JP4622287B2 - インクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法、インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法、インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッド Download PDF

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Description

本発明は、インクを吐出する複数のノズルを有するインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法、インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッドに関する。
インクを吐出して記録紙に画像を形成するインクジェットヘッドとして、特許文献1に記載されているように、薄板状の金属プレートが積層された積層構造を有しているものが知られている。かかるインクジェットヘッドの最下層のノズルプレートには、インクを吐出する多数のノズルがプレス加工かレーザ加工により形成されている。そして、インクジェットヘッド内には、各ノズルに連通するインク流路が形成されている。
特開2003−326712号公報
しかしながら、かかるインクジェットヘッドでは、各プレートを接着固定する際に生じるプレート間の位置ずれ、ノズルを形成する際に生じるノズルの中心軸のずれ及びノズルの内壁における異物の固着等により、ノズルからのインク吐出方向が所定の方向からずれることがある。このようなインク吐出方向のずれが生じると、形成される画像の品質が著しく低下する。したがって、インク吐出方向のずれ量が規定量以上である場合には、そのヘッドは不良品となる。ここで、インクの吐出方向のずれ量が規定量以上である場合とは、例えば、ノズルプレートと1mmの間隔で対向するように配置された記録紙に対してノズルからインクを吐出した場合に、記録紙上のノズルと対向する位置を中心とする半径数十μmの円形領域外にインク滴が着弾する場合である。
また、かかるインクジェットヘッドには、数百〜数千個のノズルが形成されている。そして、インク吐出方向のずれ量が規定量以上のノズルが1つあるだけで、そのヘッドは不良品となる。したがって、ノズル数が増加すればするほど、ヘッドの製造歩留まりが低下してしまう。
そこで、本発明の目的は、製造歩留まりを向上させることができるインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法を提供することである。
本発明の別の目的は、製造歩留まりの高いインクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッドを提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の吐出方向矯正方法は、インクを吐出する複数のノズルが形成されたノズルプレートを有しており、前記複数のノズルの各々の近傍に、少なくとも前記ノズルプレートに設けられていると共にその周囲よりも剛性が低い低剛性領域がそれぞれ形成されたインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法であって、前記ノズルのインク吐出方向のずれを検出する検出工程と、前記検出工程で検出されたずれを矯正するように少なくとも前記低剛性領域の前記ノズルプレートに設けられている部分を変形させる変形加工工程とを備えている。
この構成によると、低剛性領域を変形させることで、ノズルからのインク吐出方向のずれを矯正することができる。したがって、インクジェットヘッドの製造歩留まりを向上させることができる。
本発明の吐出方向矯正方法では、前記検出工程は、前記複数のノズルのうちインク吐出方向のずれが許容範囲を超えたノズルを抽出する工程を含み、前記変形加工工程においては、前記抽出されたノズルの前記低剛性領域を変形させることが好ましい。この構成によると、複数のノズルのうち吐出方向の矯正が必要なノズルのみを矯正するので、吐出方向矯正のための加工時間が短縮される。
本発明の吐出方向矯正方法では、前記変形加工工程において、前記低剛性領域のうちの前記ずれの方向に応じて決まる部分にレーザ光線を照射することが好ましい。この構成によると、レーザ光線を照射することで、ノズルの吐出方向矯正のための加工を短時間で実行することができる。
本発明の吐出方向矯正方法では、前記レーザ光線の強度を、前記ノズルのインク吐出方向のずれ量に応じて変更することが好ましい。この構成によると、吐出方向矯正後のノズルからのインク吐出方向を高精度に揃えることができる。
本発明の吐出方向矯正方法では、前記レーザ光線を照射する面積を、前記ノズルのインク吐出方向のずれ量に応じて変更することが好ましい。
本発明の吐出方向矯正方法では、前記レーザ光線の照射時間を、前記ノズルのインク吐出方向のずれ量に応じて変更することが好ましい。
これらの構成によると、レーザ光線の出力が一定なので加工精度が安定する。
本発明の吐出方向矯正方法では、前記変形加工工程において、前記低剛性領域のうちの前記ずれの方向に応じて決まる部分に圧子を押し当ててもよい。この構成によると、圧子を押し当てることで、ノズルの吐出方向矯正の加工を低コストで行うことができる。
本発明の吐出方向矯正方法では、前記圧子の押し付け荷重を、前記ノズルのインク吐出方向のずれ量に応じて変更することが好ましい。この構成によると、ノズルの吐出方向のずれを高精度で矯正することが可能である。
