JP4612330B2 - ロータリーキルン - Google Patents

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本発明は、セラミックス用原料、電子部品形成用原料である誘電体材料、圧電体材料、二次電池材料などの乾燥、焼成を行うために使用されるロータリーキルンに関する。
フェライト原料、チタン酸バリウム系の誘電体材料やチタン酸ジルコン酸鉛系の圧電体材料、コバルト酸リチウム系の二次電池材料などのセラミックス原料を乾燥、焼成するに際しては、ロータリーキルンを用いるのが一般的となっている。これらのロータリーキルンは、例えば、特許文献1に示されるところである。
すなわち、図1に示すように、このロータリーキルン1は、長手方向に沿う一定の傾きをもって配置され、かつ、回転自在に支持された円筒状の炉心管2を備えたものであり、この炉心管2の長手方向に沿う外側周囲を取り囲んで配設された炉体12の内側には温度制御可能なヒータ13が配設されている。
このロータリーキルン1を用いて乾燥、焼成されるべきセラミックス原料などは、炉心管2の上向きに位置する一端側から投入されたうえ、炉心管2自らの回転動作によって下向きに位置する他端側へと向かって移送されながらヒータ13で加熱されることによって乾燥、焼成される。なお、図1においては、炉心管2の支持構造及び回転駆動構造についての図示を省略している。
かかるロータリーキルンにおいては、炉心管2の長手方向に沿う端部及び中央部間における温度差が大きく、また、この炉心管2が大きなヒートショック(熱衝撃)を繰り返し受けながら回転駆動されるから、熱間強度特性に優れた素材、例えば、インコネルなどの耐熱性金属、シャモット質やムライト質のセラミックス素材、さらには、セラミックス素材の内管3と耐熱性金属の外管4から複合からなる炉心管2が用いられている。
しかしながら、このような炉心管2からなるロータリーキルンを用いてセラミックス原料の乾燥、焼成を行った場合には、セラミックス原料から発生した鉛、塩素ガス、有機化合物の燃焼で発生するガスなどの反応性ガスと炉心管2を形成する材料とが反応することがある。その結果、炉心管2の劣化が促進され、炉心管2が、比較的短期間で損傷が生じてしまう。また、反応性ガスと炉心管2との反応によって鉛ガラス,シリカ,アルミナなどのような反応生成物が発生することもあり、これらの反応生成物が製品となるセラミックス原料中に不純物として混入する結果、品質上の不都合を引き起こしてしまうこともある。
さらに、従来、セラミックス素材からなる炉心管を使用した場合には、耐熱性や耐熱衝撃性は大きいものの、多くの場合に十分な機械的強度が得られない恐れがあり、単一管構造の炉心管では未だ信頼性が不充分であるのが現状である。
特開2001−349675号公報
本発明は、上記の従来技術に鑑み、温度差や熱衝撃性の影響に基づくクラック(亀裂)などが生じることがなく、機械的強度が大きく、軽量であり、また、高温度下の運転中に処理されるセラミックス原料などと反応しない耐食性の大きい炉心管を備えたロータリーキルンの提供を目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討したところ、炉心管の材料として、特定のチタン酸アルミニウムマグネシウム焼結体を使用することにより、上記の目的が達成できることが見出した。
すなわち、本発明者は、特定のチタン酸アルミニウムマグネシウム焼結体が、耐熱性及び耐食性に優れ、軽量であり、小さい熱膨張係数を有するために耐熱衝撃性も優れ、また、変動する高温下でも熱分解などを起こさず、かつ機械的強度も大きいためにロータリーキルンの炉心管として極めて優れていることを見出し、本発明に到達したものである。
かかる本発明は、次の要旨を有するものである。
(1)内部に供給された原材料を乾燥及び/又は焼成する、回転する円筒状の炉心管を備えており、この炉心管が、
組成式:MxAl2(1-x)Ti(1+x)5(式中、0.2≦x<1)で表わされるチタン酸アルミニウムマグネシウムにおける金属成分比と同様の金属成分比で含む、Al含有化合物、Ti含有化合物及びMg含有化合物を含む混合物(X成分という)を酸化物換算量として100質量部と、組成式:(Nay1-y)AlSi38(式中、0≦y≦1)で表わされるアルカリ長石(Y成分という)を酸化物換算量として1〜10質量部とを含有する原料混合物を1000〜1700℃で焼成したチタン酸アルミニウムマグネシウム焼結体、から形成することを特徴とするロータリーキルン。
