JP2016171753A - ピペットホルダ、マイクロマニピュレータ、マイクロインジェクションシステム、及びマイクロインジェクション方法 - Google Patents

ピペットホルダ、マイクロマニピュレータ、マイクロインジェクションシステム、及びマイクロインジェクション方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ピペットの取り付けが容易なピペットホルダなどを提供する。
【解決手段】 マイクロマニピュレータ用のピペットホルダ50は、一端で卵母細胞を保持するホールド用ピペット92と、一端が細胞内に挿入されるインジェクション用ピペット94とを保持する保持部材54を備え、該保持部材54は、アクチュエータ62により少なくとも一部60bを駆動されることにより、ホールド用ピペット92によって細胞が保持される側から、インジェクション用ピペット94の一端が相対的に細胞に接近するように、ホールド用及びインジェクション用ピペット92、94を保持し、ホールド用ピペット92によって細胞が保持される保持領域に対してインジェクション用ピペット94による細胞への挿入領域が重ならないように、ホールド用及びインジェクション用ピペット92、94を保持する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ピペットホルダ、マイクロマニピュレータ、マイクロインジェクションシステム、及びマイクロインジェクション方法に係り、更に詳しくは、ホールド用及びインジェクション用の各ピペットを保持するピペットホルダ及びマイクロマニピュレータ、マイクロマニピュレータを備えるマイクロインジェクションシステム、並びにホールド用及びインジェクション用のピペットを用いたマイクロインジェクション方法に関する。
従来、マイクロインジェクション法を用いた顕微授精(ICSI:Intracytoplasmic sperm injection)を行う際には、卵母細胞を観察するための顕微鏡、卵母細胞を保持する微細なガラス管(以下、ピペットと称する)を操作するためのホールド用マニピュレータ、及び卵母細胞に精子を注入するピペットを操作するためのインジェクション用マニピュレータを備えたマイクロインジェクションシステムが用いられている。
この種のマイクインジェクションシステムにおいて、浮遊細胞である卵母細胞内への精子の注入を容易且つ確実に行うために、ホールド用及びインジェクション用の各ピペットを同軸的に配置したものが知られている(例えば特許文献1参照)。
上記特許文献1に開示されるシステムでは、ホールド用ピペットの内径側にインジェクション用ピペットが配置されるため、各ピペットの取り付けに高精度が要求される。
特開昭60−501687号公報
本発明は、上述の事情の下でなされたもので、第1の観点からすると、一端で細胞を保持する少なくとも1本のホールド用ピペットと、一端が前記細胞内に挿入されるインジェクション用ピペットとを保持する保持部材を備え、前記保持部材は、アクチュエータにより前記保持部材の少なくとも一部を駆動されることにより、前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される側から、前記インジェクション用ピペットの一端が相対的に前記細胞に接近するように、前記ホールド用ピペット及び前記インジェクション用ピペットを保持し、前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される保持領域に対して前記インジェクション用ピペットによる前記細胞への挿入領域が重ならないように、前記ホールド用ピペット及び前記インジェクション用ピペットを保持する第1のマイクロマニピュレータ用のピペットホルダである。
本発明は、第2の観点からすると、細胞を吸引することにより一端で細胞を保持する少なくとも1本のホールド用ピペットと、一端が前記細胞内に挿入されるインジェクション用ピペットとを保持する保持部材を備え、前記保持部材は、アクチュエータにより前記保持部材の少なくとも一部を駆動されることにより、前記ホールド用ピペットの前記吸引によって前記細胞に作用する力に対向するように、前記インジェクション用ピペットの一端を前記細胞に挿入するように、前記ホールド用ピペット及び前記インジェクション用ピペットを保持し、前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される保持領域に対して前記インジェクション用ピペットによる前記細胞への挿入領域が重ならないように、前記ホールド用ピペット及び前記インジェクション用ピペットを保持する第2のマイクロマニピュレータ用のピペットホルダである。
本発明は、第3の観点からすると、ホールド用ピペットによって細胞が保持される側から、前記細胞内に挿入されるインジェクション用ピペットの一端を前記細胞に接近させるアクチュエータを備え、前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される保持領域に対して前記インジェクション用ピペットによる前記細胞への挿入領域が重ならないように、前記ホールド用ピペット及び前記インジェクション用ピペットを保持する第1のマイクロマニピュレータである。
本発明は、第4の観点からすると、吸引することによって細胞を保持するホールド用ピペットの前記吸引によって前記細胞に作用する力に対向するように、前記細胞内に挿入されるインジェクション用ピペットの一端を前記細胞に挿入するアクチュエータを備え、前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される保持領域に対して前記インジェクション用ピペットによる前記細胞への挿入領域が重ならないように、前記ホールド用ピペット及び前記インジェクション用ピペットを保持する第2のマイクロマニピュレータである。
本発明は、第5の観点からすると、本発明の第1又は第2のピペットホルダを有する第3のマイクロマニピュレータである。
本発明は、第6の観点からすると、本発明の第3のマイクロマニピュレータと、前記ピペットホルダ及び前記マイクロマニピュレータを操作するための入力装置と、前記細胞が載置されるステージを含む顕微鏡装置と、を備えるマイクロインジェクションシステムである。
