JP2006127424A - 無線タグ - Google Patents

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章彦 斎藤
Michio Okabe
道生 岡部
Michio Kondo
道雄 近藤
Nobuyuki Matsui
信行 松井
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Abstract

【目的】 無線タグが粘着される対象物の表面が導電体であっても、電波を利用した通信が可能な無線タグを提供する。
【解決手段】 アンテナ14と、そのアンテナ14に接続されたICチップ16と、それらアンテナ14およびICチップ16を保持する所定長さの基材シート12とを含み、対象物に装着される無線タグ10において、その基材シート12の対象物側に電磁波吸収体層20が設けられていることから、無線タグ10が装着される対象物の表面が導電体であっても、その導電体の表面効果の影響が抑制されて、電波を利用した通信が可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、対象物に貼着されてその対象物に関連する情報を電波により送信する無線タグに関するものである。
アンテナと、該アンテナに接続されたICチップと、それらアンテナおよびICチップを保持する所定長さのテープ状基材シートと、該テープ状基材シートの一面に設けられた粘着層とを含み、その粘着層により対象物に貼り付けられる無線タグが知られている。たとえば、特許文献1に記載されたRFIDタグがそれである。
特開2002−308437号公報
このようなRFIDタグによれば、非接触で情報の書き込みや読み出しが可能であるため、商品等に粘着されることにより、商品の探索、商品の在庫管理、商品の販売情報の入力、通過する商品の内容検知などの分野において多用されている。
ところで、上記無線タグが粘着される対象物が、金属部品などの導電体、アルミニウム蒸着された菓子袋などの金属箔が固着された樹脂シートなどである場合には、無線タグの裏面に近接して導電体が位置することになり、その無線タグのアンテナにその導電体の影響で電波が受けられなくなったその機能を果たさなくなり、その導電体の表面効果によって無線タグを利用できない場合があった。導電体の表面付近では、進行波と導電体表面からの反射波の磁界成分が相殺されて導電体表面には電波の磁界成分が生じ難く、無線タグのアンテナで電波を受けるゲインが低下すると考えられる。また、電波受信時或いは電波送信時に無線タグのアンテナに流される電流により発生する磁界がアンテナと導電体との間を通過し難いために、無線タグのアンテナの受信或いは送信ゲインが導電体の影響で得られ難くなると考えられる。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、無線タグが粘着される対象物の表面が導電体であっても、電波を利用した通信が可能な無線タグを提供することにある。
本発明者等は、以上の事情を背景として種々検討を重ねた結果、無線タグとそれが粘着される導電体との間に軟磁性金属粒子のような電波吸収体を設けると、無線タグのアンテナを介した通信が好適に行われ得ることを見出した。無線タグのアンテナの裏面の透磁率が低くされて空気に近くなるためと推定される。本発明はかかる知見に基づいて為されたものである。
すなわち、請求項1に係る発明の要旨とするところは、アンテナと、そのアンテナに接続されたICチップと、それらアンテナおよびICチップを保持する所定長さの基材シートとを含み、対象物に装着される無線タグにおいて、その基材シートの前記対象物側に電磁波吸収体層を設けたことにある。
また、請求項2に係る発明の要旨とするところは、上記請求項1に係る発明において、前記基材シートの一面に前記電磁波吸収体層と前記対象物に貼り着けるための粘着層とが積層状態で設けられたものであることにある。
