JP4618907B2 - ニッケル−タングステン−リン合金皮膜及びそのめっき液 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性、耐摩耗性、耐食性、高温靭性、耐クラック性等を要求される機械設備に使用可能なめっき皮膜及びそのめっき液に関する。
【0002】
【従来の技術】
ニッケル系合金(例えばニッケル−リン合金、ニッケル−タングステン合金、ニッケル−ほう素合金、ニッケル−鉄合金等)めっき或いは上記例示ニッケル系合金にコバルト又は鉄を添加した合金めっきは、熱的特性或いは物理的特性が優れているとして、耐熱性或いは耐摩耗性を必要とする機械設備、機械部品等の表面に使用されている。
【0003】
例えば、特開昭49−10207号公報には低熱伝導性、平滑性、耐酸化性を目的としニッケル−リン合金を無電解めっき法によりガラス金型に被着する方法が、特開昭53−57139号公報には低応力を目的としニッケル−タングステン−リンの三元合金を電気めっき法により析出させる方法が、特開昭56−154261号公報では連続鋳造用鋳型を目的としニッケル−コバルト−タングステン−リンの四元合金を電気めっき法により析出させる方法が、特開昭58−221298号公報では電気めっき鋼板製造用通電ロールへの電気めっきによりニッケル−タングステン−リン合金皮膜が適用できることが、特開昭60−258473号公報には無電解めっき法により耐食性、耐摩耗性性等の特徴を有するニッケル−タングステン−リン合金めっき皮膜を得る方法が、特開昭61−96096号公報には耐摩耗性を目的にニッケル−タングステン−リン合金を電気めっきにより得る方法が、耐食性を有する皮膜を設ける方法として特開平3−24281号公報には下地に電気めっきを施した後、無電解めっきによりニッケル−リンタングステン皮膜を形成することが、特開平10−18081号公報にはニッケル−タングステン−ほう素の三元合金を電気めっき法によりロールに被着する方法が提案されている。
【0004】
これらめっき被膜のうちでも、タングステン及び/又はリンを含有したニッケル合金めっきは、優れた耐食性、耐摩耗性、耐熱性、高硬度等の諸性質を有しているとして様々な用途に利用されている。
【0005】
より耐食性、耐摩耗性、耐熱性、高硬度等の諸性質を達成する合金めっき被膜として、ニッケル−タングステン−リン合金めっき皮膜(特開平3−24281号公報、特開昭60−258473号公報等)、ニッケル−タングステン−ほう素合金めっき皮膜(特開昭63−107518号公報)或いはニッケル−タングステン−リン合金めっき又はコバルト−タングステン−リン合金めっき皮膜(特開昭53−57139号公報)、更にはニッケル−タングステン−コバルト−リン合金めっき皮膜(特開昭56−154261号公報等)が提案されている。
【0006】
これら合金めっき皮膜のうち、ニッケル−タングステン−リン合金めっき皮膜に関わるものは、概ねリン含有率が数%以上であり、またタングステン含有量は、概ね20%以下である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この範囲のニッケル−タングステン−リン合金めっき皮膜は、高硬度を有し、耐摩耗性に優れているとされている。しかし当該皮膜は靭性に乏しく、熱衝撃、特にめっき完了後の初めて受ける熱衝撃に弱く、所謂ヒートクラックが生じやすい傾向があった。
【0008】
また、皮膜中のリン源として、還元剤である次亜リン酸又は次亜リン酸塩を使用していることから、これら還元性の強い次亜リン酸イオンが酸化を受けやすく、めっき液中での濃度管理が困難であった。
【0009】
またタングステンを共析させるためには有機酸が必要とされ、上記先行技術においても、有機酸としてクエン酸又はクエン酸化合物等を含有する旨が記載されている。しかし、かかる有機酸を用いると、特開昭63−203800号公報に記載のように、めっき作業中に有機酸が電気分解され、めっき液の長寿命の妨げとなっている。
【0010】
従って、本発明の目的は、耐ヒートクラック性に優れたニッケル−タングステン−リン合金めっき皮膜を提供することにある。
【0011】
