JP4602287B2 - フォトダイオードアレイ - Google Patents

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Description

本発明は、フォトダイオードアレイに関する。
従来、車載用レーザレーダが知られている。このレーザレーダでは、車両に搭載されたレーザ素子からレーザ光を出射して対象物に照射し、対象物からの反射光をフォトダイオードアレイで検出する。フォトダイオードアレイは複数のフォトダイオードを整列してなる装置である。各フォトダイオードは数百μmの距離を隔てて離隔している。反射光の入射位置を高分解能で検出するためには、フォトダイオード間の間隔を狭くすることが必要である。
図12は従来のフォトダイオードアレイの平面図、図13は図12に示したフォトダイオードアレイのXIII−XIII矢印断面図である。
フォトダイオードアレイ10は、P型のSiからなる半導体基板1と、半導体基板1の一方面上に形成されたP型の分離領域2を備えている。分離領域2は熱拡散法により形成されたものであり、複数の開口20を有している。それぞれの開口20内には、それぞれN型領域3が形成されている。P型の半導体基板1と、それぞれのN型領域3とはそれぞれフォトダイオードを構成し、これらのフォトダイオードには逆バイアスが印加され、光hνが入射する。
このようなフォトダイオードアレイは、例えば、下記特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6に記載されている。
特開2001−352094号公報 特開2002−319669号公報 特開2003−86827号公報 特開2006−80306号公報 特開2002−164566号公報 特公平6−44618号公報
しかしながら、図12及び図13に示した従来のフォトダイオードの場合、P型の分離領域2とP型の半導体基板1は導通しているため、受光面となるN型の受光領域3とP型の分離領域2との間にはバイアス電圧が印加されることとなり、印加電圧に応じて内部に電界が発生する。この場合、各フォトダイオードを構成する受光領域3間の間隔を狭くすると、内部電界に応じて受光領域3と分離領域2間でアバランシェ降伏が生じ、耐圧が低くなるという問題があった。このような耐圧の劣化は、動作電圧が高いアバランシェ・フォトダイオードアレイにおいては特に問題となる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、各フォトダイオードを構成する受光領域間の間隔を狭くすることが可能なフォトダイオードアレイを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明に係るフォトダイオードアレイは、第1導電型の半導体基板と、第2導電型の複数の受光領域との間のPN接合によって構成された複数のフォトダイオードを備えるフォトダイオードアレイにおいて、半導体基板の一方面側に設けられ、受光領域がそれぞれ内部に形成された複数の開口を有する第1導電型の分離領域と、分離領域の周囲を囲むように設けられ、半導体基板との間にPN接合を構成する第2導電型のガードリングと、受光領域と半導体基板との間に逆バイアスを印加し、ガードリングと半導体基板との間に逆バイアスを印加するため、受光領域、半導体基板、及びガードリングにそれぞれ電気的に接続された電極とを備え、複数の受光領域間の離隔距離は受光領域のPN接合界面から広がる空乏層同士が、逆バイアス印加時に、重なるように設定され、ガードリングと受光領域との離隔距離はガードリングのPN接合界面から広がる空乏層と受光領域のPN接合界面から広がる空乏層とが、逆バイアス印加時に、重なるように設定されていることを特徴とする。
逆バイアスの印加時には、ガードリング及び受光領域から延びた空乏層が重なり、受光領域間、及びガードリングと受光領域との間、に介在する分離領域が、バイアス電位の与えられる半導体基板から隔離される。すなわち、分離領域が半導体基板に対しては電気的に浮いた状態となるため、ガードリング及び受光領域と分離領域との間のアバランシェ降伏が抑制される。すなわち、受光領域の間隔を狭くしても、分離領域との間にアバランシェ降伏が生じにくくなり、これらの間の耐圧が上昇する。
