JP4608605B2 - 内視鏡用流体制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡における流体の流れを制御する内視鏡用流体制御装置に関する。
一般に、内視鏡は、体腔内に挿入される挿入部と、挿入部の基端に連結した操作部とを有している。内視鏡は、この挿入部内において、送気、送水または吸引のために流体が流れる管路(チャンネル)を有している。流体の移動は、操作部に配設された流体制御装置によって制御される(特許文献1〜3参照)。
近年、内視鏡のチャンネルに対する送気と吸引との切換え制御を一つの弁装置により行う形態が提案されている(特許文献4)。この流体制御装置は、シリンダと、ピストン体とからなる。シリンダは、内視鏡の操作部本体に設けられた取付管に嵌め込まれる。シリンダの外面に形成された突起は、取付管の内面に形成した係合凹部に係合する。これによりシリンダは、簡単に外れないように操作部本体に対し着脱自在に装着する。また、取付管とシリンダとの間には、シリンダが回転すると、シリンダが取付管から外れる向きにシリンダを浮き上がらせてシリンダの解除を支援するカム機構が設けられている。
また、取付管から突き出るシリンダの上端部には、吸引口金が設けられている。この吸引口金には、吸引チューブが接続する。また、シリンダから外へ突き出るピストン体の上端部には、送気口金が設けられている。この送気口金には、送気チューブが接続する。
特開平9−84756号公報 特開2003−52621号公報 特開平8−299265号公報 特開2009−18053号公報
特許文献4に示された流体制御装置において、上述したようにピストン体の上端部には、送気口金が設けられている。この送気口金には、送気チューブが接続する。このとき、ピストン体の上端部からは、長い送気チューブが繰り出される。送気チューブは、内視鏡の手技上、術者や補助者により、動かされることが多い。また、内視鏡が頻繁に動かされると、送気チューブは内視鏡に追従して動くことも多い。
したがって、送気チューブが接続しているピストン体には、送気チューブの負荷が加わる。特に、送気チューブが長く太いと、送気チューブのあおり等によりピストン体にはより多くの負荷がかかる。更に、内視鏡や送気チューブが急激に動くと、ピストン体には衝撃的な負荷が加わる。
以上のように、ピストン体に負荷が加わると、内視鏡の姿勢に影響を与えてしまう。更に、ピストン体が軸周りに回転すると、回転トルク力が、ピストン体を介してシリンダ側に加わる。回転トルク力が解除カムの作用によって操作部本体の取付管に対するシリンダの係合力を超えると、シリンダが取付管から不用意に外してしまう虞がある。
また、ピストン体が送気チューブから受ける負荷によって軸周りに回転すると、ピストン体側に設けてある送気リーク孔の位置も、ピストン体と一緒に軸周りに移動する。このように送気リーク孔の位置が所定の操作位置からずれると、術者の指で塞ぐ操作に支障をきたす虞がある。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、流体チューブから負荷を受けても弁装置のピストン体の位置を極力維持できるようになり、かつ、内視鏡本体に対して着脱自在なシリンダが流体チューブから負荷を受けても不用意に外れないようにした内視鏡用流体制御装置を提供する。
本発明の内視鏡用流体制御装置の一態様は、内視鏡に設けた取付部に対して取付け可能であり、前記内視鏡の挿通用チャンネルに流体を移送する第1の管路を有するシリンダと、前記シリンダに装着され、前記挿通用チャンネルに対して前記第1の管路を開く位置と、前記挿通用チャンネルに対して前記第1の管路を塞ぐ位置との間で、前記シリンダに対して移動可能な弁部を有し、かつ流体チューブを接続するための接続口部と、前記接続口部から前記挿通用チャンネルに流体を移送する第2の管路とを有しているピストンと、前記第1の管路を塞ぐ位置と前記第1の管路を開く位置との間で前記シリンダに対して前記ピストンを移動自在に保持する弾性部材と、前記ピストンと前記弾性部材とを前記ピストンの移動軸周りに回転しないように係合する第1の係合部と、前記シリンダと前記弾性部材とを前記シリンダの移動軸周りに回転しないように係合する第2の係合部と、を具備する。
図1は、本発明の一実施形態に係る内視鏡を示す斜視図である。 図2は、内視鏡の流体制御装置の側面図である。 図3は、流体制御装置の吸気口金及び送気口金の中心に沿う面(図5Aの3−3線に沿う面)で流体制御装置を縦断して示す縦断面図である。 図4は、流体制御装置の吸気口金及び送気口金の中心に直交する面(図3の4−4線に沿う面)で流体制御装置を縦断して示す縦断面図である。 図5Aは、流体制御装置の送気口金の中心に沿う面(図2の5A−5A線に沿う面)で流体制御装置を横断して示す横断面図である。 図5Bは、図5A中の5B−5B線に沿って断面した縦断面図である。 図6は、流体制御装置を吸気口金及び送気口金側から見た正面図である。 図7は、図2中の7−7線に沿って横断して示す横断面図である。 図8は、他の実施形態に係る流体制御装置の正面図である。 図9は、図8に示す9−9線に沿う面にて流体制御装置を縦断して示す縦断面図である。 図10は、図8に示す流体制御装置の平面図である。 図11は、さらに他の実施形態に係る流体制御装置の側面図である。 図12は、図11に示す流体制御装置の平面図である。 図13は、図11に示す流体制御装置の下面図である。 図14は、さらに他の実施形態に係る図7と同じ位置で横断して示す横断面図である。 図15Aは、流体制御装置の吸引口金のチューブ接続部を縦断して示す縦断面図である。 図15Bは、図15A中の15B−15B線に沿う横断面図である。 図16Aは、流体制御装置の吸引口金のチューブ接続部の側面図である。 図16Bは、図16A中の16B−16B線に沿う横断面図である。 図17は、他の流体制御装置の吸引口金のチューブ接続部の部分を縦断して示す縦断面図である。 図18は、内視鏡に組み込まれる撮像ケーブルの説明図である。 図19Aは、図18に示す信号線の配置を説明する図である。 図19Bは、図18に示す信号線の配置を説明する図である。 図19Cは、図18に示す信号線の配置を説明する図である。 図19Dは、図18に示す信号線の配置を説明する図である。 図20Aは、ブレードに撮像ケーブルを組み付ける前の状態を示し、撮像ケーブルをブレードで覆う構造を説明する図である。 図20Bは、図20Aの正面図である。 図21Aは、ブレードに撮像ケーブルを組み付けた後の状態を示し、撮像ケーブルをブレードで覆う構造を説明する図である。 図21Bは、図21Aの正面図である。 図22Aは、送気時の流体制御装置を図3の4−4線に沿う面で縦断して示す縦断面図である。 図22Bは、図22A中の22B−22B線に沿って横断して示す横縦断面図である。 図23Aは、吸引時の流体制御装置の側面図である。 図23Bは、吸引時の流体制御装置を図3の4−4線に沿う面で縦断して示す縦断面図である。 図23Cは、吸引時の流体制御装置を図5の3−3線に沿う面で縦断して示す縦断面図である。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る内視鏡装置の内視鏡10を示す斜視図である。この内視鏡10は、体腔内に挿入される細長い内視鏡挿入部12と、この内視鏡挿入部12の基端に連結された内視鏡操作部14とを有する。内視鏡挿入部12は、先端構成部15と、湾曲操作される湾曲部16と、長尺で可撓性の可撓管部17とを、先端側から順に連結することにより、構成されている。先端構成部15には、図示しない照明窓及び撮像用観察窓が設けられている。これにより内視鏡挿入部12が体腔に挿入されると、体腔等の内部が撮像して観察される。内視鏡操作部14は、操作者により把持される内視鏡把持部22と、この内視鏡把持部22より基端側に位置する内視鏡操作部本体23とを有している。内視鏡操作部本体23には、湾曲部16を湾曲操作するための湾曲レバー24が設けられている。内視鏡操作部14の手元部には、撮像を制御する複数の操作スイッチ18が設けられている。内視鏡操作部14には、内視鏡装置側からの図示しないライトガイドや信号ケーブル等を案内するユニバーサルコード19が接続されている。
