JP5439821B2 - ドリルおよび該ドリルの研削加工方法 - Google Patents

ドリルおよび該ドリルの研削加工方法 Download PDF

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本発明は、被削材に穴明け加工を施すために用いられるドリルに関し、とくに、プリント配線板に穴明け加工するのに用いられるドリルおよび該ドリルの研削加工方法に関するものである。
一般に、プリント配線板に穴明け加工するドリルは、ドリル直径がきわめて小さい一方で、加工穴深さが前記ドリル直径にくらべきわめて大きい、いわゆるアスペクト比が大きいドリルである。従来からこの種のドリルとして多用されてきたのが二枚刃ドリルである。二枚刃ドリルは、二枚の切刃がドリル中心に関して対称に配置されていることから、切削バランスが良好なドリルである。しかしながら、各切刃に連なる切屑排出溝によってドリル本体の剛性が低下するため、ドリル折損や加工穴精度の劣化といった問題が生じるおそれがある。ドリル本体の剛性を高めるためドリル本体の中心部の厚み(刃幅)又はドリル本体の外周部のランドを拡大すると、切屑が加工穴の内周壁面に接触してしまい前記内周壁面の面粗さが悪化するという問題が生じる。
一枚刃ドリルは、切屑排出溝を一条しか形成しない点で、切屑排出溝によるドリル本体の剛性低下を改善するのに有効である。(例えば、特許文献1参照。)この一枚刃ドリルは、ドリル本体の先端に、その実質的な中心から半径方向に沿って1つの切刃が形成されてなる。
特開2001−277189号公報
しかしながら、特許文献1に開示された一枚刃ドリルは、切刃が非対称であるため、二枚刃ドリルにくらべ切削バランスが悪い。そのため、ドリル本体の剛性が高められているものの、切削バランスの悪さに起因するドリル本体の撓みによって加工穴の位置精度や真円度といった加工精度が悪化するおそれがあった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、従来ドリルにくらべ高精度の穴明け加工を可能にするドリルを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は以下の手段を採用する。
すなわち、請求項1に係る発明は、中心軸線まわりに回転させられるドリル本体と、前記ドリル本体の先端側部分である刃部の外周面に、前記刃部の先端面から基端側に向けて延設された二条の主溝と、前記刃部の先端面に、ドリル中心を挟んで一対に形成された先端逃げ面と、前記二条の主溝のうちの一の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記先端逃げ面との交差稜線に形成された、前記ドリル本体の外周端まで延びる第1の切刃と、前記一の主溝よりも溝長が短い他の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記刃部の先端面との交差稜線の、前記交差稜線の外周部および該外周部に連結する前記壁面をドリル回転方向後方側に切り欠く副溝によって形成された非切削部を除く内周側領域に形成された第2の切刃と、を含んでなるドリルである。
請求項1に係るドリルにおいて、一の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と先端逃げ面との交差稜線には、ドリル本体の外周端まで延びる第1の切刃が形成されていることから、被削材への穴明け加工が可能となる。
他の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記刃部の先端面との交差稜線の外周部を切り欠く副溝によって形成された非切削部は、被削材に一切接触しないので、切削抵抗の増大を防止する。
非切削部よりも内周側領域に形成された第2の切刃は、被削材に食い付くとき、第1の切刃と同時に被削材に接触し、切削バランスの悪化を防止する。
さらに、第2の切刃は第1の切刃にくらべ切刃に沿う方向の長さが短いことから、第2の切刃から生成する切屑の容積は第1の切刃から生成する切屑の容積より小さくなる。これにより、切屑排出性を損なうことなく前記他の主溝および副溝の溝長を前記一の主溝の溝長より短くすることができるため、ドリル本体の剛性が向上する。
請求項2に係る発明は、前記第2の切刃と、該第2の切刃に対応する前記第1の切刃の内周側領域とは、ドリル中心を基準として点対称の関係にある請求項1に記載のドリルである。
請求項3に係る発明は、前記一の主溝のリーディングエッジに連結する刃部の外周面、ならびに、前記副溝および他の主溝の少なくとも一方のリーディングエッジに連結する刃部の外周面のうち少なくともいずれか一方には、加工穴の内周壁面に摺接可能なランドが形成され、該ランドの外周面の円周方向中間部に、前記外周面に対して内側に没入し、かつ該ランドの先端から前記中心軸線方向基端側へ延びる凹溝が形成されている請求項1又は請求項2に記載のドリルである。
