JP4624249B2 - 綴具 - Google Patents

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Description

この発明は、綴具に関し、特にたとえばリングバインダやファイルに用いられる綴具に関する。
この発明の背景となる従来の綴具の一例がたとえば特開2004−255835公報に開示されている。この公報に開示されている綴具では、綴杆が取付けられた作動部材が、保持部材に設けられた保持用凸部などで保持されている。そして、綴杆は、それを構成する半割杆の自由端の綴杆係止部において係止して環状に形成され、綴杆の横断面形状は、略楕円形状に成形されている。
特開2004−255835公報
上述の従来の綴具は、作動部材が保持部材に設けられた保持用凸部などで保持されるが、保持部材に保持用凸部を設けるのは大変煩雑であるので、全体の製造が複雑となり手間がかかる。また、綴杆は、開いた状態から閉じるとき、綴杆係止部において係止しにくいときがある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、綴杆が係止して環状にし易く、製造しやすい綴具を提供することである。
この発明の請求項1にかかる綴具は、それぞれが2つの半割杆を、その自由端の綴杆係止部において係止して環状に形成される複数の綴杆、前記複数の綴杆が間隔を隔てて取付けられ、一端部が互いに付き合わされる一対の作動片を有し、前記一対の作動片のうちの一方の作動片には、各綴杆の2つの半割杆のうちの一方の半割杆の基部が取付けられ、前記一対の作動片のうちの他方の作動片には、各綴杆の2つの半割杆のうちの他方の半割杆の基部が取付けられた、作動部材、および前記複数の綴杆を通すための貫通孔を有し、前記貫通孔に前記複数の綴杆を通した状態で、かつ、前記複数の綴杆を開いた状態から閉じた状態までの状態で、前記作動部材を保持空間内に保持する保持部材を含む綴具であって、 前記作動部材は、綴杆を開くときには、一方の作動片が一方の半割杆の綴杆係止部を外す方向に移動するとともに他方の作動片が他方の半割杆の綴杆係止部を外す方向に移動し、且つ、綴杆を閉じるときには、一対の作動片が付き合わされた部位を中心に移動するように形成され、前記綴杆は、綴杆を形成するための線材を環状の綴杆における内側にわん曲させて、環状の綴杆における内側において波状起伏面を形成され、且つ環状における綴杆の外側において半円弧状面を形成され、断面略空豆形に形成された、綴具である。
この発明の請求項2にかかる綴具は、さらに、前記綴杆を開く方向に付勢する開閉部材を備え、前記綴杆は、直接指で閉じられる主綴杆と、該主綴杆の閉じる方向に向けての作動に追動する副綴杆とを有し、主綴杆と副綴杆とは、その軸方向に沿って閉方向に移動され、自由端の綴杆係止部が正規の位置において係止されて綴杆が閉じられるとともに、開方向に移動されて綴杆が開かれるように構成された、請求項1に記載の綴具である。
この発明の請求項3にかかる綴具は、前記作動部材は、保持部材内で保持部材の長手方向に移動する一対の作動片からなり、一方の作動片には綴杆の一方の基部が固定され、他方の作動片には綴杆の他方の基部が固定され、前記綴杆が閉じるときには、保持部材の内面より離れた位置において、その突き合わせ縁が突き合わせた状態において保持され、前記綴杆が開くときには、保持部材の内面に近づいた方向に向いて保持されるように保持部材に固定され、前記綴杆を開くときに、作動片を保持部材内で保持部材の長手方向に移動させるとともに、保持部材の内面に近づいた方向に保持されるように、綴杆を開く方向に変化させる開閉部材が設けられた、請求項1又は請求項2に記載の綴具である。
この発明の請求項4にかかる綴具は、それぞれが2つの半割杆を、その自由端の綴杆係止部において係止して環状に形成される複数の綴杆、前記複数の綴杆が間隔を隔てて取付けられ、一端部が互いに付き合わされる一対の作動片を有し、前記一対の作動片のうちの一方の作動片には、各綴杆の2つの半割杆のうちの一方の半割杆の基部が取付けられ、前記一対の作動片のうちの他方の作動片には、各綴杆の2つの半割杆のうちの他方の半割杆の基部が取付けられた、作動部材、および記複数の綴杆を開いた状態から閉じた状態までの状態で、前記作動部材を保持空間内に保持する保持部材を含む綴具であって、前記作動部材は、綴杆を開閉するときには、揺動するように形成され、前記綴杆は、綴杆を形成するための線材を環状の綴杆における内側にわん曲させて、環状の綴杆における内側において波状起伏面を形成され、且つ環状における綴杆の外側において半円弧状面を形成され、断面略空豆形に形成された、綴具である。
この発明の請求項5にかかる綴具は、前記環状の綴杆を構成する半割杆は、断面円形状金属製線材を、環状の綴杆を開く方向である外側にのばし且つ環状の綴杆を閉じる方向である内側にわん曲させて形成された、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の綴じ具である。
この発明によれば、綴杆は、線材を綴杆係止部を外す方向にのばし且つ綴杆を閉じる方向に対してわん曲させて、中央が綴杆を開く方向に膨み且つ両端が綴杆を閉じる方向にわん曲した断面形状に形成されているので、綴杆の係止部の面積を増やすことができ、確実に綴杆が係止され、綴杆が係止して環状にし易く、製造しやすい綴具を得ることができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかになろう。
図1は、本発明にかかる一実施の形態である綴具を用いたファイルを示す斜視図である。図2は、本発明にかかる一実施の形態である綴具の一例を示す斜視図であり、図3は、保持部材の斜視図である。図4は、作動部材及び開閉部材の斜視図解図である。図5は、開閉部材の平面図である。図6は、開閉部材の側面図解図で、(A)は元の状態の側面図解図で(B)は巻線部の円周方向に力を加えた状態の側面図解図である。図7は、綴杆及び作動部材の図解図であり、(A)は閉じた状態における綴杆と作動部材を示す平面図解図であり、(B)は第2の作動片の右側図解図である。図8は、閉じた状態における綴具の平面図である。図9は、閉じた状態における綴具の底面図である。図10は、閉じた状態における綴具の横断面図であり、(A)は、図9A−A断面図であり、(B)は、図9B−B断面図である。図11は、綴杆を開く状態を示す綴具の底面図である。図12は、綴杆を開く状態を示す綴具の綴杆の図解図である。
図1ないし12に示す綴具10は、厚紙その他の比較的硬質なシート材からなる表紙Aの略中央に形成される左右一対の折り線の内側の背表紙の内側表面に固定される。固定する方法としては、綴具10の長手方向の両端に形成された取付孔20(後に詳述する)にボルトとナットやはとめ等の固着具を挿通させて、背表紙と一体となるように固定する方法がある。
なお、ここでは、固着具として、ボルトとナットを用いて説明するが、これに限ることなく、例えば、ビス、はとめ、リベット等を用いてもよい。また、背表紙に対して、例えば、超音波溶着または高周波溶着することにより固着する方法を採用することもできる。
綴具10は、環状の綴杆を構成する一対のそれぞれ略円環状の金属製の第1の綴杆12および第1の綴杆12と一対の第2の綴杆14と、前記第1の綴杆12および第2の綴杆14をそれぞれ間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材16と、その表面に第1の綴杆12および第2の綴杆14が間隔をおいて第1の綴杆12および第2の綴杆14のそれぞれの基部が固定され、第1の綴杆12および第2の綴杆14が前記保持部材16に固定されるように保持部材16の内側に可動自在に固定された作動部材18とを備える。
保持部材16は、第1の綴杆12と第2の綴杆14とを所定の間隔をおいて設けることができる長さを備える平面視略長方形で、その両端、すなわち表紙Aに取り付ける取付孔20近傍においては、平面視略半円弧状に形成されている。
保持部材16は、第1の綴杆12および第2の綴杆14を固定する部位より長手方向における外側近傍より内側に向かって、その中央が膨出した断面略半円弧状の被綴じ物載置部22を備え、且つ、被綴じ物載置部22の内側は保持空間を備え、その保持空間に作動部材18等を収容するように構成されている。
保持部材16の被綴じ物載置部22の両端には、その長手方向に略その一端から他端に亘って、作動部材18を摺動自在に保持する保持壁24a及び保持壁24bが設けられている。この実施の形態においては、保持部材16の長手方向において、第1の綴杆12および第2の綴杆14のそれぞれの外側近傍より内部に亘って略全体において垂下されるように、保持壁24aおよび保持壁24bが連設され、保持壁24aと保持壁24bとは平行で略同一の形状の板状である。
そして、この保持壁24aおよび保持壁24bと被綴じ物載置部22によって囲繞された保持空間内に、後に詳しく説明する作動部材18等が収容される。
保持部材16の被綴じ物載置部22には、第1の綴杆12と第2の綴杆14とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための第1の貫通孔26と第2の貫通孔28がそれぞれ穿設されている。
第1の貫通孔26と第2の貫通孔28とは、第1の綴杆12を構成する半割杆12aおよび半割杆12bと、第2の綴杆14を構成する半割杆14aおよび半割杆14bとに対応して、保持部材16の幅方向において左右に分かれて一定の間隔をおいて、2つずつ穿設されている。
作動部材18は、平面視略長方形状金属板からなる一対の第1の作動片30および第2の作動片32からなる。
第1の作動片30及び第2の作動片32は、その長手方向において、保持壁24a及び保持壁24bと平行でその内面に摺動する外側端縁30b及び外側端縁32bが形成されている。第1の作動片30及び第2の作動片32は、点対称で、該外側端縁30b及び外側端縁32bと平行に当該一対の第1の作動片30及び第2の作動片32を突き合わせる突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aが内側縁に形成され、保持部材16の保持空間内において各々をその長手方向において並置したとき、各々その内側縁において屈曲自在に係合する。すなわち、その突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが突き合わされ且つ外側端縁30bおよび外側端縁32bが保持部材16の保持壁24aおよび保持壁24bの両壁内内側面に接し合わされる。
そして、第1の作動片30および第2の作動片32は、外側から力が加わらないときには、第1の作動片30と第2の作動片32とが谷折り、すなわち保持部材16の被綴じ物載置部22の内面より離れた方向(突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが、図7図示平面PXYより下側)に向いて、あるいはまた、山折り、すなわち保持部材16の被綴じ物載置部22の内面に近づいた方向(突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが図7図示平面PXYより上側)に向いて、その谷折りまたは山折りの状態を維持するように、保持部材16の内側空間部に内設されている。
平面PXYとは、第1の綴杆12と第2の綴杆14それぞれの基部が第1の作動片30と第2の作動片32に固着された部分(4箇所)を通る左右軸Y1,Y2および前後軸X1,X2(図7図示)を含む平面である。
作動部材18は、一方の作動片、すなわち第1の作動片30における保持部材16の被綴じ物載置部22の内側面と対向する表面(すなわち上面)には、第1の綴杆12を構成する半割杆12aの基部が固定され、且つ、前記半割杆12aとは一定の間隔をおいて、第2の綴杆14を構成する半割杆14aの基部が固定されている。
また、他方の作動片、すなわち第2の作動片32における保持部材16の被綴じ物載置部22と対向する表面(すなわち上面)には、第1の綴杆12を構成する半割杆12bの基部が固定され、且つ、前記半割杆12bと一定の間隔をおいて、第2の綴杆14を構成する半割杆14bの基部が固定されている。
一対の作動片、すなわち第1の作動片30及び第2の作動片32は、前記保持部材16に形成された前記貫通孔、すなわち第1の貫通孔26と第2の貫通孔28とに通される突出部30cおよび突出部32cが形成されている。そして、一対の第1の作動片30及び第2の作動片32は、前記突出部30cおよび突出部32cが前記第1の貫通孔26及び第2の貫通孔28に通された状態で突き合わされている。第1の作動片30及び第2の作動片32は、突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが、綴杆、すなわち第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開いた際には前記保持部材16の内面に近づき且つ前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14を閉じた際には前記保持部材16の内面から離れるように、前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開閉する方向に回動可能に、前記保持部材16に保持される。
第1の作動片30及び第2の作動片32は、一対の作動片が突き合わされる略直線状の突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aが内側に形成され、前記突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aと略平行な略直線状の外側端縁30b及び外側端縁32bが外側に形成されている。
前記突出部30cは、半割杆12aと半割杆14aの基部の取付け位置に近い位置で前後一対形成され、且つ、突出部32cは、半割杆12bと半割杆14bの基部の取付け位置に近い位置で前後一対形成され、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の開閉ができるように、保持部材16の保持壁24a及び24bより外側に突出している。
突出部30c及び32cは、保持部材16の貫通孔(第1の貫通孔26及び第2の貫通孔28)より外側に突き出る長さと、作動部材18が保持部材16の長手方向に移動可能な幅とを有する舌状である。
作動片は、金属またプラスチックの薄板からなり、作動片と突出部とは一体成形されてなる。
前記第1の作動片30は、一対の作動片を係合させるための係合部30d及び係合部30eが、第1の作動片30の突き合わせ縁30aから第2の作動片32の突き合わせ縁32aに向けて突き出し設けられ、且つ、一対の作動片を係合させるための係合部32d及び係合部32eが、第2の作動片32の突き合わせ縁32aから第1の作動片30の突き合わせ縁30aに向けて突き出し設けられている。
係合部30d及び係合部30eと係合部32d及び係合部32eは、対向する第1の作動片30及び第2の作動片32の上側に向けて延びて突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aを中心にして第1の作動片30と第2の作動片32とが揺動するように形成されている。
