以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
浴槽1は一端部側が入浴者Mの足先側が位置する足先配置部5となり、他端部側が入浴者Mの頭部側が位置する頭部配置部6となっており、ここで、本発明においては、上記足先配置部5側を後、頭部配置部6側を前と定義し、足先配置部5と頭部配置部6とを結ぶ方向を前後方向(X方向;図2参照)と定義している。また、平面視において、足先配置部5と頭部配置部6とを結ぶ方向である前後方向と直交する方向を左右方向(Y方向;図2参照)と定義しており、浴槽1が平面視略長方形状、あるいは平面視略楕円形状をしたものにおいては、浴槽1の長辺と平行な方向が前後方向であり、短辺と平行な方向が左右方向である。
入浴者Mが、浴槽1内の一端部側である足先配置部5側に足先側を位置させ且つ他端部側である頭部配置部6側に頭部側を位置させるという一般的な浴槽1への入浴姿勢を取って入浴した場合、図1に示すように、入浴者Mの臀部を浴槽1の底面部2の前側端部(頭部配置部6側の端部)寄りの部分に配置して背中を頭部配置部6側(前側)の側壁部7aに当接又は僅かな隙間をあけて対向させて沿わせるように配置すると共に、下肢を伸ばすか又はく字状に曲げて足先を足先配置部5側(後側)の側壁部7bの下部又は底面部2の足先配置部5側の端部付近に位置させという入浴姿勢となるものである。この場合、両腕を身体の両側に自然に沿わせると、両腕は図2に示すように身体の胴部分の両側から両下肢の大腿部に沿って配置される姿勢となる。
ここで、図1に示す実施形態では頭部配置部6側(前側)の側壁部7aは、入浴者Mが上記のような一般的な入浴姿勢を取って、入浴者Mの臀部を浴槽1の底面部2の前側端部(頭部配置部6側の端部)寄りの部分に配置した場合、背中を沿わせることができるように他の側壁部に比べて少し緩やかに傾斜している。
上記のような一般的な入浴姿勢で入浴した場合、底面部2は後側の端部寄りの臀部が配置される部位が臀部配置部8となり、底面部2の前側端部と上記臀部配置部8との間の部分の上方が入浴者Mの下肢が位置する下肢配置部9となっている。
浴槽1の底面部2には浴水又は気泡入り浴水を底面部2から前斜め上方に向けて傾斜させて噴出させるための噴出口3を設けてある。
上記噴出口3で構成される水流発生手段は浴槽1の内面から斜め方向に浴水や気泡入り浴水を噴水する噴水手段であって、本実施形態においては噴水手段である噴出口3が後述のように手足の末端から付け根に向けて水流を発生させるための水流発生手段を構成している。
噴出口3は、底面部2の前後方向に複数設けると共に左右方向にも複数設けてあり、添付図面に示す実施形態では、前後方向の複数箇所に噴出口3が設けてあり、上記前後方向の複数箇所毎に左右方向にも噴出口3が複数設けてある。噴出口3には主噴出口3aと腕用噴出口3bとがある。
底面部2には、左右方向の中間部分のやや両側の部位にそれぞれ前後方向に複数の主噴出口3aを隔設した複数列(実施形態では二列)の主噴出口3a列が設けてあり、この複数列の主噴出口3a列の左右両外側に腕用噴出口3bが一又は複数列設けてある。
図1に示す実施形態、図5に示す実施形態において、主噴出口3aとしては、後側から前側にかけて順に、入浴者Mの両下肢の下腿部の背面から膝の背面にかけての領域にそれぞれ前斜め上方に向けて傾斜して噴出する浴水又は気泡入り浴水を斜めから当てて、この部位を足先側から膝の方に向けて擦るような水流を生じさせるための下腿部擦り用噴出口3a1と、入浴者Mの下肢の大腿部の背面に前斜め上方に向けて傾斜して噴出する浴水又は気泡入り浴水を斜めから当てて、この部位を膝側から下肢の付け根の方に向けて擦るような水流を生じさせるための大腿部擦り用噴出口3a2と、大腿部の付け根(下肢の付け根)の部位に前斜め上方に向けて傾斜して噴出する浴水又は気泡入り浴水を斜めから当たてて、この部位を下肢側から心臓側に向けて擦るような水流を生じさせるための下肢付け根擦り用噴出口3a3と、背中を下から上に向けて(つまり腰側から心臓側に向けて)擦るような水流を生じさせるための背中擦り用噴出口3a4とが設けてある。
