JP4620476B2 - 炉内計装筒の予防保全方法及び炉内計装筒の予防保全装置 - Google Patents

炉内計装筒の予防保全方法及び炉内計装筒の予防保全装置 Download PDF

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Description

本発明は、水中で金属部材表面にキヤビテーション気泡を含む高圧水を噴射し、金属部材表面の引張残留応力を圧縮残留応力に改善して、金属部材の応力腐食割れを防止する方法と装置に係り、特に、加圧水型原子炉容器の底部に林立している円筒部材の炉内計装筒と原子炉容器底部の溶接接合部の応力腐食割れ防止に好適な予防保全方法とその装置に関する。
良く知られているように、金属部材の表面に引張応力が残留していると、応力腐食割れが発生する確率が高くなる。そこで、例えば原子力容器など、極めて高い安全性が要求される部材では、その表面の引張残留応力を圧縮残留応力に改善し、応力腐食割れを防止するようにした予防保全方法が従来から知られている。
そして、このような予防保全方法の従来技術として、対象とする金属部材の外面にキヤビテーション気泡を伴う高圧水を噴射し、円筒部材表面の引張残留応力を圧縮残留応力に改善させるようにした、いわゆるウォータジェットピーニング技術があり、この技術の或る例では、原子炉容器を対象として、その底部に林立している大小の円筒部材のうち、大口径の円筒部材にウォータジェットピーニングのための所定の装置を設置し、小口径の円筒部材に噴射ノズルを向け、キヤビテーション気泡を伴う高圧水を噴射している。
このとき、ある従来技術では、沸騰水型原子炉圧力容器の底部に林立する大口径の円筒部材と等間隔に配置されていない小口径の円筒部材に対して、作業を効率的に行うため、大口径の円筒部材にウォータジェットピーニングのための装置を設置することにより、噴射ノズルが内外にスウイング(揺動)できるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、他の従来技術では、施工対象物である円筒部材を真上から見たとき、その斜め四方に配置されている大口径の円筒部材にウォータジェットピーニングのための装置を設置し、これにより上下左右にある広いスペースを活用し、噴射ノズルを円筒部材の軸方向に直角に向けて噴射することにより、残留応力を低減処理するときの幅が広くとれるようにしている(例えば、特許文献2参照)。
特許2859125号公報 特開平2000−308927号公報
上記従来技術は、施工対象となる円筒部材が等間隔に配置されていることと、施工対象物の周辺に大口径の円筒部材が存在することの何れかが前提になっている点に配慮がされておらず、適用対象となる原子炉容器に制限を受けてしまうという問題があった。
すなわち、従来技術は、施工対象となる円筒部材が等間隔で配置されていることと、施工対象となる円筒部材の周辺に大口径の円筒部材が存在していることの何れかが要件になっており、従って、適用対象に制限を受けてしまうのである。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、原子炉容器の底部にある小口径の炉内計装筒が等間隔に配置されておらず、且つ、それらの周辺に大口径の円筒部材が存在していない場合にもウォータジェットピーニングによる予防保全が施せるようにした炉内計装筒の予防保全方法及び炉内計装筒の予防保全装置を提供することにある。
上記目的は、原子炉容器内に林立している炉内計装筒の外面と前記原子炉容器の底部の少なくとも一方に、噴射ノズルからキヤビテーション気泡の発生を伴う高圧水を噴射して前記炉内計装筒と前記原子炉容器の底部の少なくとも一方の残留応力を改善し、応力腐食割れを防止する炉内計装筒の予防保全方法において、前記炉内計装筒の上端部において当該炉内計装筒の外側から掴み動作し、遠隔操作されるクランパー部材からなるクランプ手段を備えた噴射ノズル手段を用い、前記原子炉容器の中から炉心構造物を取外した後、前記原子炉容器の中に前記噴射ノズル手段を吊り降ろし、前記クランプ手段により上から前記炉内計装筒に前記噴射ノズル手段を据え付け、前記クランパー部材によりクランプして姿勢保持した後、前記噴射ノズル手段に備えられている噴射ノズルを遠隔操作して前記炉内計装筒の外面に高圧水を噴射することにより達成される。
このとき、前記噴射ノズル手段が、ポールを継ぎ足しながら前記原子炉容器の中に吊り降ろされるようにしても、上記目的が達成される。
また、このとき前記噴射ノズルによる予防保全は、前記炉内計装筒に対しては噴射ノズルを下向きに傾斜させ、一方向から噴射したときの効果範囲より周方向からの噴射回数を求めて軸方向に噴射し、前記原子炉容器底部に対しては、噴射ノズルを真下に向け前記炉内計装筒の軸を中心に旋回させて噴射するようにしても、上記目的が達成される。
次に、上記目的は、原子炉容器内に林立している炉内計装筒の外面と前記原子炉容器の底部の少なくとも一方に、噴射ノズル装置の噴射ノズルからキヤビテーション気泡の発生を伴う高圧水を噴射して前記炉内計装筒と前記原子炉容器の底部の少なくとも一方の残留応力を改善し、応力腐食割れを防止する炉内計装筒の予防保全装置において、
前記噴射ノズル装置に、前記炉内計装筒の上端部において当該炉内計装筒の外側から掴み動作し、遠隔操作されるクランパー部材からなるクランプ機構を設け、
前記原子炉容器の中から炉心構造物を取外した後、前記噴射ノズル装置を前記炉内計装筒に上から装着したとき、前記噴射ノズル装置が前記クランプ機構の前記クランパー部材により前記炉内計装筒に位置決め固定された後、前記噴射ノズル手段に備えられている噴射ノズルを遠隔操作して前記炉内計装筒の外面に高圧水を噴射することにより達成される。
このとき、前記噴射ノズル装置が、少なくとも、前記噴射ノズルを前記炉内計装筒外面に対して周方向に移動させる手段と、軸方向に移動させる手段と、径方向に移動させる手段と、首振り移動させる手段とを備えていることによっても、上記した目的が達成される。
また、このとき、前記噴射ノズル装置が、少なくとも監視カメラと検査カメラを備え、前記炉内計装筒に対する前記噴射ノズル装置の装着作業が、前記監視カメラにより監視でき、前記炉内計装筒外面と前記原子炉容器の底部の少なくとも一方の健全性が、前記検査カメラにより確認できるようにしても、上記した目的が達成される
更に、このとき、前記噴射ノズル装置による予防保全は、前記炉内計装筒に対しては噴射ノズルを下向きに傾斜させ、一方向から噴射したときの効果範囲より周方向からの噴射回数を求めて軸方向に噴射し、前記原子炉容器底部に対しては、噴射ノズルを真下に向け前記炉内計装筒の軸を中心に旋回させて噴射することによっても、上記した目的が達成される
本発明によれば、原子力発電プラントの供用期間中に加圧水型の原子炉容器の底部に林立する炉内計装筒の溶接接合部の残留応力を、原子炉容器内の炉心支持金具に予防保全装置を設置した噴射ノズル装置の噴射ノズルからキヤビテーション気泡の発生を伴う高圧水を噴射することによって改善し、応力腐食割れを防止することができる。
このとき、予防保全装置にガイドリング、ターンテーブル、またテンプレートを用いることで、噴射ノズル装置の設定回数を減らすことが可能になり、等間隔に配置されていない炉内計装筒に対しても、効率的な予防保全作業が可能になる。
