JP4609698B2 - コアの作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コアの作製方法に関する。本発明はまた、複数本のコア用線材を束ねて構成されるコアの製方法に関する。
車両の点火コイルやインジェクタのコアを製造する際、鉄損(ヒステリシス損、うず電流損)が小さいことが要求され、その他にも飽和磁束密度及び透磁率等の高いことが要求される。コアの鉄損を小さくするために、例えば、第1従来例のコア(特許文献1参照)は、軟磁性線材から成り断面六角形状で、その表面に絶縁被膜が形成された複数本の線材を使用している。線材を所定本数づつ束ねて円筒形状とし、その外周面を外周拘束部材で拘束して円柱形状のコアを形成している。
また、第2従来例(特許文献2参照)のリアクトル用圧粉磁心では、3から6重量%のケイ素、0.1から1.0重量の酸素及び残部の鉄とから成る合金粉末と、バインダとの混合物をプレス成型及び熱処理して圧粉磁心を作成している。
更に、第3従来例では、溶接鋼管製造用インピーダ用コアを構成するために、断面円形状の線材を複数本束ね、エポキシやポリアミド樹脂に線材の金属と同じ金属の粉末を混ぜた絶縁性接着剤を、線材間のすきまに埋めている。
特開平9−330810号公報 特開2004−103779号公報 特開2001−47252号公報
しかし、上記第1から第3従来例には何れも改良の余地がある。詳述すると、第1従来例は、断面六角形の線材の製造には専用の引抜き加工機が必要であり、しかも引抜き加工機の金型が摩耗し易い。また、線材の表面の絶縁被膜をコーティング処理で形成しているため、絶縁被膜の形成に手間及び時間がかかる。これらの結果、線材及びコアの製造コストが高くなる。
また、合金粉末を成型及び熱処理して線材を製造している第2従来例は、引抜き加工機は不要となり透磁率は向上するとしても、線材の表面におけるうず電流の発生が抑制されるとは言い難い。更に、第3従来例は、絶縁性接着剤が線材間のすきまに高密度で充填され難く、磁束密度や透磁率を向上させることが難しい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、製造が容易でありながら、低鉄損化をはじめとして、高磁束化及び高透磁率等を実現できるコアの作製方法を提供することを目的とする。
本願の発明者は、鋭意研究の結果コア用線材の表面に、うず電流による損失の低減に有効な高い電気抵抗を持つ絶縁被膜を容易に形成できる方策を見い出した。また、複数本のコア用線材を束ねてコアを構成する際、一旦形成した絶縁被膜がコア用線材の曲げ加工等により損傷した場合でも容易に修復できる方策、及び隣接するコア用線材間のすきまに焼結体を形成して磁束密度及び透磁率を向上させることができる方策を見い出した。
発明のコアの作製方法は、請求項に記載したように、鉄から成る芯材とギブスの自由エネルギが鉄よりも小さい被膜形成材の酸化膜から成り芯材の表面を覆っている絶縁被膜とから成る複数本のコア用線材を束ねる結束工程と、複数本のコア用線材を所定温度の水蒸気雰囲気又は一酸化二チッ素雰囲気で酸化して絶縁被膜を修復するとともに発生する水素を脱気する酸化・脱気工程と、から成る。
発明のコアの作製方法は、請求項に記載したように、鉄から成る芯材とギブスの自由エネルギが鉄よりも小さい被膜形成材の酸化膜から成り芯材の表面を覆う絶縁被膜とから成る複数本の線材を束ねる結束工程と、鉄の粉末と被膜形成材の粉末とを混合した金属粉末を複数本の線材間のすきまに充填する充填工程と、複数本の線材を所定温度の水蒸気雰囲気又は一酸化二チッ素雰囲気で酸化して絶縁被膜を修復するとともに発生する水素を脱気する酸化・脱気工程と、金属粉末を所定温度で加熱して複数本のコア用線材間のすきまに焼結体を形成する焼結工程と、から成る。
