JP4608981B2 - ドリル - Google Patents

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Description

本発明は、被削材に対して加工穴を形成するための穴明け加工に用いられるドリルに関するものである。
このようなドリルの一例としてダブルマージンタイプのものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
これは、軸線回りに回転されるドリル本体の先端側部分である刃先部の外周に後端側へ向けて延びる一対の切屑排出溝が形成され、これら切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く内壁面と刃先部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成され、かつ、刃先部のランド部に、切屑排出溝のドリル回転方向後方側及び前方側に隣接する第1,第2マージン部がそれぞれ形成されたものであり、これらの第1,第2マージン部を形成される加工穴の内壁面に摺接させることによって刃先部のガイド作用を得るようになっている。
特開平7−40117号公報
ところで、従来のダブルマージンタイプのドリルにおいては、その第1マージン部の幅及び第2マージン部の幅の両方が、刃先部の略全長に亘り、軸線方向に沿って略一定とされている。つまり、第1マージン部におけるドリル回転方向後方側に位置する稜線部と、第2マージン部におけるドリル回転方向前方側に位置する稜線部とが、切屑排出溝と略同一のねじれ角を有している。
このように、第1マージン部の上記稜線部と第2マージン部の上記稜線部とが切屑排出溝と略同一のねじれ角を有している、とくに加工穴の内壁面に食い付くように作用する第2マージン部の上記稜線部が切屑排出溝と略同一のねじれ角を有していると、どうしても切削抵抗の増大を招いてしまうという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、刃先部のガイド作用を得るための第1及び第2マージン部を備えたドリルにおいて、切削抵抗の低減を図ることを目的としている。
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転されるドリル本体の先端側部分である刃先部の外周に後端側へ向けて延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く内壁面と前記刃先部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成され、かつ、前記刃先部のランド部に、前記切屑排出溝のドリル回転方向後方側に隣接する第1マージン部と、前記切屑排出溝のドリル回転方向前方側に隣接する第2マージン部とが形成されたドリルにおいて、前記第2マージン部の幅が、前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少させられており、前記第1マージン部の幅が、前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大させられており、前記第1マージン部の幅が前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大するときの変化傾向と、前記第2マージン部の幅が前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少するときの変化傾向とが、互いに略同一となるように設定されていることを特徴としている。
また、本発明は、軸線回りに回転されるドリル本体の先端側部分である刃先部の外周に後端側へ向けて延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く内壁面と前記刃先部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成され、かつ、前記刃先部のランド部に、前記切屑排出溝のドリル回転方向後方側に隣接する第1マージン部と、前記切屑排出溝のドリル回転方向前方側に隣接する第2マージン部とが形成されたドリルにおいて、前記第2マージン部の幅が、前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大させられており、前記第1マージン部の幅が、前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少させられており、前記第1マージン部の幅が前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少するときの変化傾向と、前記第2マージン部の幅が前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大するときの変化傾向とが、互いに略同一となるように設定されていることを特徴としている。
このような本発明によれば、第1マージン部の幅及び第2マージン部の幅が、軸線方向に沿って変化させられている、つまり、第1マージン部におけるドリル回転方向後方側に位置する稜線部及び第2マージン部におけるドリル回転方向前方側に位置する稜線部が、切屑排出溝と異なるねじれ角を有するようになるため、穴明け加工の際の切削抵抗を低減することができる。
ここで、本発明において、前記第2マージン部の幅が、前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少させられ、かつ、前記第1マージン部の幅が、前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大させられる構成とすると、加工穴の内壁面に食い付くように作用する第2マージン部の上記稜線部が、切屑排出溝よりも大きいねじれ角を有するようになり、より効果的に切削抵抗の低減を図ることができる。そして、より安定したガイド性が必要となる刃先部の先端部では、第2マージン部の幅を大きく設定することができ、刃先部の後端側へ向けては、第1マージン部の幅を大きくしていくことができるため、第2マージン部によって刃先部の安定したガイド性を確保するとともに、加工穴の内壁面に摺接する第1マージン部の領域を増やして、バニシング効果による加工穴の内壁面精度の向上効果を得ることができる。
