JP4618690B2 - 無線icタグおよび無線icタグの製造方法 - Google Patents

無線icタグおよび無線icタグの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線ICタグに関する。より詳しくは、簡易な構造で所望の共振周波数に調節された安価な無線ICタグに関する。さらに、前記無線ICタグの製造方法に関する。
無線ICタグ(無線ICカードを含む。以下、原則として「ICタグ」と記す)は、一般的に、樹脂フイルム等の絶縁性基材の表面にアンテナ回路が形成されており、前記アンテナ回路が形成された基材上にICチップが搭載されて、前記ICチップとアンテナ回路とが接続された構造を有している。
ICタグは、ICチップを備えているため、記録できる情報量が、バーコードや識別タグに比べて桁違いに多く、新たな情報が自由に書き込めるようにすることも可能である。特に、平面型のICタグは、持ち運びや、物品への取り付けに便利であるため、広く用いられている。
そして、近年、ICタグの更なる利用を図るために、より安価なICタグが強く求められている。
従来のICタグにつき、図3を用いて説明する。図3は、従来のICタグの構造を示す概念図であり、(a)はその平面図であり、(b)は(a)のA−A’における切断面の一部を示す。
図3において、301はICタグであり、302は電気絶縁性の基材である。そして、アンテナ回路は、303〜306で構成されており、304および306はアンテナ回路の末端である。また、307はICチップであり、ICチップ307の2つの電極(図示せず)は、それぞれアンテナ回路303および305で接続されている。基材302の一方の面に形成されたアンテナ回路の2つの端部304と306から、基材の他方の面に貫通する2つのスルーホール311、312が形成され、前記スルーホール311、312内に、例えば半田が充填された後に、前記基材302の他面側で、導線よりなるジャンパー線310が固定、接続されている。また、前記半田に代えて鳩目等かしめ機能を有する導電体を用いてジャンパー線を固定、接続する方法も採用されている。
ところで、上記ICタグの共振周波数は、ICチップ307に固有の静電容量と、スルーホール311、312を結ぶアンテナ回路303〜306の長さより導かれるインダクタンスとにより決定される。そこで、上記ICタグの共振周波数を調整する手段として、アンテナ回路内に、コンデンサや抵抗を設けることにより、静電容量を追加すること(特許文献1)や、複数のアンテナ回路を適宜接続、あるいは切断することにより、アンテナ回路の長さを変化させること(特許文献2)が提案されている。
特開2001−010264号公報 特開2001−251115号公報
しかしながら、特許文献1においては、アンテナ回路内に調整用コンデンサや調整用抵抗を設けた構造となっているため、部品点数が増加して製造コストの上昇を招く。また、得られるICタグの通信距離が短くなる可能性がある。
また、特許文献2においては、絶縁基材の表面に電気的に接続された複数のアンテナコイルを形成しておき、必要に応じて不要なアンテナ回路の接続を切断することによりアンテナ回路の長さを調節するため、アンテナ回路の構造が非常に複雑になり、製造コストの上昇を招く。また、得られるICタグのサイズが、大きくなる可能性がある。
このように、従来のICタグにおいては、共振周波数を、容易かつ安価に調整する方法がなかった。
本発明は、上記の問題に鑑み、新たにコンデンサ等を追加することのない簡単な構造であって、アンテナ回路の長さを容易に任意の長さに調節して、所望する共振周波数を得ることができる安価なICタグを提供することを課題とする。また、その製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、絶縁被覆されたジャンパー線を、アンテナ回路が設けられた基材面側に配置することにより、上記の課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、各請求項の発明を説明する。
請求項1に記載の発明は、
電気絶縁性の基材と、前記基材の表面に設けられたアンテナ回路と、前記アンテナ回路に接続されたICチップおよび前記アンテナ回路に接続されたジャンパー線を有する無線ICタグであって、
半田付け可能な樹脂を用いてスクリーン印刷によりアンテナ回路と同一のパターンを形成した後、溶融した半田を用いて前記パターン上に前記アンテナ回路が形成されており、
かつ前記ジャンパー線が、半田付け温度以下の温度で、蒸発、分解あるいは融解する樹脂組成物により絶縁被覆されており、
前記ジャンパー線が、前記アンテナ回路上の任意の箇所に接続できるように前記アンテナ回路が設けられた基材面側に配置されており、