また、請求項3に係る発明の要旨とするところは、上記請求項1に係る発明の電磁波吸収体層は、軟磁性金属粉体が合成樹脂内に分散されることにより構成されたものであることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明の要旨とするところは、上記請求項3に係る発明の軟磁性金属粉体は、鉄アルミ珪素合金(センダスト、Fe−Al−Si合金)、鉄ニッケル合金(パーマロイ、Fe−Ni合金)、アモルファス合金のいずれかから構成されたものであることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明の要旨とするところは、上記請求項3に係る発明の軟磁性金属粉体は、非良導性被膜をその表面に備えたものであることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明の要旨とするところは、上記請求項3に係る発明の軟磁性金属粉体は、偏平な粒子であって、複数種類の互いに異なる平均粒径を有する粉体の混合体であることを特徴とする。
また、請求項7に係る発明の要旨とするところは、前記電磁波吸収体層は、3乃至200の複素比誘電率(実部)εr ’、1.5乃至200の複素比透磁率(実部)μr ’、および0.025乃至1.5mmの厚みを備えたものであることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、アンテナと、そのアンテナに接続されたICチップと、それらアンテナおよびICチップを保持する所定長さの基材シートとを含み、対象物に装着される無線タグにおいて、その基材シートの前記対象物側に電磁波吸収体層が設けられていることから、無線タグが装着される対象物の表面が導電体であっても、その導電体の表面効果の影響が抑制されて、電波を利用した通信が可能となる。
また、請求項2に係る発明によれば、前記基材シートの一面に前記電磁波吸収体層と前記対象物に貼り着けるための粘着層とが積層状態で設けられているので、無線タグを簡単かつ容易に対象物に粘着できるとともに、電磁波吸収体層がアンテナと対象物との間に確実に位置させられる。
また、請求項3に係る発明によれば、電磁波吸収体層は、軟磁性金属粉体が合成樹脂内に分散されることにより構成されたものであるので、その厚みが薄くても、高い電波吸収特性が得られて無線タグの通信が可能となる。
また、請求項4に係る発明によれば、前記軟磁性金属粉体は、鉄アルミ珪素合金(センダスト、Fe−Al−Si合金)、鉄ニッケル合金(パーマロイ、Fe−Ni合金)、アモルファス合金のいずれかから構成されたものであることから、電磁波吸収体層の厚みが薄くても、高い電波吸収特性が得られて無線タグの通信が可能となる。
また、請求項5に係る発明によれば、前記軟磁性金属粉体は、非良導性被膜をその表面に備えたものであることから、樹脂中における含有密度が高められて相互接触したとしても非良導性が得られるので、高い電波吸収特性が得られて無線タグの通信が可能となる。
また、請求項6に係る発明によれば、前記軟磁性金属粉体は、偏平な粒子であって、複数種類の互いに異なる平均粒径を有する粉体の混合体であることから、幅広い周波数帯で高い電波吸収特性が得られるので、幅広い周波数帯で高い電波吸収特性が得られて無線タグの通信が可能となる。
また、請求項7に係る発明の要旨とするところは、前記電磁波吸収体層は、3乃至200の複素比誘電率(実部)εr ’、1.5乃至200の複素比透磁率(実部)μr ’、および0.025乃至1.5mmの厚みを備えたものであるので、無線タグが装着される対象物の表面が導電体であっても、その導電体の表面効果の影響が抑制されて、電波を利用した通信が可能となる。
ここで、前記無線タグの通信周波数としては、135Hz以下の長波、13.56MHz程度の短波、860〜930MHz程度のUHF波、2.45GHz程度のマイクロ波が、適宜用いられる。その無線タグのアンテナは、使用される通信周波数等に応じて、ダイポールアンテナ、ループアンテナ、静電結合型アンテナ、複数素子を有する八木アンテナ等、種々の形式のアンテナが選択的に用いられる。
また、前記無線タグの基材シートは、単一の樹脂シートにより構成されてもよいが、複数層の樹脂シートが積層されることにより構成されてもよい。前記アンテナは、所定のアンテナ形状に形成された銅細線、所定のアンテナ形状にエッチングされた金属箔、所定のアンテナ形状に印刷された金属ペーストがその基材シートの一面に固着されることにより構成される。基材シートの一面には、粘着層が設けられるが、上記アンテナは、粘着層と反対側の面に固着されてもよいし、同じ側の面に固着されてもよい。