内視鏡操作部本体23内には、湾曲レバー24により操作される湾曲駆動機構(図示せず)が設けられている。この湾曲駆動機構は、湾曲レバー24により操作されることで、内視鏡挿入部12内に挿通された図示しない操作ワイヤー等の操作部材を利用して湾曲部16を湾曲する。
内視鏡挿入部12の先端から内視鏡操作部14までの内部には、処置具等の器具を挿通するための挿通用チャンネル(管路)25が形成されている。挿通用チャンネル25は、後述する送気及び吸引の両方を行う管路を兼ねている。挿通用チャンネル25の先端は、先端構成部15にて開口し、吸引、送気及び処置具を突き出すためのチャンネル開口部26を形成している。挿通用チャンネル25は、内視鏡操作部14内において、処置具挿入口側の管路27と、後述する内視鏡用の流体制御装置30側の管路28とに分岐している。処置具挿入口側の管路27は、処置具等を挿入する処置具挿入口29と連結している。流体制御装置30側の管路28は、装着部32に連結している。装着部32には、後述する内視鏡用の流体制御装置30が着脱自在に装着する。
図2は、流体制御装置30の側面図である。この流体制御装置30には、吸引口金(吸引チューブ接続口部)35及び送気口金(送気チューブ接続口部)36が設けられている。図1に示すように、吸引口金35には吸引チューブ38が接続され、送気口金36には送気チューブ39が接続されている。吸引チューブ38の延出先端は、図示しない吸引ポンプ等の吸引装置に対し着脱自在に接続されるようになっている。吸引チューブ38は、一つの管路である挿通用チャンネル25と管路28とに通じる吸引管路である。送気チューブ39の延出先端は、図示しない送気ポンプ等の送気装置に対し着脱自在に接続されるようになっている。
次に、流体制御装置30について具体的に説明する。ここでの流体制御装置30は、吸引制御弁機構と送気制御弁機構とが一体的に組み込んだ単一の弁装置として構成され、内視鏡10に対して着脱可能な構造となっている。
図3に示すように、流体制御装置30が装着する装着部32は、内視鏡操作部本体23に配置されている円管状の取付管41を有している。取付管41は、内視鏡操作部本体23に固定されている。取付管41の上端部は、内視鏡操作部本体23の外表面側に面しており、外部に向けて開口している。取付管41の内方端(下端)部は、内視鏡操作部本体23内に配置され、管路28に接続する。
図3に示すように、流体制御装置30は、弁装置本体となる略円管状のシリンダ43と、シリンダ43の内部に装着されるピストン体45とを有している。流体制御装置30は、ピストン体45を指で押し込み操作することにより、挿通用チャンネル25に対する吸引を制御する。シリンダ43の下端部は取付管41に着脱自在に嵌め込まれ(取り付けられ)、シリンダ43の上端部は取付管41の外へ露出するように、シリンダ43は装着部32(取付管41)に対し装着される。詳細には、シリンダ43の上端部の外周には、取付管41の内径よりも太めのフランジ44が形成されている。このフランジ44が取付管41の外端面に当接することで、取付管41に対するシリンダ43の差し込み装着位置が定められる。
図3に示すように、取付管41の内周壁面と、取付管41に嵌め込まれるシリンダ43の外周壁面とには、互いに係合し合う係合部が設けられている。この係合部は、シリンダ43の外周壁面と取付管41の内周壁面とのいずれか一方に形成される凸部46と、シリンダ43の外周壁面と取付管41の内周壁面との他方に形成される凹部47とを有している。凸部46と凹部47とが係合することで、取付管41は、シリンダ43を支持(保持)する。凸部46と凹部47とは、取付管41またはシリンダ43の軸まわりの全周にわたって延びるように設けられている。シリンダ43の下端部の外周には、外部に対して取付管41の内方部を封止するシール用突起48が配設されている。シール用突起48は、シリンダ43の軸周りに全周にわたって延設されている。また、取付管41に嵌め込まれるシリンダ43の外周部分には、リング状パッキン(図示せず)が装着されてもよい。これにより、取付管41とシリンダ43との嵌合部間が、更に密になるようにシールされる。このようにして、シリンダ43は、取付管41に対して気密的に保持される。また、シリンダ43は、自身の中心軸を中心としてシール状態を維持して回転可能である。またシリンダ43は、取付管41に対する係合力及び摩擦力により取付管41に固定的に保持されている。
図3と図6とに示すように、フランジ44の下面の一部には、下方へ突き出す凸部形状のカム部49が形成されている。フランジ44の下面の一部とは、例えば吸引口金35の下側に位置した部分を示す。図3に示すように開口している取付管41の上端部の縁には、カム受け部50が形成されている。カム受け部50は、カム部49に対向し、カム部49と係合する被係合部であり、凹部形状である。カム部49とカム受け部50とは、取付管41からシリンダ43を取り外す際に抜去を支援するカム機構として機能する。流体制御装置30が取付管41に装着する場合、シリンダ43が取付管41に所定の向きで嵌め込まれる。すると、カム部49がカム受け部50に係合し、シリンダ43は図3に示すように取付管41に対して所定の位置で装着される。流体制御装置30が取付管41から取り外される場合、シリンダ43が軸周りに回転すると、カム部49は、カム受け部50から抜け出し、取付管41からシリンダ43を引き上げる。よってシリンダ43は、取付管41から容易に外すことができるようになっている。
図2及び図3に示すように、フランジ44には、吸引口金35がシリンダ43と一体に略円管状に形成されている。吸引口金35は、シリンダ43の一側方へ向けて突設されている。吸引口金35の先端部には、吸引チューブ38を接続するための吸引チューブ接続部57が設けられている。
また図3に示すように、シリンダ43の内部及び吸引口金35の内孔には、第1の管路としての吸引路58が形成されている。つまりシリンダ43は、挿通用チャンネル25に流体を移送する第1の管路(吸引路58)を有している。
図4に示すように、シリンダ43の上端部は、弾性部材60の下端部と係合する。詳細には、シリンダ43の上端部には、フランジ44より小径な円形の接続部59が形成されている。接続部59の外周には、シリンダ43の軸まわり全周にわたり延設した凹部61が形成されている。弾性部材60は、弾性を有するゴム等により略円筒状に形成されている。弾性部材60の下端部における内周面には、弾性部材60の軸まわり全周にわたり延設した凸部62が形成されている。そしてこの凸部62は、凹部61に嵌め込まれる。したがって、弾性部材60の下端部における開口部分は接続部59の外周に被嵌し、弾性部材60はシリンダ43に対して気密的に連結する。また弾性部材60の下端部はシリンダ43に密着するシール状態でシリンダ43の上端部に嵌合し、弾性部材60の下端部はシール状態でシリンダ43に対し固定的に取り付けられる。このときシリンダ43の上端部には、弾性部材60の下端部が、シリンダ43と同軸的に配置して装着される。
図3に示すように、弾性部材60は、略筒状に形成されている。弾性部材60の上端部の中央部は、開口している。弾性部材60には、シリンダ43に装着されたピストン体45が、上方へ突き抜けて挿通されている。弾性部材60の上端部の内周面には、凸部66が形成されている。凸部66は、弾性部材60の軸まわりの全周にわたり内方へ突き出て延設されている。またピストン体45の上端部の外周には、凹部67が形成されている。凹部67は、シリンダ43の軸まわり全周にわたり延設されている。凸部66が凹部67に密に嵌め込まれることにより、弾性部材60の上端部はピストン体45の上端部に密着するシール状態でピストン体45の上端部に嵌合し、弾性部材60の上端部はピストン体45に対し固定的に取り付けられている。
