JP4618915B2 - 総ころ軸受およびこれを用いた遊星歯車減速装置 - Google Patents

総ころ軸受およびこれを用いた遊星歯車減速装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建設機械やロボット,ポンプ等の遊星歯車など、高負荷容量が求められる箇所に用いられる総ころ軸受およびこれを用いた遊星歯車減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
種々の用途、例えば建設機械向けの遊星歯車減速装置において、その遊星歯車の支持等に保持器付き針状ころが用いられている。従来の保持器付き針状ころは、ころの脱落防止のために、保持器のポケット内の内周縁と外周縁とに、内爪および外爪を設けてころを保持させている。
この他に、遊星歯車減速装置等において、負荷容量を増加させるために、保持器付き針状ころに変えて、総ころ形式の軸受を使用する場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の保持器付き針状ころは、ころを保持するために柱部が必要になり、この柱部は内爪および外爪を形成するために、内爪を形成する柱部は、ピッチ円よりも僅かに小径位置に形成(外爪はピッチ円よりも僅かに大径位置に形成)することになって、ころ間隔が広がる。そのため、限られたスペース内に設置するには、必然的にころ本数を減少せざるを得ない。
また、通常の総ころ形式では、ころを1本ずつ手作業で軸受使用装置内に組み込まなくてはならないので、作業が非常に悪い。
キーストン型の総ころ軸受は、ころ同士の干渉によって、各ころを外輪の内径面に張り付かせたものであるため、保持器を有しなくても、ころの脱落がない。しかし、軸受部品として軸受使用機械とは別体の外輪が必要であり、設置スペースが増大するうえ、構成が複雑になる。
【0004】
また、遊星歯車減速装置における遊星歯車とクランク軸間に介在させる軸受では、保持器の鍔部面積の要求がある。すなわち、クランク軸の隣接する偏心軸部に2枚の遊星歯車を並べて設置したものでは、これら偏心軸部の偏心回転に伴い、軸受の保持器が、隣接する遊星歯車の幅面と慴接する。そのため、鍔部の面積がある程度なければ、隣接する遊星歯車の内径に干渉してしまう恐れがある。
【0005】
この発明の目的は、ころ本数の減少を防ぎ、かつ軸受使用機械への組み込み性を向上させた総ころ軸受を提供することである。
この発明の他の目的は、遊星歯車とクランク軸間に介在させる軸受が、隣接する遊星歯車の内径に干渉する問題がなく、かつ一定のスペース内で軸受部分の大きな負荷容量を得ることができて、装置全体のコンパクト化が図れ、かつ軸受の組み込み性に優れた遊星歯車減速装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の総ころ軸受は、周方向に複数のポケットを有し、外径がころ配列の外接円よりも僅かに小径に形成された環状の保持器と、この保持器のポケット内に収容され、周方向に総ころ状態に密接配列されるころとからなり、保持器の隣り合うポケット間の柱部により、ころの保持器外径側への脱落が防止され、前記ころが保持器のポケット内に収容された状態で、、周方向に隣合うころの間に、これら隣合うころ同士が干渉し合うことによってころの保持器からの内径側への脱落が防止される0.05mm以上0.5mm以下の干渉量を有する。
この構成によると、保持器の隣合うポケット間の柱部が、ころの保持器外径側への脱落を防止する。ころの保持器内径側への脱落防止は、ころが密接配列されていて、隣合うころ同士が干渉し合うことにより得られる。このため、ころ配列のピッチ円部分において、保持器の柱部が不要になり、保持器を有しない総ころ軸受と同じだけのころ本数を挿入することができる。また、従来品の総ころ形式とは異なり、ころは保持器で保持されていて、ばらばらにならず、軸受使用機械への組み込みや、保管,運搬等の取り扱いも容易になる。このように、ころ本数の減少が防げて、負荷容量を増加することができ、軸受寿命を長くすることができる。同じ負荷容量を満足させるのであれば、軸受サイズを小さくすることができ、軸受使用機械をコンパクトにすることができる。
