JP4629322B2 - シロスタゾールの製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、式:
Figure 0004629322
で表されるシロスタゾールの新規な製造法に関する。
本発明によって得られるシロスタゾールは、化学名が6−[4−(1−シクロヘキシル−1H−テトラゾール−5−イル)ブトキシ]−3,4−ジヒドロカルボスチリルであり、抗血栓剤、脳循環改善剤、消炎剤、抗潰瘍剤、降圧剤、抗喘息剤、さらにホスホジエステラーゼ阻害剤などとして有用であることが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
シロスタゾールの製法としては、下記式:
Figure 0004629322
で表されるカルボスチリル誘導体を、無機塩基または有機塩基の存在下、有機溶媒中で、一般式:
Figure 0004629322
[式中、Xはハロゲン原子を示す]
で表されるテトラゾール誘導体と反応させる方法が知られている(例えば、特許文献1および非特許文献1を参照)。
この方法では、一般式[II]のカルボスチリル誘導体の水酸基と一般式[III]のテトラゾール誘導体が反応するだけでなく、シロスタゾール[I]の1位にも同時に一般式[III]のテトラゾール誘導体が反応した化合物が得られ、シロスタゾールの収率は50−74%程度にすぎない。また上記1位にもテトラゾール誘導体[III]が導入された化合物が不純物として混合し、除去されにくいため、高純度のシロスタゾールを得るためには、煩雑な精製工程を必要とする欠点がある。
シロスタゾールの別製法として、相関移動触媒の存在下、上記カルボスチリル誘導体[II]と上記テトラゾール誘導体[III]とを反応させる方法も知られている(例えば、特許文献2および特許文献3を参照)。
さらに他の製法として、非水水酸化溶媒中、2種類の塩基性化合物の存在下、あるいは非水溶媒中、反応中の副生物として生成する水を除く目的でモレキュラーシーブスの存在下に、上記カルボスチリル誘導体[II]とテトラゾール誘導体[III]とを反応させてシロスタゾールを製造する方法も提案されている(例えば、特許文献3を参照)。
しかしながら、これら既存の製法では、有機溶媒や試薬類などの環境衛生上好ましくない物質の使用が避けられない。近年の国際的な環境保護に対する意識の高まりに伴い、化学産業界には有害性が指摘されている有機溶媒や試薬類の使用を極力減らし、尚且つ環境への排出を防止する事が強く求められるようになった。この要求に答えるためには既存の製造プロセスを見直し、より有害性の低い原料や反応試薬、溶媒への代替を進めるとともに、変換収率や回収率、選択性の高い反応工程を開発し、環境への負荷を低減していかねばならない。
特開昭56−49378号公報 特開2001−213877号公報 国際公開第02/14283号パンフレット Chem.Pharm.Bull.31(4)1151−1157
上記のような社会的要求を背景に、本発明者らは、より環境にやさしい安全なシロスタゾールの製造法を見出すべく、溶媒として有機溶媒の代りに水を用いる方法について検討した。従来、化学反応は反応基質が溶解する系で行うことによって効率よく進めることができると考えられている。これまでのシロスタゾールの製法を研究する過程においては、前記一般式[III]で表されるテトラゾール誘導体は水に全く不溶であること及び水中では一般式[III]のテトラゾール誘導体の分解が予想されることより、溶媒として水を使用することはなかった。
しかしながら、上記環境衛生上の必要性にかんがみ、何とか水溶媒の使用を可能にする方法を見出すべくさらに研究を重ねた結果、特定の条件を援用することによってその目的を達成し得ることを知り、本発明を完成するに至った。
本発明者らの研究によれば、溶媒として水をカルボスチリル誘導体[II]に対して3〜7倍重量使用し、さらにカルボスチリル誘導体[II]に対して等モル〜6倍モル量の無機塩基性化合物を用いることにより、一般式[III]のテトラゾール誘導体が分解することなく反応が進行し、しかも副生物としてのシロスタゾールの1位に一般式[III]のテトラゾール誘導体が反応した化合物の生成も抑制することができることを見出した。
すなわち、本発明は、カルボスチリル誘導体[II]に対して3〜7倍重量の水溶媒中、カルボスチリル誘導体[II]に対して等モル〜6倍モル量の無機塩基性化合物の存在下に、カルボスチリル誘導体[II]とテトラゾール誘導体[III]とを反応させることによって目的とするシロスタゾール[I]を高収率、高純度で製造する改良方法を提供するものである。
したがって、本発明の目的は、環境に対して安全な方法でシロスタゾールを製造する方法を提供することである。本発明の他の目的は安価に、しかも簡便な操作で、シロスタゾールを製造し得る方法を提供することである。本発明のさらに他の目的は、シロスタゾールを煩雑な精製工程を必要とせず、高収率、高純度にて製造する方法を提供することである。本発明のさらに他の目的は、シロスタゾールの工業的に有利な製造法を提供することである。