発明のコアの作製方法によれば、線材を束ねた後に酸化するので、線材の損傷した絶縁被膜が修復でき、うず電流の発生をより確実に抑制できる。第発明のコアの作製方法によれば、線材間のすきまが焼結体で埋まっているので、磁束密度及び比透磁率が向上する。請求項及びのコアの作製方法によれば、酸化と脱気との繰り返しにより絶縁被膜の構造が緻密になる。請求項及びのコアの作製方法によれば、水蒸気等が線材間に侵入し易くなる。請求項のコアの作製方法によれば、複数な形状を持つコアが容易に作製できる。
<磁気特性>
コア用線材及び複数の線材を束ねて成るコアには以下の磁気特性が要求される。「鉄損」にはヒステリシス損と、うず電流損とがある。うず電流は線材をその長手方向に磁束が流れるとき、線材の周囲に(円周方向に)発生する。よって、本発明では、うず電流による損失を防止するために、例えば断面円形状の線材の外周面に、二酸化ケイ素などの被膜形成材の酸化膜から成る絶縁被膜を形成している。
「磁束密度(磁化の強さ)」とはコアを通過する磁束の密度のことで、磁束密度は磁界の強さと比透磁率との積で決まる。また、「比透磁率」とはコアを通過する磁束の透過のし易さのことで、換言すれば磁壁の移動速度を示す。磁束密度及び比透磁率に関し、複数本のコア用線材を束ねてコアを作製する場合、隣接する線材間のすきまが小さいことが磁束密度や比透磁率をあげる上で有効である。これを考慮して、本発明では複数本の線材をすきまなく密着させて束ねたり、線材の寸法や形状等の関係からできるすきまに金属粉末を充填し加熱により焼結させて焼結体を形成している。
<コア用線材>
コア用線材は、磁性材としての鉄及び絶縁被膜を形成する被膜形成材のみから成り、これ以外の材料は含まない。芯材は強磁性体の一種である鉄(Fe)から成り直線状に延び、横断面は円形状又は多角形状である。芯材の外周寄り即ち芯材と絶縁被膜との間に酸化鉄(FeO)の膜が存在することもあるが、その層厚はごく薄く、純度の高い鉄が芯材の大部分を占めている。
絶縁被膜はギブスの自由エネルギが鉄よりも小さい被膜形成材の酸化膜から成り芯材の表面を覆っている。被膜形成材はギブスの自由エネルギが鉄よりも小さいので、芯材の表面には被膜形成材の酸化膜が形成され易い。被膜形成材とはケイ素(Si)や、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)又はクロム(Cr)等の金属である。絶縁被膜は膜厚がうすくても絶縁性にすぐれ、うず電流の発生を抑制する上で有効である。
<コア用線材の作製方法>
上記コア用線材の作製方法は準備工程と被膜形成工程とから成る。準備工程では93.5重量%以上の鉄と、6.5重量%以下のギブスの自由エネルギが鉄よりも小さい被膜形成材との合金から成る原線材を準備する。鉄が93.5重量%よりも少ないと、磁性材としての機能が低下し、望ましくない。原線材は引抜き加工で製造され、その横断面形状は円形状でも良いし、多角形(例えば六角形)でも良い。断面円形状にすれば引抜き加工が容易になり、断面六角形にすれば複数本のコア用線材(以下、発明を実施するための最良の形態の欄で「線材」と言う)を束ねたとき隣り合う線材間のすきまが小さくなる。
被膜形成工程は、原線材を所定温度の水蒸気(H2O)雰囲気又は一酸化二チッ素(N2O)雰囲気で酸化し、原線材の表面に被膜形成材の酸化膜から成る絶縁被膜を形成する。ギブスの自由エネルギの大小により、被膜形成材が鉄よりも積極的に酸化される。代表的な被膜形成材はケイ素であるが、ケイ素の他にチタン、アルミニウム又はクロムが採用可能である。合金中に被膜形成材を6.5重量%以下含み、0.5から1.5重量%含むことが更に望ましい。ケイ素等が6.5重量%よりも多くなると、加工性が低下するのみならず、その分磁性材たる鉄の量が減り、望ましくない。