さらに、前記第1マージン部の幅が前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大するときの変化傾向と、前記第2マージン部の幅が前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少するときの変化傾向とが、互いに略同一となるように設定されている。
このような構成とすることにより、周方向における第1マージン部の幅と第2マージン部の幅との和が軸線方向に沿って略一定となるように設定され、たとえ再研磨を施してドリルを再利用する場合であっても、その性能が変化してしまうようなことがない。
また、本発明において、前記第2マージン部の幅が、前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少させられるようにした場合、前記刃先部のヒール部の先端での前記第2マージン部の幅が、前記切刃の外径Dに対して0.1D〜0.8Dの範囲に設定されていることが好ましく、このような構成とすることによって、刃先部の先端部のガイド性をより確実なものとすることができる。
ここで、本発明において、前記第2マージン部の幅が、前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大させられ、かつ、前記第1マージン部の幅が、前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少させられる構成とすると、加工穴の内壁面に食い付くように作用する第2マージン部の上記稜線部が、切屑排出溝よりも小さいねじれ角を有するようになり、より効果的に切削抵抗の低減を図ることができる。そして、より安定したガイド性が必要となる刃先部の先端部では、第1マージン部の幅を大きく設定することができ、刃先部の後端側へ向けては、第2マージン部の幅を大きくしていくことができるため、第1マージン部によって刃先部の安定したガイド性を確保するとともに、加工穴の内壁面に摺接する第2マージン部の領域を増やして、バニシング効果による加工穴の内壁面精度の向上効果を得ることができる。
さらに、前記第1マージン部の幅が前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少するときの変化傾向と、前記第2マージン部の幅が前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大するときの変化傾向とが、互いに略同一となるように設定されている。
このような構成とすることにより、周方向における第1マージン部の幅と第2マージン部の幅との和が軸線方向に沿って略一定となるように設定され、たとえ再研磨を施してドリルを再利用する場合であっても、その性能が変化してしまうようなことがない。
以下、本発明の第1実施形態を添付した図1〜図4を参照しながら説明する。
本第1実施形態によるドリルのドリル本体10は、図1及び図2に示すように、超硬合金等の硬質材料によって軸線O回りに回転される軸線Oを中心とした略円柱状に形成されており、その後端側部分が工作機械の回転軸に把持されるシャンク部11とされるとともに、先端側部分が刃先部12とされている。
刃先部12の外周には、先端逃げ面13から軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい略一定のねじれ角でドリル回転方向T後方側へ向けて螺旋状にねじれる一対の切屑排出溝14,14が軸線Oに対して対称に形成されていて、これら切屑排出溝14,14のドリル回転方向T前方側を向く内壁面14A,14Aと先端逃げ面13との交差稜線部にそれぞれ切刃15,15が形成されている。
刃先部12の先端逃げ面13は、図3に示すように、切屑排出溝14,14が交差することによって切刃15,15がドリル回転方向T前方側の稜線部に形成された第1逃げ面13A,13Aと、これら第1逃げ面13A,13Aのドリル回転方向T後方側に連なる第2逃げ面13B,13Bとから構成された多段面状をなしていて、切刃15,15には、後述するシンニング部20,20も含めてドリル回転方向T後方側へ向かうにしたがい多段的に大きくなるような逃げが与えられている。
さらに、この先端逃げ面13は、内周側から外周側へ向かうにしたがい刃先部12の後端側へ向けて傾斜させられており、切刃15,15に所定の先端角が付されるようになっている。
なお、先端逃げ面13における第2逃げ面13B,13Bには、ドリル本体10の内部で、シャンク部11から軸線O方向の先端側へ向かって、切屑排出溝14,14と同様に、軸線O回りにねじれつつ延びる一対のクーラント穴10A,10Aがそれぞれ開口させられており、切削加工の際には、このクーラント穴10A,10Aから切削部位にクーラントが供給される。
また、切屑排出溝14のドリル回転方向T前方側及び後方側を向く内壁面14A,14Bの先端側には、内壁面14Aの内周側部分からこの内壁面14Aに接続される内壁面14Bの内周側部分及び外周側部分までの先端逃げ面13(第1逃げ面13A及び第2逃げ面13B)との交差稜線部分が、ドリル回転方向T後方側へ向かうにしたがい軸線O方向の後端側へ向かうように斜めに切り欠かれることによって、ヒール部31を含むランド部30にまで達するようなシンニング部20が形成されている。
したがって、切刃15の内周端側は、このシンニング部20と第1逃げ面13Aとの交差稜線部に形成されて、先端逃げ面13の中心に位置する軸線Oへ向けて延びるシンニング切刃部21とされている。