係合部30d及び係合部30eと係合部32d及び係合部32eは、保持部材16の被綴じ物載置部22の内面側に向けて、作動部材18の厚み分を突き出された基部と、前記基部の先端より突き出された押さえ部とを備えた平面視略U字状に形成されている。そして、押さえ部は、一対の作動片たる第1の作動片30及び第2の作動片32のうちの片一方の作動片たる第1の作動片30または第2の作動片32のはずれ止めの機能を備え、係合部30d及び係合部30eと係合部32d及び係合部32eは、保持部材16の被綴じ物載置部22の内面側に向けて突き出されて、一対の作動片たる第1の作動片30及び第2の作動片32の片一方の作動片、すなわち第1の作動片30または第2の作動片32の保持部材16の被綴じ物載置部22の内面側において接している。
最も外側の係合部30e及び係合部32eは、第1の作動片30と第2の作動片32を逆方向に移動させたときにおいても作動部材18の端縁より内側に位置する幅を備えている。
最も外側の係合部30e及び32eと内側の係合部30d及び32dとは、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の基部が取付けられた部位を挟んで適宜な間隔をおいて形成され、分かれた最も外側の係合部30e及び32eと内側の係合部30d及び32dとの間において第1の作動片30と第2の作動片32の突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aに棒状治具Gを挿入するための隙間34が形成されている。
そして、前記第1の綴杆12および第2の綴杆14が閉じるときには、図10に示すように、作動部材18を構成する第1の作動片30及び第2の作動片32は、その突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが保持部材16の内面(被綴じ物載置部22の内面)より離れた方向に向いて(すなわち谷折りの状態)、第1の作動片30の突き合わせ縁30aと第2の作動片32の突き合わせ縁32aとが突き合わされた状態において保持されるとともに、前記第1の綴杆12および第2の綴杆14を開くときには、図15に示すように、作動部材18を構成する第1の作動片30及び第2の作動片32は、保持部材16の内面(被綴じ物載置部22の内面)に近づいた方向に向いて(すなわち山折り状態)、第2の作動片32の突き合わせ縁32aとが突き合わされた状態に保持されるように保持部材16内の空間において固定される。
また、作動部材18を構成する第1の作動片30及び第2の作動片32は、保持部材16の被綴じ物載置部22の内面に近づいた方向、すなわち山折りの状態においては、第1の作動片30と第2の作動片32の長手方向、すなわち第1の作動片30と第2の作動片32に固着された半割杆12aと半割杆14aとを結ぶ線(X1(図7図示))および半割杆12bと半割杆14bとを結ぶ線(X2(図7図示))と平行な方向に、第1の作動片30と第2の作動片32とを移動させることができるように摺動自在に内設されている。
第1の作動片30及び第2の作動片32は、空隙部36a及び空隙部38aと開閉部材固定部36b及び開閉部材固定部38bの外側近傍において、第1の作動片30及び第2の作動片32の長手方向への移動を規制する移動規制部が形成される。
移動規制部は、第1の作動片30の突き合わせ縁30aに形成された規制凹部30f及び規制凸起30gと、第2の作動片32の突き合わせ縁32aに形成された規制凹部32f及び規制凸起32gとから形成される。
規制凹部30fは、開閉部材固定部36bの外側近傍において、突き合わせ縁30aより幅方向において凹んだ平面視コ字型の穴であり、規制凸起32gは、前記規制凹部30fと遊嵌するように形成された平面視コ字型の凸起であり、規制凹部30fと規制凸起32gとは突き合わされて、規制凹部30f内において第1の作動片30及び第2の作動片32がその長手方向に互い違いに移動するように形成されている。
規制凹部32fは、開閉部材固定部38bの外側近傍において、突き合わせ縁32aより幅方向において凹んだ平面視コ字型の穴であり、規制凸起30gは、前記規制凹部32fと遊嵌するように形成された平面視コ字型の凸起であり、規制凹部32fと規制凸起30gとは突き合わされて、規制凹部32f内において第1の作動片30及び第2の作動片32がその長手方向に互い違いに移動するように形成されている。
第1の作動片30の突き合わせ縁30a及び第2の作動片32の突き合わせ縁32aに、第1の綴杆12と第2の綴杆14とを開閉方向に変化させる開閉部材40が設けられている。
開閉部材40は、ねじりコイルバネからなり、巻線部44と巻線部44の両端から巻線部44の中心軸と直交する方向に伸びる固定先端部42aと固定先端部42bとが連設され、ねじりモーメントが発生しない元の状態は、円周方向に固定先端部42aと固定先端部42bとが平行に突き出されている。固定先端部42a及び固定先端部42bは、巻線部44から突き出された直線状の固定部46aおよび固定部46bと、該固定部46a及び固定部46bの自由端側に連設された中間部47a及び中間部47bと、該中間部47a及び中間部47bの固定部46a及び固定部46bとは反対側の自由端側に連設された係止端部48a及び係止端部48bとを備えている。そして、固定部46a及び固定部46bと中間部47a及び中間部47bとは直交し、中間部47a及び中間部47bと係止端部48a及び係止端部48bとは直交している。
ねじりモーメントが発生しない元の状態においては、一方の固定部46aともう一方の固定部46b及び一方の係止端部48aともう一方の係止端部48bとは平行になるように形成されている。
この綴具10を構成する第1の作動片30の突き合わせ縁30aの略中央付近には、空隙部36aが形成され、且つ、第2の作動片32の突き合わせ縁32aの略中央付近にも、空隙部38aが形成されるとともに、前記空隙部36aの一方端には、開閉部材40を係止する開閉部材固定部36bが突設され、且つ、前記空隙部38aの一方端には、開閉部材40を係止する開閉部材固定部38bが突設されている。
前記開閉部材固定部36b及び前記開閉部材固定部38bは、第1の作動片30に第1の綴杆12が固定された基部を結ぶ線X1、または第2の作動片32に第2の綴杆14が固定された基部を結ぶ線X2の延びる方向に離れて形成されている。
そして、開閉部材40は、前記開閉部材固定部36b及び開閉部材固定部38bに巻線部44の両端が係止されて前記空隙部36a及び空隙部38aに収納される。
そして、前記開閉部材40の巻線部44の両端から延びる先端部を支持するために、前記作動部材18に支持部36c及び支持部38cが形成されている。
前記開閉部材40の巻線部44の両端から延びる固定先端部は、第1の作動片30の支持部36c及び第2の作動片32の支持部38cに係止され、支持されている。
すなわち、一方の固定先端部42aは、巻線部44端部が係止される前記開閉部材固定部38bが形成された第2の作動片32に対向する第1の作動片30の支持部36cに支持され、またもう一方の固定先端部42bは、開閉部材固定部36bが形成された第1の作動片30に対向する第2の作動片32の支持部38cに支持されている。
固定先端部42a及び固定先端部42bは、固定部46a及び固定部46bの長さが一定であり、中間部47aが作動部材18の支持部36cに及び中間部47bが作動部材18の支持部38cに係止されるために、第1の作動片30の突き合わせ縁30a及び第2の作動片32の突き合わせ縁32aにおいて突き合わされた第1の作動片30と第2の作動片32との間における距離を、一定に保ち、第1の作動片30と第2の作動片32とを引き寄せてそれぞれの位置関係を最適な状態に保つ。
したがって、綴杆を構成する第1の綴杆12及び第2の綴杆14の開閉時において、第1の作動片30及び第2の作動片32が突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aを枢軸として揺動するときにおいて、第1の作動片30の幅と第2の作動片32の幅との和が最大になったとき、すなわち、第1の作動片30と第2の作動片32とが平面状態(中立状態)になったときにおいても、第1の作動片30の最も外側の縁と保持部材16の保持壁24aとの間及び第2の作動片32の最も外側の縁と保持部材16の保持壁24bとの間に適宜な間隙が生じ、保持部材16の保持空間内において作動部材18の第1の作動片30及び第2の作動片32が円滑に移動できる。
前記半割杆が組み合わされて第1の綴杆12及び第2の綴杆14が形成されているとき、前記保持部材16の長手方向における前記開閉部材40の両側の先端部間の距離(固定先端部42aの係止端部48aと固定先端部42bの係止端部48bとの間の距離)は、前記巻線部44の両端の距離より短い。
そして、1対の前記第1の作動片30と第2の作動片32とは、前記保持部材16の長手方向において互いに逆方向に移動させることにより、前記半割杆の組み合わせによる前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14が分離され、前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14が分離されたときに、前記開閉部材40の先端部が互いに略平行となった状態で、前記開閉部材40は、前記第1の作動片30と第2の作動片32とを付勢して、前記半割杆12aと半割杆12b及び半割杆14aと半割杆14bとを開放させる。
開閉部材固定部36b及び開閉部材固定部38bは、直線状の突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aに一直線状に並ぶように、空隙部36a及び空隙部38aの中央に向けて突き出され、開閉部材40の巻線部44の内側に形成された貫通孔内に挿入される太さと長さを有するように形成されている。
支持部36c及び支持部38cは、第1の作動片30及び第2の作動片32の長手方向(第1の作動片30はO1方向、第2の作動片32はO2方向(図7図示))にのびる細孔であり、固定先端部42a及び固定先端部42bを第1の作動片30及び第2の作動片32の一方主面から他方主面に向けて挿入するための挿入孔36d及び挿入孔38dに連続して設けられている。
一方の固定先端部42a及び他方の固定先端部42bは、元々平行状態にあったが、第1の作動片30および第2の作動片32のそれぞれの長手方向、すなわち第1の作動片30の半割杆12aを固定する部位と半割杆14aを固定する部位とを結ぶ線(X1(第7図図示))および第2の作動片32の半割杆12bを固定する部位と半割杆14bを固定する部位とを結ぶ線(X2(第7図図示))と斜めに交差する方向に架け渡されている。さらに、開閉部材40が閉じた状態にあるときは、元々ほぼ平行に接近していた固定先端部42a(特に固定部46a)と固定先端部42b(特に固定部46b)とが、引き離されて、固定先端部42aが第2の作動片32に係止され且つ固定先端部42bが第1の作動片30に係止されてねじられた状態になる。
固定先端部42aは、第2の作動片32の空隙部38aの側から開閉部材固定部38bの下面を通り第1の作動片30の下面より支持部36cの上面に至るように架け渡されている。
固定先端部42bは、第1の作動片30の空隙部36aの側から開閉部材固定部36bの下面を通り第2の作動片32の下面より支持部38cの上面に至るように架け渡されている。
したがって、固定先端部42aは、第1の作動片30に装填し易く第1の作動片30を下面側に向けて強い力で回転して開くように機能し、固定先端部42bは、第2の作動片32に装填し易く第2の作動片32を下面側に向けて強い力で回転して開くように機能する。
そして、開閉部材40の弾性により、作動部材18を構成する第1の作動片30及び第2の作動片32は、第1の綴杆12と第2の綴杆14を手で開き始めたとき、すなわち、第1の綴杆12と第2の綴杆14のそれぞれの綴杆係止部50を外したとき、第1の綴杆12の半割杆12aと半割杆12bとが離れる方向(半割杆12aはO1方向で、半割杆12bはO2方向(第7図図示))および第2の綴杆14の半割杆14aと半割杆14bとが離れる方向(半割杆14aはO1方向で、半割杆14bはO2方向(第7図図示))に移動するとともに、ねじられていた開閉部材40が元の状態に戻ろうとして、半割杆12aと半割杆12bとをおよび半割杆14aと半割杆14bとを巻線部44の円周方向(半割杆12aおよび半割杆14aはO3方向、半割杆12bおよび半割杆14bはO4方向)に引き離すように作用する。
すなわち、開閉部材40の弾性により、第1の作動片30は、綴杆係止部50を外す方向(O1方向)に移動し、第2の作動片32は、綴杆係止部50を外す方向(O2方向)に移動する。
そして、開閉部材40の弾性により作動部材18を構成する第1の作動片30は、綴杆係止部50を閉じる位置の方向(O1とは反対の方向)に移動し、且つ、第2の作動片32は、綴杆係止部50を閉じる位置の方向(O2とは反対の方向)に移動する。
そして、開閉部材40の弾性により、作動部材18を構成する第1の作動片30と第2の作動片32は、谷折り状態から徐々に平面状態(中立状態)となり、そして平面状態から山折り状態に変わる。
そして、開閉部材40は、第1の綴杆12と第2の綴杆14とを開いた状態にしたとき、第1の作動片30の突き合わせ縁30aと第2の作動片32の突き合わせ縁32aとが山折り状態、すなわち、保持部材16の被綴じ物載置部22の内側面に近づいた状態に保持するように作用する。
保持部材16の被綴じ物載置部22には、係合部30d及び32eとが上側に向いて回転したときに被綴じ物載置部22の内面と当接しないようにするための膨出部22aが長手方向に延びて形成され、係合部30e及び32dとが上側に向いて回転したときに被綴じ物載置部22の内面と当接しないようにするための膨出部22bが長手方向に延びて形成されている。
また、保持部材16の被綴じ物載置部22には、開閉部材40が上側に向いて移動したときに被綴じ物載置部22の内面と当接しないようにするための膨出部22cが長手方向に延びて形成されている。
第1の綴杆12は、略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆12aと半割杆12bとから構成され、第2の綴杆14は、略円環状の綴杆となるように、半円弧状の半割杆14aと半割杆14bとから構成されている。そして、用紙Sに予め穿設された綴じ孔に挿通して、用紙Sを綴じることができるように、半割杆12aおよび半割杆12bと、半割杆14aと半割杆14bの先端、すなわち第1の綴杆12および第2の綴杆14の頂部において、綴杆係止部50が形成されている。
第1の綴杆12を構成する半割杆12aと半割杆12bとは、半割杆12aの綴杆係止部50と、半割杆12bの綴杆係止部50とを係止することにより、環状に係合される。
また、第2の綴杆14を構成する半割杆14aと半割杆14bとは、半割杆14aの綴杆係止部50と半割杆14bの綴杆係止部50とを係止することにより、環状に係合される。