請求項4に係る発明は、前記凹溝の溝長L3が前記一の主溝の溝長L1より短い請求項3に記載のドリルである。
請求項5に係る発明は、前記ドリル本体の先端視において、前記一の主溝のリーディングエッジに連結する刃部の外周面には、加工穴の内周壁面に摺接可能なランドが形成され、前記ランドの少なくとも一部が、ドリル中心を通りかつ前記第1の切刃に沿う方向に略直角な方向に延びる仮想直線に対する角度(ドリル回転方向前方側を正とする。)が−30°〜+30°の範囲に存在している請求項1〜4のいずれ一項に記載のドリルである。
請求項6に係る発明は、前記刃部の外周面を該ドリルの切刃外径と略等しい外径となるように研削加工することによって、加工穴の内周壁面に摺接可能なランドを形成する第1の工程と、前記刃部の先端面を研削加工することによって前記先端面に所定の逃げ角を有する先端逃げ面を形成する第2の工程と、前記刃部の外周面に前記刃部の先端から基端側に向けて延びる一の主溝を研削加工することによって、前記一の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記先端逃げ面との交差稜線に、前記ドリル本体の外周端まで延びる第1の切刃を形成する第3の工程と、前記刃部の外周面に前記刃部の先端から前記中心軸線方向基端側へ延びていてその溝長が前記一の主溝の溝長より短い他の主溝を研削加工することによって、前記他の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記先端逃げ面との交差稜線の少なくとも内周側領域に第2の切刃を形成する第4の工程と、前記交差稜線の少なくとも内周側領域を除く外周部および前記外周部に連結する前記他の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面の外周部をドリル回転方向後方側に切り欠く副溝を研削加工することによって、前記第2の切刃よりも外周側領域に非切削部を形成する第5の工程と、を含んでなるドリルの研削加工方法である。
請求項6に係る発明によれば、第1の工程では、加工穴の内周壁面に摺接可能なランドを形成することによって、前記ランドのガイド作用により加工穴精度に優れたドリルを提供することができる。
第2の工程では、刃部の先端面に逃げ角を有する先端逃げ面を形成することで、前記先端逃げ面と被削材の接触を抑制した、切削抵抗の低いドリルを提供できる。
前記第3の工程では、前記一の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記先端逃げ面との交差稜線に、ドリル本体の外周端まで延びる第1の切刃を形成することで、被削材への穴明け加工が可能なドリルを提供できる。
前記第4の工程では、他の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と先端逃げ面との交差稜線に形成された第2の切刃は、第5の工程で前記交差稜線の外周部および前記外周部に連結する前記壁面の外周部に形成された非切削部で切り欠かれることによって、前記交差稜線の内周側領域にのみ形成される。これにより、切削抵抗を低減するとともに、被削材に食い付くときに第1の切刃と第2の切刃とが被削材に同時に接触して切削バランスの悪化を防止したドリルを提供することができる。
さらに、他の主溝および副溝の溝長が一の主溝の溝長よりも短いことからドリル本体の剛性を高める。しかも、第2の切刃から生成する切屑の容積が小さくなることから切屑排出性の悪化を防止したドリルを提供できる。
請求項7に係る発明は、前記一の主溝のリーディングエッジに連結する刃部の外周面、ならびに、前記副溝および他の主溝の少なくとも一方のリーディングエッジに連結する刃部の外周面のうち少なくともいずれか一方に形成された加工穴の内周壁面に摺接可能なランドの外周面の円周方向中間部に、前記外周面に対して内側に没入し、かつ該ランドの先端から前記中心軸線方向基端側へ延びる凹溝を研削加工する第6の工程を含む請求項6に記載のドリルの研削加工方法である。
請求項8に係る発明は、前記第3および第4の工程の研削加工に使用する各研削砥石が同一である請求項6に記載のドリルの研削加工方法である。
請求項9に係る発明は、前記第4および第5の工程の研削加工に使用する研削砥石が同一である請求項6に記載のドリルの研削加工方法である。
請求項10に係る発明は、前記第4、第5および第6の工程の研削加工に使用されるすべての研削砥石が同一である請求項7に記載のドリルの研削加工方法である。