また、図2に示すように、両側の下腿部擦り用噴出口3a1の左右両側には、入浴者Mの前腕の背面に前斜め上方に向けて傾斜して噴出する浴水又は気泡入り浴水を斜めから当てて、この部位を手先側から肘側に向けて擦るような水流を生じさせるための前腕擦り用噴出口3b1が設けてあり、更に、両下肢付け根擦り用噴出口3a3の左右両側には、入浴者Mの上腕の背面に前斜め上方に向けて傾斜して噴出する浴水又は気泡入り浴水を斜めから当てて、この部位を肘側から上腕の付け根側に向けて擦るような水流を生じさせるための上腕擦り用噴出口3b2が設けてあり、更に、両背中擦り用噴出口3a4の両側には前斜め上方に向けて噴出する浴水又は気泡入り浴水を上腕の付け根に当てて、この上腕の付け根を斜め上方に擦るような水流を生じさせるような上腕付け根擦り用噴出口3b3が設けてある。つまり、図2の実施形態では副噴出口3bとして後側から前側にかけて順に前腕擦り用噴出口3b1、上腕擦り用噴出口3b2、上腕付け根擦り用噴出口3b3が設けてある。
次に、噴出口3から浴水又は気泡入り浴水を噴出する機構につき説明する。図1には気泡入り浴水を噴出する機構の一例が示してある。
本実施形態では、浴槽1の底面部2に上記のように複数の噴出口3が設けてあると共に浴槽1の頭部配置部6側(前側)の側壁部7aに浴槽1内の浴水を吸い込むための吸い込み口10が設けてあり、この吸い込み口10と上記複数の噴出口3とが流水管11により連通してある。該流水管11は吸い込み口10に接続した吸い込み側流水管11aと、該吸い込み側流水管11aの下流側端部にそれぞれ電磁弁13a、13b、13c、13d又はロータリー電動弁を有し且つ先端がそれぞれ噴出口3に連通した複数の分岐水流管12a、12b、12c、12dとで構成してあり、吸い込み側流水管11aにポンプ14を設けてある。また、各分岐水流管12a、12b、12c、12dにはエジェクター作用により先端が空気取り入れ口となった空気供給管22から空気を吸い込んで浴水に混入するようになっている。
噴出口3は図4(a)に示すように前斜め上方に向けて傾斜した傾斜ノズル部20により構成してあり、この前斜め上方に向けて傾斜した傾斜ノズル部20は図4(b)に示すように先端側に行く程末広がりとなるように平面視扇状となっている。したがって、噴出口3から噴射される噴射流は浴槽1の底面部2から前斜め上方に向けて傾斜して噴出し且つ前後方向から見て左右方向に末広がり状に噴出するようになっている。
図5には気泡入り浴水を噴出する他の機構の例が示してある。
本実施形態においては、浴槽1の底面部2に上記のように複数の噴出口3が設けてあると共に浴槽1の頭部配置部6側(前側)の側壁部7aに浴槽1内の浴水を吸い込むための吸い込み口10が設けてあり、この吸い込み口10と上記複数の噴出口3とが流水管11により連通してある。該流水管11は吸い込み口10に接続した吸い込み側流水管11aと、該吸い込み側流水管11aの下流側端部から電磁弁13a、13b、13c、13d又はロータリー電動弁を介して分岐し且つ先端がそれぞれ噴出口3に連通した複数の分岐水流管12a、12b、12c、12dから構成してあり、先端から吸い込み側流水管11aにポンプ14を設けてある。各噴出口3には空気ポンプ15から空気が供給されるエア管16a、16b、16c、16dの各先端が接続してある。エア管16a、16b、16c、16dにはそれぞれ電磁弁17a、17b、17c、17dが設けてある。
各噴出口3には上記分岐水流管12a、12b、12c、12dから供給される湯水と、各エア管16a、16b、16c、16dから供給される空気とが合流して混合される合流用空所21が設けてあり、この合流用空所21で浴水と空気とが混合されて気泡入り浴水となり、噴出口3から前斜め上方に向けて気泡入り浴水を噴射するようになっている。
本実施例における噴出口3も図7(a)に示すように前斜め上方に向けて傾斜した傾斜ノズル部20により構成してあり、この前斜め上方に向けて傾斜した傾斜ノズル部20は図7(b)に示すように先端側に行く程末広がりとなるように平面視扇状となっている。したがって、噴出口3から噴射される噴射流は浴槽1の底面部2から前斜め上方に向けて傾斜して噴出し且つ前後方向から見て左右方向に末広がり状に噴出するようになっている。
気泡入り浴水を噴出するに当たっては上記の各例にのみ限定されず、エジェクター作用により吸い込んで浴水中に混入した空気を更に空気溶解タンクで浴水中に溶解させ、浴水中に微細な気泡を含んだ気泡入り浴水として噴出口3から前斜め上方に向けて噴出するようにしてもよい。
また、図8に示す実施形態では吸い込み側流水管11aの下流側端部からロータリー電動弁13’を介して先端がそれぞれ噴出口3に連通した複数の分岐水流管12a、12b、12cを分岐した例が示してある。
また、空気を混入することなく単に吸い込み口10から浴水を吸い込んでポンプ14により噴出口3から前斜め上方に向けて噴出するようにしてもよい。
