JP2002241985A - ニッケル−タングステン−リン合金皮膜及びそのめっき液 - Google Patents

ニッケル−タングステン−リン合金皮膜及びそのめっき液

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JP2002241985A JP2001037089A JP2001037089A JP2002241985A JP 2002241985 A JP2002241985 A JP 2002241985A JP 2001037089 A JP2001037089 A JP 2001037089A JP 2001037089 A JP2001037089 A JP 2001037089A JP 2002241985 A JP2002241985 A JP 2002241985A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐ヒートクラック性に優れたNi−W−P三元
合金めっき皮膜を、リン源及び有機酸の濃度管理が容易
なめっき液を用いて形成する。 【解決手段】ニッケル含有量が76.5〜71.5重量
%、タングステン含有量が22〜26重量%、リン含有
量が1.5〜2.5重量%であるNi−W−P三元合金
めっき皮膜を、ニッケル塩をニッケル金属として4.5
〜22.5g/L、脂肪族オキシカルボン酸を30〜2
00g/L、タングステン酸塩をタングステン酸イオン
として18〜115g/L、亜リン酸、亜リン酸塩及び
重亜リン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種
を、亜リン酸イオン及び/又は重亜リン酸イオンとして
3〜190g/L含有するめっき液で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、耐摩耗
性、耐食性、高温靭性、耐クラック性等を要求される機
械設備に使用可能なめっき皮膜及びそのめっき液に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ニッケル系合金(例えばニッケル−リン
合金、ニッケル−タングステン合金、ニッケル−ほう素
合金、ニッケル−鉄合金等)めっき或いは上記例示ニッ
ケル系合金にコバルト又は鉄を添加した合金めっきは、
熱的特性或いは物理的特性が優れているとして、耐熱性
或いは耐摩耗性を必要とする機械設備、機械部品等の表
面に使用されている。
【0003】例えば、特開昭49−10207号公報に
は低熱伝導性、平滑性、耐酸化性を目的としニッケル−
リン合金を無電解めっき法によりガラス金型に被着する
方法が、特開昭53−57139号公報には低応力を目
的としニッケル−タングステン−リンの三元合金を電気
めっき法により析出させる方法が、特開昭56−154
261号公報では連続鋳造用鋳型を目的としニッケル−
コバルト−タングステン−リンの四元合金を電気めっき
法により析出させる方法が、特開昭58−221298
号公報では電気めっき鋼板製造用通電ロールへの電気め
っきによりニッケル−タングステン−リン合金皮膜が適
用できることが、特開昭60−258473号公報には
無電解めっき法により耐食性、耐摩耗性性等の特徴を有
するニッケル−タングステン−リン合金めっき皮膜を得
る方法が、特開昭61−96096号公報には耐摩耗性
を目的にニッケル−タングステン−リン合金を電気めっ
きにより得る方法が、耐食性を有する皮膜を設ける方法
として特開平3−24281号公報には下地に電気めっ
きを施した後、無電解めっきによりニッケル−リンタン
グステン皮膜を形成することが、特開平10−1808
1号公報にはニッケル−タングステン−ほう素の三元合
金を電気めっき法によりロールに被着する方法が提案さ
れている。
【0004】これらめっき被膜のうちでも、タングステ
ン及び/又はリンを含有したニッケル合金めっきは、優
れた耐食性、耐摩耗性、耐熱性、高硬度等の諸性質を有
しているとして様々な用途に利用されている。
【0005】より耐食性、耐摩耗性、耐熱性、高硬度等
の諸性質を達成する合金めっき被膜として、ニッケル−
タングステン−リン合金めっき皮膜(特開平3−242
81号公報、特開昭60−258473号公報等)、ニ
ッケル−タングステン−ほう素合金めっき皮膜(特開昭
63−107518号公報)或いはニッケル−タングス
テン−リン合金めっき又はコバルト−タングステン−リ
ン合金めっき皮膜(特開昭53−57139号公報)、
更にはニッケル−タングステン−コバルト−リン合金め
っき皮膜(特開昭56−154261号公報等)が提案
されている。