本発明の吐出方向矯正方法では、前記圧子の押し付け点の数を前記ノズルのインク吐出方向のずれ量に応じて変更することが好ましい。この構成によると、圧子の押し付け荷重が常に一定であってよいので加工精度が安定する。
本発明のインクジェットヘッドの製造方法は、複数の金属プレートを接合することによって、インクを吐出する複数のノズルと、前記複数のノズルにインクを供給するマニホールド流路と、前記複数のノズルの各々の近傍に位置すると共に少なくとも前記複数のノズルが形成されたノズルプレートに設けられており且つその周囲よりも剛性が低い低剛性領域とを有するインクジェットヘッド本体を形成する本体形成工程と、前記インクジェットヘッド本体の前記ノズルのインク吐出方向のずれを検出する検出工程と、前記検出工程で検出されたずれを矯正するように少なくとも前記低剛性領域の前記ノズルプレートに設けられている部分を変形させる変形加工工程とを備えている。
この構成によると、低剛性領域を変形することで、ノズルからのインク吐出方法のずれを矯正することができる。したがって、インクジェットヘッドの製造歩留まりを向上させることができる。
本発明のインクジェットヘッドは、複数のプレートが積層されて形成されており、インクを吐出する複数のノズルと、前記複数のノズルの各々の近傍に位置すると共に少なくとも前記複数のノズルが形成されたプレートおよび前記ノズルが形成されたプレートに隣接したプレートに設けられており且つその周囲よりも剛性が低い低剛性領域とを備えており、前記複数のプレートのうち少なくとも前記ノズルが形成されたプレートに隣接したプレートに凹状の窪みが形成されており、前記低剛性領域は、前記窪みを含んで構成されていると共に前記ノズルを取り囲むように環状に形成されていることが好ましい。この構成によると、ノズルからのインク吐出方向を矯正することができるので、製造歩留まりの高いものとすることができる。また、ノズルの吐出方向の効果的な矯正が可能である。
本発明のインクジェットヘッドは、複数のプレートが積層されて形成されており、インクを吐出する複数のノズルと、前記複数のノズルの各々の近傍に位置すると共に少なくとも前記複数のノズルが形成されたプレートに設けられており且つその周囲よりも剛性が低い低剛性領域とを備えており、複数のプレートが積層された構造を有しており、前記複数のプレートのうち少なくとも前記ノズルが形成されたプレートの前記ノズルが開口したインク吐出面とは反対側の面に凹状の窪みが形成されており、前記低剛性領域は、前記窪みを含んで構成されていると共に前記ノズルを取り囲むように環状に形成されていることが好ましい。この構成によると、ノズルからのインク吐出方向を矯正することができるので、製造歩留まりの高いものとすることができる。また、ノズルプレートが変形し易くなる。
また、これらの構成によると、ノズルからのインク吐出方向を最も矯正しやすい。
本発明のインクジェットヘッドでは、前記凹状の窪みに、その窪みが形成されているプレートよりも弾性率が低い材料が充填されていることが好ましい。この構成によると、ノズルからのインク吐出方向を最も矯正しやすい。
本発明のインクジェットヘッドでは、前記複数のプレートのうち少なくとも前記ノズルが形成されたプレートがレーザ光線を透光する材料からなることが好ましい。この構成によると、ノズルからのインク吐出方向の効果的な矯正が可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるインクジェットヘッドを含むインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ1には、記録媒体である用紙41を搬送するプラテンローラ40と、プラテンローラ40上にセットされる用紙41に対してインクを吐出するインクジェットヘッド9と、制御部(図示せず)からの駆動電圧をインクジェットヘッド9に給電するフレキシブルプリント回路(FPC:Flexible Printed Circuit)20とが含まれている。
プラテンローラ40は、軸42によりフレーム43に回転可能に取り付けられており、モータ44によって回転駆動される。用紙41は、インクジェットプリンタ1の近傍に設けられた給紙カセット(図示せず)から給紙され、プラテンローラ40により図中矢印の方向に一定速度で搬送される。さらに、インクジェットヘッド9から吐出されるインクにより所定の印刷がなされ、その後、排紙される。なお、図1では、用紙41の給紙機構と排紙機構の詳細な図示を省略している。また、図1に描かれたインクジェットプリンタ1はモノクロプリンタであってインクジェットヘッド9が1つしか配置されていないが、カラー印刷を行う場合にはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの少なくとも4つのインクジェットヘッド9が平行に配置される。
図1から分かるように、インクジェットヘッド9は、用紙41の搬送方向に対して垂直に延びるラインヘッドであって、フレーム43に対して固定設置されている。インクジェットヘッド9は、用紙41に対してインクを吐出するためのものであり、ヘッド本体50と、基部11とを有している。ヘッド本体50は、ライン状に一方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に延在している。基部11は、ヘッド本体50に対して垂直な方向に伸延しているものであり、ヘッド本体50を支持するものである。
インクジェットヘッド9の底面であって、多数のノズル8(図3参照)が長手方向に沿って1列に形成されたヘッド本体50のインク吐出面は、プラテンローラ40による用紙41の搬送面と平行に対向している。そのため、制御部からの駆動電圧がFPC20を介してヘッド本体50に送られることで、ヘッド本体50のインク吐出面に形成された各ノズル8から吐出されたインクは、用紙41に対して飛翔する。FPC20はヘッド本体50の上面であって後述する圧電シート21と電気的に接続されている。