また、炉内計装筒に直接設置する噴射ノズル装置を用いることで、炉内計装筒への位置決めが容易に行え、噴射ノズル装置を複数台用意して並行作業をすれば、効率的な予防保全作業が可能になり、更に、噴射ノズル装置に検査カメラを装備することで、炉内計装筒の予防保全と健全性確認を同一装置で実施することが可能となる。
そして、以上の結果、炉内計装筒の予防保全が必要になった場合でも、効果的に予防保全を実施することができ、原子力発電プラントの健全性を維持し、安全性と運転の安定化に貢献することが可能になる。
以下、本発明による炉内計装筒の予防保全方法及び炉内計装筒の予防保全装置について、図示の実施の形態により詳細に説明する。
まず、図1は、本発明の適用対象となる加圧水型原子炉容器1の横断面図で、次に、図2は、原子炉容器1内にある炉内計装筒2を上方から見た平面図であり、このとき、この実施形態は、原子炉容器内の炉心構造物を取り出した後、原子炉容器の下方の内壁に備えられている炉心支持部材(金具)に、噴射ノズルを備えた予防保全のための装置を据え付けて、炉内計装筒の予防保全を行うのが特徴である。
従って、これらの図1と図2では、炉内計装筒2の予防保全を実施するため、原子炉内の炉心構造物を取り外した状態が示してあり、原子炉内の炉心構造物を取り外した結果、それらを支持していた炉心支持部材3が上から見えるようになり、それが図示されている。
そして、これら図1と図2によれば、このとき対象としている原子炉では、複数の炉内計装筒2が原子炉容器1の底部1Bに林立した状態で取り付けてあり、しかも、このとき、各炉内計装筒2は等間隔に配置されていないことが分かる。
この実施形態は、このように原子炉容器1の底部1Bを貫通し、当該底部1Bに溶接されている炉内計装筒2について、溶接接合部と底部1Bも含めてウォータジェットピーニングにより予防保全を行うようにしたもので、このため、始めに図3により、予防保全の対象部材となる円筒部材4(炉内計装筒2に相当)に対する高圧水(ウォータジェット)の噴射方向について説明する。
いま、図3(a)に示すように、高圧水の噴流5を円筒部材4に対して傾斜させて衝突させると、衝突噴流6は傾斜方向に流れる度合いが強いため、円筒部材4の後ろ側への衝突噴流6の回り込みは少なくなり、ピーニング処理される範囲は狭くなる。一方、図3(b)に示すように、噴流5を垂直に衝突させると、衝突噴流6は流れに沿って管4の周方向に回り込み易くなるため、回り込みは多くなり、広い範囲がピーニング処理される。
従って、この図3から、円筒形の部材、つまり円筒部材4に対しては高圧水を垂直に噴射した方が、一方向からの噴射だけで周方向を広範囲に効果をもたらすことができることが判る。しかし、本発明で対象としている炉内計装筒2の場合、図1に示されているように、原子炉容器1の底部1Bが球面の曲率を持っているため、炉内計装筒2が原子炉容器1の底部と溶接されている部分では垂直方向から傾いて角度が小さくなり、しかも、この傾きの程度は、原子炉容器1の外側に配置されている炉内計装筒2程、大きくなり、角度は小さくなる。
また、このとき、図2に示すように、炉内計装筒2は等間隔に配置されていないことから、作業の効率と管理上から全ての炉内計装筒2の表面に対して噴射ノズルを垂直に向けた状態で高圧水を噴射させるのは困難であり、従って、このような条件下では、噴射ノズルを炉内計装筒2に対して下向きに傾斜させて噴射させるしかない。
このように噴射ノズルを傾斜させると、図3(a)に示すように、衝突噴流6の周方向への回り込みは少なくななるが、一方向から噴射した場合でも、それによる回り込み範囲から、炉内計装筒2を全周に渡って効率よく効果が得られる噴射方向を求めることは可能であるので、この問題を解決することができ、従って、本発明の実施形態によれば、原子炉容器1の底部に配置されている全ての炉内計装筒2に対して、同じ噴射条件で高圧水を噴射することが可能である。
そこで、この実施形態による予防保全方法について、図4により説明すると、まず、図4(a)は、炉内計装筒2に対する予防保全方法と、原子炉容器1の底部と炉内計装筒2の溶接部に対する予防保全方法を示したもので、図4(b)は、原子炉容器底部への予防保全方法を示す。
まず、炉内計装筒2に対する予防保全に際しては、図4(a)に示すように、噴射ノズル7を炉内計装筒2の中心軸8に対して下向きに傾斜させた状態で高圧水の噴流5を中心軸8に向けて噴射し、これを一方向から噴射した場合の回り込み範囲から求めた周方向間隔で複数回噴射する。
ここで、一例として、一方向から噴射したときの回り込み範囲が角度で100°であるとした場合、炉内計装管2に対して90°の等角度で4回、高圧水の噴流5を噴射させてやれば、残留応力の改善のための高圧水を全周に渡り噴射させることができることになる。
次に、原子炉容器1の底部1Bの予防保全は、図4(b)に示すように、噴射ノズル7を真下に向け、底部1Bの間の距離をある程度一定に保ちながら、炉内計装筒2の中心軸8を中心にして旋回させながら高圧水の噴流5を噴射させる。これにより、原子炉容器1の底部1Bに配置されている全ての炉内計装筒2に対して同一の噴射条件で高圧水を噴射することができ、作業の効率化が図れることになる。
次に、本発明による予防保全装置の一実施形態について説明すると、図5に示すように、この予防保全装置は、ガイドリング9とターンテーブル10、それに噴射ノズル装置11を備え、ガイドリング9にターンテーブル10を組み合わせた状態で、オペレーティングフロアOP上の作業台車14に設けてあるホイストクレーン15にワイヤロープ16で吊り下げられ、ホイストクレーン15により昇降させて原子炉容器1内に吊り降ろし、ガイドリング9の下端部の周辺に設けてある位置決めブロック17を炉心支持部材3の開口部(図2参照)に挿入し、これによりガイドリング9を原子炉容器1内に据え付ける。
このとき、位置決めブロック17は、炉心支持部材3の開口部に挿入し易くするため、先端がテーバー状になっている。そして、この後、ターンテーブル10上のXY移動テーブル18に噴射ノズル装置11を設定し、予防保全装置の設定が完了する。
この据え付け作業は、監視カメラ19で撮像した映像をモニタ20で監視しながら実施する。このため、オペレーティングフロアOPに制御盤12を設置し、予防保全装置のターンテーブル10、XY移動テーブル18、それに噴射ノズル装置11の制御ケーブル21や遠隔操作用のエアホース22を制御盤12に接続し、この制御盤12により遠隔操作する。このとき噴射ノズル装置11には、原子炉建屋の外に設置されている高圧ポンプ13から高圧水が供給されるようになっている。
このため、高圧ポンプ13には、図示してない水供給源から、低圧ホース23を介して、原子炉内の水と同等の水(純水)が供給されるようになっていて、高圧ポンプ13により、例えば60メガパスカル(Mpa)に昇圧された水が高圧ホース24を介して噴射ノズル装置11に導かれ、噴射ノズル7からキヤビテーション気泡を含んだ高圧水として噴射され、この結果、特に加圧水型の原子炉容器1の底部に配置される炉内計装筒2の予防保全が実施できるようになる。