なお、切刃15において、シンニング切刃部21とこれ以外の部分とが交差する部分は、軸線O方向の先端側から見てドリル回転方向T前方側に凸となる曲線または直線によって滑らかに接続されている。
この切屑排出溝14の両内壁面14A,14Bに交差して内周側及び軸線O方向の先端側へ向けて延びるシンニング部20において、切屑排出溝14の両内壁面14A,14B同士の接続部分(切屑排出溝13の溝底)と交差してシンニング切刃部21に連なる部分は、ドリル回転方向T前方側を向いて、軸線O方向に沿って延在する平面状の第1シンニング面22とされている。
また、シンニング部20において、切屑排出溝14におけるドリル回転方向T後方側を向く内壁面14Bと交差して第2逃げ面13Bに連なる部分は、ドリル回転方向T後方側を向いて、ランド部30(ヒール部31を含む)にまで達するように延在し、ドリル回転方向T後方側へ向かうにしたがい軸線O方向の後端側へ向かうように傾斜する平面状の第2シンニング面23とされている。
そして、シンニング部20は、これを構成する第1シンニング面22と第2シンニング面23とが鈍角に交差させられて谷形をなしており、これら第1シンニング面22と第2シンニング面23との交差部分は、切屑排出溝14の両内壁面14A,14B同士の接続部分(切屑排出溝14の溝底)から、切刃15の内周端(シンニング切刃部21の内周端)へ向けて、つまり、先端逃げ面13の中心に位置する軸線Oへ向けて延びるように延在し、内周側へ向かうにしたがい軸線O方向の先端側へ向かうように傾斜する谷底部24となっている。
ここで、刃先部12における一対の切屑排出溝14,14を除く外周面、すなわち刃先部12におけるランド部30は、軸線Oに直交する断面で見たとき、図3から理解できるように、切屑排出溝14のドリル回転方向T前方側を向く内壁面14Aの外周側稜線部に交差して、軸線Oを中心とした略円弧状をなす第1マージン部32と、この第1マージン部32のドリル回転方向T後方側に連なり、第1マージン部32がなす円弧よりも一段小さい外径を有する軸線Oを中心とした略円弧状をなす二番取り面33と、この二番取り面33のドリル回転方向T後方側に連なり、切屑排出溝14のドリル回転方向T後方側を向く内壁面14Bの外周側稜線部(ヒール部31)と交差して、第1マージン部32がなす円弧と略同一の外径を有する軸線Oを中心とした略円弧状をなす第2マージン部34とから構成されている。
ランド部30に形成された第1,第2マージン部32,34のそれぞれは、切屑排出溝14と同様に、先端逃げ面13に交差する部分から軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい略一定のねじれ角でドリル回転方向T後方側へ向けて螺旋状にねじれるように形成されている。
これら第1,第2マージン部32,34のうち、切屑排出溝14のドリル回転方向T後方側に隣接する第1マージン部32のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角と略同一に設定され、切屑排出溝14のドリル回転方向T前方側に隣接する第2マージン部34のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角よりも大きくなるように設定されている。
そのため、図4に示すように、第1マージン部32は、軸線O回りの周方向での幅d1が軸線O方向に沿って略一定とされ、第2マージン部34は、軸線O回りの周方向での幅d2が軸線O方向の後端側(図4における上方側)へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で漸次減少させられている。
なお、図4は、略一定のねじれ角で螺旋状にねじれる切屑排出溝14を軸線O方向に沿って略直線状に延びる直溝として考えたときの第1マージン部32及び第2マージン部34を示す仮想の展開側面図である。
上述したように、第2マージン部34は、その周方向での幅d2が軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少していくように形成されているのであるが、実際には、切屑排出溝14の内壁面14A,14Bの先端側にヒール部31を含むランド部30にまで達するようなシンニング部20が形成されていることから、この第2マージン部34は、図4中の斜線領域Aがシンニング部20の第2シンニング面23によって切り欠かれてなくなっており、その周方向での幅d2が単に軸線O方向の後端側へ向けて漸次減少していくのではない。
つまり、第2マージン部34の周方向での幅d2は、ヒール部31における軸線O方向での先端31Aに交差するように形成されたシンニング部20の存在により、第2マージン部34の軸線O方向での先端34Aからヒール部31の先端31Aまでの軸線O方向に沿った範囲において、軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で漸次増大し、ヒール部31の先端31Aにおいて、最大値D2をとり、ヒール部31の先端31Aから第2マージン部34の軸線O方向での後端34Bまでの軸線O方向に沿った範囲において、軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で漸次減少していくのである。
ここで、第2マージン部34の周方向での幅d2の最大値D2は、切刃15,15の外径D(切刃15,15の軸線O回りの回転軌跡がなす円の最大外径)に対して、0.1D〜0.8Dの範囲に設定されている(なお、第1マージン部32の周方向での幅d1は、例えば切刃15,15の外径Dに対して0.02D〜0.06Dの範囲に設定されている)。