本発明には下記の態様が含まれる。
1.前記一般式[II]のカルボスチリル誘導体を、該誘導体[II]に対して3〜7倍重量の水中、等モル〜6倍モル量の無機塩基性化合物の存在下に、前記一般式[III]のテトラゾール誘導体と反応させることからなるシロスタゾール[I]の製造法。
2.無機塩基性化合物が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、および炭酸銀から選ばれる無機塩基、ナトリウムおよびカリウムから選ばれるアルカリ金属またはこれらの混合物である上記1項記載の製造法。
3.無機塩基性化合物が、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、および炭酸水素カリウムから選ばれるアルカリ金属炭酸塩の1種である上記2項記載の製造法。
4.無機塩基性化合物が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、および水酸化リチウムから選ばれるアルカリ金属水酸化物の1種または2種以上と炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、および炭酸水素カリウムから選ばれるアルカリ金属炭酸塩の1種または2種以上との混合物である上記2項記載の製造法。
5.アルカリ金属水酸化物の使用量が、カルボスチリル誘導体[II]に対して0.4倍モル〜等モルであり、アルカリ金属炭酸塩の使用量がカルボスチリル誘導体[II]に対して等モル〜5倍モルである上記4項記載の製造法。
6.テトラゾール誘導体[III]の使用量がカルボスチリル誘導体[II]1モルに対して少なくとも0.5モルである上記1項記載の製造法。
7.テトラゾール誘導体[III]におけるXが塩素原子である上記1項記載の製造法。
本発明方法によれば、溶媒として有機溶媒の代りに環境に対して安全な水を用い、無機塩基性化合物の存在下に、カルボスチリル誘導体[II]とテトラゾール誘導体[III]とを反応させることによって、目的とするシロスタゾールを、安価に、しかも簡便な操作で、高収率、高純度にて製造することができる。
本発明によるシロスタゾールの改良製法について以下にさらに詳細に説明する。
本発明の製法を反応式で示すと下記反応式−1のとおりである。
Figure 0004629322
(式中、Xは、弗素原子、塩素原子、臭素原子および沃素原子から選ばれるハロゲン原子を意味し、そのうち、塩素原子が特に好ましい)
上記反応式−1において、式[II]のカルボスチリル誘導体と一般式[III]のテトラゾール誘導体との反応は、該カルボスチリル誘導体[II]に対して3〜7倍重量の水中、カルボスチリル誘導体[II]に対して等モル〜6倍モル量の無機塩基性化合物の存在下に行われる。無機塩基性化合物としては公知のものを広く使用でき、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸銀等の無機塩基、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属等またはこれらの混合物が挙げられる。無機塩素性化合物の1種を単独で使用する場合は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸塩が好ましく、その用量は、カルボスチリル誘導体(II)に対して、通常等モル〜6倍モル、好ましくは等モル〜5倍モルである。また2種以上の無機塩基性化合物を混合して使用する場合には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物の1種または2種以上と炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸塩の1種または2種以上との混合物が好ましい。この混合物を用いる場合、アルカリ金属水酸化物とアルカリ金属炭酸塩の使用量は、カルボスチリル誘導体(II)に対して、前者は、通常0.4倍モル〜等モル量、好ましくは、0.4〜0.9倍モル量、後者は、通常等モル〜5倍モル量、好ましくは、2〜5倍モル量使用するのがよい。この混合物を使用する場合、無機塩基性化合物の総量は、通常等モル〜6倍モル量、好ましくは、等モル〜5倍モル量である。
該反応は、通常室温〜200℃、好ましくは、50〜150℃にて行われる。反応時間は、通常1〜20時間程度である。テトラゾール誘導体[III]の使用量は、カルボスチリル誘導体[II]1モルに対して、通常少なくとも0.5モル、好ましくは、0.5モル〜1.5モル、更に好ましくは、1.1〜1.5モルである。
上記の反応において、生成物のシロスタゾールの溶解性を増すために、環境に影響を与えない程度に低級アルコールを添加することもでき、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール等の低級アルコール類を水に対して5〜30容量%程度加えてもよい。また、該反応には、酸化による着色を防止するために亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等を反応系内に添加してもよい。