次に、図6は、この実施形態における噴射ノズル装置11の詳細で、ここで、図6の(a)は断面にした図で、同図(b)は側面から見た図であり、図示のように、この噴射ノズル装置11は、大別して、装置外筒25と装置内筒26、それに噴射ノズルヘッド27により構成されている。
ここで、まず、装置外筒25は、図5に示したターンテーブル10のXY移動テーブル18に固定され、これにより噴射ノズル装置11の全体を位置決めする働きをする。そして、この装置外筒25に装置内筒26を昇降自在に保持させ、この装置内筒26の下端に噴射ノズルヘッド27を保持させることにより、噴射ノズル7を含む装置全体が昇降できるように構成してある。
そこで、ターンテーブル10のXY移動テーブル18を動かすことにより、噴射ノズル7を噴射開始位置にもたらすことができるようになるが、このとき、まず噴射ノズル7の前後移動と昇降移動、それに噴射ノズルのスウイングの順番に動作させ、噴射ノズル7を設定をするようになっている。
まず、噴射ノズル装置11の回転軸28が炉内計装筒2の軸中心29上にくるようにXY移動テーブル18で移動する。このときノズルを前後させる機構は、ノズル前後シリンダ30とシャフト31、リンク32、33、34、スライド回転軸35、固定回転軸36により構成されている。
そして、まず、リンク32の一方の端はスライド回転軸35によりプレート37に連結され、他方の端は固定回転軸36によりブロック38に連結されている。このときリンク33もリンク32と同様に連結されるが、リンク33の中間部にはリンク34が固定回転軸36によって連結され、もう一方の端には固定回転軸36によってプレート37に連結されている。
このときリンク32、33に連結されているスライド回転軸35は、ノズル前後シリンダ30のシャフト31に取付けられているので、ノズル前後シリンダ30を動作させることにより、シャフト31と共に下がり、このときスライド回転軸35はプレート37のスライド溝39がガイドとなって移動するので、精度よく上下する。
また、このとき、リンク32、33は固定回転軸36が支点となるので、噴射ノズル7が取付けられているブロック38は外側に前進し、ノズル前後シリンダ30を反対方向に動作させると後退するので、噴射ノズル7を方向40に動かすことができる。
次に、ノズルを昇降移動させる機構は、装置昇降駆動モータ41と昇降スクリュー軸42、ナット43、それに昇降ガイド44により構成されている。そして、装置内筒26に固定されているナット43が装置外筒25の内側に固定されている昇降スクリュー軸42に螺合している。
そこで、装置昇降駆動モータ41により昇降スクリュー軸42を回転駆動させるとナット43が上下方向に送られ、この結果、ナット43と一体になっている装置内筒26を上下方向に移動させることができる。このとき、装置内筒26は、装置外筒25の内側に設けられている昇降ガイド44により案内されるので、円滑且つ精度良く昇降される。
次に、噴射ノズルをスウイングさせる機構は、ブロック38に固定されたボックス内にあるノズルスウイング駆動モータ46と歯車群47により構成されている。そして、噴射ノズル7は、ノズルスウイング駆動モータ46により歯車群47を介して回転されることにより、方向48で示すようにスウイング動作する。
以上の動作により、噴射ノズル7は、噴射開始位置に設定された後、前述した機構により昇降移動とスウイング移動、それに噴射ノズル回転移動により予防保全を実施することができる。
このときの噴射ノズル回転機構は、ノズル回転駆動モータ49と歯車50により構成され、噴射ノズル7は、噴射ノズルヘッド27の内側に固定されているノズル回転駆動モータ49の回転駆動から、歯車50群を介して回転させられ、回転軸28を軸にして方向51で示すように回転されられる。
更に、噴射ノズル装置11には、回転駆動モータ52と歯車群53、それにアーム部材54からなる噴射ノズルヘッド27の移動機構が備えられていて、方向56で示すように、半径Rの円内で自由に位置決めできるようになっている。この場合の動作は、装置内筒26内に取付けられている回転駆動モータ52の回転駆動により歯車群53を介して噴射ノズルヘッド27が取付けられているアーム部材54が回転軸55を中心軸として回動させられることにより与えられる。
この回転機構を備えたことにより、炉内計装筒2に隣接している炉内計装筒2’が回転軸55を軸とした半径Rの寸法内に位置していた場合には、ターンテーブル10やXY移動テーブル18で噴射ノズル装置11を移動することなく、噴射ノズルヘッド27の移動が可能となり、効率的に作業を行うことができる。
次に、この実施形態におけるターンテーブル10の詳細について、図7により説明すると、ここで、まず、図7の(a)は上方から見た図で、同図(b)は側面から見た図であり、そして同図(c)は、同図(b)において円で囲った部分を拡大して示した図である。
そして、このターンテーブル10は、噴射ノズル装置11を炉内計装筒2上に移動させるためのガイドリング9を方向56で示すように旋回させる機構と、噴射ノズル装置11をターンテーブル10上でX方向57と、Y方向58に移動させる機構を持っている。
まず、ターンテーブル10を方向56に向かって旋回させるためには、ターンテーブル10に取付けられている旋回駆動モータ59を駆動し、ベルト車60(原車)を回転させると、ガイドリング9の内歯車61に噛み合っている2個の外歯車62の軸上にあるベルト車63(従車)がVベルト64により回転され、外歯車62が回転される。
そうすると、外歯車62に噛み合っている内歯車61が矢印56方向に回動されるので、ターンテーブル10を旋回させることができる。このとき、ターンテーブル10には旋回走行用のベース65が設けてあり、このベース65のガイドローラ66により矢印56方向の旋回走行がサポートされ、この結果、円滑且つ精度の良い旋回が得られることになる。
なお、この図7では、ベルト車60、61とVベルト64によるベルト伝動が用いられているが、チェーンとスプロケット車によるチェーン伝動を用いるようにしても良い。
そして、このターンテーブル10上のXY移動テーブル18のベース71に噴射ノズル装置11が取付けられているので、上記したように、X方向57とY方向58に噴射ノズル装置11を移動させることができる。
そして、まず、X方向57への移動は、XY移動テーブル18に取付けられているナット67を、ターンテーブル10の側面に取付けられているX方向スクリュー軸68に螺合させることにより与えられ、X方向スクリュー軸68をX方向駆動モータ69により回転駆動させるとナット67がX方向に送られ、この結果、ナット67と一体になっているXY移動テーブル18がX方向57に移動させられることになる。
このとき、XY移動テーブル18は、ターンテーブル10上に取付けられているX方向移動ガイド70により案内され、これにより円滑且つ精度良くX方向57に移動できるようになっている。
次に、Y方向58の移動は、噴射ノズル装置11が設置されているベース71に取付けられているナット72と、XY移動テーブル18に取付けられているY方向スクリュー軸73を螺合させることにより与えられ、Y方向スクリュー軸73をY方向駆動モータ74により回転駆動させるとナット72がY方向に送られ、この結果、ナット72と一体になっているベース71がY方向58に移動させられることになる。
