以下、本発明に係るパチンコ機の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、パチンコ機の一形態を示す正面図(但し、下側の一部分を省略している)である。このパチンコ機1の遊技盤2上には、図示を省略する発射装置から打出された遊技球を誘導する略円弧状の外レール8a及び内レール8bが設けられ、この二つのレール8aと8bにより囲まれる部分によって遊技領域3を形成している。遊技領域3の略中央部には、いわゆるセンター役物として、可動部材6a、6bを有した可動入賞装置5が配設されている。発射装置から遊技球が打ち出され、打ち出された遊技球が所定入賞口へ入賞すると、図柄抽選(詳しくは後述する)が行なわれ、その抽選結果に応じて可動部材6a、6bが予め定められた所定回数だけ開閉動作を行なう。
図1において可動部材6a、6bは、通常、閉状態であり、可動入賞装置5内に遊技球を飛入させない状態になっている。実線で示す可動部材6a、6bは閉状態を表わしているが、この可動部材6a、6bが開動作(図1の破線で示される可動部材6a'、6b'の状態)すると、遊技領域3を流下する遊技球をこの可動部材6a'6b'によって可動入賞装置5内に誘導し得る状態となる。上記可動部材6a、6bが開閉動作を行ない遊技球を可動入賞装置5内に誘導し得る、遊技者にとって有利な状態のことを以下、利益状態ともいう。尚、図1に示す形態では、可動部材6a、6bは一端部を支点として略水平状態と垂直状態とに開閉するいわゆる開閉羽根を用いているが、この形態に限定されるものではなく、開閉動作を行ない遊技球を可動入賞装置5内に誘導可能な状態と誘導不能な状態とに変化し得るものであればよい。
可動入賞装置5内には、可動入賞装置5に飛入した遊技球を検出するための検出スイッチ7a、7bが設けられている。飛入した遊技球は、先ずこの検出スイッチ7a、7bによって検出される。検出信号はパチンコ遊技を制御する基板(詳しくは後述するが、以下、主制御基板ともいう)に搭載された制御手段としてのCPUに送られ、可動入賞装置5内に飛入した遊技球の数が認識される。また、可動入賞装置5内には、遊技球の入賞により大当たり遊技を発生させる特定入賞口9と、入賞しても大当たり遊技を発生させない通常入賞口10a、10bが設けられている。特定入賞口9及び通常入賞口10a、10bは、可動入賞装置5内において検出スイッチ7a、7bよりも下側、即ち、遊技球の流下する方向において下流側に配置されている。可動入賞装置5に飛入し検出スイッチ7a、7bによって検出された遊技球は、可動入賞装置5内を流下し特定入賞口9または通常入賞口10a、10bのいずれかに入賞する。
通常入賞口10a、10bに入賞した遊技球に対しては予め定められている所定の賞球が払い出される。一方、特定入賞口9に遊技球が入賞すると、予め定められている所定の賞球の払い出しの他、可動部材6a、6bが繰り返し開閉動作を行なうことにより短時間に多くの遊技球を遊技者が獲得し得る、いわゆる大当たり遊技状態が発生する。大当たり遊技の内容は、遊技球の特定入賞口9への入賞に基づいて連続18回の可動部材6a、6bの開閉動作、いわゆるラウンドが開始される。但し、この連続開閉動作中に可動入賞装置5に飛入した遊技球が再度、特定入賞口9に入賞すると、開閉動作の回数が18回まで達していない場合でもそのラウンドは終了して、次のラウンドが開始される。また、連続開閉動作中に可動入賞装置5に飛入した球数が10球に達した場合にも、次のラウンドが開始される。また、ラウンド数は最大10ラウンドまで更新され得るが、18回の連続開閉動作中に遊技球が特定入賞口9に再度、入賞しなかった場合には、大当たり遊技はそのラウンドで終了する。尚、その他の大当たり遊技内容に関しては、従来の、いわゆる第二種パチンコ機で羽根役物を備えた遊技内容と同様である。
特定入賞口9及び通常入賞口10a、10bには、それぞれ入賞した遊技球を検出する検出スイッチ9'、10a'、10b'が設けられている。この形態においては検出スイッチ9'のことをVスイッチ、検出スイッチ10a'、10b'のことを通常入賞口スイッチともいう。これらの各検出スイッチにより各入賞口への遊技球の入賞が検出され、その検出信号は主制御基板の制御手段としてのCPUに送られ、特定入賞口9及び通常入賞口10a、10bへの入賞に対する賞球が払い出されるように制御される。また、上述のように、検出スイッチ7a、7bによって可動入賞装置5に飛入した遊技球の数を検出することができるため、検出スイッチ9'、10a'、10b'によって検出した信号を主制御基板のCPUに送り、特定入賞口9及び通常入賞口10a、10bに入賞した遊技球数を認識して、可動入賞装置5に飛入した遊技球数と各入賞口9、10a、10bに入賞した遊技球数との一致・不一致を確認することができる。
この構成により、遊技者が不正遊技によって遊技球を特定入賞口9へ入賞させる等の行為を行なった場合には、両遊技球数の不一致が確認されるため、そのような不正行為を防止することができる。尚、遊技者の不正遊技を防止する手段としては、可動入賞装置5へ飛入した遊技球数と可動入賞装置5から排出される遊技球数とを比較する方法であってもよく、図1に示すように、可動入賞装置5の下部(図示を省略する排出口の手前部分)に排出スイッチ11を設け、可動入賞装置5から排出される遊技球を検出し、その検出信号を主制御基板の制御手段としてのCPUに送り、排出遊技球数を認識して、比較するようにしてもよい。
可動入賞装置5の下方には、図柄の変動表示および停止表示(以下、変動表示等ともいう)を行う図柄表示装置12a、12bと、その変動表示等を行う回数を記憶するための記憶手段13a、13bが設けられている。また、図柄表示装置12a、12b、記憶手段13a、13bの下方には、図柄表示装置12a、12bに図柄の変動表示等を行なわせる複数種類の始動入賞口14a、14b、15が設けられている。
図柄表示装置12a、12bは、例えば、「当り」と「外れ」をそれぞれ表示する二つの表示手段(表示灯等)から構成されている。また、記憶手段13a、13bは、例えば、複数の表示灯(図1では、4個のLED)から構成されている。「当り」と「外れ」を表示する二つの表示灯は、それぞれの表示灯の上側に当りを示す図柄か外れを示す図柄を配置させておき、表示灯を交互に点滅表示させて点灯位置を変動させ、明るく表示される図柄が変動表示しているように動作させる。また、始動入賞口14a、14b、15に遊技球が入賞すると図柄表示装置12a、12bが変動表示等を開始するように制御されるが(詳しくは後述する)、4個のLEDは、図柄表示装置12a、12bが変動表示動作を行っている間に、さらに所定の入賞口へ遊技球が入賞した場合に点灯表示され、現在行なわれている変動表示動作の終了後に行なわれる変動表示動作の記憶回数を表示する。
尚、図柄表示装置12a、12b、記憶手段13a、13bの形態としては、液晶表示画面を設け、その表示画面上に複数の図柄を変動表示等させるようにしてもよいし、さらに表示画面上に変動表示動作の記憶回数を表示するようにしてもよい。また、図柄表示装置12a、12b、記憶手段13a、13bは、可動入賞装置5と一体に設けるようにしてもよい。
始動入賞口は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づいて開始され得る可動部材6a、6bの開閉動作回数の種類に対応して複数種類設けられている。例えば、図1では、遊技球の入賞に基づいて可動部材6a、6bを一回だけ開閉動作させ得る始動入賞口14a、14bと、遊技球の入賞に基づいて可動部材6a、6bを二回だけ開閉動作させ得る始動入賞口15との2種類の始動入賞口が設けられている。以下、この形態においては、始動入賞口14a、14bのことを始動口1、始動入賞口15のことを始動口2ともいう。尚、始動入賞口の種類は、2種類に限定されるものではなく、それよりも多い複数種類であってもよい。その場合、それぞれの種類に対応して遊技球の入賞に基づいて開始され得る可動部材の開閉動作回数を変化させるようにすればよい。