【0007】
この発明の総ころ軸受において、上記保持器の両端に、内径側に延びる環状の鍔を一体に形成しても良い。
このように保持器を鍔付きとした場合、保持器の剛性が向上すると共に、複列で使用される場合に、保持器同士の接触があっても、鍔の側面同士で接触することになって、径方向の内外に引っ掛かりを生じることが防止される。
【0008】
上記保持器は合成樹脂により形成したものであっても良い。保持器を合成樹脂製とした場合は、樹脂の弾性変形のため、密接配列されるころの保持器への組み込みが容易になる。また、樹脂の持つ自己潤滑性で滑らかな保持が行え、樹脂の成形容易性により、保持器の製造も容易に行える。
【0009】
上記保持器は、低炭素鋼により形成し、その表面を硬化処理したものであっても良い。保持器を低炭素鋼により形成した場合は、硬質の鋼材を用いた場合に比べて加工性が良く、密接配列されるころの保持器への組み込みも容易である。また保持器表面が硬化処理してあると、保持器が隣接する部品と摺接する使用形態の場合にも、耐摩耗性に優れる。
【0010】
この発明の総ころ軸受は、遊星歯車減速装置における遊星歯車と、この遊星歯車を支持する支持軸との間に設置されるものであって良い。
遊星歯車減速装置において、遊星歯車の支持には大荷重が必要となり、またその支持部は限られたスペースで、しかも周辺に部品が多く、軸受組み込みの難しい箇所となる。そのため、この発明の総ころ状態で保持器付きとした軸受を用いると、そのコンパクトで負荷容量が大きく、かつ組み込み性が良いという特有の効果が、有効に発揮される。また、遊星ギヤは、高負荷であるが、一般に低回転であるため、総ころ形式のためにころ間の摩擦が大きくても、トルク損失の影響が少ない。
【0011】
この発明の遊星歯車減速装置は、内歯または外歯の太陽歯車と、この太陽歯車と同心に回転自在に設けられたキャリアと、このキャリアに回転自在に支持されて隣接する複数の偏心軸部を有するクランク軸と、このクランク軸の上記各偏心軸部に総ころ軸受を介して設置されて上記太陽歯車に噛み合う複数の遊星歯車とを備えた遊星歯車減速装置において、上記総ころ軸受は、周方向に複数のポケットを有し、外径がころ配列の外接円よりも僅かに小径に形成され、両端に、内径側に延びる鍔を一体に形成した環状の保持器と、この保持器のポケット内に収容され、周方向に総ころ状態に密接配列されるころとからなり、保持器の隣り合うポケット間の柱部により、ころの保持器外径側への脱落が防止され、前記ころが保持器のポケット内に収容された状態で、、周方向に隣合うころの間に、これら隣合うころ同士が干渉し合うことによってころの保持器からの内径側への脱落が防止される0.05mm以上0.5mm以下の干渉量を有する。また、上記総ころ軸受は、上記遊星歯車およびクランク軸の間で転動自在である。
このようにクランク軸の隣接する複数の偏心軸部に遊星歯車を設置した遊星歯車減速装置は、遊星歯車と偏心軸部の間に介在する軸受が、隣接する遊星歯車の内径に干渉することや、隣接する軸受の保持器同士が干渉することを防止する必要がある。保持器が上記のように鍔付きであると、上記のような干渉の防止機能を保持器の鍔で得ることができる。また、このような遊星歯車減速装置において、遊星歯車の支持には大荷重が必要となり、またその支持部は限られたスペースとなる。そのため、軸受として、総ころ状態で保持器付きとした軸受を用いることにより、そのコンパクトで負荷容量が大きく、かつ組み込み性が良いという特有の効果が有効に発揮される。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態を図1ないし図5と共に説明する。この総ころ軸受は、保持器1と、ころ2とで構成される。保持器1は、周方向に複数のポケット3を有する環状の部材である。保持器1の外径D1は、ころ2の配列の外接円の径D2よりも、僅かに小径に形成されている。ころ2は、保持器1の各ポケット3内に収容され、周方向に総ころ状態に密接して配列される。この密接した配列は、隣合うころ2ところ2が所定の干渉量を持つ配列とされる。すなわち、各ころ2が両隣のころ2と接する2点間の直線距離mが、ころ2の直径DW よりも小さくなるように設定される。上記干渉量は、例えば0.05mm以上で、0.5mm以下とされる。