また、半導体基板は、低濃度の第1導電型の半導体基板本体と、受光領域とPN接合をそれぞれ形成する高濃度の第1導電型の半導体領域とを有しており、それぞれのフォトダイオードはアバランシェ・フォトダイオードを構成していることを特徴とする。なお、ここで低濃度及び高濃度なる用語は互いに相対的な不純物濃度の大きさを意味する。ガードリング及び受光領域と分離領域との間のアバランシェ降伏が生じにくくなると、アバランシェ・フォトダイオードの耐圧が相対的に高くなり、このようなアバランシェ・フォトダイオード間の間隔を狭くすることができる。
また、本発明のフォトダイオードアレイにおいては、複数の受光領域が一次元状又は二次元状に配置されていることを特徴とする。複数の受光領域が一次元状に配置されている場合、レーザ光を対象物に照射し、フォトダイオードアレイを反射光の一次元位置を検出するラインセンサとして機能させることができる。受光領域間の間隔は狭いため、高分解能を達成することができる。複数の受光領域が二次元状に配置されている場合、フォトダイオードアレイを反射光の二次元位置を検出する二次元位置検出センサとして機能させることができる。
本発明のフォトダイオードアレイによれば、ガードリング及び受光領域と分離領域との間のアバランシェ降伏が生じにくくなり、これらの間の耐圧が上昇するので、受光領域間の間隔を狭くすることができ、したがって、位置検出の分解能を高くすることができる。
以下、実施の形態に係るフォトダイオードアレイについて説明する。なお、同一要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は実施形態に係るフォトダイオードアレイの平面図である。
フォトダイオードアレイ10は、P型(第1導電型)のSiからなる半導体基板1と、半導体基板1の一方面上の外周に形成されたP型のSiからなる外周領域2Aと、半導体基板1の一方面上の外周領域2Aの内側に形成されたP型のSiからなる分離領域2Bとを備えている。外周領域2A及び分離領域2Bは熱拡散法により形成されたものであり、一次元状に配列した複数の開口20を有している。それぞれの開口20内には、それぞれN型(第2導電型)のSiからなる受光領域3が形成されている。P型の半導体基板1と、それぞれのN型の受光領域3との界面とはPN接合を形成し、それぞれがフォトダイオードを構成している。これらのフォトダイオードには逆バイアスが印加される。分離領域2Bと外周領域2Aとの間には、ガードリング4が設けられており、ガードリング4は分離領域2Bを囲んでいる。
外周領域2Aとガードリング4との間には半導体基板1の一部領域が介在しており、ガードリング4と分離領域2Bとの間には半導体基板1の一部領域が介在しており、分離領域2Bと受光領域3との間にも半導体基板1の一部領域が介在している。すなわち、外周領域2Aとガードリング4とは離隔し、ガードリング4と分離領域2Bとは離隔し、分離領域2Bと受光領域3とは離隔している。
図2は図1に示したフォトダイオードアレイのII−II矢印断面図である。
半導体基板1の裏面上にはP型のSiからなる裏面コンタクト層5が設けられている。各受光領域3A,3B,3Cには、それぞれ電極3AE,3BE,3CEが電気的に接続されている。また、ガードリング4にも電極4Eが電気的に接続され、裏面コンタクト層5にも電極5Eが電気的に接続されている。なお、各半導体領域の材料としてはSiの代わりに化合物半導体を用いることもできる。
P型の裏面コンタクト層5に接続される電極5Eに相対的に負の電位を与え、N型の受光領域3A,3B,3Cに接続される電極3AE,3BE,3CEに相対的に正の電位を与えると(逆バイアス印加)、P型の半導体基板1とN型の受光領域3A,3B,3Cとの界面(PN接合)から空乏層DP3A,DP3B,DP3Cが広がる。空乏層DP3A,DP3B,DP3Cの広がる距離は、各半導体領域に添加された不純物濃度に反比例する。
半導体基板1内の不純物濃度は、外周領域2A、分離領域2B、受光領域3A,3B,3C、ガードリング4内における不純物濃度のいずれよりも低い。空乏層DP3A,DP3B,DP3Cは、そのPN接合から半導体基板1側へ大部分が広がる。