【0006】これら合金めっき皮膜のうち、ニッケル−
タングステン−リン合金めっき皮膜に関わるものは、概
ねリン含有率が数%以上であり、またタングステン含有
量は、概ね20%以下である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この範囲のニッケル−
タングステン−リン合金めっき皮膜は、高硬度を有し、
耐摩耗性に優れているとされている。しかし当該皮膜は
靭性に乏しく、熱衝撃、特にめっき完了後の初めて受け
る熱衝撃に弱く、所謂ヒートクラックが生じやすい傾向
があった。
【0008】また、皮膜中のリン源として、還元剤であ
る次亜リン酸又は次亜リン酸塩を使用していることか
ら、これら還元性の強い次亜リン酸イオンが酸化を受け
やすく、めっき液中での濃度管理が困難であった。
【0009】またタングステンを共析させるためには有
機酸が必要とされ、上記先行技術においても、有機酸と
してクエン酸又はクエン酸化合物等を含有する旨が記載
されている。しかし、かかる有機酸を用いると、特開昭
63−203800号公報に記載のように、めっき作業
中に有機酸が電気分解され、めっき液の長寿命の妨げと
なっている。
【0010】従って、本発明の目的は、耐ヒートクラッ
ク性に優れたニッケル−タングステン−リン合金めっき
皮膜を提供することにある。
【0011】また、本発明の他の目的は、上記耐ヒート
クラック性に優れたニッケル−タングステン−リン合金
めっき皮膜を形成でき、しかも、リン源や有機酸の濃度
管理が容易で寿命の長いめっき液を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題点に
鑑み、種々検討した結果、リン源として亜リン酸、亜リ
ン酸塩及び/又は重亜リン酸塩を使用することによりニ
ッケル−タングステン−リン三元合金めっき皮膜が得ら
れ、しかも、これら亜リン酸、亜リン酸塩及び/又は重
亜リン酸塩は酸化されにくく、また、有機酸の分解も抑
制されるので、めっき液の長寿命化が図れることを見出
した。
【0013】また、かくして得られる合金めっき皮膜の
うちでも、特定の組成を有するめっき液を用いて得られ
るニッケル−タングステン−リン三元合金めっき皮膜で
あって、タングステン含有量が22〜26重量%、リン
含有量が1.5〜2.5重量%、ニッケルが76.5〜
71.5重量%の範囲の組成を有するものは、皮膜形成
直後の熱衝撃及びその後の繰り返しの熱衝撃に対して
も、ヒートクラックを生じることがなく、靭性の高い皮
膜であることを見出した。
【0014】本発明は上記の新たな知見に基づき完成さ
れたものであって、下記のニッケル−タングステン−リ
ン合金めっき皮膜、該合金めっき皮膜を形成するための
めっき液、該めっき液を使用するニッケル−タングステ
ン−リン合金めっき方法等を提供するものである。
【0015】項1 電気めっきにより得られるニッケ
ル、タングステン及びリンよりなる三元合金皮膜であっ
て、ニッケル含有量が76.5〜71.5重量%であ
り、タングステン含有量が22〜26重量%であり、リ
ン含有量が1.5〜2.5重量%であることを特徴とす
る三元合金めっき皮膜。
【0016】項2 (a)ニッケル塩をニッケル金属とし
て4.5〜22.5g/L、(b)脂肪族オキシカルボン
酸を30〜200g/L、(c)タングステン酸塩をタン
グステン酸イオンとして18〜115g/L、(d)亜リ
ン酸、亜リン酸塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ば
れる少なくとも1種を、亜リン酸イオン及び/又は重亜
リン酸イオンとして3〜190g/L含有するめっき液
より得られる上記項1記載の三元合金めっき皮膜。
【0017】項3 (a)ニッケル塩をニッケル金属とし
て4.5〜22.5g/L、(b)脂肪族オキシカルボン
酸を30〜200g/L、(c)タングステン酸塩をタン
グステン酸イオンとして18〜115g/L、(d)亜リ
ン酸、亜リン酸塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ば
れる少なくとも1種を、亜リン酸イオン及び/又は重亜
リン酸イオンとして3〜190g/L含有することを特
徴とする上記項1記載の三元合金めっき皮膜を形成する
ためのめっき液。
【0018】項4 更に、ホウ酸を0〜45g/L及び
/又はサッカリンナトリウムを0〜2g/L含有するこ
とを特徴とする上記項3記載のめっき液。
【0019】項5 被めっき物を陰極とし、(a)ニッケ
ル塩をニッケル金属として4.5〜22.5g/L、
(b)脂肪族オキシカルボン酸を30〜200g/L、(c)