【0013】
保持器1は、ポケット3の形成によって穴明きとなった円筒部1aの両端に、内径側に延びる環状の鍔1bが一体に形成されている。鍔1bの先端は、ピッチ円直径PCDよりも内径側に延びている。保持器1の円筒部1aにおける隣合うポケット3間の部分は、柱部4となる。各柱部4は、ころ配列の外径側における隣合うころ2の間の空間に位置する。
【0014】
保持器1は、低炭素鋼により形成し、その表面を硬化処理したものとされる。
保持器1を低炭素鋼等の鋼材により形成する場合、削り出し品としても、鋼板のプレス加工品としても良い。保持器1の上記の表面硬化処理は、軟窒化処理とされ、または浸炭焼入れおよび焼戻しの処理とされる。表面硬化処理は、保持器1の成形の後に行われる。保持器1は合成樹脂製としても良く、その場合、射出成形の可能な樹脂が好ましい。
【0015】
この構成の総ころ軸受によると、保持器1は、外径D1がころ配列の外接円径D2よりも僅かに小径に形成され、密接配列されたころ2を保持するため、次の各作用,効果が得られる。保持器1の隣合うポケット3間の柱部4が、ころ2の保持器外径側への脱落を防止する。保持器内径側へは、ころ2が密接配列されていて、隣合うころ2同士が干渉し合うことにより脱落しない。すなわち従来のキーストン型総ころ軸受と同様な原理で、内径側へのころ2の脱落が防止される。このため、柱部4はころ2よりも外径側の隣合うころ2間の空間のみに介在するものとでき、保持器を有しない総ころ軸受と同じだけのころ本数を挿入することができる。また、従来品の総ころ形式とは異なり、ころ2は保持器1で保持されていて、ばらばらにならず、軸受使用機械への組み込みや、保管,運搬等の取り扱いも容易になる。このように、ころ本数の減少が防げて、負荷容量を増加することができ、軸受寿命を長くすることができる。同じ負荷容量を満足させるのであれば、軸受サイズを小さくすることができ、組み込み機械等をコンパクトにすることができる。
【0016】
また、保持器1は両側に鍔1bを有するため、保持器1の剛性が向上すると共に、複列で使用される場合に、保持器1同士の接触があっても、鍔1bの側面同士で接触することになって、径方向の内外に引っ掛かりを生じることが防止される。
【0017】
保持器1の材質として、合成樹脂製とした場合は、樹脂の弾性変形のため、密接配列されるころ2の保持器1への組み込みが容易になる。また、樹脂の持つ自己潤滑性で円滑な保持が行え、保持器1の製造も射出成形等で容易に行える。
保持器1を低炭素鋼により形成し、その表面を硬化処理した場合は、硬質の鋼材を用いた場合に比べて加工性が良く、密接配列されるころ2の保持器1への組み込みも容易である。また保持器表面が硬化処理してあると、保持器1が隣接する部品と摺接する使用形態の場合にも、耐摩耗性に優れる。特に、軟窒化処理の場合は熱処理変形を抑制でき、また高耐久性のものとできる。
【0018】
この軸受の組立は、保持器1のポケット3内にころ2を収容し、保持器1の弾性変形によって各ころ2を外径側に張り付かせることにより行う。保持器1の弾性変形を利用できるため、従来のキーストン型の総ころ軸受のように、外輪を昇温させた後に、ころを焼き嵌めする必要はない。この場合に、例えば、ポケット数よりも1本少ないころ2を収容した後、最後の1本のころ2を、隣合うころ2の間の隙間に内径側から打撃等を与えて押し込むことにより、隙間を押し広げて嵌め込む方法が採られる。この方法の他に、保持器の各ポケット3内に、ころ2が自然に入る深さまで収容し、内径側に割型を挿入した後、割型にテーパマンドレルを圧入して、全数のころ2を外径側に同時に拡径させる方法を採用することができる。
【0019】