また、軸線O方向に沿って略一定の幅d1を有する第1マージン部32は、刃先部12の略全長に亘って形成されているのであるが、軸線O方向の後端側へ向けて漸次減少する幅d2を有する第2マージン部34は、本第1実施形態では、刃先部12の略全長に亘って形成されているのではなくその途中部分で切り上げられており、第2マージン部34の軸線O方向での後端34Bが刃先部12の途中部分に位置させられている。
しかしながら、この第2マージン部34の軸線O方向での後端34Bの位置は、第2マージン部34に与えられるねじれ角や第2マージン部34の幅d2に応じて適宜変化するものであり、第2マージン部34が刃先部12の略全長に亘って形成されることもあり得る。
このような構成とされたドリルは、そのドリル本体10が軸線O回りに回転されつつ軸線O方向の先端側へ向かって送られることにより、被削材に対して加工穴を形成していくものであり、この穴明け加工中には、形成される加工穴の内壁面に対して第1,第2マージン部32,34が摺接することによって、刃先部12がガイドされるようになっている。
以上説明したような本第1実施形態のドリルによれば、まず、第2マージン部34の幅d2が軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少させられていて、この第2マージン部34において、加工穴の内壁面に食い付くように作用するドリル回転方向T前方側に位置する稜線部34Cが、切屑排出溝14よりも大きいねじれ角を有するようになっているため、効果的に切削抵抗の低減を図ることができる。
そして、より安定したガイド性が必要となる刃先部12の先端部に位置する第2マージン部34については、十分な大きさの幅d2を設定してやることで、この刃先部12の先端部を安定してガイドすることができる。
さらに、それほど安定したガイド性が必要ではなくなっていく刃先部12の後端側へ向けては、第2マージン部34の幅d2が漸次減少していくことにより、刃先部12のガイド性を損なうことなく、加工穴の内壁面に摺接する第1及び第2マージン部32,34の領域を必要十分な大きさに抑制して、さらなる切削抵抗の低減を図ることができる。
また、本第1実施形態においては、刃先部12のヒール部31の先端31Aでの第2マージン部34の幅d2、つまり第2マージン部34の幅d2の最大値D2が、切刃15,15の外径Dに対して0.1D〜0.8Dの範囲に設定されていることから、切削抵抗の増大を招くことなく、刃先部12の先端部のガイド性をより確実なものとすることができる。
なお、この第2マージン部34の幅d2の最大値D2については、好ましくは、0.2D〜0.5Dの範囲に設定されるのがよい。
次に、本発明の第2実施形態を添付した図5〜図7を参照しながら説明するが、上述した第1実施形態と同様の部分についてはその説明を省略する。
本第2実施形態によるドリルの第1,第2マージン部32,34のうち、切屑排出溝14のドリル回転方向T後方側に隣接する第1マージン部32のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角よりも大きくなるように設定され、切屑排出溝14のドリル回転方向T前方側に隣接する第2マージン部34のねじれ角も、切屑排出溝14のねじれ角よりも大きくなるように設定されている。
そのため、図7に示すように、第1マージン部32は、軸線O回りの周方向での幅d1が軸線O方向の後端側(図7における上方側)へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で漸次増大させられ、第2マージン部34は、軸線O回りの周方向での幅d2が軸線O方向の後端側(図7における上方側)へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で漸次減少させられている。
なお、図7は、略一定のねじれ角で螺旋状にねじれる切屑排出溝14を軸線O方向に沿って略直線状に延びる直溝として考えたときの第1マージン部32及び第2マージン部34を示す仮想の展開側面図である。
ここで、本第2実施形態では、第1マージン部32のねじれ角と第2マージン部34のねじれ角とが、互いに略同一となるように設定されており、これにともない、第1マージン部32の幅d1が軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大するときの変化傾向と、第2マージン部34の幅d2が軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少するときの変化傾向とが、互いに略同一となるように設定されている。
そのため、周方向での第1マージン部32の幅d1と第2マージン部の幅d2との和(d1+d2)が、ヒール部31の先端31Aから第2マージン部34の後端34Bまでの軸線O方向に沿った範囲において、軸線O方向に沿って略一定となるように設定されている。つまり、周方向で第1マージン部32と第2マージン部34との間に位置する二番取り面33の幅が、軸線O方向に沿って略一定となるように設定されているのである。
また、軸線O方向の後端側へ向けて漸次増大する幅d1を有する第1マージン部32は、刃先部12の略全長に亘って形成されているのであるが、軸線O方向の後端側へ向けて漸次減少する幅d2を有する第2マージン部34は、本第2実施形態では、刃先部12の略全長に亘って形成されているのではなくその途中部分で切り上げられており、第2マージン部34の軸線O方向での後端34Bが刃先部12の途中部分に位置させられている。
しかしながら、この第2マージン部34の軸線O方向での後端34Bの位置は、第2マージン部34に与えられるねじれ角や第2マージン部34の幅d2に応じて適宜変化するものであり、第2マージン部34が刃先部12の略全長に亘って形成されることもあり得る。