図柄表示装置12a、12b、記憶手段13a、13bは、始動入賞口の種類に対応して複数種類設けられている。例えば、図1では、始動入賞口14a、14bの種類に対応して設けられている図柄表示装置12aおよび記憶手段13aと、始動入賞口15の種類に対応して設けられている図柄表示装置12bおよび記憶手段13bとがある。以下、この形態においては、図柄表示装置12aのことを始動1用図柄表示装置、記憶手段13aのことを始動1用図柄作動記憶手段ともいい、図柄表示装置12bのことを始動2用図柄表示装置、記憶手段13bのことを始動2用図柄作動記憶手段ともいう。尚、図柄表示装置、記憶手段は、始動入賞口の種類に対応して設けられるものであるため、始動入賞口の種類が3種類以上設けられる場合には、その種類数に対応して設けるようにする。
発射装置から打ち出された遊技球が遊技領域3を流下し、始動入賞口14aまたは14bに入賞すると、始動入賞口14a、14bの種類に対応して設けられている図柄表示装置12aが図柄の変動表示動作を開始する。また、始動入賞口14aまたは14bの入賞に基づいて、その入賞に対する変動表示結果の抽選が、主制御基板の制御手段としてのCPUによって行なわれる。予め定められた所定時間の変動表示動作後に、前記抽選結果に対応する図柄が図柄表示装置12aに停止表示される。そして、抽選結果に対応する図柄が予め定められた特定の当り図柄である場合には、始動入賞口14a、14bへの入賞に対して予め定められている一回の可動部材6a、6bの開閉動作が開始される。これに対して抽選結果に対応する図柄が予め定められた特定の当り図柄ではない外れ図柄の場合には、可動部材6a、6bの開閉動作は行なわれない。始動入賞口14aまたは14bに遊技球が入賞し、これら一連の遊技動作が終了するまでの間に、さらに始動入賞口14aまたは始動入賞口14bに遊技球が入賞すると、その入賞に対する図柄表示装置12aでの図柄変動表示動作の権利は、記憶手段13aに記憶される。一連の遊技動作が終了するまでの間に遊技球が一球入賞したときは記憶手段としてのLEDが1個、点灯表示され、複数球入賞したときはその球数分だけLEDが点灯表示される。
また、発射装置から打ち出された遊技球が始動入賞口15に入賞すると、始動入賞口15の種類に対応して設けられている図柄表示装置12bが、図柄の変動表示動作を開始する。また、始動入賞口15への入賞に基づいて、その入賞に対する変動表示結果の抽選が、主制御基板の制御手段としてのCPUによって行なわれる。予め定められた所定時間の変動表示動作後に、前記抽選結果に対応する図柄が図柄表示装置12bに停止表示される。そして、抽選結果に対応する図柄が予め定められた特定の当り図柄である場合には、始動入賞口15への入賞に対して予め定められている二回の可動部材6a、6bの開閉動作が開始される。これに対して抽選結果に対応する図柄が予め定められた特定の当り図柄ではない外れ図柄の場合には、可動部材6a、6bの開閉動作は行なわれない。始動入賞口15に遊技球が入賞し、これら一連の遊技動作が終了するまでの間に、さらに始動入賞口15に遊技球が入賞すると、その入賞に対する図柄表示装置12bでの図柄変動表示動作の権利は、記憶手段13bに記憶される。記憶手段としてのLEDの点灯表示個数については、上記始動入賞口14a、14bに入賞した場合と同様である。
ここで始動入賞口14a、14b、および15への遊技球の入賞に対する一連の遊技動作が終了するまでとは、抽選結果に対応する図柄が外れ図柄の場合には、遊技球が始動入賞口14a、14b、および15へ入賞してから、図柄表示装置12a、12bにおける変動図柄が停止表示されるまでの期間のことをいい、抽選結果に対応する図柄が当り図柄である場合には、遊技球が始動入賞口14a、14b、および15へ入賞してから、図柄表示装置12a、12bでの変動図柄が停止表示された後、可動部材6a、6bの開閉動作が終了するまでの期間のことをいう。さらに、可動部材6a、6bの開閉動作が終了する時点とは、可動部材6a、6bが、始動入賞口の種類によって定められた所定回数の開閉動作を、開動作、閉動作の順に行ない、閉動作が終了した時点のことをいう。
但し、前述したように、可動表示装置5内に、検出スイッチ9'、10a'、10b'を備える形態においては、可動入賞装置5に飛入した遊技球数と各入賞口9、10a、10bに入賞した遊技球数との一致・不一致を確認し終えた時点のことをいうようにしても良い。即ち、可動部材6a、6bの開閉動作が行われ、検出スイッチ7a、7bによって可動入賞装置5内に飛入した遊技球が検出された場合で、可動部材6a、6bの開閉動作が完了しても、飛入した遊技球が可動入賞装置5内を未だ移動しており、可動入賞装置5内に長い期間滞在することが発生するパチンコ機においては、各入賞口9、10a、10bに入賞した遊技球を検出スイッチ9'、10a'、10b'によって検出し、飛入した数と検出された数との一致・不一致が確認し終える時点を、可動部材6a、6bの開閉動作の終了時点とする。
また、可動入賞装置5内に、排出スイッチ11を備える形態においては、可動入賞装置5から排出される遊技球を排出スイッチ11で検出し、可動入賞装置5に飛入した遊技球数と可動入賞装置5から排出された遊技球数との一致・不一致を確認し終えた時点のことをいうようにしても良い。即ち、可動部材6a、6bの開閉動作が行われ、検出スイッチ7a、7bによって可動入賞装置5内に飛入した遊技球が検出された場合で、可動部材6a、6bの開閉動作が完了しても、飛入した遊技球が可動入賞装置5内を未だ移動しており、可動入賞装置5から排出されていないときには、排出スイッチ11によって可動入賞装置5から遊技球が排出されたことが検出された時点を、可動部材6a、6bの開閉動作の終了時点とする。
また、始動入賞口14a、14b、および15へ遊技球が入賞した時点で記憶手段13a、13bに図柄変動表示動作の権利が一つも記憶されていない場合、その入賞に対する図柄変動表示動作の権利は、遊技球が入賞した時点で一連の遊技動作が行なわれていないときは、記憶手段13a、13bに記憶されることなく直ちに実行される。一方、遊技球が入賞した時点で一連の遊技動作が行なわれているときは、その一連の遊技動作が終了するまで記憶手段13a、13bに記憶される。これに対して、始動入賞口14a、14b、および15へ遊技球が入賞した時点で記憶手段13a、13bに図柄変動表示動作の権利が既に記憶されている場合には、その時点で行なわれている一連の遊技動作が終了後、前記既に記憶されている図柄変動表示動作の権利に対する一連の遊技動作が、始動入賞口の種類の別を問わず先に記憶手段13aまたは記憶手段13bに記憶されたものから順次行なわれる。従って、新しく(後から)入賞した遊技球に対する図柄変動表示動作の権利は、最後に記憶された図柄変動表示動作の権利が一連の遊技動作を終了するまで記憶手段13a、13bに記憶される。
即ち、この形態においては、始動入賞口の種類を問わず、時系列的に先に入賞した遊技球に対する図柄の変動表示動作から順次実行され、図柄表示装置12a、12bのいずれか一方で一連の遊技動作が行なわれている場合には、その遊技動作が終了するまでは、他方の図柄表示装置12b、12aでは、その図柄表示装置に対応する始動入賞口に遊技球が入賞しても図柄の変動表示、停止表示、あるいは可動部材6a、6bの開閉動作は行なわれず、その入賞に対する図柄変動表示動作の権利は、記憶手段13a、13bに記憶される。
但し、この点に関する遊技制御の内容は、例えば、始動入賞口の各種類に対応して設けられている図柄表示装置に並列して図柄の変動表示動作を行なうようにした以下の形態であってもよい。
発射装置から打ち出された遊技球が遊技領域3を流下し、始動入賞口14a、14bまたは始動入賞口15に入賞すると、始動入賞口14a、14bまたは始動入賞口15の種類に対応して設けられている図柄表示装置12a、または12bに図柄の変動表示動作が開始され、停止表示された図柄が予め定められた特定の当り図柄である場合には、可動部材6a、6bの開閉動作が所定回数だけ行なわれるという制御に関しては上記形態と同様である。また、始動入賞口14a、14bまたは始動入賞口15に遊技球が入賞し、始動入賞口の種類に対応する図柄表示装置12aまたは12bにおいて一連の遊技動作が終了するまでの間に、さらに同じ種類の始動入賞口14a、14bまたは始動入賞口15に遊技球が入賞すると、その入賞に対する図柄変動表示動作の権利は、記憶手段13aまたは13bに記憶されるという制御に関しても上記形態と同様である。