また、本発明の他の目的は、上記耐ヒートクラック性に優れたニッケル−タングステン−リン合金めっき皮膜を形成でき、しかも、リン源や有機酸の濃度管理が容易で寿命の長いめっき液を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記問題点に鑑み、種々検討した結果、リン源として亜リン酸、亜リン酸塩及び/又は重亜リン酸塩を使用することによりニッケル−タングステン−リン三元合金めっき皮膜が得られ、しかも、これら亜リン酸、亜リン酸塩及び/又は重亜リン酸塩は酸化されにくく、また、有機酸の分解も抑制されるので、めっき液の長寿命化が図れることを見出した。
【0013】
また、かくして得られる合金めっき皮膜のうちでも、特定の組成を有するめっき液を用いて得られるニッケル−タングステン−リン三元合金めっき皮膜であって、タングステン含有量が22〜26重量%、リン含有量が1.5〜2.5重量%、ニッケルが76.5〜71.5重量%の範囲の組成を有するものは、皮膜形成直後の熱衝撃及びその後の繰り返しの熱衝撃に対しても、ヒートクラックを生じることがなく、靭性の高い皮膜であることを見出した。
【0014】
本発明は上記の新たな知見に基づき完成されたものであって、下記のニッケル−タングステン−リン合金めっき皮膜、該合金めっき皮膜を形成するためのめっき液、該めっき液を使用するニッケル−タングステン−リン合金めっき方法等を提供するものである。
【0015】
項1 電気めっきにより得られるニッケル、タングステン及びリンよりなる三元合金皮膜であって、ニッケル含有量が76.5〜71.5重量%であり、タングステン含有量が22〜26重量%であり、リン含有量が1.5〜2.5重量%であることを特徴とする三元合金めっき皮膜。
【0016】
項2 (a)ニッケル塩をニッケル金属として4.5〜22.5g/L、(b)脂肪族オキシカルボン酸を30〜200g/L、(c)タングステン酸塩をタングステン酸イオンとして18〜115g/L、(d)亜リン酸、亜リン酸塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を、亜リン酸イオン及び/又は重亜リン酸イオンとして3〜190g/L含有するめっき液より得られる上記項1記載の三元合金めっき皮膜。
【0017】
項3 (a)ニッケル塩をニッケル金属として4.5〜22.5g/L、(b)脂肪族オキシカルボン酸を30〜200g/L、(c)タングステン酸塩をタングステン酸イオンとして18〜115g/L、(d)亜リン酸、亜リン酸塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を、亜リン酸イオン及び/又は重亜リン酸イオンとして3〜190g/L含有することを特徴とする上記項1記載の三元合金めっき皮膜を形成するためのめっき液。
【0018】
項4 更に、ホウ酸を0〜45g/L及び/又はサッカリンナトリウムを0〜2g/L含有することを特徴とする上記項3記載のめっき液。
【0019】
項5 被めっき物を陰極とし、(a)ニッケル塩をニッケル金属として4.5〜22.5g/L、(b)脂肪族オキシカルボン酸を30〜200g/L、(c)タングステン酸塩をタングステン酸イオンとして18〜115g/L、(d)亜リン酸、亜リン酸塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を、亜リン酸イオン及び/又は重亜リン酸イオンとして3〜190g/L含有するめっき液を用いて、電気めっきを行うことを特徴とするニッケル−タングステン−リン三元合金めっき方法。
【0020】
項6 めっき液が、更に、ホウ酸を0〜45g/L及び/又はサッカリンナトリウムを0〜2g/L含有することを特徴とする上記項5記載のめっき方法。
【0021】
項7 上記項1又は項2に記載のニッケル、タングステン及びリンよりなる三元合金皮膜で被覆した機械設備又は機械部品。
【0022】
項8 被めっき物が、電気伝導基体であるか、又は、単層めっき皮膜、多層めっき皮膜又は合金めっき皮膜を施した電気伝導基体である上記項5に記載のめっき方法。
【0023】