タングステン酸塩をタングステン酸イオンとして18〜
115g/L、(d)亜リン酸、亜リン酸塩及び重亜リン
酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を、亜リン
酸イオン及び/又は重亜リン酸イオンとして3〜190
g/L含有するめっき液を用いて、電気めっきを行うこ
とを特徴とするニッケル−タングステン−リン三元合金
めっき方法。
【0020】項6 めっき液が、更に、ホウ酸を0〜4
5g/L及び/又はサッカリンナトリウムを0〜2g/
L含有することを特徴とする上記項5記載のめっき方
法。
【0021】項7 上記項1又は項2に記載のニッケ
ル、タングステン及びリンよりなる三元合金皮膜で被覆
した機械設備又は機械部品。
【0022】項8 被めっき物が、電気伝導基体である
か、又は、単層めっき皮膜、多層めっき皮膜又は合金め
っき皮膜を施した電気伝導基体である上記項5に記載の
めっき方法。
【0023】項9 電気伝導基体が、銅、ニッケル、コ
バルト、鉄、これらの合金、導電性ペースト塗布素材、
炭素繊維素材又は導電性樹脂からなる基体であり、単層
めっき皮膜又は多層めっき皮膜が、ニッケル、銅又は鉄
の単層めっき皮膜又は多層めっき皮膜であり、合金めっ
き皮膜がニッケル−リン合金めっき(リン含有量=1〜
20重量%程度)、ニッケル−ホウ素合金めっき(ホウ
素含有量=0.01〜15重量%程度)、コバルト−リ
ン合金めっき(リン含有量=3〜20重量%程度)、コ
バルト−ホウ素合金めっき(ホウ素含有量=2〜15重
量%程度)、ニッケル−鉄合金めっき(鉄含有量=5〜
40重量%程度)、ニッケル−コバルト合金めっき(コ
バルト含有量=5〜40重量%程度)、鉄−コバルト合
金めっき(コバルト含有量=1〜99重量%程度)等の
合金めっき皮膜である上記項8に記載のめっき方法。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施方法を具体的
に説明する。
【0025】基体(被めっき物) 本発明の三元合金めっき皮膜を析出させる基体は、電気
めっきが可能な基体、即ち電気伝導性基体で、かつ必要
な密着強度が得られるための前処理が可能な基体であれ
ば特に限定されず、例えば、銅、ニッケル、コバルト、
鉄等の金属、或いはこれらの合金、導電性ペースト塗布
素材、炭素繊維素材、導電性樹脂を例示できる。これら
基体のうちでも、特に、銅、ニッケル、鉄及びこれらの
合金が好ましい。
【0026】また、上記基体(特に、前記銅、ニッケ
ル、コバルト、鉄等の金属、或いはこれらの合金)に
は、本発明の三元合金めっき皮膜を形成するための下地
層を、常法に従って設けてもよい。かかる下地層として
は、広い範囲のものが特に限定されることなく使用でき
るが、例えば、ニッケル、銅、鉄等の単層めっき皮膜、
多層めっき皮膜又は合金めっき皮膜が例示できる。合金
めっき皮膜としては、例えば、ニッケル−リン合金めっ
き(リン含有量=例えば、1〜20重量%程度)、ニッ
ケル−ホウ素合金めっき(ホウ素含有量=例えば、0.
01〜15重量%程度)、コバルト−リン合金めっき
(リン含有量=例えば、3〜20重量%程度)、コバル
ト−ホウ素合金めっき(ホウ素含有量=例えば、2〜1
5重量%程度)、ニッケル−鉄合金めっき(鉄含有量=
例えば、5〜40重量%程度)、ニッケル−コバルト合
金めっき(コバルト含有量=例えば、5〜40重量%程
度)、鉄−コバルト合金めっき(コバルト含有量=例え
ば、1〜99重量%程度)等の合金めっき皮膜を挙げる
ことができる。
【0027】また、下地めっき層を設ける場合、下地め
っき層の厚さは特に限定されず、例えば、20〜50μ
m程度、特に30〜40μm程度とすればよいが、この
範囲外であってもよい。
【0028】本発明の三元合金めっき皮膜を形成する際
に、必要に応じて、上記基体又は下地めっき層に前処理
を施してもよい。該前処理としては、上記基体又は下地
めっき皮膜の密着性を向上させるための公知の方法が採
用でき、例えば、基体がニッケルである場合は、電解脱
脂−硫酸・塩酸混酸洗方法が適用可能である。
【0029】上記基体ないし被めっき物としては、熱衝
撃を受ける機械設備や機械部品であるのが好ましいが、
常にそのような製品に限られるわけではない。
【0030】本発明のめっき液 本発明のニッケル−タングステン−リン三元合金めっき
皮膜を得るために、めっき液は、ニッケル源、タングス
テン源、リン源に加えて、有機酸として脂肪族オキシカ
ルボン酸を含有する。
【0031】これら各成分の濃度としては、典型的に
は、ニッケル源(特にニッケル塩)をニッケル金属とし