本発明においては、上記のように浴槽1の底面部2に設けた噴出口3から前斜め上方に向けて浴水を噴射するのであるが、これにより、浴槽1内の一端部側である後側に入浴者Mの足先側を位置させ且つ他端部側である前側に入浴者Mの頭部側を位置させるという一般的な浴槽1への入浴姿勢を取って入浴するだけで、底面部2に設けた噴出口3から前斜め上方に向けて噴出する浴水又は気泡入り浴水の噴出流によって皮膚表面を足先側や手先側から心臓側に向けて擦る流れが生じることになる。このように、前斜め上方に向けて噴出する浴水又は気泡入り浴水の噴出流によって皮膚表面を足先側や手先側から心臓側に向けて擦ることで、リンパ管、リンパ節を足先側や手先側から心臓側に向けて揉み上げるようなリンパマッサージがされ、リンパ管、リンパ節内のリンパ液が心臓の方に向けかう流れを促進させることができることになる。
ここで、本発明においては、浴槽1の底面部2に前後方向に複数の噴出口3を設け、後側の噴出口3から前側の噴出口3にかけて浴水又は気泡入り浴水を順番に噴出するように制御部4により制御されるようになっている。
つまり、図1、図2に示すように、浴槽1内の一端部側である後側に入浴者Mの足先側を位置させ且つ他端部側である前側に入浴者Mの頭部側を位置させるという一般的な浴槽1への入浴姿勢を取って入浴した状態で、図3に示すようなタイムチャートに示すように各噴出口3から浴水又は気泡入り浴水を前斜め上方に順次噴出する。
図3に示すように、まず、両下腿部擦り用噴出口3a1から浴水又は気泡入り浴水を前斜め上方に向けて傾斜して噴出して、入浴者Mの両下肢の下腿部の背面から膝の背面にかけての領域に当てて、この部位を足先側から膝の方に向けて擦るような水流を生じさせ、これにより下肢の下腿部のリンパ管を足先側から膝の方に向けて揉み上げるようにリンパマッサージをし、下腿部のリンパ管内のリンパ液が下腿部の先端(つまり足先)側から膝側に向かう流れをより促進し、足先側に逆流したり、途中で滞留したりしないようにするのである。
次に、下腿部擦り用噴出口3a1からの浴水又は気泡入り浴水の噴出を停止するやや前の段階で、大腿部擦り用噴出口3a2と、前腕擦り用噴出口3b1から浴水又は気泡入り浴水を前斜め上方に向けて傾斜して噴出することを開始する。この場合、大腿部擦り用噴出口3a2から前斜め上方に向けて噴出する浴水又は気泡入り浴水を入浴者Mの両下肢の大腿部の背面から大腿部の付け根にかけての領域に当てて、この部位を足先側から膝の方に向けて擦るような水流を生じさせ、これにより下肢の大腿部のリンパ管を膝側から大腿部の付け根側に向けて揉み上げるようにリンパマッサージをし、前記のようにして膝側に向けて流されたリンパ液が更に大腿部のリンパ管内を膝側から大腿部の付け根側に向けて流れるという大腿部におけるリンパ液の流れを促進し、リンパ液が下腿部側に逆流したり、途中で滞留したりしないようにするのである。また、前腕擦り用噴出口3b1から噴出する浴水又は気泡入り浴水を入浴者Mの両腕の前腕の背面に当てて、この部位を手先側から肘側に向けて擦るような水流を生じさせ、これにより前腕のリンパ管を手先側から肘側に向けて揉み上げるようにリンパマッサージをし、前腕のリンパ管内のリンパ液が手先側から肘側に向かう流れをより促進し、リンパ液が手先側に逆流したり、途中で滞留したりしないようにする。
次に、大腿部擦り用噴出口3a2と、前腕擦り用噴出口3b1から浴水又は気泡入り浴水の噴出を停止するやや前の段階で、両下肢付け根擦り用噴出口3a3と、上腕擦り用噴出口3b2から浴水又は気泡入り浴水を前斜め上方に向けて傾斜して噴出することを開始する。この場合、下肢付け根擦り用噴出口3a3から前斜め上方に向けて噴出する浴水又は気泡入り浴水を入浴者Mの両下肢の付け根部に当てて、この部位を大腿部側から心臓側に向けて擦るような水流を生じさせ、これにより下肢の付け根部にあるリンパ節を大腿部側から心臓側に向けて揉み上げるようにリンパマッサージをし、前述のようにして下肢の付け根のリンパ節に流されたリンパ液が更に心臓側に向けて流れるという下肢の付け根のリンパ節におけるリンパ液の流れを促進し、大腿部側に逆流したり、リンパ節で滞留したりしないようにするのである。また、上腕擦り用噴出口3b2から噴出する浴水又は気泡入り浴水を入浴者Mの両腕の上腕の背面に当てて、この部位を手先側から肘側に向けて擦るような水流を生じさせ、これにより上腕のリンパ管を肘側から上腕の付け根側に向けて揉み上げるようにリンパマッサージをし、前腕のリンパ管から上腕のリンパ管側に流れ込んだリンパ液が肘側から上腕の付け根側に向かう流れをより促進し、リンパ液が前腕側に逆流したり、途中で滞留したりしないようにする。