始動入賞口14a、14b、および15へ遊技球が入賞した時点で記憶手段13a、13bに図柄変動表示動作の権利が一つも記憶されていない場合、その入賞に対する図柄変動表示動作の権利は、遊技球が入賞した時点で一連の遊技動作が行なわれていないときは、記憶手段13a、13bに記憶されることなく直ちに実行される。また、遊技球が入賞した時点で一連の遊技動作が行なわれているときであっても、その一連の遊技動作が、入賞した始動入賞口とは異なる種類の始動入賞口への入賞に対するものであるときは、その入賞に対する図柄変動表示動作の権利は、記憶手段に記憶されることなく直ちに実行される。
具体的には、始動入賞口15へ遊技球が入賞した時点で、図柄表示装置に図柄の変動表示、停止表示、あるいは可動部材6a、6bの開閉動作が行なわれているときであっても、それが図柄表示装置12aで行なわれている場合、あるいは図柄表示装置12aに停止表示された当り図柄に基づいて可動部材6a、6bの開閉動作が行なわれている場合、即ち、始動入賞口14a、14bへの遊技球の入賞に基づく一連の遊技動作であるときには、始動入賞口15への入賞に対する図柄変動表示動作の権利は、記憶手段13bに記憶されることなく直ちに実行され、図柄表示装置12bに図柄の変動表示が開始される。但し、この場合、図柄表示装置12bの図柄の変動表示動作は、先に行なわれている始動入賞口14a、14bへの遊技球の入賞に基づく一連の遊技動作よりも早く終了することはなく、図柄表示装置12aに停止表示された図柄が外れ図柄のときは、図柄の停止表示動作が終了した後、図柄表示装置12aに停止表示された図柄が当り図柄のときは、可動部材6a、6bの開閉動作が終了した後に変動表示を終了する。
これは、始動入賞口15へ遊技球が入賞した時点で、始動入賞口15とは異なる種類の始動入賞口14a、14bに対応して設けられている記憶手段13aに、図柄変動表示動作の権利が既に記憶されている場合でも同様であり、始動入賞口15への遊技球の入賞に基づく一連の遊技動作が図柄表示装置12aあるいは可動部材6a、6bで行なわれていない限り、始動入賞口15への入賞に対する図柄変動表示動作の権利は、記憶手段13bに記憶されることなく直ちに実行され、図柄表示装置12bに図柄の変動表示が開始される。
尚、いずれの一連の遊技動作も行なわれていない状態で、遊技球が、始動入賞口14aまたは14bと、始動入賞口15とに同時に入賞した場合には、それぞれの始動入賞口に対応して設けられている図柄表示装置12a、12bに図柄の変動表示動作が開始されるが、始動入賞口15への入賞に基づく一連の遊技動作が優先して実行される。これにより、図柄表示装置12aの図柄の変動表示動作は、始動入賞口15への遊技球の入賞に基づく一連の遊技動作よりも早く終了することはなく、図柄表示装置12bに停止表示された図柄が外れ図柄のときは、その図柄の停止表示動作が終了した後、図柄表示装置12bに停止表示された図柄が当り図柄のときは、可動部材6a、6bの開閉動作が終了した後に変動表示を終了する。
これに対して、始動入賞口14a、14b、および15へ遊技球が入賞した時点で記憶手段13a、13bに図柄変動表示動作の権利が既に記憶されている場合には、その時点で行なわれている一連の遊技動作が終了後、前記既に記憶されている図柄変動表示動作の権利に対する一連の遊技動作が、始動入賞口の種類毎に先に記憶手段13aまたは記憶手段13bに記憶されたものから順次行なわれる。従って、新しく(後から)入賞した遊技球に対する図柄変動表示動作の権利は、最後に記憶された図柄変動表示動作の権利が一連の遊技動作を終了するまでそれぞれ記憶手段13a、13bに記憶される。
始動入賞口14a、14b、および15への遊技球の入賞に対する図柄変動表示動作の権利は、大当たり遊技中においても記憶手段13a、13bに記憶される。大当たり遊技状態が継続している間は、始動入賞口14a、14b、および15へ遊技球が入賞しても、その入賞に対する図柄の変動表示動作はすぐには行なわれない。大当たり遊技中に始動入賞口14a、14b、および15へ入賞した遊技球に対する図柄変動表示動作の権利は全て記憶手段に記憶される。この場合、権利の記憶は、入賞した始動入賞口の種類に対応している記憶手段に記憶される。即ち、始動入賞口14a、14bに入賞した場合には、その権利は記憶手段13aに記憶され、始動入賞口15に入賞した場合には、記憶手段13bに記憶される。そして、記憶された図柄変動表示動作の権利は、大当たり遊技の終了後に、記憶手段13a、13bに最初に記憶された遊技球の入賞に対する権利から順次実行され、図柄の変動表示と停止表示、さらには可動部材の開閉動作が行なわれる。
尚、大当たり遊技が発生した際に各記憶手段13a、13bに記憶されていた図柄変動表示動作の権利はそのまま継続して持ち越される。従って、大当たり遊技中に始動入賞口14a、14b、および15へ入賞した遊技球に対する図柄変動表示動作の権利は、大当たり遊技が発生する以前に記憶されていた権利の記憶数に加算されて記憶されて行く。そして、大当たり遊技終了後には、先に記憶された権利である大当たり遊技が発生する以前に記憶されていた権利から順次実行され、その後に大当たり遊技中に記憶された権利が実行される。
但し、記憶手段の記憶することができる上限数が定められている場合には、始動入賞口14a、14b、および15ヘの入賞球数がその上限数に達した後の入賞は無効とされる。従って、例えば、図1に示す記憶手段13a、13bの場合、大当たり遊技中に始動入賞口14a、14b、あるいは始動入賞口15に4個の遊技球が入賞したときは、記憶手段13aあるいは記憶手段13bの記憶数は上限に達し、それ以上の遊技球が入賞してもその入賞に対する図柄変動表示動作の権利は記憶されない。
そこで、このような図柄変動表示動作の権利の無効を防止する手段として、記憶手段に記憶することができる上限数を定めないように設定し、始動入賞口への入賞に対する権利の記憶数を数字によって表示することができる表示手段で記憶手段13a、13bを構成するようにしてもよい。あるいは、記憶手段は図1に示すように記憶することができる上限数が定められた4個のLEDによって構成しておき、始動入賞口14a、14b、および15へ入賞した遊技球については全て上述したように主制御基板のCPUでその入賞に対する変動表示結果の抽選を行ない、権利の記憶数が上限に達した場合、それ以降の入賞に対する権利の記憶は、その入賞に対する変動表示結果の抽選が当りのときは、既に記憶されている権利の中の変動表示結果の抽選が外れのものと入れ替えて記憶するようにし、その入賞に対する変動表示結果の抽選が外れのときは、その入賞に対する図柄変動表示動作の権利は無効にするような構成にしてもよい。
また、図1において遊技領域3には、遊技球の入賞に基づいて予め定められた賞球数が払い出される一般入賞口16が設けられ、遊技盤2の下方には賞球等が払い出される球皿17が配設されている。また、図示は省略されているが、球皿17の下方には通常のパチンコ機の形態と同様に、回転操作によって遊技球を発射装置から発射開始させると共に、その回転操作量に応じて遊技球の発射強度を調節することができるハンドルグリップが設けられている。
次に、図2に示すブロック図に従って電気的な制御を説明する。
本パチンコ機1の制御系は、主制御基板20を中心に構成されており、サブ制御基板21および賞球制御基板22は、主制御基板20から送信されてくるコマンド信号に基づいて、それぞれ装飾表示灯制御および効果音装置制御を行なっている。尚、これらの各制御基板は、パチンコ機1の裏面側に配設されている。
