JP5460542B2 - 内視鏡の吸引ボタン - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡挿入部の先端に開口した吸引口からの体液等の吸引を制御する内視鏡の吸引ボタンに関する。
一般に内視鏡の挿入部内には、その先端面の吸引口に通じる吸引通路が設けられている。この吸引通路は操作部に設けられた吸引ボタンに接続している。このような吸引通路としては、鉗子等の処置具の挿通や洗浄水などの噴射に使用される鉗子チャネルがよく利用されており、この鉗子チャネルの途中から分岐した吸引通路が吸引ボタンに接続している。
吸引ボタンには、吸引通路の他に、吸引ポンプ等の負圧源に通じる負圧源通路が接続している。吸引ボタンは、術者の押圧操作により吸引通路と負圧源通路とを連通して吸引口から吸引を行わせ、この押圧操作が解除されたときに吸引通路と負圧源通路との連通を遮断して吸引口からの吸引を停止させる(特許文献1ないし4参照)。
このような吸引ボタンには、図13(A),(B)に示すように、内視鏡の操作部に設けられ、先端が操作部外で開口し後端が吸引通路110に接続したシリンダ111と、シリンダ111の管路112内に設けられた弁受け部113と、この管路112の途中に開口しており、負圧源通路114に連通する接続口115と、管路112に移動自在に収容され、そのシリンダ開口116から突出した軸先端部117aを有する本体軸部117、及び弁部119を備えるプランジャ120と、通気穴121を有し、軸先端部117a及びシリンダ111の先端を連結するキャップ122とで構成されているものが良く知られている。
上記構成の吸引ボタンでは、図13(A)に示すように軸先端部117aが押圧操作されていない場合、弁部119が弁受け部113に当接することで吸引通路110と負圧源通路114との連通が遮断される。このとき接続口115は、プランジャ120と管路112との隙間、シリンダ開口116、及び通気穴121などを介して大気と連通する。これは吸引ポンプが常時作動しているので、負圧源通路114が大気と連通しないと、吸引ポンプのポンプ圧が増加しこれに伴い吸引ポンプに掛かる負荷が増加するためである。このため、負圧源通路114を大気と連通させることで吸引ポンプの負荷の増加が抑えられる。
一方、図13(B)に示すように、押圧操作により軸先端部117aがシリンダ開口116内に所定量だけ押し込まれると、弁部119が弁受け部113から離れることにより、吸引通路110と負圧源通路114とが連通する。また、これと同時に、軸先端部117aに嵌着されたOリング123がシリンダ開口116に圧接されてシリンダ開口116を塞ぐことにより、負圧源通路114と大気との連通が遮断される。これにより、吸引ポンプの吸引によって負圧源通路114に通じる各管路内の負圧吸引力が増加して、吸引口からの吸引が開始される。
特開2008−228990号公報 特開2007−252589号公報 特開平6−014871号公報 特開昭62−189041号公報
上記構成の吸引ボタンでは、吸引ON時に、押圧操作により軸先端部117aのOリング123をシリンダ開口116の周縁部に圧接させてシリンダ開口116を塞いでいるが、押圧操作の仕方によってはシリンダ開口116を完全に塞ぐことができない場合がある。例えば、軸先端部117aの中心ではなくキャップ122の蓋部の周縁部を押圧した場合、軸先端部117aが斜めに傾いた状態でシリンダ開口116内に押し込まれるので、Oリング123の一部がシリンダ開口116の周縁部に密着しない。このように負圧源通路114と大気との連通が完全に遮断されない場合は、吸引の能力が大幅に低下してしまう。
このような問題は、上記図13(A),(B)に示した吸引ボタンに限られず、例えば上記特許文献1〜4に記載されているような、軸先端部が押圧操作されたときにキャップの蓋部の底面に形成された凸部をシリンダ開口に圧接させることにより負圧源通路と大気との連通を遮断する吸引ボタンでも発生する。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、押圧操作の仕方に関係なく、負圧源通路と大気との連通を完全に遮断することができる内視鏡の吸引ボタンを提供することを目的とする。