項9 電気伝導基体が、銅、ニッケル、コバルト、鉄、これらの合金、導電性ペースト塗布素材、炭素繊維素材又は導電性樹脂からなる基体であり、単層めっき皮膜又は多層めっき皮膜が、ニッケル、銅又は鉄の単層めっき皮膜又は多層めっき皮膜であり、合金めっき皮膜がニッケル−リン合金めっき(リン含有量=1〜20重量%程度)、ニッケル−ホウ素合金めっき(ホウ素含有量=0.01〜15重量%程度)、コバルト−リン合金めっき(リン含有量=3〜20重量%程度)、コバルト−ホウ素合金めっき(ホウ素含有量=2〜15重量%程度)、ニッケル−鉄合金めっき(鉄含有量=5〜40重量%程度)、ニッケル−コバルト合金めっき(コバルト含有量=5〜40重量%程度)、鉄−コバルト合金めっき(コバルト含有量=1〜99重量%程度)等の合金めっき皮膜である上記項8に記載のめっき方法。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施方法を具体的に説明する。
【0025】
基体(被めっき物)
本発明の三元合金めっき皮膜を析出させる基体は、電気めっきが可能な基体、即ち電気伝導性基体で、かつ必要な密着強度が得られるための前処理が可能な基体であれば特に限定されず、例えば、銅、ニッケル、コバルト、鉄等の金属、或いはこれらの合金、導電性ペースト塗布素材、炭素繊維素材、導電性樹脂を例示できる。これら基体のうちでも、特に、銅、ニッケル、鉄及びこれらの合金が好ましい。
【0026】
また、上記基体(特に、前記銅、ニッケル、コバルト、鉄等の金属、或いはこれらの合金)には、本発明の三元合金めっき皮膜を形成するための下地層を、常法に従って設けてもよい。かかる下地層としては、広い範囲のものが特に限定されることなく使用できるが、例えば、ニッケル、銅、鉄等の単層めっき皮膜、多層めっき皮膜又は合金めっき皮膜が例示できる。合金めっき皮膜としては、例えば、ニッケル−リン合金めっき(リン含有量=例えば、1〜20重量%程度)、ニッケル−ホウ素合金めっき(ホウ素含有量=例えば、0.01〜15重量%程度)、コバルト−リン合金めっき(リン含有量=例えば、3〜20重量%程度)、コバルト−ホウ素合金めっき(ホウ素含有量=例えば、2〜15重量%程度)、ニッケル−鉄合金めっき(鉄含有量=例えば、5〜40重量%程度)、ニッケル−コバルト合金めっき(コバルト含有量=例えば、5〜40重量%程度)、鉄−コバルト合金めっき(コバルト含有量=例えば、1〜99重量%程度)等の合金めっき皮膜を挙げることができる。
【0027】
また、下地めっき層を設ける場合、下地めっき層の厚さは特に限定されず、例えば、20〜50μm程度、特に30〜40μm程度とすればよいが、この範囲外であってもよい。
【0028】
本発明の三元合金めっき皮膜を形成する際に、必要に応じて、上記基体又は下地めっき層に前処理を施してもよい。該前処理としては、上記基体又は下地めっき皮膜の密着性を向上させるための公知の方法が採用でき、例えば、基体がニッケルである場合は、電解脱脂−硫酸・塩酸混酸洗方法が適用可能である。
【0029】
上記基体ないし被めっき物としては、熱衝撃を受ける機械設備や機械部品であるのが好ましいが、常にそのような製品に限られるわけではない。
【0030】
本発明のめっき液
本発明のニッケル−タングステン−リン三元合金めっき皮膜を得るために、めっき液は、ニッケル源、タングステン源、リン源に加えて、有機酸として脂肪族オキシカルボン酸を含有する。
【0031】
これら各成分の濃度としては、典型的には、ニッケル源(特にニッケル塩)をニッケル金属として4.5〜22.5g/L、好ましくは4.5〜20g/L、より好ましくは7〜16g/L、有機酸として脂肪族オキシカルボン酸を30〜200g/L、好ましくは40〜180g/L、より好ましくは50〜130g/L、タングステン酸塩をタングステン酸イオンとして18〜115g/L、好ましくは30〜100g/L、より好ましくは40〜90g/L、亜リン酸、亜リン酸塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種のリン源を、亜リン酸イオン及び/又は重亜リン酸イオンとして3〜190g/L、好ましくは15〜150g/L、より好ましくは50〜120g/Lの範囲とすることが推奨される。
