JP4603524B2 - プラグ固定装置 - Google Patents

Description

本発明は、プラグ固定装置、詳しくは機器のインレットに差し込んだプラグが抜けないように固定するプラグ固定装置に関するものである。

従来、機器のインレットに差し込んだプラグが抜けないようにする抜け防止装置が提案されている（例えば、特許文献１参照）。この抜け防止装置は締め付け具のネジ部を機器のネジ穴に捩じ込んで固定し、この締め付け具に取り付けられた針金状のロック部材をプラグに引っ掛けてプラグを機器に固定するようになっているものである。
特開平６−５３３１号公報（第２、３頁、図１）

本発明が解決しようとする問題点は、インレットにプラグを差し込まない状態で、搬送したりする際ロック部材に外力が及ぶと変形し使用できない状態が発生する恐れがあるし、プラグの形状によっては使用できないことも考えられ、使い勝手と汎用性にかける問題があった。

本発明は、上記問題点を解決し、簡単にプラグを機器に固定することができるとともに、対象の機器の形状や大きさに対してフレキシブルに対応できる取り扱いに優れたプラグ固定装置を提供することを課題とする。

前記課題を解決するために本発明に係るプラグ固定装置は、電気機器のインレットに差し込んだプラグが抜けないように固定する、以下の要件を備えることを特徴とする。
（イ）上記プラグ固定装置は、電気機器の筐体の表面に両面接着テープで固定する２枚の固定プレートと、上記インレットに差し込んだプラグに係合させる係合部材とから構成されていること
（ロ）上記係合部材は、ケーブルを通す開口部が形成された係合板と、該係合板の両端部にそれぞれ取り付けた帯状の面ファスナーとで構成されていること
（ハ）上記固定プレートは、先端に上記面ファスナーを通す挿通穴が形成されていること
（ニ）上記面ファスナーは、フックとループとが1つの面に混在しており、終端側を上記固定プレートの挿通穴を挿通させて折り返し、折り返した面ファスナーを始端側の面ファスナーに重合させ、フックとループとが混在している面同士を重ね合わせて面ファスナーを結合させたこと

本発明によれば、プラグの背面に係合板を当接し、係合板と筐体に固定した固定プレートとを面ファスナーで連結することにより簡単にプラグをインレットに固定することができる。しかも、プラグの背面にケーブルが連結されているタイプの電源ケーブルにも、プラグの側面にケーブルが連結されているタイプの電源ケーブルにも対応することができ、プラグの形状を問わないプラグ固定装置を実現することができる。

図１は、本発明に係るプラグ固定装置Ａの一例を示し、このプラグ固定装置Ａは、電源ケーブルのプラグをパソコンなどの電気機器のインレットに差し込んだ際、プラグの引き抜き方向に外力が加わってもプラグがインレットから抜けることのないようにするためのもので、機器のインレット部分に固定する２枚の固定プレート１と、プラグの背面に係合させてプラグを上記固定プレート１に取り付ける係合部材２とで構成されている。

固定プレート１はステンレスなどの金属製の長板部材で構成され、先端部１ａは斜め上方に曲折し、この先端部１ａには横長の挿通穴４が形成され、裏側面には固定プレート１を電気機器の筐体に固定する固定手段（本発明では両面接着テープを使用）５が設けられている。

係合部材２は、金属や樹脂で略方形状に形成されプラグの背面に係合させる係合板６と、この係合板６の両端部に取着された帯状の面ファスナー７とで構成され、係合板６の両側部６ａは斜め後方に曲折するとともに面ファスナー７の一端側を取り付ける長穴８が形成され、中央にはケーブルを通す円形の開口部９が形成されている。この開口部９にはケーブルを開口部９に案内するためのスリット１０が連設され、開口部９はスリット１０を介して外部に開口している。

面ファスナー７はフックとループとが1つの面に混在した面ファスナー（例えば、株式会社クラレ製の「フリーマジック」（登録商標））で構成されていればよく、面ファスナー７を折り返して重ね合わせればフックがループに引っ掛かって同一の面ファスナー７でありながら互いに係止し合うようになっているもので、図２に示すように、フックとループとが形成された面７ａ（以下、この面を表面という）を前面側にして面ファスナー７の一端を係合板６の表側から長穴８に挿通し、挿通した先端を折り返して裏面７ｂ同士を重ね合わせて溶着等で固定することにより、図１に示すような、係合板６に面ファスナー７が取り付けられた係合部材２を形成することができる。