さらに、前記ジャンパー線の一端が、前記アンテナ回路の一端に接続され、他端が、前記アンテナ回路所望する共振周波数に対応した箇所に接続されていることを特徴とする無線ICタグである。
請求項1の発明においては、ジャンパー線がアンテナ回路が設けられた基材面側に配置されているため、容易に、ジャンパー線をアンテナ回路上の任意の位置で接続することができる。そして、ジャンパー線が樹脂組成物により絶縁被覆されているため、ジャンパー線の中間部において、アンテナ回路を短絡させることがない。この結果、簡易な構造で、アンテナ回路の長さを自由に調整することができ、所望する共振周波数を有するICタグを、容易かつ安価に提供することができる。
また、請求項1の発明によれば、アンテナ回路が、半田により形成されているため、ジャンパー線の導体との接続を容易に行うことができる。
また、半田は、アルミニウム、銅、銀に比べ安価であるため、安価なICタグを提供することができる。さらに、半田は、融点が低く加工性に優れているため、製造工程における自由度が高く、複雑な製造設備や大型の製造設備を用いる必要がなく、基材の選択自由度も大きく、製造コストの上昇を招くことなく、より安価に、ICタグを提供することができる。
さらに、請求項1の発明によれば、樹脂組成物が、半田付け温度、即ち半田付けをするときの温度以下の温度で蒸発、分解する樹脂組成物の場合、ジャンパー線とアンテナ回路との接続予定の箇所を、半田付け温度に加熱するだけで、ジャンパー線の絶縁被覆が消滅して、酸化されていない導体金属が剥き出しになると共に、アンテナ回路の半田が融解して、剥き出しになった導体と半田とを直接接続することができる。
また、樹脂組成物が、半田付け温度以下の温度で融解する樹脂組成物の場合、ジャンパー線とアンテナ回路との接続予定の箇所を、半田付け温度に加熱するだけで、ジャンパー線の絶縁被覆が除去され、酸化されていない導体金属が剥き出しになると共に、アンテナ回路の半田が融解して、剥き出しになった導体と半田とを直接接続することができる。なお、融解された樹脂組成物は、導体金属に付着したままになり易いため、加熱と同時に超音波をかけると、ジャンパー線の絶縁被覆がよりスムーズに除去される。
このように、ジャンパー線の導体を予め剥き出しにすることなく、直接ジャンパー線とアンテナ回路とを接続することができるため、より効率的な作業ができ、安価にICタグを提供することができる。
このように、請求項1の発明によれば、半田により形成されたアンテナ回路と、半田付け温度以下の温度で、蒸発、分解あるいは融解する樹脂組成物により絶縁被覆されたジャンパー線とが、同じ基材面上に配置されているため、アンテナ回路の長さを容易に任意の長さに調節して、所望する共振周波数を得ることができるICタグを安価に提供することができる。
さらに、請求項1の発明においては、ジャンパー線の一端がアンテナ回路の一端に接続され、他端がアンテナ回路所望する共振周波数に対応した箇所に接続された構造であるため、簡便な手段で、広い共振周波数にわたって所望する共振周波数を得ることができ、容易にかつ安価にICタグを提供することができる。
請求項1の発明において、電気絶縁性の基材としては、アンテナ回路の形成、アンテナ回路の電気的接続のための処置が可能な限り基材の材質を問わない。請求項1の発明においては、アンテナ回路をアルミニウム、銅、銀に比べ非常に融点の低い半田で形成するので、耐熱性が十分とはいえない紙製、合成樹脂製、ガラス製等の基材も用いることができる。この内、前記基材にガラスを用いる場合は、特殊フラックスや超音波半田付け法等の方法により基材表面に直接アンテナ回路を形成することができる。
アンテナ回路の形成に用いる半田は、特に限定されるものではなく、例えば、通常の鉛と錫合金の半田(融点は、約183℃)の他に、Sn−Ag−Cu系等の鉛フリー半田、銀半田等を使用することができる。
半田を用いたアンテナ回路の形成方法は、溶融した半田に対して濡れ性を有する半田付け可能な樹脂を用いて、スクリーン印刷により基材表面にアンテナ回路と同一のパターンを形成した後、その表面を溶融した半田でコートする方法等を用いることができる
ジャンパー線における導体の材質としては、通常の絶縁電線に用いられる種々の金属を用いることができ、特に限定されるものではないが、柔軟性、導電性に優れかつ半田付けにも適する点より銅が好ましい。
導体を被覆する樹脂組成物としては、アンテナ回路の形成に用いる半田付け温度以下の温度で、蒸発、分解あるいは融解する樹脂組成物を用いる。具体的には、例えば、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂や、ポリウレタン樹脂等の熱可塑性樹脂を挙げることができる。
絶縁被覆厚さは、特に限定されるものではないが、ICタグの肉厚および被覆線の柔軟性を確保する点からは、薄い方が好ましい。
請求項2に記載の発明は、
前記基材が、紙製であることを特徴とする請求項1に記載の無線ICタグである。