以上説明したような本第2実施形態のドリルによれば、まず、第2マージン部34の幅d2が軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少させられていて、この第2マージン部34において、加工穴の内壁面に食い付くように作用するドリル回転方向T前方側に位置する稜線部34Cが、切屑排出溝14よりも大きいねじれ角を有するようになっているため、効果的に切削抵抗の低減を図ることができる。
そして、より安定したガイド性が必要となる刃先部12の先端部に位置する第2マージン部34については、十分な大きさの幅d2を設定してやることで、この刃先部12の先端部を安定してガイドすることができる。
さらに、刃先部12の後端側へ向けては、第1マージン部32の幅d1が漸次増大していくことにより、加工穴の内壁面に摺接する第1マージン部32の領域を増やして、バニシング効果による加工穴の内壁面精度の向上効果を得ることができる。
加えて、第1マージン部32の幅d1が増大するときの変化傾向と第2マージン部34の幅d2が減少するときの変化傾向とが、互いに略同一となるように設定されているため、周方向における第1マージン部32の幅d1と第2マージン部34の幅d2との和(d1+d2)が軸線O方向に沿って略一定となり、たとえ再研磨を施してドリルを再利用する場合であっても、その性能を安定して維持し続けることができる。
また、周方向で第1マージン部32と第2マージン部34との間に位置する二番取り面33の幅が軸線O方向で略一定となるように設定されるため、ドリルの製造工程において、刃先部12のランド部30を研磨するときに、容易に二番取り面33を形成することができる。
次に、本発明の第3実施形態を添付した図8を参照しながら説明するが、上述した第1〜2実施形態と同様の部分についてはその説明を省略する。また、以下の各実施形態においては、第2シンニング面23によって切り欠かれる上記斜線領域Aについての説明を省略している。
本第3実施形態によるドリルの第1,第2マージン部32,34のうち、切屑排出溝14のドリル回転方向T後方側に隣接する第1マージン部32のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角よりも小さくなるように設定され、切屑排出溝14のドリル回転方向T前方側に隣接する第2マージン部34のねじれ角も、切屑排出溝14のねじれ角よりも小さくなるように設定されている。
そのため、図8に示すように、第1マージン部32は、軸線O回りの周方向での幅d1が軸線O方向の後端側(図8における上方側)へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で漸次減少させられ、第2マージン部34は、軸線O回りの周方向での幅d2が軸線O方向の後端側(図8における上方側)へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で漸次増大させられている。
なお、図8は、略一定のねじれ角で螺旋状にねじれる切屑排出溝14を軸線O方向に沿って略直線状に延びる直溝として考えたときの第1マージン部32及び第2マージン部34を示す仮想の展開側面図である。
ここで、本第3実施形態では、第1マージン部32のねじれ角と第2マージン部34のねじれ角とが、互いに略同一となるように設定されており、これにともない、第1マージン部32の幅d1が軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少するときの変化傾向と、第2マージン部34の幅d2が軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大するときの変化傾向とが、互いに略同一となるように設定されている。
そのため、周方向での第1マージン部32の幅d1と第2マージン部の幅d2との和(d1+d2)が、ヒール部31の先端31A(図示略)から第1マージン部32の後端32Bまでの軸線O方向に沿った範囲において、軸線O方向に沿って略一定となるように設定されている。つまり、周方向で第1マージン部32と第2マージン部34との間に位置する二番取り面33の幅が、軸線O方向に沿って略一定となるように設定されているのである。
また、軸線O方向の後端側へ向けて漸次増大する幅d2を有する第2マージン部34は、刃先部12の略全長に亘って形成されているのであるが、軸線O方向の後端側へ向けて漸次減少する幅d1を有する第1マージン部32は、本第3実施形態では、刃先部12の略全長に亘って形成されているのではなくその途中部分で切り上げられており、第1マージン部32の軸線O方向での後端32Bが刃先部12の途中部分に位置させられている。
しかしながら、この第1マージン部32の軸線O方向での後端32Bの位置は、第1マージン部32に与えられるねじれ角や第1マージン部32の幅d1に応じて適宜変化するものであり、第1マージン部32が刃先部12の略全長に亘って形成されることもあり得る。
以上説明したような本第3実施形態のドリルによれば、まず、第2マージン部34の幅d2が軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大させられていて、この第2マージン部34において、加工穴の内壁面に食い付くように作用するドリル回転方向T前方側に位置する稜線部34Cが、切屑排出溝14よりも小さいねじれ角を有するようになっているため、効果的に切削抵抗の低減を図ることができる。
そして、より安定したガイド性が必要となる刃先部12の先端部に位置する第1マージン部32については、十分な大きさの幅d1を設定してやることで、この刃先部12の先端部を安定してガイドすることができる。
さらに、刃先部12の後端側へ向けては、第2マージン部34の幅d2が漸次増大していくことにより、加工穴の内壁面に摺接する第2マージン部34の領域を増やして、バニシング効果による加工穴の内壁面精度の向上効果を得ることができる。