次に、下肢付け根擦り用噴出口3a3と、上腕擦り用噴出口3b2からの浴水又は気泡入り浴水の噴出を停止するやや前の段階で、両背中擦り用噴出口3a4と、上腕付け根擦り用噴出口3b3から浴水又は気泡入り浴水を前斜め上方に向けて傾斜して噴出することを開始する。この場合、背中擦り用噴出口3a4から前斜め上方に向けて噴出する浴水又は気泡入り浴水を入浴者Mの背中に当てて、この部位を下から上に向けて斜めに擦るような水流を生じさせ、これにより下肢の付け根部にあるリンパ節から首の付近にあるリンパ節側に向けて(つまり下肢の付け根部分にあるリンパ節から心臓側に向けて)揉み上げるようにリンパマッサージをし、前述のようにして下肢の付け根のリンパ節に流されたリンパ液が更に心臓側に向けての流れを促進し、リンパ液が下肢の付け根のリンパ節側に逆流したり、滞留したりしないようにする。また、上腕付け根擦り用噴出口3b3から噴出する浴水又は気泡入り浴水を入浴者Mの両腕の上腕の背面に当てて、この部位を上腕側から心臓側に向けて擦るような水流を生じさせ、これにより上腕の付け根のリンパ節を心臓側に向けて揉み上げるようにリンパマッサージをし、上腕の付け根のリンパ節から心臓側に向けてのリンパ液の流れをより促進し、リンパ液が上腕のリンパ管側に逆流したり、リンパ節で滞留したりしないようにする。
次に、両背中擦り用噴出口3a4と、上腕付け根擦り用噴出口3b3からの浴水又は気泡入り浴水の噴出を停止するやや前の段階で、両側の下腿部擦り用噴出口3a1からの浴水又は気泡入り浴水の噴出を開始するものであり、同様にして次々と後側の噴出口3から前側の噴出口3にかけて浴水又は気泡入り浴水を順番に噴出するように制御する。
上記の各噴出口3からの噴出を、後側の噴出口3から前側の噴出口3にかけて浴水又は気泡入り浴水を順番に噴出するように制御部4により制御することで、図1の矢印イ、ロ、ハ、ニに示すように足先側や手先側から心臓側に向けて、順番に位置を変えながら皮膚表面が心臓側に向けて擦られ、これにより足先側や手先側のリンパ管の先端側から、リンパ管、リンパ節を次々と心臓側に向けて順番に揉み上げるようにリンパマッサージがされることになり、足先側や手先側から下肢や腕の付け根にあるリンパ節に向けてのリンパ液のスムーズな流れを促進し、更に、下肢や腕の付け根のリンパ節から次のリンパ節に向けてのリンパ液のスムーズな流れを促進するというように、リンパ管、リンパ節内のリンパ液が心臓の方に向けてよりいっそうスムーズに流れるようにリンパマッサージができることになる。
ところで、本発明においては、上記のように噴出口3から浴水又は気泡入り浴水を噴出するに当たり、図3に示すように浴水又は気泡入り浴水の量又は圧力を徐々に増加させた後に急激に減衰させるように制御部4により制御するものであり、これにより足先側から下肢の付け根側に向かって流したリンパ液、下肢の付け根のリンパ節に流したリンパ液、下肢の付け根のリンパ節から首の付近のリンパ節に向かって流したリンパ液、手先から腕の付け根側に向かって流したリンパ液、腕の付け根のリンパ節に流したリンパ液がいずれも逆流することなく、心臓側に向けて順次効率よく流れるようにリンパマッサージができるものである。
この場合、更に、図3に示すように噴出口3から噴出する浴水の量又は圧力が大きくなった時点で前方に隣り合う次の噴出口3から浴水又は気泡入り浴水の噴出を開始し、前後に隣合う噴出口3からの噴出が同時に行われる同時作動時間が存在するように制御するものであり、この時、噴出を開始した次の噴出口3からの噴出は噴出開始初期であるため浴水の量又は圧力が小さく、これにより、浴水の量又は圧力が大きくなった後側の噴出口3からの噴出によるリンパ液の足先側や手先側から心臓側に向けての流れを阻害することなく、このリンパ液の流れを前側の噴出口3からの浴水の量又は圧力が小さい噴出によって、足先側や手先側への逆流を避けながら上記心臓側への流れをより助長することができるものである。そして、噴出口3から噴出する浴水の量又は圧力が急激に減衰した時点では次の噴出口3から噴出する浴水の量又は圧力が次第に大きくなっているので、後側の噴出口3から心臓側に向けて送られるリンパ液を引き続いて心臓側に送ることができる。