主制御基板20は、ROM26とRAM27を内蔵したワンチップのマイクロコンピュータ(CPU)25を中心とした電子回路から構成されている。ROM26には、パチンコ遊技に関するプログラム、即ち、マイクロコンピュータ25の動作プログラムのデータが格納されている。RAM27には、パチンコ遊技に関するデータを記憶しておくための作業領域が設けられている。制御手段としてのマイクロコンピュータ25はROM26の動作プログラムに従って、必要なデータをRAM27に書き込みあるいは読み出ししながらパチンコ遊技の制御を行なっている。また、主制御基板20には、他の各制御基板、各種表示装置、各種記憶手段、ソレノイド、各種スイッチと、マイクロコンピュータ25との信号の入出力を行うための入出力ポート28、29が設けられている。
主制御基板20の入力ポート28には、遊技球の入賞を検出して始動1用図柄表示装置12aに図柄の変動表示動作を開始させる、始動入賞口14a、14b内に設けられた第一の始動口スイッチ30が接続されている。また、遊技球の入賞を検出して始動2用図柄表示装置12bに図柄の変動表示動作を開始させる、始動入賞口15内に設けられた第二の始動口スイッチ31が接続されている。また、可動入賞装置5に飛入した遊技球の数を検出する、可動入賞装置5内に設けられた検出スイッチ7a、7bが接続されている。また、遊技球の通過を検出して大当たり遊技を開始させるための、さらに大当り遊技時に遊技球の通過を検出して大当りラウンドを継続させるための、可動入賞装置5内の特定入賞口9に設けられたVスイッチ9'が接続されている。また、可動入賞装置5内の通常入賞口10a、10bに設けられ遊技球の入賞を検出する通常入賞口スイッチ10a'、10b'が接続されている。さらに、可動入賞装置5内に設けられ可動入賞装置5から排出される遊技球を検出する排出スイッチ11が接続されている。
これらのスイッチによる検出信号は、入力ポート28を介してマイクロコンピュータ25に入力されている。第一の始動口スイッチ30および第二の始動口スイッチ31によって検出された始動入賞口14a、14bおよび15への遊技球の入賞球数、即ち、入賞に対する図柄変動表示動作の権利は、RAM27に設けられたそれぞれの種類の始動入賞口に対応する記憶領域に記憶されている。また、検出スイッチ7a、7bによって検出された可動入賞装置5への飛入球数、Vスイッチ9'によって検出された特定入賞口9への入賞球数、通常入賞口10a'、10b'によって検出された通常入賞口10a、10bへの入賞球数、あるいは排出スイッチ11によって検出された可動入賞装置5からの排出球数もRAM27に設けられたそれぞれの領域に記憶されている。
第一、第二始動入賞口スイッチ30、31による遊技球の入賞検出に伴なって、主制御基板20のマイクロコンピュータ25において、その入賞に対する始動1用図柄表示装置12a、始動2用図柄表示装置12bでの図柄変動表示結果の乱数抽選が行なわれ、その抽選結果も上記第一、第二の始動口スイッチ30、31によって検出された始動入賞口14a、14bおよび15への遊技球の入賞球数と対応してRAM27に記憶されている。
主制御基板20の出力ポート29には、サブ制御基板21および賞球制御基板22が接続されており、各制御基板21、22をコントロールするコマンド信号が、出力ポート29を介してマイクロコンピュータ25から送信される。上記の入力ポート28に接続された各スイッチによって遊技球の通過が検出されて、その検出信号がマイクロコンピュータ25に入力されると、マイクロコンピュータ25からサブ制御基板21へ、装飾表示灯40を点灯、あるいは点滅表示させる旨のコマンド信号、効果音装置41を動作させる旨のコマンド信号が送信される。また、第一、第二始動入賞口スイッチ30、31、あるいは検出スイッチ7a、7bによって遊技球の通過が検出されると、マイクロコンピュータ25から賞球制御基板22へ、賞球装置42から賞球の払出処理を行なう旨のコマンド信号が送信される。
サブ制御基板21には、ROM46とRAM47を内蔵したワンチップのマイクロコンピュータ(CPU)45が搭載されている。マイクロコンピュータ45は、マイクロコンピュータ25からのコマンド信号に基づき、ROM46の格納された動作プログラムに従って、必要なデータをRAM47に書き込みあるいは読み出ししながら装飾表示灯40および効果音装置41の制御を行なっている。賞球制御基板22には、ROM56とRAM57を内蔵したワンチップのマイクロコンピュータ(CPU)55が搭載されている。マイクロコンピュータ55は、マイクロコンピュータ25からのコマンド信号に基づき、ROM56の格納された動作プログラムに従って、必要なデータをRAM57に書き込みあるいは読み出ししながら賞球装置42の制御を行なっている。
また、主制御基板20の出力ポート29には、始動入賞口14a、14bおよび15への遊技球の入賞に基づいて図柄の変動表示を行う始動1用図柄表示装置12a、始動2用図柄表示装置12bが接続されている。また、始動入賞口14a、14bおよび15への遊技球の入賞球数、即ち、図柄変動表示動作の権利を記憶するための始動1用図柄作動記憶手段13a、始動2用図柄作動記憶手段13bが接続されている。さらに、可動部材6a、6bを開閉動作させるための可動部材用ソレノイド43が接続されている。
第1の始動口スイッチ30によって遊技球の入賞が検出され、その検出信号がマイクロコンピュータ25に送られると、制御手段であるマイクロコンピュータ25の制御によって始動1用図柄表示装置12aに図柄の変動表示動作が開始される。また、その入賞に対する始動1用図柄表示装置12aでの図柄変動表示結果の乱数抽選がマイクロコンピュータ25により行なわれ、予め定められた所定時間の図柄の変動表示が始動1用図柄表示装置12aにおいて行なわれた後に、前記乱数抽選結果に対応する図柄が始動1用図柄表示装置12aに停止表示される。そして、乱数抽選結果、即ち、停止表示された図柄が予め定められた特定の当り図柄のときに、始動入賞口14a、14bに対応して定められている所定回数の可動部材6a、6bの開閉動作を行なうように、マイクロコンピュータ25によって可動部材用ソレノイド43が制御される。
上記図柄の変動表示動作が終了するまでの間、即ち、所定時間の図柄の変動表示の後、選択された図柄が停止表示されるまでの間に、または停止表示された図柄が予め定められた特定の当り図柄のときには、図柄の変動表示動作が終了してから所定回数の可動部材6a、6bの開閉動作が終了するまでの間に、さらに第1の始動口スイッチ30によって遊技球の入賞が検出された場合には、その入賞に対する図柄変動表示の権利は、始動1用図柄作動記憶手段13aに記憶されるように、マイクロコンピュータ25によって制御される。記憶された入賞に対する図柄表示動作の権利は、それ以前に始動入賞口14a、14bへ入賞した遊技球に対する図柄表示動作の権利の実行後、即ち、それ以前に始動入賞口14a、14bへ入賞した遊技球に対する図柄の変動表示動作の終了後、または停止図柄が予め定められた特定の当り図柄のときは、図柄の変動表示動作が終了し、さらに所定回数の可動部材6a、6bの開閉動作が終了した後に実行される。前記それ以前に始動入賞口14a、14bへ入賞した遊技球に対する権利の実行は、最初に記憶された遊技球の入賞から順次実行される。
マイクロコンピュータ25によるこれら一連の制御は、第2の始動口スイッチ31によって遊技球の入賞が検出されたときも同様であり、始動2用図柄表示装置12bに図柄の変動表示動作が開始されると共に、その入賞に対する始動2用図柄表示装置12bでの図柄変動表示結果の乱数抽選が行なわれ、所定時間の図柄変動表示の後に乱数抽選結果に対応する図柄が始動2用図柄表示装置12bに停止表示される。そして、停止表示された図柄が予め定められた特定の当り図柄のときに、可動部材用ソレノイド43が制御され、始動入賞口15に対応して定められている所定回数の可動部材6a、6bの開閉動作が行なわれる。図柄の変動表示動作が終了するまでの間に、または停止図柄が予め定められた特定の当り図柄のときは、図柄の変動表示動作が終了した後に所定回数の可動部材6a、6bの開閉動作が終了するまでの間に、さらに第2の始動口スイッチ31によって遊技球の入賞が検出された場合には、その入賞に対する図柄変動表示の権利は、始動2用図柄作動記憶手段13bに記憶されるように、マイクロコンピュータ25によって制御される。記憶された入賞に対する図柄表示動作の権利は、それ以前に始動入賞口15へ入賞した遊技球に対する図柄表示動作の権利の実行後に実行される。