次に、図2〜図6を参照しつつ、ヘッド本体50について以下に説明する。図2は、ヘッド本体50の平面図である。図3は、図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。図4は、図3のヘッド本体50をインク吐出面側から見た図である。図5は、図2のヘッド本体50のV−V線に沿う断面図である。図6は、図2のヘッド本体50のVI−VI線に沿う部分断面図である。
図2に示すように、ヘッド本体50は、流路ユニット4と、流路ユニット4の上面に形成された複数の圧電シート21とを有している。流路ユニット4は一方向に延在した矩形平面形状を有している。流路ユニット4内には、流路ユニット4の長手方向に沿って平行に延在されたマニホールド流路5が形成されている。ヘッド本体50の一端部(流路ユニット4の図2中左側端部)には、インク供給口50aが形成されている。インク供給口50aはマニホールド流路5に連通しており、図示しないインクタンクとチューブなどを介して接続されることで、インクタンクからのインクをマニホールド流路5に供給する。
また、図2に示すように、流路ユニット4内には、流路ユニット4の長手方向に沿って配列された多数の圧力室10が形成されている。圧力室10は、平面形状が楕円形状を有しており、その長手方向が流路ユニット4の短手方向に平行である。そして、図5に示すように、圧力室10の一端は、ノズル8に連通しており、他端は、マニホールド流路5に連通している。これにより、マニホールド流路5には、ノズル8に連通して圧力室10毎に形成された多数の個別インク流路7が接続されている。
さらに、流路ユニット4内のインク吐出面近傍におけるノズル8の周囲に対応する領域、すなわち、圧力室10とノズル8との間の個別インク流路7の周囲には、環状の空洞6がそれぞれ形成されている(図3〜図6参照)。この空洞6が形成されることにより、流路ユニット4の各ノズル8近傍は、それ以外の部分に比べて剛性が低く変形しやすい、低剛性領域となっている。
流路ユニット4の上面には、圧電シート21が、流路ユニット4の長手方向に沿って多数形成されている。圧電シート21は、平面形状が楕円形状を有しており、その長手方向が流路ユニット4の短手方向に平行である。また、圧電シート21は、流路ユニット4内に形成される各圧力室10に対応する位置に配置されている。
ヘッド本体50は、図5及び図6に示すように、上から圧電シート21、アクチュエータプレート22、キャビティプレート23、サプライプレート24、マニホールドプレート25及びノズルプレート26の合計6枚のシート材が積層された積層構造を有している。これらのうち、圧電シート21を除いた5枚のプレートから流路ユニット4が構成されている。なお、圧電シート21はチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミック材料からなる。また、流路ユニット4を構成する各プレートはいずれも金属材料からなる。
圧電シート21の上面には、後で詳述するように、個別電極35がそれぞれ形成されており、各個別電極35に駆動電圧が印加されることで、圧電シート21は活性部として機能する。
アクチュエータプレート22は、インク供給口50aとなる孔が設けられた金属プレートである。キャビティプレート23は、インク供給口50aからマニホールド流路5への連絡孔となる孔(図示せず)のほかに、圧力室10を構成する孔が圧電シート21に対向する領域内に多数設けられた金属プレートである。サプライプレート24は、インク供給口50aからマニホールド流路5への連絡孔となる孔(図示せず)のほかに、キャビティプレート23の1つの圧力室10について、マニホールド流路5から圧力室10への連絡孔24b及び圧力室10からノズル8への連絡孔24aがそれぞれ設けられた金属プレートである。マニホールドプレート25は、マニホールド流路5に加えて、キャビティプレート23の1つの圧力室10について、圧力室10からノズル8への連絡孔25aがそれぞれ設けられた金属プレートである。ノズルプレート26は、キャビティプレート23の圧力室10の各々について、ノズル8がそれぞれ設けられた金属プレートである。
また、マニホールドプレート25の下面(ノズルプレート26との接合面側)における連絡孔25aの周囲には、下面側に開いた凹溝6aがそれぞれ形成されている(図5及び図6参照)。さらに、ノズルプレート26の上面(マニホールドプレート25との接合面側)における各ノズル8の周囲には、上面側に開いた凹溝6bが形成されている(図5及び図6参照)。そして、マニホールドプレート25とノズルプレート26とが接合されることにより、凹溝6a、6bが空洞6を構成する。なお、ノズルプレート26の凹溝6bの深さは、マニホールドプレート25の凹溝6aの深さと比べて浅くなっている。
これら5枚のプレート22〜26に設けられる孔や溝は、プレス加工やエッチング加工によって形成される。そして、5枚のプレート22〜26は、図5及び図6に示すような個別インク流路7が形成されるように、互いに位置合わせして積層されている。この個別インク流路7は、マニホールド流路5からまず上方へ向かい、圧力室10において水平に延在し、垂直下方にノズル8へと向かう。
圧電シート21の上面には、金属材料からなる個別電極35がそれぞれ形成されている。個別電極35は、FPC20に形成された独立した複数の配線とそれぞれ電気的に接続されている。これにより、制御部はFPC20の配線を介して圧力室10ごとに電位を制御することが可能となっている。アクチュエータプレート22は常にグランド電位に保たれており、共通電極として機能している。