て4.5〜22.5g/L、好ましくは4.5〜20g
/L、より好ましくは7〜16g/L、有機酸として脂
肪族オキシカルボン酸を30〜200g/L、好ましく
は40〜180g/L、より好ましくは50〜130g
/L、タングステン酸塩をタングステン酸イオンとして
18〜115g/L、好ましくは30〜100g/L、
より好ましくは40〜90g/L、亜リン酸、亜リン酸
塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも
1種のリン源を、亜リン酸イオン及び/又は重亜リン酸
イオンとして3〜190g/L、好ましくは15〜15
0g/L、より好ましくは50〜120g/Lの範囲と
することが推奨される。
【0032】なお、本明細書において、「亜リン酸イオ
ン及び/又は重亜リン酸イオンとして」とは、リン源と
して亜リン酸及び/又は亜リン酸塩を使用した場合に
は、「亜リン酸イオンに換算して」という意味であり、
リン源として亜リン酸及び/又は亜リン酸塩と重亜
リン酸塩とを使用した場合には、「亜リン酸イオン及び
重亜リン酸イオンに換算して」という意味であり、リン
源として重亜リン酸塩のみを使用した場合は、「重亜リ
ン酸イオンに換算して」という意味である。
【0033】また、本明細書において、「g/L」と
は、「グラム/リットル」の意味である。
【0034】更に、本発明のめっき液には、必要なら
ば、ホウ酸及び/又はサッカリンナトリウムを添加して
もよい。ホウ酸の濃度は、例えば、0〜45g/L、好
ましくは5〜40g/L、より好ましくは5〜30g/
L程度である。また、サッカリンナトリウムの濃度は0
〜2g/L、好ましくは0.5〜2g/L、より好まし
くは0.5〜1.5g/Lである。
【0035】ニッケル源としては、ニッケル塩、特に、
硫酸塩又はスルファミン酸塩が好ましい。また、ニッケ
ル源、タングステン源、リン源及び有機酸のうちの二種
類以上を含むニッケル化合物を、ニッケル源として使用
してもよい。
【0036】例えば、上記有機酸(脂肪族オキシカルボ
ン酸)としてクエン酸を使用する場合には、クエン酸ニ
ッケル、タングステン酸ニッケルを使用してもよい。こ
のように、ニッケル源としてクエン酸ニッケル等の脂肪
族オキシカルボン酸ニッケル塩を使用する場合は、これ
から発生する脂肪族オキシカルボン酸(クエン酸)イオ
ンを有機酸(クエン酸)の使用量に含めてめっき液組成
を調整すればよい。同様に、ニッケル源としてタングス
テン酸ニッケルを使用する場合は、これから発生するタ
ングステン酸イオンを前記タングステン酸イオンの使用
量に含めてめっき液を調整すればよい。
【0037】タングステン源としては、タングステン酸
ナトリウムが好ましいが、その他のアルカリ金属塩、例
えば、タングステン酸カリウム、パラタングステン酸ナ
トリウム、パラタングステン酸カリウム等、或いはアン
モニウム塩、例えばタングステン酸アンモニウム、パラ
タングステン酸アンモニウム等を用いてもよい。
【0038】リン源としては、従来の次亜リン酸ナトリ
ウムではなく、亜リン酸(H2PHO3)、亜リン酸塩及
び重亜リン酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種
を使用する。本明細書において、「亜リン酸塩」とは、
一般式 M2PHO3(式中、Mは、アルカリ金属、NH
4等の1価カチオンを示す)で表される塩を指し、「重
亜リン酸塩」とは、一般式MHPHO3(式中、Mは上
記に同じ)で表される塩(=亜リン酸水素塩)を指す。
【0039】かかる亜リン酸塩又は重亜リン酸塩として
は、例えば、亜リン酸ナトリウム(Na2PHO3)、亜
リン酸カリウム(K2PHO3)、亜リン酸アンモニウム
((NH42PHO3)、重亜リン酸ナトリウム(Na
HPHO3)、重亜リン酸カリウム(KHPHO3)、重
亜リン酸アンモニウム((NH4)HPHO3)等が使用
できる。
【0040】また、本明細書において、「亜リン酸イオ
ン」とは、PHO3イオンを指し、「重亜リン酸イオ
ン」とはHPHO3イオンを指す。
【0041】本発明で使用する有機酸として、脂肪族オ
キシカルボン酸、特に炭素数2〜6程度の脂肪族オキシ
カルボン酸を例示することができる。脂肪族オキシカル
ボン酸のうちでも、特に、クエン酸、グリコール酸、乳
酸、リンゴ酸、酒石酸が好ましい。これらの使用時の形
態は、酸形態以外に、ニッケル塩、ナトリウム塩、カリ
ウム塩及びアンモニウム塩等の塩形態が可能である。
【0042】ホウ酸は使用しても使用しなくてもよい
が、ホウ酸の添加は皮膜特性に影響はないものの、外観
に影響を与えることから、仕様に応じて上記範囲で添加
するのが好ましい。