本発明に係るドリルおよび該ドリルの研削加工方法によれば、被削材へ食い付くときの切削バランスに優れるとともに、切削抵抗の増大およびドリル本体の剛性低下を防止して、高精度の穴明け加工を可能にするドリルを提供することができる。
本発明の実施形態に係るドリルの先端視正面図である。 図1に示すドリルの要部の側面図である。 図1に示すドリルの先端から中心軸線方向に切刃外径の100%だけ基端側に移動した位置での軸直角断面図である。 図1に示すドリルの変形例の先端視正面図である。 一の主溝のリーディングエッジに連結するランドの態様に関する変形例の先端視正面図である。
以下に、本発明の実施形態に係るドリルについて、図を参照して説明する。
このドリルは、図2に図示するように中心軸線CLまわりに回転されるドリル本体10の先端側に設けた刃部11Aと、基端側に設けたシャンク部11B(一部を図示する。)と、刃部11Aとシャンク部11Bとの間に設けたテーパ状段部11Cとを備えてなる。テーパ状段部11Cを省略して、刃部11Aとシャンク部11Bとが直接的に連結されてもよい。少なくとも刃部11Aは、超硬合金、硬質膜を被覆した超硬合金、サーメット、ダイヤモンド焼結体、工具鋼、高速度鋼等の公知材料から構成されている。
刃部の外周面13には、該刃部11Aの先端から基端側に向けて螺旋状に延びる二条の主溝20、30が形成される。夫々の主溝20、30の軸直角断面形状は特に限定されず、ねじれの有無、ねじれの向き又はねじれ角の限定もない。望ましくは各主溝20、30は、ドリル中心に関してほぼ対称的な関係にあり、刃部11Aの先端から基端側にいくにつれドリル回転方向K後方側にねじれる、いわゆる右ねじれ溝で形成され、そのねじれ角θが33°〜56°の範囲となるように形成される。
刃部の先端面12には、ドリル中心に関してほぼ対称的な一対の先端逃げ面12a、12bが形成される。これら先端逃げ面12a、12bは、ドリル回転方向K後方側へいくにしたがい基端側へ漸次後退する円錐面で形成されていて、被削材に対してクリアランスが確保されている。
一の主溝のドリル回転方向K前方側を向く壁面22と前記先端面12aとの交差稜線には、ドリル本体10の外周端まで延びる第1の切刃21が形成される。この第1の切刃21に連結する前記壁面22はすくい面とされる。
他の主溝のドリル回転方向K前方側を向く壁面32と前記先端逃げ面12bとの交差稜線の外周部(図1において破線で示した稜線。)および前記外周部に連結する前記壁面32の外周部は、副溝40によってドリル回転方向K後方側へ切り欠かれる。前記副溝40と前記先端逃げ面40との交差稜線は、中心軸線CLまわりの回転軌跡でみたとき前記第1の切刃21よりも基端側に後退する非切削部41となる。
他の主溝のドリル回転方向K前方側を向く壁面32と前記先端逃げ面12bとの交差稜線のうち前記非切削部41を除く内周側領域には、第2の切刃31が形成される。この第2の切刃31に連結する前記壁面32はすくい面とされる。第2の切刃31の中心軸線CLまわりの回転軌跡は、第1の切刃21の中心軸線CLまわりの回転軌跡のうち、前記第2の切刃31に対応する内周側領域と重複する。これにより第2の切刃31は、第1の切刃21とともに切削に作用する切刃となる。第2の切刃31と、該第2の切刃31に対応する第1の切刃21の内周側領域とは、ドリル本体の中心軸線CLに関して対称、非対称のどちらでも構わないが、望ましくは点対称な関係となるように形成される。前記第2の切刃31に沿う方向の長さ、すなわち第1の切刃の刃長W2は、前記第1の切刃21の刃長W1の50%以下、好ましくは40%以下、特に好ましくは30%以下である。
前記他の主溝の溝長L2は、前記一の主溝の溝長L1よりも短くなっている。前記一の主溝の溝長L1に対する前記他の主溝の溝長L2の比率は、前記第1の切刃21の該切刃稜線に沿う刃長W1に対する前記第2の切刃の該切刃稜線に沿う刃長W2の比率W2/W1とほぼ同じかやや大きめとされるのが望ましい。前記他の主溝30に設けられる副溝の溝長L3は、前記他の主溝の溝長L2と等しいもしくはやや小さくなっている。前記他の主溝の溝長L2および前記副溝の溝長L3は、前記第1の切刃21の外径より大きいのが好ましいが、該ドリルで加工される穴の深さより小さくてなっても構わない。
先端逃げ面12a、12bは、少なくとも1つの円錐面又は少なくとも1つの平坦面で構成され、所定の逃げ角を有している。先端逃げ面12a、12bが互いに交差する稜線は、実質的にドリル本体の中心軸線CL上を通り、夫々の主溝20、30の壁面に達するチゼルエッジ24、34となる。一の主溝20側に形成されたチゼルエッジ24は、外周端が第1の切刃21に連結することによって、ドリル中心から外周端にわたって切削作用を有する切刃を構成している。他の主溝30側に形成されたチゼルエッジ34は、外周端が第2の切刃31に連結し、ドリル中心から第2の切刃31の外周端にわたって切削作用を有する切刃を構成している。なお、各チゼルエッジ24、34の一部又は全部を削除するようにシンニングが設けられてもよい。