この実施の形態においては、第1の綴杆12を構成する半割杆12a及び半割杆12bと第2の綴杆14を構成する半割杆14a及び半割杆14bとは、同じ形状、すなわち曲率(曲率半径)が同じものである。
前記綴杆を構成する第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、図17に示すように、断面円形状金属製線材を、綴杆係止部50を外す方向(図12のO1及びO2の方向)にのばし、且つ中央部分を押さえることによって綴杆を閉じる方向に対してわん曲させて形成されている。そして、図17図示第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、中央が綴杆を開く方向(半割杆12a及び半割杆14aは、図7のO3方向、半割杆12b及び半割杆14bは、図7のO4方向)に膨み且つ両端が綴杆を閉じる方向にわん曲した断面略空豆(ビーンズ)型の形状に形成されている。綴杆12及び綴杆14は、対称に形成され、その基部から先端(自由端)まで、略同一の断面形状を有している。
すなわち、環状の第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開閉方向に見て、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の内側は波状起伏面が形成され、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の外側は半円弧状に形成されている。そして、第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、綴杆を外す方向に見て、両外側が、半円弧状に形成されている。
従来の断面形状丸型の綴杆は、小径だと変形に弱く、大径にすれば断面積が増して材料費がかさみ、従来の断面形状略長方形の綴杆は、用紙にあける綴じ穴には丸穴が多いので、用紙の綴じ穴に対応しにくく、用紙の綴じ穴を傷つけるおそれがある。
ところが、綴杆を構成する第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、細いならば綴杆係止部50の嵌合がうまくゆかないときがある。
そのために、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の幅を広げたいが、元の線材として断面積の小さいものを使用しても、元の金属製線材を加工することにより綴杆としては必要な幅が確保されるようにしたい。
そこで、本発明にかかる綴杆は、それを形成する線材の中央部分を押さえて線材を空豆(ビーンズ)型につぶすことにより全体としての幅を広げ、すなわち、綴杆の全体の幅を綴杆係止部50を外す方向に広げて、綴杆係止部50の嵌合を完全にできるように形成している。
第1の綴杆12と第2の綴杆14とは、それぞれの基部が第1の作動片30と第2の作動片32に固着された部分(4箇所)を通る左右軸Y1,Y2および前後軸X1,X2(第7図図示)を含む平面PXYと垂直な平面を構成するように、第1の作動片30と第2の作動片32より立設されている。そして、第1の綴杆12の軸Z1(第7図図示)が構成する円形面と第2の綴杆14の軸Z2(第7図図示)が構成する円形面とは、平行で、且つ、第1の綴杆12と第2の綴杆14が第1の作動片30と第2の作動片32と固着された部位を通る平面PXYと垂直となるように構成されている。
そして、第1の綴杆12と第2の綴杆14とは、同一方向に向けて、その綴杆係止部50を指で外すことができるように構成されている。
第1の綴杆12を構成する半割杆12aの先端に形成された綴杆係止部50を構成する先端の凸部52a及びその凸部52aに続く凹部52bと、半割杆12bの綴杆係止部50を構成する先端の凸部54a及びその先端の凸部54aに続く凹部54bとは、第1の綴杆12を閉じたとき係合するように逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。凸部52aと凸部54aとは、それぞれ先端から内側に向けて傾斜縁を備えており、すべりながら、第1の綴杆12および第2の綴杆14を開閉することができるように形成されている。
また、第2の綴杆14を構成する半割杆14aの先端に形成された綴杆係止部50を構成する凸部56a及びその凸部56aに続く凹部56bと、半割杆14bの綴杆係止部50を構成する先端の凸部58a及びその先端の凸部58aに続く凹部58bとは、第2の綴杆14を閉じたとき係合するように逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。
また、半割杆12aの綴杆係止部50を構成する凸部52aと半割杆14aの綴杆係止部50を構成する凸部56aとは、同一方向に向けて突き出し設けられている。
また、半割杆12bの綴杆係止部50を構成する凹部54bと半割杆14bの綴杆係止部50を構成する凹部58bとは、同一方向に向けて凹み形成されている。
また、第1の綴杆12の頂部を指でねじることにより第1の綴杆12の綴杆係止部50を外したとき、第1の作動片30と第2の作動片32には、開閉部材40が元の状態に戻ろうとする力、すなわち一方の固定先端部42aと他方の固定先端部42bとが、図6(A)に示すように、巻線部44の円周方向に平行であった元の状態に戻ろうとするように力が働くことにより、第1の綴杆12は開く。
そして、第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、その綴杆係止部50が外され(図11参照)、第1の作動片30及び第2の作動片32は、谷折り状態から徐々に平面状態(中立状態)となり更に平面状態から山折り状態に変わるとともに、綴杆係止部50の外れる方向(第1の作動片30はO1方向、第2の作動片32はO2方向)に移動する。それによって、移動規制部を構成する第1の作動片30の規制凸起30gが第2の作動片32の規制凹部32f内を移動して、規制凹部32fにおける綴杆係止部50の外れる方向とは反対側の端縁に突き当たり、且つ移動規制部を構成する第2の作動片32の規制凸起32gが第1の作動片30の規制凹部30f内を移動して、規制凹部30fにおける綴杆係止部50の外れる方向とは反対側の端縁に突き当たる。
第1の綴杆12から手を離すと、第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、開閉部材40の一方の固定先端部42aと他方の固定先端部42bとが、図6(A)に示すように、巻線部44の円周方向に平行であった元の状態に戻ろうとするように第1の作動片30及び第2の作動片32に力を働かせることにより、更に開き(半割杆12a及び半割杆14aはO3方向、半割杆12b及び半割杆14bはO4方向)、且つ、開閉部材40の固定先端部42aと他方の固定先端部42bとを平面視平行とするように力が働くことにより、第1の作動片30と第2の作動片32とは、逆方向に移動する(図14参照)。
すなわち、作動部材18及び開閉部材40は、第2の綴杆14を構成する半割杆14aの凸部56aと半割杆14bの凸部58aとを開く方向に作用し、そして、第1の綴杆12の半割杆12aの凸部52aと半割杆12bの凸部54aとを引き離す方向に作用するとともに、第2の綴杆14を構成する半割杆14aの凸部56aと半割杆14bの凸部58aとを引き離すように作用する。
このように、この実施の形態においては、第1の綴杆12および第2の綴杆14の頂部を指でねじることにより、第1の綴杆12の半割杆12aおよび半割杆12bの綴杆係止部50と、第2の綴杆14の半割杆14aおよび半割杆14bの綴杆係止部50を外すことができる。
また、第1の綴杆12の半割杆12aと半割杆12bの綴杆係止部50および第2の綴杆14の半割杆14aと半割杆14bの綴杆係止部50の係合を解除したとき、一方の固定先端部42aと他方の固定先端部42bとが円周方向において近づこうとする力が働くことにより、第1の作動片30の突き合わせ縁30aと第2の作動片32の突き合わせ縁32aとが、山折り状態になる。
次に、作動部材18を保持部材16の保持空間内に装填する方法について、主として図18ないし23に基づいて説明する。
まず、第1の作動片30を保持部材16内に装填し、次に第2の作動片32を保持部材16内に装填する。このとき、突出部30cが第1の貫通孔26(左右一対の貫通孔26のうち、一方の貫通孔26である平面視右側の貫通孔26)内に通り、突出部32cが、第2の貫通孔28(左右一対の貫通孔28のうち、一方の貫通孔28である平面視右側の貫通孔28)内に通り、係合部30d及び係合部30eと係合部32d及び係合部32eとは、第1の作動片30及び第2の作動片32の下側すなわち保持部材16の被綴じ物載置部22とは反対側に位置している。
そこで、第1の作動片30の隙間34と第2の作動片32の隙間34との間に棒状治具Gを押し込み、第1の作動片30と第2の作動片32の間をあけるようにして、係合部30d及び係合部30eと係合部32d及び係合部32eとを第1の作動片30及び第2の作動片32の上側すなわち保持部材16の被綴じ物載置部22側に入れ込み、その後棒状治具Gを抜き、突き合わせ縁30aと突き合わせ縁32aとを突き合わせる。
次に、開閉部材40を作動部材18に装填する方法について、図24ないし26に基づいて説明する。
固定先端部42a及び固定先端部42bが延ばされた側を、下側、すなわち保持部材16の被綴じ物載置部22とは反対側に位置させ、巻線部44の貫通孔内に開閉部材固定部36b及び開閉部材固定部38bを挿入して、空隙部36aと空隙部38aとの間に開閉部材40を装填する。
固定先端部42aのL字型の支持部位(中間部47a及び係止端部48a)を第1の作動片30側に延ばして第1の作動片30の挿入孔36dに挿入し、わずかにずらせて支持部36cに係止させる。
また、固定先端部42bのL字型の支持部位(中間部47b及び係止端部48b)を第2の作動片32側に延ばして第2の作動片32の挿入孔38dに挿入し、わずかにずらせて支持部38cに係止させる。
綴具10を表紙Aに取り付けるには、保持壁24aおよび保持壁24bの下端縁を接合して取付孔20,20にボルトナットにより取り付ければよい。
また、前記実施の形態においては、第1の綴杆12と第2の綴杆14といったように、2穴タイプの綴具について説明したが、綴杆を増やした多穴タイプ、例えば、3穴、4穴、20穴、26穴、30穴といった多くの綴杆を備えた綴具とすることができる。
次に、本発明にかかる別の実施の形態について、図27ないし図30に基づいて説明する。
この実施の形態の綴具110は、前記実施の形態の綴具10と略同様の構成であるが、主として、綴杆の数が増加したことに伴う、保持部材の構成、作動部材の構成および開閉部材の構成が異なるので、それらを中心に以下説明する。
綴具110は、一対のそれぞれ略円環状の金属製の第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115と、前記第1の綴杆112ないし第4の綴杆115をそれぞれ間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材116と、その表面に第1の綴杆112ないし第4の綴杆115が間隔をおいてそれぞれの基部が固定され、第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115が前記保持部材116に固定されるように保持部材116の内側に可動自在に固定された作動部材118とを備える。
綴杆は、4穴タイプのために、第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115の4個の綴杆からなる。第1の綴杆112は、半割杆112aおよび半割杆112bを備え、第2の綴杆113は、半割杆113aおよび半割杆113bを備え、第3の綴杆114は、半割杆114aおよび半割杆114bを備え、第4の綴杆115は、半割杆115aおよび半割杆115bを備える。
そして、用紙Sに予め穿設された綴じ孔に挿通して、用紙Sを綴じることができるように、半割杆112aおよび半割杆112bの先端と、半割杆113aおよび半割杆113bの先端と、半割杆114aおよび半割杆114bの先端と、半割杆115aおよび半割杆115bの先端とにおいて、すなわち第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115の頂部において、綴杆係止部150が形成されている。
第1の綴杆112を構成する半割杆112aと半割杆112bとは、半割杆112aの綴杆係止部150と、半割杆112bの綴杆係止部150とを係止することにより、環状に係合される。
また、第3の綴杆114を構成する半割杆114aと半割杆114bとは、半割杆114aの綴杆係止部150と半割杆114bの綴杆係止部150とを係止することにより、環状に係合される。
前記綴杆を構成する第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115は、断面円形状金属製線材を、綴杆係止部150を外す方向(図28のO1及びO2の方向)にのばし、且つ中央部分を押さえることによって綴杆を閉じる方向に対してわん曲させて形成されている。そして、第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115は、中央が綴杆を開く方向(半割杆112a、半割杆113a、半割杆114a及び半割杆115aは、図28のO3方向、半割杆112b、半割杆113b、半割杆114b及び半割杆115bは、図28のO4方向)に膨み且つ両端が綴杆を閉じる方向にわん曲した断面略空豆(ビーンズ)型の形状に形成されている。
すなわち、環状の第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115を開閉方向に見て、第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115の内側は波状起伏面が形成され、第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115の外側は半円弧状に形成されている。そして、第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115は、綴杆を外す方向に見て、両外側が、半円弧状に形成されている。
従来の断面形状丸型の綴杆は、小径だと変形に弱く、大径にすれば断面積が増して材料費がかさみ、従来の断面形状略長方形の綴杆は、用紙にあける綴じ穴には丸穴が多いので、用紙の綴じ穴に対応しにくく、用紙の綴じ穴を傷つけるおそれがある。
ところが、綴杆を構成する第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115は、細いならば綴杆係止部150の嵌合がうまくゆかないときがある。
そのために、第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115の幅を広げたいが、元の線材として断面積の小さいものを使用しても、元の金属製線材を加工することにより綴杆としては必要な幅が確保されるようにしたい。