本発明は、第7の観点からすると、保持部材に保持された少なくとも1本のホールド用ピペットの一端に細胞を保持させることと、アクチュエータにより前記保持部材の少なくとも一部を駆動することにより、前記保持部材に保持されたインジェクション用ピペットの一端を、前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される側から、前記細胞に対して相対的に接近させることと、前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される保持領域に対して前記インジェクション用ピペットによる前記細胞への挿入領域が重ならないように、前記インジェクション用ピペットの前記一端を前記細胞内に挿入することと、を含む第1のマイクロインジェクション方法である。
本発明は、第8の観点からすると、保持部材に保持された少なくとも1本のホールド用ピペットの一端に細胞を吸引させて該細胞を保持させることと、アクチュエータにより前記保持部材の少なくとも一部を駆動することにより、前記保持部材に保持されたインジェクション用ピペットの一端を、前記ホールド用ピペットの前記吸引によって前記細胞に作用する力に対向し、且つ前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される保持領域に対して挿入領域が重ならないように、前記細胞内に挿入することと、を含む第2のマイクロインジェクション方法である。
一実施形態のマイクロインジェクションシステムの構成を概略的に示す図である。 図1のマイクロインジェクションシステムが備えるピペットホルダの概念図である。 一実施形態に係るピペットホルダの内部構造図である。 図4(a)及び図4(b)は、ピペットホルダにおけるピペットの取り付け構造を示す図(その1及びその2)である。 ホールド用及びインジェクション用の各ピペットの位置関係を説明するための図である。 卵母細胞を保持したペトリ皿の平面図である。 一実施形態に係るマイクロインジェクションシステムを用いた顕微授精の手順を示すフロー図である。 図8(a)〜図8(c)は、卵母細胞内に精子を注入する際のホールド用及びインジェクション用の各ピペットの動作を説明するための図(その1〜その3)である。 図9(a)〜図9(c)は、ホールド用及びインジェクション用の各ピペットの変形例(その1〜その3)を示す図である。
以下、一実施形態について、図1〜図8(c)を用いて説明する。
図1には、一実施形態に係るマイクロインジェクションシステム10の構成が概略的に示されている。本実施形態では、一例としてマイクロインジェクションシステム10が、顕微授精(ICSI)に用いられる場合について説明する。
マイクロインジェクションシステム10は、倒立顕微鏡装置20、該倒立顕微鏡装置20に取り付けられたマイクロマニピュレータ装置30、該マイクロマニピュレータ装置30を操作するための操作系40などを備えている。図1において、倒立顕微鏡装置20のステージ装置26上には、顕微授精による操作対象細胞である卵母細胞Oを保持したペトリ皿90(シャーレとも称される)が載置されている。ここで、本実施形態において、ステージ装置26は、水平面に平行に配置されている。以下、ステージ装置26の上面(水平面)に直交する方向をZ軸方向として説明する。また、倒立顕微鏡装置20は、水平面内の所定方向に離間して配置された一対の接眼レンズ22aを備えている。以下、水平面内で上記所定方向に平行な方向をX軸方向と称するとともに、水平面内でX軸に直交する方向をY軸方向として説明する。
倒立顕微鏡装置20は、本体部22、照明系24、ステージ装置26などを備えている。なお、本実施形態の倒立顕微鏡装置20の構成は、例えば米国特許第8,284,481号明細書などに開示されるものと同等であることから、詳細な説明は省略し、以下簡単に説明する。
本体部22は、倒立顕微鏡装置20のベースとなる部分であり、上述した一対の接眼レンズ22aは、本体部22に取り付けられている。照明系24は、本体部22の上方に配置され、該本体部22に支柱28を介して接続されている。照明系24が有する光源(不図示)からの照明光は、ステージ装置26上に載置された観察対象物(本実施形態では、ペトリ皿90内の卵母細胞O)を照明する。ステージ装置26は、本体部22と照明系24との間に配置され、ペトリ皿90の位置決めを行うためのXYステージなどを備えている。その他、図示が省略されているが、倒立顕微鏡装置20は、コンデンサ、対物レンズ、各種フィルタ、オートフォーカス装置、外部出力ポート、操作ボタンなどを備えている。
マイクロマニピュレータ装置30は、後述するピペットホルダ50の位置決めを行うための装置であり、倒立顕微鏡装置20に取り付けられ(固定され)ている。マイクロマニピュレータ装置30の倒立顕微鏡装置20に対する取り付け構造は、特に限定されず、マイクロマニピュレータ装置30は、例えば支柱28に対して取り付けられても良いし、ステージ装置26に対して取り付けられても良い。
マイクロマニピュレータ装置30は、ピペットホルダ50が接続される部分である接続部32、協働して接続部32を6自由度方向に駆動するための並進移動部34、及び回転移動部36を備えている。並進移動部34は、接続部32及び回転移動部36をX軸、Y軸、及びZ軸方向に適宜、所定のストロークで駆動するための電動マニピュレータを備えている。また、回転移動部36は、接続部32をZ軸に平行な軸線周り方向(図1の矢印A参照)に回転駆動するための電動マニピュレータ、及び接続部32をXY平面に平行な軸線周り方向(図1の矢印B参照)に駆動するための電動マニピュレータを備えている。なお、マイクロマニピュレータ装置30の構成は、適宜変更が可能であり、例えばピペットホルダ50の駆動方向は、5自由度以下であっても良い。また、上記6自由度方向のうちの一部の方向への駆動(位置決め)は、電動マニピュレータによらず、手動により行っても良い。
ピペットホルダ50は、上述したマイクロマニピュレータ装置30に着脱可能に取り付けられている。以下、ピペットホルダ50について、図2〜図5を用いて説明する。