本発明の内視鏡の吸引ボタンの一実施形態では、内視鏡の操作部に設けられるとともに、断面凹状の筒部と、一端が筒部に接続され他端が内視鏡の挿入部先端に開口した吸引口に通じる吸引通路と、筒部のうちの吸引通路とは異なる位置に一端が接続され他端が負圧源に接続される負圧源通路とを有するシリンダ部と、筒部に対して出入り自在に取り付けられる軸部と、軸部の一部を切り欠いて形成され負圧源通路と吸引通路とを挿通させるための吸引物通路と、軸部に設けられ吸引通路を塞ぐための弁部とを有し、弁部で吸引通路と負圧源通路との挿通を遮断する第1位置と、吸引物通路により吸引通路と負圧源通路とを挿通させる第2位置との間で移動するプランジャと、軸部の先端に径方向に突出して設けられた第1のフランジに係合する第1の係合部と、筒部の外周に径方向に突出して設けられた第2のフランジに係合する第2の係合部と、第1及び第2の係合部との間を覆って第1及び第2のフランジとの間に空間を形成するためのスカート部と、空間を通して大気と負圧源通路とが挿通するようにスカート部に設けられている通気穴と有し、プランジャが第2位置に移動することで通気穴及び空間が潰れるようにスカート部が弾性変形するキャップと、を備え、キャップは、空間内で軸部中心に向けて突出して設けられている断面舌状の弾性自在な環状リブを有し、環状リブは、プランジャが第2位置に移動したときに先端を第2の係合部又は第2フランジの上面に押し付けて弾性変形させることで通気穴と負圧源通路との挿通を遮蔽する、ようにしたものである。
本発明の内視鏡の吸引ボタンは、プランジャを第2位置に移動したときに、キャップ内の空間に突出して設けられた環状リブを、第2の係合部又は第2のフランジの上面に押し付けて弾性変形させるようにしたから、軸部が傾いて押圧されることで、例えば閉塞されるはずの通気穴に隙間が生じて吸引通路から負圧源通路への吸引能力が低下する等の不都合を確実に防止することができる。
内視鏡の概略図である。 吸引OFF時の吸引ボタンの断面図である。 吸引ON時の吸引ボタンの断面図である。 弁ガイド部材の斜視図である。 (A)、(B)ともにプランジャの斜視図である。 (A)がキャップの斜視図、(B)がキャップの断面図である。 (A)が吸引OFF時のキャップの断面図、(B)が吸引ON時のキャップの断面図である。 吸引OFF時の吸引ボタンの断面図である。 吸引ON時の吸引ボタンの断面図である。 (A)は頭部の中心が押圧操作されたときのキャップの断面図であり、(B)は蓋部の周縁部が押圧操作されたときのキャップの断面図である。 プランジャに空気通路を形成した他実施形態の吸引ボタンの断面図である。 図11中のXII−XII線に沿う断面図である。 従来の吸引ボタンの断面図であり、(A)が吸引OFF時、(B)が吸引ON時を示している。
図1に示すように、内視鏡10は、例えば気管に挿入する気管支鏡であり、気管内に挿入される挿入部11と、挿入部11の後端部分に連設された操作部12と、図示しないプロセッサ装置や光源装置などに接続されるユニバーサルコード13とを備えている。
挿入部11には、鉗子等の処置具を挿入するための鉗子チャネル14が設けられている。この鉗子チャネル14の一端は、挿入部11の先端面に設けられた吸引/鉗子口(以下、単に吸引口という)15に接続し、他端は操作部12に設けられた鉗子入口16に接続している。この鉗子入口16は、処置具を挿入するとき以外は鉗子栓(図示せず)により閉塞されている。なお、鉗子入口16にシリンジ(図示せず)を接続し、このシリンジから生理食塩水等の洗浄水を注入した場合には、この洗浄水は鉗子チャネル14を通って吸引口15から噴出する。
また、挿入部の先端には、吸引口15の他に、観察窓や照明窓(図示せず)が設けられている。観察窓の奥には固体撮像素子(図示せず)などが取り付けられている。照明窓の奥には光ファイバケーブル(図示せず)が配置されている。固体撮像素子の信号線や光ファイバケーブルは、挿入部11やユニーバルコード13などを経て、上述のプロセッサ装置、光源装置にそれぞれ接続される。