請求項2の発明においては、基材として安価な紙を使用しているため、材料コストをより低減させることができる。また、紙は、薄い材料を入手することが容易なため、容易により薄いICタグとすることができる。
また、紙製の基材は、合成樹脂製の基材と異なり、回路パターン形成において、ペースト状のパターン材料を印刷する際に、特に表面の粗面化処理を施していなくても、パターン材料が周囲へ流れ出たりしないため、正確なパターンの形成が容易であり加工性に優れる。また、塗布されたペースト状のパターン材料は、紙の内部に染込むため、接着性も良好となる。
さらに、樹脂に比較して紙は一般的に耐熱性が優れている。このため、基材が紙製であれば、溶融半田を用いてアンテナ回路を形成する際の作業がより容易となる。
なお、ここでいう「紙製」とは、特に限定されず、純粋な紙(セルロース、樹脂パルプ)のみならず、樹脂を含浸していたり、表面に何らかの加工等が施されていたりしていてもよい。
また、紙製の基材の中でも、グラシン紙(パラフィン紙)を使用すると、耐熱性及び平滑性の観点から、半田製のアンテナ回路を容易に形成することができるので好ましい。
なお、ここでいうグラシン紙にはグラシン紙の表面にシリコン加工を施した平滑耐熱紙も含まれる。
請求項3に記載の発明は、
前記ジャンパー線が、導体上に、ポリウレタン樹脂を主体とした絶縁ワニスを焼き付けることにより、絶縁被覆されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無線ICタグである。
請求項3の発明においては、ジャンパー線として、導体上にポリウレタン樹脂を主体とした絶縁ワニスを焼き付けたジャンパー線を特定している。これは、ポリウレタン樹脂を主体とした絶縁ワニスを焼き付けたジャンパー線が、一般的に、マグネットワイヤーやUEWとして従来より使用されて実績があること、また入手し易いことによる。
請求項4に記載の発明は、
前記基材に、高透磁率材料からなる層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の無線ICタグである。
請求項4の発明においては、基材に高透磁率材料からなる層が形成されているという簡単な構造でICタグの薄さを確保しながら、金属体に装着した場合にも通信特性に優れたICタグとすることができる。
高透磁率材料からなる層を形成する方法としては、例えば、高透磁率フェライトシートを基材に貼付する方法、高透磁率材料からなるペースト(インク)を印刷する方法、高透磁率材料をめっきコーティングする方法等を挙げることができる。
なお、高透磁率材料からなる層がアンテナ回路形成面と反対側の面に形成されている場合には、層の形成後であっても、必要に応じてジャンパー線のアンテナ回路との接続位置を修正して、共振周波数を正確に所望の値に設定することができる。
請求項5に記載の発明は、
前記基材が、高透磁率材料からなる基材であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の無線ICタグである。
請求項5の発明においては、前記の基材に高透磁率材料からなる層を形成する代わりに、基材自体を、高透磁率材料からなる基材とするため、通信特性に優れたより薄いICタグとすることができる。
請求項6に記載の発明は、
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の無線ICタグの製造方法であって、
電気絶縁性の基材上に、半田付け可能な樹脂を用いてスクリーン印刷によりアンテナ回路と同一のパターンを形成した後、溶融した半田を用いて前記パターン上に前記アンテナ回路を形成する工程、
導体の周囲に半田付け温度以下の温度で、蒸発、分解あるいは融解する樹脂組成物により絶縁被覆されているジャンパー線を、前記アンテナ回路が形成された基材面側に配置する工程、
前記ジャンパー線の加熱により、前記ジャンパー線の一端の前記導体を前記アンテナ回路の一端に接続し、他端を前記アンテナ回路上の所望する共振周波数に対応した箇所に接続する工程、
を有することを特徴とする無線ICタグの製造方法である。
請求項6の発明は、請求項1〜5の発明を、製造方法の面より捉えたものである。
本発明により、新たにコンデンサ等を追加することのない簡単な構造であって、アンテナ回路の長さを容易に任意の長さに調節して、所望する共振周波数を得ることができる安価なICタグおよびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明をその最良の実施の形態に基づいて説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、以下の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
(1)第1の実施の形態
(ICタグの構成)