図2には、本実施形態に係るピペットホルダの概念図が示されている。ピペットホルダ50は、少なくとも1本(本実施形態では、例えば1本)のホールド用ピペット92、及び1本のインジェクション用ピペット94を保持する保持部材54を備えている。ホールド用ピペット92とインジェクション用ピペット94は、ガラス管である。なお材質は、ガラスに限られず、例えば樹脂でもよい。ピペットホルダ50では、保持部材54の少なくとも一部がアクチュエータにより駆動されることにより、インジェクション用ピペット94が、細胞(本実施形態では、例えば卵母細胞(図1参照))に対して相対移動し、該インジェクション用ピペット94の先端部が細胞内に挿入される。
なお、例えば、ホールド用ピペット92が細胞を保持している状態でインジェクション用ピペット94が図2の黒矢印の方向に移動し、該インジェクション用ピペット94の先端部が細胞内に挿入されるようにしてもよい。また、ホールド用ピペット92が細胞を保持している状態で、ホールド用ピペット92が図2の白矢印の方向に移動し、該インジェクション用ピペット94の先端部が細胞内に挿入されるようにしてもよい。さらに、ホールド用ピペット92が細胞を保持している状態で、ホールド用ピペット92とインジェクション用ピペット94の両方が移動して、該インジェクション用ピペット94の先端部が細胞内に挿入されるようにしてもよい。
次に本実施形態に係るピペットホルダ50の具体的な構成について図3〜5を用いて説明する。図3には、ピペットホルダ50の断面図が示されている。また、図4(A)及び図4(B)には、ピペットホルダ50におけるピペットの取り付け構造が示されている。また、図5には、ホールド用ピペット92とインジェクション用ピペット94との位置関係が示されている。
なお、図1に示されるように、ピペットホルダ50に保持されるホールド用、及びインジェクション用の各ピペット92、94は、実際には、それぞれの長軸方向がXY平面に対して所定の角度を成した状態でマイクロマニピュレータ装置30に取り付けられるが、図3〜図5では、便宜上、各ピペット92、94の長軸方向が、それぞれX軸に平行とされた状態が示されている。
図3に示されるように、ピペットホルダ50は、マイクロマニピュレータ装置30の接続部32に対して接続される接続部52、ホールド用ピペット92の他端(卵母細胞O(図1参照)を保持する側とは反対側の端部)、及びインジェクション用ピペット94の他端(卵母細胞Oに挿入される側とは反対側の端部)それぞれを着脱可能に保持する保持部材54を備えている。本実施形態において、保持部材54は、ホールド用ピペット92を保持する部分である第1ホルダ54A、及びインジェクション用ピペット94を保持する部分である第2ホルダ54Bを含む。なお、保持部材54と接続部52は、別部材でもよいし、一体型の部材でもよい。
また、マイクロマニピュレータ装置30は、第1ホルダ54Aをホールド用ピペット92の長軸方向(図3ではX軸方向)に駆動するための第1リニアアクチュエータ38を備え、ピペットホルダ50は、第2ホルダ54Bの一部を第1ホルダ54Aに対して(インジェクション用ピペット94をホールド用ピペット92に対して)インジェクション用ピペット94の長軸方向(図3ではX軸方向)に駆動するための第2リニアアクチュエータ62などを備えている。なお、第1リニアアクチュエータ38は、ピペットホルダ50が備えていてもよい。また、第1リニアアクチュエータ38によるホールド用ピペット92を保持する第1ホルダ54Aの駆動方向と、第2リニアアクチュエータ62によるインジェクション用ピペット94を保持する第2ホルダ54Bの駆動方向は、平行でもよいし平行でなくてもよい。なお、第1リニアアクチュエータ38と第2リニアアクチュエータ62の駆動方式は、並進駆動、並進駆動と回転駆動の組合せのどちらでもよい。また、第2リニアアクチュエータは、リニアモータを用いてもよい。
接続部52のマイクロマニピュレータ装置30(接続部32)に対する接続構造は、特に限定されず、例えばボルトなどを介して機械的に締結しても良いし、磁石などを介して磁気的に固定しても良いし、接続部32がクリップのような挟む機能を備えたものであり、接続部52を挟むことで保持しても良い。
第1ホルダ54Aは、外径寸法がホールド用ピペット92の外径寸法と同程度の(あるいは幾分大きい)棒状(筒状)に形成されたホルダ本体56aを有している。ホルダ本体56aは、一端(図3では−X側の端部)近傍がホールド用ピペット92を保持し、他端近傍が接続部52に対して接続されている。
第1ホルダ54Aがホールド用ピペット92を保持するための保持構造は、特に限定されないが、本実施形態では、一例として図4(a)に示されるように、ホルダ本体56aの一端近傍が円筒状に形成され、その内径側に、ホールド用ピペット92が挿入される。ホルダ本体56aの上記円筒状の部分の内周面には、例えばシリコンゴムなどにより形成されたシート56cが貼り付けられており、ホールド用ピペット92は、上記ゴムシート56cとの間の摩擦力により、ホルダ本体56aに保持される。また、筒状の締め具56dをホルダ本体56aの一端近傍に被せることにより、ゴムシート56cとホールド用ピペット92との密着性を高めるようにしてもよい。なお、ホルダ本体56aによるホールド用ピペット92の保持構造は、これに限定されず、例えば、図4(b)に示されるように、ホールド用ピペット92とホルダ本体56aとが磁気的に吸着されるように、ホールド用ピペット92、ホルダ本体56aそれぞれに磁石56e、56fを固定しても良い。
図3に戻り、ホルダ本体56aの一端近傍には、開口部56gが形成されている。開口部56gには、例えば合成樹脂系の材料により形成されたチューブ66の一端が挿入されている。チューブ66の他端は、不図示のインジェクタ装置に接続されている。ホルダ本体56aの一端部近傍は、中空に形成されており、チューブ66は、該中空の部分(エアダクト)を介してホールド用ピペット92と連通している。
第1リニアアクチュエータ38の種類は、特に限定されないが、小型、且つ軽量であり、第1ホルダ54Aを所定のストローク(例えば最大で30mm程度)、所定の分解能(例えば1μm以下)で高速且つ高精度に駆動(位置決め)することができるものが望ましい。第1リニアアクチュエータ38としては、一例として、ACサーボモータ、及び光学式ロータリエンコーダなどを備える電動アクチュエータを用いることができる。