そして、このとき、ベース71は、XY移動テーブル18上に取付けられたY方向移動ガイド75により案内され、これにより円滑且つ精度良くY方向に移動できるようになっている。
従って、この実施形態によれば、炉心支持部材3にXY移動テーブル18が取付けられ、このXY移動テーブル18に噴射ノズル装置11が設置されているので、噴射ノズル装置11を原子炉内に確実に設置させることができ、この結果、炉心構造物が取り外されていることと相俟って、噴射ノズル装置11による予防保全作業を的確に施すことができる。
そして、このとき、この実施形態によれば、噴射ノズル装置11がターンテーブル10の長手方向であるX方向に移動できるので、一直線上に配置された炉内計装筒2に対しても予防保全作業を効率良く施すことができる。
また、この実施形態では、図示のように、噴射ノズル装置11がXY移動テーブル18に搭載され、XY方向に移動できる機構を持つので、図示のように、噴射ノズル装置11を2台設置した場合、これらを同時に使用できる箇所が増え、例えは2本の炉内計装筒2がY方向の移動ストローク範囲内にあれば、対角線上に炉内計装筒2が配置されていなくても、2台の噴射ノズル装置11を同時に使用することができ、従って、この実施形態によれば、等間隔に配置されていない炉内計装筒2に対しても効率良く予防保全作業を施すことができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明すると、まず、図8は、原子炉内の炉心構造物を取り外した後、炉内計装筒2の予防保全を実施するため、炉心支持部材3に格子状のテンプレート76を取付け、これによりXY移動設置型テーブル78Aを位置決めするようにした場合の一実施形態で、このテンプレート76の詳細を示したのが図9である。
従って、この図8に示した本発明の一実施形態は、図5で説明した実施形態におけるターンテーブル10などに代えて、格子状のテンプレート76を用い、これに位置決めしたXY移動設置型テーブル78Aに噴射ノズル装置11を設置するようにしたものであり、従って、これに遠隔操作のための制御盤12と高圧水を供給する高圧ポンプ13が設けられている点は同じである。
そして、この図8の実施形態でも、予防保全のための作業は、まず、炉心構造物を取り外し、この後、原子炉容器1内の炉心支持部材3に、テンプレート76の下端部に設けてある位置決めブロック77を挿入し、取付ける作業から始まる。このときの位置決めブロック77は、炉心支持部材3の開口部に挿入しやすいよう先端がテーバー状の構造になっている。
この後、図10に示すように、テンプレート76の格子79により形成されている格子開口部80の何れかにXY移動設置型テーブル78Aを挿入させることにより位置決めし、この後、ベース91に噴射ノズル装置11を取付けて予防保全処理のための据え付け作業処理を完了するのである。そして、このとき、監視カメラ19で撮像した映像をモニタ20で監視しながら作業する。
このときのテンプレート76とXY移動設置型テーブル78A、それに噴射ノズル装置11の原子炉容器1内への吊り降ろしは、オペレーティングフロアOPに設置されている作業台車14等のホイストクレーン15を用い、これにワイヤロープ16で接続し、ホイストクレーン15で昇降させて行う。
オペレーティングフロアOPに設置してある制御盤12にはXY移動設置型テーブル78Aから制御ケーブル21とエアホース22が接続されていて、遠隔操作が実施されるが、このときの噴射ノズル装置11に高圧水を供給する構成は、図5〜図7で説明した実施形態と同じであるので、詳しい説明は割愛するが、高圧ポンプ13から高圧ホース24を介して噴射ノズル装置11に高圧水が供給され、噴射ノズル7からキヤビテーション気泡を含んだ高圧水が噴射される。
テンプレート76は、図9に示すように、格子79を備えているが、この格子79により区切られている格子開口部80の大きさは、この実施形態では、炉内計装筒2が9本入る寸法にしてあるが、これは、約30本から約60本もある炉内計装筒2の予防保全作業を効率的に行うためであり、これにより格子開口部80一箇所内に配置される複数本の炉内計装筒2の作業が連続して実施できるようにし、XY移動設置型テーブル78Aに取付けられている噴射ノズル装置11の格子開口部80への設定回数を少なくできるようにしている。
そして、この格子開口部80の何れかにXY移動設置型テーブル78Aの下テーブル86を挿入し、位置決めした後、XY移動設置型テーブル78Aの移動により噴射ノズル装置11を動かし、この格子開口部80の一箇所内に配置される複数本の炉内計装筒2に対して、予防保全作業を行なった後、他の格子開口部80にXY移動設置型テーブル78Aの下テーブル86を移しかえ、そこに挿入し、位置決めして予防保全作業を実施するという作業を順次、各格子開口部80毎に実行するのである。
このときのXY移動設置型テーブル78Aの位置決めは、テンプレート76の格子開口部80にXY移動設置型テーブル78Aの下テーブル86を挿入するだけで与えられので、位置決め精度が簡単に得られ、作業も簡単になり、短時間で済むことになる。
また、このテンプレート76を用いることにより、加圧水型の原子炉容器の底部に等間隔で配置されていない炉内計装筒2の予防保全作業が、噴射ノズル装置11を少ない設定回数で実施することができ、従って、この図8の実施形態によれば、作業の効率化が図られることになる。
次に、この実施形態において、図9に示した格子構造のテンプレート76に設置されるXY移動設置型テーブル78Aについて、図10により説明すると、この図10において、まず、XY移動設置型テーブル78Aによる噴射ノズル装置11のX方向57への移動は、XY移動設置型テーブル78Aの上テーブル84の下面に取付けられているナット85に、下テーブル86に取付けられているX方向スクリュー軸87が螺合し、このX方向スクリュー軸87が歯車88群を介してX方向駆動モータ89により回転駆動されることによって与えられる。
つまり、X方向スクリュー軸87が回転駆動されるとナット85がX方向に送られ、この結果、ナット85が取付けられている上テーブル84がX方向57に移動させられるのである。このとき、上テーブル84は、下テーブル86上に取付けられたX方向移動ガイド90によりガイドされ、これにより円滑且つ精度良くX方向57に移動させることができる。
次に、噴射ノズル装置11のY方向58への移動は、噴射ノズル装置11が設置されるベース91に取付けたナット92に、XY移動設置型テーブル78の上テーブル84に取付けられているY方向スクリュー軸93が螺合し、このY方向スクリュー軸93が、これに連結しているY方向駆動モータ94により回転駆動されることによって与えられる。
つまり、Y方向スクリュー軸93が回転駆動されるとナット92がY方向58に送られ、この結果、ナット92が取付けられているベース91がY方向58に移動させられるのである。このとき、ベース91は、上テーブル84上に設けてあるY方向移動ガイド95によりガイドされ、これにより円滑且つ精度良くY方向58に移動させることができる。
ここで、このXY移動設置型テーブル78に設置される噴射ノズル装置11の構造は、図6の説明と同様であるため、ここでの説明は割愛する。
