JP4561988B2 - 軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末の製造方法、及び軟磁性金属圧粉磁心 - Google Patents

軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末の製造方法、及び軟磁性金属圧粉磁心 Download PDF

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本発明は、モーター、スイッチング電源、DC−DCコンバーター、トランス、チョークコイル等の電子部品に使用される軟磁性金属圧粉磁心の原料となる軟磁性金属粉末、及びその製造方法、並びに該軟磁性金属粉末を用いた軟磁性金属圧粉磁心に関する。更に詳しくは、低周波帯域から1MHz以上の高周波帯域までほぼ一定の高い透磁率を有する軟磁性金属圧粉磁心、及びその原料となる粒子表面に絶縁層を有する軟磁性金属粉末、並びにその製造方法に関する。
従来、上記電子部品に用いられる軟磁性磁心には、その用途に応じて軟磁性フェライト磁性材料、又は軟磁性金属磁性材料が使用されている。軟磁性フェライト材料は飽和磁束密度が低いが、電気抵抗が高い為、渦電流損失が少なく、高い周波帯域まで使用することができる。
一方、軟磁性金属磁心に使われる軟磁性金属材料として、純鉄、Fe−Si系合金、Fe−Si−Al系合金、Fe−Ni系合金、Fe−Co系合金、Fe−Cr系合金、Fe系非晶質合金等が挙げられる。これらの材料は大きな飽和磁束密度を有し低周波帯域では高い透磁率を示すことから、それを用いた軟磁性金属磁心は、前記種々の用途に数多く使用されている。但し、電気抵抗が低いことに起因して、高周波帯域において透磁率が低下するので磁性材料として機能しなくなる問題がある。
上記電子部品に対する小型化、高性能化の要求は止まるところがなく、その要求に応えるため従来よりも高い周波数帯域で動作する軟磁性磁心の開発が進められている。
例えば、軟磁性金属材料を粉末化し、その軟磁性金属粒子表面を絶縁処理することによって電気抵抗を高めることが行われている。そして、絶縁処理された軟磁性金属粉末を成型した後、その際に生ずる加工歪を熱処理によって除去することで透磁率の回復を図り、低周波帯域から高周波帯域まで一定の透磁率を有する軟磁性金属圧粉磁心を製造することが行われている。
その際、絶縁層を厚くすると電気抵抗は高くなり、また耐熱性も向上するので、高い温度で熱処理することができるようになるが、反磁界の影響によって透磁率が大きく低下する。つまり、この場合、低周波帯域から高周波帯域まで透磁率は一定ではあるが、それは低い値しか示さない。
逆に、絶縁層を薄くすると、反磁界の影響による透磁率の低下は少なくなり、低周波帯域においては高い透磁率が得られるが、電気抵抗が低いことに起因して1MHz以上の高周波帯域において透磁率が著しく低下する。また、絶縁層の耐熱性も低くなるため、高い温度で熱処理することができなくなり、成型時の加工歪を除去し透磁率の回復を図ることが困難になる。
上述の軟磁性金属圧粉磁心に関する技術として、シリカゾルやアルミナゾルで軟磁性金属粒子表面を絶縁処理する技術(特許文献1)、ケイ素を含有する有機物を混合・加熱することで軟磁性金属粒子表面に酸化ケイ素の被膜を形成する技術(特許文献2)、軟磁性金属粒子表面を微粒子の酸化ケイ素で被覆する技術(特許文献3)、水ガラスと絶縁酸化物粉末からなる無機バインダ成分で軟磁性金属粒子表面を被覆する方法(特許文献4)、平均粒子径が30〜65μmのFe−Si−Al系合金噴霧粉と樹脂を混合する方法(非特許文献1)が提案されている。
特開昭61−222207号公報 特開平4−219902号公報 特開平9−180924号公報 特開2001−307914号公報 斉藤貴伸、矢萩慎一郎、電気製鋼、1997年8月、第69巻、第3号、p.181−187
前出特許文献1は、シリカゾルやアルミナゾルを軟磁性金属粒子表面に単に付着させたものであるので、粒子状のシリカやアルミナが粒子表面に存在しており、均一な絶縁膜を形成しているとは言い難い。
前出特許文献2では、加水分解させたエチルシリケートを混合した軟磁性金属圧粉磁心が開示されているが、ケイ素化合物のみからなる絶縁処理では、耐熱性及び絶縁性の点で十分とは言い難いものである。
前出特許文献3では、1kHz〜10MHzにおける透磁率が示されているが、透磁率が一定であるのは1kHz〜100kHzの範囲であることから、ケイ素化合物のみからなる絶縁処理では、耐熱性及び絶縁性の点で十分とは言い難いものであり、低周波帯域から1MHz以上の高周波帯域までほぼ一定の高い透磁率を有する軟磁性金属圧粉磁心への応用は困難である。
前出特許文献4では、軟磁性金属粉末を水ガラス及び耐火粘土粉末からなる無機バインダで被覆した圧粉磁心用磁性粉末が記載され、100kHzにおけるコアロスが記載されているが、低周波帯域から高周波帯域までほぼ一定の高い透磁率を有する軟磁性金属圧粉磁心への応用は困難である。