【0032】
なお、本明細書において、「亜リン酸イオン及び/又は重亜リン酸イオンとして」とは、リン源として亜リン酸及び/又は亜リン酸塩を使用した場合には、「亜リン酸イオンに換算して」という意味であり、リン源として▲1▼亜リン酸及び/又は亜リン酸塩と▲2▼重亜リン酸塩とを使用した場合には、「亜リン酸イオン及び重亜リン酸イオンに換算して」という意味であり、リン源として重亜リン酸塩のみを使用した場合は、「重亜リン酸イオンに換算して」という意味である。
【0033】
また、本明細書において、「g/L」とは、「グラム/リットル」の意味である。
【0034】
更に、本発明のめっき液には、必要ならば、ホウ酸及び/又はサッカリンナトリウムを添加してもよい。ホウ酸の濃度は、例えば、0〜45g/L、好ましくは5〜40g/L、より好ましくは5〜30g/L程度である。また、サッカリンナトリウムの濃度は0〜2g/L、好ましくは0.5〜2g/L、より好ましくは0.5〜1.5g/Lである。
【0035】
ニッケル源としては、ニッケル塩、特に、硫酸塩又はスルファミン酸塩が好ましい。また、ニッケル源、タングステン源、リン源及び有機酸のうちの二種類以上を含むニッケル化合物を、ニッケル源として使用してもよい。
【0036】
例えば、上記有機酸(脂肪族オキシカルボン酸)としてクエン酸を使用する場合には、クエン酸ニッケル、タングステン酸ニッケルを使用してもよい。このように、ニッケル源としてクエン酸ニッケル等の脂肪族オキシカルボン酸ニッケル塩を使用する場合は、これから発生する脂肪族オキシカルボン酸(クエン酸)イオンを有機酸(クエン酸)の使用量に含めてめっき液組成を調整すればよい。同様に、ニッケル源としてタングステン酸ニッケルを使用する場合は、これから発生するタングステン酸イオンを前記タングステン酸イオンの使用量に含めてめっき液を調整すればよい。
【0037】
タングステン源としては、タングステン酸ナトリウムが好ましいが、その他のアルカリ金属塩、例えば、タングステン酸カリウム、パラタングステン酸ナトリウム、パラタングステン酸カリウム等、或いはアンモニウム塩、例えばタングステン酸アンモニウム、パラタングステン酸アンモニウム等を用いてもよい。
【0038】
リン源としては、従来の次亜リン酸ナトリウムではなく、亜リン酸(H2PHO3)、亜リン酸塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を使用する。本明細書において、「亜リン酸塩」とは、一般式 M2PHO3(式中、Mは、アルカリ金属、NH4等の1価カチオンを示す)で表される塩を指し、「重亜リン酸塩」とは、一般式MHPHO3(式中、Mは上記に同じ)で表される塩(=亜リン酸水素塩)を指す。
【0039】
かかる亜リン酸塩又は重亜リン酸塩としては、例えば、亜リン酸ナトリウム(Na2PHO3)、亜リン酸カリウム(K2PHO3)、亜リン酸アンモニウム((NH4)2PHO3)、重亜リン酸ナトリウム(NaHPHO3)、重亜リン酸カリウム(KHPHO3)、重亜リン酸アンモニウム((NH4)HPHO3)等が使用できる。
【0040】
また、本明細書において、「亜リン酸イオン」とは、PHO3イオンを指し、「重亜リン酸イオン」とはHPHO3イオンを指す。
【0041】
本発明で使用する有機酸として、脂肪族オキシカルボン酸、特に炭素数2〜6程度の脂肪族オキシカルボン酸を例示することができる。脂肪族オキシカルボン酸のうちでも、特に、クエン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸が好ましい。これらの使用時の形態は、酸形態以外に、ニッケル塩、ナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩等の塩形態が可能である。
【0042】
ホウ酸は使用しても使用しなくてもよいが、ホウ酸の添加は皮膜特性に影響はないものの、外観に影響を与えることから、仕様に応じて上記範囲で添加するのが好ましい。
【0043】
また、サッカリンナトリウムも使用してもしなくてもよいが、サッカリンナトリウムの添加は、めっき皮膜応力緩和が目的であるため、仕様に応じて上記範囲で使用するのが好ましい。