(2)炉心管が、さらに金属製の外管を有する上記(1)に記載のロータリーキルン。
本発明によるロータリーキルンでは、炉心管が、耐熱性及び耐食性に優れ、軽量であり、小さい熱膨張係数を有するために耐熱衝撃性も優れ、また、変動する高温下でも熱分解などを起こさず、かつ機械的強度も大きいセラミックス素材から形成される。このため、炉心管は、乾燥や焼成段階で、温度差やヒートショックの影響に基づくクラック(亀裂)などが生じることがなく、また、機械的強度が十分なために、単一管構造の炉心管にすることもでき、更に、処理されるセラミックス原料などから発生する反応性ガスとの反応が生じることはほとんどない炉心管を有するロータリーキルンが提供される。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本発明のロータリーキルンの炉心管は、上記のように、組成式:MxAl2(1-x)Ti(1+x)5(式中、0.2≦x<1)で表わされるチタン酸アルミニウムマグネシウムにおける金属成分比と同様の金属成分比で含む、Al含有化合物、Ti含有化合物及びMg含有化合物を含む混合物(X成分という)を酸化物換算量として100質量部と、組成式:(Nay1-y)AlSi38(式中、0≦y≦1)で表わされるアルカリ長石(Y成分という)を酸化物換算量として1〜10質量部とを含有する原料混合物を1000〜1700℃で焼成したチタン酸アルミニウムマグネシウム焼結体から形成される。
上記におけるX成分を形成する、Al含有化合物、Ti含有化合物、及びMg含有化合物は、焼成により、組成式:MxAl2(1-x)Ti(1+x)5(式中、0.2≦x<1)で表わされるチタン酸アルミニウムマグネシウムを形成する成分であれば特に限定なく使用できる。Mg含有化合物、Al含有化合物、及びTi含有化合物としては、それぞれ別個の化合物でなくてもよく、2種以上の金属成分を含む化合物であってもよい。これらの化合物は、通常、アルミナセラミックス、チタニアセラミックス、マグネシアセラミックス、チタン酸アルミニウムセラミックス、チタン酸マグネシウムセラミックス、スピネルセラミックス、チタン酸アルミニウムマグネシウムセラミックスなどの各種セラミックスの原料として用いられるもののうちから適宜選択して用いればよい。このような化合物の具体例としては、Al23、TiO2、MgOなどの酸化物、MgAl24、Al2TiO5、MgとTiを含む各スピネル型構造体などの2種類以上の金属成分を含む複合酸化物、Al、Ti及びMgからなる群から選ばれた1種又は2種以上の金属成分を含む化合物(炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩など)などを例示できる。
上記Al含有化合物、Ti含有化合物、及びMg含有化合物、の混合割合はこれらの化合物に含まれる金属成分の比率が、上記した組成式:MxAl2(1-x)Ti(1+x)5(式中、0.2≦x≦0.8である)で表わされるチタン酸アルミニウムマグネシウムにおけるMg,Al及びTiの金属成分比と同様の比率、好ましくは実質的に同一の比率となるようにすればよい。このような割合で上記各化合物を混合して用いることによって、原料として用いた混合物における金属成分比と同様の金属成分比を有するチタン酸アルミニウムマグネシウムを得ることができる。
上記したX成分に対して、混合されるY成分は、アルカリ長石からなる。Y成分の1つである、アルカリ長石は、組成式:(Nay1-y)AlSi38で表わされるものが使用される。式中、yは、0≦y≦1を満足し、0.1≦y≦1が好ましく、特に、0.15≦y≦0.85が好ましい。この範囲のy値を有するアルカリ長石は融点が低く、チタン酸アルミニウムの焼結促進に特に有効である
上記X成分とY成分との混合割合は重要であり、X成分100質量部に対してY成分が1〜10質量部とされる。なお、これは、X成分とY成分のそれぞれは、酸化物としての割合であり、酸化物以外の原料を使用した場合には、酸化物に換算した値とされる。X成分100質量部に対するY成分が、1質量部より小さい場合には、Y成分の添加効果が、焼結体の特性を改善する効果が小さい。逆に、10質量部を越える場合にはチタン酸アルミニウムマグネシウム結晶へのSi元素の固溶限を大きく超えるため、過剰に添加された余剰成分が焼結体に単独の酸化物として存在し、特に熱膨張係数を大きくする結果を招くことになり不適当である。なかでも、X成分100質量部に対するY成分は、3〜7質量部が好適である