次に、アクチュエータユニット21の駆動方法について述べる。圧電シート21はその厚み方向に分極されている。したがって、個別電極35にグランド電位より高い電位を印加することで、圧電シート21に対してその分極方向に電界が印加される。圧電シート21に電界が印加されると、電界が印加された部分が活性層として働き、その厚み方向に伸長するとともに、圧電横効果により面方向に収縮しようとする。これにともなって圧電シート21及びアクチュエータプレート22は圧力室側へ凸になるように変形(ユニモルフ変形)する。このとき、図5及び図6に示したように、アクチュエータプレート22の下面は圧力室10を区画する隔壁(キャビティプレート)23の上面に固定されているので、結果的に圧電シート21とアクチュエータプレート22は圧力室側に凸となるように変形する。このため、圧力室10の容積が低下して、インクの圧力が上昇し、ノズル8からインクが吐出される。その後、個別電極35を共通電極として機能するアクチュエータプレート22と同じ電位に戻すと、圧電シート21とアクチュエータプレート22とが元の形状になって圧力室10の容積が元の容積に戻るので、インクをマニホールド流路5側から吸い込む。
なお、他の駆動方法として、予め個別電極35を共通電極となるアクチュエータプレート22と異なる電位にしておき、吐出要求があるごとに個別電極35をアクチュエータプレート22と一旦同じ電位とし、その後所定のタイミングにて再び個別電極35をアクチュエータプレート22と異なる電位にすることもできる。この場合は、個別電極35とアクチュエータプレート22とが同じ電位になるタイミングで、圧電シート21とアクチュエータプレート22とが元の形状に戻ることにより、圧力室10の容積は初期状態と比較して増加し、インクがマニホールド流路5側から圧力室10内に吸い込まれる。その後、再び個別電極をアクチュエータプレート22と異なるタイミングで、圧電シート21とアクチュエータプレート22とが圧力室10側へ凸となるように変形し、圧力室10の容積低下によりインクへの圧力が上昇し、インクが吐出される。こうして、ノズル8からインクが吐出され、搬送されてきた用紙41に所望画像が印刷される。
次に、図7を参照しつつ、ノズル8からのインク吐出方向の矯正方法について説明する。図7は、吐出方向矯正の手順を示すフローチャートである。
なお、以下の矯正方法を実行する前に、上述した圧電シート21、アクチュエータプレート22、キャビティプレート23、サプライプレート24、マニホールドプレート25及びノズルプレート26が積層状態で接合され、ヘッド本体50が予め形成されている(本体形成工程)。
まず、ステップS101として、図8(a)に示すように、ノズルプレート26のインク吐出面に対して1mmの間隔で対向するように配置されたテスト印刷用の用紙41aに対してノズル8からインクを吐出し、インク滴の用紙41a上への着弾位置の計測を行う。ここで、図8(b)に、ステップS101でのテスト印刷の結果を示す。図8(b)において、紙面横方向及び縦方向に引かれた一点鎖線の直線の交点は、それぞれ用紙41a上でのノズル8と対向する位置を表している。また、横線の円形領域はインク滴の着弾位置を表している。図8(b)の紙面右側のインク滴は、図8(a)の紙面右側のノズル8から吐出されたものであり、図8(b)の紙面左側のインク滴は、図8(a)の紙面左側のノズル8から吐出されたものである。
なお、後述するステップS102〜ステップS104の工程は、コンピュータを用いた画像処理によって行われるので、ステップS101でのテスト印刷の結果をコンピュータに取り込む。さらに、例えば、ノズルプレート26のインク吐出面において1列に配列された複数のノズル8に対応する、用紙41a上のインク滴に対して、左端から順に1、2、3・・・と番号を振り、コンピュータに記憶させる。
次に、ステップS102として、ステップS101での計測結果から、インク吐出方向のずれ量が規定量以上であり、吐出方向の矯正が必要であるノズル8の有無を画像処理によって判定する。本実施の形態において、インク吐出方向のずれ量が規定量以上である場合とは、図8(b)における斜線の円形領域、すなわち、用紙41a上のノズル8と対向する位置を中心とする半径10μmの円形領域(以降、単に「適正着弾領域」と称する)の外にインク滴の中心が位置するように着弾する場合である。ここで、図8(b)において紙面右側のインク滴は適正着弾領域内に着弾しているが、紙面左側のインク滴は適正着弾領域からはみ出して着弾している。したがって、図8(b)において紙面左側のインク滴を吐出した図8(a)において紙面左側のノズル8は、インク吐出方向のずれが規定量以上であり、吐出方向の矯正が必要である。
ステップS102において、吐出方向の矯正が必要なノズル8が1つも無かった場合には(ステップS102:NO)、良品としてインクジェットヘッド9が完成する。一方、ステップS102において、吐出方向の矯正が必要なノズル8が1つでもあった場合には(ステップS102:YES)、ステップS103に進み、ステップS101での計測結果から、適正着弾領域からはみ出して着弾しているインク滴を全て抽出し、そのインク滴番号を、インク吐出方向のずれ量が規定量以上であり吐出方向の矯正が必要なノズル8の番号として記憶する。つまり、全てのノズル8のうち、吐出方向の矯正が必要なノズル8が全て抽出される(抽出工程)。
