JP4630301B2 - 間仕切り用天井側金具およびこれを用いた間仕切り - Google Patents
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Description
クリーンルームの間仕切り壁は、通常20mm〜40mmの心材の両面に薄いアルミニウムまたはカラー鋼板で仕上げたサンドイッチ状のパネルで仕切られている。
その一例を図14ないし図17により説明する。
一方、床側では、図14または図15に示すように、アルミニウム製アングル材6またはアルミニウム製チャンネル7を取り付け、アルミニウム製アングル材6またはアルミニウム製チャンネル7にパネル3を小型ビス8で止め付け、各所隙間は気密保持のためにシリコーンシーラ9でシールしている。
しかし、図14ないし図17に示す従来の間仕切りの設置では、工数が多く掛かり、シール処理の熟練度が要求され、工期短縮やコスト削減の大きな課題となっている。
本発明は斯かる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、作業が容易で確実に設置することが可能でかつシリコーンシーラを必要としない間仕切り用天井側金具およびこれを用いた間仕切りを提供することにある。
図1は、本発明の一実施形態に係る間仕切り用天井側金具20を示す。
本実施形態に係る間仕切り用天井側金具20は、天井側に固定される底面部21aを有し、長手方向に伸張する基板21と、この基板21から立ち上げられた長手方向に伸張する第一起立壁部22と、この第一起立壁部22と平行して基板21から立ち上げられるとともに、第一起立壁22の高さH1より高い高さH2を有し、長手方向に伸張する第二起立壁部23と、第一起立壁部22と第二起立壁部23との間に形成された長手方向に伸張するパネル挿入部24とを備えている。
基板21は、ビスなどの金具または接着剤などによって底面部21aが固着される。
第一起立壁部22は、パネルPを差し込むときに、パネルPの上端部Paを第一起立壁部22と第二起立壁部23との間に挿入し易くするために第二起立壁部23より低く形成されている。
そのために、第一起立壁部22と第二起立壁部23とは、それぞれの先端部に内側に向かって折れ曲がる折曲部22a,23aを形成している。第一起立壁部22と第二起立壁部23とにそれぞれ平行に置いた仮想線h1,h2の間隔L1で表される折曲部22a,23aの間隔は、パネルPの幅L0より小さくなるようにしてある。
次に、このように構成された本実施形態に係る間仕切り用天井側金具20の作用を説明する。
次に、このように固定された間仕切り用天井側金具20にパネルPを下側から取り付ける。
この際、間仕切り用天井側金具20は、第一起立壁部22の高さH1が第二起立壁部23の高さH2より低く形成されているので、パネルPを斜め方向からパネルPの上端部Paを第一起立壁部22と第二起立壁部23との間に挿入し、その後にパネルPを第二起立壁部23方向へ回動することにより、パネルPを第一起立壁部22と第二起立壁部23との間に容易に挿入することができる。
そして、パネルPの挿入が終わると、挿入されたパネルPに対して第一起立壁部22および第二起立壁部23が復元力によりそれぞれの折曲部22a,23aを介して押圧力を与えることとなり、強固に圧接することとなる。
以上のように、本実施形態に係る間仕切り用天井側金具20によれば、天井側27から立ち下がる第一起立壁部22と第二起立壁部23とに長さの差ΔHを設けたので、パネルPの挿入は、パネルPを斜めにして上端部Paをパネル挿入部24内に挿入するだけで容易にできる。
本実施形態に用いる間仕切り用床側金具30は、床側に固定される固定用床側金具31と、この固定用床側金具31にパネル固定時に組み付けられる挿入用床側金具36とで構成されている。
本実施形態に用いる間仕切り用床側金具30は、アルミニウムの押出し材または引抜材で構成される長尺の型成形材料であり、勿論、間仕切りを形成する床側金具として要求される機能を持つのに十分な剛性を有する構造体である。