二条の主溝20、30の間に延びる刃部の外周面13は、その直径が前記切刃21の外径と略等しくなっており、加工穴の内周壁面に摺接可能なランド23、33とされている。図1において、副溝40のリーディングエッジに連結するランド33のランド幅t2は、前記一の主溝20のリーディングエッジに連結するランド23のランド幅t1より小さくなっている。
図4は、一の主溝20のリーディングエッジに連結するランド23の態様が異なる変形例を示す。該ドリルの先端視において、一の主溝20のリーディングエッジに連結するランド23の外周面の円周方向中間部には、前記外周面に対して内側に没入しかつ該ランド23の先端から前記中心軸線CL方向基端側へ延びる凹溝50が形成される。この凹溝50は、前記一の主溝20と略等しいねじれ角をもつ右ねじれ溝で形成される。このような凹溝50を設けたことにより、前記ランド23は、前記一の主溝のリーディングエッジに連結する第1のランド23aと、他の主溝30のヒールに連結する第2のランド23bとに分断される。
第1のランド23a又は第2のランド23bは、これらに対して円周方向反対側に位置していて他の主溝のリーディングエッジに連結するランド33に対してランド幅が夫々小さくなるように形成されるのが好ましい。また、ドリル先端視において、前記第1および第2のランド23a、23bと他の主溝20のリーディングエッジに連結するランド33とは、以下に述べる関係にあることが好ましい。すなわち、一の主溝20のリーディングエッジに連結する第1のランド23aの外周円弧の二等分点とドリル中心とを結ぶ仮想直線D1、および他の主溝30のヒール側に位置する第2のランド23bの外周円弧の二等分点とドリル中心とを結ぶ仮想直線D2を引き、前記仮想直線D1とD2とドリル外周円弧で構成される仮想の扇形を作る。このとき、副溝40のリーディングエッジに連結するランド33の少なくとも一部が前記仮想の扇形とドリル中心に関して点対称な関係にある扇形の領域内に含まれることが好ましい。つまり、前記第1および第2のランド23a、23bと、他の主溝30のリーディングエッジに連結するランド33とは、ドリル本体10の円周方向に対向する関係にあるのが好ましい。一の主溝30のリーディングエッジに連結するランド23が円周方向に3以上に分断された場合も同様である。また、以上に説明した凹溝50は、前記副溝40又は前記他の主溝のリーディングエッジに連結するランド33内に形成され、前記ランド33を2以上のランドに分断するように形成されてもよい。
一の主溝のリーディングエッジに連結するランド23の外周面に形成された凹溝50の切れ上がりは、中心軸線CL方向で前記一の主溝20の切れ上がりとほぼ等位もしくは先端側に位置する。凹溝50は、前記ランド23の外周面の円周方向中間部に限らず、前記ランド23のドリル回転方向K後方側縁部に連結するように形成してもよい。
図5は、一の主溝のリーディングエッジに連結するランド23の態様に関する変形例である。すなわち、一の主溝のリーディングエッジに連結するランド23の少なくとも一部が、ドリル中心を通りかつ第1の切刃21に沿う方向に略直角な方向に延びる仮想直線Aに対する角度(ドリル回転方向K前方側を正とする。)が−30°(α)〜+30°(β)の範囲、より好ましくは−10°(α)〜+10°(β)の範囲、特に好ましくは−10°(α)〜0°(β)の範囲に存在する。
次に、本ドリルの研削方法について説明する。まず、略丸棒状をなすドリル素材が用意される。このドリル素材において、刃部11Aとなる先端側部分およびシャンク部11Bとなる基端側部分の外周面は夫々、あらかじめ所定の外径となるように研削加工されている。ここまでの工程は従来ドリルと同様である。
次に、本ドリルの研削加工方法について工程ごとに説明する。まず第1の工程では、刃部の外周面13が該ドリルの切刃21外径と略等しい外径となるように研削加工される。
第2の工程では、刃部の先端面12に逃げ角および先端角を付与された先端逃げ面12a、12bが研削加工される。本ドリルでは、先端逃げ面12a、12bは少なくとも1つの円錐逃げ面で形成されている。この円錐逃げ面に代えて少なくとも1つの平坦な逃げ面が研削加工されてもよい。