前出非特許文献1では、平均粒子径が30〜65μmのFe−Si−Al系合金噴霧粉と樹脂を混合する方法が開示されており、平均粒径を小さくすることで100kHzにおけるコアロスをほぼ半減できることが記載されている。但し、1MHz以上の高周波帯域における透磁率の記載はされていないが、十分な絶縁処理がなされていないので、高周波帯域で高い透磁率を有するとは言い難いものである。
このように、コアロスが小さく、更に低周波帯域から1MHz以上の高周波帯域までほぼ一定の高い透磁率を有する軟磁性金属圧粉磁心は、現在最も要求されているところであるが、このような特性を有する軟磁性金属圧粉磁心は未だ得られていない。
そこで、本発明は、粒子表面に絶縁層を有し、平均粒子径が3〜50μmである軟磁性金属粉末を用いることで、コアロスが小さく、更に低周波帯域から1MHz以上の高周波帯域までほぼ一定の高い透磁率を有する軟磁性金属圧粉磁心を提供することを技術的課題とする。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
すなわち、本発明は、粒子表面に絶縁層を有し、平均粒子径が3〜50μmである軟磁性金属粉末であって、該絶縁層がケイ素と、マグネシウム及び/又はアルミニウムを含有する化合物からなることを特徴とする軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末である(本発明1)。
また、本発明は、軟磁性金属粉末を分散させた懸濁液を加熱してpHを6〜10に保ちながら、該懸濁液にケイ素と、マグネシウム及び/又はアルミニウムとを含有する水溶液を添加することによって、該軟磁性金属粉末の粒子表面にケイ素と、マグネシウム及び/又はアルミニウムとを含有する化合物からなる絶縁層を形成することを特徴とする軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末の製造方法である(本発明2)。
また、本発明は、本発明1の軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末を用いて得られる軟磁性金属圧粉磁心である(本発明3)。
本発明に係る軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末は、絶縁性に優れるとともに高い耐熱性を有するので、圧粉磁心用軟磁性金属粉末として好適である。
本発明に係る軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末の製造方法は、軟磁性金属粉末の表面に絶縁膜が均一、かつ緻密に形成できるので、圧粉磁心用軟磁性金属粉末の製造方法として好適である。
本発明に係る軟磁性金属圧粉磁心は、コアロスが小さいとともに、1MHz以上の高周波数帯においても高い透磁率を有するので、圧粉磁心として好適である。
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
本発明における軟磁性金属粉末の種類としては、公知の軟磁性金属粉末を用いることができる。例えば、純鉄、Fe−Si系合金、Fe−Si−Al系合金、Fe−Ni系合金、Fe−Co系合金、Fe−Cr軽合金、Fe系非晶質合金から選ばれた少なくとも1種以上の軟磁性金属粉末である。必要に応じて上記軟磁性金属粉末を混合して用いることができる。
本発明における絶縁層はケイ素と、マグネシウム及び/又はアルミニウムとを含有する化合物からなる。
絶縁層中のケイ素の含有量は、粒子表面に絶縁層を有する軟磁性金属粉末に対して50〜5000ppmが好ましい。ケイ素の含有量が50ppm未満の場合は、絶縁層が均一に形成されないので絶縁性と耐熱性が低くなり、高周波帯域における透磁率が低下する。含有量が5000ppmを越えると、絶縁層が厚くなるので反磁界の影響が大きくなり透磁率が低くなる。より好ましくは100〜4000ppmである。
絶縁層中のマグネシウムの含有量は、絶縁層中のケイ素の含有量に対して3〜30mol%が好ましい。含有量が30mol%を超える場合は、絶縁性と耐熱性を向上させる効果を発揮できない。更に好ましい含有量は、5〜20mol%である。
絶縁層中のアルミニウムの含有量は、絶縁層中のケイ素の含有量に対して3〜30mol%が好ましい。含有量が30mol%を超える場合は、絶縁性と耐熱性を向上させる効果を発揮できない。更に好ましい含有量は、5〜20mol%である。
粒子表面に絶縁層を有する軟磁性金属粉末の平均粒径は、3〜50μmである。平均粒径が3μm未満であると成型が困難となり、50μmを越えるとコアロスが大きくなるので軟磁性金属圧粉磁心として使用できなくなる。好ましい平均粒径は5〜40μmである。