所定温度の水蒸気雰囲気又は一酸化二チッ素雰囲気として、雰囲気炉において400から600℃(好ましくは400〜550℃)の水蒸気又は一酸化二チッ素を供給する。
<コア>
(イ)全体
線材を束ねて構成されるコアには線材間のすきまの焼結体の有無により二つのタイプがある。第1タイプは鉄から成る芯材と、ギブスの自由エネルギが鉄よりも小さい被膜形成材の酸化膜から成り芯材の表面を覆っている絶縁被膜とから成る複数本のコア用線材を束ねたものである。第2タイプは複数本の線材を第1タイプと同様に束ねた上で、隣接する線材間のすきまに焼結体が形成されている。
(ロ)形状
第1タイプでも第2タイプでも、コアは円柱部及び/又は円筒部を含み、従って円柱部から成る場合、円筒から成る場合、そして円柱部及び円筒部の両方を持つ場合がある。円柱部も円筒部も複数本の線材を束ねて構成する。円柱部のみから成るコアの周囲にコイルを巻くことにより、例えば点火コイルの中心コアが完成する。
<コアの作製方法>
上記コアの作製方法は複数本の線材を束ねるとともに、束ね時などに損傷した絶縁被膜を修復するものである。作製方法には線材間のすきまに焼結体を形成するか否かに応じて二つのタイプがある。
(イ)第1タイプは結束工程と、酸化・脱気工程とから成る。結束工程は、鉄から成る芯材と、ギブスの自由エネルギが鉄よりも小さい被膜形成材の酸化膜から成り原線材の表面を覆っている絶縁被膜とから成る複数本のコア用線材を束ねる。例えば、複数本の線材を束ねて円柱部を構成したり、複数本の線材を束ねて円筒部を形成する。なお、円柱部と円筒部とを連結する環状の連結部は複数本の線材を束ねて形成することもできるし、環状の電磁鋼板で構成することもできる。結束する際は、その長手方向が磁束の流れ方向と一致するようにする。換言すれば、複数の直線状に延びた線材を密着させて互いに平行に束ねる。水蒸気による酸化なので、酸化時に水素が発生する。
酸化・脱気工程は、複数本の線材を加圧された所定温度の水蒸気雰囲気又は一酸化二チッ素(N2O)雰囲気で酸化する。なお、水蒸気等を線材間に確実に進入させるためには、水蒸気を加圧状態で供給することが望ましい。所定温度の水蒸気雰囲気又は一酸化二チッ素雰囲気として、雰囲気炉に400から600℃(好ましくは400から550℃程度)の水蒸気又は一酸化二チッ素を供給する。
線材の曲げ加工を行うときは、曲げ時に線材の一部(例えば屈曲部)の絶縁被膜が損傷するおそれがある。曲げ加工を行わないときでも、絶縁被膜形成後の整形時などに絶縁被膜が損傷することがある。こうした絶縁被膜の損傷を修復するために線材を酸化する。酸化により芯材内に残存している被膜形成材が表面拡散・酸化され、芯材の表面に絶縁被膜が再形成(修復)される。
発生する水素はその還元作用によりFe0からFe23又はFe34への酸化を防止するが、その反面多量の水素が雰囲気炉内に残存すると、ケイ素の二酸化ケイ素への酸化が妨げられるので、脱気(吸気)が必要となる。脱気の際、雰囲気炉内を真空にすることが望ましい。一般に分子の平均自由程(移動距離)は圧力の高低に比例することが知られており、真空雰囲気にすると、酸化時に供給した水蒸気の平均自由程が増大し、水蒸気が束ねた複数本の線材の中心付近まで更に侵入し易くなるからである。酸化と脱気とは交互に少なくとも一サイクル行い、必要に応じて二回から十サイクル程度行うことができる。
結束工程の後、酸化・脱気工程の前に、必要に応じて、複数本の線材を所定形状に曲げる曲げ工程を行うことができる。円柱部、円柱部及び両者を連結する環状の連結部を複数本の線材を束ねて形成する場合、複数本の線材の一端寄りの部分で円柱部を形成し、中間部から他端寄りの部分を円周方向外向き及び軸方向に折り曲げて、連結部及び円筒部を形成すれば良い。
(ロ)焼結工程を含む第2タイプは結束工程、充填工程、酸化・脱気工程及び焼結工程から成る。結束工程は第1タイプのそれと同じである。