【0043】また、サッカリンナトリウムも使用しても
しなくてもよいが、サッカリンナトリウムの添加は、め
っき皮膜応力緩和が目的であるため、仕様に応じて上記
範囲で使用するのが好ましい。
【0044】更に、上記めっき液には、必要に応じて、
光沢剤を添加しても、光沢剤の製造業者指定の使用量範
囲であれば、特に光沢剤の影響は受けない。
【0045】本発明のめっき液のpHは、pH4.5〜
9.5程度、特に5.5〜7.5程度とするのが好まし
い。めっき液のpHの調整は、アンモニア水又は硫酸、
スルファミン酸等の酸を用いて調整すればよい。
【0046】めっき方法 本発明のめっき方法は、前記基体ないし被めっき物を陰
極とし、前記本発明のめっき液を用いて電気めっきする
方法である。
【0047】めっき条件としては、広い範囲から適宜選
択できるが、一般には、温度50〜80℃、特に55〜
75℃程度、pH4.5〜9.5程度、特に5.5〜
7.5程度、電流密度1〜20A/dm2程度、特に3
〜15A/dm2程度の範囲とするのが好ましい。尚、
pHの調整は、アンモニア水又は硫酸、スルファミン酸
等の酸を用いて調整すればよい。
【0048】陽極としては、ステンレス、ニッケル、炭
素等が使用できるが、一般にはステンレスが好ましい。
【0049】めっき処理の間、上記必須成分及び必要に
応じて使用される成分が上記組成範囲内に保たれるよう
にめっき液組成を管理するのが好ましい。
【0050】なお、好ましい基本めっき液組成は上記の
通りであるが、めっき皮膜の3元素の含有率は、めっき
液組成以外に、めっき条件、めっき液pH、めっき液温
度及び電流密度により任意に変更することもできる。
【0051】本発明のめっき皮膜 本発明の三元合金めっき皮膜組成は、タングステンが2
2〜26重量%、リンが1.5〜2.5重量%、残りが
ニッケルからなり、場合によっては不可避的不純物が含
まれる場合もある。不可避的不純物としては、例えば、
コバルト、鉄等が挙げられるが、その量は一般には0.
5重量%未満である。
【0052】この範囲において得られた本発明の三元合
金めっき皮膜は、めっき後の最初の熱衝撃、その後の繰
り返される熱衝撃に対し、クラックを発生することはな
い。特に、タングステン含有量が22〜26重量%、リ
ン含有量が1.5〜2.5重量%、ニッケル含有量が7
1.5〜76.5重量%であるのがより好ましい。リン
又はタングステン含有量がどちらか一方でも上記範囲を
下回ると、ヒートクラック性に問題は生じないものの、
耐摩耗性の低下が認められ、本発明の意図とする他の項
目、例えば、硬度、耐摩耗性、耐熱性等を充足すること
が出来ない。
【0053】本発明の三元合金めっき皮膜は、従来のニ
ッケル−タングステン−リン合金めっき皮膜に比べて優
れた耐ヒートクラック性を有すると共に、硬度、耐熱
性、耐摩耗性、耐食性、離型性(本発明合金めっき皮膜
で被覆した金型に樹脂等を入れて固形化した場合等に、
当該金型内で固形化した物が金型より容易にはずれる性
質)等の物性においても優れている。
【0054】めっき皮膜は、耐熱性、耐摩耗性が必要な
機械設備ないし機械部品、例えば、圧延用ロール及びそ
のロールシャフト、鉄鋼用金型の銅基体又は銅合金、プ
レス金型等の表面保護層として極めて有用である。
【0055】従って、本発明は、本発明の三元合金めっ
き皮膜で被覆された上記のような機械設備又は機械部品
をも提供するものである。
【0056】また、本発明の三元合金めっき皮膜の厚さ
は、その用途、適用箇所等に応じて広い範囲から選択で
きるが、一般には、20〜600μm程度、特に30〜
400μm程度とするのが好ましい。
【0057】特に、本発明の三元合金めっき皮膜の厚さ
は、例えば、前記圧延用ロールシャフトの表面保護層と
して使用する場合、10〜150μm程度、特に30〜
80μm程度とするのが好ましく、鉄鋼用金型の銅基体
又は銅合金の表面保護層として使用する場合、100〜
400μm程度、特に100〜300μm程度とするの
が好ましく、また、プレス金型等の表面保護層として使
用する場合、10〜200μm程度、特に50〜100
μm程度とするのが好ましいが、膜厚はユーザーの仕様
によって決めればよい。
【0058】
【実施例】以下、実施例及び比較例をもって本発明をよ
り詳しく説明する。各実施例及び比較例における試験は
以下のように行った。
【0059】耐ヒートクラック性(ヒートサイクル試
験) めっき皮膜を、予め500℃に昇温した加熱炉に入れ1
0分間放置後、直ちに0℃の水に入れ、クラックの有無
について目視観察した。
【0060】この加熱及び水中への浸漬の熱衝撃のサイ
クルを5回、10回及び20回繰り返し、その後のクラ