次の第3の工程では、前記刃部の外周面13に該刃部11Aの先端から基端側へ延びる一の主溝20が研削加工される。これにより、前記一の主溝のドリル回転方向K前方側を向く壁面22と前記先端逃げ面12aとの交差稜線に、ドリル本体10の外周端まで延びる第1の切刃21が形成される。前記一の主溝20は、基端側にいくにつれドリル回転方向K後方側にねじれる、いわゆる右ねじれ溝で形成され、そのねじれ角が好ましくは33°〜56°の範囲となるように形成される。
次に第4の工程では、軸直角断面視でドリル中心に関して前記一の主溝20に対してほぼ対称的な他の主溝30が研削加工される。これにより、前記他の主溝のドリル回転方向K前方側を向く壁面32と先端逃げ面12bとの交差稜線に、前記第1の切刃21と対称形状を呈していて、後述する第2の切刃31の基礎となる切刃が形成される。前記他の主溝30は、前記一の主溝20と同様に右ねじれ溝で形成され、そのねじれ角が33°〜56°の範囲となるように形成されている。さらに、前記他の主溝の溝長L2が前記一の主溝の溝長L1よりも短くなるように形成されている。前記他の主溝の溝長L2の好ましい範囲については後述する。
次に第5の工程では、前記第4の工程で前記他の主溝30の先端側稜線に形成した切刃に隣接する副溝40が研削加工される。すなわち、前記他の主溝のドリル回転方向K前方側を向く壁面32と先端逃げ面12bとの交差稜線(前記第4の工程で形成した切刃)の外周部および前記外周部に連結する前記他の主溝の壁面32の外周部をドリル回転方向K後方側へ切り欠く副溝40が研削加工される。これにより、前記副溝40の先端側稜線には、この先端側稜線に対応する前記第1の切刃21の外周端側稜線よりも基端側に後退する非切削部41が形成される。そして、非切削部41に隣接する内周側領域には、第2の切刃31が形成される。第2の切刃31は、前記第1の切刃21の前記第2の切刃31に対応する内周側領域に対して回転軌跡を重複するように形成され、前記第1の切刃21とともに切削に作用する切刃となる。
前記第1の切刃21の該切刃に沿う刃長W1に対する第2の切刃31の該切刃に沿う刃長W2の比率W2/W1は、0<W2/W1<1の関係を満たせば適宜変更することができる。ここで、前記比率W2/W1は、前記一の主溝の溝長L1に対する前記他の主溝の溝長L2の比率L2/L1に対してほぼ等しいか、もしくはやや小さいことが望ましい。言い換えれば、前記溝長L1に対する前記溝長L2の比率L2/L1は、前記刃長W1に対する前記刃長W2の比率W2/W1に対して略等しいか、もしくはやや大きくするのが望ましい。
以上に説明した該ドリルの研削加工方法において、第5の工程の副溝40を研削加工する工程は、第4の工程の他の主溝30を研削加工する工程より後に行なわれることが望ましい。その他の工程については順番が入れ替わっても特に支障はない。
一の主溝30のリーディングエッジに連結するランド23の外周面の円周方向中間部に、該ランド23の外周面に対して内側に没入し、かつ該ランド23の先端から中心軸線CL方向基端側へ延びる凹溝50を研削加工する第5の工程が追加されてもよい。この凹溝50は、前記一の主溝30と略等しいねじれ角をもつ右ねじれ溝として研削加工される。これにより、前記ランド23には、前記凹溝50を挟んで一の主溝20のリーディングエッジ側に第1のランド23aおよび他の溝30のヒール側に第2のランド23bが互いに円周方向で離間して形成される。なお、前記凹溝50は、一の主溝に連結するランド22および副溝に連結するランド32の少なくともいずれか一方に研削加工される。
また、上述した研削加工に使用される研削砥石は、各工程で特に限定されるものではないが、一の主溝20を研削加工する第3の工程に使用される研削砥石と、他の主溝30を研削加工する第4の工程に使用される研削砥石とを共通とすることが好ましい。また、前記共通砥石で副溝40および凹溝50の少なくともいずれか一方を研削加工することがさらに好ましい。また、各工程の研削加工に使用される研削砥石は、特に限定されるものではないが、一の主溝20を研削加工する第3の工程に使用される研削砥石と、他の主溝30を研削加工する第4の工程に使用される研削砥石とを共通とすることが望ましい。さらに、第3および第4工程に使用される研削砥石と、副溝を研削加工する第5の工程に使用される研削砥石とを共通とすることが望ましい。特に、第3、第4、第5および第6の工程に使用される研削砥石を共通とすることが望ましい。
これまで説明したドリルの各構成の作用および機能について、以下に説明する。
本ドリルにおいて、第1の切刃21は、ドリル本体10の外周端まで延びる切刃となっているので、下穴の無い被削材への穴明け加工を可能とする。この第1の切刃21に連結する一の主溝の溝長L1は、該ドリルで加工される穴の深さより大きくなっているので、第1の切刃21から生成する切屑を加工穴の外へ円滑に排出することができる。