そこで、本願発明にかかる綴杆は、それを形成する線材の中央部分を押さえて線材を空豆(ビーンズ)型につぶすことにより全体としての幅を広げ、すなわち、綴杆の全体の幅を綴杆係止部150を外す方向に広げて、綴杆係止部150の嵌合を完全にできるように形成している。
保持部材116は、第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115を所定の間隔をおいて設けることができる長さを備える平面略長方形で、その両端、すなわち表紙Aに取り付ける取付孔120近傍においては、平面略半円弧状に形成されている。
保持部材116は、被綴じ物載置部122の内側には保持空間を備え、その空間に作動部材118等を収容するように構成されている。
保持部材116の被綴じ物載置部122の両端には、その長手方向に略々その一端から他端に亘って、作動部材118を摺動自在に保持する保持壁が設けられている。この実施の形態においては、保持部材116の長手方向において、第1の綴杆112、第2の綴杆113、第3の綴杆114および第4の綴杆115のそれぞれの外側近傍より内部に亘って略全体において垂下されるように、保持壁124aおよび保持壁124bが連設され、保持壁124aと保持壁124bとは平行で略同一の形状の板状である。そして、この保持壁124aおよび保持壁124bと被綴じ物載置部122によって囲繞された保持空間内に、後に詳しく説明する作動部材118等が収容される。
保持部材116の被綴じ物載置部122には、第1の綴杆112と第2の綴杆113とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための、第1の貫通孔126と第2の貫通孔127がそれぞれ穿設されるとともに、第3の綴杆114と第4の綴杆115とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための、第3の貫通孔128及び第4の貫通孔129がそれぞれ穿設されている。
第1の貫通孔126及び第2の貫通孔127と第3の貫通孔128及び第4の貫通孔129とは、それぞれの綴杆を構成する半割杆に対応して、保持部材116の幅方向において左右に分かれて一定の間隔をおいて、2つずつ穿設されている。
作動部材118を構成する作動片は、前記実施の形態の綴具の作動片とは異なり、二対の作動片を有する。
前記半割杆112a及び半割杆113aの基部が固定された第1の作動片130と半割杆112b及び半割杆113bの基部が固定された第2の作動片131とは、前記実施の形態の第1の作動片30および第2の作動片32と略同一に形成されている。また、半割杆114a及び半割杆115aの基部が固定された第3の作動片132と半割杆114b及び半割杆115bの基部が固定された第4の作動片133とは、前記実施の形態の第1の作動片30及び第2の作動片32と略同一に形成されている。
開閉部材は、前記実施の形態の綴具においては、一対の作動片に対応して、1個が装填されていたが、この実施の形態の綴具においては、二対の作動片に対応して、それぞれ1個ずつ、合計2個の開閉部材140及び141が装填されている。
次に、前記実施の形態とは別の実施の形態である綴具について説明する。
図31は、本発明にかかる一実施の形態である綴具を用いたファイルを示す斜視図である。図32は、本発明にかかる一実施の形態である綴具の一例を示す斜視図であり、図33は、保持部材の斜視図である。図34は、作動部材及び開閉部材の斜視図解図である。図35は、開閉部材の平面図である。図36は、開閉部材の側面図解図で、(A)は元の状態の側面図解図で(B)は巻線部の円周方向に力を加えた状態の側面図解図である。図37は、綴杆及び作動部材の図解図であり、(A)は閉じた状態における綴杆と作動部材を示す平面図解図であり、(B)は第2の作動片の右側図解図である。図38は、閉じた状態における綴具の平面図である。図39は、閉じた状態における綴具の底面図である。図40は、閉じた状態における綴具の横断面図であり、(A)は、図39A−A断面図であり、(B)は、図39B−B断面図である。図41は、綴杆を開く状態を示す綴具の底面図である。図42は、綴杆を開く状態を示す綴具の綴杆の図解図である。
図31ないし32に示す綴具210は、厚紙その他の比較的硬質なシート材からなる表紙Aの略中央に形成される左右一対の折り線の内側の背表紙の内側表面に固定される。固定する方法としては、綴具210の長手方向の両端に形成された取付孔220(後に詳述する)にボルトとナットやはとめ等の固着具を挿通させて、背表紙と一体となるように固定する方法がある。
なお、ここでは、固着具として、ボルトとナットを用いて説明するが、これに限ることなく、例えば、ビス、はとめ、リベット等を用いてもよい。また、背表紙に対して、例えば、超音波溶着または高周波溶着することにより固着する方法を採用することもできる。
綴具210は、環状の綴杆を構成する一対のそれぞれ略円環状の金属製の第1の綴杆212および第1の綴杆212と一対の第2の綴杆214と、前記第1の綴杆212および第2の綴杆214をそれぞれ間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材216と、その表面に第1の綴杆212および第2の綴杆214が間隔をおいて第1の綴杆212および第2の綴杆214のそれぞれの基部が固定され、第1の綴杆212および第2の綴杆214が前記保持部材216に固定されるように保持部材216の内側に可動自在に固定された作動部材218とを備える。
この綴具210の綴杆は、主綴杆たる第1の綴杆212と副綴杆たる第2の綴杆214とからなる開閉自在の2穴タイプである。
第1の綴杆212と第2の綴杆214とは、同一方向に向けて、その綴杆係止部250を指で外すことができるように構成されている。
そして、綴杆を閉じるときは、主綴杆たる第1の綴杆212を、例えば親指と人差し指で直接挟んで閉じるように構成されており、第1の綴杆212を2本の指で挟んで閉じる方向に作動させると、副綴杆たる第2の綴杆214は追動するように構成されている。
保持部材216は、第1の綴杆212と第2の綴杆214とを所定の間隔をおいて設けることができる長さを備える平面視略長方形で、その両端、すなわち表紙Aに取り付ける取付孔220近傍においては、平面視略半円弧状に形成されている。
保持部材216は、第1の綴杆212および第2の綴杆214を固定する部位より長手方向における外側近傍より内側に向かって、その中央が膨出した断面略半円弧状の被綴じ物載置部222を備え、且つ、被綴じ物載置部222の内側は保持空間を備え、その保持空間に作動部材218等を収容するように構成されている。
保持部材216の被綴じ物載置部222の両端には、その長手方向に略その一端から他端に亘って、作動部材218を摺動自在に保持する保持壁224a及び保持壁224bが設けられている。この実施の形態においては、保持部材216の長手方向において、第1の綴杆212および第2の綴杆214のそれぞれの外側近傍より内部に亘って略全体において垂下されるように、保持壁224aおよび保持壁224bが連設され、保持壁224aと保持壁224bとは平行で略同一の形状の板状である。
そして、この保持壁224aおよび保持壁224bと被綴じ物載置部222によって囲繞された保持空間内に、後に詳しく説明する作動部材218等が収容される。
保持部材216の被綴じ物載置部222には、第1の綴杆212と第2の綴杆214とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための第1の貫通孔226と第2の貫通孔228がそれぞれ穿設されている。
第1の貫通孔226と第2の貫通孔228とは、第1の綴杆212を構成する第1の半割杆212aおよび第2の半割杆212bと、第2の綴杆214を構成する第3の半割杆214aおよび第4の半割杆214bとに対応して、保持部材216の幅方向において左右に分かれて一定の間隔をおいて、2つずつ穿設されている。
作動部材218は、平面視略長方形状金属板からなる一対の第1の作動片230および第2の作動片232からなる。
第1の作動片230及び第2の作動片232は、その長手方向において、保持壁224a及び保持壁224bと平行でその内面に摺動する外側端縁230b及び外側端縁232bが形成され、該外側端縁230b及び外側端縁232bと平行に当該一対の第1の作動片230及び第2の作動片232を突き合わせる突き合わせ縁230a及び突き合わせ縁232aが内側縁に形成されている。第1の作動片230及び第2の作動片232は、点対称で、保持部材216の保持空間内において各々をその長手方向において並置したとき、各々その内側縁において屈曲自在に係合する。すなわち、その突き合わせ縁230aおよび突き合わせ縁232aが突き合わされ且つ外側端縁230bおよび外側端縁232bが保持部材216の保持壁224aおよび保持壁224bの両壁内内側面に接し合わされる。
そして、第1の作動片230および第2の作動片232は、外側から力が加わらないときには、第1の作動片230と第2の作動片232とが谷折り、すなわち保持部材216の被綴じ物載置部222の内面より離れた方向(突き合わせ縁230aおよび突き合わせ縁232aが、図37図示平面Pxyより下側)に向いて、あるいはまた、山折り、すなわち保持部材216の被綴じ物載置部222の内面に近づいた方向(突き合わせ縁230aおよび突き合わせ縁232aが図37図示平面Pxyより上側)に向いて、その谷折りまたは山折りの状態を維持するように、保持部材216の内側空間部に内設されている。
平面Pxyとは、第1の綴杆212と第2の綴杆214それぞれの基部が第1の作動片230と第2の作動片232に固着された部分(4箇所)を通る左右軸Y1,Y2および前後軸X1,X2(図37図示)を含む平面である。
作動部材218は、一方の作動片、すなわち第1の作動片230における保持部材216の被綴じ物載置部222の内側面と対向する表面(すなわち上面)には、第1の綴杆212を構成する第1の半割杆212aの基部が固定され、且つ、前記第1の半割杆212aとは一定の間隔をおいて、第2の綴杆214を構成する第3の半割杆214aの基部が固定されている。
また、他方の作動片、すなわち第2の作動片232における保持部材216の被綴じ物載置部222と対向する表面(すなわち上面)には、第1の綴杆212を構成する第2の半割杆212bの基部が固定され、且つ、前記第2の半割杆212bと一定の間隔をおいて、第2の綴杆214を構成する第4の半割杆214bの基部が固定されている。
一対の作動片、すなわち第1の作動片230及び第2の作動片232は、前記保持部材216に形成された前記貫通孔、すなわち第1の貫通孔226と第2の貫通孔228とに通される突出部230cおよび突出部232cが形成されている。そして、一対の第1の作動片230及び第2の作動片232は、前記突出部230cおよび突出部232cが前記第1の貫通孔226及び第2の貫通孔228に通された状態で突き合わされている。第1の作動片230及び第2の作動片232は、突き合わせ縁230aおよび突き合わせ縁232aが、綴杆、すなわち第1の綴杆212及び第2の綴杆214を開いた際には前記保持部材216の内面に近づき且つ前記第1の綴杆212及び第2の綴杆214を閉じた際には前記保持部材216の内面から離れるように、前記第1の綴杆212及び第2の綴杆214を開閉する方向に回動可能に、前記保持部材216に保持される。
第1の作動片230及び第2の作動片232は、一対の作動片が突き合わされる略直線状の突き合わせ縁230a及び突き合わせ縁232aが内側に形成され、前記突き合わせ縁230a及び突き合わせ縁232aと略平行な略直線状の外側端縁230b及び外側端縁232bが外側に形成されている。
前記突出部230cは、第1の半割杆212aと第3の半割杆214aの基部の取付け位置に近い位置で前後一対形成され、且つ、突出部232cは、第2の半割杆212bと第4の半割杆214bの基部の取付け位置に近い位置で前後一対形成され、第1の綴杆212及び第2の綴杆214の開閉ができるように、保持部材216の保持壁224a及び224bより外側に突出している。
突出部230c及び232cは、保持部材216の貫通孔(第1の貫通孔226及び第2の貫通孔228)より外側に突き出る長さと、作動部材218が保持部材216の長手方向に移動可能な幅とを有する舌状である。
作動片は、金属またプラスチックの薄板からなり、作動片と突出部とは一体成形されてなる。
前記第1の作動片230は、一対の作動片を係合させるための係合部230d及び係合部230eが、第1の作動片230の突き合わせ縁230aから第2の作動片232の突き合わせ縁232aに向けて突き出し設けられ、且つ、一対の作動片を係合させるための係合部232d及び係合部232eが、第2の作動片232の突き合わせ縁232aから第1の作動片230の突き合わせ縁230aに向けて突き出し設けられている。
係合部230d及び係合部230eと係合部232d及び係合部232eは、対向する第1の作動片230及び第2の作動片232の上側に向けて延びて突き合わせ縁230a及び突き合わせ縁232aを中心にして第1の作動片230と第2の作動片232とが揺動するように形成されている。
係合部230d及び係合部230eと係合部232d及び係合部232eは、保持部材216の被綴じ物載置部222の内面側に向けて、作動部材218の厚み分を突き出された基部と、前記基部の先端より突き出された押さえ部とを備えた平面視略U字状に形成されている。そして、押さえ部は、一対の作動片たる第1の作動片230及び第2の作動片232のうちの片一方の作動片たる第1の作動片230または第2の作動片232のはずれ止めの機能を備え、係合部230d及び係合部230eと係合部232d及び係合部232eは、保持部材216の被綴じ物載置部222の内面側に向けて突き出されて、一対の作動片たる第1の作動片230及び第2の作動片232の片一方の作動片、すなわち第1の作動片230または第2の作動片232の保持部材216の被綴じ物載置部222の内面側において接している。
最も外側の係合部230e及び係合部232eは、第1の作動片230と第2の作動片232を逆方向に移動させたときにおいても作動部材218の端縁より内側に位置する幅を備えている。
最も外側の係合部230e及び232eと内側の係合部230d及び232dとは、第1の綴杆212及び第2の綴杆214の基部が取付けられた部位を挟んで適宜な間隔をおいて形成され、分かれた最も外側の係合部230e及び232eと内側の係合部230d及び232dとの間において第1の作動片230と第2の作動片232の突き合わせ縁230a及び突き合わせ縁232aに棒状治具Gを挿入するための隙間234が形成されている。