テンプレート76の格子開口部80に設置したXY移動設置型テーブル78Aに取付けられ、これと一体となった噴射ノズル装置11を、XY移動設置型テープ78Aによって格子開口部80内を移動することで、噴射ノズル装置11は炉内計装筒2の本数分設定する必要がなく、1回の設定で格子開口部80に配置されている複数本の炉内計装筒2の予防保全作業が可能となり、作業の効率化を図ることができる。
次に、図11は、原子炉内の炉心構造物を取り外した後、炉内計装筒2の予防保全を実施するため、炉心支持部材3にビーム構造のテンプレート81を取付けるようにした場合の一実施形態で、このテンプレート81の詳細を示したのが図12である。
従って、この図11に示した本発明の一実施形態は、図5で説明した実施形態におけるターンテーブル10などに代えて、ビーム構造のテンプレート81を用い、これにXY移動設置型テーブル78Bを位置決めさせ、噴射ノズル装置11を設置するようにしたものであり、従って、これに遠隔操作のための制御盤12と高圧水を供給する高圧ポンプ13が設けられている点は同じである。
そして、この図11の実施形態でも、予防保全のための作業は、まず、原子炉容器1から炉心構造物を取り外し、この後、原子炉容器1内の炉心支持部材3に、テンプレート81の下端部に設けてある位置決めブロック77を挿入し、取付ける作業から始まる。このときの位置決めブロック77は、炉心支持部材3の開口部に挿入しやすいよう先端がテーバー状の構造になっている。
この後、図10に示すように、テンプレート81のビーム83の間に形成されているビーム開口部82の何れかにXY移動設置型テーブル78Bの下テーブル86を挿入させることにより位置決めし、この後、ベース91に噴射ノズル装置11を取付けて予防保全処理のための据え付け作業処理を完了するのである。そして、このとき、監視カメラ19で撮像した映像をモニタ20で監視しながら作業する。
このときのテンプレート81とXY移動設置型テーブル78B、それに噴射ノズル装置11の原子炉容器1内への吊り降ろしは、オペレーティングフロアOPに設置されている作業台車14等のホイストクレーン15を用い、これにワイヤロープ16で接続し、ホイストクレーン15で昇降させて行う。
オペレーティングフロアOPに設置してある制御盤12にはXY移動設置型テーブル78Bから制御ケーブル21とエアホース22が接続されていて、遠隔操作が実施される。
この実施形態でも、噴射ノズル装置11に高圧水を供給する構成は、図5〜図7で説明した実施形態と同じであるので、詳しい説明は割愛するが、高圧ポンプ13から高圧ホース24を介して噴射ノズル装置11に高圧水が供給され、噴射ノズル7からキヤビテーション気泡を含んだ高圧水が噴射される。
テンプレート81の構造は、図12に示すように、複数のビーム83が一方向に平行して設けられ、これにより、それらの間に複数の一方向に平行になって延びているビーム開口部82が区画されるようになっているが、このとき、各ビーム83の間隔は、炉内計装筒2の3列分の間隔に略等しくされている。
そして、これらのビーム開口部82の何れかにXY移動設置型テーブル78Bの下テーブル86を挿入し、このときのビーム開口部82の間隔により位置決めすることにより、このビーム開口部82に対応して配置されている複数本の炉内計装筒2の予防保全作業が、XY移動設置型テーブル78Bによる噴射ノズル装置11の移動だけで実施できるようになる。
これは、約30本から約60本もある炉内計装筒2の予防保全作業を効率的に行うためであり、これによりビーム開口部82の一箇所内に配置される複数本の炉内計装筒2の作業が連続して実施できるようになり、XY移動設置型テーブル78Bに取付けられている噴射ノズル装置11のビーム開口部82への設定回数を少なくできるようにしている。
そして、始めにビーム開口部82の何れかにXY移動設置型テーブル78Aの下テーブル86を挿入した後、このビーム開口部82に対応して一箇所内に配置される複数本の炉内計装筒2に対して、XY移動設置型テーブル78Aにより噴射ノズル装置11を移動されて予防保全作業を行なった後、他のビーム開口部82にXY移動設置型テーブル78Bを移して、そのビーム開口部82に下テーブル86を挿入し、位置決めして予防保全作業を実施するという作業を順次、各ビーム開口部82毎に実行するのである。
このとき、この実施形態によれば、XY移動設置型テーブル78ABの移し代えと位置決めは、テンプレート81のビーム開口部82にXY移動設置型テーブル78Bの下テーブル86を挿入するだけで与えられので、位置決め精度が簡単に得られ、作業も簡単になり、短時間で済むことになる。
従って、このテンプレート76を用いることにより、加圧水型の原子炉容器の底部に等間隔で配置されていない炉内計装筒2の予防保全作業が、噴射ノズル装置11を少ない設定回数で実施することができ、従って、この図11の実施形態によれば、加圧水型の原子炉容器の底部に等間隔で配置されていない炉内計装筒2の予防保全作業が、噴射ノズル装置11の少ない設定回数で実施することができ、作業の効率化が図られる。
次に、図13により、この実施形態におけるXY移動設置型テーブル78Bの詳細について説明すると、このXY移動設置型テーブル78BによるX方向57への移動は、ビーム83の側面に設けてあるラック96にピニオン97が噛み合うことにより得られるようになっている。
このためピニオン97は、プレート100に取付けられているX方向駆動モータの回転駆動90によって歯車群を介して回転されるようになっており、これによりX方向57への移動が与えられる。このとき、プレート100は、上テーブル84に国定されているシリンダ98とシャフト99により連結され、これによりラック96に対するピニオン97の噛み合いがえられるようになっている。
また、Y方向58への移動は、噴射ノズル装置11が設置するベース91に取付けられているナット92に、XY移動設置型テーブル78の上テーブル84に取付けられているY方向スクリュー軸93が螺合していることにより得られ、このためY方向スクリュー軸93はY方向駆動モータ94により回転駆動され、これによりナット92がY方向58に送られることにより、ナット92と一体になっているベース91がY方向58へ走行することになる。
このとき、ベース91は、XY移動設置型テーブル78上に取付けられたY方向移動ガイド95によりガイドされ、これにより円滑且つ精度良くY方向58に移動する。なお、このXY移動設置型テーブル78Bに設置される噴射ノズル装置11の構造は、図6で説明したものと同様であるため、ここでの説明は割愛する。
この実施形態によれば、テンプレート81のビーム開口部82に設置したXY移動設置型テーブル78Bと一体となった噴射ノズル装置11を、XY移動設置型テープ78によってビーム開口部82内を移動することで、噴射ノズル装置11は炉内計装筒2の本数分設定する必要がなく、1回の設定でビーム開口部82に配置されている複数本の炉内計装筒2の予防保全作業が可能となり、作業の効率化を図ることができる。
図14は検査カメラを備えた本発明による噴射ノズル装置11の一実施形態で、ここで図14の(a)は正面から見た図で同図(b)は側面から見た図、それに同図(c)は検査カメラの詳細を示した図であり、このとき噴射ノズル装置11の基本的な構成は、図6で説明した実施形態と同じなので、ここでの説明は割愛する。