N型のガードリング4に接続された電極4Eには、P型の裏面コンタクト層5に接続される電極5Eに対して相対的に正の電位が与えられる(逆バイアス印加)。したがって、ガードリング4と半導体基板1との界面(PN接合)から空乏層DP4が広がる。空乏層DP4の広がる距離は、各半導体領域に添加された不純物濃度に反比例する。空乏層DP4は、そのPN接合から半導体基板1側へ大部分が広がる。
ここで、図面の左側に位置する空乏層DP4と空乏層DP3Aとは重なっており、受光領域3Aとガードリング4との間に位置するP型の分離領域2B(2B)が半導体基板1及び外周領域2Aから電気的に分離されている。図面の右側に位置する空乏層DP4と空乏層DP3Cも重なっており、受光領域3Cとガードリング4との間に位置するP型の分離領域2B(2B)が半導体基板1及び外周領域2Aから電気的に分離されている。
また、各受光領域3A,3B,3Cから広がる空乏層DP3Aと空乏層DP3B、空乏層DP3Bと空乏層DP3Cもそれぞれ重なっており、各受光領域3A,3B,3C間に介在する分離領域2B(2B)、2B(2B)も、半導体基板1及び外周領域2Aから電気的に分離されている。
すなわち、P型の分離領域2Bは半導体基板1から浮いた状態となっている。このように逆バイアスの印加時には、ガードリング4及び受光領域3から延びた空乏層DP4,DP3A,DP3B,DP3Cが重なり(ピンチオフ状態)、ガードリング4と受光領域3との間に介在する分離領域2Bが、バイアス電位の与えられる半導体基板1から隔離される。分離領域2Bが半導体基板1に対しては電気的に浮いた状態となるため、ガードリング4及び受光領域3と分離領域2Bとの間のアバランシェ降伏が抑制される。すなわち、受光領域3A,3B,3Cの間隔を狭くしても、分離領域2Bとの間にアバランシェ降伏が生じにくくなり、これらの間の耐圧が上昇する。
受光領域3A,3B,3Cの間隔(離隔距離:最短距離)をΔ3とする。各受光領域3とガードリングとの間の離隔距離(最短距離)をΔ4とする。各受光領域3A,3B,3Cから半導体基板1の面内方向に沿って空乏層が延びた距離をD3、ガードリング4から半導体基板1の面内方向に沿って空乏層が延びた距離をD4、ガードリング4の幅をL4、各受光領域3A,3B,3Cの配列方向(X軸)に沿った幅をL3、各分離領域2のX軸に沿った幅をL2、外周領域2Aとガードリング4の離隔距離(最短距離)をD24、ガードリング4と分離領域2Bの離隔距離(最短距離)をD42、各分離領域2Bと受光領域3A,3B,3Cとの離隔距離(最短距離)をD23とする。なお、X軸及び基板厚み方向(Z軸)の双方に垂直なY軸方向に沿った断面内における各半導体領域の寸法は、受光領域3の幅を除いて、X軸方向に沿った断面における寸法と同一である。半導体基板1の不純物濃度をC1、外周領域2A及び分離領域2Bの不純物濃度をC2、受光領域3の不純物濃度をC3、ガードリング4の不純物濃度をC4とする。
上述のパラメータの一例は以下の通りである。
・Δ3=35μm
・Δ4=35μm
・D3=17.5μm
・D4=17.5μm
・L4=150μm
・L3=365μm
・L2=5μm
・D24=50μm
・D42=15μm
・D23=15μm
・C1=2x1013cm−3
・C2=1x1018cm−3
・C3=1x1020cm−3
・C4=1x1020cm−3
また、上述のピンチオフ状態を達成する離隔距離Δ4及びΔ3は、以下のように設定する。
受光領域3A,3B,3Cの離隔距離Δ3と各受光領域3とガードリングとの間の離隔距離Δ4の大きい方をΔM(cm)、各分離領域2Bと受光領域3A,3B,3Cとの離隔距離D23とガードリング4と分離領域2Bの離隔距離D42の小さい方をDS(cm)とする。電極3AE,3BE,3CE及び4Eは同電位とし、半導体基板1との間に同じ逆電圧が印加されるものとする。各不純物濃度C1<<C2,C3,C4で夫々の接合は濃度差からみて階段接合になっていて、空乏層は半導体基板1側にのみ広がるとみなして計算する。ピンチオフ電圧V(V)では、空乏層はΔM/2(cm)広がっているから、以下の式が成立する。なお、sqrtは平方根演算子である。
ΔM/2=sqrt(2εSiε0/q)×sqrt(1/C1) ・・・(1)
また、このときDS間の最大電界をEmax(V/cm)とすると、以下の式が成立する。
Vp=(2Emax−qC1DS/εSiε0)×DS/2 ・・・(2)
また、EmaxはSiのブレークダウン電界(?2×10V/cm)より小さくなくてはならないので、以下の式が成立する。