図6は図5に示す実施形態における電磁弁13a、13b、13c、13dの制御による各分岐水流管12a、12b、12c、12dの水流の流れの制御と、各電磁弁17a、17b、17c、17dの制御による各エア管16a、16b、16c、16dからの空気の供給の制御をして後側の噴出口3から前側の噴出口3にかけて順番に気泡入り浴水を噴出するタイムチャートであり、この実施形態においても、後側の噴出口3から前側の噴出口3にかけて気泡入り浴水を順番に噴出するように制御部4により制御するようになっており、更に、この実施形態でも、噴出口3から浴水又は気泡入り浴水を噴出するに当たり、浴水又は気泡入り浴水の量又は圧力を徐々に増加させた後に急激に減衰させるように制御部4により制御することで、前述の実施形態と同様に足先側から下肢の付け根側に向かって流したリンパ液、下肢の付け根のリンパ節に流したリンパ液、下肢の付け根のリンパ節から首の付近のリンパ節に向かって流したリンパ液、手先から腕の付け根側に向かって流したリンパ液、腕の付け根のリンパ節に流したリンパ液がいずれも逆流することなく、心臓側に向けて順次効率よく流れるようにリンパマッサージができるようにしている。
ところで、浴槽1内の一端部側である後側に入浴者Mの足先側を位置させ且つ他端部側である前側に入浴者Mの頭部側を位置させるという一般的な浴槽への入浴姿勢を取って入浴しても、入浴者Mの体格や入浴姿勢により噴出口から前斜め上方に向けて噴出する噴流が入浴者Mの足や手に当たらない場合が考えられるが、前述の各実施形態のように、噴出口3を図4や図8のようなノズル構造として噴出口3から噴出する浴水又は気泡入り浴水が前後方向から見て上に行く程左右方向に広がるように末広がり状に設定することで、足や手の位置がずれたり、体格の違いがあっても、噴出口3から前斜め上方に向けて傾斜して噴出する噴流が左右方向において末広がり状に噴出することで(図2において、この例として大腿部擦り用噴出口3a2から末広がり状に噴出して噴出流が大腿部に当たる領域を破線で示している)確実に入浴者Mに当って、前斜め上方に噴出する噴出流によって皮膚表面を足先側や手先側から心臓側に向けて擦るような流れを作ることができ、リンパ管、リンパ節を足先側や手先側から心臓側に向けて揉み上げるようにリンパマッサージがなされることになり、リンパ管、リンパ節内のリンパ液が心臓の方に向かう流れを促進させることができるものである。
なお、前後方向及び左右方向にそれぞれ複数設ける噴出口3の位置や数は前述の各実施形態に示したものにのみ限定されず、例えば、図8に示すように浴槽1の底面部2の前後方向の3箇所(つまり、入浴者Mの下腿部を足先側から膝の方に向けて擦るような水流を生じさせるための下腿部擦り用噴出口3a1と、入浴者Mの大腿部を膝側から下肢の付け根の方に向けて擦るような水流を生じさせるための大腿部擦り用噴出口3a2と、大腿部の付け根(下肢の付け根)の部位に前斜め上方に向けて傾斜して噴出する浴水又は気泡入り浴水を斜めから当たてて、この部位を下肢側から心臓側に向けて擦るような水流を生じさせるための下肢付け根擦り用噴出口3a3との3箇所)設けたものであってもよく、あるいは、図1や図5に示す実施形態において、更に膝の背面側に下腿部側から大腿部側に向けて擦るような水流を生じさせる膝擦り用噴出口や肘の背面側に前腕側から上腕側に向けて擦るような水流を生じさせる肘擦り用噴出口を付加して設けるようにしてもよい。
次に、本発明の他の実施形態を図9に基づいて説明する。図9に示す実施形態では浴槽1の底面部2が入浴者Mが自然な状態で底面部2に臀部を当てるように座った状態で人体形状に沿う形状となている。つまり、底面部2の臀部が当たる部分が最も低く、底面部2の臀部当たり凹部2aの前後両側が傾斜しており、前側の傾斜部2bが入浴者Mの腰に沿うようになっており、後側の傾斜部2cに大腿部が沿うようになっている。底面部2の入浴者Mの膝から足先側にかけては略水平な水平部2d又は足先側が低くなるような傾斜部となっている。そして、上記各傾斜部2b、2c又は水平部2dにそれぞれ浴水又は気泡入り浴水を底面部2から前斜め上方に向けて傾斜させて噴出させるための噴出手段を構成するための噴出口3を設けてある。
本実施形態においては、浴槽1の底面部2を入浴者Mが自然な状態で底面部2に臀部を当てるように座った状態で人体形状に沿う形状にして、各噴出口3から入浴者Mの下肢や腰、背中に対しての距離を近づけると共に該各距離がほぼ等しくなるようにし、底面部2の傾斜部や水平部から前斜め上方に向けて傾斜させて浴水又は気泡入り浴水を噴出させて入浴者Mの下肢のふくらばぎ部分を足先側から膝側に向けて前斜め上方に揉み上げるように効果的にリンパマッサージを行い、更に、大腿部の裏側を膝から大腿部の付け根側に向けて前斜め上方に揉み上げるように効果的にリンパマッサージを行い、更に、腰側から心臓側に向けて前斜め上方に揉み上げるように効果的にリンパマッサージを行うことができる。本実施形態においても前述の実施形態と同様に、後側の噴出口3から前側の噴出口3にかけて浴水又は気泡入り浴水を順番に噴出するように制御部4により制御するようにしてもよい。また、噴出口3から噴出する浴水又は気泡入り浴水の量又は圧力を可変するようにしてもよい。更に、前述のように、噴出口3から噴出する浴水又は気泡入り浴水の量又は圧力を徐々に増加させた後に急激に減衰させるように制御する制御部4を設けるようにしてもよい。