充填工程は、鉄の粉末と被膜形成材の粉末とを混合した金属粉末を複数本の線材間のすきまに充填する。鉄の粉末と被膜形成材の粉末との混合比は線材における鉄と被膜形成材との混合比と等しくする。金属粉末は、コアの全体的にすきまが存在するときは全体に充填され、コアの特定範囲(例えば円柱部の外周寄り部分)のみにすきまが存在するときは、その特定範囲のみに充填される。
酸化・脱気工程は第1タイプのそれと同じである。線材を酸化させるのが本来の目的であるが、金属粉末も酸化される。焼結工程は、複数本の線材及び金属粉末を雰囲気炉内で所定温度(800から1100℃、望ましくは880℃)で加熱し、複数本の線材間のすきまに金属粉末により焼結体を形成する。こうして完成したコアはすきまが焼結体で埋まっているので、磁束密度及び比透磁率を向上させる上で有効である。線材の曲げ加工を行う場合は、線材の結束と金属粉末の充填との間に行う。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施例>
(コア用線材)
図1(b)に示すように、コア用線材10は鉄を主成分とする芯材12と、二酸化ケイ素から成り芯材12の外周面に形成された絶縁被膜16とから成る。図2に示すように、芯材12は鉄13と、その外周寄りの円筒膜状の酸化鉄14とを含み、直線状に延び、横断面円形状を持つ。二酸化ケイ素から成る絶縁被膜16は所定の膜厚を持つ(高い電気抵抗を持つ)。なお、ここでは芯材12の一端面及び他端面にも絶縁被膜18a及び18bが形成されている。
(コア用線材の作製方法)
図1(a)(b)及び図2を参照しつつ、上記コア用線材(以下、実施例では「線材」と呼ぶ)10の作製方法を説明する。線材10は99重量%の鉄と1重量%のケイ素とから成り(鉄99%−ケイ素1%合金)、断面円形状の原線材20を、水蒸気雰囲気で酸化して作製する。原線材20は引抜き加工により引抜き加工され、横断面円形状を持つ。
次に、電気炉(不図示)内で、原線材20を450℃の水蒸気雰囲気下におくと、以下の反応が起こる。つまり、式(1)で示すように鉄が水蒸気で酸化され、酸化鉄が生成されるとともに水素が発生する。また、式(2)で示すように、ケイ素が水蒸気で酸化され原線材20の表面に二酸化ケイ素の酸化膜即ち絶縁被膜16が生成されるとともに、水素が発生する。
Fe+H2O→FeO+H2 ・・・(1)
Si+2H2O→Si02+2H2 ・・・(2)
ただし、水蒸気雰囲気下におけるギブスの自由エネルギの大小により、二酸化ケイ素の酸化膜即ち絶縁被膜16は積極的に形成されるが、鉄の酸化膜は余り生成されない。図3にAで示すように、水蒸気による酸化は温度450℃前後で、数分間継続する。
水蒸気による鉄−ケイ素合金の酸化時は、生成される水素の還元作用により酸化鉄の更なる酸化が防止される。よって、酸化鉄は三酸化二鉄(Fe23)及び四酸化三鉄(Fe34)になり難い。なお、上述したように原線材20に水蒸気を供給すると水素が発生するが、発生した水素は電気炉の上方空間にたまるので、ケイ素から二酸化ケイ素への酸化を妨げる心配はない。
(効果)
線材10及びその作製方法による効果は以下の通りである。まず、原線材20は断面円形状であるので、引抜き加工が容易である。第2に、線材10はその大部分(97から98%)が強磁性体である鉄から成るので、コア用線材として優れた機能を持つ。第3に、芯材12の外周面に形成された絶縁被膜16は二酸化ケイ素から成るので、膜厚が薄くても絶縁性に優れ、うず電流の発生を効果的に抑制できる。
<第2実施例>
(点火コイル用コア)
図4(a)(b)にスティック形点火コイルに使用する中心コア25の実施例を示す。中心コア25は上述した直線状の線材10を複数本互いに密着させて平行に束ね、その外周面を薄い円筒状の拘束部材(不図示)で拘束して作製されている。各線材10の外周面及び両端面には二酸化ケイ素から成る絶縁被膜16,18a及び18bが所定厚さで形成されている。