絶縁層の厚さは5〜50nmが好ましい。厚さが5nm未満の場合には均一に絶縁層を形成することが困難になり、絶縁性と耐熱性が低下する。厚さが50nmを越える場合には反磁界の効果により透磁率が小さくなる。より好ましい厚さは5〜40nmである。
次に、本発明に係る軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末の製造方法について述べる。
まず、水中に軟磁性金属粉末を分散させた懸濁液を加熱してpHを6.0〜10.0に保ちながら、ケイ素を含む化合物と、マグネシウムを含む化合物及び/又はアルミニウム含む化合物とを溶解させた水溶液を前記懸濁液に添加する。得られた懸濁液を濾過・水洗・乾燥することにより、本発明に係る軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末を得ることができる。
懸濁液は50〜130℃の温度範囲に加熱することが好ましい。前記範囲外の場合には、ケイ素と、マグネシウム及び/又はアルミニウムとを含有する化合物が析出し難くなる。より好ましい温度範囲は60〜100℃である。
懸濁液のpHは6.0〜10.0である。この範囲外であると、ケイ素と、マグネシウム及び/又はアルミニウムとを含有する化合物が析出し難くなる。
ケイ素を含む化合物としては、水に溶解してケイ素を含む水溶液となる化合物であれば特に制限はなく、例えば水ガラス、メタケイ酸ナトリウム等がある。
マグネシウムを含む化合物としては、水に溶解してマグネシウムを含む水溶液となる化合物であれば特に制限はなく、例えば硫酸マグネシウム、硫酸二ナトリウムマグネシウム等がある。
アルミニウムを含む化合物としては、水に溶解してアルミニウムを含む水溶液となる化合物であれば特に制限はなく、例えば硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム等がある。
更に、上記の方法により得られた粒子表面に絶縁層を有する軟磁性金属粉末を200〜600℃の温度範囲で加熱処理することで、絶縁層に含まれる水酸化物を脱水反応により酸化物に転化させることができる。この場合、更に絶縁性が向上した軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末を得ることができる。
次に、本発明に係る軟磁性金属圧粉磁心について述べる。
軟磁性金属圧粉磁心の10kHzにおける透磁率は、70以上であることが好ましい。透磁率が70未満であると、十分なインダクタンスが得られない。
軟磁性金属圧粉磁心の透磁率の周波数特性は次の指標で評価する。つまり、透磁率が1MHz以上の高周波帯域までほぼ一定であること表す指標として、10kHzにおける透磁率μ10kHzと10MHzにおける透磁率μ10MHzの比μ10MHz/μ10kHzを採用する。μ10MHz/μ10kHzは0.95以上であることが好ましい。μ10MHz/μ10kHzが0.95未満であると、損失が大きくなるので1〜10MHzの周波数帯域において磁性体として機能しなくなる。更に好ましくは0.97以上である。
次に、本発明に係る軟磁性金属圧粉磁心の製造方法について述べる。
本発明に係る軟磁性金属圧粉磁心は、本発明に係る軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末を加圧・成型した後、熱処理する方法、ホットプレス法や放電プラズマ焼結法のように加圧下で熱処理する方法等の常法に従って製造すればよく、例えば、本発明に係る軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末を800〜2000MPaの成型圧力で成型した後、400〜900℃の温度で5秒〜2時間熱処理することによって得られる。尚、必要に応じて成型時に公知の結着剤を添加することができる。
<作用>
本発明に係る軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末は、絶縁層中にケイ素とともにマグネシウム及び/又はアルミニウムを存在させたことによって、ケイ素化合物のみからなる場合と比べて絶縁層が緻密に形成されるので絶縁性と耐熱性が高くなる。
しかも、本発明に係る軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末は、水溶液中に溶解したケイ素と、マグネシウム及び/又はアルミニウムとを、該元素と酸素及び水酸基がネットワークを形成した化合物の被膜として軟磁性金属粒子表面に直接析出させることにより得られるので、例えば、軟磁性金属粒子表面に酸化ケイ素等の微粒子を粒状に付着させる方法と比較して、均一な絶縁層の形成が可能になり、その結果、絶縁層が薄くても絶縁性が高く、耐熱性の高い軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末を得ることができる。