第2ホルダ54Bは、第1ホルダ54Aの外側(外部)に配置されている。第2ホルダ54Bは、筒状に形成された固定部60aと、該固定部60aの内径側に挿入された可動部60bとを備えている。
第1ホルダ54Aが有するホルダ本体56aの外周面の一部には、凹部56hが形成されており、第2ホルダ54Bの固定部60aの一部が、上記凹部56hに挿入されている。なお、第1ホルダ54Aと第2ホルダ54Bの固定方法については、凹部56hを用いずに例えばビスによる取り付けや接着材等でホルダ本体56aと固定部60aを固定してもよい。また、第1ホルダ54Aと第2ホルダ54Bは一体の部品としてもよいため、ホルダ本体56aと固定部60aは一体成型としてもよい。固定部60aは、ホルダ本体56aに対して、例えばボルトなどにより固定されており、相対移動が制限されている。したがって、第1ホルダ54Aが第1リニアアクチュエータ38により駆動されると、該第1ホルダ54Aと一体的に第2ホルダ54Bの固定部60aも移動する。
固定部60aは、一端(図3では、−X側の端部)が開口しており、該開口部からは、可動部60bの一端(図3では、−X側の端部)近傍が突き出している。可動部60bは、外径寸法が固定部60aの内径寸法よりも小さい筒状の部材から成る。インジェクション用ピペット94は、他端近傍が可動部60bの一端近傍に保持される。可動部60bによるインジェクション用ピペット94の保持構造は、上述した第1ホルダ54Aによるホールド用ピペット92の保持構造(図4(a)又は図4(b)参照)と同一であるので、説明を省略する。なお、ホールド用ピペット92とインジェクション用ピペット94とで、保持構造が異なっていても良い。
固定部60aの他端部近傍には。開口部60cが形成され、該開口部60cには、例えば合成樹脂系の材料により形成されたチューブ68の一端部近傍が挿通されている。チューブ68の他端は、不図示のインジェクタ装置に接続されている。可動部60bは、両端が開口した筒状に形成されており、チューブ68の一端は、可動部60bの他端側の開口部内に挿入されている。従って、チューブ68は、インジェクション用ピペット94に直接的に連通している。
固定部60aは、可動部60bの固定部60aに対する相対移動方向を、インジェクション用ピペット94の長軸方向(図3ではX軸方向)に平行な方向へ制限するためのリニアガイド装置64を内周面に有している。リニアガイド装置64の種類は、特に限定されず、例えば磁性流体シールを形成する流体軸受を用いた流体ガイド装置、気体膜を形成する気体軸受を用いたエア式ガイド装置、機械式リニアガイド装置などを用いることができる。
第2リニアアクチュエータ62の種類は、特に限定されないが、上記第1リニアアクチュエータ38よりも、更に小型、且つ軽量であり、可動部60bを固定部60a(第1ホルダ54A)に対して、所定のストローク(例えば10mm程度)、所定の分解能(例えば1μm以下)で高速且つ高精度に駆動(位置決め)することができるものが望ましい。また、第2リニアアクチュエータ62としては、動力を供給しない状態(例えば電動アクチュエータである場合には、非通電時)に、可動部60bが固定部60aに保持される構成であることが好ましい。第2リニアアクチュエータ62としては、一例として、超音波モータを用いることができる。なお、第2リニアアクチュエータ62は、固定部60aが有していても良いし、可動部60bが有していても良い。また、固定部60aが有する要素(例えば固定子)と可動部60bが有する要素(例えば可動子)との協働により駆動力を発生するアクチュエータを用いても良い。
ここで、本実施形態では、図5に示されるように、インジェクション用ピペット94は、ホールド用ピペット92に対して、+Y(使用者から見て手前)側に配置されるようにピペットホルダ50に保持され(取り付けられ)ている。なお、ホールド用ピペット92、及びインジェクション用ピペット94の配置は、これに限定されず、例えばホールド用ピペット92とインジェクション用ピペット94とがZ軸(上下)方向に並ぶようにピペットホルダ50に保持されても良い。また、ホールド用ピペット92、及びインジェクション用ピペット94は、互いの長軸方向がほぼ平行となるように、ピペットホルダ50(図5では不図示。図3参照)に取り付けられている。なお、ホールド用ピペット92の長軸方向とインジェクション用ピペット94の長軸方向は、平行でなくてもよい。
図1に戻り、操作系40は、ジョイスティック42a、各種ボタン42bなどを有するコントローラ42を備えている。マイクロマニピュレータ装置30、ピペットホルダ50、及び図示しないインジェクタ装置は、コントローラ42に電気的に接続されており、該コントローラ42を介して操作される。また、不図示のインジェクタ装置は、チューブ66、68(図1では不図示。図3参照)を介してピペットホルダ50に接続されている。
ここで、本実施形態では、ホールド用及びインジェクション用の各ピペット92、94を保持するピペットホルダ50が、単一のマイクロマニピュレータ装置30に取り付けられていることから、コントローラ42は、マイクロマニピュレータ装置30に対応して、倒立顕微鏡装置20の+X側、すなわち、倒立顕微鏡装置20の使用者(観察者)が接眼レンズ22aを用いて卵母細胞Oを観察する場合、使用者から見て倒立顕微鏡装置20の右側にのみ配置されている。ただし、倒立顕微鏡装置20の使用者(観察者)の操作性などの状況によっては、コントローラ42は、マイクロマニピュレータ装置30に対応して、使用者(観察者)から見て倒立顕微鏡装置20の左側に配置されてもよい。
不図示のインジェクタ装置は、例えば各種ボタン42bの操作に応じてホールド用及びインジェクション用の各ピペット92、94のエア制御を行う。例えば、ホールド用ピペット92が卵母細胞Oを保持(ホールド)する時はエアを吸引し、卵母細胞Oを解除(リリース)する時はエアの吸引をやめる、またはエアを送出する、というエア制御を行う。また、インジェクション用ピペット94の先端が卵母細胞Oに挿入され、精子を卵母細胞O内に注入する時はエアを送出する、というエア制御を行う。エア制御により、ホールド用ピペット92に卵母細胞Oを保持(ホールド)させること、及び当該保持を解除(リリース)すること、並びに、先端が卵母細胞O内に挿入されたインジェクション用ピペット94の先端からサンプル(試料)としての精子(不図示)を卵母細胞O内に注入(インジェクト)することが可能となる。