この場合、始動1用図柄作動記憶手段13aにも、始動2用図柄作動記憶手段13bにも図柄変動表示の権利が記憶されているときは、始動入賞口の種類を問わず、時系列的に先に始動口スイッチ30または31によって検出された遊技球に対する図柄の変動表示動作から順次実行されるようにマイクロコンピュータ25によって制御される。即ち、始動1用図柄表示装置12a、始動2用図柄表示装置12bのいずれか一方で一連の遊技動作が行なわれている場合には、その遊技動作が終了するまでは、他方の図柄表示装置12b、12aでは、図柄の変動表示、停止表示、あるいは可動部材6a、6bの開閉動作は行なわれない。そして、記憶された図柄変動表示動作の権利は、記憶手段に先に記憶された権利から順番に、対応する図柄表示装置(始動1用図柄表示装置12aまたは始動2用図柄表示装置12bの一方のみ)で実行される。
但し、この遊技制御の内容は、例えば、始動入賞口の各種類に対応して設けられている図柄表示装置に並列して図柄の変動表示動作を行なうようにした形態であってもよい。即ち、始動1用図柄作動記憶手段13aにも、始動2用図柄作動記憶手段13bにも図柄変動表示の権利が記憶されている場合には、それぞれの記憶手段に対応した始動1用図柄表示装置12a、始動2用図柄表示装置12bにおいて図柄変動表示の権利が並列して実行される。この場合、先に開始された図柄変動表示の権利の実行が優先される。例えば、始動1用図柄表示装置12aと始動2用図柄表示装置12bに並列して図柄の変動表示が行なわれており、始動1用図柄表示装置12aの変動表示の方が先に開始された場合には、始動1用図柄表示装置12aで行なわれている図柄変動表示の権利の実行が優先され、始動2用図柄表示装置12bで行なわれている図柄の変動表示が始動1用図柄表示装置12aで行なわれている図柄の変動表示よりも早く終了されることはない。従って、始動2用図柄表示装置12bで行なわれている図柄の変動表示動作は、始動1用図柄表示装置12aに停止表示された図柄が外れ図柄のときは、外れ図柄の停止表示動作が終了するまで、また、始動1用図柄表示装置12aに停止表示された図柄が当り図柄のときは、当りに基づく可動部材6a、6bの開閉動作が終了するまで継続して行なわれる。
尚、優先される図柄変動表示の権利の実行は、例えば、先に記憶手段に記憶された順番のみに従って行なわれるようにしてもよい。具体的には、始動1用図柄作動記憶手段13aに3個の権利(仮に、先に入賞したものから権利1、2、3とする)が記憶された後に、始動2用図柄作動記憶手段13bに権利(仮に、権利4とする)が記憶されたような場合、始動1用図柄作動記憶手段13aに記憶された3個の権利の方が始動2用図柄作動記憶手段13bに記憶された権利よりも優先されて、始動1用図柄作動記憶手段13aに記憶された3個の権利の実行が終了した後に、始動2用図柄作動記憶手段13bに記憶された権利の実行が終了するように制御される。
即ち、図柄の変動表示動作は、始動入賞口の各種類に対応して設けられた図柄表示装置に並列して行なわれるため、権利4に基づく始動2用図柄表示装置12bでの図柄の変動表示動作は、権利1または2または3に基づく始動1用図柄表示装置12aでの図柄の変動表示動作と並列して行なわれる。しかし、権利1、2、3の方が優先されるため、権利4に基づく始動2用図柄表示装置12bでの図柄の停止表示制御は、始動1用図柄作動記憶手段13aに記憶された権利1から3の全ての実行が終了した後に行なわれる。つまり、権利4に基づく始動2用図柄表示装置12bでの図柄の変動表示動作は、始動1用図柄作動記憶手段13aに記憶された権利3の実行が終了するまで継続して行なわれ、権利3に基づく始動1用図柄表示装置12aでの停止表示図柄が外れ図柄のときは、その外れ図柄の停止表示動作が終了するまで、また、権利3に基づく始動1用図柄表示装置12aでの停止表示図柄が当り図柄のときは、その当りに基づく可動部材6a、6bの開閉動作が終了するまで行なわれる。
また、可動部材6a、6bの開閉動作が行なわれた際に、可動入賞装置5に遊技球が飛入し、その遊技球が特定入賞口9のVスイッチ9'によって検出されると、その検出信号がマイクロコンピュータ25に送られ、マイクロコンピュータ25によって大当たり遊技の発生が認識される。大当り遊技状態が発生して可動部材6a、6bの繰り返し開閉動作が開始されると、可動入賞装置5への遊技球の飛入球数が検出スイッチ7a、7bによって検出される。飛入球数が所定数に達すると、あるいは可動部材6a、6bの開閉動作が所定回数に達すると、可動部材6a、6bの開閉動作を終了するようにコマンド信号がマイクロコンピュータ25から可動部材用ソレノイド43に送信される。
さらに、上記可動部材6a、6bの開閉動作中に飛入した遊技球が、特定入賞口9に入賞しVスイッチ9'によって検出されると、一旦、可動部材6a、6bの開閉動作が停止した後、再度、可動部材6a、6bを開閉動作する旨のコマンド信号、即ち、新しいラウンドに進む旨のコマンド信号がマイクロコンピュータ25から可動部材用ソレノイド43に送信される。そして、この大当たり遊技が継続している間に遊技球が始動入賞口14a、14bまたは15に入賞し、第1または第2の始動口スイッチ30、31によって検出された場合は、その入賞球数、即ち、入賞に対する図柄の変動表示動作の権利を記憶する旨のコマンド信号が、マイクロコンピュータ25から始動1用図柄作動記憶手段13aまたは始動2用図柄作動記憶手段13bに送信される。
図3、図4に示すフローチャートにしたがって本発明に係る遊技内容の制御について説明する。このフローチャートは始動入賞口への遊技球の入賞に伴なう遊技処理のサブルーチンを示す。
ステップ61において、第2の始動口スイッチ31による始動入賞口15(始動口2)への遊技球の入賞の検出があったか否かの判別が行なわれる。検出があった場合にはステップ62に進み、始動2用図柄作動記憶手段13bにおける記憶数、即ち、始動2用図柄表示装置12bによる図柄の変動表示動作の権利の記憶数が、記憶できる数の上限値である4未満であるか否かの判別が行なわれる。一方、ステップ62において検出がなかった場合には、そのままステップ64に進む。ステップ62において、記憶数が4未満であると判別された場合にはステップ63に進み、始動2用図柄作動記憶手段13bの記憶数を1加算すると共に、記憶手段を構成しているLEDの点灯数を1つ増加させてからステップ64に進む。一方、ステップ62において記憶数が4である場合、即ち、記憶できる上限値まで達している場合には、そのままステップ64に進む。従って、記憶数が上限値まで達している状態において遊技球がさらに始動入賞口15へ入賞してもその入賞に対する変動表示動作の権利は無効になる。
ステップ64において、第1の始動口スイッチ30による始動入賞口14a、14b(始動口1)への遊技球の入賞の検出があったか否かの判別が行なわれる。検出があった場合にはステップ65に進み、始動1用図柄作動記憶手段13aにおける記憶数、即ち、始動1用図柄表示装置12aによる図柄の変動表示動作の権利の記憶数が、記憶できる数の上限値である4未満であるか否かの判別が行なわれる。一方、ステップ64において検出がなかった場合には、そのままステップ67に進む。ステップ65において、記憶数が4未満であると判別された場合にはステップ66に進み、始動1用図柄作動記憶手段13aの記憶数を1加算すると共に、記憶手段を構成しているLEDの点灯数を1つ増加させてからステップ67に進む。一方、ステップ65において記憶数が4である場合、即ち、記憶できる上限値まで達している場合には、そのままステップ67に進む。従って、記憶数が上限値まで達している状態において遊技球がさらに始動入賞口14a、14bへ入賞してもその入賞に対する変動表示動作の権利は無効になる。