以下図面に基づいて本実施の形態を説明する。図1は本実施の形態に係るICタグの概念図である。
図1において、1はICタグであり、2は基材(リンテック社製、グラシン紙)である。そして、アンテナ回路は、3、5で構成されており、4および6は両方のアンテナ回路の末端である。また、7はICチップ(PHILIPS社製、I−CODE SLI)であり、ICチップ7の2つの電極(図示せず)は、それぞれアンテナ回路3および5に接続されている。アンテナ回路の末端4および6は、ジャンパー線(直径0.05mmポリウレタン被覆線、皮膜厚さ5μm以上、理研電線社製)8によって接続されている。
(アンテナ回路の形成)
アンテナ回路3、5は、Sn−Ag−Cu系半田(Sn−3.5Ag−0.5Cu)で形成され、以下の手順で形成した。
静電気を利用してグラシン紙(グラシンF133kg)を固定し、基材とした。その上に、図1に示すパターン(縦34.0mm、横41.0mm)を、半田付け可能な樹脂(A−5050、日本ペイント社製)を用いて、スクリーン印刷(印刷条件:ST325mesh+乳剤厚み10μm)した後、160℃にて30分間加熱し樹脂を硬化させた。なお、パターンは、ライン幅が0.75mm、およびライン間隔が0.25mmとなるように調節した。
得られたパターン上に、φ0.6mmのフラックス含有糸半田(Sn−Ag−Cu系)を、半田こてを使用してコートした(設定温度:325℃)。パターン以外の場所に載った半田を除去した後、前記半田こてにて、ジャンパー線8の両端をそれぞれアンテナ回路3および5の末端4および6に手半田付けして、圧着した。
その後、フラックス洗浄し、乾燥させて、アンテナ回路3および5を形成した。
(ICチップの搭載)
次いで、ICチップ7を搭載した。手順を以下に説明する。
アンテナ回路3および5の間に、デイスペンサーを用いて半田および接着性熱硬化性樹脂を含む半田ペースト(TYCAP−5401−11、タムラ化成社製、Sn−Bi系半田ペースト)を所定量塗布した。その後、ICチップ7の2つの電極がそれぞれアンテナ回路3および5に当接するよう基板の上に仮載せした。
160℃で10秒間加熱して、半田ペーストに含まれる半田成分を溶融させた。その後、温度を130℃に下げ30分間保持して接着性熱硬化性樹脂を熱硬化させた。
このとき、接着性熱硬化性樹脂が未硬化の間に、溶融した半田成分が、半田成分に対して濡れ性の良いICチップ7の2つの電極および半田製のアンテナ回路3、5の表面近傍に集まり、半田リッチな部分が生成し、一方ICチップ7の2つの電極の中間には接着性熱硬化性樹脂成分リッチな部分が生成した。そして、接着性熱硬化性樹脂を硬化させた後では、ICチップ7の電極とアンテナ回路3、5は半田によって接続され、かつICチップ7は、接着性熱硬化性樹脂によって基材2に接着された。
(ICタグの動作確認)
次いで作製したICタグについて動作確認を行った。具体的には、インピーダンスの測定の他に、リーダーライター(ウエルキャット社製、EFG−310−01)を用いた通信距離の測定、デジタルディップメーター(三田無線研究所社製、DMC−230S2)を用いた空中での共振周波数の測定を行った。
(動作確認結果)
得られたICタグのインピーダンス、空中での共振周波数およびICタグを空中に置いた場合と金属をベースとする物体上(以下金属上と記載する)に装着した場合の通信距離を測定した。
得られたICタグの動作確認結果は以下の通りであった。
(イ)インピーダンス:14〜16Ω
(ロ)空中での共振周波数:14.5MHz
(ハ)通信距離:空中:30mm
金属上:0mm
上記のように、空中での共振周波数は所望の13.56MHzに比べて高かったが、空中においては、良好な通信距離を確保できた。しかし、通信が一般的に困難とされる金属上に装着した場合には適切な通信距離が得られなかった。
(2)第2の実施の形態
(高透磁率材料のシートを貼付したICタグの作製)
上記結果の通り、第1の実施の形態で得られたICタグは、金属上では、適切な通信距離が得られなかった。そして、後述するフェライトシートと同じ厚さの紙を、金属上に敷き、その上にICタグを配置しても、通信距離を向上させることができなかった。
そこで、第1の実施の形態で得られたICタグの裏面(アンテナ回路形成面と反対側の面)に高透磁率材料製のシート(厚さ150μm、初透磁率100のフェライトシート)を貼付して、動作確認を行った。
(動作確認結果)
動作確認結果は以下の通りであった。
(イ)空中での共振周波数:12.8MHz
(ロ)通信距離:空中:20mm
金属上:10mm
裏面にフェライトシートが添付されているという簡易な構造で金属上に装着させた場合にも通信可能なICタグとすることが確認できた。ただし、フェライトシートを貼付したことにより、空中での共振周波数が所望の13.56MHzに比べて低くなったため、空中での通信距離が第1の実施の形態の30mmに比べて低下した。
