JP4620304B2 - 押ボタンスイッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は押ボタンスイッチに係り、特に、押ボタンスイッチを取付けるための基板に押ボタンスイッチの本体を簡単に取付けられるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、列車制御用操作盤に用いられるような押しボタンスイッチは、基板に設けられている挿入孔に押ボタンスイッチの本体(以下、「スイッチ本体」という。)を挿入したのち、特殊な工具を用いてナットをスイッチ本体に設けられている雄ねじに螺合させてスイッチ本体を基板に取付けるようにしている。
【0003】
図6及び図7を用いて従来の押ボタンスイッチを説明すると、図6は、押ボタンスイッチを取付けている列車制御用操作盤Tの一部分の正面図である。この列車制御用操作盤Tの表面は、多数のモザイクパネルM,M…を組合わせて構成されているとともに、各モザイクパネルM,M…の表面には、列車の走行する路線Lが描かれている、そして、モザイクパネルM,M…の一部には、背面(裏面)に設けられているスイッチ本体(後述の図7の100参照)を操作する押ボタン式の操作部aが設けられている。
【0004】
図7は、図6の一個のモザイクパネルM部分のA−A線拡大断面図であって、スイッチ本体100は、基板Pに取付けられ、また、モザイクパネルMは、その基板Pの表面側(図7において左側)に突出して設けられている壁面P′の内側にモザイクパネルMと一体的にもうけられちえる係止片M′を介して着脱自在に設けられている。
【0005】
モザイクパネルMに設けられている操作部aは、ナットN1 を介してそのモザイクパネルMにあけられている穴に取り付けられているとともに、一端に押ボタンa1 を有する作動軸a2 がスプリングSにより、常時、基板P側の反対方向(図7では左側方向)に押圧されている。なお、詳細な図面及び説明は省略するが、作動軸a2 には、ストッパ機構が設けられていて、その作動軸a2 は、所定以上、基板P側と反対側へ突出しないように工夫されている。
【0006】
スイッチ本体100は、基板Pに設けられている段付の挿入孔P1 にナットN2 を介して取付けられている。すなわち、スイッチ本体100の一端側(図7においては左側)に設けられている雄ねじ部101が挿入孔P1 内に挿入され、その挿入された雄ねじ部101に、その挿入孔P1 に入り、かつ、ナットN2 を回動させることができる特殊な工具(図示せず)を用いてナットN2 をその雄ねじ部101に螺合させてスイッチ本体100を基板Pに取付けるようにしている。
【0007】
スイッチ本体100内には、図示しないが、雄ねじ部101から突出して設けられている駆動軸102が操作部aの押ボタンa1 が矢印▲1▼に示されるように押下されたとき、その作動軸102によりON又はOFFされるスイッチ素子が設けられている。そして、そのスイッチ素子のスイッチ信号は、スイッチ本体100の他端側(図7では右端側)に設けられている端子片103a,103bから取出せるように構成されている。これら端子片103a,103bは、ビスを用いてスイッチ本体100に組み込まれている。また、これら端子片103a,103bには、図示しないが、着脱自在なソケットが設けられ、そのソケットに接続されたリード線を介してスイッチ信号が所定の箇所に送出できるように構成されている。
【0008】
なお、スイッチ本体100には、駆動軸102をモザイクパネルP側に押圧する押圧機構が設けられているが、ここでは省略されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の押ボタンスイッチは、基板に設けられている挿入孔に特殊な工具を用いて取り付けなければならないので、組立作業が面倒であり、また、端子片の取り付けもビス等を利用して組み立てなければならないとともに、部品点数が多くなるという欠点があった。
【0010】
そこで、本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、基板への取付が簡単で、しかも、部品点数が少く、さらに簡単に製造することのできる押ボタンスイッチを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る押ボタンスイッチは、上記目的を達成するために、押ボタンスイッチ本体の挿入される挿入孔を有するとともに、その挿入孔の底部にはその押ボタンスイッチ本体の端子片が貫通することのできる開口部を有する基板と、その基板に設けられている挿入孔に前記押ボタンスイッチ本体が挿入されたときに、その基板面から突出したその押ボタンスイッチ本体の端子片のその基板面に位置する部分に設けられた切欠部とを有し、前記基板に設けられている挿入孔に前記押ボタンスイッチ本体を挿入したのち、その押ボタンスイッチ本体の端子片をその端子片に設けられている切欠部を中心に回動してその押ボタンスイッチ本体をその基板に固定するものであり、前記押ボタンスイッチの本体を挿入する側の基板には、その押ボタンスイッチの本体を操作する操作部を装着することのできるモザイクパネルを着脱自在に設けたことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、上記図7と同様に、上記図6に示される一つのモザイクパネルP部分の断面図である。
【0013】
なお、上記図6及び図7と同一構成要素については同一符号を付している。これら同一符号の構成要素については、説明が重複するため省略するが、この図1に示される操作部aは、上記図7に示されているスプリングSにより押圧力が付されていないが、この押圧力は、後述するスイッチ本体に設けられているスプリングにより得ることができ、また、操作部a内にスプリングを設けて得ることができる。さらに、基板Pに設けられる挿入孔P1 の形状は、上記図7の挿入孔P1 と異なっているが、この図1に示される挿入孔P1 は、スイッチ本体の中央部分が間隙を生ずることなく挿入できる大きさに形成されている。
【0014】