ステップ67において、現在、大当たり遊技の動作中であるか否か判別が行なわれる。大当たり遊技中である場合には、ステップ68に進み大当たり遊技の動作処理を行なっ後、ステップ87(図4)に進みサブルーチン処理を終了する。一方、ステップ67において大当たり遊技中でないと判別された場合にはステップ69に進む。ステップ69において、可動部材6a、6bが開閉動作中であるか否か、即ち、始動2用図柄表示装置12bで行なわれた図柄変動の停止表示図柄が特定の当り図柄となって可動部材6a、6bが開閉動作している最中であるか否か判別される。可動部材6a、6bが開閉動作中である場合には、ステップ70に進み始動入賞口15に対して予め定められている所定回数の可動部材6a、6bの開閉動作処理を行なった後、ステップ87に進みサブルーチン処理を終了する。一方、ステップ69において可動部材6a、6bが開閉動作中でないと判別された場合にはステップ71に進む。
ステップ71において、可動部材6a、6bが開閉動作中であるか否か、即ち、始動1用図柄表示装置12aで行なわれた図柄変動の停止表示図柄が特定の当り図柄となって可動部材6a、6bが開閉動作している最中であるか否か判別される。可動部材6a、6bが開閉動作中である場合には、ステップ72に進み始動入賞口14a、14bに対して予め定められている所定回数の可動部材6a、6bの開閉動作処理を行なった後、ステップ87に進みサブルーチン処理を終了する。一方、ステップ71において可動部材6a、6bが開閉動作中でないと判別された場合にはステップ73(図4)に進む。
ステップ73において、始動2用図柄表示装置12bが図柄の変動表示動作中であるか否か判別される。変動表示動作中であると判別された場合には、ステップ74に進み、始動2用図柄表示装置12bの図柄変動が停止表示されたか否かの判別が行なわれる。一方、ステップ73において変動表示動作中でないと判別された場合には、ステップ77に進む。ステップ74において、始動2用図柄表示装置12bの図柄変動が停止表示されたと判別された場合には、ステップ75に進み、その停止表示された図柄が特定の当り図柄であるときは、始動入賞口15に対して予め定められている所定回数の可動部材6a、6bの開閉動作処理を開始してからステップ87に進みサブルーチン処理を終了する。一方、ステップ74において、始動2用図柄表示装置12bの図柄変動が停止していないと判別された場合には、ステップ76に進み、始動2用図柄表示装置12bの図柄変動表示処理を行なった後、ステップ87に進みサブルーチン処理を終了する。
ステップ77において、始動1用図柄表示装置12aが図柄の変動表示動作中であるか否か判別される。変動表示動作中であると判別された場合には、ステップ78に進み、始動1用図柄表示装置12aの図柄変動が停止表示されたか否かの判別が行なわれる。一方、ステップ77において変動表示動作中でないと判別された場合には、ステップ81に進む。ステップ78において、始動1用図柄表示装置12aの図柄変動が停止表示されたと判別された場合には、ステップ79に進み、その停止表示された図柄が特定の当り図柄であるときは、始動入賞口14a、14bに対して予め定められている所定回数の可動部材6a、6bの開閉動作処理を開始してからステップ87に進みサブルーチン処理を終了する。一方、ステップ78において、始動1用図柄表示装置12aの図柄変動が停止していないと判別された場合には、ステップ80に進み、始動1用図柄表示装置12aの図柄変動表示処理を行なった後、ステップ87に進みサブルーチン処理を終了する。
ステップ81において、始動2用図柄作動記憶手段13bに始動2用図柄表示装置12bによる図柄の変動表示動作の権利が記憶されているか否かの判別が行なわれる。権利の記憶があると判別された場合には、ステップ82に進み、始動2用図柄作動記憶手段13bの記憶数を1減算すると共に、記憶手段を構成しているLEDの点灯数を1つ減少させ、さらにステップ83に進み、始動2用図柄表示装置12bの図柄変動表示処理を開始した後、ステップ87に進みサブルーチン処理を終了する。この場合、始動2用図柄表示装置12bにおける図柄変動表示は、始動2用図柄作動記憶手段13bへ最初に記憶された図柄の変動表示動作の権利から実行される。一方、ステップ81において、権利の記憶がないと判別された場合にはステップ84に進む。
ステップ84において、始動1用図柄作動記憶手段13aに始動1用図柄表示装置12aによる図柄の変動表示動作の権利が記憶されているか否かの判別が行なわれる。権利の記憶があると判別された場合には、ステップ85に進み、始動1用図柄作動記憶手段13aの記憶数を1減算すると共に、記憶手段を構成しているLEDの点灯数を1つ減少させ、さらにステップ86に進み、始動1用図柄表示装置12aの図柄変動表示処理を開始した後、ステップ87に進みサブルーチン処理を終了する。この場合、始動1図柄表示装置12aにおける図柄変動表示は、始動1用図柄作動記憶手段13aへ最初に記憶された図柄の変動表示動作の権利から実行される。一方、ステップ84において、権利の記憶がないと判別された場合にはステップ87に進みサブルーチン処理を終了する。
次に、図5から図10に示すフローチャートにしたがって、始動入賞口への遊技球の入賞に伴なう遊技処理の別の一形態を説明する。この形態では、始動2用図柄表示装置12bの図柄変動表示と始動1用図柄表示装置12aの図柄変動表示が並列して行なわれ得る点において、上述した図3、図4に示すフローチャートの形態と相違している。
ステップ90において、第2の始動口スイッチ31による始動入賞口15(始動口2)への遊技球の入賞の検出があったか否かの判別が行なわれる。検出があった場合にはステップ91に進み、始動2用図柄作動記憶手段13bにおける記憶数、即ち、始動2用図柄表示装置12bによる図柄の変動表示動作の権利の記憶数が、記憶できる数の上限値である4未満であるか否かの判別が行なわれる。一方、ステップ90において検出がなかった場合には、ステップ93に進む。ステップ91において、記憶数が4未満であると判別された場合にはステップ92に進み、始動2用図柄作動記憶手段13bの記憶数を1加算すると共に、記憶手段を構成しているLEDの点灯数を1つ増加させてからステップ93に進む。一方、ステップ91において記憶数が4である場合、即ち、記憶できる上限値まで達している場合には、ステップ93に進む。従って、記憶数が上限値まで達している状態において遊技球がさらに始動入賞口15へ入賞してもその入賞に対する変動表示動作の権利は無効になる。
ステップ93において、第1の始動口スイッチ30による始動入賞口14a、14b(始動口1)への遊技球の入賞の検出があったか否かの判別が行なわれる。検出があった場合にはステップ94に進み、始動1用図柄作動記憶手段13aにおける記憶数、即ち、始動1用図柄表示装置12aによる図柄の変動表示動作の権利の記憶数が、記憶できる数の上限値である4未満であるか否かの判別が行なわれる。一方、ステップ93において検出がなかった場合には、ステップ96に進む。ステップ94において、記憶数が4未満であると判別された場合にはステップ95に進み、始動1用図柄作動記憶手段13aの記憶数を1加算すると共に、記憶手段を構成しているLEDの点灯数を1つ増加させてからステップ96に進む。一方、ステップ94において記憶数が4である場合、即ち、記憶できる上限値まで達している場合には、ステップ96に進む。従って、記憶数が上限値まで達している状態において遊技球がさらに始動入賞口14a、14bへ入賞してもその入賞に対する変動表示動作の権利は無効になる。
ステップ96において、始動2用図柄表示装置12bの図柄変動表示処理のサブルーチン(図7)が実行される。
図7のステップ110において、始動2用図柄表示装置12bが図柄の変動表示動作中であるか否か判別される。変動表示動作中であると判別された場合には、ステップ111に進み、始動2用図柄表示装置12bの図柄変動表示処理を行なった後、ステップ112に進む。一方、ステップ110において変動表示動作中でないと判別された場合には、ステップ118(図8)に進む。