次に、上記プラグ固定装置Ａの使用態様について説明する。

先ず、図３（ａ）に示すように、両面接着テープ５の接着力を利用して固定プレート１を機器の筐体２０の上下面に固定する。この時、固定プレート１の挿通穴４が筐体２０の背面２０ａより後方に若干突出するように固定する。

次に、図３（ｂ）に示すように、係合板６のスリット１０からケーブル１８を開口部９に案内し、プラグ１７の背面に係合板６を係合させた状態で、図３（ｃ）に示すように、プラグ１７をインレット１５に差し込む。

次に、図４（ａ）に示すように、面ファスナー７の先端を固定プレート１の裏側から挿通穴４に通し、挿通穴４を通過させた部分を係合板６側に折り返し、折り返した面ファスナー７の表面７ａを係合板６側の面ファスナー７の表面７ａに重ね合わせれば、面ファスナー７の表面７ａにはフックとループとが混在しているので同一の面ファスナー７であっても表面７ａ同士を重ね合わせれば結合させることができ、係合板６をプラグ１７の背面に当接させた状態で固定プレート１２に係合板６を固定することができ、結果としてプラグ１７をインレット１５に固定することができる。固定後、面ファスナー７の余長は鋏などで切断すればよい（図４（ｂ）参照）。

上述のように、予め固定プレート１を機器に固定しておけば、係合板６をプラグ１７に係合させた状態でインレット１５にプラグ１７を差し込み、面ファスナー７を固定プレート１の挿通穴４を通して折り返し、面ファスナー７同士を重ね合わせて結合すればプラグ１７を機器に固定することができる。

なお、プラグ１７を先にインレット１５に差し込み、その後、係合板６のスリット１０からケーブル１８を開口部９に案内してもよい。

また、上述の電源ケーブルはプラグ１７の背面からケーブル１８が出ているものであるが、本発明のプラグ固定装置Ａはプラグ１７の側面からケーブル１８が出ている電源ケーブルにも対応することができる。この場合、図５（ａ）に示すように、プラグ１７をインレット１５に差し込んだ後、係合板６をプラグ１７の背面に当接し、面ファスナー７を固定プレート１の挿通穴４に通して係合板６側に折り返し、折り返した面ファスナー７を係合板６側の面ファスナー７に重ね合わせればよい（図５（ｂ）参照）。この場合は、ケーブル１８を通す開口部９は使用することはない。

このことにより、ケーブル１８が側面から出ているプラグ１７にも対応することができ、適用範囲の広いプラグの固定装置Ａを実現することができる。

本発明に係るプラグ固定装置の構成を説明する斜視図 係合部材の構成を説明する分解斜視図 （ａ）〜（ｃ）は上記プラグ固定装置の使用態様の説明図 （ａ）（ｂ）は上記プラグ固定装置の使用態様の説明図 （ａ）（ｂ）は上記プラグ固定装置の他の使用態様の説明図

１ 固定プレート
２ 係合部材
３ 開口部
４ 挿通穴
６ 係合板
７ 面ファスナー
９ 開口部
１０ スリット
１５ インレット
１７ プラグ
１８ ケーブル
Ａ プラグ固定装置

Claims (1)

1. 電気機器のインレットに差し込んだプラグが抜けないように固定する、以下の要件を備えることを特徴とするプラグ固定装置。
   （イ）上記プラグ固定装置は、電気機器の筐体の表面に両面接着テープで固定する２枚の固定プレートと、上記インレットに差し込んだプラグに係合させる係合部材とから構成されていること
   （ロ）上記係合部材は、ケーブルを通す開口部が形成された係合板と、該係合板の両端部にそれぞれ取り付けた帯状の面ファスナーとで構成されていること
   （ハ）上記固定プレートは、先端に上記面ファスナーを通す挿通穴が形成されていること
   （ニ）上記面ファスナーは、フックとループとが1つの面に混在しており、終端側を上記固定プレートの挿通穴を挿通させて折り返し、折り返した面ファスナーを始端側の面ファスナーに重合させ、フックとループとが混在している面同士を重ね合わせて面ファスナーを結合させたこと

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