該反応は、ホモミキサーを用いて反応液を循環させながら行なうことが出来る。ホモミキサーを用いることにより、反応液はホモミキサーに吸入され機内で粉砕され、反応器に戻される。反応液をこのように絶えず循環させることで最終生成物が大きな結晶塊になることを防ぐことができる。
上記の反応で得られる式[I]のシロスタゾールは、通常の分離手段により反応液から容易に単離することができる。該分離手段としては、例えば、反応液を冷却後、析出する結晶を濾取する方法、あるいは適当な溶媒、例えばメタノール等のアルコール類で結晶を加熱洗浄後、溶媒を留去し、冷却して結晶を得る方法、さらには、溶媒抽出法、希釈法、再結晶法、カラムクロマトグラフィー、プレパラテイブ薄層クロマトグラフィー等を例示できる。
[実施例]
つぎに実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
なお、実施例中の生成物の純度は以下の条件で高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定した。
検出器:紫外吸光光度計
カラム:YMC-pack SIL 120A相当
移動層:CH2Cl2:n-hexane:MeOH=20:10:1
流量:約1.0ml/min
測定波長:254nm
6−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル(30g,0.18mol)、1−シクロヘキシル−5−(4−クロロブチル)−1,2,3,4−テトラゾール(49.09g,0.20mol,1.1M)、炭酸カリウム(55.90g,0.40mol,2.2M)、水酸化ナトリウム(5.88g,0.15mol,0.8M)、亜硫酸ナトリウム(1.5g,0.01mol)、および精製水(150mL)を500mLビーカーに仕込み、ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製、T.K.ロボミックス)を用いて反応液を内部循環させ、約92℃で約6時間反応を行う。反応後、反応液を50℃付近まで冷却した後、1Lコルベンに移し替え、メタノール(150mL)を加えて、約2時間加熱還流させる。混合物を室温に冷却し、析出晶を濾取、得られた結晶を精製水(150mL)、メタノール(90mL)、次いで精製水(150mL)で洗浄後、約80℃で乾燥すると、シロスタゾール62.14gが得られる。収率:91.48%、純度:99.66%、m.p.:158−159℃
6−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル(12g,0.07mol)、1−シクロヘキシル−5−(4−クロロブチル)−1,2,3,4−テトラゾール(19.64g,0.08mol)、炭酸カリウム(22.36g,0.16mol)、水酸化ナトリウム(2.35g,0.05mol)、亜硫酸ナトリウム(0.6g,0.004mol)、および精製水(60mL)を200mLコルベンに仕込み、約92℃で約6時間反応を行う。反応後、反応液を50℃付近まで冷却し、析出晶を濾取する。得られた結晶をコルベンに仕込み、精製水(120mL)を加えて、約85℃で約15分間攪拌洗浄する。混合物を50℃付近まで冷却してから、結晶を濾取する。得られた結晶を再度コルベンに仕込み、メタノール(84mL)を加えて、約25℃で約15分間攪拌洗浄する。混合物を10℃以下に冷却し、結晶を濾取、メタノール(24mL)で洗浄した後、80℃で乾燥すると、シロスタゾール24.15gが得られる。収率:88.88%、純度:99.50%、m.p.:158−159℃
6−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル(30g,0.18mol)、1−シクロヘキシル−5−(4−クロロブチル)−1,2,3,4−テトラゾール(49.1g,0.20mol,1.1M)、炭酸カリウム(83.84g,0.61mol,3.3M)、亜硫酸ナトリウム(1.5g,0.01mol)、および精製水(150mL)を500mLビーカーに仕込み、ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製、T.K.ロボミックス)を用いて反応液を内部循環させ、約85℃で約6時間反応を行う。反応後、50℃付近まで冷却し、結晶を濾取する。得られた結晶を1Lコルベンに仕込み、精製水(300mL)を加えて、約85℃で約15分間加熱洗浄する。洗浄後、混合物を50℃付近まで冷却してから、結晶を濾取する。得られた結晶を再度コルベンに仕込み、メタノール(210mL)を加えて、約25℃で約15分間攪拌洗浄する。混合物を10℃以下まで冷却し、結晶を濾取、メタノール(60mL)で洗浄後、80℃で乾燥するとシロスタゾール62.79gが得られる。収率:92.44%、純度:99.61%、m.p.:158−159℃