また、マイクロインジェクション法では、ホールド用ピペット92に卵母細胞Oを保持させた後、インジェクション用ピペット94の先端を該卵母細胞Oに刺す動作を行うが、本実施形態のインジェクション用ピペット94は、ホールド用ピペット92に対して(第1ホルダ54Aを基準として)移動するので、ホールド用ピペット92に卵母細胞Oを保持させた後のインジェクション用ピペット94の移動ストロークを予め設定することができる。このため、インジェクション用ピペット94の先端を該卵母細胞Oに刺す動作(スティング)、及び精子注入後にピペット94を戻す動作(プル)もボタン操作で行うことが可能である。なお、マイクロマニピュレータ装置30の操作装置(入力装置)としては、これに限られず、適宜変更が可能である。また、インジェクタ装置としては、電動式に限られず、公知の手動インジェクタを用いても良い。
次に、マイクロインジェクションシステム10を用いた顕微授精の手順、及び顕微授精を行う際のマイクロインジェクションシステム10の動作の一例を図6〜図8(c)を用いて説明する。図1に示されるように、倒立顕微鏡装置20のステージ装置26上には、ペトリ皿90が載置され、該ペトリ皿90内には、卵母細胞Oが収容されている。図6には、卵母細胞Oを保持したペトリ皿の平面図が示されている。また、図7には、マイクロインジェクションシステム10を用いた顕微授精の手順を説明するためのフロー図が示されている。また、図8(a)〜図8(c)には、顕微授精時における各ピペット92、94の動作を説明するための図(その1〜その3)が示されている。
図7のステップ100で、マイクロマニピュレータ装置30は、使用者によりコントローラ42のジョイスティック42a(それぞれ図1参照)が適宜操作され、ホールド用ピペット92、及びインジェクション用ピペット94の位置決めが行われたことを検出する。図8(a)には、マイクロマニピュレータ装置30(図1参照)によりホールド用及びインジェクション用の各ピペット92、94が卵母細胞Oに対して位置決めがされた状態が示されている。このとき、ホールド用及びインジェクション用の各ピペット92、94それぞれの長軸方向は、Y軸に直交し且つXY平面に対して所定(ただし90°未満)の角度を成している。以下、このときの各ピペット92、94の長軸方向と平行な方向をX’方向と称して説明する。また、インジェクション用ピペット94は、先端に精子(不図示)を保持しているものとする。
各ピペット92、94の位置決めが完了すると、図7のステップ102で、マイクロマニピュレータ装置30は、ホールド用ピペット92を−X方向に駆動する。マイクロマニピュレータ装置30は、ホールド用ピペット92を卵母細胞Oに接触させるために、第1リニアアクチュエータ38(それぞれ図3参照)を制御することにより、図8(b)に示されるように、ホールド用ピペット92を−X’方向に駆動する。ホールド用ピペット92は、先端が卵母細胞Oの+X’側から該卵母細胞Oに向けて接近する(図8(b)の黒矢印参照)。次いで、図7のステップ104で、マイクロマニピュレータ装置30は、インジェクタ装置(不図示)を制御して、ホールド用ピペット92に卵母細胞Oの+X’側を向いた面の一部を吸引保持させる。
この後、図7のステップ106で、マイクロマニピュレータ装置30は、インジェクション用ピペット94の先端が卵母細胞O内に挿入されるように、ピペットホルダ50が有する第2リニアアクチュエータ62(それぞれ図3参照)を制御することにより、インジェクション用ピペット94を−X’方向に駆動する。これにより、図8(c)に示されるように、インジェクション用ピペット94の先端部が卵母細胞O内に挿入される。この際、インジェクション用ピペット94の先端もホールド用ピペット92と同様に、卵母細胞Oの+X’側から該卵母細胞Oに向けて接近する(図8(c)の黒矢印参照)。
ここで、ホールド用ピペット92による卵母細胞Oの保持領域HAに対して、卵母細胞Oに対するインジェクション用ピペット94の挿入領域IAが重ならないように、各ピペット92、94がピペットホルダ50(図3参照)に保持されている。本実施形態において、ホールド用ピペット92による卵母細胞Oの保持領域HAとは、ホールド用ピペット92と卵母細胞Oとの接触領域と、ホールド用ピペット92からの吸引保持力が卵母細胞Oに作用する領域とを併せた領域を意味するものとする。また、卵母細胞Oには、ホールド用ピペット92による吸引力が+X’方向に作用しているが(図8(c)の白矢印参照)、インジェクション用ピペット94は、この吸引力に対向するように(すなわち+X’側から−X’側へ向けて)先端部を卵母細胞O内に挿入する。
以下、図7のステップ108で、マイクロマニピュレータ装置30は、インジェクタ装置(不図示)を制御して、インジェクション用ピペット94の先端に保持されている精子(不図示)を卵母細胞O内に注入する。また、図7のステップ110で、マイクロマニピュレータ装置30は、インジェクション用ピペット94の先端を卵母細胞Oから引き抜くための制御を行う(インジェクション用ピペット94を+X’方向に駆動する)。また、図7のステップ112で、マイクロマニピュレータ装置30は、インジェクタ装置(不図示)を制御して、ホールド用ピペット92による卵母細胞Oの保持を解除する。この後、図7のステップ114で、マイクロマニピュレータ装置30は、ホールド用ピペットを卵母細胞Oから離間させるために、ピペットホルダ50(それぞれ図1参照)を+X’方向に駆動するための制御を行う。