第一パネル側部受け用起立壁部33には、折曲部33aよりに複数の切り込み部33bが形成されている。また、複数の切り込み部33bは、パネルPの把持時に第一パネル側部受け用起立壁部33にバネ力を付与する機能も発揮する。
次に、斯くして構成された本実施形態に用いる間仕切り用床側金具30の作用を説明する。
次に、パネルPの下端部Pbを固定用床側金具31のパネル端部受け用折曲壁部34上でパネルPの下端部側底面部Pb1を支持する。
次に、パネルPの側部P2側から挿入用床側金具36を固定用床側金具31に向かって押圧し、固定用床側金具31の凹溝35内に係止用壁部38を嵌入する。そして、凹溝35と係止用壁部38とは、それぞれに設けた係止用の凹部38c,38dおよび凸部35b,35cを係合することによって、強固に結合される。
この際、パネルPと折曲部33a,37aとは、折曲部33a,37aによる圧接力によりシール無しでも十分に気密性を保持することが可能となる。
以上のように、本実施形態に用いる間仕切り用床側金具30によれば、パネルPの下端部Pbを固定用床側金具31のパネル端部受け用折曲壁部34上で下端部側底面部Pb1を支持するとともに、パネルPの下端部Pbの下端部側側面部Pb2を床側40から立ち下がる第一パネル側部受け用起立壁部33に押し当てた状態で、パネルPの側部P2側から挿入用床側金具36を固定用床側金具31に向かって押圧し、固定用床側金具31の凹溝35内に係止用壁部38を嵌入することによって、第一パネル側部受け用起立壁部33と第二パネル側部受け用起立壁部37とによってパネルPの下端部側側面部Pb2,Pb3を把持することができるので、パネルPの床側固定が容易にできる。
図5ないし図7は、本発明の一実施形態に用いる間仕切り用垂直部材側金具50を示す。
本実施形態に用いる間仕切り用垂直部材側金具50は、アルミニウムの押出し材または引抜材で構成される長尺の型成形材料であり、勿論、間仕切りを形成する垂直部材側金具として要求される機能を持つのに十分な剛性を有する構造体である。
第一パネル側部受け用起立壁部53には、折曲部53aよりに複数の切り込み部53bが形成されている。また、複数の切り込み部53bは、パネルPの把持時に第一パネル側部受け用起立壁部53にバネ力を付与する機能も発揮する。
次に、斯くして構成された本実施形態に用いる間仕切り用垂直部材側金具50の作用を説明する。
次に、パネルPの側端部Pcを固定用垂直部材側金具51のパネル端部受け用折曲壁部54上でパネルPの側端部側側面部Pc1を支持する。
次に、パネルPの側部P2側から挿入用垂直部材側金具56を固定用垂直部材側金具51に向かって押圧し、固定用垂直部材側金具51の凹溝55内に係止用壁部58を嵌入する。そして、凹溝55と係止用壁部58とは、それぞれに設けた係止用の凹部58c,58dおよび凸部55b,55cを係合することによって、強固に結合される。
この際、パネルPと折曲部53a,57aとは、折曲部53a,57aによる圧接力によりシール無しでも十分に気密性を保持することが可能となる。
図8ないし図10は、本発明の一実施形態に用いる間仕切り70を示す。
本実施形態に用いる間仕切り70は、図1に示す間仕切り用天井側金具20と図2ないし図4に示す間仕切り用床側金具30とから成る間仕切り用金具Sと、複数のパネルPとで構成されている。
次に、図8に基づいてパネルPの組付について説明する。
この際、間仕切り用天井側金具20は、図1に示すように、第一起立壁部22の高さH1が第二起立壁部23の高さH2より低く形成されているので、パネルPを斜め方向からパネルPの上端部Paを第一起立壁部22と第二起立壁部23との間に挿入し、その後にパネルPを第二起立壁部23方向へ回動することにより、パネルPを第一起立壁部22と第二起立壁部23との間に容易に挿入することができる。
そして、パネルPの挿入が終わると、挿入されたパネルPに対して第一起立壁部22および第二起立壁部23が復元力によりそれぞれの折曲部22a,23aを介して押圧力を与えることとなり、強固に圧接することとなる。