加えて、第1マージン部32の幅d1が減少するときの変化傾向と第2マージン部34の幅d2が増大するときの変化傾向とが、互いに略同一となるように設定されているため、周方向における第1マージン部32の幅d1と第2マージン部34の幅d2との和(d1+d2)が軸線O方向に沿って略一定となり、たとえ再研磨を施してドリルを再利用する場合であっても、その性能を安定して維持し続けることができる。
また、周方向で第1マージン部32と第2マージン部34との間に位置する二番取り面33の幅が軸線O方向で略一定となるように設定されるため、ドリルの製造工程において、刃先部12のランド部30を研磨するときに、容易に二番取り面33を形成することができる。
次に、本発明の第4実施形態を添付した図9を参照しながら説明するが、上述した第1〜3実施形態と同様の部分についてはその説明を省略する。
本第4実施形態によるドリルの第1,第2マージン部32,34のうち、切屑排出溝14のドリル回転方向T後方側に隣接する第1マージン部32のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角よりも小さくなるように設定され、切屑排出溝14のドリル回転方向T前方側に隣接する第2マージン部34のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角よりも大きくなるように設定されている。
そのため、図9に示すように、第1マージン部32は、軸線O回りの周方向での幅d1が軸線O方向の後端側(図9における上方側)へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で漸次減少させられ、第2マージン部34も、軸線O回りの周方向での幅d2が軸線O方向の後端側(図9における上方側)へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で漸次減少させられている。
なお、図9は、略一定のねじれ角で螺旋状にねじれる切屑排出溝14を軸線O方向に沿って略直線状に延びる直溝として考えたときの第1マージン部32及び第2マージン部34を示す仮想の展開側面図である。
また、軸線O方向の後端側へ向けて漸次減少する幅d1を有する第1マージン部32と、同じく軸線O方向の後端側へ向けて漸次減少する幅d2を有する第2マージン部34とは、本第3実施形態では、刃先部12の略全長に亘って形成されているのではなくその途中部分で切り上げられており、第1及び第2マージン部32,34の軸線O方向での後端32B,34Bが刃先部12の途中部分に位置させられている。
しかしながら、この第1及び第2マージン部32,34の軸線O方向での後端32B,34Bの位置は、第1及び第2マージン部32,34に与えられるねじれ角や第1及び第2マージン部32,34の幅d1,d2に応じて適宜変化するものであり、第1及び第2マージン部32,34が刃先部12の略全長に亘って形成されることもあり得る。
以上説明したような本第4実施形態のドリルによれば、まず、第2マージン部34の幅d2が軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少させられていて、この第2マージン部34において、加工穴の内壁面に食い付くように作用するドリル回転方向T前方側に位置する稜線部34Cが、切屑排出溝14よりも大きいねじれ角を有するようになっているため、効果的に切削抵抗の低減を図ることができる。
そして、より安定したガイド性が必要となる刃先部12の先端部に位置する第1及び第2マージン部32,34については、十分な大きさの幅d1,d2を設定してやることで、この刃先部12の先端部を安定してガイドすることができる。
さらに、それほど安定したガイド性が必要ではなくなっていく刃先部12の後端側へ向けては、第1及び第2マージン部32,34の幅d1,d2が漸次減少していくことにより、刃先部12のガイド性を損なうことなく、加工穴の内壁面に摺接する第1及び第2マージン部32,34の領域を必要十分な大きさに抑制して、さらなる切削抵抗の低減を図ることができる。
次に、本発明の第5実施形態を添付した図10を参照しながら説明するが、上述した第1〜4実施形態と同様の部分についてはその説明を省略する。
本第5実施形態によるドリルの第1,第2マージン部32,34のうち、切屑排出溝14のドリル回転方向T後方側に隣接する第1マージン部32のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角と略同一に設定され、切屑排出溝14のドリル回転方向T前方側に隣接する第2マージン部34のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角よりも小さくなるように設定されている。
そのため、図10に示すように、第1マージン部32は、軸線O回りの周方向での幅d1が軸線O方向に沿って略一定とされ、第2マージン部34は、軸線O回りの周方向での幅d2が軸線O方向の後端側(図10における上方側)へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で漸次増大させられている。
なお、図10は、略一定のねじれ角で螺旋状にねじれる切屑排出溝14を軸線O方向に沿って略直線状に延びる直溝として考えたときの第1マージン部32及び第2マージン部34を示す仮想の展開側面図である。
以上説明したような本第5実施形態のドリルによれば、まず、第2マージン部34の幅d2が軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大させられていて、この第2マージン部34において、加工穴の内壁面に食い付くように作用するドリル回転方向T前方側に位置する稜線部34Cが、切屑排出溝14よりも小さいねじれ角を有するようになっているため、効果的に切削抵抗の低減を図ることができる。
そして、刃先部12の後端側へ向けては、第2マージン部34の幅d2が漸次増大していくことにより、加工穴の内壁面に摺接する第1及び第2マージン部32,34の領域を増やして、バニシング効果による加工穴の内壁面精度の向上効果を得ることができる。