ックの有無についても目視観察し、クラックが全く認め
られなかった場合を「○」で示し、クラックが僅かでも
認められた場合を「×」で示す。
【0061】硬度 試験法は、JIS Z 2244「ビッカース硬さ試
験」に従って測定し、650Hv以上、特に700Hv
以上を合格とした。
【0062】実施例1 硫酸ニッケル50g/L(ニッケル金属として11g/
L)、クエン酸100g/L、タングステン酸ナトリウ
ム70g/L(タングステン酸イオンとして52g/
L)、亜リン酸ナトリウム(Na2PHO3)20g/L
(亜リン酸イオン(PHO3イオン)として13g/
L)、サッカリンナトリウム1g/Lからなるめっき液
をアンモニア水でpH6に調整した。
【0063】次いで、陰極板(めっき基体)として銅板
を使用し、前処理として脱脂、酸活性を行い、陽極とし
てステンレス304を用いて、めっき温度70℃、電流
密度10A/dm2の条件下、2時間めっきを行った。
【0064】得られためっき厚は60μmであった。こ
の皮膜をエネルギー分散型X線分析装置で分析すると、
タングステン含有量が24.5重量%、リン含有量が
1.7重量%、残がニッケルであった。
【0065】この皮膜を予め500℃に昇温した加熱炉
に入れ10分間放置後、直ちに0℃の水に入れた。その
結果、クラックの発生は認められず、また同一試験を1
0回繰り返し行ったが、クラックの発生は認められなか
った。
【0066】また、本実施例で得られたニッケル−タン
グステン−リン三元合金めっき皮膜の硬度は、3点平均
で750Hvであった。
【0067】実施例2 実施例1で使用しためっき液の使用限度(ないし寿命)
を調べるため、実施例1と同一組成のめっき液を用い、
実施例1と同一めっき条件で、めっきの繰り返し試験を
行った。
【0068】より詳しくは、2時間のめっきを繰り返し
行なった場合にニッケルイオンが当初濃度の約90%ま
で減少するめっき回数を予め計算で求め、その回数に達
した時に、めっき液中のニッケルイオン、タングステン
酸イオン及び亜リン酸イオンの各成分の分析を行い、必
要に応じて各成分を補給した。
【0069】ニッケルの補給には硫酸ニッケルを、タン
グステン酸イオンの補給にはパラタングステン酸アンモ
ニウムを、亜リン酸イオンの補給には亜リン酸ナトリウ
ムを、クエン酸の補給にはクエン酸アンモニウムを各々
水溶液とし、必要量を補給した。
【0070】めっき液中のニッケルの濃度は原子吸光分
析法で測定し、亜リン酸イオン、タングステン酸イオン
及びクエン酸の濃度測定は、キャピラリー電気泳動法に
より行なった。また全リン酸の増加を調べるために、リ
ン酸量をJIS K 0102の方法により分析した。
また、クエン酸分解の有無は、クエン酸が分解すること
によりめっき液が濁る等のめっき液の変化を生ずること
から目視により行った。結果を表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】上記表1において、ニッケルは硫酸ニッケ
ルに、タングステン酸イオンはタングステン酸ナトリウ
ムに、亜リン酸イオンは亜リン酸ナトリウムに、クエン
酸はクエン酸ナトリウム、全リン酸はリン酸ナトリウム
に換算し表示した。
【0073】表1から、繰り返しめっきを行なっても有
機酸の分解及び全リン酸の蓄積が無く、安定しためっき
液であることが判る。なお、本発明めっき液において、
クエン酸分解が少なく、めっき液組成の寿命が長い理由
は、必ずしも完全に解明されたわけではないが、おそら
く、亜リン酸が存在するためと思われる。
【0074】なお、表1において、「ターン数」とは、
めっき液の建浴時にめっき液中に含まれる金属量に相当
する量の金属を添加した回数をいう。例えば、5g/L
のめっき液100Lの金属量は500gとなり、めっき
液調整で添加した金属量が合計500gになれば1ター
ンとなる。表2における「ターン数」も同じ意味であ
る。
【0075】また、上記操作において、ターン数が概ね
0.5回、1回、2回、3回となった時点で被めっき基
体である銅板上に得られた三元合金めっき皮膜の組成分
析、熱衝撃試験及び硬度測定を行った。下記表2に、エ
ネルギー分散型X線分析装置で得られた各元素含有率、
ヒートクラック目視観察結果(熱衝撃試験回数)及び皮
膜硬度を示す。
【0076】
【表2】
【0077】熱衝撃試験回数結果は、全て20回の熱衝
撃を加えてもヒートクラックは発生しなかった。
【0078】表2から、本発明めっき液では、めっき回
数が増してもめっき皮膜組成に大きな変化は無く、また
熱衝撃性或いは硬度に対しても安定であること、ターン
数として少なくとも3ターンの使用が可能であることが
