JP4607927B2 - マイクロマニピュレータ - Google Patents
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Description
(1)一つは、電子線通路の限られたスペースである真空状態におかれた試料室内に導入するにはまず小型化しなければならない。
(2)二つめは、電気信号を引き出すリード線の数はできるだけ少なくしてワイヤハーネスの簡略化を図ると共に、リード線からのアウトガスによるコンタミネーションの要因、真空を低下させる要因を少なくしなければならない。
(3)三つめは、箸状の2本の指片の先端合わせが、長さ、間隔が合っていないと、大気中に取り出して再度、光学顕微鏡で位置合わせをやり直さなければならず面倒である。
(4)四つめは、電子顕微鏡は光学顕微鏡と違い高い倍率で観察するので指片先端に振動があるとそれが拡大され焦点が合わなくなる。
(5)五つめは、指片を駆動させる機構(例えばリンク)を電気的アクチュエータで作動させる場合、そのアクチュエータに電圧を掛けると電界が発生し、電界によって電子線に影響を与え正常な電子線像が得られない。
(6)六つめは、電子顕微鏡は光学顕微鏡と違い焦点深度が深く、箸状の2本の指片の先端を合わせようとしたとき数μmのZ軸(指片の先端合わせ方向)のずれがあっても、焦点が合ってしまうため、その位置ずれを認識できないことがある。このように指片同士の先端位置合わせが数μmずれていては、微小物体を掴むことができない。
本発明は以上の種々の課題に応えて微小対象物を掴んだり、移動させたり、回転させたり、開放動作を行い、今まで以上の微小物の観察や組立等を可能にするマイクロマニピュレータを提供することにある。
前記第1の針状指片を支持する並進3自由度モジュールと、
前記第2の針状指片を前記第1の針状指片に対して傾斜角度を与えて支持し、針状指片の針先合わせの調整を行う針先合わせ機構と、を備え、
前記第1の針状指片を支持する並進3自由度モジュールは、該針状指片を取り付けるホルダーと、このホルダーを支持するベース部材と、前記ホルダーとベース部材とを連結するように並列に設けられた回り対偶要素及び並進対偶要素を有する三つのリンク機構と、前記リンク機構のそれぞれに別々に駆動力を与える三つのピエゾ圧電素子とを有し、
且つ、前記ベース部材は、筒形をなし、この筒形ベース部材に軸方向に向けて前記ピエゾ圧電素子を内挿するための孔が形成され、前記リンク機構のそれぞれは、一対の対偶部材の間を薄肉部で連結することにより構成される前記回り対偶要素と、一対の対偶部材の両端部間を一対の連結杆部によりそれぞれ薄肉部を介して連結して構成される前記並進対偶要素を備え、各対偶を一つの平面上に配列させて3自由度の動作を行わせる柔軟構造物として構成され、前記一対の並進対偶の間に前記ピエゾ圧電素子の受け面が形成され、
前記ピエゾ素子は、それぞれが前記ベース部材に保持されて一部が前記リンク機構側に突出し、この突出先端部が前記並進対偶要素のうち前記ベースに対向する前記受け面に駆動力を加えるように接していることを特徴とする。
第1の指片13は、3自由度モジュール11を介して支持軸8とほぼ一直線上になるように取り付けられ、さらに、第1の指片13と第2指片14とに微小な相対運動を生成せしめ、その開き角度がほぼ20°で最適な相対運動が得られるように配置されている。
板ばね25´は、その背面に板ばねの傾き及び傾き方向を微調整する複数の調整螺子(実施例では2本)37,37´が押し当てられている。調整螺子37,37´は、図1,図3に示すように、ベースプレート24に上下2列の平行配置になるように取付られる。この調整螺子37,37´を、図2に示すように螺子回し部材72により進退調整可能にしてある。螺旋回し部材72は、フランジ71を介して気密を保ちながら試料室壁体2Aに通されている。この板ばね25´,調整螺子37,37´,螺子回し部材72が針先合わせ機構の構成要素をなしている。