図6,図7は、この発明の総ころ軸受を応用した遊星歯車減速装置の一例を示す。この装置は、ロボットのアームの駆動部等に用いられる。この遊星歯車減速装置は、内歯のリング歯車21と、回転出力部となるキャリア22と、このキャリア22に回転自在に支持されて隣接する複数の偏心軸部23a,23bを有するクランク軸23と、このクランク軸23の各偏心軸部23a,23bに回転自在に設置されてリング歯車21に噛み合う複数の遊星歯車24,25と、クランク軸23に回転を入力する回転入力部26とを有する。リング歯車21はハウジング27に固定され、キャリア22はリング歯車21と同心に回転自在なように、軸受28(図7)を介してハウジング27に設置されている。リング歯車21は、内歯の太陽歯車となる。回転入力部26は、リング歯車21と同心の入力軸29と、各クランク軸23に設けられて入力軸29の歯車部に噛み合う伝達歯車30とで構成される。クランク軸23は、キャリア22の円周方向複数箇所(例えば3箇所)に設けられている。遊星歯車24,25は、図7に示すように、各々総ころ軸受31を介してクランク軸23の偏心軸部23a,23bに設置されている。この総ころ軸受31に、この発明の総ころ軸受、例えば上記実施形態の総ころ軸受が用いられる。
【0020】
この遊星歯車減速装置の動作を説明する。中心の入力軸29を回転させると、伝達歯車30を介して3本のクランク軸23が互いに同期して回転する。ここで、1段目の減速が行われる。クランク軸23と遊星歯車24,25とは、総ころ軸受31を介して連結されており、クランク軸23の振れ回りは、遊星歯車24,25が内歯のリング歯車21の内側を回るときの公転と自転の合成運動に同期する。軸方向に並ぶ2枚の遊星歯車24,25は、互いに180°位相がずれた状態で内歯リング歯車21の内周を公転する。このため、2枚の遊星歯車24,25の振れ回りによる慣性力は打ち消し合う。内歯リング歯車21は固定してあり、遊星歯車24,25は内歯リング歯車21の内周を回る。3本のクランク軸23は、出力部材となるキャリア22の2枚の円盤部22a,22bの間に挟まっている。したがって、遊星歯車24,25の公転は、クランク軸23の公転を通じてキャリア22に達し、減速された回転運動が得られる。
【0021】
この構成の遊星歯車減速装置は、遊星歯車24,25とクランク軸23の間に介在した総ころ軸受31に、大きな負荷が作用し、しかも総ころ軸受31の設置スペースは、減速装置全体の大型化を避けるために限られたスペースとなる。また、この総ころ軸受31の保持器1は、隣接する遊星歯車24,25の幅面と摺接する。しかし、上記各実施形態の総ころ軸受によると、限られたスペース内で大きな負荷容量を得ることができ、また保持器1が両側に鍔1bを有しているため、隣接する互いに偏心した遊星歯車24,25の幅面との摺接によっても、その遊星歯車24,25の内径面に干渉する問題が生じない。
【0022】
図8は遊星歯車減速装置の他の例を示す。この例は、各遊星歯車41,42が単列に配置された遊星歯車減速装置の例である。同図は、遊星歯車41,42とキャリア43,44との関係を示すための図であり、遊星歯車減速装置としての構成は一部を省略して示している。遊星歯車41は、第1のキャリア43に設けられた支持軸43aに軸受45を介して設置される。遊星歯車41は、キャリア43の円周方向の3か所に等配されている。他の遊星歯車42は、第2のキャリア44に設けられた支持軸44aに、軸受46を介して設置されている。遊星歯車42は、キャリア44の円周方向の4か所に等配されている。各支持軸43a,44aには、軸受内輪となるリング状部材47,48が外周に取付けられ、各軸受44,45のころは、リング状部材47,48の外径面を転動する。上記各軸受46,47に、図1の例の総ころ軸受が用いられている。なお、この遊星歯車減速装置は、斜板型アキシャルプランジャポンプに組み込まれて、ポンプ部のピストンの駆動のための斜板49の駆動に使用されるものである。
【0023】
【発明の効果】