次に、図8(b)に示すように、パネルPの下端部Pbを間仕切り用床側金具30の固定用床側金具31のパネル端部受け用折曲壁部34上でパネルPの下端部側底面部Pb1を支持する。
この際、パネルPと折曲部33a,37aとは、折曲部33a,37aによる圧接力によりシール無しでも十分に気密性を保持することが可能となる。
次に、パネルPの側部P1またはP2に横断面H型の連結金具80を取り付ける。
この連結金具80は、2つの凹溝状の受け部81,82を有するとともに両受け部81,82の先端部にパネルPの把持時にパネルPに圧接する折曲部81a,81b、82a,82bが形成されている。
次に、次のパネルPを同様にして間仕切り用金具Sに取り付け、連結金具80側へ移動して隣り合うパネルPとの間の隙間を連結金具80により埋める。
以上の操作を繰り返すことによって、必要とするパネルPの組付を行い、目的とする間仕切り70を得る。図10はその一例を示す。
取り付けられたパネルPは、間仕切り用金具Sの折曲部22a,23a,33a,37aおよび連結金具80の折曲部81a,81b、82a,82bにより気密性を持って把持されるので、シール処理に熟練工を必要とせず、工期が短縮でき、コストも低減できる。
図11ないし図13は、本発明の別の実施形態に用いる間仕切り90を示す。
本実施形態に用いる間仕切り90は、図1に示す間仕切り用天井側金具20と図2ないし図4に示す間仕切り用床側金具30と図5ないし図7に示す間仕切り用垂直部材側金具50とから成る間仕切り用金具SAと、複数のパネルPとで構成されている。
本実施形態に用いる間仕切り90では、柱92に間仕切り用垂直部材側金具50を取り付けたので、柱92との間においても、十分な気密性を保持することが可能となる。
なお、図12は、柱92に対して三方向に間仕切り90を設けた場合、図13は、柱92に対して二方向に間仕切り90を設けた場合を示す。
21 基板
22 第一起立壁部
22a,23a 折曲部
23 第二起立壁部
24 パネル挿入部
30 間仕切り用床側金具
31 固定用床側金具
32 基板
33 第一パネル側部受け用起立壁部
33a,37a 折曲部
34 パネル端部受け用折曲壁部
35 凹溝
36 挿入用床側金具
37 第二パネル側部受け用起立壁部
38 係止用壁部
39 載置部
40 床側
50 間仕切り用垂直部材側金具
51 固定用垂直部材側金具
52 基板
53 第一パネル側部受け用起立壁部
54 パネル端部受け用折曲壁部
55 凹溝
56 挿入用垂直部材側金具
57 第二パネル側部受け用起立壁部
58 係止用壁部
59 載置部
60 垂直部材側
70 間仕切り
71 天井側
72 床側
80 横断面H型の連結金具
81,82 凹溝状の受け部
81a,81b、82a,82b 折曲部
90 間仕切り
92 柱
P パネル
Pa パネルPの上端部
Pb パネルPの下端部
Pb1 パネルPの下端部側底面部
Pb2,Pb3 パネルPの下端部側側面部
P1,P2 パネルPの側部
LI 折曲部22a,23aの間隔
L0 パネルPの幅
S 間仕切り用金具
SA 間仕切り用金具
Claims (3)
- 天井側に固定される基板と、
前記基板から立ち上げられた第一起立壁部と、
前記第一起立壁部と平行して前記基板から立ち上げられるとともに前記第一起立壁より高い第二起立壁部と、
前記第一起立壁部と前記第二起立壁部との間に形成されたパネル挿入部と、
前記第一起立壁部と前記第二起立壁部との先端部にそれぞれ形成され、前記パネル挿入部に挿入されるパネルの把持時に該パネルに圧接するよう前記パネル挿入部内側に折れ曲がっている折曲部と
を備え、
前記第一起立壁部と前記第二起立壁部とは、前記パネル挿入が終わる前記パネルを第二起立壁部方向へ回動が完了する挿入完了時には、該パネルの上端部を前記パネル挿入部内に該第一起立壁部と該第二起立壁部との復元力で該折曲部によって該パネルを両側から強固に圧接して把持するように構成され、