図23Aと図23Bと図23Cとに示すように、弾性部材60の中途部の側壁部分は、外側へ突き出すように折り畳まれ、軸方向に弾性的に圧縮変形が可能なバネ部材となっている。また、図3に示すように、弾性部材60の中途部の側壁部には、シリンダ43の内部(第1の管路としての吸引路58)と連通する吸引リーク孔68が穿設されている。吸引リーク孔68は、吸引路58に連通し、外部から空気をシリンダ43の内部に取り込む。ここでは、複数、例えば2つの吸引リーク孔68が弾性部材60の中心に対して対称的に配設されている。そして、一方の吸引リーク孔68は、図3に示すように、吸引口金35と送気口金36との間に、かつ吸引口金35と送気口金36と同じ側方部位に配設される。図23Aと図23Bと図23Cとに示すように、弾性部材60がピストン体45と一緒に押し込まれると、吸引リーク孔68を形成した中途部の側壁部が外側へ突き出すようにして折り畳まれ、吸引リーク孔68は略閉塞する。図3に示すように、弾性部材60の下端部は円筒状を有し、下端部の中央部分は開口している。下端部は、シリンダ43の上端部と嵌合する。また、上述したように弾性部材60も円筒状を有し、上端部の中央部分は開口している。この開口部分にはピストン体45の外周が嵌合する。
図3及び図4に示すように、弾性部材60の上端部の中央部分の開口部分において、この開口部分に隣接する上端壁部内面には、シール面71が開口部分の周縁に沿って軸周りに周回するように形成されている。シール面71は、軸方向下向きに突き出て、かつ径方向の内向きに傾斜するテーパ形状を有している。また弾性部材60の下端部の中央部分の開口部分において、この開口部分に隣接する内面には、エッジ部72が形成されている。エッジ部72は、開口部分の周縁に沿って軸周りに周回するように突き出ている。図23Aと図23Bと図23Cとに示すように、弾性部材60が圧縮すると、シール面71がエッジ部72に当接する。そしてシール面71とエッジ部72とはシリンダ43の内部(第1の管路としての吸引路58)と弾性部材60(吸引リーク孔68)の外部との連通を遮断する。このシール面71とエッジ部72とは、吸引操作時に閉塞する弁として機能する。
このように弾性部材60は、吸引路58を塞ぐ位置と吸引路58を開く位置との間でシリンダ43に対してピストン体45を移動自在に保持する。
図3に示すように、ピストン体45は、略円柱状の部材により形成されている。ピストン体45は、弾性部材60及びシリンダ43の両方にわたり、略貫通する状態で配設されている。ピストン体45の上端部は、弾性部材60の上端部の中央部分の開口部分から上方へ突き抜けて配置されている。弾性部材60の上端部から突き出たピストン体45の上端部には、ピストン体45の上端部の側周縁を覆うカバー部材73が覆設されている。カバー部材73の中央は開口し、この開口部分に対応するピストン体45の上端面は、操作ボタン(操作体)74によって覆われている。操作ボタン74は、カバー部材73と別体であり、吸引操作部である。操作ボタン74は、略円板状の弾性部材により膜状に形成されている。この弾性部材は、例えばゴム、熱可塑性樹脂等の弾性材料である。図3に示すように、操作ボタン74の外周縁上面には、全周にわたり延設した凸部75aが形成されている。カバー部材73の内周縁下面には、凹部75bが全周にわたり延設されている。凸部75aは凹部75bに下側から噛み合い、カバー部材73と操作ボタン74とは気密的に連結する。また、カバー部材73と操作ボタン74との合わせ部分を接着して固定するようにしてもよい。詳細については後述するが、カバー部材73は、ピストン体45に配設されている。よって操作ボタン74は、第2の分割送気路82が挿通する挿通部材であるピストン体45にカバー部材73を介して配設されることとなる。
ピストン体45は、操作ボタン74を押圧またはその押圧を解除することにより、弾性部材60の弾性力を受けながらシリンダ43に対し軸方向への移動可能である。また、弾性部材60は、ピストン体45の移動に伴い、弾性的な圧縮及び弾性的な復帰付勢力を有し、ピストン体45の移動に追従して変形する。つまり、図3に示すように、操作ボタン74が操作されない非操作状態では、吸引リーク孔68は開口している(この位置をリーク位置とも称する。)。また、図23Aと図23Bと図23Cとに示すように、操作ボタン74が押し込み操作され、弾性部材60が圧縮された場合、吸引リーク孔68は、略潰され、シール面71とエッジ部72が接触してその間を閉塞する(この位置を吸引位置とも称する。)。
ピストン体45は、図3に示すように、上端側部における太径部45aと、下端側部における細径部45bとを有している。ピストン体45が図3に示す非操作位置にある場合、太径部45aは、概略、シリンダ43の外側に配置される。太径部45aの外径は、弾性部材60の下端部の中央部分の開口部分の径よりも小さい。よって太径部45aと弾性部材60の下端部との間には、隙間が形成されている。したがって、図3に示すように、ピストン体45が非操作位置にある場合、太径部45aと、弾性部材60の下端部との間に形成される隙間には、シリンダ43の内部(第1の管路としての吸引路58)と吸引リーク孔68とを連通する吸引リーク用通路70が形成される。
また、図3に示すように、ピストン体45の下端部には、シリンダ43の下端部に形成した弁座76と協働する弁体77が設けられている。弁座76と弁体77とは、非吸引時に閉塞する弁部を形成している。シリンダ43の下端部は、内周面から軸方向下向きかつ径方向内向きにわずかに傾斜するテーパ形状を有し、このテーパ部分においてシリンダ43と同心的に小径の円筒状を有している。弁座76は、この円筒状の内面に形成されている。そして、図3に示すように、ピストン体45が非操作位置(リーク位置)にある場合、弁体77は、弁座76の内部に配置され、弁座76の内孔をシールするとともに、弁座76と共に取付管41の内部とシリンダ43の内部(第1の管路としての吸引路58)とを遮断している。つまり吸引路58は、閉じる。
図23Aと図23Bと図23Cとに示すように、ピストン体45が押し込まれ吸引位置にある場合は、弁体77は、弁座76の下方且つ取付管41の内部における位置を示す解放位置に配置される。このとき、取付管41の内部とシリンダ43の内部(第1の管路としての吸引路58)とは、連通する。つまり吸引路58は、開く。
つまりピストン体45は、挿通用チャンネル25に対して吸引路58を開く位置と、挿通用チャンネル25に対して吸引路58を塞ぐ位置との間で、シリンダ43に対して移動可能な弁部(弁体77)を有している。
図3及び図4に示すように、弁体77の上方に位置するピストン体45の側壁には、凹溝状の導入部78が形成されている。導入部78は、弁体77の上端からピストン体45の軸方向に延びている。図3に示すように、ピストン体45が非操作位置にある場合、すべての導入部78はシリンダ43の内部に配置される。図23Aと図23Bと図23Cとに示すように、ピストン体45が押し込まれ吸引位置にある場合、導入部78は、弁座76の下方から上方まで弁座76全体をまたいで配置され、取付管41の内部と、シリンダ43の内部(第1の管路としての吸引路58)とを連通し、管路28に吸引力を作用させる。つまり導入部78は、取付管41の内部とシリンダ43の内部(第1の管路としての吸引路58)とを連通するようになる。弁体77は、弁座76と協働してピストン体45の移動位置に応じて第1の管路としての吸引路58を開閉する弁部を構成する。
図3に示すように、ピストン体45の下端部の外周面には、規制部80が形成されている。規制部80は、弁座76の下端面からなる規制面79に当接し、ピストン体45の上方への移動を規制する。このような規制部80は、ピストン体45の下端部の径方向に突設された太径部である。そして図3に示すようにピストン体45が上方への移動を規制された非操作位置にある場合、規制部80は、規制面79に当接し、ピストン体45の上方への移動を規制するようになっている。ピストン体45が上方への移動を規制された非操作位置にある場合、弾性部材60は、軸方向に僅かに圧縮変形されるのみである。換言すれば、弾性部材60の付勢力によってピストン体45が上方へ移動する終端は、規制部80が規制面79に当接することによりピストン体45が上方への移動を規制される図3に示す位置となる。図3に示すようにピストン体45が非操作位置にある場合、吸引リーク孔68から吸引リーク用通路70を経て吸引口金35に通じる吸引リーク状態となる。また図23Aと図23Bと図23Cとに示すように、ピストン体45を押し込み操作した場合、吸引リーク用通路70が閉じ、吸引チューブ38が、吸引口金35と吸引路58と導入部78とを経て、取付管41及び管路28に通じる吸引状態となる。つまり弁座76と弁体77と規制面79と規制部80とは吸引制御機構を構成している。
