JP4609234B2 - デジタルミキサ - Google Patents
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Description
まず、各入力チャンネル(ch)には、入力パッチを介して外部から音響信号の入力を受け付け、入力した信号の周波数特性やレベル等を調整して、複数の混合バスのうちの所望のバスへ出力する機能を設ける。また、各混合バスには、入力する信号を混合して対応する出力チャンネルに出力する機能を設ける。そして、各出力チャンネルには、入力する信号の周波数特性やレベルを調整して、出力パッチを介して外部へ出力する機能を設ける。
「DM2000 取扱説明書」,ヤマハ株式会社,2002年,p.88−96 「PM5D/PM5D−RH 取扱説明書」,ヤマハ株式会社,2004年,p.268−276
また、フォールドバックする入力chからの送出位置については、混合後の信号の出力先である出演者の手元にその出演者が操作できるイコライザが別途用意されている場合には、当該入力chのイコライザの前に設定し、出力先に別途イコライザを設けない場合にはイコライザの後ろに設定することが多い。
しかしながら、上述したような従来のデジタルミキサにおいては、これらの項目の設定は、入力chと混合バスの組み合わせ毎の設定及び入力chに関する設定として別々の画面で設定を受け付けていた。そしてこのため、上記のような混合バスの用途に応じて行うことが多い設定も、入力ch毎に行う必要があり、操作が煩雑である上に、混合バス毎の設定の状態が分かりづらいという問題があった。
また、この発明の別のデジタルミキサは、複数の入力チャンネルから入力する音響信号に対して信号処理を施し、複数の混合部でそれらを混合するデジタルミキサにおいて、上記各入力チャンネルに、そのチャンネルに入力した音響信号の周波数特性を調整する周波数特性調整手段と、その手段による周波数特性調整後の音響信号のレベルを調整する第1のレベル調整手段と、そのチャンネルから上記各混合部に伝達する信号のレベルを個別に調整する第2のレベル調整手段とを設け、上記混合部毎に、その混合部に入力する信号を上記各入力チャンネルの上記周波数特性調整手段より前から取得し、かつその混合部と対応する上記第2のレベル調整手段を有効にする第1のモードと、その混合部に入力する信号を上記各入力チャンネルの上記周波数特性調整手段と上記第1のレベル調整手段との間から取得し、かつその混合部と対応する上記第2のレベル調整手段を有効にする第2のモードと、その混合部に入力する信号を上記各入力チャンネルの上記第1のレベル調整手段よりも後から取得し、かつその混合部と対応する上記第2のレベル調整手段を無効にする第3のモードとの選択を、各々近傍に配置された一群の操作子により択一的に受け付ける選択受付手段を設けたものである。
まず、この発明の実施形態であるデジタルミキサの構成について説明する。図1は、そのデジタルミキサの構成を示すブロック図である。
図1に示す通り、このデジタルミキサ10は、CPU11,フラッシュメモリ12,RAM13,表示器14,操作子15,外部機器入出力部(I/O)16,波形I/O17,信号処理部(DSP)18を備え、これらがシステムバス19によって接続されている。そして、複数の入力チャンネル(ch)から入力する音響信号に対して種々の信号処理を施して複数の出力chから出力する機能を有する。
フラッシュメモリ12は、CPU11が実行する制御プログラム等を記憶する書き換え可能な不揮発性記憶手段である。
表示器14は、CPU11による制御に従って種々の情報を表示する表示手段であり、例えば液晶パネル(LCD)や発光ダイオード(LED)によって構成することができる。そして、LCDは、パラメータの値の参照や設定の受付を行うためのグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を表示できるような大きさのものとするのがよい。
外部機器I/O16は、種々の外部機器を接続し入出力を行うためのインタフェースであり、例えば外部のディスプレイ、マウス、文字入力用のキーボード、操作パネル等を接続するためのインタフェースが用意される。そして、本体の表示器14や操作子15をごく単純な構成にしたとしても、これらの外部機器を活用することによりパラメータの変更/設定や動作指示を行うことができるようにすることも考えられる。