さらに、ステップS104として、ステップS103で抽出された適正着弾領域からはみ出して着弾したインク滴の適正着弾領域からのずれ方向とずれ量とを画像処理によって検出する。そして、吐出方向の矯正を要するノズル8の吐出方向のずれ方向及びずれ量として、ノズル8の番号と対応付けて記憶する。なお、ステップS101〜ステップS104を「検出工程」と称する。
最後に、ステップS105として、ヘッド本体50の低剛性領域のうち、ステップS104で検出された、吐出方向の矯正を要するノズル8の吐出方向のずれ方向及びずれ量に応じて決まる領域(以降、単に「照射領域」と称する)にレーザ光線を照射し、後述するレーザ・フォーミング法によってノズルプレート26を変形させる(変形加工工程)。照射領域は、吐出方向が適正に矯正されるようにノズルプレート26を変形させるためにレーザ光線を照射する領域であり、本実施の形態においては、図9に示す斜線の領域である。図9は、ヘッド本体50をインク吐出面側から見た図であり、図中の矢印はノズル8からのインクの吐出のずれ方向及びずれ量を示している。つまり、照射領域は、インク吐出面においてノズル8に対してインクの吐出のずれ方向とは反対側に位置している。また、本実施の形態では、レーザ光線の強度は一定であり、インクの吐出方向のずれ量に応じてレーザ光線の照射領域の面積を変化させる。
ここで、レーザ・フォーミング法について説明する。金属材料に対してレーザ光線を照射すると、高エネルギー密度のレーザ光線を吸収した材料の温度は急激に上昇する。したがって、部分的な材料の熱膨張に起因する大きな熱応力が生じる。レーザ光線を照射した表面はその裏面よりも温度上昇が大きく、冷却時の収縮量も大きい。そのために、加熱冷却の過程で塑性流動が起こることにより曲げ変形が起こる。この曲げ変形によって金属材料を変形加工する方法がレーザ・フォーミング法である。
そして、ステップS105の変形加工工程により、インク吐出方向のずれ量が規定量以上であるノズル8の吐出方向が適正に矯正され、良品のインクジェットヘッド9が完成する。
次に、図10の変形加工の過程を示す図を参照しつつ、上述の変形加工工程について詳細に説明する。なお、図10中の一点鎖線の矢印は、ノズル8からのインク吐出方向を示している。
図10(a)において、紙面右側のノズル8は、インク吐出方向がインク吐出面に対して垂直な方向であり、吐出方向の矯正を必要としない。一方、紙面左側のノズル8は、インク吐出方向のずれが規定量以上であり、吐出方向の矯正が必要である。ここで、紙面左側のノズル8からのインク吐出方向は、インク吐出面に対して垂直な方向よりも紙面右側にずれている。したがって、図10(b)に示すように、紙面左側のノズル8の近傍の低剛性領域において、インク吐出面におけるノズル8よりも紙面左側の点線で囲まれた領域である照射領域にレーザ光線を照射する。その結果、図10(c)に示すように、紙面左側のノズル8の近傍が変形し、ノズル8は、そのインク吐出方向がインク吐出面に対して垂直となるように矯正される。
以上のように、本発明の第1の実施の形態のインクジェットヘッド9における吐出方向矯正方法は、検出工程によって、ノズル8からのインク吐出方向のずれを検出し、変形加工工程でノズル8近傍の低剛性領域を変形させることによって、検出工程で検出されたずれを矯正することができる。したがって、インクジェットヘッド9の製造歩留まりを向上させることができる。
また、検出工程は、複数のノズル8から吐出方向の矯正を要するノズル8を抽出する抽出工程を含んでおり、変形加工工程では、抽出工程で抽出されたノズル8の低剛性領域を変形させる。したがって、複数のノズル8のうち吐出方向の矯正が必要なノズルのみを矯正するので、吐出方向矯正のための加工時間を短縮することができる。
さらに、変形加工工程では、照射領域にレーザ光線を照射することによって、低剛性領域を変形させるので、吐出方向矯正のための加工を短時間で実行することができる。加えて、レーザ光線の出力は一定であると共に、照射領域の面積は、吐出方向のずれ量に応じて決まる。したがって、加工精度が安定する。
また、本発明の第1の実施の形態にかかるインクジェットヘッド9は、ノズル8の近傍に低剛性領域が形成されているので、ノズル8からのインク吐出方向を矯正することができる。したがって、製造歩留まりの高いものとすることができる。
加えて、低剛性領域は、ノズルプレート26の凹溝6bと、ノズルプレート26のインク吐出面とは反対側の面に接合されるマニホールドプレート25の凹溝6aとによって形成される空洞6を含む。したがって、ノズル8からのインク吐出方向を最も矯正しやすい。また、マニホールドプレート25に低剛性領域が形成されるので、ノズル8の吐出方向の効果的な矯正が可能である。
さらに、空洞6は、流路ユニット4内のインク吐出面近傍におけるノズル8の周囲に対応する領域に環状に形成されている。したがって、インク吐出方向がどの方向にずれていても矯正可能である。
次に、図11を参照しつつ、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態にかかるインクジェットヘッドの構成が、第1の実施の形態にかかるインクジェットヘッド9の構成と主に異なる点は、インクジェットヘッド9の流路ユニット4はいずれも金属材料からなる、5枚のプレート22〜26で構成されているのに対して、本実施の形態のインクジェットヘッドの流路ユニット104は、金属材料からなる4枚のプレート122〜125と、透明なガラスからなるプレート126とで構成されている点である。その他の構成については、図2〜図6に示すインクジェットヘッド9とほぼ同様であるので、詳細な説明は省略する。