(3)第3の実施の形態(第2の実施の形態の改良)
(ジャンパー位置を調整したICタグの作製)
第2の実施の形態において、フェライトシート貼付状態での空中での共振周波数を所望の13.56MHzに近づける為に、図2に示すように、ジャンパー線のアンテナ回路との外周接続部が、外周1巻分内側になるよう、手半田付けして、圧着した。その後、フェライトシートを貼付し、動作確認を行った。
(動作確認結果)
動作確認結果は以下の通りであった。
(イ)空中での共振周波数(フェライトシート貼付前):15.4MHz
空中での共振周波数(フェライトシート貼付後):13.7MHz
(ロ)通信距離:空中:35mm
金属上:20mm
上記結果に示すように、第3の実施の形態においてはフェライトシート貼付後の共振周波数を所望の値に近づけることができた。このため、上記したように第2の実施の形態で20mmに低下した空中での通信距離を35mmにまで回復させることができた。また、金属上の通信距離を20mmと第2の実施の形態の2倍に向上させることができた。本実施の形態においては、このようにアンテナ回路をパターン変更して再度最初から作成することなく、容易に共振周波数を調節することができ、通信距離を向上させることができることが確認された。
なお、図2に示した例ではジャンパー線8の一方(外側)の先端を切除して、ジャンパー線8のアンテナ回路3との外周接続部を外周1巻分内側に移動させたが、ジャンパー線8の一方の先端を切除せずに、半田こてをジャンパー線の外周1巻分内側に押し当てて、新たにジャンパー線8とアンテナ回路3とを接続することによっても、同様の共振周波数の調整結果を得ることができた。
以上記載したように、本発明に係るICタグは、簡易な構造を有し、容易かつ安価に共振周波数を調節することができるICタグであることが確認できた。
本発明にかかるICタグの概念図である。 本発明にかかるICタグのジャンパー位置調整後の概念図である。 従来のICタグの構造を示す概念図である。
符号の説明
1、301 ICタグ
2、302 基材
3、5、303、305 アンテナ回路
4、6、304、306 アンテナ回路の末端
7、307 ICチップ
8、310 ジャンパー線
311、312 スルーホール

Claims (6)

  1. 電気絶縁性の基材と、前記基材の表面に設けられたアンテナ回路と、前記アンテナ回路に接続されたICチップおよび前記アンテナ回路に接続されたジャンパー線を有する無線ICタグであって、
    半田付け可能な樹脂を用いてスクリーン印刷によりアンテナ回路と同一のパターンを形成した後、溶融した半田を用いて前記パターン上に前記アンテナ回路が形成されており、
    かつ前記ジャンパー線が、半田付け温度以下の温度で、蒸発、分解あるいは融解する樹脂組成物により絶縁被覆されており、
    前記ジャンパー線が、前記アンテナ回路上の任意の箇所に接続できるように前記アンテナ回路が設けられた基材面側に配置されており、
    さらに、前記ジャンパー線の一端が、前記アンテナ回路の一端に接続され、他端が、前記アンテナ回路所望する共振周波数に対応した箇所に接続されていることを特徴とする無線ICタグ。
  2. 前記基材が、紙製であることを特徴とする請求項1に記載の無線ICタグ。
  3. 前記ジャンパー線が、導体上に、ポリウレタン樹脂を主体とした絶縁ワニスを焼き付けることにより、絶縁被覆されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無線ICタグ。
  4. 前記基材に、高透磁率材料からなる層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の無線ICタグ。
  5. 前記基材が、高透磁率材料からなる基材であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の無線ICタグ。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の無線ICタグの製造方法であって、
    電気絶縁性の基材上に、半田付け可能な樹脂を用いてスクリーン印刷によりアンテナ回路と同一のパターンを形成した後、溶融した半田を用いて前記パターン上に前記アンテナ回路を形成する工程、
    導体の周囲に半田付け温度以下の温度で、蒸発、分解あるいは融解する樹脂組成物により絶縁被覆されているジャンパー線を、前記アンテナ回路が形成された基材面側に配置する工程、
    前記ジャンパー線の加熱により、前記ジャンパー線の一端の前記導体を前記アンテナ回路の一端に接続し、他端を前記アンテナ回路上の所望する共振周波数に対応した箇所に接続する工程、
    を有することを特徴とする無線ICタグの製造方法。
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