鉗子チャネル14は、吸引口15から血液等の体液や体内汚物等の固形物などを吸引するための経路として用いられる。操作部12内には、鉗子チャネル14から分岐した吸引通路17が設けられている。この吸引通路17は、操作部12に設けられた吸引ボタン18に接続している。
吸引ボタン18は、吸引通路17の他に操作部12外において、吸引ポンプ(負圧源)20に通じる負圧源通路21に接続している。吸引ボタン18は、押圧操作またはその押圧操作の解除により、吸引通路17と負圧源通路21との連通/遮断を切り替える。吸引ポンプ20は、内視鏡検査中は吸引を常時行う。
吸引OFF時の状態を示す図2、及び吸引ON時の状態を示す図3において、吸引ボタン18は、大別して操作部12に固定された弁ガイド部材(シリンダ)24と、この弁ガイド部材24内に収容されたプランジャ25と、弁ガイド部材24及びプランジャ25を連結するキャップ26とで構成される。なお、以下の説明では、図中上方側を先端側、図中下方側を後端側という。
操作部12の筐体28には略管状の弁ケーシング27が固定されており、弁ガイド部材24を操作部12に連結する。弁ケーシング27は、その先端部が筐体28の外側に突出し、その後端部が筐体28の内側に突出した状態で筐体28に固定されている。弁ケーシング27内には、その軸方向に長く延びた管路31が形成されている。弁ケーシング27の後端部には、吸引通路17に接続する吸引接続口32が設けられており、この吸引接続口32を介して管路31と吸引通路17とが連通する。また、管路31の先端側の開口には弁ガイド部材24が連結される。弁ガイド部材24と弁ケーシング27とは、シリンダ部の一例である。
弁ガイド部材24は、その後端部が弁ケーシング27の先端側の開口に嵌合して連結されており、管路31と同心の管路を有している。弁ガイド部材24の先端部には、プランジャ25の軸先端部を突出させるための第1シリンダ開口35が形成されている。
図4に示すように、シリンダ先端の端面(以下、シリンダ端面という)24a上でかつ第1シリンダ開口35の周縁部には、キャップ26と連結する円筒部37が設けられている。この円筒部37の先端の外周面にはフランジ38が形成されている。フランジ38には、その一部を平面状に切り欠かくことにより、キャップ26との回転止めに用いられるキャップ回転止め面38aが形成されている。また、フランジ38の底面と、円筒部37の外周面と、シリンダ端面24aとにより、キャップ26が連結する略環状のシリンダ用キャップ取付溝39(図2及び図3参照)が形成されている。
図2及び図3に戻って、弁ガイド部材24内には、管路31と同軸に延び、先端が第1シリンダ開口35として開放されている直管状の直管管路41と、この直管管路41の後端に接続した管状の弁受け部42とが形成されている。
弁ガイド部材24における直管管路41の側方に位置する部分には、負圧源通路21に接続する接続パイプ44が設けられている。この接続パイプ44は、直管管路41に対して略直交する方向に長く延びており、負圧源通路21の一部を構成している。直管管路41の内壁には、接続パイプ44に通じる接続口45が開口している。
弁受け部42は、その後端が第2シリンダ開口46として開放されている。この弁受け部42には、第2シリンダ開口46から第1シリンダ開口35に向かう方向に沿って、第1錐形管路47と第2錐形管路48とが形成されている。第1錐形管路47は、本発明の錐形管路に相当するものであり、第1シリンダ開口35に向かうのに従って次第に径が狭くなる。第2錐形管路48は、第1シリンダ開口35に向かうに従って次第に径が広くなる形状を有しており、第1錐形管路47の先端と直管管路41の後端とを接続する。
図2と図3と図5(A),(B)において、プランジャ25は、弁ガイド部材24にその軸方向に移動自在に収容されており、押圧操作または押圧解除により吸引通路17と負圧源通路21との連通/遮断を切り替える。
プランジャ25は、直管管路41内に収納され、その軸方向に長く延びた略円柱状の本体軸部51と、本体軸部51の軸後端部に設けられた略錐形状の弁部(以下、錐形弁部という)52と、第1シリンダ開口35から突出した本体軸部51の軸先端部51aの先端に設けられた略円盤状の頭部53とが一体形成されてなる。軸先端部51aは、第1のフランジの一例である。