判る。
【0079】実施例3 硫酸ニッケル70g/L、クエン酸120g/L、タン
グステン酸ナトリウム100g/L、亜リン酸ナトリウ
ム(Na2PHO3)40g/L、サッカリンナトリウム
1.5g/Lからなるめっき液をアンモニア水でpH6
に調整した。
【0080】次いで、陰極板(めっき基体)として銅板
を使用し、前処理として脱脂、酸活性を行い、陽極とし
てステンレス304を用いて、めっき温度70℃、電流
密度10A/dm2の条件下、20時間めっきを行っ
た。
【0081】得られためっき厚は600μmであった。
この皮膜をエネルギー分散型X線分析装置で分析する
と、タングステン含有量が25重量%、リン含有量が
1.5重量%、残がニッケルであった。
【0082】この皮膜を予め500℃に昇温した加熱炉
に入れ20分間放置後、直ちに0℃の水に入れた。その
結果、クラックの発生は認められず、また同一試験を2
0回繰り返し行ったが、クラックの発生は認められなか
った。この皮膜硬度は3点平均で740Hvであった。
【0083】実施例4 硫酸ニッケル80g/L、クエン酸130g/L、タン
グステン酸ナトリウム110g/L、亜リン酸ナトリウ
ム(Na2PHO3)40g/L、サッカリンナトリウム
1g/Lからなるめっき液をアンモニア水でpH6に調
整した。
【0084】次いで、陰極板(めっき基体)として銅板
を使用し、前処理として脱脂、酸活性を行い、陽極とし
てステンレス304を用いて、めっき条件を2時間毎に
下記表3のように変化させた。
【0085】めっき液は、めっき条件を変更する前に実
施例2に記載の方法により組成分析を行い、その結果に
基づきめっき液調整の後、条件を変更した。
【0086】上記操作において、各条件でのめっきを継
続して4回行い、めっき開始から8時間経過後の時点で
得られためっき皮膜の組成をエネルギー分散型X線分析
装置で分析した。結果を表3に示す。
【0087】
【表3】
【0088】表3から明らかなように、本発明のめっき
液は、同一溶液でめっき条件を変更することにより、め
っき皮膜組成を簡単に変更できる。
【0089】試験例1 本発明皮膜と耐熱性に優れているとされるニッケル−ホ
ウ素合金めっき皮膜とを比較した。
【0090】即ち、銅板(200×50×5mm)を使
用し、前処理として脱脂、酸活性を行い、実施例1に記
載のめっき液を実施例1と同一条件下で使用して本発明
めっき皮膜を400μm形成した。
【0091】また、上記銅板を被めっき基体として使用
し、特公平4−59064号公報の実施例1に記載のめ
っき液を使用してニッケル−ホウ素合金めっきを400
μm形成した。
【0092】なお、特公平4−59064号公報の実施
例1に記載のめっき液及びそのめっき条件は、下記の通
りである: 硫酸ニッケル 250g/l 塩化ニッケル 20g/l 硼酸 30g/l ジメチルアミンボラン 0.2g/l pH 3.5 温度 45℃ 電流密度 3A/dm2 得られた各めっき銅板に1kgの加重の下で鋼球を接触
させ、めっき表面を約300℃に加熱しながら銅板を3
0分往復運動させた後、氷冷水に浸漬し冷却する操作を
合計5回実施した。
【0093】その結果、特公平4−59064号公報に
記載の方法で形成しためっき表面には、目視で確認でき
る多数のクラックの発生が認められたのに対して、本発
明皮膜では目視ではクラックを確認することは出来なか
った。
【0094】鋼球による線状痕は、特公平4−5906
4号公報に記載の方法で形成しためっきでは触感によっ
てもその深さを感じることは出来なかったのに対し、本
発明皮膜は深さを測定することは出来なかったものの、
触感によりその深さを感じることが出来た。
【0095】このことから、本発明の皮膜は、ニッケル
−ホウ素合金めっき皮膜より、高温時における皮膜の粘
り性が優れていることが判る。
【0096】試験例2 めっき液組成及びめっき条件を変える以外は実施例1と
同様にして、銅板上に表4に記載の組成の皮膜を得た。
【0097】それら皮膜を実施例1に示した熱衝撃試験
と同一方法でヒートクラックの発生状況を調べた。結果
を表4に示す。
【0098】なお、表4は同一試験を3回行った結果を
示し、判定基準は次の通りである。
【0099】○:一度もヒートクラックが認められず、
硬度も650Hv以上、特に700Hv以上であった。
【0100】△:一度もヒートクラックが認められなか
ったが、硬度が650Hv未満であった。
【0101】×:少なくとも一度ヒートクラックが認め
られた。
【0102】
【表4】
【0103】表4から判るように、タングステン含有量
が22〜26重量%であり、リン含有量が1.5〜2.