次に、本発明の第6実施形態を添付した図11を参照しながら説明するが、上述した第1〜5実施形態と同様の部分についてはその説明を省略する。
本第6実施形態によるドリルの第1,第2マージン部32,34のうち、切屑排出溝14のドリル回転方向T後方側に隣接する第1マージン部32のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角よりも大きくなるように設定され、切屑排出溝14のドリル回転方向T前方側に隣接する第2マージン部34のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角よりも小さくなるように設定されている。
そのため、図11に示すように、第1マージン部32は、軸線O回りの周方向での幅d1が軸線O方向の後端側(図11における上方側)へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で漸次増大させられ、第2マージン部34も、軸線O回りの周方向での幅d2が軸線O方向の後端側(図11における上方側)へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で漸次増大させられている。
なお、図11は、略一定のねじれ角で螺旋状にねじれる切屑排出溝14を軸線O方向に沿って略直線状に延びる直溝として考えたときの第1マージン部32及び第2マージン部34を示す仮想の展開側面図である。
以上説明したような本第6実施形態のドリルによれば、まず、第2マージン部34の幅d2が軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大させられていて、この第2マージン部34において、加工穴の内壁面に食い付くように作用するドリル回転方向T前方側に位置する稜線部34Cが、切屑排出溝14よりも小さいねじれ角を有するようになっているため、効果的に切削抵抗の低減を図ることができる。
そして、刃先部12の後端側へ向けては、第1及び第2マージン部32,34の幅d1,d2が漸次増大していくことにより、加工穴の内壁面に摺接する第1及び第2マージン部32,34の領域を増やして、バニシング効果による加工穴の内壁面精度の向上効果を得ることができる。
次に、本発明の第7実施形態を添付した図12を参照しながら説明するが、上述した第1〜6実施形態と同様の部分についてはその説明を省略する。
本第7実施形態によるドリルの第1,第2マージン部32,34のうち、切屑排出溝14のドリル回転方向T後方側に隣接する第1マージン部32のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角よりも小さくなるように設定され、切屑排出溝14のドリル回転方向T前方側に隣接する第2マージン部34のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角と略同一に設定されている。
そのため、図12に示すように、第1マージン部32は、軸線O回りの周方向での幅d1が軸線O方向の後端側(図12における上方側)へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で漸次減少させられ、第2マージン部34は、軸線O回りの周方向での幅d2が軸線O方向に沿って略一定とされている。
なお、図12は、略一定のねじれ角で螺旋状にねじれる切屑排出溝14を軸線O方向に沿って略直線状に延びる直溝として考えたときの第1マージン部32及び第2マージン部34を示す仮想の展開側面図である。
また、軸線O方向に沿って略一定の幅d2を有する第2マージン部34は、刃先部12の略全長に亘って形成されているのであるが、軸線O方向の後端側へ向けて漸次減少する幅d1を有する第1マージン部32は、本第1実施形態では、刃先部12の略全長に亘って形成されているのではなくその途中部分で切り上げられており、第1マージン部32の軸線O方向での後端32Bが刃先部12の途中部分に位置させられている。
しかしながら、この第1マージン部32の軸線O方向での後端32Bの位置は、第2マージン部32に与えられるねじれ角や第2マージン部32の幅d1に応じて適宜変化するものであり、第1マージン部32が刃先部12の略全長に亘って形成されることもあり得る。
以上説明したような本第7実施形態のドリルによれば、まず、第1マージン部32の幅d1が軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少させられていて、この第2マージン部32におけるドリル回転方向T後方側に位置する稜線部32Cが、切屑排出溝14よりも小さいねじれ角を有するようになっているため、切削抵抗の低減を図ることができる。
そして、より安定したガイド性が必要となる刃先部12の先端部に位置する第1マージン部32については、十分な大きさの幅d1を設定してやることで、この刃先部12の先端部を安定してガイドすることができる。
さらに、それほど安定したガイド性が必要ではなくなっていく刃先部12の後端側へ向けては、第1マージン部32の幅d1が漸次減少していくことにより、刃先部12のガイド性を損なうことなく、加工穴の内壁面に摺接する第1及び第2マージン部32,34の領域を必要十分な大きさに抑制して、さらなる切削抵抗の低減を図ることができる。
次に、本発明の第8実施形態を添付した図13を参照しながら説明するが、上述した第1〜7実施形態と同様の部分についてはその説明を省略する。
本第8実施形態によるドリルの第1,第2マージン部32,34のうち、切屑排出溝14のドリル回転方向T後方側に隣接する第1マージン部32のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角よりも大きくなるように設定され、切屑排出溝14のドリル回転方向T前方側に隣接する第2マージン部34のねじれ角は、切屑排出溝14のねじれ角と略同一に設定されている。