max<2×10 ・・・(3)
ここで、εSiε0はSiの誘電率で106×10−14(F/cm)、qは電子の電荷量で1.6×10−19(C))である。
式(1)より、以下の式が成立する。
Vp=(ΔM/7280)×C1 ・・・(4)
また、式(2)、(3)より、以下の式が成立する。
Vp<2×10×DS−7.55×10−8×C1×DS ・・・(5)
式(4)、(5)より、以下の式が成立する。
(7.55×10−8×C1)×DS−2×10×DS+(ΔM/7280)×C1<0 ・・・(6)
また、以下の式が幾何学的に成り立つ事は明らかである。
DS≦(ΔM−L2)/2 ・・・(7)
実際の素子の設計においては、各パラメータのバラツキ等を考慮して式(6)、(7)の関係式が余裕をもって成立するような値を離隔距離Δ4及びΔ3に設定する。
逆バイアスを印加した状態で、フォトダイオードアレイ10に光hνが入射すると、光量に応じて各フォトダイオードにおいて正孔・電子対が発生し、この光電流が電極3AE,3BE,3CEを介して外部に流れることとなる。
図3は、逆バイアスの一例を示す図である。
ガードリング4に接続された電極4Eはグランドに接続され、各受光領域3A,3B,3Cに接続された電極3AE,3BE,3CEもグランドに接続され、半導体基板1側の電極5Eは負電位(VPINCH−OFF)を与える電源Vに接続されている。したがって、各受光領域3A,3B,3C及びガードリング4と半導体基板1との間のPN接合によって構成されるフォトダイオードには逆バイアスが印加される。分離領域2B,2B,2B,2Bは、どこにも接続されておらず、浮いた状態となっている。なお、ガードリング4、分離領域2B,2B,2B,2B,外周領域2A、露出した半導体基板1の表面領域上には遮光膜を形成することが好ましい。ガードリング4は半導体基板1と共にPN接合を構成するが、これは位置検出用のフォトダイオードとしては機能せず、ダミーフォトダイオードとして機能している。
各PN接合から広がった空乏層DP4、DP3A、DP3B,DP3Cは一部が重なることで繋がっており、ピンチオフ状態が形成されている。
図4は、逆バイアスの他の一例を示す図である。
本例の電気的接続関係は、図3のものと同一であり、電源Vの提供する負電位の大きさのみが異なる。この負電位(VFULL−DEPLETION)の絶対値は、図3の場合の負電位(VPINCH−OFF)の絶対値よりも大きく、各PN接合から広がる空乏層DPが重なり、半導体基板1の裏面に到達している。なお、半導体基板1の裏面コンタクト層5内には空乏層DPは到達していない。
図5は、上述の逆バイアスの電圧VR(V)と、受光領域3と半導体基板1から構成されるフォトダイオードを流れる電流ID(A)との関係を示すグラフである。
ガードリング4にバイアスを印加しないで浮かせた場合(GR=float)、電圧VR(V)が200V程度でアバランシェ降伏が生じ、電流ID(A)が急激に増加している。一方、ガードリング4に図3のように逆バイアスを印加して空乏層を広げた場合(GR=GND)、電圧VR(V)が350V程度でアバランシェ降伏が生じ、電流ID(A)及び増倍率Mが急激に増加している。なお、増倍率Mは、光照射のみによって発生したキャリア数と、アバランシェ現象を起こして電極に到達したキャリア数との比であり、逆バイアス電圧が極めて低いときには増倍率Mは1であり、電圧がブレークダウン電圧近くから急激に増加する。
図6は、逆バイアスの他の一例を示す図である。
本例の電気的接続関係は、ガードリング4に接続された電極4Eが正電位(Vgr)を提供する電源V2に接続されている点を除いて、図3に示したものと同一であり、電源Vの提供する負電位(Vbias)の大きさのみが異なる。この場合、ガードリング4から広がる空乏層DP4が、受光領域3A,3B,3Cから広がる空乏層DP3A,DP3B,DP3Cよりも広くなるがピンチオフ状態は生じる。空乏層DP4が大きく広がっているので、空乏層DP3A,DP3B,DP3Cが浅い場合においてもピンチオフ状態が生じる。したがって、ピンチオフ状態を形成可能な負電位(Vbias)の絶対値は、ガードリング4をグランドに接続した図3の場合の負電位の絶対値よりも小さくなる。
図7は、逆バイアスの他の一例を示す図である。