次に、流体制御装置30の送気制御機構について説明する。図5Aに示すように、ピストン体45の上端部には、送気口金36の内孔に通じる第1の分割送気路81が横切るように設けられている。更に、ピストン体45には、図4と図5Aとに示すように第2の分割送気路82が、ピストン体45の上下軸方向に沿って貫通するように設けられている。ピストン体45は、第2の分割送気路82が挿通する挿通部材である。第1の分割送気路81と第2の分割送気路82とは、交差しないで互いに食い違う状態でピストン体45に設けられている。この第1の分割送気路81と第2の分割送気路82とは、送気チューブ39を接続する送気口金36に通じる第2の管路を形成する。つまりピストン体45は、接続口部(送気口金36)から挿通用チャンネル25に流体を移送する第2の管路である第1の分割送気路81と第2の分割送気路82とを有している。またピストン体45は、流体チューブ(送気チューブ39)を接続するための接続口部(送気口金36)を有している。
図5Aに示すように、第1の分割送気路81は、送気口金36の内孔に直線的に連通している。ピストン体45の上端部の側壁面には、第1通路84が形成されている。第1通路84は、カバー部材73で覆われるピストン体45の周方向に沿っている溝状の切り欠き(開口部)である。第1の分割送気路81は、ピストン体45の上端部を横切り、第1通路84に接続されている。第1通路84は、カバー部材73により覆われ、この状態でピストン体45の周方向に沿って形成されている。第1通路84は、後述する送気リーク孔85に向かって開口するようになっている。第1通路84の開口部の向きは、送気リーク孔85に向いて外へ突き抜けるように配置されている。そのため送気リーク孔85からリークする送気流の抵抗が小さくなり、送気リーク性能を高める。
図3と図4とに示すようにカバー部材73は、ゴム、熱可塑性樹脂等の弾性材料により形成されている。カバー部材73は、ピストン体45の上面周辺部を覆う環状部分73aと、ピストン体45の側面上端部を覆う環状部分73bとを有している。環状部分73a,73bは、ピストン体45の上端部の周辺部に密に被嵌して取り付けられている。また、図4及び図5Aに示すように、ピストン体45の上端部の側面には、突起63が設けられている。カバー部材73には、突起63に対応する孔64が設けられている。突起63が孔64に嵌め込まれることにより、カバー部材73はピストン体45に対し密着する状態で固定的に取り付けられている。
図5Aに示すように、カバー部材73の周縁の一部には、指当て面86が形成されている。指当て面86には、第1通路84を外部に開放するための送気リーク孔85が配設されている。指当て面86は、操作しやすくするためにピストン体45の押込み軸方向に向かいあうように形成され、かつ押込み軸方向に対して斜め下方に向くように形成されている。これにより、指当て面86に指を当てるときの押し当て力によってピストン体45を押込み操作することが回避されるようになる。そして、指当て面86に指の腹が当てられ、送気リーク孔85が閉じると、第1通路84からの気体のリークが遮断される。また、送気リーク孔85を指で塞ぐ度合い(割合)で気体のリーク量が調節できるようになる。
図5Aに示すように、ピストン体45の上端部には、送気リーク孔85を介して第1通路84と連通している第2通路88が形成されている。第2通路88は、送気リーク孔85を間に挟んで第1通路84の反対側に配置されている。また第1通路84から送気リーク孔85に向かう流路の方向と、送気リーク孔85から第2通路88に向かう流路の方向とは交差しており、両方向の交差部付近には送気リーク孔85が形成されている。第1通路84と第2通路88とは、送気リーク孔85で交差して反転する向きとなるように形成されている。したがって、第1通路84から送気リーク孔85に向かう流路の方向は、送気リーク孔85を通じてそのまま突き抜けて外へ向かう向きであり、第2通路88は送気リーク孔85の外から内方へ向かうように形成されている。送気リーク孔85が指等の障壁によって塞がれた場合、その障壁をいわばミラーに見立てることができる。この場合、第1通路84から送気リーク孔85へ向かう光が障壁に反射し、この反射した向きに第2通路88の流入端が位置するように、第1通路84と第2通路88とが形成されている。つまり、第1通路84と第2通路88とは、送気リーク孔85によって反転して屈曲するように、送気リーク孔85を介在させてそれぞれ反対側に配設されている。また、第1通路84から送気リーク孔85に向かう流路の方向と、送気リーク孔85から第2通路88側に向かう流路の方向とによって形成される角度が略90°となるように、第1通路84と第2通路88とは配置されている。送気リーク孔85は、この反転ポイントに位置する。
また、図5Aに示すように、第2通路88は、ピストン体45の上端部の外面に形成されている上流側の溝88aと、ピストン体45の上端部に穿孔した下流側の孔88bとを有している。下流側の孔88bは、ピストン体45の上端部の外面に開口するように形成した凹部状の孔89に連なっている。孔89は、図4に示すようにピストン体45の上端面と操作ボタン74の内面との間に形成される第3通路91に通じるように形成されている。そして、第3通路91は、第2通路88と送気リーク孔85とを介して第1通路84に連通し、後述するように第2の分割送気路82に連通する。
図3と図4と図5Aとに示すように、第1の分割送気路81と、第1通路84と、送気リーク孔85と、第2通路88と、第3通路91と、第2の分割送気路82とは、一つの管路である挿通用チャンネル25と管路28とに通じる送気管路である。
図5Aと図5Bとに示すように、第2通路88と第3通路91の間には、送気の逆流を阻止する第1の弁である逆止弁95が設けられている。つまり第1の弁である逆止弁95は、上述した送気管路に設けられ、送気時のみに開く。この逆止弁95は、孔89の第2通路88側に位置する壁面に形成される弁座96と、孔89に嵌め込まれる弾性部材97と、弾性部材97に切込み98を入れることにより形成される弁体99とを有している。切込み98は、図5Bに示すように弾性部材97にヒンジ部94となる一部を残して円弧状またはC形状に切り込まれ、弁体99をフラップ状に形成している。弾性部材97は、ピストン体45の上端面から穿孔した孔89内に嵌め込まれる。弁座96は、送気流の上流側に位置し、下流側に位置する弁体99に向き合うように配置され、弁体99を弁座96に弾性的に押し当たる状態に設置している。したがって、この逆止弁95は、順方向の送気流を阻止せず、その逆流に対してのみ、その流れを阻止するようになる。
図5Bに示すように、弁体99は、略C字状を有している。弁体99の表面積は、切込み98の表面積よりも、大きい。逆止弁95に逆流する流れが生じたときに、切込み98に流れる管路抵抗よりも、弁体99に作用する流体圧力の方が大きく、弁体99は、フラップ状に動き、弁座96に当接する。したがって、この逆止弁95は、順方向の送気流を阻止せず、その逆流に対してのみ、その流れを阻止するようになる。
弁体99を支持するヒンジ部94は、ピストン体45を押し込む向き、つまり弁体99の下側に位置している。そのため、ピストン体45が押し込まれるとき、ピストン体45を押し下げる力が弾性部材97に加わり弾性部材97を変形させたとしても、この押し下げる力や弾性部材97の変形の影響はヒンジ部94によって弁体99に伝わり難い。また、弾性部材97に加わる押圧力は、孔89の底面で一旦、受け止められるため遮断され、弁体99に伝わり難い。したがって、ピストン体45を押し込む操作によって、弁体99が押し潰されたり捩じれたりせずに、弁体99の開閉動作を安定させる。