また、DSP18は、1対のステレオ(ST)バスと、12本の混合(MIX)バスを有し、入力chに入力した信号を、パラメータの設定内容に従って各バスに送出すると共に、同じバスに入力された信号同士をミキシングすることができる。これらの各バス、特にMIXバスが、混合部に該当する。
そして、これらのバスの出力は、対応する出力chから出力されるが、出力経路についても、入力時の場合と同様に、出力パッチによりDSP18の出力chと波形I/O17の出力chとを対応付けるようにしている。
また、出力chにも、アッテネータ,イコライザ,コンプレッサ,フェーダ,オン等の信号処理部を設け、ミキシング後の信号に対して信号処理を行うことができるようにしてもよい。さらに、処理対象の信号にエフェクトを付与するエフェクタを設けてもよい。
図2に示す通り、各入力ch30には、アッテネータ31,イコライザ32,コンプレッサ33,フェーダ34,オンスイッチ35を設けている。また、その先の、STバス50に信号を入力する経路にはパン36を設け、各MIXバス60に信号を入力する経路には、それぞれプリフェーダ/プリイコライザ(PF/PEQ)スイッチ41,プリ/ポスト(PRE/POST)スイッチ42,センドレベルフェーダ43,センドオンスイッチ44を設けている。
MIXバス60へは、PRE/POSTスイッチ42がPOST側であれば、フェーダ34及びオンスイッチ35の後の信号が入力される。PRE/POSTスイッチ42がPRE側で、かつPF/PEQスイッチ41がPF側であれば、イコライザ32及びコンプレッサ33の後でかつフェーダ34の前の信号が入力される。また、PRE/POSTスイッチ42がPRE側で、かつPF/PEQスイッチ41がPEQ側であれば、イコライザ32及びアッテネータ31の前の信号が入力される。
なお、以上のような入力ch30や各バスを始めとするDSP18の機能は、専用のハードウェアによって実現しても、汎用のCPUに適当なソフトウェアを実行させることにより実現しても、これらを組み合わせて実現してもよい。
図3に、その設定を受け付けるMIXバス設定画面の例を示す。
この画面、及び次に説明する図4の画面等は、デジタルミキサ10の表示器14に表示させるGUIであり、ユーザは、この画面に表示されるボタンにタッチしたり、マウスでクリックしたりすることにより、所望の設定を行うことができる。この設定は、CPU11が所要のプログラムを実行してユーザによる操作を検出し、その操作に応じて、表示器14の表示やRAM13等に記憶しているパラメータの値を変更することにより、実現することができる。
このうち、バスモード設定部72は、該当する組のMIXバス60を、1組のステレオバスとして使用するか2本のモノラルバスとして使用するかのバスモードの設定を受け付ける部分であり、「STEREO」と「MONO*2」のボタンにより、好みの設定の選択を受け付けるようにしている。また、図に示すように選択された設定に係るボタンを太線で表示する等して、なされている設定の内容を示すことも行っている。
パンリンク設定部74における設定内容についても、同様である。
この送出設定画面80も、MIXバス設定画面70と同様、表示器14に表示させるGUIであり、各入力ch30から特定のMIXバス60への信号出力経路に関するパラメータの設定を受け付けるための画面である。そして、送出設定画面80には、混合バス選択部81,入力ch選択部82,PRE/POST設定ボタン83,オン設定ボタン84,パンスイッチ85,レベルスイッチ86を設けている。
このうち、PRE/POST設定ボタン83は、PRE/POSTスイッチ42の状態の設定を受け付けるための操作子であり、送出設定がVARIの場合にのみ表示される。そして、PRE/POST設定ボタン83の操作により、トグルでPREとPOSTを切り替えることができるようにしている。また、ボタンの輪郭線の太さ、色、模様等により、該当するボタンによりなされている設定の内容を表示するようにしている。図では、太線で示したボタンについてはPRE、細線で示したボタンについてはPOSTが設定されていることを示しているが、キャプションを変更して表示してもよい。