そのため、図13に示すように、第1マージン部32は、軸線O回りの周方向での幅d1が軸線O方向の後端側(図13における上方側)へ向かうにしたがい略一定の変化傾向で増大させられ、第2マージン部34は、軸線O回りの周方向での幅d2が軸線O方向に沿って略一定とされている。
なお、図13は、略一定のねじれ角で螺旋状にねじれる切屑排出溝14を軸線O方向に沿って略直線状に延びる直溝として考えたときの第1マージン部32及び第2マージン部34を示す仮想の展開側面図である。
以上説明したような本第8実施形態のドリルによれば、まず、第1マージン部32の幅d1が軸線O方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大させられていて、この第2マージン部32におけるドリル回転方向T後方側に位置する稜線部32Cが、切屑排出溝14よりも大きいねじれ角を有するようになっているため、切削抵抗の低減を図ることができる。
そして、刃先部12の後端側へ向けては、第1マージン部32の幅d1が漸次増大していくことにより、加工穴の内壁面に摺接する第1及び第2マージン部32,34の領域を増やして、バニシング効果による加工穴の内壁面精度の向上効果を得ることができる。
以上、第1〜第8実施形態のそれぞれについて説明したが、実際の穴明け加工に際しては、被削材の種類や穴明け加工条件などにより、十分な効果を得ることができる実施形態に基づいたドリルが適宜選択されて用いられる。
本発明の第1実施形態によるドリルを示す側面図である。 本発明の第1実施形態によるドリルを示す要部拡大側面図である。 本発明の第1実施形態によるドリルを示す先端面図である。 本発明の第1実施形態によるドリルのマージン部を示す仮想の展開側面図である。 本発明の第2実施形態によるドリルを示す側面図である。 本発明の第2実施形態によるドリルを示す要部拡大側面図である。 本発明の第2実施形態によるドリルのマージン部を示す仮想の展開側面図である。 本発明の第3実施形態によるドリルのマージン部を示す仮想の展開側面図である。 本発明の第4実施形態によるドリルのマージン部を示す仮想の展開側面図である。 本発明の第5実施形態によるドリルのマージン部を示す仮想の展開側面図である。 本発明の第6実施形態によるドリルのマージン部を示す仮想の展開側面図である。 本発明の第7実施形態によるドリルのマージン部を示す仮想の展開側面図である。 本発明の第8実施形態によるドリルのマージン部を示す仮想の展開側面図である。
符号の説明
10 ドリル本体
12 刃先部
13 先端逃げ面
14 切屑排出溝
15 切刃
20 シンニング部
30 ランド部
31 ヒール部
31A ヒール部の先端
32 第1マージン部
33 二番取り面
34 第2マージン部
O 軸線
T ドリル回転方向

Claims (3)

  1. 軸線回りに回転されるドリル本体の先端側部分である刃先部の外周に後端側へ向けて延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く内壁面と前記刃先部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成され、かつ、前記刃先部のランド部に、前記切屑排出溝のドリル回転方向後方側に隣接する第1マージン部と、前記切屑排出溝のドリル回転方向前方側に隣接する第2マージン部とが形成されたドリルにおいて、
    前記第2マージン部の幅が、前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少させられており、
    前記第1マージン部の幅が、前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大させられており、
    前記第1マージン部の幅が前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大するときの変化傾向と、前記第2マージン部の幅が前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少するときの変化傾向とが、互いに略同一となるように設定されていることを特徴とするドリル。
  2. 請求項に記載のドリルにおいて、
    前記刃先部のヒール部の先端での前記第2マージン部の幅が、前記切刃の外径Dに対して0.1D〜0.8Dの範囲に設定されていることを特徴とするドリル。
  3. 軸線回りに回転されるドリル本体の先端側部分である刃先部の外周に後端側へ向けて延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝のドリル回転方向前方側を向く内壁面と前記刃先部の先端逃げ面との交差稜線部に切刃が形成され、かつ、前記刃先部のランド部に、前記切屑排出溝のドリル回転方向後方側に隣接する第1マージン部と、前記切屑排出溝のドリル回転方向前方側に隣接する第2マージン部とが形成されたドリルにおいて、
    前記第2マージン部の幅が、前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大させられており、
    前記第1マージン部の幅が、前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少させられており、
    前記第1マージン部の幅が前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次減少するときの変化傾向と、前記第2マージン部の幅が前記軸線方向の後端側へ向かうにしたがい漸次増大するときの変化傾向とが、互いに略同一となるように設定されていることを特徴とするドリル。
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