なお図3と図4と図5Aとに示すように、第1の弁である逆止弁95は、送気管路である第1の分割送気路81と第1通路84と送気リーク孔85と第2通路88と第3通路91と第2の分割送気路82とにおいて、第2の弁である弁体部105よりも送気の上流側に配置されている。これにより吸引した吸引物が、送気チューブ側の送気管路に流入してしまうことが防止される。
なお弁体99は、挿通部材であるピストン体45に配設されている。
図3に示すように、ピストン体45の上端面は、カバー部材73及び操作ボタン(操作体)74で外部に対して気密な状態で覆われている。そして、図3と図4とに示す操作ボタン74を押し込まない状態では、操作ボタン74の内面において、操作ボタン74の内面とピストン体45の上端面との間の隙間には、図4に示すように第3通路91が確保されている。第3通路91は、ピストン体45の上端部に一端を開口した第2の分割送気路82に連通する。
また図4に示すように、操作ボタン74とピストン体45との間には、吸引操作を行う場合において第3通路91と第2の分割送気路82とを遮断可能な第2の弁である弁装置が設けられている。すなわち、図4に示すように、操作ボタン74は、第2の分割送気路82に向き合う凸部状の弁体部105を有している。弁装置である弁体部105は、操作ボタン74の内面から突き出ている。弁体部105は、操作ボタン74を押し込み操作しない通常状態では、第2の分割送気路82から離れている。吸引操作時に操作ボタン74が押し込まれると、弁体部105は、第2の分割送気路82に当接し、第2の分割送気路82を閉塞する。操作ボタン74は、弁体部105ではなく、操作ボタン74の内面によって直接、第2の分割送気路82を閉塞してもよい。つまり操作ボタン74は、弁体部(弁装置)を兼ねていてもよい。このように吸引操作が行われる場合、操作ボタン74が押し込まれると、操作ボタン74の内面または弁体部105が第2の分割送気路82を塞ぐ。このように第2の弁である弁装置(弁体部105と操作ボタン74)は、操作ボタン74に配設され、操作ボタン74が操作された際に、操作ボタン74を挿通する送気管路において、送気管路の一方である第1の分割送気路81と送気管路の他方である第2の分割送気路82との連通を遮断する逆流防止用弁として機能するようになっている。また第2の弁である弁装置(弁体部105)は、操作ボタン74を介して挿通部材であるピストン体45に配設されている。そして上述したように弁体99と弁体部105とは、ピストン体45に配設されている。
ここでは、操作ボタン74の待機時、操作ボタン74の内面と、ピストン体45の上端面との間には、上述したように隙間が形成される。しかしながらピストン体45の上端面に、操作ボタン74の内面が操作ボタン74自身の弾性力によって一定の付勢力で密着してもよい。このようにした場合でも、送気圧力によって操作ボタン74が持ち上がり、第3通路91が確保されるようになり、第3通路91から第2の分割送気路82側へ送気は可能である。さらに、吸引時または送気リーク孔85を開放する場合等において、第1の分割送気路81側から送気圧力が相対的に低下すると、操作ボタン74によって第2の分割送気路82が閉塞され、操作ボタン74の内面と弁体部105とは、第1の分割送気路81と第2の分割送気路82との連通を遮断する弁としての機能を奏するようになる利点を有している。
このように、弁部材でもある操作ボタン74の内面と弁体部105とは、ピストン体45に配設され、第1の分割送気路81と第2の分割送気路82との連通を遮断する。
また第2の弁である弁体部105は、送気管路である第1の分割送気路81と第1通路84と送気リーク孔85と第2通路88と第3通路91と第2の分割送気路82とにおいて、第1の弁である逆止弁95よりも送気の下流側に配置されている。
なお、操作ボタン74の内面が操作ボタン74自身の弾性力によってピストン体45の上端面に密着し、送気が行われる場合、第1の分割送気路81と第2の分割送気路82とが一旦連通されると、操作ボタン74内の圧力が急激に低下し、操作ボタン74が収縮し、第2の分割送気路82は操作ボタン74によって一旦閉塞し、続いて、再び、送気圧力が上昇すると、操作ボタン74が膨張され、第2の分割送気路82は開放する。このように操作ボタン74の膨張及び収縮が繰り返されると、操作ボタン74が振動して、音が発生する。この音は、送気量、送気圧等の送気状態に応じて変化する。よって操作者は、目視により把握しにくい送気状態を、音により把握することが可能になる。
上述したように、第2の分割送気路82は、図4に示すようにピストン体45の移動軸方向にピストン体45を貫通している。第2の分割送気路82の下端は、図4に示すように、ピストン体45の下端面において送気口107を形成している。この送気口107は、取付管41の内部と常時、連通するように開口している。送気口107は、ピストン体45の下端部において挿通用チャンネル25の延長方向に直交して開口している。このため、吸引物が第2の分割送気路82に汚物等が浸入し難くなる。
図2に示すように、吸引口金35の先端部には、吸引チューブ38を接続するための吸引チューブ接続部57が設けられている。
次に弾性部材60とピストン体45とを互いに回転しないように規制し、弾性部材60とピストン体45とをピストン体45の移動軸まわりに回転しないように固定的に連結(係合)する第1の係合部について説明する。図6は第1の係合部の一例を示すものである。この第1の係合部は、ピストン体45の上端部から延出した送気口金36の根元部の下面に配設され、この下面から下方へ突出した突起121と、弾性部材60の上端部の側面において突起121に対応して配設され、送気口金36の延出方向に沿って突き出た一対の係止突片122とを有している。突起121は、ピストン体45と一体に形成されている。係止突片122は、弾性部材60と一体に形成されている。一対の係止突片122の互いに向き合う対向面123は、下広がりの勾配を有している。突起121は、先端において、対向面123に向って太く突き出ている先端部124を有している。図6に示すように、対向面123の間に先端部124が嵌め込まれると、係止突片122と突起121とが確実に係合し、一対の係止突片122から突起121が外れ難く、ピストン体45は弾性部材60に固定的に連結することが可能である。
なお、一対の係止突片122は、リング状の係止部であってもよい。この場合、リング状の係止部に突起121を嵌め込めばよい。この場合にあっても、弾性部材60とピストン体45とを固定的に連結できる。
このようにして、第1の係合部によりピストン体45の上端部と弾性部材60の上端部とは固定的に連結するため、ピストン体45が何かの理由で軸周りに回されたとき、弾性部材60の上端部はピストン体45と一緒に回るようになる。
また、突起121と係止突片122とを送気口金36の下側に配置したので、突起121と係止突片122とが邪魔になることが少ない。吸引口金35と送気口金36とは略同じ向きに突き出るため、突起121と係止突片122とは吸引口金35と送気口金36との間に配置されるようになり、突起121と係止突片122とは吸引口金35と送気口金36とにとって邪魔にならない。また、図6に示すように、吸引リーク孔68も吸引口金35と送気口金36との間に配置されると、吸引口金35と送気口金36とは吸引リーク孔68に手等が触れたり近づいたりすることを極力阻止し、成形上も型割り構造が簡易的になる。突起121がピストン体45と一体に形成され、係止突片122が弾性部材60と一体に形成されたが、突起121がピストン体45に対して別体に形成され、係止突片122が弾性部材60に対して別体に形成されてもよい。
第1の係合部の例では、弾性部材60にピストン体45を直接的に連結するようにしたがこれに限定する必要はない。この場合、ピストン体45の上端部に、カバー部材73が回り止め装着される。そして係合部は、カバー部材73を介してピストン体45と弾性部材60とを固定的に連結するように間接的に係合してもよい。