第2の切刃31は、該切刃の回転軌跡が第1の切刃21の回転軌跡の内周端側部分に重複するように形成されているため、該ドリルが被削材へ食い付く際、前記第1の切刃21と同時に被削材に接触する。これにより、該ドリルでは、穴明け加工開始時の切削バランスが従来の一枚刃ドリルにくらべ大幅に向上する。第2の切刃の刃長W2は、大きいほど前述の切削バランスを向上させる効果が著しくなるが、切削バランスの保持に加え切削抵抗の低減にも配慮して、第1の切刃の刃長W1の10%以上かつ50%以下、好ましくは40%以下、特に好ましくは30%以下とされる。
前記第2の切刃31に連結する他の主溝の溝長L2および該他の主溝30のリーディングエッジに設けた副溝の溝長L3は、一の主溝の溝長L1より短くなっているため、従来の二枚刃ドリルにくらべドリル本体10の剛性が高められ、切削抵抗等の負荷によるドリル本体の撓みが抑制される。以上のように切削バランスが改善されること、およびドリル本体10の剛性が高められることにより、加工穴精度が向上する。
該ドリルは、他の主溝の溝長L2および副溝の溝長L3が一の主溝の溝長L1より短くなっているため、穴明け加工が進むと前記他の主溝30および副溝40が加工穴の内周壁面で閉ざされてしまうことになる。このような状況において、第2の切刃31から生成する切屑を加工穴の外に排出することができなくなる。しかし、第1の切刃21より刃長の短い第2の切刃31から生成する切屑は、その容積が前記他の主溝30および副溝40の容積よりも小さいため、加工穴の外へ排出されなくても、前記他の主溝30および副溝40の中に滞留可能である。よって、前記第2の切刃31から生成する切屑の排出性が損なわれることはない。なお、他の主溝30および副溝40が切屑を収容するのに十分な容積を確保するためには、他の主溝の溝長L2および副溝の溝長L2は、少なくとも切刃21の外径以上であることが好ましい。
さらに、このドリルでは、第2の切刃31と、該第2の切刃31に対応する第1の切刃21の内周端領域とがドリル中心に関して点対称の関係にあることから、本ドリルが被削材に食い付く際の切削バランスがいっそう改善される。
図1において、一の主溝20のリーディングエッジに連結するランド23と、副溝40のリーディングエッジに連結するランド33とは、ドリル中心を挟んでほぼ対向するように形成されているため、これらランド23、33が加工穴の内周壁面に摺接してドリル本体10をガイドする作用が、円周方向に均衡して得られるため、ドリルの撓みを効果的に抑制することができる。さらに、副溝40のリーディングエッジに連結するランド33のランド幅t2が一の主溝20のリーディングエッジに連結するランド23のランド幅t1より小さい場合、ランド33と加工穴の内周壁面との摺接による摩擦抵抗が減少することで、ドリル本体10への負荷が軽減する。さらに、ランド幅が広いランド23は、刃長の長い第1の切刃21のドリル回転方向K後方側に配置され、前記第1の切刃21に作用する比較的大きな切削抵抗に対してドリル本体10を安定的に支持することができる。
変形例として図4に例示したドリルのように、一の主溝のリーディングエッジに連結するランド23の外周面の円周方向中間部に、該ランド23を第1および第2のランド23a、23bに分断する凹溝50を設けた場合、これら第1および第2のランド23a、23bが加工穴の内周壁面と摺接する面積が減少するため、該ドリルへかかる負荷を低めることができる。
ドリル先端視において、前記第1のランド23aの外周円弧の二等分点とドリル中心とを結ぶ仮想直線D1と、前記第2のランド23bの外周円弧の二等分点とドリル中心とを結ぶ仮想直線D2と、ドリル外周円弧で構成される仮想の扇形を作ったとき、他の主溝30のリーディングエッジに連結するランド33の少なくとも一部が前記仮想の扇形とドリル中心に関して点対称な関係にある扇形の領域内に含まれる構成とした場合には、第1および第2のランド23a、23bと、これらに対向するランド33とは、加工穴内周壁面との摺接によって受ける負荷が均衡するようになるので、穴明け加工時の切削バランスがさらに向上する。さらに、第1および第2のランド23a、23b、ならびに他の主溝30のリーディングエッジに連結するランド33は、円周方向で互いに離間して3箇所に配置され、該ドリルを3点支持することで、バランスに優れたガイド作用を発揮する。このため、ドリル本体10の撓みを抑制する効果がきわめて高くなる。
前記凹溝50を設けたことによる前述の効果を高める点で、前記凹溝50の切れ上がりが中心軸線CL方向で前記一の主溝20の切れ上がりとほぼ等位にあることが好ましい。しかし、前記凹溝50を設けることによってドリル本体10の剛性低下が著しい場合は、前記凹溝50の切れ上がりが前記一の主溝20の切れ上がりよりも先端側に位置することが好ましい。また、凹溝50は、前記ランド23の外周面の円周方向中間部に限らず、ドリル回転方向K後方側縁部に連結するように形成してもかまわない。また、他の主溝30のリーディングエッジに連結するランド33に凹溝50を形成することとしてもよい。