(1)電子顕微鏡のマニピュレータに、3自由度モジュールを使用し、また、各リンク機構18を駆動するピエゾ素子34は、リンク18一つ当たり一つで済むので、リード線(ワイヤハーネス)27の本数を大幅に削減することができる。
(2)上記したように3自由度モジュールによれば、マニピュレータを構成を簡略化し、また、歪ゲージやピエゾ圧電素子も大幅に減少できるので、電子顕微鏡の小型化に貢献することができる。
(3)箸状の2本の指片の先端合わせとして、長さ、間隔の合わせが、粗動操作は光学顕微鏡像で行ない、微細操作は電子顕微鏡像で行なうことができ、その位置調整も容易に行える。
(4)2本の指片の強度はアクチュエータを支柱とせず、ピエゾ素子の強度に頼らない構造で取り付けられ、剛性が強く振動が伝わりにくいので、高い倍率の観察に適している。
(5)2本の指片13,14の先端合わせのうち、微細位置合わせについては、マニピュレータが試料室2内にあっても、試料室外の操作により可能にするので、大気中に取り出して再度、光学顕微鏡で位置合わせをやり直す必要がなく、マニピュレータを導入しても操作性に優れた電子顕微鏡を実現することができる。
(6)本実施例によれば、光学顕微鏡で行えたことと同じことが、真空中、電子線下でも、電界による影響を受けずに電子線情報を得て微細操作を行うことができる。
(7)更に、電子顕微鏡の持つ高い倍率と高い分解能の特性を生かすことにより、マイクロマニピュレーションの技術がレベルアップされ、マイクロエレクトロニクス、バイオテクノロジー、医療の分野により貢献することが可能となる。
Claims (5)
- 第1、第2の針状指片よりなる一対の針状指片により微小試料を掴んで微小な回動、移動、開放動作を行うマイクロマニピュレータにおいて、
前記第1の針状指片を支持する並進3自由度モジュールと、
前記第2の針状指片を前記第1の針状指片に対して傾斜角度を与えて支持し、針状指片の針先合わせの調整を行う針先合わせ機構と、を備え、
前記第1の針状指片を支持する並進3自由度モジュールは、該針状指片を取り付けるホルダーと、このホルダーを支持するベース部材と、前記ホルダーとベース部材とを連結するように並列に設けられた回り対偶要素及び並進対偶要素を有する三つのリンク機構と、前記リンク機構のそれぞれに別々に駆動力を与える三つのピエゾ圧電素子とを有し、
且つ、前記ベース部材は、筒形をなし、この筒形ベース部材に軸方向に向けて前記ピエゾ圧電素子を内挿するための孔が形成され、前記リンク機構のそれぞれは、一対の対偶部材の間を薄肉部で連結することにより構成される前記回り対偶要素と、一対の対偶部材の両端部間を一対の連結杆部によりそれぞれ薄肉部を介して連結して構成される前記並進対偶要素を備え、各対偶を一つの平面上に配列させて3自由度の動作を行わせる柔軟構造物として構成され、前記一対の並進対偶の間に前記ピエゾ圧電素子の受け面が形成され、
前記ピエゾ素子は、それぞれが前記ベース部材に保持されて一部が前記リンク機構側に突出し、この突出先端部が前記並進対偶要素のうち前記ベースに対向する前記受け面に駆動力を加えるように接していることを特徴とするマイクロマニピュレータ。 - 請求項1において、
前記針先合わせ機構は、前記第1、第2の針状指片同士を粗動の針先合わせ操作する第1の針先合わせ機構と、微小の針先合わせ操作する第2の針先合わせ機構とからなるマイクロマニピュレータ。 - 請求項1において、
前記針先合わせ機構は、前記第2の針状指片を前記第1の針状指片に対して傾きを有するように支持する板ばねと、
前記板ばねの背面に押し当てられて該板ばねの傾き及び傾き方向を微調整する複数の調整螺子と、この調整螺子を進退調整可能にした螺子回し部材とを備えているマイクロマニピュレータ。 - 請求項1において、
前記並進3自由度モジュールにおける前記ベース部材は、前記ピエゾ圧電素子から生じる電界をシールドするように構成されているマイクロマニピュレータ。 - 請求項1において、前記三つのリンク機構は光造形で加工するか、或いは、ワイヤーカットで加工してなるマイクロマニピュレータ。
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