ステップ112において、始動2用図柄時間更新停止フラグがセットされているか否かの判別が行なわれる。ここで、始動2用図柄時間更新停止フラグとは、始動2用図柄表示装置12bで行なわれている図柄の変動表示時間を延長するか否かを判別するためのフラグである。始動2用図柄時間更新停止フラグは、始動1用図柄表示装置12aに当り図柄が停止表示されたときにセットされる。始動入賞口14aまたは14bへの遊技球の入賞に基づく始動1用図柄表示装置12aでの図柄の変動表示動作と、始動入賞口15への遊技球の入賞に基づく始動2用図柄表示装置12bでの図柄の変動表示動作とは並列して行なわれ得る。しかし、並列して行なわれた場合、始動1用図柄表示装置12aでの図柄の変動表示動作が先に開始されたときは、この変動表示動作を含む始動入賞口14aまたは14bへの遊技球の入賞に基づく一連の遊技動作が、始動2用図柄表示装置12bでの図柄の変動表示動作の終了よりも先に終了しなければならない。
ところが、始動1用図柄表示装置12aと始動2用図柄表示装置12bでの図柄の変動表示動作時間が同じ時間に設定されているような場合には、始動1用図柄表示装置12aでの図柄の変動表示動作の方が、始動2用図柄表示装置12bのそれよりも先に開始されたとしても、始動1用図柄表示装置12aに停止表示された図柄が当り図柄のときは、可動部材6a、6bの開閉動作も行なわれるため、これら始動入賞口14aまたは14bへの遊技球の入賞に基づく一連の遊技動作が行なわれている最中に、始動2用図柄表示装置12bでの図柄の変動表示動作が終了(設定されていた図柄の変動表示動作時間が経過)してしまう状態が発生し得る。そこで、始動1用図柄表示装置12aに当り図柄が停止表示されたときに始動2用図柄時間更新停止フラグをセットして、そのフラグがセットされているときは、始動2用図柄表示装置12bでの図柄の変動表示期間として設定されている時間の経過を更新しないで、実際に行なわれる図柄の変動表示時間を延長することとした。
また、始動2用図柄時間更新停止フラグは、大当り遊技が行われているときにもセットされる。従って、始動1用図柄表示装置12aまたは始動2用図柄表示装置12bで行なわれた図柄変動の停止表示図柄が特定の当り図柄となって可動部材6a、6bが開閉動作を行う大当り遊技状態が発生した場合には、始動入賞口14a、14b、または15への入賞に基づく図柄の変動表示動作は、その後、即ち、大当り遊技中であっても開始されるが、図柄の停止表示は行われず、大当り遊技が終了するまで図柄の変動表示動作が継続され、始動2用図柄表示装置12bでの図柄の変動表示期間として設定されている時間の経過を更新しないで、実際に行なわれる図柄の変動表示時間を延長する。尚、この形態においては、大当り遊技中であっても図柄の変動表示動作が開始されるように処理しているが、大当り遊技中には、始動入賞口14a、14b、または15へ遊技球が入賞しても、あるいは始動1用図柄作動記憶手段13aまたは始動2用図柄作動記憶手段13bに図柄の変動表示動作の権利が記憶されていても、始動1用図柄表示装置12aおよび始動2用図柄表示装置12bの図柄の変動表示動作を開始させないように処理してもよい。
ステップ112において、停止フラグがセットされていないと判別された場合には、ステップ113に進み、始動2用図柄表示装置12bでの図柄の変動表示期間として設定されている時間を経過させる更新処理を行ない、ステップ114に進む。一方、ステップ112において始動2用図柄時間更新停止フラグがセットされていると判別された場合には、ステップ130(図8)に進み始動2用図柄表示装置12bの図柄変動表示処理のサブルーチン処理を終了する。ステップ114において、始動2用図柄表示装置12bでの図柄の変動表示期間として設定されている時間が経過したか否かの判別が行なわれ、経過していると判別された場合にはステップ115に進む。一方、ステップ114において経過していないと判別された場合には、ステップ130に進みサブルーチン処理を終了する。
ステップ115において、始動2用図柄表示装置12bに、抽選により確定されている図柄の停止表示が開始された後、ステップ116に進み、その停止表示された図柄が予め定められた当たり図柄か否かの判別が行なわれる。ステップ116において当り図柄であると判別された場合には、ステップ117に進み、始動1用図柄時間更新停止フラグをセットした後に、ステップ130に進みサブルーチン処理を終了する。一方、ステップ116において当り図柄でない(外れ図柄)と判別された場合には、ステップ130に進みサブルーチン処理を終了する。尚、始動1用図柄時間更新停止フラグの作用については、上記始動2用図柄時間更新停止フラグと同様である。
図8のステップ118において、始動2用図柄表示装置12bに停止図柄が確定表示中であるか否か判別される。確定表示中であると判別された場合には、ステップ119に進み、始動2用図柄表示装置12bに図柄確定表示処理を行なった後、ステップ120に進む。一方、ステップ118において確定表示中でないと判別された場合には、ステップ127に進む。ステップ120において、始動2用図柄時間更新停止フラグがセットされているか否かの判別が行なわれる。停止フラグがセットされていないと判別された場合には、ステップ121に進み、始動2用図柄表示装置12bでの図柄の停止表示(確定時間)期間として設定されている時間を経過させる更新処理を行ない、ステップ122に進む。一方、ステップ120において始動2用図柄時間更新停止フラグがセットされいると判別された場合には、ステップ130に進み、始動2用図柄表示装置12bの図柄変動表示処理のサブルーチン処理を終了する。
ステップ122において、始動2用図柄表示装置12bでの図柄の確定表示期間として設定されている時間が経過(終了)したか否かの判別が行なわれ、終了していると判別された場合にはステップ123に進む。一方、ステップ122において経過していないと判別された場合には、ステップ130に進みサブルーチン処理を終了する。ステップ123において、始動2用図柄表示装置12bでの図柄の確定表示が終了された後、ステップ124に進み、始動2用図柄表示装置12bの確定図柄が予め定められた特定の当り図柄であるか否かの判別が行なわれる。確定図柄が当り図柄であると判別された場合には、ステップ125に進み、始動入賞口15に対して予め定められている所定回数の可動部材6a、6bの開閉動作処理を開始した後、ステップ130に進みサブルーチン処理を終了する。一方、ステップ124において確定図柄が当り図柄でないと判別された場合には、ステップ130に進みサブルーチン処理を終了する。
ステップ127において、始動2用図柄作動記憶手段13bに始動2用図柄表示装置12bによる図柄の変動表示動作の権利が記憶されているか否かの判別が行なわれる。権利の記憶数がゼロ(「0」)でないと判別された場合には、ステップ128に進み、始動2用図柄作動記憶手段13bの記憶数を1減算すると共に、記憶手段を構成しているLEDの点灯数を1つ減少させ、さらにステップ129に進み、始動2用図柄表示装置12bの図柄変動表示処理を開始した後、ステップ130に進みサブルーチン処理を終了する。この場合、始動2用図柄表示装置12bにおける図柄変動表示は、始動2用図柄作動記憶手段13bへ最初に記憶された図柄の変動表示動作の権利から実行される。一方、ステップ127において、権利の記憶数がゼロであると判別された場合にはステップ130に進みサブルーチン処理を終了する。
始動2用図柄表示装置12bの図柄変動表示処理のサブルーチン処理を終了すると、ステップ97の始動1用図柄表示装置12aの図柄変動表示処理のサブルーチンが実行される。
図9のステップ140において、始動1用図柄表示装置12aが図柄の変動表示動作中であるか否か判別される。変動表示動作中であると判別された場合には、ステップ141に進み、始動1用図柄表示装置12aの図柄変動表示処理を行なった後、ステップ142に進む。一方、ステップ140において変動表示動作中でないと判別された場合には、ステップ148(図10)に進む。