従って、この粒子表面に絶縁層を有する軟磁性金属粉末を成型した後、熱処理することで得られる軟磁性金属圧粉磁心は、低周波帯域から1MHz以上の高周波帯域までほぼ一定の高い透磁率を発現することができる。また、平均粒径が3〜50μmである軟磁性金属粉末を使用することにより、軟磁性金属圧粉磁心のコアロスを低減できる。
また、上述の水溶液中から得られた粒子表面に絶縁層を有する軟磁性金属粉末の絶縁層中に含まれる水酸化物を、熱処理により酸化物に転化させることにより、成型後の熱処理時において、より安定な絶縁層として存在させることができる。
本発明の代表的な実施の形態は、次の通りである。
粒子表面に絶縁層を有する軟磁性金属粉末の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(Sympatec GmbH製)を用いて、水中に該粉末を超音波によって300秒間分散させた後に測定した粒度分布のX50の値で示した。その際、試料濃度は約10%に設定した。
絶縁層の厚さは、収束イオンビーム装置で形成した粒子断面を走査電子顕微鏡S−4800(日立ハイテクノロジー(株)製)で観察することによって計測した。
ケイ素、マグネシウム、アルミニウムの含有量は、ICP発光分光分析装置SPS4000(セイコー電子工業(株)製)により求めた。
透磁率は、インピーダンスアナライザーHP4192A(アジレントテクノロジー(株)製)を用いて、10kHz、10MHzにおける透磁率を測定した。
実施例1
水ガラスと硫酸マグネシウムを純水中に溶解して、ケイ素の含有量が839ppm、前記ケイ素に対するマグネシウムの含有量が6mol%、前記ケイ素に対するアルミニウムの含有量が17mol%となるように計量した水溶液を、平均粒径が6μmのFe−Ni系合金(Ni=50%、Fe残部)粉末を分散させた懸濁液中に1時間かけて添加した。その際、懸濁液の温度は80℃に、pHは6.2に維持した。得られた懸濁液を濾過、水洗、乾燥することよって、粒子表面に絶縁層を有する軟磁性金属粉末を得た。その絶縁層の厚さは9nmであった。
実施例2〜7、比較例1〜2
軟磁性金属粉末の種類、絶縁層を形成する際の温度とpH、ケイ素と、マグネシウム及び/又はアルミニウムの含有量を種々変化させた以外は、実施例1と同様にして粒子表面に絶縁層を有する軟磁性金属粉末を製造した。
このときの製造条件及び得られた粒子表面に絶縁層を有する軟磁性金属粉末の諸特性を表1に示す。
実施例8
実施例1で得られた粒子表面に絶縁層を有する軟磁性金属粉末を金型に充填し、1200MPaの成型圧力で成型し、外径12mm、内径8mm、厚さ2mmのリング状成型体を得た。このリング状成型体を850℃で10秒間熱処理することで軟磁性金属圧粉磁心を得た。その磁心のμ10kHzは95であり、μ10MHz/μ10kHzは0.97であった。
実施例9〜14、比較例3〜4
粒子表面に絶縁層を有する軟磁性金属粉末の種類、成型圧力、熱処理温度、熱処理時間を種々変化させた以外は、実施例8と同様にして軟磁性金属圧粉磁心を製造した。
このときの製造条件及び得られた軟磁性金属圧粉磁心の諸特性を表2に示す。
Figure 0004561988
Figure 0004561988
以上の結果から、本発明に係る粒子表面に絶縁層を有し、平均粒子径が3〜50μmである軟磁性金属粉末であって、該絶縁層がケイ素と、マグネシウム及び/又はアルミニウムを含有する化合物からなることを特徴とする軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末を用いることにより、低周波帯域から1MHz以上の高周波帯域までほぼ一定の高い透磁率を有する軟磁性金属圧粉磁心を得ることができる。更に、軟磁性金属粉末の平均粒子径が3〜50μmであるので、軟磁性金属圧粉磁心のコアロスを従来よりも大きく低減できることが期待される。
本発明に係る複合圧粉磁心は、高い飽和磁束密度を有するとともに、高周波帯域でも高い透磁率を有する優れた圧粉磁心であるので、電子機器の小型化、高周波化に対応したモーター、トランス、チョークコイルなどの磁心を提供することができる。

Claims (2)

  1. 軟磁性金属粉末を分散させた懸濁液を加熱してpHを6.0〜10.0に保ちながら、該懸濁液にケイ素と、マグネシウム及び/又はアルミニウムとを含有する水溶液を添加することによって、該軟磁性金属粉末の粒子表面にケイ素と、マグネシウム及び/又はアルミニウムとを含有する水酸化物からなる絶縁層を形成することを特徴とする軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末の製造方法。
  2. 請求項1記載の軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末の製造方法で得られた軟磁性金属圧粉磁心用軟磁性金属粉末を用いて得られる軟磁性金属圧粉磁心。

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