そして、前記第1の綴杆212および第2の綴杆214が閉じるときには、図40に示すように、作動部材218を構成する第1の作動片230及び第2の作動片232は、その突き合わせ縁230aおよび突き合わせ縁232aが保持部材216の内面(被綴じ物載置部222の内面)より離れた方向に向いて(すなわち谷折りの状態)、第1の作動片230の突き合わせ縁230aと第2の作動片232の突き合わせ縁232aとが突き合わされた状態において保持されるとともに、前記第1の綴杆212および第2の綴杆214を開くときには、図45に示すように、作動部材218を構成する第1の作動片230及び第2の作動片232は、保持部材216の内面(被綴じ物載置部222の内面)に近づいた方向に向いて(すなわち山折り状態)、第2の作動片232の突き合わせ縁232aとが突き合わされた状態に保持されるように保持部材216内の空間において固定される。
また、作動部材218を構成する第1の作動片230及び第2の作動片232は、保持部材216の被綴じ物載置部222の内面に近づいた方向、すなわち山折りの状態においては、第1の作動片230と第2の作動片232の長手方向、すなわち第1の作動片230と第2の作動片232に固着された第1の半割杆212aと第3の半割杆214aとを結ぶ線(X1(図37図示))および第2の半割杆212bと第4の半割杆214bとを結ぶ線(X2(図37図示))と平行な方向に、第1の作動片230と第2の作動片232とを移動させることができるように摺動自在に内設されている。
第1の作動片230及び第2の作動片232は、空隙部236a及び空隙部238aと開閉部材固定部236b及び開閉部材固定部238bの外側近傍において、第1の作動片230及び第2の作動片232の長手方向への移動を規制する移動規制部が形成される。
移動規制部は、第1の作動片230の突き合わせ縁230aに形成された規制凹部230f及び規制凸起230gと、第2の作動片232の突き合わせ縁232aに形成された規制凹部232f及び規制凸起232gとから形成される。
規制凹部230fは、開閉部材固定部236bの外側近傍において、突き合わせ縁230aより幅方向において凹んだ平面視コ字型の穴であり、規制凸起232gは、前記規制凹部230fと遊嵌するように形成された平面視コ字型の凸起であり、規制凹部230fと規制凸起232gとは突き合わされて、規制凹部230f内において第1の作動片230及び第2の作動片232がその長手方向に互い違いに移動するように形成されている。
規制凹部232fは、開閉部材固定部238bの外側近傍において、突き合わせ縁232aより幅方向において凹んだ平面視コ字型の穴であり、規制凸起230gは、前記規制凹部232fと遊嵌するように形成された平面視コ字型の凸起であり、規制凹部232fと規制凸起230gとは突き合わされて、規制凹部232f内において第1の作動片230及び第2の作動片232がその長手方向に互い違いに移動するように形成されている。
第1の作動片230の突き合わせ縁230a及び第2の作動片232の突き合わせ縁232aに、第1の綴杆212と第2の綴杆214とを開閉方向に変化させる開閉部材240が設けられている。
開閉部材240は、ねじりコイルバネからなり、巻線部244と巻線部244の両端から巻線部244の中心軸と直交する方向に伸びる固定先端部242aと固定先端部242bとが連設され、ねじりモーメントが発生しない元の状態は、図36(A)に示すように、巻線部244の円周方向に固定先端部242aと固定先端部242bとが平行に突き出されている。固定先端部242a及び固定先端部242bは、巻線部244から突き出された直線状の固定部246aおよび固定部246bと、該固定部246a及び固定部246bの自由端側に連設された中間部247a及び中間部247bと、該中間部247a及び中間部247bの固定部246a及び固定部246bとは反対側の自由端側に連設された係止端部248a及び係止端部248bとを備えている。そして、固定部246a及び固定部246bと中間部247a及び中間部247bとは直交し、中間部247a及び中間部247bと係止端部248a及び係止端部248bとは直交している。
ねじりモーメントが発生しない元の状態においては、一方の固定部246aともう一方の固定部246b及び一方の係止端部248aともう一方の係止端部248bとは平行になるように形成されている。
この綴具210を構成する第1の作動片230の突き合わせ縁230aの略中央付近には、空隙部236aが形成され、且つ、第2の作動片232の突き合わせ縁232aの略中央付近にも、空隙部238aが形成されるとともに、前記空隙部236aの一方端には、開閉部材240を係止する開閉部材固定部236bが突設され、且つ、前記空隙部238aの一方端には、開閉部材240を係止する開閉部材固定部238bが突設されている。
前記開閉部材固定部236b及び前記開閉部材固定部238bは、第1の作動片230に第1の綴杆212が固定された基部を結ぶ線X1、または第2の作動片232に第2の綴杆214が固定された基部を結ぶ線X2の延びる方向に離れて形成されている。
そして、開閉部材240は、前記開閉部材固定部236b及び開閉部材固定部238bに巻線部244の両端が係止されて前記空隙部236a及び空隙部238aに収納される。
そして、前記開閉部材240の巻線部244の両端から延びる先端部を支持するために、前記作動部材218に支持部236c及び支持部238cが形成されている。
前記開閉部材240の巻線部244の両端から延びる固定先端部は、第1の作動片230の支持部236c及び第2の作動片232の支持部238cに係止され、支持されている。
すなわち、一方の固定先端部242aは、巻線部244端部が係止される前記開閉部材固定部238bが形成された第2の作動片232に対向する第1の作動片230の支持部236cに支持され、またもう一方の固定先端部242bは、開閉部材固定部236bが形成された第1の作動片230に対向する第2の作動片232の支持部238cに支持されている。
固定先端部242a及び固定先端部242bは、固定部246a及び固定部246bの長さが一定であり、中間部247aが作動部材218の支持部236cに及び中間部247bが作動部材218の支持部238cに係止されるために、第1の作動片230の突き合わせ縁230a及び第2の作動片232の突き合わせ縁232aにおいて突き合わされた第1の作動片230と第2の作動片232との間における距離を、一定に保ち、第1の作動片230と第2の作動片232とを引き寄せてそれぞれの位置関係を最適な状態に保つ。
したがって、綴杆を構成する第1の綴杆212及び第2の綴杆214の開閉時において、第1の作動片230及び第2の作動片232が突き合わせ縁230a及び突き合わせ縁232aを枢軸として揺動するときにおいて、第1の作動片230の幅と第2の作動片232の幅との和が最大になったとき、すなわち、第1の作動片230と第2の作動片232とが平面状態(中立状態)になったときにおいても、第1の作動片230の最も外側の縁と保持部材216の保持壁224aとの間及び第2の作動片232の最も外側の縁と保持部材216の保持壁224bとの間に適宜な間隙が生じ、保持部材216の保持空間内において作動部材218の第1の作動片230及び第2の作動片232が円滑に移動できる。
前記半割杆が組み合わされて第1の綴杆212及び第2の綴杆214が形成されているとき、前記保持部材216の長手方向における前記開閉部材240の両側の先端部間の距離(固定先端部242aの係止端部248aと固定先端部242bの係止端部248bとの間の距離)は、前記巻線部244の両端の距離と略々同一に形成されている。
そして、1対の前記第1の作動片230及び第2の作動片232は、前記保持部材216の長手方向において互いに逆方向に移動させることにより、前記半割杆の組み合わせによる前記第1の綴杆212及び第2の綴杆214が分離され、前記第1の綴杆212及び第2の綴杆214が分離されたときに、前記開閉部材240の両先端部が平面視略平行な状態から互いにやや離れる方向にわん曲した後に略平行となった状態で、前記開閉部材240は、前記第1の作動片230と第2の作動片232とを付勢して、前記第1の半割杆212aと第2の半割杆212b及び第3の半割杆214aと第4の半割杆214bとを開放させる。
開閉部材固定部236b及び開閉部材固定部238bは、直線状の突き合わせ縁230a及び突き合わせ縁232aに一直線状に並ぶように、空隙部236a及び空隙部238aの中央に向けて突き出され、開閉部材240の巻線部244の内側に形成された貫通孔内に挿入される太さと長さを有するように形成されている。
支持部236c及び支持部238cは、第1の作動片230及び第2の作動片232の長手方向(第1の作動片230はO1方向、第2の作動片232はO2方向(図37図示))にのびる細孔であり、固定先端部242a及び固定先端部242bを第1の作動片230及び第2の作動片232の一方主面から他方主面に向けて挿入するための挿入孔236d及び挿入孔238dに連続して設けられている。
一方の固定先端部242aと他方の固定先端部242bとは、図36(A)に示すように元々平行状態にあったが、固定先端部242a及び固定先端部242bは、第1の作動片230および第2の作動片232のそれぞれの長手方向、すなわち第1の作動片230の第1の半割杆212aを固定する部位と第3の半割杆214aを固定する部位とを結ぶ線(X1(第37図図示))および第2の作動片232の第2の半割杆212bを固定する部位と第4の半割杆214bを固定する部位とを結ぶ線(X2(第37図図示))と略々直交する方向に架け渡されている。
さらに、開閉部材240が開き始めたときは、元々ほぼ平行に接近していた固定先端部242a(特に固定部246a)と固定先端部242b(特に固定部246b)とは、図41において示すようにわずかに引き離されて、固定先端部242aが第2の作動片232に係止され且つ固定先端部242bが第1の作動片230に係止されてねじられた状態になる。
固定先端部242aは、第2の作動片232の空隙部238aの側から開閉部材固定部238bの下面を通り第1の作動片230の下面より支持部236cの上面に至るように架け渡されている。
固定先端部242bは、第1の作動片230の空隙部236aの側から開閉部材固定部236bの下面を通り第2の作動片232の下面より支持部238cの上面に至るように架け渡されている。
したがって、固定先端部242aは、第1の作動片230に装填し易く第1の作動片230を下面側に向けて強い力で回転して開くように機能し、固定先端部242bは、第2の作動片232に装填し易く第2の作動片232を下面側に向けて強い力で回転して開くように機能する。
そして、開閉部材240の弾性により、作動部材218を構成する第1の作動片230及び第2の作動片232は、第1の綴杆212と第2の綴杆214を手で開き始めたとき、すなわち、第1の綴杆212と第2の綴杆214のそれぞれの綴杆係止部250を外したとき、第1の綴杆212の第1の半割杆212aと第2の半割杆212bとが離れる方向(第1の半割杆212aはO1方向で、第2の半割杆212bはO2方向(第37図図示))および第2の綴杆214の第3の半割杆214aと第4の半割杆214bとが離れる方向(第3の半割杆214aはO1方向で、第4の半割杆214bはO2方向(第37図図示))に移動するとともに、ねじられていた開閉部材240が元の状態に戻ろうとして、第1の半割杆212aと第2の半割杆212bとをおよび第3の半割杆214aと第4の半割杆214bとを巻線部244の円周方向(第1の半割杆212aおよび第3の半割杆214aはO3方向、第2の半割杆212bおよび第4の半割杆214bはO4方向)に引き離すように作用する。
すなわち、開閉部材240の弾性により、第1の作動片230は、綴杆係止部250を外す方向(O1方向)に移動し、第2の作動片232は、綴杆係止部250を外す方向(O2方向)に移動する。
そして、開閉部材240の弾性により、作動部材218を構成する第1の作動片230は、綴杆係止部250を閉じる位置の方向(O1とは反対の方向)に移動し、且つ、第2の作動片232は、綴杆係止部250を閉じる位置の方向(O2とは反対の方向)に移動する。
すなわち、第1の作動片230及び第2の作動片232は、谷折り状態から徐々に平面状態(中立状態)となり、更に平面状態から山折り状態に変わる。第1の綴杆212及び第2の綴杆214は、開く方向(第1の半割杆212a及び第3の半割杆214aはO3方向、第2の半割杆212b及び第4の半割杆214bはO4方向)に回転して開く。
開閉部材240は、第1の綴杆212と第2の綴杆214とを開いた状態にしたとき、第1の作動片230の突き合わせ縁230aと第2の作動片232の突き合わせ縁232aとが山折り状態、すなわち、保持部材216の被綴じ物載置部222の内側面に近づいた状態に保持するように作用する。
保持部材216の被綴じ物載置部222には、被綴じ物載置部222の長手方向に延びる膨出部222aが形成され、膨出部222aは、係合部230d及び232eが上側に向いて回転し且つ係合部230e及び232dが上側に向いて回転するとともに、開閉部材240が上側に向いて移動したときに、被綴じ物載置部222の内面と当接しないようにするために、被綴じ物載置部222の長手方向に延びて形成されている。
第1の綴杆212は、略円環状の綴杆となるように、半円弧状の第1の半割杆212aと第2の半割杆212bとから構成され、第2の綴杆214は、略円環状の綴杆となるように、半円弧状の第3の半割杆214aと第4の半割杆214bとから構成されている。そして、用紙Sに予め穿設された綴じ孔に挿通して、用紙Sを綴じることができるように、第1の半割杆212aおよび第2の半割杆212bと、第3の半割杆214aと第4の半割杆214bの先端、すなわち第1の綴杆212および第2の綴杆214の頂部において、綴杆係止部250が形成されている。
前記綴杆を構成する第1の綴杆212及び第2の綴杆214は、断面円形状金属製線材を、綴杆係止部250を外す方向(図37のO1及びO2の方向)にのばし、且つ中央部分を押さえることによって綴杆を閉じる方向に対してわん曲させて形成されている。そして、第1の綴杆212及び第2の綴杆214は、中央が綴杆を開く方向(第1の半割杆212a及び第3の半割杆214aは、図37のO3方向、第2の半割杆212b及び第4の半割杆214bは、図37のO4方向)に膨み且つ両端が綴杆を閉じる方向にわん曲した断面略空豆(ビーンズ)型の形状に形成されている。綴杆212及び綴杆214は、対称に形成され、その基部から先端(自由端)まで、略同一の断面形状を有している。
すなわち、環状の第1の綴杆212及び第2の綴杆214を開閉方向に見て、第1の綴杆212及び第2の綴杆214の内側は波状起伏面が形成され、第1の綴杆212及び第2の綴杆214の外側は半円弧状に形成されている。そして、第1の綴杆212及び第2の綴杆214は、綴杆を外す方向に見て、両外側が、半円弧状に形成されている。
従来の断面形状丸型の綴杆は、小径だと変形に弱く、大径にすれば断面積が増して材料費がかさみ、従来の断面形状略長方形の綴杆は、用紙にあける綴じ穴には丸穴が多いので、用紙の綴じ穴に対応しにくく、用紙の綴じ穴を傷つけるおそれがある。
ところが、綴杆を構成する第1の綴杆212及び第2の綴杆214は、細いならば綴杆係止部250の嵌合がうまくゆかないときがある。
そのために、第1の綴杆212及び第2の綴杆214の幅を広げたいが、元の線材として断面積の小さいものを使用しても、元の金属製線材を加工することにより綴杆としては必要な幅が確保されるようにしたい。