発明では、上記X成分が、MgxAl2(1-x)Ti(1+x)5(式中、0<x<1)で表わされるチタン酸アルミニウムマグネシウムにおける金属成分比と同様の金属成分比率で含む、Al含有化合物、Ti含有化合物及びMg含有化合物を含む混合物であり、かつ、上記Y成分が、組成式:(Nay1-y)AlSi38(式中、0≦y≦1)で表わされるアルカリ長石である場合、特に優れた特性のチタン酸アルミニウムマグネシウム焼結体が得られるので好ましい。
本発明では、上記のX成分及びY成分のほかに、必要に応じて他の焼結助剤を使用することができ、得られる焼結体の性質を改善できる。他の焼結助剤としては、例えば、SiO2、ZrO2、FeO3、CaO、Y23などが挙げられる。
上記のX成分及びY成分を含む原料混合物は、充分に混合し、粉砕される。原料混合物の混合、粉砕については、特に限定的でなく既知の方法に従って行われる。例えば、ボールミル、媒体攪拌ミルなどを用いて行えばよい。原料混合物の粉砕の程度は、特に限定的でないが、平均粒子径が好ましくは30μm以下、特に好ましくは8〜15μmが好適である。これは、二次粒子が形成されない範囲であればできるだけ小さい方が好適である。
原料混合物には、好ましくは、成形助剤を配合することができる。成形助剤としては、結合剤、離型剤、消泡剤、及び解こう剤などの既知のものが使用できる。結合剤としては、ポリビニルアルコール、マイクロワックスエマルジョン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどが好ましい。離型剤としては、ステアリン酸エマルジョンなどが、消泡剤としては、n−オクチルアルコール、オクチルフェノキシエタノールなどが、解こう剤としては、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどが好ましい。
成形助剤の使用量については特に限定的ではないが、本発明の場合には、原料として用いるX成分、Y成分(酸化物として換算)の合計量100質量部に対して、いずれも固形物換算でそれぞれ以下の範囲とするのが好適である。すなわち、結合剤を好ましくは0.2〜0.6質量部程度、離型剤を好ましくは0.2〜0.7質量部程度、消泡剤を好ましくは0.5〜1.5質量部程度、及び解こう剤を好ましくは0.5〜1.5質量部程度用いるのが好適である。
上記成形助剤を加えた原料混合物は混合、混練してCIP成形可能に可塑化したものをCIP成形により炉心管の形状である円筒体に成形する。CIP成形の方法については既知の方法が使用できる。成形体は、好ましくは乾燥し、次いで1250〜1700℃、好ましくは1300〜1450℃にて焼成される。焼成雰囲気については特に限定がなく、通常採用されている空気中などの含酸素雰囲気が好ましい。焼成時間は、焼結が充分に進行するまで焼成すればよく、通常は1〜20時間程度が採用される。
上記焼成の際の昇温速度や降温速度についても特に制限はなく、得られる焼結体にクラックなどが入らないような条件を適宜設定すればよい。例えば、原料混合物中に含まれる水分、結合剤などの成形助剤を充分に除去するために急激に昇温することなく、徐々に昇温することが好ましい。また、上記した焼成温度に加熱する前に、必要に応じて、好ましくは500〜1000℃程度の温度範囲において、10〜30時間程度の穏やかな昇温により焼成を行うことが好ましい。この場合、チタン酸アルミニウムマグネシウムが形成する際におけるクラック発生の原因となる焼結体内の応力を緩和することができ、焼結体中のクラックの発生を抑制して緻密でかつ均一な焼結体を得ることができる。
このようにして得られる焼結体は、X成分から形成されるチタン酸アルミニウムマグネシウムを基本成分として、Y成分である、アルカリ長石に含まれるSi成分がチタン酸アルミニウム又はチタン酸アルミニウムマグネシウムの結晶格子中に固溶したものとなる。このような焼結体は、上記したように、高い機械的強度と低熱膨張係数を兼ね備え、しかも結晶構造が安定化されていることにより、優れた熱分解耐性を有する焼結体となる。
