JP2022050808A - 笠木のエンドキャップ及び笠木のエンドキャップの取り付け方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に開示されたエンドキャップは、笠木に固着されるベースプレートと、カバー部材とが嵌合一体となって構成されている。そして、このようなエンドキャップが、建物内の吹き抜け廊下の低壁や階段の低壁などの上部に設けられる笠木の端部に取り付けられている。
しかしながら、外壁を構成する外装材の厚さや、笠木のサイズは様々であるため、外装材の厚さや笠木のサイズによって、外壁面と笠木の端部の間の距離にばらつきが生じ、その結果、シーリング材の厚さもばらつきが生じていた。例えば、外装材の厚さが厚いと、シーリング材の厚さが薄くなり、シーリング材の厚さを十分に確保することができなかった。
したがって、外壁面104と笠木30の端部の間の距離に応じて、インナーキャップ40とアウターキャップ50の着脱を行い、笠木30の端部に取り付けることにより、外装材103とエンドキャップ60との間に充填するシーリング材105の厚さをある程度の範囲に揃えて、シーリング材105の厚さを確保することができる。
前記外壁面104と前記笠木30の端部との間の距離に応じて、前記インナーキャップ40に対する前記アウターキャップ50の着脱を行い、
前記インナーキャップ40及び前記アウターキャップ50を前記笠木30の端部に取り付けたとき、前記アウターキャップ50と前記建物の外壁面104との間にシーリング材105を設け、
前記インナーキャップ40のみを前記笠木30の端部に取り付けたとき、前記インナーキャップ40と前記建物の外壁面104との間にシーリング材105を設けることを特徴とする。
図1は、建物の外壁面と笠木の端部の間に、本発明の笠木のエンドキャップが取り付けられた構造を示した側断面図、図2は、図1におけるII-IIに沿った矢視断面図、図3は、図1におけるIII-IIIに沿った矢視断面図である。
図1に示すように、建物の壁パネル101には、胴縁102を介して外装材103が取り付けられ、外壁面104が構成されている。
一方、建物のバルコニー100の外周部に立設された立ち上がり部200の上端に笠木30が取り付けられている。また、前記外壁面104と笠木30の端部の間には、笠木30の端部を閉塞する笠木のエンドキャップ60が取り付けられている。笠木のエンドキャップ60と、外装材103との間には、シーリング材105が設けられている。
また、立ち上がり部200は、本体壁部201の上端部に、当該本体壁部201の長さ方向に沿って取り付けられる調整材204を備えている。
笠木30は、上面部31と、上面部31の内側及び外側の端部から下方に垂設される内側片32と外側片33を備えている。
上面部31は、正面視において、複数の折曲部を有するように、かつ緩やかに折曲加工された状態となっている。
笠木30は、立ち上がり部200の上端をなす調整材204の上面に、図示しない支持部材を介して固定されている。
また、笠木30の上面部31で、柱206の屋外側には、取付部材207を介してガラス208が取り付けられている。
図2~図4に示すように、インナーキャップ40は、長さ方向に同一断面となる樹脂製の部材である。樹脂としては、例えばAAS(Acrylonitrile Acrylate Styrene)樹脂等が挙げられる。
インナーキャップ40は、笠木30の開口端面に対向して設けられ、笠木30の開口端面を閉塞する板状部41を備えている。板状部41は、その上面が、正面視において、複数の折曲部を有するように、かつ緩やかに折曲加工された状態となっている。また、インナーキャップ40は、板状部41の上面の建物側(内側)及び屋外側(外側)の端部から下方に垂設される内側片42と外側片43とを備えている。
すなわち、板状部41の笠木側の対向面412には、笠木30の端部側に突出する凸部44が所定間隔に複数形成されている。凸部44は、正面視L字型をなし、板状部41の幅方向に沿って延出する幅方向延出部441と、幅方向延出部441の一端部から下方に延出する下方延出部442とを有している。
また、内側片42の笠木側の対向面412においても、笠木30の端部側に突出する凸部45が形成されている。凸部45も、正面視L字型をなし、内側片42の上下方向に沿って延出する上下方向延出部451と、上下方向延出部451の下端部から屋外側に向けて延出する外方延出部452とを有している。
さらに、外側片43の笠木側の対向面412においても、笠木30の端部側に突出する凸部46が形成されている。凸部46も、正面視L字型をなし、外側片43の上下方向に沿って延出する上下方向延出部461と、上下方向延出部461の下端部から建物側に向けて延出する内方延出部462とを有している。
インナーキャップ40のインナー用係合部47は、板状部41の幅方向に沿って延出する幅方向係合片471と、幅方向係合片471の先端から上方に延出する上方延出部472とを有している。
図2、図3及び図5に示すように、アウターキャップ50は、長さ方向に同一断面となるAAS樹脂等の樹脂製の部材である。