また、図10には本発明の更に他の実施形態が示してある。前述の各実施形態では、浴槽1の底面部2に前斜め上方に向けて水流を発生させるための噴出口3を設けたが、本実施形態においては、一端部側に入浴者Mの足先側が位置し且つ他端部側に入浴者Mの頭部側が位置する浴槽1であって足先側が位置する側を後、頭が位置する側を前と定義したものにおいて、該浴槽1の平面視で前後方向と交差する方向である左右方向の両側壁部7cに、平面視で浴水又は気泡入り浴水を側壁部7cから前斜め内方向に向けて傾斜させて噴出させるための噴水手段を構成するための噴出口3を設けてある。
浴槽1の側壁部に噴出口3を設ける場合、図10に示すように浴槽1の側壁部の下部に噴出口3を設けるのが好ましく、これにより下腿部のふくらはぎ部分や大腿部の太ももの内側部分や上肢の内側部分を手足の先端から付け根側に向けて効果的にリンパマッサージできる。
図11には更に他の実施形態が示してあり、浴槽1の側壁部7の一部に腰掛け部24が設けてあり、浴槽1内に入った入浴者Mが腰掛け部24に腰掛けて半身浴ができるようになっている。
腰掛け部24は腰掛け面24aと、腰掛け面24aの端部と浴槽1の底面部2との間に設けられ且つ半身浴をする入浴者Mの下肢に対向する腰掛け下壁部24bとを備えており、腰掛け下壁部24b、腰掛け面24aに噴出口3を設けてある。
腰掛け下壁部24bには図11に示すように上下に噴出口3を設けてあり、下の噴射口3は腰掛け部24の腰掛け面24aに入浴者Mが腰掛けた際に、入浴者Mの下肢のふくらはぎ部分に向けて前斜め上方(浴槽1の腰掛け部24を設けて方を前と定義する)に水流を発生させるための噴出口3となっていて、入浴者Mのふくらはぎ部分のリンパマッサージを行うようになっている。また、腰掛け下壁部24bの上の噴射口3は太もも部分の裏側に向けて前斜め上方に向けて水流を発生させるための噴出口3となっていて、入浴者Mの太もも部分の裏側のリンパマッサージを行うようになっている。また、腰掛け面24aには腰掛け部24の腰掛け面24aに入浴者Mが腰掛けた際に、入浴者Mの腰から背中に向けて斜め上方に水流を発生させるための噴出口3が設けてあり、腰から背中にかけてのリンパマッサージを行うようになっている。
なお、図11の実施形態では腰掛け下壁部24bを前側(腰掛け面部24a側)ほど上となるように傾斜させてあり、腰掛け面24aに座った入浴者Mがリラックスして足を投げ出すように下肢を傾斜させた姿勢に沿うようになっており、噴出口3とリラックス姿勢で半身浴をしている入浴者Mのふくらはぎ部分との間の距離が離れ過ぎることなく、効果的にリンパマッサージができるようになっている。
ところで、上記いずれの実施形態においても、噴射口3から出る噴流としては水(浴水)/又は気泡流とすることで、水のみを噴射する場合には上記したようなリンパマッサージが得られ、また、水+気泡流の場合には細かい泡の刺激が得られ、一方、気泡流の場合には、気泡同士が結合し合って大きな泡となって大きな泡の刺激感(皮膚表面を軽く叩くような刺激感)が得られるものであり、使用者の好みに応じて変化させることができるようにしてもよい。すなわち、噴射口3に小気泡発生手段と大気泡発生手段とを設け、小気泡の場合には、例えば直径1μm〜1mm以下の微細気泡では小気泡が皮膚に付着することによる保温(保熱)効果が得られ、一方、直径1mm〜5mm程度の小気泡においては若干の保温効果と皮膚表面ではじける際の圧力によるマッサージ効果の両方が得られる。
同様に大気泡(例えば直径5mm〜100mm程度)の場合には、上記直径1mm〜5mm程度の小気泡に比べ、皮膚表面ではじける際の圧力が大きいため、更に大きなマッサージ効果が得られる。
以下、小気泡発生手段と大気泡発生手段とを備えた噴出口3を備えたノズル装置30の具体例につき図12乃至図17に基づいて説明する。
ノズル装置30の主体を構成するノズル容器31は、図12乃至図15に示すように、略有底円筒状をした外筒部32と、この外筒部32の上蓋となるとともに外側ノズル33、中間ノズル34、内側ノズル35を備えた上蓋部36とで外殻が構成され、上蓋部36が浴槽底面部2等に位置するように設置されて浴槽の湯水中に湯水や気泡を吐出するものである。