記チタン酸アルミニウムマグネシウムの焼結体からなる炉心管は、壁厚が、例えば、5〜20mm、好ましくは、10〜15mm、熱膨張係数は、例えば、6×10-6-1以下、好ましくは、3×10-6-1以下である。この炉心管は、室温から1600℃程度の高温下においてもチタン酸アルミニウムマグネシウムの熱分解反応が抑制されて安定的に使用できる。
図1は、上記の炉心管を使用する本発明の一実施態様にかかるロータリーキルンの全体構造を示す概略縦断面図、図2は、炉心管の構造を示す概略斜視図、図3は、本発明の別の実施態様にかかるロータリーキルンの全体構造を示す概略縦断面図である。
図1において、ロータリーキルン1は、長手方向に沿う一定の傾きをもって配置されたうえで自らの回転動作によってセラミックス原料を移送する円筒状の炉心管2を備えており、この炉心管2は、内管3を外管4に挿入した構造とされている。この場合、炉心管2を形成する内管3は、上記のチタン酸アルミニウムマグネシウム焼結体から形成され、外管4はインコネルなどのような耐熱性金属から形成される。内管3及び外管4間の直径方向に沿って生じた隙間には、通常、セラミックスファイバーブランケットなどのような不定形断熱材(図示していない)が詰め込まれる。
本発明では、炉心管2を形成する内管3が長尺状の円筒管に限定されるわけではなく、例えば、短尺状円筒管として分割形成されたものを互いに連結することによって一体化したものでもよい。また、外管4についても長尺状の一体管に限定されるものではなく、例えば、外管4をその長手方向に沿う二つ割り形状や三つ割り形状などとした上、これらをボルト,ナットなどを用いて連結することによって内管3を挟み込んで一体化したものであってもよい。
上記図1に示したロータリーキルンでは、この炉心管2が内管3を外管4に挿入した構造を有するが、ロータリーキルンの大きさや用途によっては、図3に示すように、炉心管2を本発明のチタン酸アルミニウムマグネシウム焼結体のみをもって形成することができる。この場合においても、上記のように、本発明のチタン酸アルミニウムマグネシウム焼結体の炉心管は、耐熱性に優れ、小さい熱膨張係数、耐熱衝撃性を維持しながら、及び大きい機械的強度と優れた熱分解耐性を有するので信頼性の高いロータリーキルンが提供される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるべきではないことはもちろんである。
(参考例)
易焼結性α型アルミナを56.1質量%(50モル%)、及びアナターゼ型酸化チタンを43.9質量%(50モル%)からなる混合物100質量部に対して、添加剤として(Na0.60.4)AlSi38で表されるアルカリ長石を4質量部、バインダーとしてポリビニルアルコールを0.25質量部、解こう剤としてジエチルアミンを1質量部、消泡剤としてポリプロピレングリコール0.5質量部を加えてボールミルで3時間混合後、120℃の乾燥機で12時間以上乾燥させて原料粉末を得た。
得られた原料粉末を平均粒径10μm以下に粉砕し、CIP成形により、円筒状に成形し、この成形体を乾燥した後、1500℃にて2時間大気中で焼成した。得られた炉心管は、外径は700mm、壁厚10mm、長さは5000mmであった。
(参考例)
易焼結性α型アルミナを56.1質量%(50モル%)、及びアナターゼ型酸化チタンを43.9質量%(50モル%)からなる混合物100質量部に対して、(Na0.60.4)AlSi38で表されるアルカリ長石を4質量部、化学式:MgAl2O4で表わされるスピネル型化合物を6質量部、バインダーとしてポリビニルアルコールを0.25質量部、解こう剤としてジエチルアミンを1質量部、消泡剤としてポリプロピレングリコール0.5質量部を加えてボールミルで3時間混合後、120℃で乾燥機で12時間以上乾燥させて原料粉末を得た。
得られた原料粉末を使用して、例1と同様にして粉砕、成形、乾燥、及び焼成を行うことにより同じ寸法の円筒状成形体を得た。
3(比較例)
実施例1において、アルカリ長石を使用しないほかは全く同様に実施することにより原料粉末を得た。得られた原料粉末を使用して、例1と同様にして粉砕、成形、乾燥、及び焼成を行うことにより同じ寸法の円筒状成形体を得た。
4(実施例)