束ねられた多数の線材10のうち、外周寄りに位置する線材10Aと拘束部材30との間にはすきまがあり、このすきまに焼結体32が形成されている。この焼結体32は原線材20の合金を構成する鉄の粉末とケイ素の粉末とを混合した金属粉末(不図示)を加熱して焼結させたものである。
中心コア25はその外周側に1次コイル及び2次コイル(不図示)が配置されて使用される。使用時、1次コイル及び2次コイルに電流を流すと、その長手方向に磁束が流れる。なお、複数本の線材10は図4(c)に示すように、中心部で線材10間にすきまを残し、そのすきまに焼結体32を形成しても良い。
(コアの作製方法)
図5(a)から(c)に示すように、上記中心コア25の作製方法は束ね工程、酸化・脱気工程及び焼結工程を含む。図5(a)に示す束ね工程では直線状の線材10を複数本互いに密着させて平行に束ね、その外周面を拘束部材で一体に拘束する。また、線材10同士間のすきま及び線材10Aと拘束部材(不図示)との間にすきまに、鉄の粉末とケイ素の粉末とを混合して成る金属粉末35を充填する。
酸化・脱気工程では図6に示す酸化及び脱気装置を使用する。この酸化及び脱気装置
電気炉40、真空ポンプ45及び加湿器46等を含む。電気炉40は雰囲気炉41と、その内部のコア25を加熱するヒータ42とを含み、ヒータ42の作動はプログラム式の温度調整器43で調整されている。雰囲気炉41内にはその内部で発生する水素を吸引・脱気する真空ポンプ45、及びその内部に水蒸気を供給する加湿器46がそれぞれ接続され、これらの作動はシーケンサ48で制御されている。雰囲気炉41内の圧力は圧力部51で測定され、加湿器46の温度は温度調整器52で温調されている。また、キャリヤガスを蓄えたタンク54が雰囲気炉40と加湿器46との間に接続されている。
酸化時は、加湿器46と真空ポンプ45とを交互に作動させ、水蒸気の供給と水素の脱気とを交互に行う。詳述すると、加湿器46から雰囲気炉41内に加圧状態で水素を供給すると、図5(b)に示すように供給された水蒸気は束ねた多数本の線材10間のすきまを通ってコア25の内部に進入する。この水蒸気供給を数分間継続すると、線材10の表面上の絶縁被膜16が損傷している部分に二酸化ケイ素の酸化膜が形成される。絶縁被膜16が損傷している部分では、原線材20に残っているケイ素と供給される酸素とが反応し易く、線材10の表面に絶縁被膜が再形成される。水蒸気の供給時はまた、金属粉末35のケイ素の粉末が酸素で酸化され、金属粉末の表面に二酸化ケイ素の酸化膜が形成される。
その後、加湿器46を停止し真空ポンプ45を作動させ、雰囲気炉41内を真空状態に対する。すると、原線材10及び金属粉末35の酸化時に雰囲気炉41内で発生した水素が雰囲気炉41から脱気される。図3にBで示すように、上記加圧状態での水蒸気の供給及び真空状態での水素の脱気を交互に数回繰り返して、酸化・脱気工程を終了する。
最後に焼結を行う。焼結時は加湿器46及び真空ポンプ45の作動を停止し、図3においてCで示すように、ヒータ42により雰囲気炉41内の温度を880℃まで上昇させ加熱を数分間継続する。すると、金属粉末35が焼結し、線材10同士間のすきま及び線材10Aと拘束部材との間のすきまに焼結体55が形成され、これによりコア25内の線材10間のすきまがふさがれる。
(効果)
中心コア25及びその作製方法による効果は以下の通りである。まず、線材10の絶縁被膜16が損傷していても束ねた状態での再酸化により修復され、うず電流の発生を抑制する。第2に、酸化及び脱気の繰返しにより絶縁被膜16の修復がより十分になり、しかも絶縁被膜16の構造がより緻密になる。第3に、焼結体55が線材10間のすきまを埋めるので、磁束密度及び比透磁率が向上する。最後に、各線材10の外周面にそれぞれ絶縁被膜16が形成されているので、単一体(バルク)から成るコアに比べてうず電流に対する抵抗が大きい。