図5に例示したように、ランド23の少なくとも一部が、ドリル中心を通りかつ切刃21に沿う方向に略直角な方向に延びる仮想直線Aに対する角度(ドリル回転方向K前方側を正とする。)が−30°〜+30°の範囲に存在する構成を採用したときの効果は、以下のとおりである。前記ランド23は、ドリル本体10を切刃21に沿う方向に略直角な方向に支持することで、該方向に作用する切削抵抗により前記ドリル本体10が撓むことを効果的に抑制する。ランド23によるドリル本体10の撓み抑制効果を高める点では、前記ランド23の少なくとも一部が前記仮想直線Aに対する角度(ドリル回転方向K前方側を正とする。)が−10°〜+10°の範囲にある場合が好ましく、−10°〜0°の範囲にある場合が最も好ましい。このような態様のランドは、第2の切刃31に対して適用してもよいが、切刃に沿う方向の長さが比較的長い第1の切刃21には第2の切刃31よりも大きな切削抵抗が作用することから、第1の切刃21にのみ適用しても充分に高い効果が得られる。
本ドリルの研削加工方法によって得られる作用効果について以下に説明する。
本ドリルの研削加工方法の第1の工程では、前記刃部の先端面12を研削加工することによって前記先端面12に先端逃げ面12aが形成されるため、該先端逃げ面12aが被削材に接触することが防止される。該先端逃げ面12aが穴明け加工の進行に伴い摩耗しても、摩耗幅の急激な増加が抑制される。
第2の工程では、刃部の外周面13に該刃部11の先端から基端側に向けて延びる一の主溝20が研削加工されことによって、一の主溝のドリル回転方向K前方側を向く壁面22と前記先端逃げ面12aとの交差稜線に、ドリル本体10の外周端まで延びる第1の切刃21が形成される。このように、ドリル本体10の外周端まで延びる第1の切刃21が形成されることで、下穴の無い被削材への穴明け加工が可能となる。この第1の切刃21に連結する一の主溝の溝長L1が該ドリルで加工される穴の深さより大きくなっているので、第1の切刃21から生成する切屑が加工穴の外へ円滑に排出される。
第3の工程では、中心軸線CLを挟んで前記一の主溝20の反対側に、刃部の外周面13に該刃部11の先端から基端側へ延びる他の主溝30がその溝長L2を前記一の主溝の溝長L1より短くなるように形成される。これにより、他の主溝のドリル回転方向K前方側を向く壁面32と前記先端逃げ面12bとの交差稜線に第2の切刃31の基礎となる切刃が形成される。前記他の主溝の溝長L2は、前記一の主溝の溝長L1より短くなっているため、従来の二枚刃ドリルにくらべドリル本体10の剛性が高められる。
第4の工程では、前記基礎となる切刃の外周部およびこの外周部に連結する他の主溝の壁面32をドリル回転方向K後方側へ切り欠く副溝40が形成される。この副溝40によって切り欠かれた前記外周部を除く内周側領域部分に第2の切刃31が形成されることで、該ドリルが被削材へ食い付く際、すなわち、前記内周側領域において第1の切刃21と第2の切刃31とが同時に被削材に接触する。これにより、穴明け加工開始時の切削バランスが従来の一枚刃ドリルにくらべ大幅に向上する。
このように、ドリル本体10の剛性向上および切削バランスの向上により加工穴精度が向上したドリルを提供することができる。
この第2の切刃31は、該切刃の回転軌跡が第1の切刃21の回転軌跡の内周側領域に重複するように形成されているため、該ドリルが被削材へ食い付く際、前記第1の切刃21と同時に被削材に接触する。これにより、該ドリルでは、穴明け加工開始時の切削バランスが従来の一枚刃ドリルにくらべ大幅に向上する。
他の主溝の溝長L2が一の主溝の溝長L1より短くなっているため、従来の二枚刃ドリルにくらべドリル本体10の剛性が高められたドリルを提供することができる。
他の主溝の溝長L2が一の主溝の溝長L1よりも短くなっているため、加工する穴の深さがある程度大きくなると、他の主溝30は、加工穴の内周壁面に閉ざされてしまう。しかしながら、他の主溝30を通る切屑は、第1の切刃よりも刃長の短い第2の切刃から生成する容積の小さい切屑である。このため、他の主溝30の溝長L2が切刃21の外径より大きければ、他の主溝30は、第2の切刃31から生成する切屑を収容できる程度の容積を確保し、切屑排出性を損なわない。
本ドリルの研削加工方法において、第2の工程に使用される研削砥石と、第3の工程に使用される研削砥石とを共通とすれば、研削砥石の集約がはかられる。さらに、第4の工程に使用される研削砥石も共通化する、研削砥石の集約効果はいっそう大きくなる。
10 ドリル本体