前記第一起立壁部の根本部近傍には、前記パネルを回動することにより前記第一起立壁部および前記第二起立壁部各々の折曲部を前記パネルにより押し広げられるときに該第一起立壁部が広がりやすくするために、前記折曲部に平行な複数の切り込み部を形成され、
前記第一起立壁部と前記第二起立壁部とにそれぞれ平行に置いた仮想線の間隔で表される前記折曲部の間隔は、前記パネル挿入部に挿入されるパネルの幅より小さく、
前記第一起立壁部と前記第二起立壁部とは、前記パネル挿入時に前記第一起立壁部と前記第二起立壁部との長さの差ΔHを利用して前記パネルを該第一起立壁部の折曲部側から該第二起立壁部の折曲部側に向かって斜め方向に挿入する開口を形成するとともに、前記パネルを回動することにより前記第一起立壁部および前記第二起立壁部各々の折曲部を前記パネルにより押し広げられるよう構成されている
ことを特徴とする間仕切り用天井側金具。 - 間仕切り用天井側金具と、
間仕切り用床側金具と
を備え、
前記間仕切り用天井側金具は、
天井側に固定される基板と、
前記基板から立ち上げられた第一起立壁部と、
前記第一起立壁部と平行して前記基板から立ち上げられるとともに前記第一起立壁より高い第二起立壁部と、
前記第一起立壁部と前記第二起立壁部との間に形成されたパネル挿入部と、
前記第一起立壁部と前記第二起立壁部との先端部にそれぞれ形成され、前記パネル挿入部に挿入されるパネルの把持時に該パネルに圧接するよう前記パネル挿入部内側に折れ曲がっている折曲部と
を備え、
前記第一起立壁部と前記第二起立壁部とにそれぞれ平行に置いた仮想線の間隔で表される前記折曲部の間隔は、前記パネル挿入部に挿入されるパネルの幅より小さく、
前記第一起立壁部と前記第二起立壁部とは、前記パネル挿入時に前記第一起立壁部と前記第二起立壁部との長さの差ΔHを利用して前記パネルを該第一起立壁部の折曲部側から該第二起立壁部の折曲部側に向かって斜め方向に挿入する開口を形成するとともに、前記パネルを回動することにより前記第一起立壁部および前記第二起立壁部各々の折曲部を前記パネルにより押し広げられるよう構成され、
前記間仕切り用床側金具は、
床側に固定される基板と、前記基板から立ち上げられた第一パネル側部受け用起立壁部と、前記基板からほぼL字状に立ち上げられたパネル端部受け用折曲壁部と、前記パネル端部受け用折曲壁部と前記基板との間に形成されるとともに前記第一パネル側部受け用起立壁部とは反対側に開口する凹溝とを形成してなる固定用床側金具と、
前記第一パネル側部受け用起立壁部と同じ高さの第二パネル側部受け用起立壁部と、前記第二パネル側部受け用起立壁部の側部に形成され、前記凹溝内に嵌入されて該凹溝の内壁面に係止される2つの平行な壁面から成る係止用壁部と、前記第二パネル側部受け用起立壁部の下端部に形成される載置部とを形成し、前記固定用床側金具にパネル固定時に組み付けられる挿入用床側金具と
を備え、
前記固定用床側金具の前記パネル端部受け用折曲壁部上でパネルの下端部側底面部を支持するとともに、前記第一パネル側部受け用起立壁部と前記固定用床側金具の凹溝内に前記係止用壁部を嵌入して固定される前記挿入用床側金具の前記第二パネル側部受け用起立壁部とによって前記パネルの下端部側側面部を把持するように構成されている
ことを特徴とする間仕切り用金具。 - 請求項2に記載の間仕切り用金具と、
複数のパネルと
を備え、
前記間仕切り用天井側金具は、天井側に前記基板を固定することにより取り付けられ、
前記固定用床側金具は、床側に前記基板を固定することにより取り付けられ、
前記複数のパネルは、上端部が前記間仕切り用天井側金具の前記パネル挿入部内に嵌入され、下端部が前記固定用床側金具の前記パネル端部受け用折曲壁部に載置されるとともに前記第一パネル側部受け用起立壁部と前記固定用床金具の凹溝内に前記係止用壁部を嵌入して固定される前記挿入用床側金具の前記第二パネル側部受け用起立壁部とによって把持されている
ことを特徴とする間仕切り。
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2007
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