なお、卵母細胞Oにインジェクション用ピペット94の先端を挿入するためには、上述した図7のステップ100からステップ114のすべてのステップを必ずしも実施する必要はない。例えば、ホールド用ピペット92が吸引により卵母細胞Oを保持すること(ステップ104)と、インジェクション用ピペット94の先端が卵母細胞O内に挿入されること(ステップ106)が実施されればよい。上述の説明ではホールド用ピペット92の動作について、卵母細胞Оに対して位置決め(ステップ100)、卵母細胞Oに接触(ステップ102)、卵母細胞Оを吸引(ステップ104)とステップを分けたが、必ずしも上記のステップが分かれている必要はない。例えば、ステップ100、ステップ102、ステップ104の3つのステップを同時に実行するような動作、つまりホールド用ピペット92が吸引動作を行いながら、卵母細胞Oに対して位置決めを行い、接触、吸引するという操作を一連の操作として実行してもよい。また例えば、ステップ100とステップ102を同時に実行し、ステップ104を実行する動作でもよい。
以上説明した本実施形態に係るマイクロインジェクションシステム10によれば、卵母細胞Oに対する精子の注入時に、ホールド用、及びインジェクション用の各ピペット92、94が、ともに卵母細胞Oに対して同じ側(本実施形態では卵母細胞Oの+X’側)から卵母細胞Oに接近する。ここで、仮にホールド用ピペット92で卵母細胞Oを一側(例えば−X側)から保持するとともに、該卵母細胞Oの他側(例えば+X側)からインジェクション用ピペット94を用いて精子を注入する場合には、ホールド用及びインジェクション用の各ピペット92、94の先端を、卵母細胞Oを挟んで正確に位置合わせする必要があり、マイクロマニピュレータ装置30の操作に熟練を要する。これに対し、本実施形態に係るマイクロインジェクションシステム10によれば、ホールド用及びインジェクション用の各ピペット92、94の互いの先端の相対的な位置合わせを行う必要がないため、容易に精子を卵母細胞O内に注入することができる。
また、ピペットホルダ50は、ホールド用ピペット92による卵母細胞Oの保持領域HA(図8(c)参照)と、卵母細胞Oに対するインジェクション用ピペット94の挿入領域IA(図8(c)参照)とが重ならないように、ホールド用ピペット92の外側でインジェクション用ピペット94を保持している。したがって、各ピペット92、94の単独での交換が容易である。また、ホールド用及びインジェクション用の各ピペット92、94の位置合わせを厳密に行う必要がなく、セッティングが容易である。
また、インジェクション用ピペット94は、ホールド用ピペット92が卵母細胞Oを吸引保持する際の吸引力の向きとは反対の方向に力を作用させて、先端を卵母細胞O内に挿入する(刺す)ので、上述した卵母細胞Oを一側から保持し、他側から挿入する場合に比べ、卵母細胞Oの変形を抑制することができ、卵母細胞Oへのダメージが少ない。
また、マイクロマニピュレータ装置30を操作するための操作系40を構成するコントローラ42が、倒立顕微鏡装置20に対して+X側、すなわち使用者の右側にのみ配置されているので、使用者は右手のみでマイクロマニピュレータ装置30、ピペットホルダ50、及び不図示の電動インジェクタを操作することができ、操作性に優れる。
また、ピペットホルダ50は、インジェクション用ピペット94を駆動するための第2アクチュエータ62を有しているので、マイクロマニピュレータ装置の種類を問わず取り付けることができ、汎用性に優れる。
なお、本実施形態のピペットホルダ50は、ホールド用ピペット92と、インジェクション用ピペット94と、保持部材54とで構成することができる。図3ではピペットホルダ50の内部構造を示したが、一例として一実施形態を示したものに過ぎず、ピペットホルダ50において必ずしも図3の全ての構成要素が必要というわけではない。例えば、ピペットホルダ50は、必ずしも第2リニアアクチュエータ62を有していなくても良い。図1に示される、倒立顕微鏡装置20、マイクロマニピュレータ装置30、操作系40なども、同様にピペットホルダ50を構成する要素ではない。また、図1ではマイクロインジェクションシステム10の構成を示したが、一例として一実施形態を示したものに過ぎず、マイクロマニピュレータ装置30、マイクロインジェクションシステム10において必ずしも図1の全ての構成要素が必要というわけではない。
なお、上記実施形態の構成は、適宜変更が可能であり、例えばホールド用ピペット92の形状、配置などは、適宜変更が可能である。図9(a)〜図9(c)には、変形例(その1〜その3)に係るホールド用ピペットが示されている。
図9(a)に示される第1の変形例では、ホールド用ピペット92aは、長軸方向(X軸方向)に直交する断面の形状がほぼ逆U字状(又はC字状)とされている。従って、ホールド用ピペット92aによる卵母細胞O(図1参照)の保持領域は、円弧状にカーブした形状となる。インジェクション用ピペット94の形状は、上記実施形態と同じであるが、ホールド用ピペット92aの内径側に配置されている点が異なる。本第1の変形例によれば、インジェクション用ピペット94による卵母細胞への挿入領域が、ホールド用ピペット92aによる卵母細胞の保持領域の内径側に形成されるので、バランス良く卵母細胞を保持でき、且つピペットホルダ(不図示)を上記実施形態に比べて全体的にコンパクトにすることができる。
図9(b)に示される第2の変形例では、上記実施形態のホールド用ピペット92(図5参照)に比べて小径の(細い)、例えば3本のホールド用ピペット92bが用いられている。例えば3本のホールド用ピペット92bは、卵母細胞O(図1参照)上の保持領域が、同一直線上にない3点に(正三角形の頂点に対応する3箇所に対応して)形成されるように、互いに離間して配置されている。インジェクション用ピペット94の形状は、上記実施形態と同じであるが、上記例えば3本のホールド用ピペット92bに囲まれる領域(空間)内に配置されている。本第2の変形例によれば、複数の(本第2の変形例では、例えば3本)のホールド用ピペット92bを用いるので、バランス良く卵母細胞を保持できる。
図9(c)に示される第3の変形例では、上記第1の変形例に係るホールド用ピペット92aと同様に断面U字状に形成されたホールド用ピペット92aが一対用いられる。本第3の変形例では、一対のホールド用ピペット92aによりリング状の(実際には2箇所で破断した)保持領域が形成されるように、一対のホールド用ピペット92aが上下対称に配置される。インジェクション用ピペット94は、一対のホールド用ピペット92aの間に配置される。本第3の変形例も、上記第2の実施形態と同様に、バランス良く卵母細胞を保持できる。