アウターキャップ50は、インナーキャップ40のインナー用係合部47が設けられた面に対向して設けられる板状部51を備えている。板状部51は、その上面が、正面視において、複数の折曲部を有するように、かつ緩やかに折曲加工された状態となっている。また、アウターキャップ50は、板状部51の上面の建物側(内側)及び屋外側(外側)の端部から下方に垂設される内側片52と外側片53とを備えている、
アウターキャップ50の板状部51のうちインナーキャップ側の対向面512には、インナーキャップ40のインナー用係合部47に係合可能なアウター用係合部57,57が、建物側と屋外側とに間隔をあけて2つ設けられている。
すなわち、インナーキャップ40のインナー用係合部47に、アウターキャップ50の2つのアウター用係合部57,57が係合するようになっている。
アウターキャップ50のアウター用係合部57,57は、側面視L字型をなし(図5(c)参照。)、板状部51の幅方向に沿って延出する幅方向係合片571と、幅方向係合片571の一端部から下方に延出する下方係合片572とを有している。
さらに、アウターキャップ50の板状部51のインナーキャップ側の対向面512の上部には、インナーキャップ側に突出する突条部514が、板状部51の上面に沿って折曲加工された状態で形成されている(図5(a)参照。)。突条部514は、図5(c)に示すように、側面視台形状をなしており、その先端面514aが前記インナーキャップ40の対向面412に当接するようになっている。そして、インナーキャップ40に対してアウターキャップ50を装着した際に、前記傾斜部511が板状部41の上面に当接するとともに、突条部514の先端面514aがインナーキャップ40の対向面413に当接し、これにより、インナーキャップ40にアウターキャップ50が固定されるようになっている。
したがって、例えば、外壁面104を構成する外装材103の厚さが厚いときには、インナーキャップ40のみを笠木30の端部に取り付けて(図9参照。)、外装材103の厚さが薄いときには、インナーキャップ40及びアウターキャップ50を笠木30の端部に取り付けることができる(図1参照。)。このように、外壁面104と笠木30の端部の間の距離に応じて、インナーキャップ40とアウターキャップ50を着脱して、笠木30の端部に取り付けることにより、外装材103とエンドキャップ60との間に充填するシーリング材105の厚さをある程度の範囲に揃えて、シーリング材105の厚さを確保することができる。
第2の実施形態では、インナーキャップ40A及びアウターキャップ50Aに形成されたインナー用係合部47Aa,47Ab及びアウター用係合部57Aa,57Abの形状が、第1の実施形態におけるインナー用係合部47及びアウター用係合部57と異なる。そのほか、同様の構成部分については同様の符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、インナーキャップ40Aは、長さ方向に同一断面となるAAS樹脂等の樹脂製の部材である。
インナーキャップ40Aは、笠木30の開口端面に対向して設けられ、笠木30の開口端面を閉塞する板状部41と、板状部41の上面の建物側(内側)及び屋外側(外側)の端部から下方に垂設される内側片42と外側片43とを備えている。
また、内側片42の笠木側の対向面412においても、前記した第1の実施形態と同様に、笠木30の端部側に突出する凸部45が設けられている。
さらに、外側片43の笠木側の対向面412においても、前記した第1の実施形態と同様に、笠木30の端部側に突出する凸部46が設けられている。
すなわち、インナーキャップ40Aのインナー用係合部47Aa,47Abに、アウターキャップ50Aのアウター用係合部57Aa,57Abがそれぞれ係合するようになっている。
インナーキャップ40Aの2つのインナー用係合部47Aa,47Abのうち、建物側に位置するインナー用係合部47Aaは、前記板状部41からアウターキャップ側に延出する係合片471Aaと、当該係合片471Aaの先端から屋外側に延出する外方係合片472Aaとを備え、これら係合片471Aa及び外方係合片472Aaによって上面視L字型に形成されている。
また、インナーキャップ40Aの2つのインナー用係合部47Aa,47Abのうち、屋外側に位置するインナー用係合部47Abは、前記板状部41からアウターキャップ側に延出する係合片471Abと、当該係合片471Abの先端から建物側に延出する内方係合片472Abとを備え、これら係合片471Ab及び内方係合片472Abによって上面視L字型に形成されている。
図2及び図8に示すように、アウターキャップ50Aは、長さ方向に同一断面となるAAS樹脂等の樹脂製の部材である。
アウターキャップ50Aは、インナーキャップ40Aの前記インナー用係合部47Aa,47Abが設けられた面に対向して設けられる板状部51と、板状部51の上面の建物側(内側)及び屋外側(外側)の端部から下方に垂設される内側片52と外側片53とを備えている、