【0044】
更に、上記めっき液には、必要に応じて、光沢剤を添加しても、光沢剤の製造業者指定の使用量範囲であれば、特に光沢剤の影響は受けない。
【0045】
本発明のめっき液のpHは、pH4.5〜9.5程度、特に5.5〜7.5程度とするのが好ましい。めっき液のpHの調整は、アンモニア水又は硫酸、スルファミン酸等の酸を用いて調整すればよい。
【0046】
めっき方法
本発明のめっき方法は、前記基体ないし被めっき物を陰極とし、前記本発明のめっき液を用いて電気めっきする方法である。
【0047】
めっき条件としては、広い範囲から適宜選択できるが、一般には、温度50〜80℃、特に55〜75℃程度、pH4.5〜9.5程度、特に5.5〜7.5程度、電流密度1〜20A/dm2程度、特に3〜15A/dm2程度の範囲とするのが好ましい。尚、pHの調整は、アンモニア水又は硫酸、スルファミン酸等の酸を用いて調整すればよい。
【0048】
陽極としては、ステンレス、ニッケル、炭素等が使用できるが、一般にはステンレスが好ましい。
【0049】
めっき処理の間、上記必須成分及び必要に応じて使用される成分が上記組成範囲内に保たれるようにめっき液組成を管理するのが好ましい。
【0050】
なお、好ましい基本めっき液組成は上記の通りであるが、めっき皮膜の3元素の含有率は、めっき液組成以外に、めっき条件、めっき液pH、めっき液温度及び電流密度により任意に変更することもできる。
【0051】
本発明のめっき皮膜
本発明の三元合金めっき皮膜組成は、タングステンが22〜26重量%、リンが1.5〜2.5重量%、残りがニッケルからなり、場合によっては不可避的不純物が含まれる場合もある。不可避的不純物としては、例えば、コバルト、鉄等が挙げられるが、その量は一般には0.5重量%未満である。
【0052】
この範囲において得られた本発明の三元合金めっき皮膜は、めっき後の最初の熱衝撃、その後の繰り返される熱衝撃に対し、クラックを発生することはない。特に、タングステン含有量が22〜26重量%、リン含有量が1.5〜2.5重量%、ニッケル含有量が71.5〜76.5重量%であるのがより好ましい。リン又はタングステン含有量がどちらか一方でも上記範囲を下回ると、ヒートクラック性に問題は生じないものの、耐摩耗性の低下が認められ、本発明の意図とする他の項目、例えば、硬度、耐摩耗性、耐熱性等を充足することが出来ない。
【0053】
本発明の三元合金めっき皮膜は、従来のニッケル−タングステン−リン合金めっき皮膜に比べて優れた耐ヒートクラック性を有すると共に、硬度、耐熱性、耐摩耗性、耐食性、離型性(本発明合金めっき皮膜で被覆した金型に樹脂等を入れて固形化した場合等に、当該金型内で固形化した物が金型より容易にはずれる性質)等の物性においても優れている。
【0054】
めっき皮膜は、耐熱性、耐摩耗性が必要な機械設備ないし機械部品、例えば、圧延用ロール及びそのロールシャフト、鉄鋼用金型の銅基体又は銅合金、プレス金型等の表面保護層として極めて有用である。
【0055】
従って、本発明は、本発明の三元合金めっき皮膜で被覆された上記のような機械設備又は機械部品をも提供するものである。
【0056】
また、本発明の三元合金めっき皮膜の厚さは、その用途、適用箇所等に応じて広い範囲から選択できるが、一般には、20〜600μm程度、特に30〜400μm程度とするのが好ましい。
【0057】
特に、本発明の三元合金めっき皮膜の厚さは、例えば、前記圧延用ロールシャフトの表面保護層として使用する場合、10〜150μm程度、特に30〜80μm程度とするのが好ましく、鉄鋼用金型の銅基体又は銅合金の表面保護層として使用する場合、100〜400μm程度、特に100〜300μm程度とするのが好ましく、また、プレス金型等の表面保護層として使用する場合、10〜200μm程度、特に50〜100μm程度とするのが好ましいが、膜厚はユーザーの仕様によって決めればよい。
【0058】
【実施例】
以下、実施例及び比較例をもって本発明をより詳しく説明する。各実施例及び比較例における試験は以下のように行った。
【0059】
耐ヒートクラック性(ヒートサイクル試験)