ノズル容器31は、図13等に示すように、外筒部32の内部に略円筒状をした中間筒部37と、更にこの中間筒部37の内部に略円筒状をした内筒部38とを有する三重筒構造となっている。本実施形態では外筒部32は、中間筒部37及び内筒部38と一体成形される外筒部本体32aと、この外筒部本体32aの上端部に嵌合される略円筒状をした外筒部取付部32bとからなる。前記のように三重筒構造となったノズル容器31内は、外筒部32と中間筒部37との間の空間(以下、外側房40という)、中間筒部37と内筒部38との間の空間(以下、中間房41という)、内筒部38内の空間(以下、内側房42という)、の三つの独立した空間に仕切られている。
外側房40、中間房41、内側房42にはそれぞれノズル容器31の外部に連通する管が接続されるもので、外側房40には外側房連通管46(図12参照)、中間房41には中間房連通管43(図14参照)、内側房42には内側房連通管44が連通接続され(図15参照)、外側房連通管46と中間房41及び内側房42、中間房連通管43と外側房40及び内側房42、内側房連通管44と外側房40及び中間房41は連通されない。
また、外側房40、中間房41、内側房42には、その天面部にそれぞれノズルが設けられるもので、本実施形態では上蓋部36の対応する部分にそれぞれ各房内からノズル容器31の略上方に向けて噴出可能な外側ノズル33、中間ノズル34、噴出口3を構成する内側ノズル35が形成してある。噴出口3を構成する内側ノズル35は図15においては垂直に対して斜め上方に向けて傾斜している。
上蓋部36は、略円筒状をしたシリンダ部45aと、このシリンダ部45aの上端縁から外側と内側にそれぞれ連設されるフランジ部45bと傾斜壁部45cと、傾斜壁部45cの内側に位置する中心部材45dとで構成される。
この上蓋部36は、シリンダ部45aの外面を外筒部32の内面に上方から嵌入するとともにフランジ部45bを外筒部32の上端部に当接させることで外筒部32に取付けられる。このとき、パッキンP1をシリンダ部45aと外筒部32との間に介在させて気密性を保つようにしてある。
上蓋部36は、外筒部32に取付けられた際に外側房40、中間房41、内側房42が独立した空間として仕切られるように、傾斜壁部45cが中間筒部37の上端部に当接するとともに、中心部材45dの略円筒状をした本体筒部45fが内筒部38の上端部に当接するもので、以下に説明する。
傾斜壁部45cは、シリンダ部45aの上端部の内周面から内側斜め下方に向けて突設されたテーパ状をしたもので、その平面視略円形状となる下内端縁が中間筒部37の上端部に当接して該傾斜壁部45cと中間筒部37とで外側房40と中間房41とを仕切っている。また後述するが、傾斜壁部45cの周方向の一部(後述する内側ノズル35が形成される部分)は中心部材45dと連結される(図14、15参照)。この傾斜壁部45cは、外側房40の天面部となるもので、後述する外側ノズル33が上下に貫通形成される。
中心部材45dは、略円筒状をした本体筒部45fと、本体筒部45fの上端部に形成される略逆円錐状をした逆円錐部45eとからなる。本体筒部45eは、平面視において内筒部38及び傾斜壁部45cの内側に位置してその下端部は内筒部38に嵌入され、この際パッキンP2を本体筒部45fと内筒部38との間に介在させて水密性を保つようにしてある。
逆円錐部45eは本体筒部45fの上端部に形成され、図13乃至図15に示すように、その傾斜した下面は上記傾斜壁部45cの傾斜した上面と略平行となるように対向配置され、この本体筒部45eの下面と傾斜壁部45cの上面との間の隙間が中間房41と連通するとともに、その上端開口が周方向の一部(内側ノズル35が形成される部分)を除く略全周から斜め上方に湯水を吐出可能な中間ノズル34となる(図15参照)。ここで中間ノズル34について説明する。
中間ノズル34の下内壁面は傾斜壁部45cの上面及びフランジ部45bの上面の内端縁近傍の部分であるが、図13乃至図15に示すように、この部分の垂直断面形状を上方に凸となる滑らかな曲線で形成することで、中間ノズル34から吐出される湯水が下内壁面に沿ってより大きく広がった状態で吐出することができる。すなわち、本実施形態ではフランジ部45bを、内端縁から外方へ行く程その垂直断面における接線方向が傾斜壁部45cの傾斜方向から水平方向へと変化するように形成してあり、これによって、中間ノズル34から吐出される湯水がコアンダ効果によって下内壁面に沿って流れて傾斜壁部45cの傾斜方向よりもより水平方向に近い角度で側方に吐出されることとなり、ノズル容器31の限られたスペース内においてより水平方向に近い角度で吐出可能となる。そして、この中間ノズル34の下内壁面となる傾斜壁部45cの外側房40の天面部となる部分には、平面視で略全周に間隔をおいて複数の孔からなる外側ノズル33が上下に貫通形成してあり、この外側ノズル33の上方にて該外側ノズル33から吐出された気泡と中間ノズル34から吐出される湯水とがぶつかりあうのであるが、これについては後述する。