11A 刃部
11B シャンク部
11C テーパ状段部
12 刃部の先端面
12a、12b 先端逃げ面
13 刃部の外周面
20 一の主溝
21 第1の切刃
22 一の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面
23 一の主溝のリーディングエッジに連結するランド
23a 第1のランド
23b 第2のランド
24 チゼルエッジ
30 他の主溝
31 第2の切刃
32 他の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面
33 他の主溝のリーディングエッジに連結するランド
34 チゼルエッジ
40 副溝
41 非切削部
50 凹溝
CL 中心軸線
K ドリル回転方向
L1 一の主溝の溝長
L2 他の主溝の溝長
L3 副溝の溝長
W1 第1の切刃の刃長
W2 第2の切刃の刃長
t1 一の主溝のリーディングエッジに連結するランドのランド幅
t2 他の主溝のリーディングエッジに連結するランドのランド幅
θ ねじれ角

Claims (6)

  1. 中心軸線まわりに回転させられるドリル本体と、
    前記ドリル本体の先端側部分である刃部の外周面に、前記刃部の先端面から基端側に向けて延設された二条の主溝と、
    前記刃部の先端面に、ドリル中心を挟んで一対に形成された先端逃げ面と、
    前記二条の主溝のうちの一の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記先端逃げ面との交差稜線に形成された、前記ドリル本体の外周端まで延びる第1の切刃と、
    前記一の主溝よりも溝長が短い他の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記刃部の先端面との交差稜線外周部および該外周部に連結する前記壁面をドリル回転方向後方側に切り欠く副溝によって形成された非切削部を除く内周側領域に形成された第2の切刃と、を含んでなるドリル。
  2. 前記第2の切刃と、該第2の切刃に対応する前記第1の切刃の内周側領域とは、ドリル中心を基準として点対称の関係にある請求項1に記載のドリル。
  3. 前記一の主溝のリーディングエッジに連結する外周面、ならびに、前記副溝および他の主溝の少なくとも一方のリーディングエッジに連結する外周面のうち少なくともいずれか一方には、加工穴の内周壁面に摺接可能なランドが形成され、該ランドの外周面の円周方向中間部に、前記外周面に対して内側に没入し、かつ該ランドの先端から前記中心軸線方向基端側へ延びる凹溝が形成されている請求項1又は請求項2に記載のドリル。
  4. 前記凹溝の溝長が前記一の主溝の溝長より短い請求項3に記載のドリル。
  5. 刃部の外周面をドリルの切刃外径と略等しい外径となるように研削加工することによって、加工穴の内周壁面に摺接可能なランドを形成する第1の工程と、
    前記刃部の先端面を研削加工することによって前記先端面に所定の逃げ角を有する先端逃げ面を形成する第2の工程と、
    前記刃部の外周に前記刃部の先端から基端側に向けて延びる一の主溝を研削加工することによって、前記一の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記先端逃げ面との交差稜線に、前記ドリル本体の外周端まで延びる第1の切刃を形成する第3の工程と、
    前記刃部の外周に前記刃部の先端から前記中心軸線方向基端側へ延びていてその溝長が前記一の主溝の溝長より短い他の主溝を研削加工することによって、前記他の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面と前記先端逃げ面との交差稜線の少なくとも内周側領域に第2の切刃を形成する第4の工程と、
    前記交差稜線の少なくとも内周側領域を除く外周部および前記外周部に連結する前記他の主溝のドリル回転方向前方側を向く壁面の外周部をドリル回転方向後方側に切り欠く副溝を研削加工することによって、前記第2の切刃よりも外周側領域に非切削部を形成する第5の工程と、を含んでなるドリルの研削加工方法。
  6. 前記一の主溝のリーディングエッジに連結する外周面、ならびに、前記副溝および他の主溝の少なくとも一方のリーディングエッジに連結する外周面のうち少なくともいずれか一方に形成された加工穴の内周壁面に摺接可能なランドの外周面の円周方向中間部に、前記外周面に対して内側に没入し、かつ該ランドの先端から前記中心軸線方向基端側へ延びる凹溝を研削加工する第6の工程を含む請求項に記載のドリルの研削加工方法。
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