<第3実施例>
(インジェクタ用コア)
図7(b)に示すように、インジェクタ用コア60は中心の円柱部62と、円柱部62と同心的に配置された外周の円筒部63と、両者を連結する環状の連結部64とから成る。このコア60は束ねた複数本の線材10を曲げ加工して形成されたものであり、従って円柱部62、円筒部63及び連結部64は何れも複数本の線材の束から成る。円柱部62、円筒部63及び連結部64により区画される環状空間内に環状のコイル66が配置されている。
コア60の使用時、コイル66に電流を流すと円柱部62の長手方向(軸方向)、連結部64の長手方向(半径方向)及び円筒部63の長手方向(軸方向)に磁束が流れる。
(コアの作製方法)
図7(a)(b)に示すように、上記コア60の作製方法は束ね工程、曲げ工程及び酸化・脱気工程を含む。このうち、束ね工程・酸化・脱気工程とは上記第2実施例のそれと同じであるので、説明を割愛する。曲げ工程ではプレス成形により図7(a)に示すように、束ねた複数本の線材10の一端部(ここでは下端部)11aを保持したまま、中間部11bを半径方向外向きに(開いた傘状に)曲げる。その後更に、図7(b)に示すように他端部(上端部)11cを軸方向下方に曲げる。
こうして、複数本の線材の一端部11aから成る円柱部62と、他端部11cから成り円柱部62と同心の円筒部64と、中間部11bから成り円柱部62と円筒部63とを連結する連結部64とから成るコア60が完成する。
(効果)
この第3実施例によれば、第2実施例の第1から第4の効果に加えて更に、線材10の束から曲げ加工により円柱部62、連結部64及び円筒部63が容易に形成され、曲げ加工時に絶縁被膜16が損傷しても、酸化により修復できるという効果が得られる。
(変形例)
以下、第3実施例の変形例を説明する。
(イ)図8(a)に示した第1変形例のコア70では、ともに複数本の線材を束ねて成る円柱部72と円筒部73とが、積み重ねた複数枚の環状の鋼板75で連結されている。この変形例によれば、第3実施例と同様の効果が得られる。
(ロ)図8(b)に示した第2変形例のコア80では、上記第3実施例と同じ構成のコアにおいて、円柱部62、円筒部63及び連結部64を構成する複数本の線材10間のすきまに焼結体82が形成されている。
このコア80の作製時は、束ねた線材10の中間部から他端部をプレス加工で傘状に曲げ、線材10間のすきまに鉄の粉末とケイ素の粉末とを混合した金属粉末を充填する。束ねた複数本の線材10を酸化して絶縁被膜16を形成するとともに、水素を脱気する。水蒸気雰囲気で加熱すると、金属粉末が酸化されてその表面に酸化膜が形成されるとともに、焼結して線材10間に焼結体82が形成される。第2変形例のコア80に特有の効果として、線材10間のすきまが焼結体82で埋められているので、磁束密度及び比透磁率が向上することがあげられる。
(ハ)図8(c)に示す第3変形例のコア85は、円柱部86及び連結部87は上記第3実施例のそれらと同じであるが、円筒部88は円柱部86からの半径が軸方向に進むにつれて変化している。つまり、円筒部86のうち連結部87側の上端88aの半径が最大で、連結部87の反対側の下端88b半径が最小で、その間で半径が漸減している。そして、円筒部88の先端(下端)には半径方向内向きのつば部89が形成されている。第3変形例のコア80に特有の効果として、アーマチャ91側の直径が小さいので、応答性が向上することがあげられる。
<比較例>
比較例では、線材の表面に酸素(O2)による酸化で絶縁被膜を形成した。この場合、
下記式(3)及び(4)で示す反応が起こる。