図8乃至図10は第1の係合部の一例を示すものである。図8乃至図10に示すように、弾性部材60の上端縁とカバー部材73の下端縁とは、連結バンド(連結部材)130によって互いに連結している。連結バンド130は、帯状に形成されている。連結バンド130の一端は弾性部材60に連結し、連結バンド130の他端はカバー部材73に連結している。つまり弁部材(操作ボタン74の内面と弁体部105)と、弾性部材60とは、連結バンド130によって互いに連結している。このように弁部材(操作ボタン74の内面と弁体部105)と弾性部材60とが連結バンド130によって互いに連結することで、弁部材(操作ボタン74の内面と弁体部105)と弾性部材60とは、ピストン体45が弾性部材60とをピストン体45の移動軸周りで回転することを防止する第1の係合部を形成する。
なお連結バンド130は、弾性部材60とカバー部材73とを一体に形成してもよい。つまり、弁部材(操作ボタン74の内面と弁体部105)と弾性部材60とによって一体に形成されていてもよい。これにより弁部材(操作ボタン74の内面と弁体部105)と弾性部材60とは、上記のように第1の係合部を形成する。また操作ボタン74が、弾性部材60から外れてしまうことを防止できる。また操作ボタン74が押圧され、操作ボタン74の内面と弁体部105とが第3通路91と第2の分割送気路82とを遮断すると、この押圧力は弾性部材60に直接伝達する。そしてこの押圧力は、弾性部材60をピストン体45と一緒に押し込み、吸引リーク孔68は略閉塞する。
ピストン体45に弾性部材60を組み付ける最終段階において、連結バンド130は、折り曲げられ折り畳まれる。また、連結バンド130の板面方向は、連結バンド130による連結強度を高めるために弾性部材60及びピストン体45の軸方向に交差する向きである。
図11乃至図13は、弾性部材60と、カバー部材73とを連結する第1の係合部の他の例を示している。カバー部材73には、一対の突片136が設けられている。弾性部材60の上端の側壁面の一部には、突片136の下側から一対の突片136の間に嵌り込む突起137が設けられている。弾性部材60には、突片138が一体に形成されている。突起137は、この突片138の上面に一体に形成される。突片136の間には、上述したように突起137が嵌め込まれ係合する。このため、弾性部材60の上端部は、ピストン体45に対して固定的に連結する。また、一対の突片136はリング状に形成してもよい。この場合、リング状の突片136には、突起137が嵌め込まれる。
次に、弾性部材60とシリンダ43とを互いに回転しないように規制し、弾性部材60とシリンダ43とをシリンダ43の移動軸まわりに回転しないように固定的に連結(係合)する第2の係合部について説明する。図6及び図7に示すように、第2の係合部は、フランジ44の上端の一部分から立設し、シリンダ43の軸を対称中心として対称的に配設されている2つの板状の起立部141を有している。一方の起立部141は、吸引口金35の真上に配置される。起立部141の両側端には、シリンダ43の周方向に延びるカバーとしてのフラップ142が形成されている。つまり第2の係合部は、シリンダ43と弾性部材60との係合する部分である起立部141と係止孔143とを覆うカバーであるフラップ142を有している。このフラップ142は、起立部141と係止孔143とが係合した際に、起立部141が係止孔143から容易に抜けてしまうことを防止する。
また図7に示すように、第2の係合部は、弾性部材60の下端縁部において起立部141に対応するように形成され、起立部141が嵌め込まれる係止孔143を有している。係止孔143は、弾性部材60の下端縁部において切り欠き形成されている。起立部141は係止孔143に密に嵌め込まれ、弾性部材60の下端部とシリンダ43とは固定的に連結する。したがって、この第2の係合部によると、弾性部材60の下端部は、シリンダ43に対して軸周りに回ることがない。またフラップ142は、起立部141に形成され、シリンダ43と弾性部材60とを係合する部分である起立部141と係止孔143との係合部分を覆う。よって起立部141は係止孔143に係止しており係止孔143から簡単に抜けないようになる。また、図11に示すように、起立部141には、フラップ142が形成されていなくても良い。この場合でも、弾性部材60とシリンダ43とは固定的に連結可能である。
また、図14に示すように第2の係合部において、係止孔143は、弾性部材60の壁部内に留まり、外へ突き抜けない溝状に形成され、弾性部材60の内面にのみ開口する。このとき起立部141は、係止孔143に適合する長さを有していればよい。この場合、弾性部材60は、起立部141と係止孔143とにおいて、シリンダ43に対し被嵌する部分がその全周にわたり連続して閉じた構造になる。つまり、弾性部材60の全周にわたり外側に向けて開口する部分が少なくなるため、弾性部材60の下端部の強度が増し、シリンダ43に対する装着強度を高めることができる。
吸引口金35の先端部には、吸引チューブ38を接続するための吸引チューブ接続部57が設けられている。この吸引チューブ接続部57は、図15Aと図15Bと図16Aと図16Bとに示すように、吸引口金35に対して着脱可能な装着本体152と、吸引チューブ38を被嵌して接続する接続部本体153とを有している。装着本体152は、略筒状に形成されている。装着本体152の周壁には、複数の係合孔154が形成されている。吸引口金35の先端部の外周には、複数の係合突起155が形成されている。係合突起155が係合孔154に嵌め込まれ係合することで、吸引チューブ接続部57の周り止めが形成される。図16Aに示すように係合孔154の幅は、軸方向に対して接続部本体153側程、狭くなる勾配またはテーパ状に形成されている。これにより係合突起155が係合孔154に嵌め込まれた場合、係合突起155が回転方向に位置ずれようとしても、係合孔154は位置ずれを防止でき、また係合突起155は係合孔154に容易に嵌め込まれる。また、装着本体152の周壁には、装着本体152が変形し易いように、複数のスリット孔156が配設されている。吸引チューブ接続部57が吸引口金35に嵌め込まれるとき、吸引チューブ接続部57はスリット孔156によって変形しやすいために吸引口金35に容易に装着できる。スリット孔156は、吸引口金35側へ突き抜けるように形成されてもよい。
図15Aに示すように、吸引口金35の延出先端面157と、延出先端面157に対向し接続部本体153内に形成される段部端面158との間には、パッキン部材159が嵌め込まれている。パッキン部材159は、吸引口金35と吸引チューブ接続部57との間をシールするための弾性を有している。パッキン部材159の周縁部は、中央部分よりも厚みを有するフランジ161として形成されている。このフランジ161は、延出先端面157と段部端面158との間に挟み込まれて装着されている。フランジ161は、吸引口金35の軸方向におけるパッキン部材159の片面側に突き出すように形成されている。しかしながら、図17に示すように、フランジ161は、両面側へ均等に突き出すようにしてもよい。これにより、パッキン部材159が嵌め込まれる際に向きを特定する必要がなく、パッキン部材159が容易に装着される。
パッキン部材159の中央部分には、図15Bに示すように、フラップ162を切り残した状態で、C字状の切欠き部160が形成されている。このフラップ162が吸引口金35の延出先端面(弁座)157に対して弾性的に当たるように、切欠き部160は配置される。これにより、フラップ162は、吸引する流体の流れを許容し、その逆向きの流れを阻止する逆止弁を形成している。このような逆止弁であれば、簡便に組み立てることができるとともに逆止弁の部分が捩じれることなく正規の姿勢でパッキン部材159を容易に取り付けることができるようになる。