錐形弁部52は、第1錐形管路47の内壁に沿う形状を有している。軸先端部51aには、ストッパ部54が設けられている。ストッパ部54は、第1シリンダ開口35から遠ざかるのに従い次第に拡径する錐形状を有しており、その最大径は第1シリンダ開口35の開口径よりも大きくなる。このストッパ部54は、軸先端部51aが第1シリンダ開口35内に押し込まれたときに、第1シリンダ開口35に当接してさらなる押し込みを規制する。頭部53は、吸引ON時に術者からの押圧操作を受け付ける。
上記構成のプランジャ25は、頭部53に対する押圧操作がなされていないときに、錐形弁部52が第1錐形管路47の内壁に当接して第2シリンダ開口46を閉塞することにより、吸引通路17と負圧源通路21との連通を遮断する遮断状態になる(図2参照)。また、プランジャ25は、頭部53に対する押圧操作により軸先端部51aが第1シリンダ開口35内に所定量押し込まれたときに、錐形弁部52が第1錐形管路47の内壁から離れて第2シリンダ開口46を開放することで、吸引通路17と負圧源通路21とを連通する連通状態になる(図3参照)。なお、ここでいう所定量とは、例えば、ストッパ部54が第1シリンダ開口35に嵌合してさらなる押し込みが規制されるまでの押し込み量である。プランジャ25の遮断状態の位置は、第1位置の一例であり、また、プランジャ25の挿通状態の位置は、第2位置の一例である。
本体軸部51の外周面には、その軸方向に長く延びた吸引物通路56が形成されている。吸引物通路56の長さは、プランジャ25が連通状態に切り替えられたときに、通路先端部56aが接続口45の略前方に位置し、かつ通路後端部56bが弁受け部42よりも管路31側に位置するような長さに調整されている。
頭部53には、その外周部の一部を切り欠くことにより、キャップ26との回転止めに用いられるキャップ回転止め溝57が形成されている。また、頭部53とストッパ部54との間には、キャップ26を連結するための略環状のプランジャ用キャップ取付溝58が形成されている。
図2及び図3において、キャップ26は、ゴムなどの弾性材料で形成されている。キャップ26は、頭部53に連結される略円板状の蓋部60と、蓋部60と軸先端部51aと円筒部37とを囲む略筒形状を有し、円筒部37に連結されるスカート部61とが一体形成されてなる。
図6(A)に示すように、蓋部60の上面には、頭部53が嵌合する嵌合穴63が形成されている。この嵌合穴63の内周壁には、頭部53のキャップ回転止め溝57に係合する回転止め用突起64が設けられている。これにより、プランジャ25とキャップ26との間が回転規制される。嵌合穴63は、第1の係合部の一例である。
嵌合穴63の底部の中心には、軸先端部51aの一部が貫通する貫通穴66が形成されている。この貫通穴66を構成する環状の内壁部67は、上述のプランジャ用キャップ取付溝58に嵌合する。これにより、プランジャ25と蓋部60とが連結する。
図6(B)に示すように、スカート部61は、その先端部が蓋部60の外周と一体化している。また、スカート部61の後端部には、円筒部37が嵌合する嵌合穴69を有する略環状の底部70が設けられている。嵌合穴69の内周壁には、上述のシリンダ用キャップ取付溝39に嵌合する溝嵌合部70aと、円筒部37の上端面の外周部分を覆い、溝嵌合部70aとの間でフランジ38を挟持する環状凸部70bとが形成されている。これにより、円筒部37が嵌合穴69に嵌合した状態で底部70と連結される(図7参照)。また、スカート部61には、大気と連通する通気穴71が形成されている。フランジ38は、第2のフランジの一例であり、また、環状凸部70bは、第2の係合部の一例である。
また、底部70の内壁の一部には、フランジ38のキャップ回転止め面38aに当接する略平面状のガイド部材回転止め面70cが形成されている。これにより、弁ガイド部材24とキャップ26とが回転規制される。さらに、このキャップ26を介して、弁ガイド部材24とプランジャ25とが間接的に回転規制される。これら両者の間接的な回転規制により、連通状態時のプランジャ25の通路先端部56aを接続口45に略対向させることができる。