検査カメラ101は、方向48Aで示すようにスウイングされ、これにより検査カメラ101で撮像した画像をモニタ20で表示することにより、炉内計装筒2及び原子炉容器1の底部を検査することができる。このとき検査カメラ101は、噴射ノズル装置11の昇降機構と回転機構により、噴射ノズル7と一緒に昇降し、且つ回転する。そして、更に方向48Aで示すようにスウイングする。
このときの検査カメラ101のスウイング機構は、噴射ノズル装置11のプレート37に取付けられているボックス内にあるカメラスウイング駆動モータ103と歯車102群で構成され、カメラスウイング駆動モータ103を回転させることにより方向48Aで示すようにする。これにより、炉内計装筒2の残留応力改善と健全性確認を、噴射ノズル装置11により効率良く作業することができる。
ところで、以上に説明した実施形態は、何れも炉内計装筒2の予防保全を実施するため、図1に示すように、原子炉内の炉心構造物を取り外した状態にし、原子炉容器の下方の内壁に備えられている炉心支持部材3が上から見えるようにした後、この炉心支持部材3に噴射ノズルを備えた予防保全のための装置であるターンテーブル10やテンプレート78、或るいはテンプレート81を据え付けるようにしているが、以下に説明する実施形態は、炉心構造物を取り外した後、前記原子炉容器の底部に林立している炉内計装筒に予防保全のための装置を据え付けるようにしたもので、図15が、その一実施形態である。
そして、この図15の実施形態では、噴射ノズル装置104にポール105を取付け、これをオペレーティングフロアOPに設置されている作業台車14のホイストクレーン15にワイヤロープ16で吊り下げ、炉内計装筒2に噴射ノズル装置104を据え付けるようになっている。このとき、ポール105は、複数本の短いポール(短尺ポール)を繋ぎ合わせて必要な長さにしたものである。
この実施形態による噴射ノズル装置104を炉内計装筒2に据え付ける作業は、まず、原子炉建屋の揚重設備である天井クレーン(図示してない)に噴射ノズル装置104を吊上げて移動し、噴射ノズル装置104に短尺ポールを次々と継ぎ足しながら吊り降ろしていき、最後の短尺ポールを接続して必要な長さのポール105にした後、噴射ノズル装置104をポール105により天井クレーンからオペレーティングフロアOPに設置されている作業台車14のホイストクレーン15のワイヤロープ16に吊り替える。
そして、吊り替えた後、ホイストクレーン15を操作して噴射ノズル装置104を予防保全の対象となる炉内計装筒2に据え付け、クランプして取付けを完了させるのであるが、このとき監視カメラ19と、噴射ノズル装置104に装備されてる検査カメラで撮像した映像をモニタ20で監視しながら作業を実施する。
ここでオペレーティングフロアには制御盤12が設置してあり、これに噴射ノズル装置104からの制御ケーブル21やエアホース22が接続してあり、これにより噴射ノズル装置104の遠隔操作を実施するのであるが、このときの噴射ノズル装置104に高圧水を供給する構成は、既に説明した図5の実施形態と同じであるので、ここでは説明を割愛する。
従って、この図15の実施形態によれば、噴射ノズル装置104により、特に加圧水型の原子炉における原子炉容器1を対象として、その底部に配置される炉内計装筒2に対して予防保全の実施が可能となる。このとき、図示されているように、噴射ノズル装置104を複数台(図では2台)準備すれば、炉内計装筒2の予防保全を複数本、並行して作業することも可能である。
次に、この実施形態における噴射ノズル装置104について、図16により説明する。ここで、この図16の(a)は正面から見た図で、(b)は側面から見た図であり、これらの図において、この噴射ノズル装置104は、炉内計装筒2にクランプし姿勢保持するクランプ機構と、高圧ポンプで昇圧された高圧水を噴射する噴射ノズル104、噴射ノズ118を噴射開姑位置へ設定するノズル前後機構、ノズル昇降機構、ノズルスウイング機構、それに装置回転機構とで構成されている。
そして、これにより、噴射ノズル装置104は炉内計装筒2に着座し、クランプ機構により姿勢保持したあと、噴射ノズル前後、噴射ノズル昇降、噴射ノズルスウイング、装置回転による噴射ノズル旋回の順番で動作し、噴射ノズル118を噴射開始位置に設定するようになっている。
そこで、まず、始めにクランプ機構について説明すると、これは、図17に示すように、クランプシリンダ106とクランプシリンダ軸107、クランプブロック152、それにクランパー108の各部により構成されている。そして、このクランパー108の上側は、スライド固定軸109によりクランプブロック152と連結され、下側は固定軸112により挿入ガイド110側のブロック111に連結されている。このときクランプシリンダ106の動作によりクランプシリンダ軸107が伸縮するようになっている。
そして、まず、炉内計装筒2に対するクランプ(掴み動作)は、図17(a)に示すように、クランプシリンダ軸107が縮んだとき与えられ、スライド固定軸109がクランパー108のスライド溝内を上にスライドして、クランパー108が内側(炉内計装筒2側)に移動し、炉内計装筒2がクランプされた状態となる。
次に、アンクランプ(放し動作)は、図17(b)に示すように、クランプシリンダ軸107が伸びたとき与えられ、クランパー108が外側に移動し、炉内計装筒2がアンクランプされた状態となる。
次に、ノズル前後機構について説明すると、これは、図16に示すように、ノズル前後シリンダ113、前後軸114、前後テーブル115、前後移動ガイド116、それにポール117により構成されている。そして、前後シリンダ113を動作させることにより、前後シリンダ113に接続されている前後軸114と前後テーブル115、それにポール117が動かされ、このポール117に取付けてある噴射ノズル118が前後することになる。このとき、前後テーブル115が前後ガイド116により案内されるので、円滑且つ精度よく噴射ノズル118を動かすことができる。
次に、ノズル昇降機構について説明すると、これは、昇降駆動モータ119、歯車120、昇降スクリュー軸121、昇降テーブル122、それに昇降ガイド123により構成されている。そして、この昇降テーブル122に取付けられているブロック124が昇降スクリュー軸121に螺合されている。
そこで、この昇降スクリュー軸121が、昇降駆動モータ119により、歯車120群を介して回転駆動されると、ブロック124が上下方向に送られ、このブロック124と一体となっている昇降テーブル122が昇降し、この昇降テーブル122の昇降移動により噴射ノズル118が昇降されることになる。このとき、昇降テーブル122がサポート125に取り付けられている昇降ガイド123に案内されることで、円滑且つ精度良い昇降が得られる。
次に、ノズルスウイング機構について説明すると、これは、図18に示すように、ポール117に取付けられたノズルスウイングシリンダ126とスウイングシリンダ軸127、リンク128、回転固定軸129、それに固定軸130より構成されている。そして、ノズルスウイングシリンダ126からのスウイングシリンダ軸127とリンク128が回転固定軸129で連結され、リンク128と噴射ノズル118が固定軸130で連結されている。