この発明の総ころ軸受は、周方向に複数のポケットを有し、外径がころ配列の外接円よりも僅かに小径に形成された環状の保持器と、この保持器のポケット内に収容され、周方向に総ころ状態に密接配列されるころとからなり、保持器の隣り合うポケット間の柱部により、ころの保持器外径側への脱落が防止され、前記ころが保持器のポケット内に収容された状態で、周方向に隣合うころの間に、これら隣合うころ同士が干渉し合うことによってころの保持器からの内径側への脱落が防止される0.05mm以上0.5mm以下の干渉量を有するため、ころ本数の減少が防げて、負荷容量の増加,軸受寿命の向上が図れ、また同じ負荷容量を満足させるのであれば、軸受サイズを小さくすることができ、軸受使用機械をコンパクトにすることができる。また、保持器を有しない総ころ軸受とは異なり、軸受使用機器への組み込み性に優れる。キーストン型総ころ軸受に比べて、外輪が不要で、コンパクト化、簡素化も得られる。
この発明の遊星歯車減速装置は、クランク軸の隣接する複数の偏心軸部に遊星歯車を設置した構成でありながら、遊星歯車と偏心軸部の間に介在する軸受が、隣接する遊星歯車の内径に干渉することや、隣接する軸受の保持器同士が干渉することを防止することができる。また、限られたスペース内で軸受に大きな負荷容量を得ることができて、装置全体のコンパクト化が図れ、かつ軸受の組み込み性が良く、組立性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる総ころ軸受の横断面図である。
【図2】同軸受の縦断面図である。
【図3】同軸受の正面図である。
【図4】同軸受の下面図である。
【図5】同軸受における保持器の横断面図である。
【図6】同実施形態の総ころ軸受を用いた遊星歯車減速装置の一例の模式図である。
【図7】同遊星歯車減速装置の部分切欠側面図である。
【図8】同実施形態の総ころ軸受を用いた遊星歯車減速装置の他の例の部分破断側面図である。
【符号の説明】
1…保持器
1b…鍔
2…ころ
3…ポケット
4…柱部
21…リング歯車
22…キャリア
23…クランク軸
23a,23b…偏心軸部
24,25…遊星歯車
31…総ころ軸受
43a,44a支持軸
D1…保持器の外径
D2…ころ配列の外接円径
PCD…ピッチ円径

Claims (6)

  1. 周方向に複数のポケットを有し、外径がころ配列の外接円よりも僅かに小径に形成された環状の保持器と、この保持器のポケット内に収容され、周方向に総ころ状態に密接配列されるころとからなり、保持器の隣り合うポケット間の柱部により、ころの保持器外径側への脱落が防止され、前記ころが保持器のポケット内に収容された状態で、周方向に隣合うころの間に、これら隣合うころ同士が干渉し合うことによってころの保持器からの内径側への脱落が防止される0.05mm以上0.5mm以下の干渉量を有する総ころ軸受。
  2. 上記保持器の両端に、内径側に延びる環状の鍔を一体に形成した請求項1に記載の総ころ軸受。
  3. 上記保持器を合成樹脂により形成した請求項1または請求項2に記載の総ころ軸受。
  4. 上記保持器を低炭素鋼により形成し、その表面を硬化処理した請求項1まはた請求項2に記載の総ころ軸受。
  5. 遊星歯車減速装置における遊星歯車と、この遊星歯車を支持する支持軸との間に設置される請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の総ころ軸受。
  6. 内歯または外歯の太陽歯車と、この太陽歯車と同心に回転自在に設けられたキャリアと、このキャリアに回転自在に支持されて隣接する複数の偏心軸部を有するクランク軸と、このクランク軸の上記各偏心軸部に総ころ軸受を介して設置されて上記太陽歯車に噛み合う複数の遊星歯車とを備えた遊星歯車減速装置において、上記総ころ軸受は、周方向に複数のポケットを有し、外径がころ配列の外接円よりも僅かに小径に形成され、両端に、内径側に延びる鍔を一体に形成した環状の保持器と、この保持器のポケット内に収容され、周方向に総ころ状態に密接配列されるころとからなり、保持器の隣り合うポケット間の柱部により、ころの保持器外径側への脱落が防止され、前記ころが保持器のポケット内に収容された状態で、周方向に隣合うころの間に、これら隣合うころ同士が干渉し合うことによってころの保持器からの内径側への脱落が防止される0.05mm以上0.5mm以下の干渉量を有し、上記遊星歯車およびクランク軸の間で転動自在である遊星歯車減速装置。
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