インクジェットヘッドのヘッド本体150は、流路ユニット104と流路ユニットの上面に配置された複数の圧電シート121とを有している。流路ユニット104は、アクチュエータプレート122、キャビティプレート123、サプライプレート124、マニホールドプレート125及びノズルプレート126が積層された積層構造となっている。なお、上述したように、プレート122〜126は金属材料からなっており、プレート126は透明な石英ガラスからなっている。
そして、流路ユニット104内には、マニホールド流路(図示せず)と、マニホールド流路と連通している複数の圧力室10と、圧力室10とノズルプレート126に形成されたノズル108とを接続する個別インク流路107及び、インク吐出面近傍において、ノズル108の周囲に形成された環状の空洞106が設けられている。
また、本実施の形態のインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法が、第1の実施の形態のインクジェットヘッド9における吐出方向矯正方法と主に異なる点は、第1の実施の形態では、変形加工工程において、ノズルプレート26のインク吐出面上にレーザ光線を照射するのに対して、本実施の形態では、変形加工工程において、ノズルプレート26のインク吐出面に対して出射されたレーザ光線は、ガラス製のノズルプレート26を透過して、マニホールドプレート25に照射される点である。なお、その他の手順については、図7に示す第1の実施の形態の手順とほぼ同様であるので、詳細な説明は省略する。
本実施の形態の吐出方向矯正の手順としては、まず検出工程によって、複数のノズル108のうち、吐出方向のずれが規定量以上であるノズル108を全て抽出すると共に、抽出されたノズル108の吐出方向のずれ方向及びずれ量を検出する。そして、検出工程での検出結果に基づいて、変形加工工程によって吐出方向の矯正が必要なノズル108の近傍を変形させる。
ここで、図11を参照しつつ、変形加工工程について詳細に説明する。図11(a)の紙面左側のノズル108のように、インク吐出方向がインク吐出面に対して垂直な方向よりも紙面右側にずれている場合には、図11(b)において、点線で囲まれた照射領域にレーザ光線を照射する。本実施の形態における照射領域は、ノズル8の周囲に形成された空洞106の内壁、詳しくは、マニホールドプレート125の凹溝106aの内側の側壁において、ノズル8に対してノズル8からのインク吐出方向とは反対側の領域である。また、照射領域の面積は、インクの吐出方向のずれ量に応じて決まる。照射領域へのレーザ光線の照射によって、図11(c)に示すように、紙面左側のノズル108の近傍が変形し、ノズル108は、そのインク吐出方向がインク吐出面に対して垂直となるように矯正される。
以上のように、第2の実施の形態のインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法は、第1の実施の形態のインクジェットヘッド9における吐出方向矯正方法と同様に、インクジェットヘッドの製造歩留まりを向上させることができる。
また、本実施の形態にかかるインクジェットヘッドでは、複数のノズルが108が形成されているノズルプレート26が透明なガラスならなっている。したがって、変形加工工程において、ノズルプレート26と接合されたマニホールドプレート25にレーザ光線を照射することができる。したがって、インク吐出方向の効果的な矯正が可能となる。
その他、本実施の形態にかかるインクジェットヘッドは、第1の実施の形態にかかるインクジェットヘッドと同様の利点を有している。
次に、図12を参照しつつ、本発明の第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態にかかるインクジェットヘッドの構成は、第1の実施の形態にかかるインクジェットヘッド9の構成と同様であるので説明は省略する。また、本実施の形態にかかるインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法が、第1の実施の形態にかかるインクジェットヘッド9における吐出方向矯正方法と主に異なる点は、第1の実施の形態では、変形加工工程において、低剛性領域における吐出方向のずれ方向に対応する照射領域にレーザ光線を照射するのに対して、本実施の形態では、低剛性領域における吐出方向のずれ方向に対応する押圧点に圧子を押し当てる点である。なお、その他の手順については、図7に示す第1の実施の形態の手順とほぼ同様であるので、詳細な説明は省略する。
本実施の形態のインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正の手順としては、まず検出工程によって、複数のノズル8のうち、吐出方向のずれが規定量以上であるノズル8を全て抽出すると共に、抽出されたノズル8の吐出方向のずれ方向及びずれ量を検出する。そして、検出工程での検出結果に基づいて、変形加工工程によって吐出方向の矯正が必要なノズル8の近傍を変形させる。
ここで、図12を参照しつつ、変形加工工程について詳細に説明する。図12(a)の紙面左側のノズル8のように、インク吐出方向がインク吐出面に対して垂直な方向よりも紙面右側にずれている場合には、図12(b)に示すように、低剛性領域におけるノズルプレート26のインク吐出面上において、ノズル8に対してノズル8からのインク吐出方向とは反対側である紙面左側の押圧点Pに圧子90を押し当てる。ここで、圧子90の押し付け荷重は吐出方向のずれ量に応じて決まる。押圧点Pへの圧子90の押し当てによって、図12(c)に示すように、紙面左側のノズル8の近傍が変形し、ノズル8は、そのインク吐出方向がインク吐出面に対して垂直となるように矯正される。