本発明の対向面に相当する蓋部60の底面(以下、単に蓋底面という)60a上でかつ環状凸部70bの略上方に位置する部分には、軸先端部51aの外周を囲むように略環状の環状リブ73が設けられている。環状リブ73は、キャップ26と同様にゴムなどの弾性材料からなり、蓋部60と一体に形成される。この環状リブ73は、軸先端部51aに近づくのに従い次第に蓋部60の底面から遠ざかるような略凹錐形状を有している。
図7(A)に示すように、キャップ26は、プランジャ25を図中上方向に向けて付勢することで、このプランジャ25を遮断状態で維持する。蓋部60は、頭部53に対する押圧操作により軸先端部51aが第1シリンダ開口35内に押し込まれたときに、円筒部37に向けて移動する。
図7(B)に示すように、スカート部61は、押圧操作による蓋部60の移動に伴い、蓋部60とシリンダ端面24aとの間で圧縮されて、プランジャ25の径方向に拡径するとともにその軸方向に収縮(以下、適宜弾性変形という)する。弾性変形したスカート部61は、頭部53に対する押圧操作が解除されたときに弾性復元力により元の形状に復元する。
環状リブ73は、通気穴71と第1シリンダ開口35との連通/連通遮断の切り替えを行う。環状リブ73は、プランジャ25が遮断状態のときは環状凸部70bとの間に空間を形成することで、第1シリンダ開口35を通気穴71(大気)と連通させる。また、環状リブ73は、プランジャ25が連通状態のときは環状凸部70bの上面に圧接することで通気穴71と第1シリンダ開口35との連通を遮断する。
次に、上記構成の吸引ボタン18の作用について説明を行う。内視鏡検査時には、吸引ポンプ20による吸引が常時行われる。吸引を行わない吸引OFF時には、図8に示すように、キャップ26によりプランジャ25が遮断状態で維持されるので、錐形弁部52が第1錐形管路47の内壁に押し付けられた状態となる。錐形弁部52の外周壁は第1錐形管路47の内壁にフィットする形状であるので、錐形弁部52は、第1錐形管路47の内壁に隙間なく密着する。これにより、第2シリンダ開口46が塞がれるため、吸引通路17と負圧源通路21との連通が遮断(図中、2点鎖線で表示)されて、吸引口15からの吸引が停止した状態となる。
この際に、環状リブ73は環状凸部70bの図中上方に離れており、両者の間には空間が形成されているので、第1シリンダ開口35は通気穴71を介して大気と連通する。このため、接続口45、直管管路41とプランジャ25との隙間、第1シリンダ開口35とプランジャ25との隙間、及び通気穴71を介して、負圧源通路21が大気と連通する(図中、実線で表示)。その結果、吸引ポンプ20に負荷がかかることが防止される。
吸引を行う場合には、図9に示すように、頭部53に対する押圧操作によりプランジャ25の軸先端部51aが第1シリンダ開口35内に押し込まれる。これにより、キャップ26の蓋部60が円筒部37に向けて移動するとともに、スカート部61が弾性変形する。この蓋部60の移動の途中で環状リブ73が環状凸部70bの上面に接触し、さらに押圧操作が継続すると、環状リブ73が環状凸部70bに押し付けられて蓋底面60aに近づく方向に弾性変形する。この押圧操作は、ストッパ部54が第1シリンダ開口35に嵌合するまで継続する。
ストッパ部54が第1シリンダ開口35に嵌合すると、プランジャ25が遮断状態から連通状態に切り替わり、錐形弁部52が第1錐形管路47の内壁から第2シリンダ開口46の前方(図中下方)に離れることで、第2シリンダ開口46が開放される。これにより、吸引通路17と負圧源通路21とが連通する。
この際に、図10(A)に示すように、頭部53の略中心が押圧操作された場合は、蓋部60がシリンダ端面24aに対して略平行な姿勢を保ったまま円筒部37に向けて移動する。このため、環状リブ73の全領域がほぼ同時に環状凸部70bの上面に接触し、さらに押圧操作が継続してプランジャ25が連通状態に切り替わったときに、環状リブ73の全領域が環状凸部70bの上面に圧接する。