また、前記電磁波吸収体層は、軟磁性金属粉体がたとえば塩素化ポリエチレンなどの合成樹脂内に分散されることにより層状に構成され、基材シートの一面に積層、固着、塗着或いはコーティングされる。粘着樹脂に軟磁性金属粉体を混入させることにより構成された電磁波吸収体層が粘着層を兼ねてもよい。
また、前記軟磁性金属粉体の表面に備えられる非良導性被膜は、化学反応によって形成される酸化被膜等でもよいが、絶縁材料が被着されたものでもよい。この非良導性被膜は、軟磁性金属粉体の混入密度が高められても全体として被良導体であればよいので、必ずしも絶縁体でなくてもよい。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において、図は簡略化されており、それら各部の寸法等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は本発明の一実施例である無線タグ10の平面図、図2はその無線タグ10の構造を説明するための図1のII-II 視断面図である。これらの図1、図2において、無線タグ10は、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂等の可撓性樹脂から矩形形状或いは所定長さのテープ状に構成された電気的絶縁性の基材シート12と、その基材シート12の一面である表面において基材シート12の外周部に環状に巻回され且つ固着されたアンテナ14と、アンテナ14に接続された状態で基材シート12の表面に固着されたICチップ16とを備えている。上記基材シート12によって、アンテナ14およびICチップ16が保持されている。
図1には示されていないが、上記基材シート12の表面には、アンテナ14およびICチップ16を保護すると同時に、バーコード、数字、アルファベッド文字等の表示用符号が印刷される有色の保護層18が設けられている。また、上記基材シート12の他面である裏面すなわち対象物側には、MHz帯からGHz帯までの広帯域にわたってたとえば5〜20程度の比較的高い複素比誘電率εr およびたとえば50〜100程度の比較的高い比透磁率μr を有する高誘電率高磁性層すなわち電磁波吸収体層20と、粘着剤から成る粘着層22と、その表面を覆う剥離テープ24とが順次積層されている。無線タグ10の使用に際しては、その剥離テープ24を取り除いた後、粘着層22の粘着力を利用して無線タグ10が金属部品、金属蒸着材料等に粘着される。
図3は、上記無線タグ10に内包された回路構成を説明する図である。図3において、図示しない質問機から送信された電波がアンテナ14により受けられると、そのアンテナ14に接続されたICチップ16において、アンテナ14により受けられた電波を電源エネルギとして利用しつつ、信号の記憶或いは記憶された信号の返送が行われる。すなわち、整流回路30はその電波の搬送波を整流して直流電流を電源回路32に供給する。電源回路は、たとえば5V程度の一定のライン電圧に調整して各回路へ電源電圧として供給する。一方、クロック検出回路34は、上記アンテナ14により受けられた搬送波に含まれるクロック信号を検出して制御回路36へ供給する。変調復調回路38は、上記アンテナ14により受けられた搬送波から入力信号に復調変調して制御回路36へ供給する。制御回路36は、マイクロコンピュータと同様に予め記憶されたプログラムに従って入力信号を処理する。入力信号に書込指令信号が含まれる場合は、その書込指令信号に続く信号たとえば無線タグ10に与えられる商品識別コード、商品製造番号コード、入荷日付コード、販売価格コード、決済コードなどを記憶回路40に記憶させる。また、上記入力信号に読出指令信号が含まれる場合は、その読出指令に応じて予め記憶回路40に記憶されているコード信号を出力し、変調復調回路38において受信搬送波と同一周波数の搬送波に変調した後、アンテナ14から出力させる。
上記アンテナ14は、搬送波の周波数において共振するように、その長さや形状が設定されている。このアンテナ14は、細線、エッチングや無電解メッキにより所定のアンテナ形状に形成された銅箔、所定のアンテナ形状のパターンで印刷された導電性ペーストにより構成される。このアンテナ14に用いられる材料は、銅、アルミニウム、ニッケル、銀等の金属が用いられる。