以上のように、第3の実施の形態のインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態のインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法と同様に、インクジェットヘッドの製造歩留まりを向上させることができる。
さらに、変形加工工程では、押圧点Pに圧子90を押し当てることによって、低剛性領域を変形させるので、吐出方向矯正のための加工を低コストで行うことができる。加えて、圧子90の押し付け荷重は吐出方向のずれ量に応じて決まる。したがって、吐出方向のずれを高精度で矯正することが可能である。
その他、本実施の形態にかかるインクジェットヘッドは、第1の実施の形態及び第2の実施の形態にかかるインクジェットヘッドと同様の利点を有している。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、上述の第1〜3の実施の形態では、ノズルのインク吐出方向のずれを検出する検出工程に、複数のノズルのうちインク吐出方向のずれが規定量以上であるノズルを抽出する抽出工程が含まれている場合について説明したが、抽出工程はなくてもよい。
また、上述の第1及び2の実施の形態では、変形加工工程において、照射領域にレーザ光線を照射することによって低剛性領域を変形させる場合について、第3の実施の形態では、変形加工工程において、押圧点に圧子を押し当てることによって低剛性領域を変形させる場合についてそれぞれ説明したが、低剛性領域を変形させる方法はこれには限られない。例えば、スパークフォーミングによって変形させてもよい。スパークフォーミングとは、金属材料に対して電圧を印加すると共に、電極棒を近づけることによってスパークを生じさせ、金属材料を部分的に加熱する方法である。これにより、部分的な材料の熱膨張に起因する大きな熱応力が生じ、金属材料が変形する。
また、上述の第1及び2の実施の形態では、レーザ光線の強度は一定であると共に、レーザ光線の照射領域の面積が、ノズルからのインク吐出方向のずれ量に対応して決まる場合について説明したが、これには限られない。例えば、レーザ光線の照射面積を一定とし、レーザ光線の強度をノズルからのインク吐出方向のずれ量に対応して決めてもよい。また、レーザ光線の強度及びレーザ光線の照射領域の面積の両方を一定とし、レーザ光線の照射時間をノズルからのインク吐出方向のずれ量に対応して決めてもよい。
さらに、上述の第3の実施の形態では、圧子の押し付け荷重が、ノズルからのインク吐出方向のずれ量に対応して決まる場合について説明したが、これに限らず、圧子の押し付け荷重をノズルからのインク吐出方向のずれ量に拘わらず一定とし、ノズルプレート26に押し付ける圧子の数をノズルからのインク吐出方向のずれ量に対応して決めてもよい。圧子の数が複数の場合は、それらの押圧点の重心が、上述した押圧点Pと一致するように各押圧点の位置を設定すればよい。
加えて、上述の第1〜3の実施の形態では、流路ユニットは、5枚のプレートが積層された積層構造を有しており、流路ユニット内には、ノズルプレートに形成された凹溝と、ノズルプレートのインク吐出面とは反対側の面に接合されたマニホールドプレートに形成された凹溝とで構成される空洞が形成される場合について説明したが、これには限られない。例えば、マニホールドプレートのみに形成した凹溝で空洞を形成してもよいし、ノズルプレートのみに形成した凹溝で空洞を形成してもよい。ノズルプレート及びマニホールドプレート以外のプレートに空洞が形成されていてもよい
また、上述の第1〜3の実施の形態では、空洞を形成することによって、流路ユニットの各ノズル近傍を低剛性領域とする場合について説明しているが、これには限られない。例えば、空洞内に、例えばインクのような、流路ユニットを構成する各プレートの材質よりも弾性率の低い材料が充填されていてもよい。
加えて、上述の第1〜3の実施の形態では、圧電タイプのインクジェットヘッドについて説明しているが、本発明の適用範囲はこれには限られない。例えば、バブルジェット(登録商標)方式のインクジェットヘッドに対して適用してもよい。
本発明の第1の実施の形態にかかるインクジェットヘッドを含むインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図である。 図1に示すヘッド本体の平面図である。 図2の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図3のヘッド本体のインク吐出面側から見た図である。 図2のV−V線に沿うヘッド本体の断面図である。 図2のVI−VI線に沿うヘッド本体の部分断面図である。 図1に示すインクジェットヘッドの吐出方向矯正方法の手順を示すフローチャートである。 図1のインクジェットヘッドの着弾位置の計測を行うためのテスト印刷の様子と、テスト印刷結果を示す図である。 図1のインクジェットヘッドのインク吐出面におけるレーザ光線の照射領域を示す図である。 図1のインクジェットヘッドの吐出方向矯正のための変形加工の過程を表す図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるインクジェットヘッドの吐出方向矯正のための変形加工の過程を表す図である。 本発明の第3の実施の形態にかかるインクジェットヘッドの吐出方向矯正のための変形加工の過程を表す図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
4 流路ユニット
6 空洞
6a、6b 凹溝
8 ノズル
9 インクジェットヘッド
25 マニホールドプレート
26 ノズルプレート
50 ヘッド本体

Claims (14)