一方、図10(B)に示すように、例えば頭部53及び蓋部60の図中左端部が押圧操作された場合、蓋部60は、押圧操作を受けた蓋左端部60Lがその反対側の蓋右端部60Rよりも低い位置となるような傾いた姿勢で円筒部37に向けて移動する。このため、環状リブ73も、蓋左端部60Lの略直下に位置するリブ左端部73Lが蓋右端部60Rの略直下に位置するリブ右端部73Rよりも低い位置となるような傾いた姿勢で環状凸部70bに向けて移動する。このため、リブ左端部73Lが最初に環状凸部70bの上面に接触する。
この際に、環状リブ73はゴムで形成されてため、押圧操作を継続するとリブ左端部73Lが弾性変形するので、押圧操作が規制されることはない。このため、さらに押圧操作を継続してリブ右端部73Rも環状凸部70bに圧接させることができる。このように押圧操作の仕方により蓋部60が傾いた姿勢となった場合でも、環状リブ73の一部が弾性変形することにより蓋部60の傾きを吸収して、環状リブ73の全領域を環状凸部70bの上面に圧接させることができる。これにより、術者の押圧操作の仕方に関係なく、第1シリンダ開口35と通気穴71との連通を完全に遮断することができる。
図9に戻って、吸引通路17と負圧源通路21とが連通するとともに、第1シリンダ開口35と通気穴71との連通が遮断(図中、2点鎖線で表示)されることで、負圧源通路21内及びこれに通じる各管路内の負圧吸引力が増加して、吸引口15から各種体液や固形物(以下、吸引物という)が吸引される。この際に、上述したように押圧操作の仕方に関係なく第1シリンダ開口35と通気穴71との連通を完全に遮断することができるので、押圧操作の仕方が悪い場合でも吸引能力の低下は発生しない。
吸引口15から吸引された吸引物は、吸引通路17、吸引接続口32、及び管路31を経た後、図中の実線で示すように、直管管路41及び吸引物通路56、接続口45、負圧源通路21を通って内視鏡10の外部に排出される。
吸引を停止する場合には、頭部53に対する押圧操作を解除することにより、上述の図8で説明したように、吸引通路17と負圧源通路21との連通が遮断されるとともに、負圧源通路21が大気と連通して、吸引口15からの吸引が停止される。以下、吸引を行う場合には押圧操作によりプランジャ25を連通状態に切り替え、逆に吸引を停止する場合には押圧操作を解除してプランジャ25を遮断状態に切り替える。
上記実施形態では、プランジャ25が遮断状態のときに、直管管路41とプランジャ25との間の隙間や、第1シリンダ開口35とプランジャ25との隙間などを介して、負圧源通路21と通気穴71とを連通させている。この際に、例えば本体軸部51やストッパ部54の径が大きいと、ストッパ部54等により第1シリンダ開口35が塞がれてしまい、負圧源通路21を大気と連通させることができないおそれがある。
そこで、例えば図11及び図12に示すように、本体軸部51及びストッパ部54に、その軸方向に長く延びた空気通路78を複数(1つでも可)形成してもよい。空気通路78は、プランジャ25が遮断状態のときに、一端が直管管路41内に位置するとともに、他端が第1シリンダ開口35から突出した位置にある。これにより、上述の環状リブ73以外のものによって負圧源通路21と大気との連通が遮断されてしまうことが防止される。
上記実施形態では、プランジャ25が連通状態に切り替えられたときに、環状リブ73を環状凸部70bに圧接させることにより負圧源通路21と大気との連通を遮断しているが、環状リブ73を圧接させる対象は特に限定されない。例えば円筒部37の端面などの第1シリンダ開口35の周辺部に環状リブ73を圧接させて、負圧源通路21と大気との連通を遮断してもよい。
上記実施形態では、環状リブ73を略凹錐形状に形成しているが、プランジャ25を連通状態に切り替えたときに環状凸部70bなどの第1シリンダ開口35の周辺部に圧接可能であればその形状は特に限定されない。また、キャップ26の底側から見たときに環状リブ73が略円状に形成されているが、例えば多角形状等の各種環状に形成されていてもよい。