前記基材シート12の裏面であって、アンテナ14と対象物との間に位置させられるように積層された電磁波吸収体層20は、磁性体層とも言えるものであって、たとえば軟磁性金属粉体42が、40(体積)%程度の炭酸カルシウム等のフィラーと共に、たとえばナイロン、ポリフェニレン、サイファイド、エポキシ樹脂、ハロゲンフリーの塩素化ポリエチレン樹脂内に混入させられ、混練された後、ローラ法或いはドクターブレード法などによってシート状に成形されることにより構成されている。この軟磁性金属粉体42は、たとえばFe、Fe−Si合金、鉄ニッケル合金(パーマロイ、Fe−Ni合金)、Fe−Co合金、Fe−Cr合金、Fe−Cr−Al合金、Fe−Cr−Si合金、鉄アルミ珪素合金(センダスト、Fe−Al−Si合金)、アモルファス合金等の軟磁性材料から構成される。このような構成により、3〜200程度の比較的高い複素比誘電率(実部)εr ’およびたとえば1.5〜200程度の比較的高い複素比透磁率(実部)μr ’とされている。
上記軟磁性金属粉体42は、たとえば溶湯が回転板に落下させられることにより飛散させられて粒子化(アトマイズ)された後、分級、焼鈍処理を経てから所謂アトライタを用いて偏平形状の粒子とされ、必要に応じて、表面酸化膜などの非良導性被膜が設けられているものである。このような軟磁性金属粉体42は、幅広い周波数帯で高い電波吸収特性が得られるように、平均粒径が異なり大きさの異なる磁気異方性を有する2以上の複数種類が混合された混合粉体から構成されている。図4は、電磁波吸収体層20内の偏平な軟磁性金属粉体42を模式的に示している。
図5は、本発明者等が行った実験装置を説明する図である。図5において、台上に立設された鉄、銅、アルミニウム等の金属板50の表面に前記無線タグ10と同様に構成されたテスト用無線タグTを貼り付け、台上に移動可能に設置された質問機52を用いて予め設定された周波数の搬送数を用いて無線タグ10に対して質問波を送信して無線タグ10からの応答の有無が、テスト用無線タグTと質問機52のアンテナ54との間の距離Lを変えてそれぞれ検知された。本実験では、厚みと複素比透磁率(実部)μr ’が異なる電磁波吸収体層20を有する11種類のテスト用無線タグTが用意された。上記金属板50は前記無線タグ10の粘着が予定される対象物すなわち金属部品、アルミ蒸着資材などと同じ導電性を等価的に備えたものとして選択されている。
図6は、上記の実験結果を示すものであり、△印は電磁波吸収体層20の厚さが1.5mmのもの、○印は電磁波吸収体層20の厚さが0.025mmのもの、◇印は電磁波吸収体層20の厚さが0.01mmのものをそれぞれ示している。図6に示すように、電磁波吸収体層20の厚さが0.01mmのもの(◇印)は、複素比透磁率(実部)μr ’が60付近でテスト用無線タグ10からの応答があったものの、他の値では応答が見られず、不安定である。電磁波吸収体層20の厚さが1.5mmのもの(△印)は、テスト用無線タグ10からの応答が全般的に得られ、複素比透磁率(実部)μr ’が大きくなるほど反応距離Lが短くなる。電磁波吸収体層20の厚さが0.025mmのもの(○印)も、テスト用無線タグ10からの応答が全般的に得られ、複素比透磁率(実部)μr ’が大きくなるほど反応距離Lが短くなるが、電磁波吸収体層20の厚さが1.5mmのもの(△印)よりも反応距離Lが上回っている。
上記の性質を前提とすると、上記電磁波吸収体層20の厚みは、0.025mm乃至1.5mmの範囲であることが望ましい。その下限値を下回ると、無線タグ10の反応距離が不安定且つ短くなり、その上限値を超えると、反応距離Lが飽和して低下する。
上述のように、本実施例によれば、アンテナ14と、そのアンテナ14に接続されたICチップ16と、それらアンテナ14およびICチップ16を保持する所定長さの基材シート12とを含み、対象物に装着される無線タグ10において、その基材シート12の対象物側に電磁波吸収体層20が設けられていることから、無線タグ10が装着される対象物の表面が導電体であっても、その導電体の表面効果の影響が抑制されて、電波を利用した通信が可能となる。