そこで、本願発明にかかる綴杆は、それを形成する線材の中央部分を押さえて線材を空豆(ビーンズ)型につぶすことにより全体としての幅を広げ、すなわち、綴杆の全体の幅を綴杆係止部250を外す方向に広げて、綴杆係止部250の嵌合を完全にできるように形成している。
この実施の形態においては、第1の綴杆212を構成する第1の半割杆212a及び第2の半割杆212bと第2の綴杆214を構成する第3の半割杆214a及び第4の半割杆214bとは、同じ形状、すなわち曲率(曲率半径)が同じものである。
第1の綴杆212を構成する第1の半割杆212a及び第2の半割杆212bは、第1の半割杆212aの自由端の綴杆係止部250と、第2の半割杆212bの自由端の綴杆係止部250とを係止することにより、環状に連結される。
また、第2の綴杆214を構成する第3の半割杆214aと第4の半割杆214bとは、第3の半割杆214aの自由端の綴杆係止部250と、第4の半割杆214bの自由端の綴杆係止部250とを係止することにより、環状に連結される。
第1の綴杆212及び第2の綴杆214は、それぞれの基部が第1の作動片230及び第2の作動片232に固着された部分(4箇所)を通る左右軸Y1,Y2および前後軸X1,X2(第37図図示)を含む平面Pxyと垂直な平面を構成するように、第1の作動片230と第2の作動片232より立設されている。そして、第1の綴杆212の軸Z1(第37図図示)が構成する円形面と第2の綴杆214の軸Z2(第37図図示)が構成する円形面とは、平行で、且つ、第1の綴杆212と第2の綴杆214が第1の作動片230と第2の作動片232と固着された部位を通る平面Pxyと垂直となるように構成されている。
前記綴杆は、第46図〜第51図に示すように、直接指で閉じられる主綴杆たる第1の綴杆212と、該第1の綴杆212の閉じる方向に向けての作動に追動する副綴杆たる第2の綴杆214とにより構成されている。
そして、第1の綴杆212と第2の綴杆214とは、同一方向(図41のO1及びO2方向)に向けて、その綴杆係止部250を指で外すことができるように構成されている。
第1の綴杆212を構成する第1の半割杆212aの先端に形成された綴杆係止部250を構成する先端の凸部252a及びその凸部252aに続く凹部252bと、第2の半割杆212bの綴杆係止部250を構成する先端の凸部254a及びその先端の凸部254aに続く凹部254bとは、第1の綴杆212を閉じたとき係合するように逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。
凸部252a及び凸部254aは、それぞれ先端から内側に向けて湾曲凸面を有する傾斜対向面252c及び湾曲凸面を有する傾斜対向面254cと、傾斜対向面252c及び傾斜対向面254cに続き、凸部252a及び凸部254aの後端(基部側)から除々に先端側(すなわち閉じる方向)に入り込んだ傾斜対向面252d及び傾斜対向面254dが形成され、後端近傍が鉤状で、全体として鉤鼻状に形成されている。
凹部252bは、基部側から先端に向けて湾曲凹面を有する傾斜対向面を備え、凹部254bは、同様に基部側から先端に向けて湾曲凹面を有する傾斜対向面を備えている。
また、第2の綴杆214を構成する第3の半割杆214aの先端に形成された綴杆係止部250を構成する凸部256a及びその凸部256aに続く凹部256bと、第4の半割杆214bの綴杆係止部250を構成する先端の凸部258a及びその先端の凸部258aに続く凹部258bとは、第2の綴杆214を閉じたとき係合するように逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。
凸部256a及び凸部258aは、それぞれ先端から内側に向けて湾曲凸面を有する傾斜対向面256c及び湾曲凸面を有する傾斜対向面258cと、傾斜対向面256c及び傾斜対向面258cに続き、凸部256a及び凸部258aの後端(基部側)から除々に先端側(すなわち閉じる方向)に入り込んだ傾斜対向面256d及び傾斜対向面258dが形成され、後端近傍が鉤状で、全体として鉤鼻状に形成されている。
凹部256bは、基部側から先端に向けて湾曲凹面を有する傾斜対向面を備え、凹部258bは、同様に湾曲凹面を有する傾斜対向面を備えている。
第1の半割杆212aの綴杆係止部250を構成する凸部252a及び第3の半割杆214aの綴杆係止部250を構成する凸部256aは、同一方向に向けて突き出し設けられ、先端部から基部側にかけて形成された湾曲凸面を備え、両方が同一形状に形成されている。
また、第1の半割杆212aの綴杆係止部250を構成する凹部252b及び第3の半割杆214aの綴杆係止部250を構成する凹部256bは、同一方向に向けて凹み形成され、凸部254a及び凸部256aの後端から基部側にかけて形成された湾曲凹面を備え、両方が同一形状に形成されている。
第2の半割杆212bの綴杆係止部250を構成する凸部254a及び第4の半割杆214bの綴杆係止部250を構成する凸部258aは、同一方向に向けて突き出し設けられ、先端部から基部側にかけて形成された湾曲凸面を備え、両方が同一形状に形成されている。
また、第2の半割杆212bの綴杆係止部250を構成する凹部254b及び第4の半割杆214bの綴杆係止部250を構成する凹部258bは、同一方向に向けて凹み形成され、凸部254a及び凸部258aの後端から基部側にかけて形成された湾曲凹面を備え、両方が同一形状に形成されている。
第1の半割杆212aの凸部252a及び凹部252bと第2の半割杆212bの凸部254a及び凹部254bとは点対称に形成され、第3の半割杆214aの凸部256a及び凹部256bと第4の半割杆214bの凸部258a及び凹部258bとは点対称に形成されている。
第1の綴杆212の凸部252aの傾斜対向面252c及び凹部254bの傾斜対向面は、第1の綴杆212の軸方向とは斜交するように形成され、開閉するときには、傾斜対向面252cと凹部254bの傾斜対向面とが一点を共有し合う内接関係で接する。
第1の綴杆12の凸部252aの傾斜対向面252c及び凸部254aの傾斜対向面254cは、第1の綴杆212の軸方向とは斜交するように形成され、開閉するときには、傾斜対向面252cと傾斜対向面254cとが一点を共有し合う外接関係で接する。
第2の綴杆214の凸部256aの傾斜対向面256c及び凹部258bの傾斜対向面は、第2の綴杆214の軸方向とは斜交するように形成され、開閉するときには、傾斜対向面256cと凹部258bの傾斜対向面とが一点を共有し合う内接関係で接する。
第2の綴杆214の凸部256aの傾斜対向面256c及び凸部258aの傾斜対向面258cは、第2の綴杆214の軸方向とは斜交するように形成され、開閉するときには傾斜対向面256cと傾斜対向面258cとが一点を共有し合う外接関係で接する。
主綴杆たる第1の綴杆212を2本の指で挟んで綴杆を閉じ始めるとき、第2の綴杆214の第3の半割杆214aの凸部256aと第2の綴杆214の第4の半割杆214bの凹部258bとが当接する前に(図49参照)、第1の綴杆212の第1の半割杆212aの凸部252aと第1の綴杆212の第2の半割杆212bの凸部254aとが当接し、更に第1の綴杆212を閉じるように作動させると、第1の綴杆212の第1の半割杆212aの凹部252bが第2の半割杆212bの凸部254a上を摺動するとともに、第1の綴杆212の第1の半割杆212aの凸部252aが第2の半割杆212bの凹部254bに嵌合される正規の係止位置を通り過ぎて、第1の半割杆212aの凸部252aが第2の半割杆212bの凹部254bの傾斜対向面上を摺動してずり上がる(図50参照)。
このように、第1の綴杆212を閉じる方向に作動させると、第2の綴杆214の第3の半割杆214aの凸部256aと第2の綴杆214の第4の半割杆214bの凸部258aとが当接し、更に、第1の綴杆212を閉じるように作動させると、第2の綴杆214の第3の半割杆214aの凸部256aが第4の半割杆214bの凸部258aの傾斜対向面258c上を摺動し(図49参照)、更に第1の綴杆212の第1の半割杆212aの凸部252aが第2の半割杆212bの凹部254bの傾斜対向面をずり上がると、第2の綴杆214の第3の半割杆214aの凸部256a(第4の半割杆214bの凸部258a)が第4の半割杆214bの凹部258b(第3の半割杆214aの凹部256b)に嵌まり込み嵌合する(図50参照)。
その後、第1の綴杆212から指を離し閉じる力を解放すると、開閉部材240の作用により第1の綴杆212はわずかに開く方向に逆戻りして、第1の綴杆212は、第2の綴杆214と同様に、第1の半割杆212aの凸部252a(第2の半割杆212bの凸部254a)が第2の半割杆212bの凹部254b(第1の半割杆212aの凹部252b)に嵌まり込み嵌合する(図51参照)。
綴杆を閉じるとき、第1の作動片230及び第2の作動片232は、山折り状態(図45参照)から徐々に平面状態(中立状態)となり、更に平面状態(中立状態)から谷折り状態(図40参照)に変わるとともに、同列に並んだ状態から、一旦綴杆係止部250の外れる方向(第1の作動片230はO1方向、第2の作動片232はO2方向)に移動して、たがいちがいに並んだ状態となり(図50参照)、その後逆戻りして同列に並ぶ。
それによって、移動規制部を構成する第1の作動片230の規制凸起230gが第2の作動片232の規制凹部232f内を移動して、規制凹部232fにおける綴杆係止部250の外れる方向とは反対側の端縁に当接し、且つ移動規制部を構成する第2の作動片232の規制凸起232gが第1の作動片230の規制凹部230f内を移動して、規制凹部230fにおける綴杆係止部250の外れる方向とは反対側の端縁に当接する(図50参照)。そのために、綴杆を閉じるとき、第1の綴杆212の第1の半割杆212aの凸部252aが第2の半割杆212bの凹部254bに嵌合される正規の停止位置を通り過ぎて、第1の半割杆212aの凸部252aが第2の半割杆212bの凹部254bの傾斜対向面上を摺動してずり上がりオーバーランするとき、第1の綴杆212の移動距離を規制して適宜な位置でオーバーランが停止され、第1の綴杆212の綴杆係止部250から指を外せば開閉部材240の元の状態に戻ろうとする力が作用して、第1の作動片230及び第2の作動片232は、一旦綴杆係止部250の外れる方向(第1の作動片230はO1方向、第2の作動片232はO2方向)に移動してたがいちがいに並んだ状態から、逆戻りして同列に並び、綴杆係止部250が嵌合する(図39及び40参照)。
このように、主綴杆たる第1の綴杆212を閉じ始めると、直接指で閉じられない副綴杆たる第2の綴杆214が閉じる方向に移動を始め、更に第1の綴杆212が閉じて正規の係止位置を通り過ぎるまで移動すると、第2の綴杆214の係合が進み第1の綴杆212より先に第2の綴杆214が完全に係止されるので、直接指で閉じられない副綴杆たる第2の綴杆214が確実に係止された後、主綴杆たる第1の綴杆212が確実に係止される。
したがって、第1の綴杆212を指で摘んで先に閉じる方向に移動させたときに、オーバーランするように第1の綴杆212を摘まめば、確実に第2の綴杆214を正規の位置に係止でき、第1の綴杆212の操作のみで、閉じることができる。
このように、第1の綴杆212を指で操作することにより第2の綴杆214を閉じることができるので、ワンタッチ綴具としての利便性が高い。
また、第1の綴杆212の頂部を指でねじることにより第1の綴杆212の綴杆係止部250を外したとき、第1の作動片230と第2の作動片232には、開閉部材240が元の状態に戻ろうとする力、すなわち一方の固定先端部242aと他方の固定先端部242bとが、図36(A)に示すように、巻線部244の円周方向に平行であった元の状態に戻ろうとするように力が働くことにより、第1の綴杆212は開く。
そして、第1の綴杆212及び第2の綴杆214は、その綴杆係止部250が外され(図41参照)、第1の作動片230及び第2の作動片232は、谷折り状態から徐々に平面状態(中立状態)となり更に平面状態から山折り状態に変わるとともに、綴杆係止部250の外れる方向(第1の作動片230はO1方向、第2の作動片232はO2方向)に移動する。それによって、移動規制部を構成する第1の作動片230の規制凸起230gが第2の作動片232の規制凹部232f内を移動して、規制凹部232fにおける綴杆係止部250の外れる方向とは反対側の端縁に突き当たり、且つ移動規制部を構成する第2の作動片232の規制凸起232gが第1の作動片230の規制凹部230f内を移動して、規制凹部230fにおける綴杆係止部250の外れる方向とは反対側の端縁に突き当たる。
第1の綴杆212から手を離すと、第1の綴杆212及び第2の綴杆214は、開閉部材240の一方の固定先端部242aと他方の固定先端部242bとが、図36(A)に示すように、巻線部244の円周方向に平行であった元の状態に戻ろうとするように第1の作動片230及び第2の作動片232に力を働かせることにより、更に開き(第1の半割杆212a及び第3の半割杆214aはO3方向、第2の半割杆212b及び第4の半割杆214bはO4方向)、且つ、開閉部材240の固定先端部242aと他方の固定先端部242bとを平面視平行とするように力が働くことにより、第1の作動片230と第2の作動片232とは、逆方向に移動する(図44参照)。
すなわち、作動部材218及び開閉部材240は、第2の綴杆214を構成する第3の半割杆214aの凸部256aと第4の半割杆214bの凸部258aとを開く方向に作用し、そして、第1の綴杆212の第1の半割杆212aの凸部252aと第2の半割杆212bの凸部254aとを引き離す方向に作用するとともに、第2の綴杆214を構成する第3の半割杆214aの凸部256aと第4の半割杆214bの凸部258aとを引き離すように作用する。
このように、この実施の形態においては、第1の綴杆212又は第2の綴杆214の頂部を指でねじることにより、第1の綴杆212の第1の半割杆212aおよび第2の半割杆212bの綴杆係止部250と、第2の綴杆214の第3の半割杆214aおよび第4の半割杆214bの綴杆係止部250を外すことができる。
また、第1の綴杆212の第1の半割杆212aと第2の半割杆212bの綴杆係止部250および第2の綴杆214の第3の半割杆214aと第4の半割杆214bの綴杆係止部250の係合を解除したとき、作動部材218は、開閉部材240の一方の固定先端部242aと他方の固定先端部242bとが巻線部244の円周方向において近づこうとする力が働くことにより、第1の作動片230の突き合わせ縁230aと第2の作動片232の突き合わせ縁232aとが、山折り状態になる。
次に、作動部材218を保持部材216の保持空間内に装填する方法について、主として図52ないし57に基づいて説明する。