上記実施形態では、蓋部60とスカート部61とからなるキャップ26の蓋底面60aに環状リブ73を形成しているが、第1シリンダ開口35に対向する対向面を有しかつ軸先端部51aの先端に連結された各種部材(例えば、略円板上のキャップなど)に環状リブを設けてもよい。
上記実施形態では、キャップ26のスカート部61の弾性復元力により、プランジャ25を遮断状態で維持しているが、例えば、蓋部60と弁ガイド部材24の先端面との間にコイルバネ等を装着して、このコイルバネの付勢力によりプランジャ25を遮断状態で維持してもよい。
上記実施形態では、錐形弁部52を有するプランジャ25と、直管管路41及び弁受け部42を有する弁ガイド部材24とを備えた吸引ボタンを例に挙げて説明を行ったが、プランジャや弁ガイド部材の管路の形状は特に限定されず、各種形状のプランジャや弁ガイド部材を備える吸引ボタンに本発明を適用することができる。
上記実施形態では、気管に挿入する内視鏡10に設けられた吸引ボタン18を例に挙げて説明を行ったが、例えば大腸に挿入される大腸内視鏡等の各種内視鏡に設けられている吸引ON/OFF切替用の吸引ボタンにも本発明を適用することができる。
10 内視鏡
15 吸引口
17 吸引通路
18 吸引ボタン
20 吸引ポンプ
21 負圧源通路
24 弁ガイド部材
25 プランジャ
26 キャップ
35 第1シリンダ開口
41 直管管路
42 弁受け部
45 接続口
46 第2シリンダ開口
47 第1錐形管路
51 本体軸部
52 錐形弁部
60 蓋部
61 スカート部
70 底部
70b 環状凸部
73 環状リブ
78 空気通路

Claims (4)

  1. 内視鏡の操作部に設けられるとともに、断面凹状の筒部と、一端が前記筒部に接続され他端が前記内視鏡の挿入部先端に開口した吸引口に通じる吸引通路と、前記筒部のうちの前記吸引通路とは異なる位置に一端が接続され他端が負圧源に接続される負圧源通路とを有するシリンダ部と、
    前記筒部に対して出入り自在に取り付けられる軸部と、前記軸部の一部を切り欠いて形成され前記負圧源通路と前記吸引通路とを挿通させるための吸引物通路と、前記軸部に設けられ前記吸引通路を塞ぐための弁部とを有し、前記弁部により前記吸引通路と前記負圧源通路との挿通を遮断する第1位置と、前記吸引物通路により前記吸引通路と前記負圧源通路とを挿通させる第2位置との間で移動するプランジャと、
    前記軸部の先端に径方向に突出して設けられた第1のフランジに係合する第1の係合部と、前記筒部の外周に径方向に突出して設けられた第2のフランジに係合する第2の係合部と、前記第1及び第2の係合部との間を覆って前記第1及び第2のフランジとの間に空間を形成するためのスカート部と、前記空間を通して大気と前記負圧源通路とが挿通するように前記スカート部に設けられた通気穴と有し、前記プランジャが前記第2位置に移動することで、前記通気穴及び前記空間が潰れるように前記スカート部が弾性変形するキャップと、を備え、
    前記キャップは、前記空間内で前記軸部中心に向けて突出して設けられた弾性自在な断面舌状の環状リブを有し、
    前記環状リブは、前記プランジャが第2位置に移動したときに先端を前記第2の係合部又は前記第2のフランジの上面に押し付けて弾性変形させることで前記通気穴と前記負圧源通路との挿通を遮蔽する、
    ことを特徴とする内視鏡の吸引ボタン。
  2. 前記環状リブは、前記通気穴の上から前記軸部中心に向けて突出し、先端が前記第2の係合部に向けて傾斜している、ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡の吸引ボタン。
  3. 前記軸部の外周に一部を切り欠いて設けられ、前記プランジャが第1位置のときに前記空間と前記負圧源通路とを挿通させる空気通路を有する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡の吸引ボタン。
  4. 前記空気通路は、前記軸部の外周に複数形成されている、ことを特徴とする請求項記載の内視鏡の吸引ボタン。
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