なお、図9(a)〜図9(c)に示される図では、ピペットホルダの図示が省略されているが、変形例に係る各ピペットの配置、及び形状に応じて、図3に示されるピペットホルダ50の構成、具体的には、ホルダ本体56aの先端部の形状、及び数を適宜変更すれば良い。また、例えば上記第2の変形例では、3本のホールド用ピペット92bが用いられたが、ホールド用ピペット92aの数は、変更が可能であり、例えば2本のホールド用ピペットの間にインジェクション用ピペットが配置されるようにしても良いし、ホールド用ピペットを4本以上用いても良い。また、上記第3の変形例では、一対の断面U字状のホールド用ピペット92aが用いられたが、卵母細胞Oの保持領域がリング状に形成されるのであれば、ホールド用ピペットの数は、3本以上であっても良い。また、ホールド用ピペットを二重管構造に構成することにより、破断箇所のないリング状の保持領域を形成しても良い。
また、保持部材54は、ホールド用ピペット92を保持する部分である第1ホルダ54Aと、インジェクション用ピペット94を保持する部分である第2ホルダ54Bとの2つの部分を有していたが、これに限られず、ピペットホルダ50の保持部材は、ホールド用ピペット92及びインジェクション用ピペット94の一方のみを保持可能な1つの部材であっても良い。
また、ピペットホルダ50は、ホールド用及びインジェクション用の各ピペット92、94の少なくとも一方を、卵母細胞Oに対して相対的に駆動できれば良い。したがって、例えば、上記実施形態では、インジェクション用ピペット94の挿入時に、インジェクション用ピペット94を卵母細胞Oに接近するように駆動したが、これに限られず、例えば卵母細胞Oがインジェクション用ピペット94に接近するように、図8(b)に示される状態から、卵母細胞Oを保持したホールド用ピペット92を+X’方向に駆動しても良い。この場合、インジェクション用ピペット94を保持する保持部材、及びインジェクション用ピペット94を駆動するアクチュエータをピペットホルダ50が有していなくても良い。
また、マイクロマニピュレータ装置30に着脱可能に接続されるピペットホルダ50自体は、各ピペット92、94を駆動するためのアクチュエータを有していなくても良い。この場合、マイクロマニピュレータ装置30に各ピペット92、94それぞれを独立にその長軸方向に駆動するアクチュエータを設けると良い。
また、ピペットホルダ50は、電動式のマイクロマニピュレータ装置30に対して着脱可能に取り付けられる構成であったが、これに限られず、マイクロマニピュレータ装置30と一体の構成でもよい。すなわち、マイクロマニピュレータ装置30の接続部32と、ピペットホルダ50の接続部52がなく、保持部材54をマイクロマニピュレータ装置30が備える構成でもよい。また、マイクロマニピュレータ装置30を構成する部材のうち、6自由度方向の高精度位置決めが可能である部材が、各ピペット92、94を保持し、且つ、マイクロマニピュレータ装置30自体が、少なくともインジェクション用ピペット94をホールド用ピペット92に対して相対的に駆動するアクチュエータを有していても良い。
また、ホールド用ピペット92、及びインジェクション用ピペット94の形状は、適宜変更が可能であり、例えばホールド用ピペット、及びインジェクション用のピペットの少なくとも一方は、先端部近傍が、ペトリ皿90の底面と平行となるように曲がっていても良い。
また、上記実施形態では、ホールド用ピペット92の長軸方向と、インジェクション用ピペット94の長軸方向とが平行とされたが、各ピペット92、94同士が接触しなければ、厳密に平行である必要はなく、所定の角度を成していても良い。
また、卵母細胞Oは、斜め上方を向いた面(+X’側の面)にホールド用ピペット92による保持領域、及びインジェクション用ピペット94による挿入領域が形成されたが、これに限られず、その他の方向を向いた面、例えば+Z側の面(上方を向いた面)に保持領域、挿入領域が形成されてもよい。
また、マイクロインジェクションシステム10を構成する顕微鏡装置は、倒立顕微鏡装置20に限らず、例えば正立顕微鏡装置などであっても良い。
また、上記実施形態のマイクロインジェクションシステム10は、卵母細胞O内に精子を注入する顕微授精に用いられたが、これに限られず、その他の細胞の中から核、細胞質などを採取する作業、採取した核、細胞質などを別の細胞に移植する作業、その他、細胞内にさまざまな物質を注入する作業を行うために用いることができる。
以上説明したように、本実施形態のピペットホルダ、及びマイクロマニピュレータは、ホールド用及びインジェクション用の各ピペットを保持するのに適している。また、本実施形態のマイクロインジェクションシステム、及びマイクロインジェクション方法は、ホールド用ピペットに保持された細胞にインジェクション用ピペットを挿入するのに適している。
10…マイクロインジェクションシステム、20…倒立顕微鏡装置、30…マイクロマニピュレータ装置、40…操作系、50…ピペットホルダ、90…ペトリ皿、92…ホールド用ピペット、94…インジェクション用ピペット、O…卵母細胞。

Claims (17)

  1. 一端で細胞を保持する少なくとも1本のホールド用ピペットと、一端が前記細胞内に挿入されるインジェクション用ピペットとを保持する保持部材を備え、
    前記保持部材は、アクチュエータにより前記保持部材の少なくとも一部を駆動されることにより、前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される側から、前記インジェクション用ピペットの一端が相対的に前記細胞に接近するように、前記ホールド用ピペット及び前記インジェクション用ピペットを保持し、前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される保持領域に対して前記インジェクション用ピペットによる前記細胞への挿入領域が重ならないように、前記ホールド用ピペット及び前記インジェクション用ピペットを保持するマイクロマニピュレータ用のピペットホルダ。
  2. 細胞を吸引することにより一端で細胞を保持する少なくとも1本のホールド用ピペットと、一端が前記細胞内に挿入されるインジェクション用ピペットとを保持する保持部材を備え、