  1. インクを吐出する複数のノズルが形成されたノズルプレートを有しており、前記複数のノズルの各々の近傍に、少なくとも前記ノズルプレートに設けられていると共にその周囲よりも剛性が低い低剛性領域がそれぞれ形成されたインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法であって、
    前記ノズルのインク吐出方向のずれを検出する検出工程と、
    前記検出工程で検出されたずれを矯正するように少なくとも前記低剛性領域の前記ノズルプレートに設けられている部分を変形させる変形加工工程とを備えていることを特徴とするインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法。
  2. 前記検出工程は、前記複数のノズルのうちインク吐出方向のずれが許容範囲を超えたノズルを抽出する工程を含み、
    前記変形加工工程においては、前記抽出されたノズルの前記低剛性領域を変形させることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法。
  3. 前記変形加工工程において、前記低剛性領域のうちの前記ずれの方向に応じて決まる部分にレーザ光線を照射することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法。
  4. 前記レーザ光線の強度を、前記ノズルのインク吐出方向のずれ量に応じて変更することを特徴とする請求項3に記載のインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法。
  5. 前記レーザ光線を照射する面積を、前記ノズルのインク吐出方向のずれ量に応じて変更することを特徴とする請求項3に記載のインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法。
  6. 前記レーザ光線の照射時間を、前記ノズルのインク吐出方向のずれ量に応じて変更することを特徴とする請求項3に記載のインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法。
  7. 前記変形加工工程において、前記低剛性領域のうちの前記ずれの方向に応じて決まる部分に圧子を押し当てることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法。
  8. 前記圧子の押し付け荷重を、前記ノズルのインク吐出方向のずれ量に応じて変更することを特徴とする請求項7に記載のインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法。
  9. 前記圧子の押し付け点の数を、前記ノズルのインク吐出方向のずれ量に応じて変更することを特徴とする請求項7に記載のインクジェットヘッドにおける吐出方向矯正方法。
  10. 複数の金属プレートを接合することによって、インクを吐出する複数のノズルと、前記複数のノズルにインクを供給するマニホールド流路と、前記複数のノズルの各々の近傍に位置すると共に少なくとも前記複数のノズルが形成されたノズルプレートに設けられており且つその周囲よりも剛性が低い低剛性領域とを有するインクジェットヘッド本体を形成する本体形成工程と、
    前記インクジェットヘッド本体の前記ノズルのインク吐出方向のずれを検出する検出工程と、
    前記検出工程で検出されたずれを矯正するように少なくとも前記低剛性領域の前記ノズルプレートに設けられている部分を変形させる変形加工工程とを備えていることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  11. 複数のプレートが積層されて形成されており、
    インクを吐出する複数のノズルと、
    前記複数のノズルの各々の近傍に位置すると共に少なくとも前記複数のノズルが形成されたプレートおよび前記ノズルが形成されたプレートに隣接したプレートに設けられており且つその周囲よりも剛性が低い低剛性領域とを備えており、
    前記複数のプレートのうち少なくとも前記ノズルが形成されたプレートに隣接したプレートに凹状の窪みが形成されており、
    前記低剛性領域は、前記窪みを含んで構成されていると共に前記ノズルを取り囲むように環状に形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  12. 複数のプレートが積層されて形成されており、
    インクを吐出する複数のノズルと、
    前記複数のノズルの各々の近傍に位置すると共に少なくとも前記複数のノズルが形成されたプレートに設けられており且つその周囲よりも剛性が低い低剛性領域とを備えており、
    前記複数のプレートのうち少なくとも前記ノズルが形成されたプレートの前記ノズルが開口したインク吐出面とは反対側の面に凹状の窪みが形成されており、
    前記低剛性領域は、前記窪みを含んで構成されていると共に前記ノズルを取り囲むように環状に形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  13. 前記凹状の窪みに、その窪みが形成されているプレートよりも弾性率が低い材料が充填されていることを特徴とする請求項11または12に記載のインクジェットヘッド。
  14. 記複数のプレートのうち少なくとも前記ノズルが形成されたプレートがレーザ光線を透光する材料からなることを特徴とする請求項11〜1のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
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