5重量%である場合に、熱衝撃回数20回にも耐える、
優れた耐ヒートクラック性を有するニッケル−タングス
テン−リン合金めっき皮膜が得られることが判る。
【0104】
【発明の効果】本発明のニッケル−タングステン−リン
三元合金めっき皮膜は、耐ヒートクラック性が高く、更
に、耐熱性、耐摩耗性、耐食性、離型性に優れている。
【0105】本発明のめっき液は、従来の次亜リン酸ナ
トリウムに代えて、亜リン酸、亜リン酸塩及び重亜リン
酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を使用して
いるので、めっき液寿命が長い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K023 AB21 BA06 BA26 CB03 DA03 DA07 DA08 4K024 AA15 BB01 CA03 CA04 CA06 GA01 GA03 GA04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気めっきにより得られるニッケル、タン
    グステン及びリンよりなる三元合金皮膜であって、ニッ
    ケル含有量が76.5〜71.5重量%であり、タング
    ステン含有量が22〜26重量%であり、リン含有量が
    1.5〜2.5重量%であることを特徴とする三元合金
    めっき皮膜。
  2. 【請求項2】 (a)ニッケル塩をニッケル金属として
    4.5〜22.5g/L、(b)脂肪族オキシカルボン酸
    を30〜200g/L、(c)タングステン酸塩をタング
    ステン酸イオンとして18〜115g/L、(d)亜リン
    酸、亜リン酸塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ばれ
    る少なくとも1種を、亜リン酸イオン及び/又は重亜リ
    ン酸イオンとして3〜190g/L含有するめっき液よ
    り得られる請求項1記載の三元合金めっき皮膜。
  3. 【請求項3】(a)ニッケル塩をニッケル金属として4.
    5〜22.5g/L、(b)脂肪族オキシカルボン酸を3
    0〜200g/L、(c)タングステン酸塩をタングステ
    ン酸イオンとして18〜115g/L、(d)亜リン酸、
    亜リン酸塩及び重亜リン酸塩からなる群から選ばれる少
    なくとも1種を、亜リン酸イオン及び/又は重亜リン酸
    イオンとして3〜190g/L含有することを特徴とす
    る請求項1記載の三元合金めっき皮膜を形成するための
    めっき液。
  4. 【請求項4】更に、ホウ酸を0〜45g/L及び/又は
    サッカリンナトリウムを0〜2g/L含有することを特
    徴とする請求項3記載のめっき液。
  5. 【請求項5】被めっき物を陰極とし、(a)ニッケル塩を
    ニッケル金属として4.5〜22.5g/L、(b)脂肪
    族オキシカルボン酸を30〜200g/L、(c)タング
    ステン酸塩をタングステン酸イオンとして18〜115
    g/L、(d)亜リン酸、亜リン酸塩及び重亜リン酸塩か
    らなる群から選ばれる少なくとも1種を、亜リン酸イオ
    ン及び/又は重亜リン酸イオンとして3〜190g/L
    含有するめっき液を用いて、電気めっきを行うことを特
    徴とするニッケル−タングステン−リン三元合金めっき
    方法。
  6. 【請求項6】 めっき液が、更に、ホウ酸を0〜45g
    /L及び/又はサッカリンナトリウムを0〜2g/L含
    有することを特徴とする請求項5記載のめっき方法。
  7. 【請求項7】上記請求項1又は請求項2に記載のニッケ
    ル、タングステン及びリンよりなる三元合金皮膜で被覆
    した機械設備又は機械部品。
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