また、本実施例によれば、基材シート12の一面に電磁波吸収体層20と対象物に貼り着けるための粘着層22とが積層状態で設けられているので、無線タグ10を簡単かつ容易に対象物に粘着できるとともに、電磁波吸収体層20がアンテナ14と対象物との間に確実に位置させられる。
また、本実施例によれば、電磁波吸収体層20は、軟磁性金属粉体42が合成樹脂内に分散されることにより構成されたものであるので、その厚みが薄くても、高い電波吸収特性が得られて無線タグ10の通信が可能となる。
また、本実施例によれば、上記軟磁性金属粉体42は、鉄アルミ珪素合金(センダスト、Fe−Al−Si合金)、鉄ニッケル合金(パーマロイ、Fe−Ni合金)、アモルファス合金のいずれかから構成されたものであることから、電磁波吸収体層20の厚みが薄くても、高い電波吸収特性が得られて無線タグ10の通信が可能となる。
また、本実施例によれば、上記軟磁性金属粉体42は、非良導性被膜をその表面に備えたものであることから、樹脂中における含有密度が高められて相互接触したとしても非良導性が得られるので、高い電波吸収特性が得られて無線タグ10の通信が可能となる。
また、本実施例によれば、上記軟磁性金属粉体42は、偏平な粒子であって、複数種類の互いに異なる平均粒径を有する粉体の混合体であることから、幅広い周波数帯で高い電波吸収特性が得られるので、幅広い周波数帯で高い電波吸収特性が得られて無線タグ10の通信が可能となる。
また、本実施例によれば、電磁波吸収体層20は、3乃至200の複素比誘電率(実部)εr ’、1.5乃至200の複素比透磁率(実部)μr ’、および0.025乃至1.5mmの厚みを備えたものであるので、無線タグ10が装着される対象物の表面が導電体であっても、その導電体の表面効果の影響が抑制されて、電波を利用した通信が可能となる。
また、本実施例によれば、複素比誘電率(実部)εr ’が高い電磁波吸収体層20が無線タグ10の基材シート12の裏面側に積層されることによりアンテナ14のパターン全体に密接して設けられて、そのアンテナ14付近の比誘電率εr や比透磁率μr が実質的に高くされているので、アンテナ14の寸法が小さくてよく、小型の無線タグ10が得られる。電波の波長λは、空気中の波長λ0 に比較して比誘電率εr や比透磁率μr が大きくなるほど短くなるからである。すなわち、電波の速度C(m/sec )は次式(1) で表される一定値であり、その電波の速度Cは周波数f×波長λであるから、比誘電率εr 或いは比透磁率μr が大きくなるほど電波の波長λが短くなるのである。
C=1 / √( εr ・ε0 ・μr ・μ0) ・・・(1)
以下、前記無線タグ10の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示す無線タグ44は、前述の無線タグ10に比較して、電磁波吸収体層46が基材シート12の表面側の保護層18の上に、電磁波吸収体層20との間でその基材シート12を挟むようにさらに積層されている点で相違し、他は同様に構成されている。この電磁波吸収体層46は前述の電磁波吸収体層20と同様に構成されてそれと同様の電気的磁気的性質を備えている。本実施例によれば、無線タグ44において、アンテナ14と対象物との間に電磁波吸収体層20が介在させられるだけでなく、それに加えて、電磁波吸収体層46が電磁波吸収体層20との間でそのアンテナ14を挟むように積層されているので、前述の無線タグ10と同様の効果以上の効果が得られる。
図8に示す無線タグ48は、前述の無線タグ10に比較して、電磁波吸収体層50が基材シート12の表面側であって、アンテナ14の内周側に位置するように設けられている点で相違し、他は同様に構成されている。この電磁波吸収体層50は前述の電磁波吸収体層20と同様に構成されてそれと同様の電気的磁気的性質を備えている。本実施例では、保護層10の中央部に貫通穴が設けられ、電磁波吸収体層50は、その保護層10の中央部に設けられた貫通穴内に、アンテナ14の内周縁よりも小さな面積で設けられている。本実施例によれば、無線タグ44において、アンテナ14と対象物との間に電磁波吸収体層20が介在させられるだけでなく、それに加えて、アンテナ14の捲線の磁性体コアとして機能する位置に電磁波吸収体層50が設けられているので、前述の無線タグ10と同様の効果以上の効果が得られる。