    前記保持部材は、アクチュエータにより前記保持部材の少なくとも一部を駆動されることにより、前記ホールド用ピペットの前記吸引によって前記細胞に作用する力に対向するように、前記インジェクション用ピペットの一端を前記細胞に挿入するように、前記ホールド用ピペット及び前記インジェクション用ピペットを保持し、前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される保持領域に対して前記インジェクション用ピペットによる前記細胞への挿入領域が重ならないように、前記ホールド用ピペット及び前記インジェクション用ピペットを保持するマイクロマニピュレータ用のピペットホルダ。
  3. 前記インジェクション用ピペットの長軸方向と、前記ホールド用ピペットの長軸方向が平行である請求項1又は2に記載のピペットホルダ。
  4. 前記アクチュエータを備える請求項1〜3のいずれか一項に記載のピペットホルダ。
  5. 前記アクチュエータは、
    前記保持部材の一部を駆動することにより前記ホールド用ピペットの一端を前記細胞に接近させるホールド用アクチュエータと、
    前記保持部材の一部を駆動することにより前記インジェクション用ピペットの一端を前記細胞内に挿入させるインジェクション用アクチュエータと、を含む請求項4に記載のピペットホルダ。
  6. 前記保持部材は、前記ホールド用ピペットを保持するホールド用保持部材と前記インジェクション用ピペットを保持するインジェクション用保持部材とを含み、
    前記ホールド用アクチュエータは、可動部が前記ホールド用保持部材に接続され、
    前記インジェクション用アクチュエータは、固定部が前記ホールド用アクチュエータの前記可動部に接続されるとともに可動部が前記インジェクション用保持部材に接続される請求項5に記載のピペットホルダ。
  7. 前記インジェクション用アクチュエータによる前記インジェクション用保持部材の駆動方向と、前記ホールド用アクチュエータによる前記ホールド用保持部材の駆動方向とが平行である請求項6に記載のピペットホルダ。
  8. 前記保持部材に複数の前記ホールド用ピペットが装着されることにより、前記細胞上には複数の前記保持領域が形成される場合、
    前記保持部材は、前記複数の保持領域に対して前記インジェクション用ピペットによる前記細胞への挿入領域が重ならないように前記複数のホールド用ピペット及び前記インジェクション用ピペットを保持する請求項1〜7のいずれか一項に記載のピペットホルダ。
  9. 前記インジェクション用ピペットによる前記細胞への挿入領域は、前記複数の保持領域に囲まれた領域、又は前記複数の保持領域の間の領域に形成される請求項8に記載のピペットホルダ。
  10. 前記ホールド用ピペットによる前記細胞の保持領域は、前記インジェクション用ピペットの挿入領域の少なくとも半分以上を取り囲むように形成される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のピペットホルダ。
  11. 前記ホールド用ピペットによる前記細胞の保持領域は、前記インジェクション用ピペットの挿入領域を円弧状に取り囲むように形成される請求項10に記載のピペットホルダ。
  12. ホールド用ピペットによって細胞が保持される側から、前記細胞内に挿入されるインジェクション用ピペットの一端を前記細胞に接近させるアクチュエータを備え、
    前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される保持領域に対して前記インジェクション用ピペットによる前記細胞への挿入領域が重ならないように、前記ホールド用ピペット及び前記インジェクション用ピペットを保持するマイクロマニピュレータ。
  13. 吸引することによって細胞を保持するホールド用ピペットの前記吸引によって前記細胞に作用する力に対向するように、前記細胞内に挿入されるインジェクション用ピペットの一端を前記細胞に挿入するアクチュエータを備え、
    前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される保持領域に対して前記インジェクション用ピペットによる前記細胞への挿入領域が重ならないように、前記ホールド用ピペット及び前記インジェクション用ピペットを保持するマイクロマニピュレータ。
  14. 請求項1〜11のいずれか一項に記載のピペットホルダを有するマイクロマニピュレータ。
  15. 請求項14に記載のマイクロマニピュレータと、
    前記ピペットホルダ及び前記マイクロマニピュレータを操作するための入力装置と、
    前記細胞が載置されるステージを含む顕微鏡装置と、を備えるマイクロインジェクションシステム。
  16. 保持部材に保持された少なくとも1本のホールド用ピペットの一端に細胞を保持させることと、
    アクチュエータにより前記保持部材の少なくとも一部を駆動することにより、前記保持部材に保持されたインジェクション用ピペットの一端を、前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される側から、前記細胞に対して相対的に接近させることと、
    前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される保持領域に対して前記インジェクション用ピペットによる前記細胞への挿入領域が重ならないように、前記インジェクション用ピペットの前記一端を前記細胞内に挿入することと、を含むマイクロインジェクション方法。
  17. 保持部材に保持された少なくとも1本のホールド用ピペットの一端に細胞を吸引させて該細胞を保持させることと、
    アクチュエータにより前記保持部材の少なくとも一部を駆動することにより、前記保持部材に保持されたインジェクション用ピペットの一端を、前記ホールド用ピペットの前記吸引によって前記細胞に作用する力に対向し、且つ前記ホールド用ピペットによって前記細胞が保持される保持領域に対して挿入領域が重ならないように、前記細胞内に挿入することと、を含むマイクロインジェクション方法。
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