また、送出先のMIXバス60について、送出設定がFIXである場合、PRE/POSTスイッチ42はPOSTに固定するようにしているし、センドレベルフェーダ43もノミナルレベルに固定するようにしているため、PRE/POST設定ボタン83,パンスイッチ85,レベルスイッチ86は、操作子自体の表示をやめるようにしているが、ぼかしたり薄く表示したりして、操作を受け付けないようにしてもよい。
例えば、上述した実施形態においては、混合バス設定画面においてMIXバスの組毎に送出設定を受け付ける例について説明したが、MIXバス1本毎にこのような設定を受け付けるようにしてもよい。ただし、その場合、ステレオであればバスの組に設定していたパラメータを、モノラルでは個別のバスに設定することになり、習熟度のあまり高くないユーザを混乱させかねない。
また、入力chに、上述した構成以外の、例えばノイズゲートやトゥーステレオスイッチ等を設けてもよい。また、図2に示したもの以外の位置からMIXバスに信号を送信できるようにしてもよい。入力chやバスの数も、上述したものに限られない。
従って、操作性の高いデジタルミキサを提供することができる。
Claims (3)
- 複数の入力チャンネルから入力する音響信号に対して信号処理を施し、複数の混合部でそれらを混合するデジタルミキサであって、
前記各入力チャンネルに、該チャンネルに入力した音響信号の周波数特性を調整する周波数特性調整手段と、該手段による周波数特性調整後の音響信号のレベルを調整する第1のレベル調整手段と、該チャンネルから前記各混合部に伝達する信号のレベルを個別に調整する第2のレベル調整手段とを有し、
前記混合部毎に選択可能なモードとして、
該混合部に入力する信号を前記各入力チャンネルの前記周波数特性調整手段より前、ないし、前記第1のレベル調整手段の後から取得し、かつ該混合部と対応する前記第2のレベル調整手段を有効にする第1のモード、
該混合部に入力する信号を前記各入力チャンネルの前記周波数特性調整手段と前記第1のレベル調整手段との間、ないし、前記第1のレベル調整手段の後から取得し、かつ該混合部と対応する前記第2のレベル調整手段を有効にする第2のモード、および
該混合部に入力する信号を前記各入力チャンネルの前記第1のレベル調整手段よりも後から取得し、かつ該混合部と対応する前記第2のレベル調整手段を無効にする第3のモードのうち少なくとも2つのモードを有し、
前記混合部毎に、当該少なくとも2つのモードのうち1つのモードを択一的に選択する選択手段を設けたことを特徴とするデジタルミキサ。 - 複数の入力チャンネルから入力する音響信号に対して信号処理を施し、複数の混合部でそれらを混合するデジタルミキサであって、
前記各入力チャンネルに、該チャンネルに入力した音響信号の周波数特性を調整する周波数特性調整手段と、該手段による周波数特性調整後の音響信号のレベルを調整する第1のレベル調整手段と、該チャンネルから前記各混合部に伝達する信号のレベルを個別に調整する第2のレベル調整手段とを有し、
前記混合部毎に、
該混合部に入力する信号を前記各入力チャンネルの前記周波数特性調整手段より前、ないし、前記第1のレベル調整手段の後から取得し、かつ該混合部と対応する前記第2のレベル調整手段を有効にする第1のモードと、
該混合部に入力する信号を前記各入力チャンネルの前記周波数特性調整手段と前記第1のレベル調整手段との間、ないし、前記第1のレベル調整手段の後から取得し、かつ該混合部と対応する前記第2のレベル調整手段を有効にする第2のモードと、
該混合部に入力する信号を前記各入力チャンネルの前記第1のレベル調整手段よりも後から取得し、かつ該混合部と対応する前記第2のレベル調整手段を無効にする第3のモードと
の選択を、各々近傍に配置された一群の操作子により択一的に受け付ける選択受付手段を設けたことを特徴とするデジタルミキサ。 - 請求項2記載のデジタルミキサであって、
前記選択受付手段は、前記混合部2つからなる組毎に前記第1乃至第3のモードの選択を受け付ける手段であり、
前記各組毎に、該組を構成する混合部をステレオ用とモノラル用のいずれとして機能させるかの選択を受け付ける第2の選択受付手段を設けたことを特徴とするデジタルミキサ。
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