Fe+O2→Fe0 ・・・(3)
Si+O2→SiO2 ・・・(4)
つまり、鉄及びケイ素が酸素で酸化され、二酸化ケイ素から成る酸化膜即ち絶縁被膜が形成される しかし、鉄の酸化により生成される酸化鉄(Fe0)が更に酸素で酸化されて三酸化二鉄(Fe23)及び四酸化三鉄(Fe34)が生成され、その分原線材の鉄の純度が下がる。これは、酸化鉄から三酸化二鉄及び四酸化三鉄への酸化を抑制する手段がないことによる。
(a)は本発明の第1実施例の原線材を示し、(b)は同じく線材を示す。 図1(b)の要部拡大図である。 図3は第1実施例,第2実施例の電気炉における時間と温度の関係を示すグラフである。 (a)は第2実施例の縦断面図、(b)は横断面図であり、(c)は第2実施例の変形例を示す説明図である。 (a)は第2実施例の結束を示す説明図、(b)は酸化・脱気を示す説明図、(c)は焼結を示す説明図である。 第2実施例で使用する酸化・脱気装置の説明図である。 (a)は第3実施例の曲げ工程を示す説明図、(b)はコアを示す説明図でる。 (a)は第3実施例の第1変形例を示す説明図、(b)は第2変形例を示す説明図、(c)は第3変形例を示す説明図である。
符号の説明
10:線材 12:芯材
16:絶縁被膜 20:原線材
25:コア 35:金属粉末
32:焼結体

Claims (11)

  1. 鉄から成る芯材と、ギブスの自由エネルギが該鉄よりも小さい被膜形成材の酸化膜から成り該芯材の表面を覆っている絶縁被膜と、から成る複数本のコア用線材を束ねる結束工程と、
    複数本の前記コア用線材を所定温度の水蒸気雰囲気又は一酸化二チッ素雰囲気で酸化して前記絶縁被膜を修復するとともに、発生する水素を脱気する酸化・脱気工程と、
    から成ることを特徴とするコアの作製方法。
  2. 前記酸化・脱気工程の酸化と脱気とは交互に、少なくとも2サイクル行う請求項に記載のコアの作製方法。
  3. 前記酸化・脱気工程の酸化は大気圧又は加圧雰囲気で行い、脱気は酸化処理時の雰囲気圧力より低い大気圧又はそれ以下の減圧雰囲気で行う請求項に記載のコアの作製方法。
  4. 前記酸化・脱気工程の所定温度は400から600℃である請求項に記載のコアの作製方法。
  5. 更に、前記結束工程と前記酸化・脱気工程との間に、複数本の前記コア用線材を所定形状に曲げる曲げ工程を含む請求項に記載のコアの作製方法。
  6. 鉄から成る芯材とギブスの自由エネルギが該鉄よりも小さい被膜形成材の酸化膜から成り該芯材の表面を覆う絶縁被膜と、から成る複数本の線材を束ねる結束工程と、
    前記鉄の粉末と前記被膜形成材の粉末とを混合した金属粉末を、複数本の前記線材間のすきまに充填する充填工程と、
    複数本の前記線材を所定温度の水蒸気雰囲気又は一酸化二チッ素雰囲気で酸化して前記絶縁被膜を修復するとともに、発生する水素を脱気する酸化・脱気工程と、
    前記金属粉末を所定温度で加熱して複数本の前記コア用線材間のすきまに焼結体を形成する焼結工程と、
    から成ることを特徴とするコアの作製方法。
  7. 前記酸化・脱気工程の酸化と脱気とは交互に、少なくとも2サイクル以上行う請求項に記載のコアの作製方法。
  8. 前記酸化・脱気工程の酸化は大気圧又は加圧雰囲気で行い、脱気は酸化処理時の雰囲気圧力より低い大気圧又はそれ以下の減圧雰囲気で行う請求項に記載のコアの作製方法。
  9. 前記酸化・脱気工程の所定温度は400から600℃である請求項に記載のコアの作製方法。
  10. 前記結束工程と前記充填工程との間に曲げ工程を含む請求項に記載のコアの作製方法。
  11. 前記焼結工程の所定温度は800から1100℃である請求項に記載のコアの作製方法。
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