そこで、まず、噴射ノズル118は、図18(a)に示すように、ノズルスウイングシリンダ126が動作して、スウイングシリンダ軸127が伸びたとき、リンク128が固定軸130を支点にして回転し、この結果、噴射ノズル118は真下方向にスウイングして原子炉容器側の真下方向に向く。反対に、スウイングシリンダ軸127が縮んだときには、噴射ノズル118は斜め方向にスウイングして炉内計装筒側に向く。
次に、装置回転機構について説明すると、これは装置回転駆動モータ131と歯車132により構成され、装置回転駆動モータ131を回転駆動することにより、歯車132を介して装置胴133が回転させることになる。そして、この装置胴133の中には、上記したようにノズル前後機構、ノズル昇降機構、ノズルスウイング機構があり、これらに噴射ノズル118が保持されているので、装置回転駆動モータ131の回転駆動により噴射ノズル118を旋回させることができる。
以上の動作により、噴射ノズル118を所定の噴射開始位置に設定することができ、前述で説明したノズル昇降及びノズルスウイングと、ノズル旋回の各動作により炉内計装筒2の予防保全を実施することができる。
次に、上記した噴射ノズル装置104の他の実施形態として、検査カメラと監視カメラを装備した噴射ノズル装置について、図19により説明する。ここで、この図19の(a)は正面から見た図で、同図(b)は側面から見た図、そして同図(c)は一部を拡大して見た図である。
この図19において、この実施形態による噴射ノズル装置104は、上記したように、検査カメラ134と監視カメラ150、それに照明装置151を装備したもので、噴射ノズル118を備えた噴射ノズル装置104の本体の構造は、図16で説明した実施形態と同じであるので、ここでの詳しい説明は割愛する。
そして、ここでも検査カメラ134の駆動機構は、上記したカメラ前後機構とカメラ昇降機構、カメラスウイング機構、それに装置回転機構で構成されている。
そして、まず、カメラ前後機構は、カメラ前後駆動モータ135と歯車136、前後スクリュー軸137、前後テーブル138、それに前後移動ガイド139により構成されている。このとき検査カメラは、前後テーブル138に取付けられているカメラスウイングポール140の下端に保持され、前後テーブル138のスライドと共に前後するようになっている。
このため、前後テーブル138の裏側には前後スクリュー軸137と螺合したナットが設けてあり、前後スクリュー軸137がカメラ前後駆動モータ135から歯車136群を介して回転駆動されることによって、前記のナットが前後方向に送られ、前後テーブル138が前後し、検査カメラ134が前後に動かされるようになる。このとき、前後テーブル138は、前後移動ガイド139により案内され、これにより円滑且つ精度よく検査カメラ134が前後する。
次に、カメラ昇降機構は、カメラ昇降駆動モータ141と歯車142、昇降スクリュー軸143、昇降テーブル144、それに昇降ガイド145により構成されている。そして、昇降テーブル144に取付けられているブロック146が昇降スクリュー軸143と螺合している。
そこで、昇降スクリュー軸143が、カメラ昇降駆動モータ141から歯車142群を介して回転駆動されると、これによりブロック146か上下方向に送られ、この結果、このブロック146と一体となっている昇降テーブル144が昇降し、この昇降テーブル144に取付けられているカメラ前後機構とカメラスウイング機構も一体となって昇降する。このとき、昇降テーブル144は、サポート147の昇降ガイド145にガイドされることで、円滑且つ精度良く検査カメラ134が昇降する。
次に、ノズルスウイング機構は、カメラスウイング駆動モータ148とスウイング駆動軸153、それに歯車149により構成され、この歯車149の一方の軸に検査カメラ134が取付けられている。そこて、検査カメラ134は、カメラスウイング駆動モータ148の回転駆動がスウイング駆動軸153から歯車149に伝達されることにより回転され、スウイングする。
次に、装置回転機構は、図16で説明している装置回転駆動モータ131、歯車132から構成されている。そして、装置胴133が装置回転駆動モータ131の回転駆動から歯車132群を介して回転されることにより、装置胴133内の各機構が回転し、その中でカメラ駆動機構に取付けられている検査カメラ134が回転する。
ここで、この噴射ノズル装置104は、据え付け時の監視用として監視カメラ150と照明装置151を装備している。このとき監視カメラ150には、そのレンズの先端にプリズムが設けてあり、これにより監視カメラ150を真下に向けた状態で、噴射ノズル装置104の炉内計装筒2への据え付け状況を監視することができる。
従って、この噴射ノズル装置104により、検査カメラ134による炉内計装筒2の残留応力改善と健全性確認が可能になり、このとき監視カメラ150による据え付け撤去作業の監視により、効率良く作業することが可能となる。
本発明の実施形態が適用対象としている加圧水型の原子炉容器の一例を示す側断面図である。 本発明の実施形態が適用対象としている加圧水型の原子炉容器の一例を示す平面図である。 本発明の実施形態による高圧水の噴射方向の説明図である。 本発明の実施形態による炉内計装筒の予防保全方法の説明図である。 本発明による炉内計装筒予防保全方法の第1の実施形態を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態における噴射ノズル装置の構造図である。 本発明の第1の実施形態におけるガイドリングとターンテーブルの構造図である。 本発明による炉内計装筒予防保全方法の第2の実施形態を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態における格子構造テンプレートの説明図である。 本発明の第2の実施形態における噴射ノズル装置XY移動設置型テーブルの説明図である。 本発明による炉内計装筒予防保全方法の第3の実施形態を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態におけるビーム構造テンプレートの説明図である。 本発明の第3の実施形態における噴射ノズル装置XY移動設置型テーブルの説明図である。 本発明による検査カメラを装備した噴射ノズル装置の一実施形態を示す説明図である。 本発明による炉内計装筒予防保全方法の第4の実施形態を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態における噴射ノズル装置の説明図である。 本発明の第4の実施形態におけるクランプ装置の説明図である。 本発明の第4の実施形態における噴射ノズルのスウイング機構の説明図である。 本発明の第4の実施形態におけるる検査カメラを装備した噴射ノズル装置の説明図である。
符号の説明
1:原子炉容器
2:炉内計装筒
3:炉心支持部材(金具)
4:円筒部材
5:噴流
6:衝突噴流
7:噴射ノズル
8:中心軸
9:ガイドリング
10:ターンテーブル
11:噴射ノズル装置
12:制御盤
13:高圧ポンプ
14:作業台車
15:ホイストクレーン
16:ワイヤロープ
17:位置決めブロック
18:XY移動テーブル
19:監視カメラ
20:モニタ
21:制御ケーブル
22:エアホース