図9に示す無線タグ52は、無線タグ44と無線タグ48の特徴を両方備えたものであって、前述の無線タグ10に比較して、電磁波吸収体層46が基材シート12の表面側の保護層18の上に、電磁波吸収体層20との間でその基材シート12を挟むようにさらに積層されているとともに、電磁波吸収体層50が基材シート12の表面側であって、アンテナ14の内周側に位置するように設けられている点で相違し、他は同様に構成されている。本実施例によれば、無線タグ44において、アンテナ14と対象物との間に電磁波吸収体層20が介在させられるだけでなく、それに加えて、電磁波吸収体層46が電磁波吸収体層20との間でそのアンテナ14を挟むように積層されているとともに、アンテナ14の捲線の磁性体コアとして機能する位置に電磁波吸収体層50が設けられているので、前述の無線タグ10と同様の効果以上の効果が得られる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例の無線タグ10、44、48、52において、粘着層22、剥離層24の一部または全部は必ずしも設けられていなくてもよい。これらの無線タグ10、44、48、52は、ワイヤーなどの他の手段により対象物に装着され得る。
また、前述の実施例の無線タグ10、44、48、52において、保護層18の一部または全部は必ずしも設けられていなくてもよい。アンテナ14および/またはICチップ16は、基材シート12の裏面側すなわち粘着層22側の面に設けられることにより、その場合には、その分の保護は不要となる。
また、前述の実施例の無線タグ10、44、48、52において、電磁波吸収体層20は、基材シート12の裏面全体に設けられていたが、少なくともアンテナ14と対象物との間の面積の一部分に設けられていればよい。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本発明の一実施例の無線タグの構成を説明する平面図である。 図1の実施例の無線タグの構成を説明するための図1のII-II 視断面図である。 図1の実施例の無線タグ内に包含されているICチップの回路構成を説明するブロック図である。 図1の実施例において、無線タグの電磁波吸収体層20内に設けられた軟磁性金属粉体の形状を模式的に示す図である。 通信反応距離を測定する実験に用いられた装置を説明する図である。 図5の装置を用いて行われた実験結果を示す図である。 本発明の他の実施例の無線タグの構成を説明する断面図であって、図2に相当する図である。 本発明の他の実施例の無線タグの構成を説明する断面図であって、図2に相当する図である。 本発明の他の実施例の無線タグの構成を説明する断面図であって、図2に相当する図である。
符号の説明
10、44、48、52:無線タグ
12:基材シート
14:アンテナ
16:ICチップ
20:電波吸収体層
42:軟磁性金属粉体

Claims (7)

  1. アンテナと、該アンテナに接続されたICチップと、それらアンテナおよびICチップを保持する所定長さの基材シートとを含み、対象物に装着される無線タグにおいて、
    前記基材シートの前記対象物側に電磁波吸収体層を設けたことを特徴とする無線タグ。
  2. 前記基材シートの一面に前記電磁波吸収体層と前記対象物に貼り着けるための粘着層とが積層状態で設けられたものである請求項1の無線タグ。
  3. 前記電磁波吸収体層は、軟磁性金属粉体が合成樹脂内に分散されることにより構成されたものである請求項1または2の無線タグ。
  4. 前記軟磁性金属粉体は、鉄アルミ珪素合金、鉄ニッケル合金、アモルファス合金のいずれかから構成されたものである請求項3の無線タグ。
  5. 前記軟磁性金属粉体は、非良導性被膜をその表面に備えたものである請求項3または4の無線タグ。
  6. 前記軟磁性金属粉体は、偏平な粒子であって、複数種類の互いに異なる平均粒径を有する粉体の混合体である請求項3乃至5のいずれかの無線タグ。
  7. 前記電磁波吸収体層は、3乃至200の複素比誘電率(実部)εr ’、1.5乃至200の複素比透磁率(実部)μr ’、および0.025乃至1.5mmの厚みを備えたものである請求項1乃至6のいずれかの無線タグ。
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