図1中、1は、スイッチ本体であって、基板Pに設けられている挿入孔P1 にモザイクパネルP側(図1において左側)から挿入されている。そして、スイッチ本体1が挿入孔P1 に挿入されたとき、その挿入孔P1 の底部2に設けられている一対の開口部3a,3bを通してスイッチ本体1に設けられている一対の端子片4a,4bが突出できるように構成されている。これら端子片4a,4bには、スイッチ本体1が挿入孔P1 に挿入されたときに、基板Pから突出したその基板面の位置に対向した位置に半円状の切欠部4a′,4b′がそれぞれ設けられている。
【0015】
図1中、5は、駆動軸であって、上記図7の駆動軸102と同様に、スイッチ本体1内に設けられているスイッチ素子をON,OFFできるように構成されている。
【0016】
図2は、スイッチ本体1の一部を断面で示した正面図である。この図2から明らかなように、一対の端子片4a,4bは、スイッチ素子片6a,6bにハンダ7a,7bにより溶着されており、その周囲がプラスチック8で成形されている。すなわち、このスイッチ本体1は、一対の端子片4a,4bをビス等を用いて組立てることなく、樹脂成形によって製造されている。
【0017】
図3は、スイッチ本体1のスイッチ機構の原理を示す参考図である。すなわち、このスイッチ本体1のスイッチ動作は、駆動軸5が押ボタンa1 が押下されることにより(図1の矢印▲1▼参照)、矢印▲2▼に示されるように、バネ(図1及び図2では省略)9に抗して移動されたとき、その駆動軸2の他端側(図2において右端側)に設けられている導電性の操作子(図1及び図2では省略)10を一対のスイッチ素子片66a,6bの先端に当接させることができるように構成されている。したがって、一対のスイッチ素子片6a,6bに操作子10が当接したときは、一対の端子片4a,4bが電気的に接続されてスイッチON信号を所定箇所へ送出することができる。
【0018】
なお、スイッチ本体1に設けられるスイッチ機構は、上述に限らず、スイッチ素子片6a,6bにスプリング片をそれぞれ設け、一方のスプリング片を操作子10で他方のスプリングに当接させるような周知のスイッチ機構とすることもできる。
【0019】
図4及び図5は、スイッチ本体1を基板Pに取付けるときの状態を示していて、図5は、図4を右側から見た図に相当している。先ず、スイッチ本体1が基板Pの挿入孔P1 の底部2まで挿入されると(図5(a)参照)、一対の端子片4a,4bに設けられている切欠部4a′,4b′は、基板Pの面に位置する(図4(a)参照)。次いで、ペンチ等の簡単な工具を用いて基板Pから突出している端子片4a,4bを端子片4a,4bの長軸を中心にして約45°回転させると(図4(a)の矢印▲3▼参照)、端子片4a,4bは、切欠部4a′4b′を中心に回動し、その回動した部分が底部2に設けられている開口部3a,3bから外れてスイッチ本体1のモザイクパネルM側への移動が阻止され、これにより、スイッチ本体1が基板Pへ固定される。
【0020】
なお、基板Pに固定されたスイッチ本体1の端子片4a,4bには、図示しないが、着脱自在なソケットが設けられ、そのソケットに接続されたリード線を介してスイッチ信号が所定箇所へ送出される。
【0021】
【発明の効果】
本発明に係る押ボタンスイッチは、押ボタンスイッチ本体の挿入される挿入孔を有するとともに、その挿入孔の底部にはその押ボタンスイッチ本体の端子片が貫通することのできる開口部を有する基板と、その基板に設けられている挿入孔に前記ス押ボタンイッチ本体が挿入されたときに、その基板面から突出したその押ボタンスイッチ本体の端子片のその基板面に位置する部分に設けられた切欠部とを有しているので、端子片を回動させるだけでス押ボタンイッチ本体を基板に簡単に取付けることができる。また、押ボタンスイッチ本体を挿入する側の基板に、その押ボタンスイッチ本体を操作する操作部を装着することのできるモザイクパネルを着脱自在に設けるようにしているので、各種処理機に容易に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る押ボタンスイッチを取付けている一つのモザイクパネル部分の断面図である。
【図2】スイッチ本体の一部を断面で示した正面図である。
【図3】スイッチ本体のスイッチ機構の原理図である。
【図4】スイッチ本体を基板に取付けるときの状態を説明する説明図である。
【図5】スイッチ本体を基板に取付けるときの状態を説明する説明図である。
【図6】列車制御用操作盤の一部分の正面図である。
【図7】従来の押ボタンスイッチを取付けている一つのモザイクパネル部分の断面図である。
【符号の説明】
P 基板
P1 挿入孔
P′ 壁面
M モザイクパネル
M′ 係止片
a 操作部
a1 押ボタン
a2 作動軸
1 押ボタンスイッチの本体(スイッチ本体)
2 底部
3a,3b 開口部
4a,4b 端子片
4a′,4b′ 切欠部
5 駆動軸
6a,6b スイッチ素子片
7a,7b ハンダ
8 プラスチック
9 ばね
10 操作子
Claims (1)
- 押ボタンスイッチの本体の挿入される挿入孔を有するとともに、その挿入孔の底部にはその押ボタンスイッチの本体の端子片が貫通することのできる開口部を有する基板と、前記基板に設けられている挿入孔に前記押ボタンスイッチの本体が挿入されたときに、その基板面から突出したその押ボタンスイッチの本体の端子片のその基板面に位置する部分に設けられた切欠部と、を有し、前記基板に設けられている挿入孔に前記押ボタンスイッチの本体を挿入したのち、その押ボタンスイッチの本体の端子片をその端子片に設けられている切欠部を中心に回動してその押ボタンスイッチの本体をその基板に固定するものであり、前記押ボタンスイッチの本体を挿入する側の基板には、その押ボタンスイッチの本体を操作する操作部を装着することのできるモザイクパネルを着脱自在に設けたことを特徴とする押ボタンスイッチ。
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- 2001-09-25 JP JP2001291921A patent/JP4620304B2/ja not_active Expired - Lifetime
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