク112gの形状が前記実施の形態1と異なる。ここでは図7に示したごとくにリングギヤ112の回転軸Cに垂直な面に投影したスポーク112gの形状にて、スポーク112gの各基部112h,112iにおける幅(Sa11−Sa12,Sb11−Sb12)の中心位置M11,M12を接続する方向をスポーク112gの軸方向としている。
(イ).本実施の形態の構成によっても、スポーク112gの軸方向(M11−M12)に沿った荷重F1の分力Fa1は、単にスポーク112gを径方向(M12−C)に形成した場合(破線矢線)よりも大きくなるが、この代わりスポーク112gの軸方向に直交する分力Fb1は小さくなる。したがって前記実施の形態1の(イ)に述べたごとく、空隙112fの面積を大きくしても、このスポーク112gは軸方向に沿った分力Fa1に対して十分に耐えられ、しかもスポーク112gの軸方向に直交する分力Fb1は小さくなっているので、スポーク112gは直交する分力Fb1に対しても耐えられる。
(ロ).前記実施の形態1の(ハ)の効果を生じる。
本実施の形態では、図8に示すごとく、リングギヤ212に形成されたスポーク212gの形状が前記実施の形態1,2と異なる。ここでリングギヤ212の回転軸Cに垂直な面に投影したスポーク212gの形状内にて、一点鎖線で示す2本の平行線L21,L22を、ギヤ部212b側と回転軸C側との間で架け渡した場合に、最も幅広に配置した状態での平行線L21,L22の方向をスポーク212gの軸方向とする。この場合はスポーク212gの軸方向はリングギヤ212自身の径方向(回転軸C方向)と一致する。
(イ).スポーク212gにおいて、荷重F2によって生じるモーメントによりスポーク212gの基部212h,212iにて圧縮力が作用するアールRa21,Rb22部分は、引っ張り力が作用するアールRa22,Rb21部分よりも小さくしている。このため前記実施の形態1の(ロ)にて説明したごとく、荷重F2によって生じるモーメントが引っ張り力として作用する部分よりも圧縮力として作用する部分について基部212h,212iのアールを小さくすることで、耐久性を維持しつつ空隙212fの面積を大きくして軽量化を行うことができる。
[その他の実施の形態]
(a).前記各実施の形態のリングギヤが用いられている内燃機関始動回転力伝達機構は、回転力伝達経路にワンウェイクラッチを配置して一方向での回転力伝達がなされるようにしたことにより常時噛み合いタイプとして構成したものであった。これ以外に、ピニオンギヤを内燃機関始動後にはリングギヤから分離させるようにすることにより、噛み合い時には双方向での回転力伝達がなされるタイプの内燃機関始動回転力伝達機構に対しても前記各実施の形態に述べたスポーク形状のリングギヤを適用しても良い。このタイプのリングギヤにおいても耐久性を維持しつつ軽量化を行うことができる。
Claims (8)
- 始動用モータの回転力により与えられる荷重をギヤ部にて受けることにより、スポークが形成された径方向中間領域を介して前記回転力を回転軸側に伝達し、該回転軸側にて直接又は間接に連結された内燃機関の回転出力軸を回転させる内燃機関始動用リングギヤであって、
前記スポークにおける回転軸側の基部におけるリングギヤの回転方向前方側に設けられたアール及びギヤ部側の基部におけるリングギヤの回転方向後方側に設けられたアールが、回転軸側の基部におけるリングギヤの回転方向後方側に設けられたアール及びギヤ部側の基部におけるリングギヤの回転方向前方側に設けられたアールよりも小さくされていることを特徴とする内燃機関始動用リングギヤ。 - 始動用モータの回転力により与えられる荷重をギヤ部にて受けることにより、スポークが形成された径方向中間領域を介して前記回転力を回転軸側に伝達し、該回転軸側にて直接又は間接に連結された内燃機関の回転出力軸を回転させる内燃機関始動用リングギヤであって、
前記スポークにおける前記ギヤ部側の基部及び前記回転軸側の基部の前記荷重が引っ張り力として作用する部分に設けられたアールはその全てが前記荷重が圧縮力として作用する部分に設けられたアールよりも大きくされている一方、前記荷重が圧縮力として作用する部分に設けられたアールは、前記荷重が引っ張り力として作用する部分に設けられたアールよりも小さくされていることを特徴とする内燃機関始動用リングギヤ。 - 請求項1又は請求項2において、前記スポークの軸方向が前記ギヤ部に与えられる荷重方向側へ傾けられていることで、径方向とは角度を有することを特徴とする内燃機関始動用リングギヤ。
- 請求項3において、前記スポークの軸方向は、前記回転軸に垂直な面に投影した前記スポークの形状内にて、2本の平行線を前記ギヤ部側と前記回転軸側との間で架け渡した場合に、最も幅広に配置した状態での前記平行線の方向であることを特徴とする内燃機関始動用リングギヤ。
- 請求項3において、前記スポークの軸方向は、前記回転軸に垂直な面に投影した前記スポークの形状にて、前記ギヤ部側におけるスポークの基部幅の中心位置と前記回転軸側におけるスポークの基部幅の中心位置とを接続する方向であることを特徴とする内燃機関始動用リングギヤ。
- 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記内燃機関の回転出力軸とは、双方向での回転力伝達がなされるように連動していることを特徴とする内燃機関始動用リングギヤ。
- 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記始動用モータから前記内燃機関の回転出力軸までの回転力伝達経路にワンウェイクラッチを配置することで、前記内燃機関の回転出力軸とは、前記始動用モータ側からの一方向での回転力伝達がなされるように連動していることを特徴とする内燃機関始動用リングギヤ。
- 内燃機関の回転出力軸に連結されたアウターレース部材と、
請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関始動用リングギヤであって一部が前記アウターレース部材に対向するリングギヤと、
前記アウターレース部材と前記リングギヤとの対向部分に配置されて前記リングギヤから前記アウターレース部材への前記始動用モータによる1方向の回転力を伝達し逆方向の回転力は伝達を阻止するワンウェイクラッチと、
を備えたことを特徴とする内燃機関始動回転力伝達機構。
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