めっき皮膜を、予め500℃に昇温した加熱炉に入れ10分間放置後、直ちに0℃の水に入れ、クラックの有無について目視観察した。
【0060】
この加熱及び水中への浸漬の熱衝撃のサイクルを5回、10回及び20回繰り返し、その後のクラックの有無についても目視観察し、クラックが全く認められなかった場合を「○」で示し、クラックが僅かでも認められた場合を「×」で示す。
【0061】
硬度
試験法は、JIS Z 2244「ビッカース硬さ試験」に従って測定し、650Hv以上、特に700Hv以上を合格とした。
【0062】
実施例1
硫酸ニッケル50g/L(ニッケル金属として11g/L)、クエン酸100g/L、タングステン酸ナトリウム70g/L(タングステン酸イオンとして52g/L)、亜リン酸ナトリウム(Na2PHO3)20g/L(亜リン酸イオン(PHO3イオン)として13g/L)、サッカリンナトリウム1g/Lからなるめっき液をアンモニア水でpH6に調整した。
【0063】
次いで、陰極板(めっき基体)として銅板を使用し、前処理として脱脂、酸活性を行い、陽極としてステンレス304を用いて、めっき温度70℃、電流密度10A/dm2の条件下、2時間めっきを行った。
【0064】
得られためっき厚は60μmであった。この皮膜をエネルギー分散型X線分析装置で分析すると、タングステン含有量が24.5重量%、リン含有量が1.7重量%、残がニッケルであった。
【0065】
この皮膜を予め500℃に昇温した加熱炉に入れ10分間放置後、直ちに0℃の水に入れた。その結果、クラックの発生は認められず、また同一試験を10回繰り返し行ったが、クラックの発生は認められなかった。
【0066】
また、本実施例で得られたニッケル−タングステン−リン三元合金めっき皮膜の硬度は、3点平均で750Hvであった。
【0067】
実施例2
実施例1で使用しためっき液の使用限度(ないし寿命)を調べるため、実施例1と同一組成のめっき液を用い、実施例1と同一めっき条件で、めっきの繰り返し試験を行った。
【0068】
より詳しくは、2時間のめっきを繰り返し行なった場合にニッケルイオンが当初濃度の約90%まで減少するめっき回数を予め計算で求め、その回数に達した時に、めっき液中のニッケルイオン、タングステン酸イオン及び亜リン酸イオンの各成分の分析を行い、必要に応じて各成分を補給した。
【0069】
ニッケルの補給には硫酸ニッケルを、タングステン酸イオンの補給にはパラタングステン酸アンモニウムを、亜リン酸イオンの補給には亜リン酸ナトリウムを、クエン酸の補給にはクエン酸アンモニウムを各々水溶液とし、必要量を補給した。
【0070】
めっき液中のニッケルの濃度は原子吸光分析法で測定し、亜リン酸イオン、タングステン酸イオン及びクエン酸の濃度測定は、キャピラリー電気泳動法により行なった。また全リン酸の増加を調べるために、リン酸量をJIS K 0102の方法により分析した。また、クエン酸分解の有無は、クエン酸が分解することによりめっき液が濁る等のめっき液の変化を生ずることから目視により行った。結果を表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
上記表1において、ニッケルは硫酸ニッケルに、タングステン酸イオンはタングステン酸ナトリウムに、亜リン酸イオンは亜リン酸ナトリウムに、クエン酸はクエン酸ナトリウム、全リン酸はリン酸ナトリウムに換算し表示した。
【0073】
表1から、繰り返しめっきを行なっても有機酸の分解及び全リン酸の蓄積が無く、安定しためっき液であることが判る。なお、本発明めっき液において、クエン酸分解が少なく、めっき液組成の寿命が長い理由は、必ずしも完全に解明されたわけではないが、おそらく、亜リン酸が存在するためと思われる。
【0074】
なお、表1において、「ターン数」とは、めっき液の建浴時にめっき液中に含まれる金属量に相当する量の金属を添加した回数をいう。例えば、5g/Lのめっき液100Lの金属量は500gとなり、めっき液調整で添加した金属量が合計500gになれば1ターンとなる。表2における「ターン数」も同じ意味である。
【0075】