また、アウターキャップ50Aの板状部51のうちインナーキャップ側の対向面512には、インナーキャップ40Aのインナー用係合部47Aa,47Abに係合可能なアウター用係合部57Aa,57Abが、建物側と屋外側とに間隔をあけて2つ設けられている。
アウターキャップ50Aの2つのアウター用係合部57Aa,57Abのうち、建物側に位置するアウター用係合部57Aaは、前記板状部51からインナーキャップ側に延出する係合片571Aaと、当該係合片571Aaの先端から建物側に延出する内方係合片572Aaを備え、これら係合片571Aa及び内方係合片572Aaによって上面視L字型に形成されている。
アウターキャップ50Aの2つのアウター用係合部57Aa,57Abのうち、屋外側に位置するアウター用係合部57Abは、前記板状部51からインナーキャップ側に延出する係合片571Abと、当該係合片571Abの先端から屋外側に延出する外方係合片572Abとを備え、これら係合片571Ab及び外方係合片572Abによって上面視L字型に形成されている。
建物の外壁面104を構成する外装材103の厚さが薄い場合など、笠木30の端部と外装材103との間の距離が長い場合には、インナーキャップ40にアウターキャップ50を装着して用いる。
次いで、インナーキャップ40のインナー用係合部47に、アウターキャップ50のアウター用係合部57,57を係合させることにより、インナーキャップ40にアウターキャップ50を取り付ける。このとき、インナーキャップ40の板状部41の上面に溝部が形成されている場合には、当該溝部411にシーリング材を充填することが好ましい。
その後、アウターキャップ50と外装材103との間をシーリング材105で充填する。なお、シーリング材105の下地としてバックアップ材をあらかじめ設けることが好ましい。
図9に示すように、建物の外壁面104を構成する外装材103の厚さが厚い場合など、笠木30の端部と外装材103との間の距離が短い場合には、アウターキャップ50は使用せずにインナーキャップ40のみを用いる。
まず、笠木30の開口端面にインナーキャップ40の板状部41を当接させ、インナーキャップ40のネジ穴421,431から笠木30のネジ穴322,332にネジNを挿通させて固着する。このようにして笠木30にインナーキャップ40を取り付ける。
その後、インナーキャップ40と外装材103との間をシーリング材105で充填する。
40,40A インナーキャップ
47 インナー用係合部
50,50A アウターキャップ
57 アウター用係合部
60 笠木のエンドキャップ
104 外壁面
105 シーリング材
Claims (6)
- 建物の外壁面と笠木の端部の間に設けられ、前記笠木の端部を閉塞する笠木のエンドキャップであって、
前記笠木の端部に設けられるインナーキャップと、
前記インナーキャップの、前記笠木とは反対側に着脱可能に設けられるアウターキャップと、を備えていることを特徴とする笠木のエンドキャップ。 - 請求項1に記載の笠木のエンドキャップにおいて、
前記インナーキャップ及び前記アウターキャップを前記笠木の端部に取り付けたとき、前記アウターキャップと前記建物の外壁面との間にシーリング材が設けられ、
前記インナーキャップのみを前記笠木の端部に取り付けたとき、前記インナーキャップと前記建物の外壁面との間にシーリング材が設けられることを特徴とする笠木のエンドキャップ。 - 請求項1又は請求項2に記載の笠木のエンドキャップにおいて、
前記インナーキャップ及び前記アウターキャップの互いに対向する面に、係合可能なインナー用係合部及びアウター用係合部がそれぞれ設けられていることを特徴とする笠木のエンドキャップ。 - 請求項3に記載の笠木のエンドキャップにおいて、
前記インナーキャップに設けられた前記インナー用係合部と、前記アウターキャップに設けられた前記アウター用係合部とが、上下方向において係合可能であることを特徴とする笠木のエンドキャップ。 - 請求項3に記載の笠木のエンドキャップにおいて、
前記インナーキャップに設けられた前記インナー用係合部と、前記アウターキャップに設けられた前記アウター用係合部とが、左右方向において係合可能であることを特徴とする笠木のエンドキャップ。 - 建物の外壁面と笠木の端部の間に、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の笠木のエンドキャップを取り付ける方法であって、
前記外壁面と前記笠木の端部との間の距離に応じて、前記インナーキャップに対する前記アウターキャップの着脱を行い、
前記インナーキャップ及び前記アウターキャップを前記笠木の端部に取り付けたとき、前記アウターキャップと前記建物の外壁面との間にシーリング材を設け、
前記インナーキャップのみを前記笠木の端部に取り付けたとき、前記インナーキャップと前記建物の外壁面との間にシーリング材を設けることを特徴とする笠木のエンドキャップの取り付け方法。
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