ステップ142において、始動1用図柄時間更新停止フラグがセットされているか否かの判別が行なわれる。停止フラグがセットされていないと判別された場合には、ステップ143に進み、始動1用図柄表示装置12aでの図柄の変動表示期間として設定されている時間を経過させる更新処理を行ない、ステップ144に進む。一方、ステップ142において始動1用図柄時間更新停止フラグがセットされていると判別された場合には、ステップ160(図10)に進み始動1用図柄表示装置12aの図柄変動表示処理のサブルーチン処理を終了する。ステップ144において、始動1用図柄表示装置12aでの図柄の変動表示期間として設定されている時間が経過したか否かの判別が行なわれ、経過していると判別された場合にはステップ145に進む。一方、ステップ144において経過していないと判別された場合には、ステップ160に進みサブルーチン処理を終了する。
ステップ145において、始動1用図柄表示装置12aに、抽選により確定されている図柄の停止表示が開始された後、ステップ146に進み、その停止表示された図柄が予め定められた当たり図柄か否かの判別が行なわれる。ステップ146において当り図柄であると判別された場合には、ステップ147に進み、始動2用図柄時間更新停止フラグをセットした後に、ステップ160に進みサブルーチン処理を終了する。一方、ステップ146において当り図柄でない(外れ図柄)と判別された場合には、ステップ160に進みサブルーチン処理を終了する。
図10のステップ148において、始動1用図柄表示装置12aが図柄の確定表示中であるか否か判別される。確定表示中であると判別された場合には、ステップ149に進み、始動1用図柄表示装置12aの図柄確定表示処理を行なった後、ステップ150に進む。一方、ステップ148において確定表示中でないと判別された場合には、ステップ157に進む。ステップ150において、始動1用図柄時間更新停止フラグがセットされているか否かの判別が行なわれる。停止フラグがセットされていないと判別された場合には、ステップ151に進み、始動1用図柄表示装置12aでの図柄の停止表示(確定時間)期間として設定されている時間を経過させる更新処理を行ない、ステップ152に進む。一方、ステップ150において始動1用図柄時間更新停止フラグがセットされていると判別された場合には、ステップ160に進み、始動1用図柄表示装置12aの図柄変動表示処理のサブルーチン処理を終了する。
ステップ152において、始動1用図柄表示装置12aでの図柄の確定表示期間として設定されている時間が経過(終了)したか否かの判別が行なわれ、終了していると判別された場合にはステップ153に進む。一方、ステップ152において経過していないと判別された場合には、ステップ160に進みサブルーチン処理を終了する。ステップ153において、始動1用図柄表示装置12aでの図柄の確定表示が終了された後、ステップ154に進み、始動1用図柄表示装置12aの確定図柄が予め定められた特定の当り図柄であるか否かの判別が行なわれる。確定図柄が当り図柄であると判別された場合には、ステップ155に進み、始動入賞口14a、14bに対して予め定められている所定回数の可動部材6a、6bの開閉動作処理を開始した後、ステップ160に進みサブルーチン処理を終了する。一方、ステップ154において確定図柄が当り図柄でないと判別された場合には、ステップ160に進みサブルーチン処理を終了する。
ステップ157において、始動1用図柄作動記憶手段13aに始動1用図柄表示装置12aによる図柄の変動表示動作の権利が記憶されているか否かの判別が行なわれる。権利の記憶数がゼロ(「0」)でないと判別された場合には、ステップ158に進み、始動1用図柄作動記憶手段13aの記憶数を1減算すると共に、記憶手段を構成しているLEDの点灯数を1つ減少させ、さらにステップ159に進み、始動1用図柄表示装置12aの図柄変動表示処理を開始した後、ステップ160に進みサブルーチン処理を終了する。この場合、始動1用図柄表示装置12aにおける図柄変動表示は、始動1用図柄作動記憶手段13aへ最初に記憶された図柄の変動表示動作の権利から実行される。一方、ステップ157において、権利の記憶数がゼロであると判別された場合にはステップ160に進みサブルーチン処理を終了する。
始動1用図柄表示装置12aの図柄変動表示処理のサブルーチン処理を終了すると、ステップ131(図6)に進み、現在、大当たり遊技の動作中であるか否かの判別が行なわれる。ステップ131において、大当たり遊技中であると判別された場合には、ステップ132に進み大当たり遊技の動作処理を行なっ後、ステップ133に進む。一方、ステップ131において、大当り遊技中ではないと判別された場合には、ステップ98に進む。ステップ133において、大当り遊技の動作が終了したか否かの判別が行われ、終了したと判別された場合には、ステップ134に進み、始動1用図柄時間更新停止フラグ、および始動2用図柄時間更新停止フラグをクリアした後、ステップ135に進む。一方、ステップ133において大当り遊技の動作が終了していないと判別された場合には、ステップ135に進む。
ステップ98において、可動部材6a、6bが開閉動作中であるか否か、即ち、始動2用図柄表示装置12bで行なわれた図柄変動の停止表示図柄が特定の当り図柄となって可動部材6a、6bが開閉動作している最中であるか否か判別される。可動部材6a、6bが開閉動作中であると判別された場合には、ステップ99に進み始動入賞口15に対して予め定められている所定回数の可動部材6a、6bの開閉動作処理を行なった後、ステップ100に進む。一方、ステップ98において、可動部材6a、6bが開閉動作中ではないと判別された場合には、ステップ102に進む。ステップ100において、可動部材6a、6bの開閉動作が終了したか否かの判別が行われ、終了したと判別された場合には、ステップ101に進み、始動1用図柄時間更新停止フラグをクリアした後、ステップ135に進む。一方、ステップ100において可動部材6a、6bの開閉動作が終了していると判別された場合には、ステップ135に進む。
ステップ102において、可動部材6a、6bが開閉動作中であるか否か、即ち、始動1用図柄表示装置12aで行なわれた図柄変動の停止表示図柄が特定の当り図柄となって可動部材6a、6bが開閉動作している最中であるか否か判別される。可動部材6a、6bが開閉動作中であると判別された場合には、ステップ103に進み始動入賞口14a、14bに対して予め定められている所定回数の可動部材6a、6bの開閉動作処理を行なった後、ステップ104に進む。一方、ステップ102において、可動部材6a、6bが開閉動作中ではないと判別された場合には、ステップ135に進む。ステップ104において、可動部材6a、6bの開閉動作が終了したか否かの判別が行われ、終了したと判別された場合には、ステップ105に進み、始動2用図柄時間更新停止フラグをクリアした後、ステップ135に進む。一方、ステップ104において可動部材6a、6bの開閉動作が終了していると判別された場合には、ステップ135に進む。
ステップ135において、始動1用図柄表示装置12a、あるいは始動2用図柄表示装置12bで行なわれた図柄変動の停止表示図柄が特定の当り図柄となって可動部材6a、6bが開閉動作している最中であるか否か判別される。可動部材6a、6bの開閉動作中であると判別された場合には、ステップ136に進み、遊技球がVスイッチ9'を通過したか、即ち、遊技球が可動入賞装置5内の特定入賞口9に入賞したか否かの判別が行われる。一方、ステップ135において、可動部材6a、6bの開閉動作中ではないと判別された場合には、ステップ106に進み処理を終了する。
ステップ136において、遊技球が可動入賞装置5内の特定入賞口9に入賞したと判別された場合には、ステップ137に進み、可動部材6a、6bを連続して開閉動作させる大当り遊技動作を開始させ、さらにステップ138に進み、始動1用図柄時間更新停止フラグ、および始動2用図柄時間更新停止フラグをセットした後、ステップ106に進み処理を終了する。一方、ステップ136において、遊技球が可動入賞装置5内の特定入賞口9に入賞していないと判別された場合には、ステップ106に進み処理を終了する。