また、上記操作において、ターン数が概ね0.5回、1回、2回、3回となった時点で被めっき基体である銅板上に得られた三元合金めっき皮膜の組成分析、熱衝撃試験及び硬度測定を行った。下記表2に、エネルギー分散型X線分析装置で得られた各元素含有率、ヒートクラック目視観察結果(熱衝撃試験回数)及び皮膜硬度を示す。
【0076】
【表2】
【0077】
熱衝撃試験回数結果は、全て20回の熱衝撃を加えてもヒートクラックは発生しなかった。
【0078】
表2から、本発明めっき液では、めっき回数が増してもめっき皮膜組成に大きな変化は無く、また熱衝撃性或いは硬度に対しても安定であること、ターン数として少なくとも3ターンの使用が可能であることが判る。
【0079】
実施例3
硫酸ニッケル70g/L、クエン酸120g/L、タングステン酸ナトリウム100g/L、亜リン酸ナトリウム(Na2PHO3)40g/L、サッカリンナトリウム1.5g/Lからなるめっき液をアンモニア水でpH6に調整した。
【0080】
次いで、陰極板(めっき基体)として銅板を使用し、前処理として脱脂、酸活性を行い、陽極としてステンレス304を用いて、めっき温度70℃、電流密度10A/dm2の条件下、20時間めっきを行った。
【0081】
得られためっき厚は600μmであった。この皮膜をエネルギー分散型X線分析装置で分析すると、タングステン含有量が25重量%、リン含有量が1.5重量%、残がニッケルであった。
【0082】
この皮膜を予め500℃に昇温した加熱炉に入れ20分間放置後、直ちに0℃の水に入れた。その結果、クラックの発生は認められず、また同一試験を20回繰り返し行ったが、クラックの発生は認められなかった。この皮膜硬度は3点平均で740Hvであった。
【0083】
実施例4
硫酸ニッケル80g/L、クエン酸130g/L、タングステン酸ナトリウム110g/L、亜リン酸ナトリウム(Na2PHO3)40g/L、サッカリンナトリウム1g/Lからなるめっき液をアンモニア水でpH6に調整した。
【0084】
次いで、陰極板(めっき基体)として銅板を使用し、前処理として脱脂、酸活性を行い、陽極としてステンレス304を用いて、めっき条件を2時間毎に下記表3のように変化させた。
【0085】
めっき液は、めっき条件を変更する前に実施例2に記載の方法により組成分析を行い、その結果に基づきめっき液調整の後、条件を変更した。
【0086】
上記操作において、各条件でのめっきを継続して4回行い、めっき開始から8時間経過後の時点で得られためっき皮膜の組成をエネルギー分散型X線分析装置で分析した。結果を表3に示す。
【0087】
【表3】
【0088】
表3から明らかなように、本発明のめっき液は、同一溶液でめっき条件を変更することにより、めっき皮膜組成を簡単に変更できる。
【0089】
試験例1
本発明皮膜と耐熱性に優れているとされるニッケル−ホウ素合金めっき皮膜とを比較した。
【0090】
即ち、銅板(200×50×5mm)を使用し、前処理として脱脂、酸活性を行い、実施例1に記載のめっき液を実施例1と同一条件下で使用して本発明めっき皮膜を400μm形成した。
【0091】
また、上記銅板を被めっき基体として使用し、特公平4−59064号公報の実施例1に記載のめっき液を使用してニッケル−ホウ素合金めっきを400μm形成した。
【0092】
なお、特公平4−59064号公報の実施例1に記載のめっき液及びそのめっき条件は、下記の通りである:
硫酸ニッケル 250g/l
塩化ニッケル 20g/l
硼酸 30g/l
ジメチルアミンボラン 0.2g/l
pH 3.5
温度 45℃
電流密度 3A/dm2
得られた各めっき銅板に1kgの加重の下で鋼球を接触させ、めっき表面を約300℃に加熱しながら銅板を30分往復運動させた後、氷冷水に浸漬し冷却する操作を合計5回実施した。
【0093】
その結果、特公平4−59064号公報に記載の方法で形成しためっき表面には、目視で確認できる多数のクラックの発生が認められたのに対して、本発明皮膜では目視ではクラックを確認することは出来なかった。
【0094】
鋼球による線状痕は、特公平4−59064号公報に記載の方法で形成しためっきでは触感によってもその深さを感じることは出来なかったのに対し、本発明皮膜は深さを測定することは出来なかったものの、触感によりその深さを感じることが出来た。