まず、第1の作動片230を保持部材216内に装填し、次に第2の作動片232を保持部材216内に装填する。このとき、突出部230cが第1の貫通孔226(左右一対の貫通孔226のうち、一方の貫通孔226である平面視右側の貫通孔226)内に通り、突出部232cが、第2の貫通孔228(左右一対の貫通孔228のうち、一方の貫通孔228である平面視右側の貫通孔228)内に通り、係合部230d及び係合部230eと係合部232d及び係合部232eとは、第1の作動片230及び第2の作動片232の下側すなわち保持部材216の被綴じ物載置部222とは反対側に位置している。
そこで、第1の作動片230の隙間234と第2の作動片232の隙間234との間に棒状治具Gを押し込み、第1の作動片230と第2の作動片232の間をあけるようにして、係合部230d及び係合部230eと係合部232d及び係合部232eとを第1の作動片230及び第2の作動片232の上側すなわち保持部材216の被綴じ物載置部222側に入れ込み、その後棒状治具Gを抜き、突き合わせ縁230aと突き合わせ縁232aとを突き合わせる。
次に、開閉部材240を作動部材218に装填する方法について、図58ないし60に基づいて説明する。
固定先端部242a及び固定先端部242bが延ばされた側を、下側、すなわち保持部材216の被綴じ物載置部222とは反対側に位置させ、巻線部244の貫通孔内に開閉部材固定部236b及び開閉部材固定部238bを挿入して、空隙部236aと空隙部238aとの間に開閉部材240を装填する。
固定先端部242aのL字型の支持部位(中間部247a及び係止端部248a)を第1の作動片230側に延ばして第1の作動片230の挿入孔236dに挿入し、わずかにずらせて支持部236cに係止させる。
また、固定先端部242bのL字型の支持部位(中間部247b及び係止端部248b)を第2の作動片232側に延ばして第2の作動片232の挿入孔238dに挿入し、わずかにずらせて支持部238cに係止させる。
綴具210を表紙Aに取り付けるには、保持壁224aおよび保持壁224bの下端縁を接合して取付孔220,220にボルトナットにより取り付ければよい。
また、前記実施の形態においては、第1の綴杆12と第2の綴杆14といったように、2穴タイプの綴具について説明したが、綴杆を増やした多穴タイプ、例えば、3穴、4穴、20穴、26穴、30穴といった多くの綴杆を備えた綴具とすることができる。
次に、本発明にかかる別の実施の形態について、図61ないし図64に基づいて説明する。
この実施の形態の綴具310は、前記実施の形態の綴具210と略同様の構成であるが、主として、綴杆の数が増加したことに伴う、保持部材の構成、作動部材の構成および開閉部材の構成が異なるので、それらを中心に以下説明する。
綴具310は、一対のそれぞれ略円環状の金属製の第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314および第4の綴杆315と、前記第1の綴杆312ないし第4の綴杆315をそれぞれ間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材316と、その表面に第1の綴杆312ないし第4の綴杆315が間隔をおいてそれぞれの基部が固定され、第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314および第4の綴杆315が前記保持部材316に固定されるように保持部材316の内側に可動自在に固定された作動部材318とを備える。
綴杆は、4穴タイプのために、第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314および第4の綴杆315の4個の綴杆からなる。第1の綴杆312は、第1の半割杆312aおよび第2の半割杆312bを備え、第2の綴杆313は、第3の半割杆313aおよび第4の半割杆313bを備え、第3の綴杆314は、第5の半割杆314aおよび第6の半割杆314bを備え、第4の綴杆315は、第7の半割杆315aおよび第8の半割杆315bを備える。
そして、用紙Sに予め穿設された綴じ孔に挿通して、用紙Sを綴じることができるように、第1の半割杆312aおよび第2の半割杆312bの先端と、第3の半割杆313aおよび第4の半割杆313bの先端と、第5の半割杆314aおよび第6の半割杆314bの先端と、第7の半割杆315aおよび第8の半割杆315bの先端とにおいて、すなわち第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314及び第4の綴杆315の頂部において、綴杆係止部350が形成され、綴杆係止部350を係止することにより環状に係合される。
前記綴杆を構成する第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314及び第4の綴杆315は、断面円形状金属製線材を、綴杆係止部350を外す方向(図62のO1及びO2の方向)にのばし、且つ中央部分を押さえることによって綴杆を閉じる方向に対してわん曲させて形成されている。そして、第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314及び第4の綴杆315は、中央が綴杆を開く方向(第1の半割杆312a、第3の半割杆313a、第5の半割杆314a及び第7の半割杆315aは、図62のO3方向、第2の半割杆312b、第4の半割杆313b、第6の半割杆314b及び第8の半割杆315bは、図62のO4方向)に膨み且つ両端が綴杆を閉じる方向にわん曲した断面略空豆(ビーンズ)型の形状に形成されている。
すなわち、環状の第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314及び第4の綴杆315を開閉方向に見て、第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314及び第4の綴杆315の内側は波状起伏面が形成され、第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314及び第4の綴杆315の外側は半円弧状に形成されている。そして、第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314及び第4の綴杆315は、綴杆を外す方向に見て、両外側が、半円弧状に形成されている。
従来の断面形状丸型の綴杆は、小径だと変形に弱く、大径にすれば断面積が増して材料費がかさみ、従来の断面形状略長方形の綴杆は、用紙にあける綴じ穴には丸穴が多いので、用紙の綴じ穴に対応しにくく、用紙の綴じ穴を傷つけるおそれがある。
ところが、綴杆を構成する第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314及び第4の綴杆315は、細いならば綴杆係止部350の嵌合がうまくゆかないときがある。
そのために、第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314及び第4の綴杆315の幅を広げたいが、元の線材として断面積の小さいものを使用しても、元の金属製線材を加工することにより綴杆としては必要な幅が確保されるようにしたい。
そこで、本願発明にかかる綴杆は、それを形成する線材の中央部分を押さえて線材を空豆(ビーンズ)型につぶすことにより全体としての幅を広げ、すなわち、綴杆の全体の幅を綴杆係止部350を外す方向に広げて、綴杆係止部350の嵌合を完全にできるように形成している。
保持部材316は、第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314および第4の綴杆315を所定の間隔をおいて設けることができる長さを備える平面略長方形で、その両端、すなわち表紙Aに取り付ける取付孔320近傍においては、平面略半円弧状に形成されている。
保持部材316は、被綴じ物載置部322の内側には保持空間を備え、その空間に作動部材318等を収容するように構成されている。
保持部材316の被綴じ物載置部322の両端には、その長手方向に略々その一端から他端に亘って、作動部材318を摺動自在に保持する保持壁が設けられている。この実施の形態においては、保持部材316の長手方向において、第1の綴杆312、第2の綴杆313、第3の綴杆314および第4の綴杆315のそれぞれの外側近傍より内部に亘って略全体において垂下されるように、保持壁324aおよび保持壁324bが連設され、保持壁324aと保持壁324bとは平行で略同一の形状の板状である。そして、この保持壁324aおよび保持壁324bと被綴じ物載置部322によって囲繞された保持空間内に、後に詳しく説明する作動部材318等が収容される。
保持部材316の被綴じ物載置部322には、第1の綴杆312と第2の綴杆313とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための、第1の貫通孔326と第2の貫通孔327がそれぞれ穿設されるとともに、第3の綴杆314と第4の綴杆315とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための、第3の貫通孔328及び第4の貫通孔329がそれぞれ穿設されている。
第1の貫通孔326及び第2の貫通孔327と第3の貫通孔328及び第4の貫通孔329とは、それぞれの綴杆を構成する半割杆に対応して、保持部材316の幅方向において左右に分かれて一定の間隔をおいて、2つずつ穿設されている。
作動部材318を構成する作動片は、前記実施の形態の綴具の作動片とは異なり、二対の作動片を有する。
前記第1の半割杆312a及び第3の半割杆313aの基部が固定された第1の作動片330と第2の半割杆312b及び第4の半割杆313bの基部が固定された第2の作動片331とは、前記実施の形態の第1の作動片230および第2の作動片232と略同一に形成されている。また、第5の半割杆314a及び第7の半割杆315aの基部が固定された第3の作動片332と第6の半割杆314b及び第8の半割杆315bの基部が固定された第4の作動片333とは、前記実施の形態の第1の作動片230及び第2の作動片232と略同一に形成されている。
開閉部材は、前記実施の形態の綴具においては、一対の作動片に対応して、1個が装填されていたが、この実施の形態の綴具においては、二対の作動片に対応して、それぞれ1個ずつ、合計2個の開閉部材340及び341が装填されている。
次に、本発明にかかる別の実施の形態について、図65ないし図68に基づいて説明する。
この実施の形態の綴具410は、前記実施の形態の綴具210と略同様の構成であるが、主として、綴杆の数が増加したことに伴う、保持部材の構成、作動部材の構成および開閉部材の構成が異なるので、それらを中心に以下説明する。
綴具410は、一対のそれぞれ略円環状の金属製の第1の綴杆412、第2の綴杆413及び第3の綴杆414と、前記第1の綴杆412ないし第3の綴杆414をそれぞれ間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材416と、その表面に第1の綴杆412ないし第3の綴杆414が間隔をおいてそれぞれの基部が固定され、第1の綴杆412、第2の綴杆413及び第3の綴杆414が前記保持部材416に固定されるように保持部材416の内側に可動自在に固定された作動部材418とを備える。
綴杆は、3穴タイプのために、第1の綴杆412、第2の綴杆413及び第3の綴杆414の3個の綴杆からなる。第1の綴杆412は、第1の半割杆412aおよび第2の半割杆412bを備え、第2の綴杆413は、第3の半割杆413aおよび第4の半割杆413bを備え、第3の綴杆414は、第5の半割杆414aおよび第6の半割杆414bを備える。
そして、用紙Sに予め穿設された綴じ孔に挿通して、用紙Sを綴じることができるように、第1の半割杆412aおよび第2の半割杆412bの先端と、第3の半割杆413aおよび第4の半割杆413bの先端と、第5の半割杆414aと第6の半割杆414bの先端とにおいて、すなわち第1の綴杆412、第2の綴杆413および第3の綴杆414の頂部において、綴杆係止部450が形成されている。
前記綴杆を構成する第1の綴杆412、第2の綴杆413及び第3の綴杆414は、断面円形状金属製線材を、綴杆係止部450を外す方向(図66のO1及びO2の方向)にのばし、且つ中央部分を押さえることによって綴杆を閉じる方向に対してわん曲させて形成されている。そして、第1の綴杆412、第2の綴杆413及び第3の綴杆414は、中央が綴杆を開く方向(第1の半割杆412a、第3の半割杆413a及び第5の半割杆414aは、図66のO3方向、第2の半割杆412b、第4の半割杆413b、第6の半割杆414bは、図66のO4方向)に膨み且つ両端が綴杆を閉じる方向にわん曲した断面略空豆(ビーンズ)型の形状に形成されている。
すなわち、環状の第1の綴杆412、第2の綴杆413及び第3の綴杆414を開閉方向に見て、第1の綴杆412、第2の綴杆413及び第3の綴杆414の内側は波状起伏面が形成され、第1の綴杆412、第2の綴杆413及び第3の綴杆414の外側は半円弧状に形成されている。そして、第1の綴杆412、第2の綴杆413及び第3の綴杆414は、綴杆を外す方向に見て、両外側が、半円弧状に形成されている。
従来の断面形状丸型の綴杆は、小径だと変形に弱く、大径にすれば断面積が増して材料費がかさみ、従来の断面形状略長方形の綴杆は、用紙にあける綴じ穴には丸穴が多いので、用紙の綴じ穴に対応しにくく、用紙の綴じ穴を傷つけるおそれがある。
ところが、綴杆を構成する第1の綴杆412、第2の綴杆413及び第3の綴杆414は、細いならば綴杆係止部450の嵌合がうまくゆかないときがある。
そのために、第1の綴杆412、第2の綴杆413及び第3の綴杆414の幅を広げたいが、元の線材として断面積の小さいものを使用しても、元の金属製線材を加工することにより綴杆としては必要な幅が確保されるようにしたい。
そこで、本発明にかかる綴杆は、それを形成する線材の中央部分を押さえて線材を空豆(ビーンズ)型につぶすことにより全体としての幅を広げ、すなわち、綴杆の全体の幅を綴杆係止部450を外す方向に広げて、綴杆係止部450の嵌合を完全にできるように形成している。
保持部材416は、第1の綴杆412、第2の綴杆413及び第3の綴杆414を所定の間隔をおいて設けることができる長さを備える平面略長方形で、その両端、すなわち表紙Aに取り付ける取付孔420近傍においては、平面略半円弧状に形成されている。
保持部材416は、被綴じ物載置部422の内側には保持空間を備え、その空間に作動部材418等を収容するように構成されている。
保持部材416の被綴じ物載置部422の両端には、その長手方向に略々その一端から他端に亘って、作動部材418を摺動自在に保持する保持壁が設けられている。この実施の形態においては、保持部材416の長手方向において、第1の綴杆412、第2の綴杆413及び第3の綴杆414のそれぞれの外側近傍より内部に亘って略全体において垂下されるように、保持壁424aおよび保持壁424bが連設され、保持壁424aと保持壁424bとは平行で略同一の形状の板状である。そして、この保持壁424aおよび保持壁424bと被綴じ物載置部422によって囲繞された保持空間内に、後に詳しく説明する作動部材418等が収容される。