次に、内視鏡挿入部12内に内蔵される撮像ケーブルの分配構造について説明する。一般に、先端構成部15には、観察窓を通じて内視鏡視野を撮像する撮像部が設けられている。この撮像部には、多数の信号線が接続されている。多数の信号線を一本のケーブルに纏めると、ケーブルの径が太くなり、内視鏡挿入部12の内部にデッドスペースが増加し、他の内蔵物との干渉し易くなる。このようなことから、多数の信号線を分けて内蔵物の設置効率を高める工夫として、例えば10本の信号線を、2本の信号線のグループと8本の信号線のグループとに分ける場合がある。しかし、この場合、信号線の数の少ない、または出力の弱い信号線が振り分けられたケーブルグループにおいて、ケーブルグループの強度が弱くなり、組立や修理の際において、ケーブルグループが、ブレード内面と他方のケーブルグループとの間にねじり込んで挟まれ、自由に動けない状況になり易い。また、図18に示すように2本のケーブル(信号線)を有するケーブルグループ165と7本のケーブルを有するケーブルグループ166が並ぶ方向Bでの湾曲自由度が少なく、B方向に交差する方向Aでの自由度が大きくなる。湾曲自由度が小さいB方向に曲げられると、座屈する虞がある。
そこで、図19Aと図19Bと図19Cと図19Dを参照して撮像ケーブルの設置効率を高める工夫について説明する。図19Aにおいて、信号線170を内蔵した2つ以上のケーブルグループ171a,171bは、被覆材173で束ねられている。被覆材173の両端は、座屈する虞が大きい。そのため被覆材173の両端には、剛性のある補強線174が配置されている。被覆材173は、補強線174と一体的に組み付けられている。また、剛性のある補強線174は、ケーブルグループ171a,171bのうち、最も細いケーブルグループ171aの中心と、最も太いケーブルグループ171bの中心とを結んだ延長線上に配置されている。被覆材173は、例えば熱可塑性の樹脂あるいは弾性材料によって形成されている。このような構成は、たとえば先端構成部15から内視鏡操作部14を経てユニバーサルコード19内にわたり配置されている(以下の場合も同様である。)。
図19Bにおいて、被覆材173には、信号線170が少ない方のケーブルグループ171a側に、剛性のある補強線174が配置されている。被覆材173は、補強線174と一体的に組み付けられている。
図19Cにおいて、ケーブルグループ171a,171bは、ルーメンチューブ176のルーメン177に配置されている。ルーメンチューブ176には、信号線170が少ない方のケーブルグループ171a側に補強線174が配置されている。
図19Dにおいて、図19Cに示す補強線174は、剛性のあるグランド用(GND)線178を兼ねている。そして、ルーメンチューブ176を利用した場合のルーメン177には、GND線178が配置される。
また図20Aと図20Bと図21Aと図21Bとに示すように、少なくとも2本以上の撮像ケーブル181,182を有する内視鏡10において、撮像ケーブル181,182は、外皮、例えば、放射電磁界対策用のブレード183を挿通し、ブレード183によってまとめられている。
撮像ケーブル181,182がブレード183に組み付けられる前のブレード183の長さ寸法をL1とし、このときのブレード183の外皮の内径をA1とする(図20Aと図20Bを参照)。また撮像ケーブル181,182は、ブレード183に組み付けられて両端をブレード183に固定される。この固定した後のブレード183の長さ寸法をL2とし、ブレード183の内径をA2とする(図21Aと図21B)を参照)。このときL1<L2、A1>A2の関係になるように設定した。また、組み付け後の撮像ケーブル181,182は、ブレード183に密着しない、ゆとりある状態でブレード183に内蔵するようにしている。
撮像ケーブル181,182を組み付けた後のブレード183は、ブレード183をしごくことにより伸び、ブレード183の径は細くなる。このとき組み付け後の撮像ケーブル181,182がブレード183に密着しないように調整する。これにより、撮像ケーブル181,182はブレード183内を自由に動けるようになり、撮像ケーブル181,182に意図しない外力が加わることを抑制する。このため、撮像ケーブル181,182の耐久性は向上する。
次に、本実施形態に係る内視鏡装置の作用について説明する。この内視鏡10が使用される場合、準備として流体制御装置30が装着部32に装着される。このとき、図3に示すようにカム部49とカム受け部50とが位置を合わさるようにして、シリンダ43が取付管41に差し込まれる。また図3に示すように凸部46と凹部47とが係合するように、流体制御装置30が装着部32に装着される。次に吸引チューブ接続部57は吸引チューブ38の一端に接続され、吸引チューブ38の他端は図示しない吸引装置に接続される。また、送気口金36は送気チューブ39の一端に接続され、送気チューブ39の他端は図示しない送気装置に接続される。
このように流体制御装置30が装着部32に装着した際、図23Aに示すように送気リーク孔85を開口させた指当て面(送気操作面)86は、吸引チューブ38を接続した送気口金36と、吸引チューブ38を接続した吸引口金35とに対して異なる位置に位置する。また、指当て面(送気操作面)86は、吸引リーク孔68からも離れている。この結果、指当て面(送気操作面)86は、他の構成部材と極力干渉することがなく、送気リーク孔85を術者の手の指で容易に操作できるようになる。
次に、流体制御装置30の非操作状態について説明する。図3と図4と図5Aとに示すように、流体制御装置30は、待機状態にある。吸引装置が駆動すると、吸引路58及び吸引リーク用通路70は吸引リーク孔68に連なっているので、吸引リーク孔68から外部の空気が流体制御装置30に取り込まれる。このとき、弁座76と弁体77とからなる弁部は閉じた状態にあり、管路28(挿通用チャンネル25)側への連通は遮断状態にある。したがって、挿通用チャンネル25側から吸引されることが防止される。そして、図3に示す矢印のように、吸引リーク孔68から取り込まれた空気は、吸引口金35及び吸引チューブ38を通じて吸引装置によって吸引される。
また、送気装置が駆動すると、図5Aに示す矢印のように、送気チューブ39を通じて圧縮空気が送気口金36へと送り込まれる。送気口金36へと移送された圧縮空気は、第1の分割送気路81から第1通路84を通じて送気リーク孔85に流れ、送気リーク孔85から外部へリークする。このリークにより送気リーク孔85における送気圧は低下するので、圧縮空気は第2通路88側へ送気されない。このように圧縮空気は第2通路88側へ送気されないので、弁体99は開かない。よって圧縮空気は第3通路91から第2の分割送気路82へ送気されない。したがって、挿通用チャンネル25への送気もなされない状態にある。
次に、流体制御装置30により吸引と送気を制御する場合について説明する。内視鏡10が使用される際、通常、一方の手によって内視鏡挿入部12は把持され、他方の手によって内視鏡操作部14は把持される。内視鏡操作部14を把持する手は、親指及び人差指を除く三指によって内視鏡把持部22を把持し、この手の親指によって、湾曲レバー24を操作し、この手の人差指によって流体制御装置30を操作する。すなわち、操作ボタン74及び送気リーク孔85は、内視鏡操作部14を把持・操作する手の人差指により操作される。
まず、流体制御装置30が送気を制御する場合について説明する。図22Bに示すように人差指の腹は指当て面86に当て付けられ送気リーク孔85を閉じる。すると、送気リーク孔85を通じて外部にリークされていた気体(圧縮空気)が遮断され、送気リーク孔85内の送気圧が高まる。これにより図22Bに示す矢印のように、気体は第2通路88側へ送気される。第2通路88側へ流れ込んだ気体は、図22Aに示すように弁体99を押し開き、図22Bに示す孔89を通じて第3通路91に送気される。このとき、操作ボタン74は、押されておらず、図22Aに示すように第3通路91に送り込まれる気体の圧力によって浮き上がり、第3通路91を形成する。そして気体は、第3通路91を通じて第2の分割送気路82に送気される。第2の分割送気路82に送り込まれた気体は、送気口107から、シリンダ43と取付管41の内部と管路28とを通じて、挿通用チャンネル25へ流れる。そして、気体は、チャンネル開口部26から体腔内へ流れる。