易焼結性α型アルミナを26.7質量%(20モル%)、アナターゼ型酸化チタンを62.8質量%(60モル%)、及び天然鉱物として存在するペリクレース(periclase)型の酸化マグネシウムを10.5質量%(20モル%)からなる混合物100質量部に対して、(Na0.60.4)AlSi38で表されるアルカリ長石を4質量部、バインダーとしてポリビニルアルコールを0.25質量部、解こう剤としてジエチルアミンを1質量部、消泡剤としてポリプロピレングリコール0.5質量部を加えてボールミルで3時間混合後、120℃の乾燥機で12時間以上乾燥させて原料粉末を得た。
得られた原料粉末を使用して、例1と同様にして粉砕、成形、乾燥、及び焼成を行うことにより同じ寸法の円筒状成形体を得た。
[特性試験]
上記の例1〜4で得られた円筒状炉心管について、比重、50℃から800℃における熱膨張係数(×10-6-1)、水中投下法による耐熱衝撃抵抗(℃)、軟化温度(℃)、及び3点曲げ強度(MPa)を測定し、その結果を表1に示した。なお、熱膨張係数は、JISR1618、耐熱衝撃抵抗は、JISR1648、軟化温度は、JISR2209、3点曲げ強度は、JISR1601に準拠する方法で測定した。結果を表1に示す。
[熱分解耐性試験
1〜4の炉心管から縦10mm×横10mm×長さ10mmの試験片を切り出し、1100℃の高温雰囲気に保持し、チタン酸アルミニウム又はチタン酸アルミニウムマグネシウムの残存率β(%)の経時変化を調べることにより熱分解耐性試験を行った。
なお、チタン酸アルミニウム又はチタン酸アルミニウムマグネシウムの残存率β(%)はX線回折測定(XRD)のスペクトルから以下の方法により求めた。
まず、チタン酸アルミニウムが熱分解するときに、Al23(コランダム)とTiO2(ルチル)を生じ、また、チタン酸アルミニウムマグネシウムが熱分解するときには、MgAl(スピネル)とTiO2(ルチル)を生じる。そのため、ルチルの(110)面の回折ピークの積分強度(ITiO2(110))とチタン酸アルミニウム又はチタン酸アルミニウムマグネシウムの(023)面の回折ピークの積分強度(I(023))を用いてチタン酸アルミニウム又はチタン酸アルミニウムマグネシウムのルチルに対する強度比rを下記式より求めた。
r = I(023)/(I(023)+ ITiO2(110)
更に、1100℃における熱処理を行う前の焼結体についても同様の方法でチタン酸アルミニウム又はチタン酸アルミニウムマグネシウムのルチルに対する強度比r0を求めた。次いで、上記方法で求めたrとr0を用いて、下記式よりチタン酸アルミニウム又はチタン酸アルミニウムマグネシウムの残存率β(%)を求めた。
β = (r/r0) × 100
1〜4の炉心管について、100時間経過後における各結晶の残存率β(%)を表1に示す。
Figure 0004612330
表1から明らかなように、例1、2、4の炉心管を有するロータリーキルンは、耐熱性に優れ、軽量であり、低熱膨張性及び耐熱衝撃性を有し、更に、高い機械的強度と熱分解耐性を有するので、セラミックス用原料、電子部品形成用原料の乾燥、焼成を有利に行うことができる。
ロータリーキルンの全体構造を示す概略縦断面図である。 炉心管の構造を示す概略斜視図である。 別のロータリーキルンの全体構造を示す概略縦断面図である。
1、11:ロータリーキルン 2:炉心管
3:内管 4:外管
12:炉体 13:ヒーター

Claims (2)

  1. 内部に供給された原材料を乾燥及び/又は焼成する、回転する円筒状の炉心管を備えており、この炉心管が、
    組成式:MAl2(1−x)Ti(1+x)(式中、0.2≦x<1)で表わされるチタン酸アルミニウムマグネシウムにおける金属成分比と同様の金属成分比で含む、Al含有化合物、Ti含有化合物及びMg含有化合物を含む混合物(X成分)を酸化物換算量として100質量部と、組成式:(Na1−y)AlSi(式中、0≦y≦1)で表わされるアルカリ長石(Y成分)を酸化物換算量として1〜10質量部とを含有する原料混合物を1000〜1700℃で焼成したチタン酸アルミニウムマグネシウム焼結体、から形成することを特徴とするロータリーキルン。
  2. 炉心管が、さらに金属製の外管を有する請求項1に記載のロータリーキルン。
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