24:高圧ホース
25:装置外筒
26
28:回転軸
31:シャフト
34:リンク
37:プレート
40:前後
X2:炉内計装筒
X5:噴流
X8:軸
11:噴射ノズル装置
14:作業台車
17:位置決めブロック
20:モニタ

23:低圧ホース
26:装置内筒
29:炉内計装筒軸中心
32:リンク
35:スライド回転軸
38:ブロック
41:装置昇降駆動モータ
X3:炉心支持金具
X6:衝突噴流
X9:ガイドリング
12:制御盤
15:ホイストクレーン
17:位置決めブロック
18:XY移動テーブル
21:制御ケーブル
24:高圧ホース
25:装置外筒
26:装置内筒
27:噴射ノズルヘッド
30:ノズル前後シリンダ
33:リンク
36:固定回転軸
39:スライド溝
42:昇降スクリュー軸
43:ナット
44:昇降ガイド
45:昇降46:ノズルスウイング駆動モータ
47:歯車
48:ノズルスウイング
49:ノズル回転駆動モータ
50:歯車
51:ノズル回転
52:回転駆動モータ
53:歯車
54:サポート
55:回転
56:旋回
57:X方向
58:Y方向
59:旋回駆動モータ
60:ベルト車(原車)
61:内歯車
62:外歯車
63:ベルト車(従車)
64:ベルト
65:ベース
66:ガイドローラ
67:ナット
68:方向スクリュー軸
69:方向駆動モータ
70:方向移動ガイド
71:ベース
72:ナット
73:Y方向スクリュー軸
74:Y方向駆動モータ
75:Y方向移動ガイド
76:テンプレート(格子構造)
77:位置決めブロック
78:Y移動設置型テーブル
79:格子
80:格子開口部
81:テンプレート(ビーム構造)
82:ビーム開口部
83:ビーム
84:上テーブル
85:ナット
86:下テーブル
87:方向スクリュー軸
88:歯車
89:方向駆動モータ
90:方向移動ガイド
91:ベース
92:ナット
93:Y方向スクリュー軸
94:Y方向駆動モータ
95:Y方向移動ガイド
96:ラック
97:ピニオン
98:シリンダ
99:シャフト
100:プレート
101:検査カメラ
102:歯車
103:カメラスウイング駆動モータ
104:噴射ノズル装置
105:ポール
106:クランプシリンダ軸
107:クランプ軸
108:クランパー
109:スライド固定軸
110:挿入ガイド
111:ブロック
112:ブロック
113:ノズル前後シリンダ
114:前後シリンダ軸
115:前後テーブル
116:前後移動ガイド
117:ポール
118:噴射ノズル
119:昇降駆動モータ
120:歯車
121:昇降スクリュー軸
122:昇降テーブル
123:昇降ガイド
124:ブロック
125:サポート
126:ノズルスウイングシリンダ
127:スウイングシリンダ軸
128:リンク
129:固定回転軸
130:固定軸
131:装置回転駆動モータ
132:歯車
133:装置胴
134:検査カメラ
135:カメラ前後駆動モータ
136:歯車
137:前後スクリュー軸
138:前後テーブル
139:前後移動ガイド
140:ポール
141:カメラ昇降駆動モータ
142:歯車
143:昇降スクリュー軸
144:昇降テーブル
145:昇降ガイド
146:ブロック
147:サポート
148:カメラスウイング駆動モータ
149:歯車
150:監視カメラ
151:照明
152:クランプブロック
153:スウイング駆動軸

Claims (7)

  1. 原子炉容器内に林立している炉内計装筒の外面と前記原子炉容器の底部の少なくとも一方に、噴射ノズルからキヤビテーション気泡の発生を伴う高圧水を噴射して前記炉内計装筒と前記原子炉容器の底部の少なくとも一方の残留応力を改善し、応力腐食割れを防止する炉内計装筒の予防保全方法において、
    前記炉内計装筒の上端部において当該炉内計装筒の外側から掴み動作し、遠隔操作されるクランパー部材からなるクランプ手段を備えた噴射ノズル手段を用い、
    前記原子炉容器の中から炉心構造物を取外した後、前記原子炉容器の中に前記噴射ノズル手段を吊り降ろし、
    前記クランプ手段により上から前記炉内計装筒に前記噴射ノズル手段を据え付け、前記クランパー部材によりクランプして姿勢保持した後、前記噴射ノズル手段に備えられている噴射ノズルを遠隔操作して前記炉内計装筒の外面に高圧水を噴射することを特徴とする炉内計装筒の予防保全方法。
  2. 請求項1に記載の炉内計装筒の予防保全方法において、
    前記噴射ノズル手段がポールを継ぎ足しながら前記原子炉容器の中に吊り降ろされることを特徴とする炉内計装筒の予防保全方法。
  3. 請求項1に記載の炉内計装筒の予防保全方法において、
    前記噴射ノズルによる予防保全は、前記炉内計装筒に対しては噴射ノズルを下向きに傾斜させ、一方向から噴射したときの効果範囲より周方向からの噴射回数を求めて軸方向に噴射し、前記原子炉容器底部に対しては、噴射ノズルを真下に向け前記炉内計装筒の軸を中心に旋回させて噴射することを特徴とする炉内計装筒の予防保全方法。
  4. 原子炉容器内に林立している炉内計装筒の外面と前記原子炉容器の底部の少なくとも一方に、噴射ノズル装置の噴射ノズルからキヤビテーション気泡の発生を伴う高圧水を噴射して前記炉内計装筒と前記原子炉容器の底部の少なくとも一方の残留応力を改善し、応力腐食割れを防止する炉内計装筒の予防保全装置において、
    前記噴射ノズル装置に、前記炉内計装筒の上端部において当該炉内計装筒の外側から掴み動作し、遠隔操作されるクランパー部材からなるクランプ機構を設け、
    前記原子炉容器の中から炉心構造物を取外した後、前記噴射ノズル装置を前記炉内計装筒に上から装着したとき、前記噴射ノズル装置が前記クランプ機構の前記クランパー部材により前記炉内計装筒に位置決め固定された後、前記噴射ノズル手段に備えられている噴射ノズルを遠隔操作して前記炉内計装筒の外面に高圧水を噴射することを特徴とする炉内計装筒の予防保全装置。
  5. 請求項4に記載の炉内計装筒の予防保全装置において、
    前記噴射ノズル装置が、少なくとも、前記噴射ノズルを前記炉内計装筒外面に対して周方向に移動させる手段と、軸方向に移動させる手段と、径方向に移動させる手段と、首振り移動させる手段とを備えていることを特徴とする炉内計装筒の予防保全装置。
  6. 請求項4に記載の炉内計装筒の予防保全装置において、
    前記噴射ノズル装置が、少なくとも監視カメラと検査カメラを備え、
    前記炉内計装筒に対する前記噴射ノズル装置の装着作業が、前記監視カメラにより監視でき、
    前記炉内計装筒外面と前記原子炉容器の底部の少なくとも一方の健全性が、前記検査カメラにより確認できるように構成されていることを特徴とする炉内計装筒の予防保全装置。
  7. 請求項4に記載の炉内計装筒の予防保全装置において、
    前記噴射ノズル装置による予防保全は、前記炉内計装筒に対しては噴射ノズルを下向きに傾斜させ、一方向から噴射したときの効果範囲より周方向からの噴射回数を求めて軸方向に噴射し、前記原子炉容器底部に対しては、噴射ノズルを真下に向け前記炉内計装筒の軸を中心に旋回させて噴射することを特徴とする炉内計装筒の予防保全装置。
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