また、逆円錐部45fは、その内部に本体筒部45eの内部(及び内側房42)と連通する空間を形成するとともに、周方向の一部を前記空間と連通するように開口してその開口周辺を延設して傾斜壁部45cに連結することで、図14、図15に示すように斜め上方に湯水を吐出可能な内側ノズル35が形成されるものである。この内側ノズル35は、平面視において略円形状をしたノズル容器31の周方向の一部の斜め上方に向けて指向性を持って湯水を吐出することができる。そして、この内側ノズル35の下内壁面となる傾斜壁部45cの外側房40の天面部となる部分にも図15に示すように外側ノズル33が上下に貫通形成してあり、この外側ノズル33の上方にて該外側ノズル33から吐出された気泡を内側ノズル35から吐出される湯水に混入することができる。
上記のノズル容器31は、図17に示すように、外側房連通管46を空気ポンプ15を備えたエア管16に接続するとともに、中間房連通管43と内側房連通管44をポンプ14及び流路切替え弁50を備えた流水管11に接続し、空気ポンプ15とポンプ14と流路切替え弁50を制御部によって制御するものである。そして浴槽の底面等に上蓋部36が位置するように設置して、浴槽に張った湯に、以下の三つの吐出モード、すなわち、外側房40の外側ノズル33から気泡を吐出するモード、外側房40の外側ノズル33から気泡を吐出するとともに中間房41の中間ノズル34から湯水を吐出するモード、内側房42の内側ノズル35からマッサージ用の湯水を吐出するモードで動作するもので、順に説明する。なお、図17においては省略しているが、ポンプ14には浴槽1から吸い込んだ湯水が供給されて流水管11を経てノズル容器31に供給され、ポンプ14を運転することで浴槽1の湯水が循環するようになっている。
まず、外側房40の外側ノズル33から気泡を吐出するモード(以下、大気泡モードという)について図13、図16(c)に基いて説明する。この大気泡モードでは、空気ポンプ15を駆動して空気をエア管16から外側房連通管46、外側房40へと送って外側ノズル33から浴槽の湯水中へ気泡を吐出するもので、このとき水ポンプ6は駆動せず、中間ノズル34及び内側ノズル35からは湯水を吐出しない。
この大気泡モードでは、外側ノズル33から吐出された気泡は浮力によってそのまま湯中を上方へと移動し、この際に気泡同士が合体して大きな気泡(径が数cm程度)が多数形成される。この大きな気泡は前述のように皮膚表面ではじける際の圧力による大きなマッサージ効果が得られる。
次に、外側房40の外側ノズル33から気泡を吐出するとともに中間房41の中間ノズル34から湯水を吐出するモード(以下、小気泡モードという)について図14、図16(b)に基いて説明する。この小気泡モードでは、空気ポンプ15を駆動して空気をエア管16から外側房連通管46、外側房40へと送って外側ノズル33から浴槽の湯水中へ気泡を吐出するとともに、流路切替え弁50を中間房連通管43側に切替えた状態でポンプ14を駆動して中間房連通管43、中間房41へと送って中間ノズル34から湯水を吐出し、これによって外側ノズル33から吐出される気泡に中間ノズル34からの湯水を衝突させることで微細な気泡(径が数mm程度)に分裂させるものである。この微細な小気泡は皮膚に付着することによる保温(保熱)効果が得られる。
次に、内側房42の内側ノズル35からリンパマッサージ用の湯水を吐出するモード(以下、リンパマッサージモードという)について図15、図16(a)に基いて説明する。このリンパマッサージモードでは、流路切替え弁50を内側房連通管44側に切替えた状態でポンプ14を駆動して内側房連通管44、内側房42へと送って内側ノズル35から湯水を吐出するものである。このとき、空気ポンプ15を駆動して外側ノズル33から内側ノズル35内へと気泡を吐出して内側ノズル35から吐出される湯水に気泡を混入させてもよい。内側ノズル35から湯水を斜め上方に吐出して前述の各実施形態のようにリンパマッサージをする際、空気ポンプ15を駆動して外側ノズル33から内側ノズル35内へと気泡を吐出して内側ノズル35から吐出される湯水に気泡を混入させると、気泡が混じった水流によりリンパマッサージがなされ、微細な小気泡は皮膚に付着することによる保温(保熱)効果が得られながらリンパマッサージができることになる。