次に、流体制御装置30が吸引を制御する場合について説明する。この場合は図23Aに示すように、矢印Pで示す向きに操作ボタン74が押し込まれる。これにより弾性部材60及びシリンダ43に対し、ピストン体45が下方(吸引位置)まで移動する。すると、図23Bと図23Cとに示すように、弾性部材60が押し潰され、シール面71がエッジ部72に当接する。これによりシール面71とエッジ部72とは、シリンダ43の内部(第1の管路としての吸引路58)と弾性部材60(吸引リーク孔68)の外部との連通を遮断する。また吸引操作中において、弁体部105が第2の分割送気路82を閉塞しているため、第2の分割送気路82から第1の分割送気路81及び送気リーク孔85側への吸引が防止される。このとき弾性部材60の中途部の側壁部(吸引リーク孔68付近)は、外向きに突出するように折り畳まれる。そのため吸引リーク孔68自身も押し潰された状態になる(図23Aと図23Bと図23Cとを参照)。
このようにして、吸引リーク孔68は外部に対する連通を遮断されると同時に、図23Bと図23Cとに示すように、ピストン体45は操作ボタン74に押されてシリンダ43の内部に押し込まれ、弁体77は弁座76よりも下方へ突き抜け、弁座76と弁体77とからなる弁部が開放し、シリンダ43の内部と取付管41の内部とが連通する。なお導入部78は、弁座76の下方から上方までまたいで配置されているために、シリンダ43の内部と取付管41の内部とを連通させる。したがって、シリンダ43と取付管41の内部とは、外部とは遮断した状態で連通する。よって、吸引口金35は、チャンネル開口部26から、挿通用チャンネル25と管路28とを通じて、体腔内の液体等を図23Bと図23Cとに示す矢印の向きに吸引することができる。この吸引時は、吸引チューブ接続部57のフラップ162は開き、吸引路を開放している。
吸引時、操作ボタン74が押圧されるので、弁体部105が第2の分割送気路82に押し当たり第2の分割送気路82を遮断する。これにより第1の分割送気路81と第2の分割送気路82とは、確実に分断される。この結果、送気リーク孔85が誤って閉塞されても、送気は行われない。また、吸引物が第2の分割送気路82に浸入しても、吸引物が第1の分割送気路81側に取り込まれ、送気口金36に浸入したり、送気リーク孔85から噴出したり、送気口金36に浸入されることが防止される。
このように本実施形態では、吸引口金35が送気チューブ39に誤って接続した場合でも、吸引路は弁体部105により閉塞され、吸引路を介した送気が防止される。
本実施形態では、送気口金36が吸引チューブ38に誤って接続した場合には、送気リーク孔85より外部の気体が吸引される。このため、第1の分割送気路81から先への吸引が阻止されるようになる。さらに、送気リーク孔85が誤って閉塞してしまった場合にも、第1の分割送気路81側の圧力が低下することで、第2通路88の圧力が低下し、それにより弁体99が、弁座96に引っ張られ、操作ボタン74の内側の吸引を防止する。
流体制御装置30がディスポーザブル製品で構成された場合、内視鏡10が使用された後は、流体制御装置30が取付管41から取り外され、内視鏡10側のみを洗浄することになる。したがって、挿通用チャンネル25は容易に洗浄される。
ところで、本実施形態の流体制御装置30では、ピストン体45に送気チューブ39が連結されている。ピストン体45はシリンダ43から外へ突き出ており、ピストン体45の上端部付近には送気チューブ39が繰り出している。したがって、送気チューブ39のあおり等によりピストン体45に与える負荷が大きい。更に、内視鏡10や送気チューブ39が急激に動くと、ピストン体45には衝撃的な負荷が加わる。このように、ピストン体45に種々の負荷が加わると、内視鏡10の姿勢にも影響を与えてしまう。更に、ピストン体45が軸周りに回転すると、回転トルク力が、ピストン体45を介してシリンダ43側に加わる。これにより回転トルク力は、解除カムの作用によって取付管41に対する係合力を超えてしまい、シリンダ43が取付管41から不用意に外してしまう虞がある。また、ピストン体45が送気チューブ39から受ける負荷によって軸周りに回転すると、送気リーク孔85の位置も所定の操作位置からずれてしまい、術者の指で塞ぐ操作に支障を来たす虞がある。
しかし、本実施形態では、ピストン体45の上端部には、弾性部材60の上端部が固定的に連結されている。そのためピストン体45が送気チューブ39の負荷によって軸周りに回転すると、弾性部材60の上端部も一緒に回転して弾性的に捩られる。したがって、内視鏡の手技上、術者や補助者が、送気チューブ39を動かしたり、内視鏡10を動かしたりしても、送気チューブ39のあおりによりピストン体45に与える負荷が吸収され緩和される。特に、内視鏡10や送気チューブ39が急激に動かされるような場合でも、その衝撃的な負荷が吸収して緩和されるので、内視鏡10の姿勢に与える悪影響が少なくなる。
また、シリンダ43が回転して、シリンダ43が内視鏡10から取り外される場合、ピストン体45に加わる回転トルク力がピストン体45を介してシリンダ43側に加わると、回転トルク力は、解除カムの作用によって取付管41に対するシリンダ43の係合力を超えてしまう。そしてシリンダ43は、係合している取付管41から不用意に外れてしまう虞がある。しかしながら本実施形態では、弾性部材60は、ピストン体45に加わった回転トルク力を緩和する。よってシリンダ43は係合している取付管41から外れず、シリンダ43は取付管41から不用意に外れない。送気チューブ39によってピストン体45に加えられる負荷が少なくなると、弾性部材60の軸周りの捩じれが解消して、弾性部材60は元の位置に戻り、吸引リーク孔68の位置も本来の位置に戻る。
以上、本発明の好ましい実施形態および変形例について説明してきたが、本発明は上述のものに限るものではない。また、それらを様々に組み合わせることも可能である。また、上述した実施形態では送気と吸引の流体の移送について説明したが、送気、吸引、送液等の流体移送に用いるようにしてもよい。

Claims (5)

  1. 内視鏡(10)に設けた取付部(41)に対して取付け可能であり、前記内視鏡(10)の挿通用チャンネル(25)に流体を移送する第1の管路(58)を有するシリンダ(43)と、
    前記シリンダ(43)に装着され、前記挿通用チャンネル(25)に対して前記第1の管路(58)を開く位置と、前記挿通用チャンネル(25)に対して前記第1の管路(58)を塞ぐ位置との間で、前記シリンダ(43)に対して移動可能な弁部(77)を有し、かつ流体チューブ(39)を接続するための接続口部(36)と、前記接続口部(36)から前記挿通用チャンネル(25)に流体を移送する第2の管路(81,82)とを有しているピストン(45)と、
    前記第1の管路(58)を塞ぐ位置と前記第1の管路(58)を開く位置との間で前記シリンダ(43)に対して前記ピストン(45)を移動自在に保持する弾性部材(60)と、
    前記ピストン(45)と前記弾性部材(60)とを前記ピストン(45)の移動軸周りに回転しないように係合する第1の係合部(121,122)と、
    前記シリンダ(43)と前記弾性部材(60)とを前記シリンダ(43)の移動軸周りに回転しないように係合する第2の係合部(141,143)と、
    を具備する内視鏡用流体制御装置(30)。
  2. 前記ピストン(45)に配設され、前記第2の管路(81,82)を遮断する弁部材(74、105)を有し、
    前記弁部材(74、105)と前記弾性部材(60)とは、互いに連結することで、前記第1の係合部(121,122)を形成する請求項1に記載の内視鏡用流体制御装置(30)。
  3. 前記弁部材(105)と前記弾性部材(60)とを一体に形成する請求項2に記載の内視鏡用流体制御装置(30)。
  4. 前記弾性部材(60)は、前記第2の係合部(141,143)において前記シリンダ(43)に対し被嵌する部分が、その全周にわたり連続する構造である請求項3に記載の内視鏡用流体制御装置(30)。
  5. 前記第2の係合部(141,143)は、前記シリンダ(43)と前記弾性部材(60)とを係合する部分を覆うカバー(142)を有する請求項4に記載の内視鏡用流体制御装置(30)。
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