【0095】
このことから、本発明の皮膜は、ニッケル−ホウ素合金めっき皮膜より、高温時における皮膜の粘り性が優れていることが判る。
【0096】
試験例2
めっき液組成及びめっき条件を変える以外は実施例1と同様にして、銅板上に表4に記載の組成の皮膜を得た。
【0097】
それら皮膜を実施例1に示した熱衝撃試験と同一方法でヒートクラックの発生状況を調べた。結果を表4に示す。
【0098】
なお、表4は同一試験を3回行った結果を示し、判定基準は次の通りである。
【0099】
○:一度もヒートクラックが認められず、硬度も650Hv以上、特に700Hv以上であった。
【0100】
△:一度もヒートクラックが認められなかったが、硬度が650Hv未満であった。
【0101】
×:少なくとも一度ヒートクラックが認められた。
【0102】
【表4】
【0103】
表4から判るように、タングステン含有量が22〜26重量%であり、リン含有量が1.5〜2.5重量%である場合に、熱衝撃回数20回にも耐える、優れた耐ヒートクラック性を有するニッケル−タングステン−リン合金めっき皮膜が得られることが判る。
【0104】
【発明の効果】
本発明のニッケル−タングステン−リン三元合金めっき皮膜は、耐ヒートクラック性が高く、更に、耐熱性、耐摩耗性、耐食性、離型性に優れている。
【0105】
本発明のめっき液は、従来の次亜リン酸ナトリウムに代えて、亜リン酸、亜リン酸塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を使用しているので、めっき液寿命が長い。
Claims (7)
- 電気めっきにより得られるニッケル、タングステン及びリンよりなる三元合金皮膜であって、ニッケル含有量が76.5〜71.5重量%であり、タングステン含有量が22〜26重量%であり、リン含有量が1.5〜2.5重量%であることを特徴とする三元合金めっき皮膜。
- (a)ニッケル塩をニッケル金属として4.5〜22.5g/L、(b)脂肪族オキシカルボン酸を30〜200g/L、(c)タングステン酸塩をタングステン酸イオンとして18〜115g/L、(d)亜リン酸、亜リン酸塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を、亜リン酸イオン及び/又は重亜リン酸イオンとして3〜190g/L含有するめっき液より得られる請求項1記載の三元合金めっき皮膜。
- (a)ニッケル塩をニッケル金属として4.5〜22.5g/L、(b)脂肪族オキシカルボン酸を30〜200g/L、(c)タングステン酸塩をタングステン酸イオンとして18〜115g/L、(d)亜リン酸、亜リン酸塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を、亜リン酸イオン及び/又は重亜リン酸イオンとして3〜190g/L含有することを特徴とする請求項1記載の三元合金めっき皮膜を形成するためのめっき液。
- 更に、ホウ酸を5〜45g/L及び/又はサッカリンナトリウムを0.5〜2g/L含有することを特徴とする請求項3記載のめっき液。
- 被めっき物を陰極とし、(a)ニッケル塩をニッケル金属として4.5〜22.5g/L、(b)脂肪族オキシカルボン酸を30〜200g/L、(c)タングステン酸塩をタングステン酸イオンとして18〜115g/L、(d)亜リン酸、亜リン酸塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を、亜リン酸イオン及び/又は重亜リン酸イオンとして3〜190g/L含有するめっき液を用いて、電気めっきを行うことを特徴とするニッケル−タングステン−リン三元合金めっき方法。
- めっき液が、更に、ホウ酸を5〜45g/L、及び/又はサッカリンナトリウムを0.5〜2g/L含有することを特徴とする請求項5記載のめっき方法。
- 上記請求項1又は請求項2に記載の三元合金めっき皮膜で被覆した機械設備又は機械部品。
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