保持部材416の被綴じ物載置部422には、第1の綴杆412と第2の綴杆413とに、第3の綴杆414とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための、第1の貫通孔426、第2の貫通孔427及び第3の貫通孔428がそれぞれ穿設されている。
第1の貫通孔426と第2の貫通孔427と第3の貫通孔428とは、それぞれの綴杆を構成する半割杆に対応して、保持部材416の幅方向において左右に分かれて一定の間隔をおいて、2つずつ穿設されている。
作動部材418を構成する作動片は、前記実施の形態の綴具210の作動片と同様に、左右一対の作動片を有する。
前記第1の半割杆412a、第3の半割杆413a及び第5の半割杆414aの基部が固定された第1の作動片430と第2の半割杆412b、第4の半割杆413b及び第6の半割杆414bの基部が固定された第2の作動片432とは、前記実施の形態の第1の作動片230および第2の作動片232と略同一に形成されている。
第1の作動片430及び第2の作動片432は、二対の空隙部436a1と空隙部436a2及び空隙部438a1と空隙部438a2が形成され、且つ二対の開閉部材固定部436b1と開閉部材固定部436b2及び開閉部材固定部438b1と開閉部材固定部438b2の外側近傍において、第1の作動片430及び第2の作動片432の長手方向への移動を規制する移動規制部が、2つ形成されている。
開閉部材は、前記実施の形態の綴具においては、一対の作動片に対応して、1個が装填されていたが、この実施の形態の綴具においては、一対の作動片に、1個の開閉部材440を装填してもよく、また、合計2個の開閉部材440及び441を装填してもよい。
前記実施の形態によれば、一対の作動片には、保持部材に形成された貫通孔に通される突出部が形成されているので、作動片に綴杆の基部を例えばカシメ止めをしても作動片にかかるストレスを少なくするために面積を大きくすることができる。そのために、作動片全体の強度を増すことができる。
また、作動片の突出部を通す貫通孔と綴杆を通す貫通孔を共通にすることができるために、保持部材の構造を簡略化して製造コストの引き下げを図ることができる。
本発明にかかる一実施の形態である綴具を開いたファイルを示す斜視図である。 本発明にかかる一実施の形態である綴具の一例を示す斜視図である。 保持部材の斜視図である。 作動部材及び開閉部材の斜視図解図である。 開閉部材の平面図である。 開閉部材の側面図解図で、(A)は元の状態の側面図解図で(B)は巻線部の円周方向に力を加えた状態の側面図解図である。 綴杆及び作動部材の図解図であり、(A)は閉じた状態における綴杆と作動部材を示す平面図解図であり、(B)は第2の作動片の右側図解図である。 閉じた状態における綴具の平面図である。 閉じた状態における綴具の底面図である。 閉じた状態における綴具の横断面図であり、(A)は、図9A−A断面図であり、(B)は、図9B−B断面図である。 綴杆を開く状態を示す綴具の底面図である。 綴杆を開く状態を示す綴具の綴杆の図解図である。 開いた状態における綴具の平面図である。 開いた状態における綴具の底面図である。 開いた状態における綴具の横断面図であり、(A)は、図14A−A断面図であり、(B)は、図14B−B断面図である。 綴杆の係止部を示す図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、(A)のA−A断面図解図であり、(C)は、正面図解図である。 綴杆の係止部を示す図解図であり、(A)は、側面図解図であり、(B)は、(A)のB−B断面図解図である。 作動部材の取り付け方を示す底面図である。 作動部材の取り付け方を示す横断面図である。 作動部材の取り付け方を示す底面図である。 作動片の取り付け方を示す横断面図解図である。 作動片の取り付け方を示す底面図である。 作動片の取り付け方を示す横断面図である。 開閉部材の取り付け方を示す底面図解図である。 開閉部材の取り付け方を示す底面図解図である。 開閉部材の取り付け方を示す底面図解図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す斜視図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す平面図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す底面図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す側面図である。 本発明にかかる別の形態である綴具を開いたファイルを示す斜視図である。 本発明にかかる別の形態である綴具の一例を示す斜視図である。 保持部材の斜視図である。 作動部材及び開閉部材の斜視図解図である。 開閉部材の平面図である。 開閉部材の側面図解図で、(A)は元の状態の側面図解図で(B)は巻線部の円周方向に力を加えた状態の側面図解図である。 綴杆及び作動部材の図解図であり、(A)は閉じた状態における綴杆と作動部材を示す平面図解図であり、(B)は第2の作動片の右側図解図である。 閉じた状態における綴具の平面図である。 閉じた状態における綴具の底面図である。 閉じた状態における綴具の横断面図であり、(A)は、図39A−A断面図であり、(B)は、図39B−B断面図である。 綴杆を開く状態を示す綴具の底面図である。 綴杆を開く状態を示す綴具の綴杆の図解図である。 開いた状態における綴具の平面図である。 開いた状態における綴具の底面図である。 開いた状態における綴具の横断面図であり、(A)は、図44A−A断面図であり、(B)は、図44B−B断面図である。 綴杆の係止部を示す図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、(A)のA−A断面図解図であり、(C)は、正面図解図である。 綴杆の係止部を示す図解図であり、(A)は、側面図解図であり、(B)は、(A)のB−B断面図解図である。 綴杆を綴じる状態を示す綴杆の図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、正面図解図である。 綴杆を綴じる状態を示す綴杆の図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、正面図解図である。 綴杆を綴じる状態を示す綴杆の図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、正面図解図である。 綴杆を綴じる状態を示す綴杆の図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、正面図解図である。 作動部材の取り付け方を示す底面図である。 作動部材の取り付け方を示す横断面図である。 作動部材の取り付け方を示す底面図である。 作動片の取り付け方を示す横断面図解図である。 作動片の取り付け方を示す底面図である。 作動片の取り付け方を示す横断面図である。 開閉部材の取り付け方を示す底面図解図である。 開閉部材の取り付け方を示す底面図解図である。 開閉部材の取り付け方を示す底面図解図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す斜視図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す平面図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す底面図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す図であり、(A)は側面図であり、(B)は綴杆の断面図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す斜視図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す平面図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す底面図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す図であり、(A)は側面図であり、(B)は綴杆の断面図である。
符号の説明
10,110,210,310,410 綴具
12,112,212,312,412 第1の綴杆
14,113,214,313,413 第2の綴杆
114,314,414 第3の綴杆
115,315 第4の綴杆
12a,112a 半割杆
12b,112b 半割杆
212a,312a,412a 第1の半割杆
212b,312b,412b 第2の半割杆
113a,113b 半割杆
313a,413a 第3の半割杆
313b,413b 第4の半割杆
14a,114a 半割杆
14b,114b 半割杆
314a,414a 第5の半割杆
314b,414b 第6の半割杆
115b 半割杆
315a 第7の半割杆
315b 第8の半割杆
16,116,216,316,416 保持部材
18,118,218,318,418 作動部材
20,120,220,320,420 取付孔
22,122,222,322,422 被綴じ物載置部
22a,22b,222a 膨出部
24a,24b,124a,124b,224a,224b,324a,324b,424a,424b 保持壁
26,126,226,326,426 第1の貫通孔
28,127,228,327,427 第2の貫通孔
128,328,428 第3の貫通孔
129,329 第4の貫通孔
30,130,230,330 第1の作動片
30a,130a,230a 突き合わせ縁
30b,230b 外側端縁
30c,230c 突出部
30d,30e,230d,230e 係合部
30f,32f,230f,232f 規制凹部
30g,32g,230g,232g 規制凸起
32,131,232 第2の作動片
32a,132a,232a 突き合わせ縁
32b,232b 外側端縁
32c,232c 突出部
32d,32e,232d,232e 係合部
132,332 第3の作動片
133,333 第4の作動片
34,234 隙間
36a,38a,236a,238a,436a1,436a2,438a1,438a2 空隙部
36b,38b,236b,238b,436b1,436b2,438b1,438b2 開閉部材固定部
36c,38c,236c,238c 支持部
36d,38d,236d,238d 挿入孔
40,140,141,340,341,440,441 開閉部材
42a,242a 開閉部材の一方の固定先端部
42b,242b 開閉部材の他方の固定先端部
44,244 巻線部
46a,46b,246a,246b 固定部
47a,47b,247a,247b 中間部
48a,48b,248a,248b 係止端部
50,150,250,450 綴杆係止部
52a,54a,56a,58a,252a,254a,256a,258a 凸部
52b,54b,56b,58b,252b,254b,256b,258b 凹部
52c,54c,56c,58c,252c,254c,256c,258c 凸部の傾斜対向面
52d,54d,56d,58d,252d,254d,256d,258d 凹部の傾斜対向面

Claims (5)

  1. それぞれが2つの半割杆を、その自由端の綴杆係止部において係止して環状に形成される複数の綴杆、
    前記複数の綴杆が間隔を隔てて取付けられ、一端部が互いに付き合わされる一対の作動片を有し、
    前記一対の作動片のうちの一方の作動片には、各綴杆の2つの半割杆のうちの一方の半割杆の基部が取付けられ、前記一対の作動片のうちの他方の作動片には、各綴杆の2つの半割杆のうちの他方の半割杆の基部が取付けられた、作動部材、および
    前記複数の綴杆を通すための貫通孔を有し、前記貫通孔に前記複数の綴杆を通した状態で、かつ、前記複数の綴杆を開いた状態から閉じた状態までの状態で、前記作動部材を保持空間内に保持する保持部材を含む綴具であって、
    前記作動部材は、綴杆を開くときには、一方の作動片が一方の半割杆の綴杆係止部を外す方向に移動するとともに他方の作動片が他方の半割杆の綴杆係止部を外す方向に移動し、且つ、綴杆を閉じるときには、一対の作動片が付き合わされた部位を中心に移動するように形成され、
    前記綴杆は、綴杆を形成するための線材を環状の綴杆における内側にわん曲させて、環状の綴杆における内側において波状起伏面を形成され、且つ環状における綴杆の外側において半円弧状面を形成され、断面略空豆形に形成された、綴具。
  2. さらに、前記綴杆を開く方向に付勢する開閉部材を備え、
    前記綴杆は、直接指で閉じられる主綴杆と、該主綴杆の閉じる方向に向けての作動に追動する副綴杆とを有し、主綴杆と副綴杆とは、その軸方向に沿って閉方向に移動され、自由端の綴杆係止部が正規の位置において係止されて綴杆が閉じられるとともに、開方向に移動されて綴杆が開かれるように構成された、請求項1に記載の綴具。
  3. 前記作動部材は、保持部材内で保持部材の長手方向に移動する一対の作動片からなり、
    一方の作動片には綴杆の一方の基部が固定され、他方の作動片には綴杆の他方の基部が固定され、
    前記綴杆が閉じるときには、保持部材の内面より離れた位置において、その突き合わせ縁が突き合わせた状態において保持され、
    前記綴杆が開くときには、保持部材の内面に近づいた方向に向いて保持されるように保持部材に固定され、
    前記綴杆を開くときに、作動片を保持部材内で保持部材の長手方向に移動させるとともに、保持部材の内面に近づいた方向に保持されるように、綴杆を開く方向に変化させる開閉部材が設けられた、請求項1又は請求項2に記載の綴具。
  4. それぞれが2つの半割杆を、その自由端の綴杆係止部において係止して環状に形成される複数の綴杆、
    前記複数の綴杆が間隔を隔てて取付けられ、一端部が互いに付き合わされる一対の作動片を有し、
    前記一対の作動片のうちの一方の作動片には、各綴杆の2つの半割杆のうちの一方の半割杆の基部が取付けられ、前記一対の作動片のうちの他方の作動片には、各綴杆の2つの半割杆のうちの他方の半割杆の基部が取付けられた、作動部材、および
    記複数の綴杆を開いた状態から閉じた状態までの状態で、前記作動部材を保持空間内に保持する保持部材を含む綴具であって、
    前記作動部材は、綴杆を開閉するときには、揺動するように形成され、
    前記綴杆は、綴杆を形成するための線材を環状の綴杆における内側にわん曲させて、環状の綴杆における内側において波状起伏面を形成され、且つ環状における綴杆の外側において半円弧状面を形成され、断面略空豆形に形成された、綴具。
  5. 前記環状の綴杆を構成する半割杆は、断面円形状金属製線材を、環状の綴杆を開く方向である外側にのばし且つ環状の綴杆を閉じる方向である内側にわん曲させて形成された、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の綴じ具。
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