6−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル(12g,0.07mol)、1−シクロヘキシル−5−(4−クロロブチル)−1,2,3,4−テトラゾール(19.64g,0.08mol,1.1M)、炭酸カリウム(33.54g,0.24mol,3.3M)、亜硫酸ナトリウム(0.6g,0.004mol)、および精製水(60mL)を200mLコルベンに仕込み、約85℃で約6時間反応を行う。反応後、50℃付近まで冷却し、結晶を濾取する。得られた結晶をコルベンに仕込み、精製水(120mL)を加えて、約85℃で約15分間攪拌洗浄する。洗浄後、混合物を50℃付近まで冷却してから、結晶を濾取する。得られた結晶を再度コルベンに仕込み、メタノール(84mL)を加えて約25℃で約15分間攪拌洗浄する。混合液を10℃以下に冷却し、結晶を濾取、メタノール(24mL)で洗浄後、80℃で乾燥するとシロスタゾール24.28gが得られる。収率:89.36%、純度:99.44%、m.p.:158−159℃
6−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル(12g,0.07mol)、1−シクロヘキシル−5−(4−クロロブチル)−1,2,3,4−テトラゾール(19.64g,0.08mol)、炭酸カリウム(22.36g,0.16mol)、水酸化ナトリウム(2.35g,0.05mol)、亜硫酸ナトリウム(0.6g,0.004mol)、精製水(36mL)、およびイソプロパノール(3.6mL)を200mLコルベンに仕込み、還流下約6時間反応を行う。反応後、10℃付近まで冷却し、析出晶を濾取する。得られた結晶をコルベンに仕込み、精製水(120mL)を加えて、約85℃で約15分間攪拌洗浄する。混合物を50℃付近まで冷却してから、結晶を濾取する。得られた結晶を再度コルベンに仕込み、メタノール(84mL)を加えて、約25℃で約15分間攪拌洗浄する。混合物を10℃以下に冷却し、結晶を濾取、メタノール(24mL)で洗浄した後、80℃で乾燥すると、シロスタゾール24.31gが得られる。収率:89.47%、純度:99.45%、m.p.:158−159℃
本発明の方法では、環境に対して安全な水を溶媒として用いて、目的とするシロスタゾールを工業的規模にて安価に、しかも簡単な操作にて高収率、高純度で製造することができるため、本発明は、例えば抗血栓剤などの医薬として有用なシロスタゾールの工業的製法として極めて有用である。

Claims (7)

  1. 式:
    Figure 0004629322
    で表されるカルボスチリル誘導体を、該カルボスチリル誘導体[II]に対して3〜7倍重量の水中、カルボスチリル誘導体[II]に対して等モル〜6倍モル量の無機塩基性化合物の存在下、相間移動触媒を用いることなく、一般式:
    Figure 0004629322
    [式中、Xはハロゲン原子を示す]
    で表されるテトラゾール誘導体と反応させることを特徴とする式:
    Figure 0004629322
    で表されるシロスタゾールの製造法。
  2. 無機塩基性化合物が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、および炭酸銀から選ばれる無機塩基、ナトリウムおよびカリウムから選ばれるアルカリ金属またはこれらの混合物である請求項1に記載の製造法。
  3. 無機塩基性化合物が、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、および炭酸水素カリウムから選ばれるアルカリ金属炭酸塩の1種である請求項2に記載の製造法。
  4. 無機塩基性化合物が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、および水酸化リチウムから選ばれるアルカリ金属水酸化物の1種または2種以上と炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、および炭酸水素カリウムから選ばれるアルカリ金属炭酸塩の1種または2種以上との混合物である請求項2に記載の製造法。
  5. アルカリ金属水酸化物の使用量が、カルボスチリル誘導体[II]に対して0.4倍モル〜等モルであり、アルカリ金属炭酸塩の使用量がカルボスチリル誘導体[II]に対して等モル〜5倍モルである請求項4に記載の製造法。
  6. テトラゾール誘導体[III]の使用量がカルボスチリル誘導体[II]1モルに対して少なくとも0.5モルである請求項1に記載の製造法。
  7. テトラゾール誘導体[III]におけるXが塩素原子である請求項1に記載の製造法。
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