本例の電気的接続関係は、ガードリング4に接続された電極4Eが負電位(Vgr)を提供する電源V2に接続されている点を除いて、図6に示したものと同一である。なお、負電位(Vgr)の絶対値は、負電位(Vbias)の絶対値よりも小さく、半導体基板1に対して相対的には正電位がガードリング4に与えられている。この場合、受光領域3A,3B,3Cから広がる空乏層DP3A,DP3B,DP3Cが、ガードリング4から広がる空乏層DP4よりも広くなるが、ピンチオフ状態は生じる。空乏層DP4が小さく広がっているので、空乏層DP3A,DP3B,DP3Cが深い場合においてピンチオフ状態が生じることとなる。したがって、ピンチオフ状態を形成可能な負電位(Vbias)の絶対値は、ガードリング4をグランドに接続した図3の場合の負電位の絶対値よりも大きくなる。
図8は、別の実施形態に係るフォトダイオードアレイの平面図、図9は図8に示したフォトダイオードアレイのIX−IX矢印断面図である。
フォトダイオードアレイ10は、P型のSiからなる半導体基板1と、半導体基板1の一方面上の外周に形成されたP型のSiからなる外周領域2Aと、半導体基板1の一方面上の外周領域2Aの内側に形成されたP型のSiからなる分離領域2Bとを備えている。外周領域2A及び分離領域2Bは熱拡散法により形成されたものであり、二次元状に配列した複数の開口20を有している。それぞれの開口20内には、それぞれN型のSiからなる受光領域3A,3B,3D,3Eが形成されている。P型の半導体基板1と、それぞれの受光領域3A,3B,3D,3Eとの界面とはPN接合を形成し、それぞれがフォトダイオードを構成している。これらのフォトダイオードには逆バイアスが印加される。分離領域2Bと外周領域2Aとの間には、ガードリング4が設けられており、ガードリング4は分離領域2Bを囲んでいる。
外周領域2Aとガードリング4との間には半導体基板1の一部領域が介在しており、ガードリング4と分離領域2Bとの間には半導体基板1の一部領域が介在しており、分離領域2Bと受光領域3との間にも半導体基板1の一部領域が介在している。すなわち、外周領域2Aとガードリング4とは離隔し、ガードリング4と分離領域2Bとは離隔し、分離領域2Bと受光領域3とは離隔している。なお、フォトダイオードアレイの断面における寸法は、図2に示したものと同一である。
このように、フォトダイオードアレイ10においては、複数の受光領域3が図2に示したように、一次元状に配置されていてもよいし、図8に示したように二次元状に配置されていてもよい。複数の受光領域3が一次元状に配置されている場合、レーザ光を対象物に照射し、フォトダイオードアレイ10を反射光の一次元位置を検出するラインセンサとして機能させることができる。複数の受光領域3が二次元状に配置されている場合、フォトダイオードアレイ10を反射光の二次元位置を検出する二次元位置検出センサとして機能させることができる。いずれの場合も複数の受光領域3間の間隔は狭いため、高分解能を達成することができる。
図10は、別の実施形態に係るフォトダイオードアレイ10の断面図、図11は図10に示した領域Aの拡大図である。
本例のフォトダイオードアレイ10は、図2に示したものと比較して、半導体基板1が、受光領域3の直下に高濃度増倍層からなる半導体領域1Bを備えている点のみが異なり、他の構成は同一である。すなわち、半導体基板1は、低濃度のP型の半導体基板本体1Aと、受光領域3とPN接合をそれぞれ形成する高濃度のP型の半導体領域1Bとを有しており、各PN接合から構成されるフォトダイオードはアバランシェ・フォトダイオードを構成している。なお、ここで低濃度及び高濃度なる用語は互いに相対的な不純物濃度の大きさを意味する。ガードリング4及び受光領域3と分離領域2Bとの間のアバランシェ降伏が生じにくくなると、アバランシェ・フォトダイオードの耐圧が相対的に高くなり、このようなアバランシェ・フォトダイオード間の間隔を狭くすることができる。
特に、分離領域2Bは上述のように半導体基板1から浮いた状態となるため、受光領域3と分離領域2Bとの間の耐圧、ガードリング4と分離領域2Bとの間の耐圧が高くなり、この耐圧は、高濃度の半導体領域1Bを含むアバランシェ・フォトダイオードのブレークダウン電圧よりも高くなり、このアバランシェ・フォトダイオードを正常に機能させることができる。
なお、上述の実施形態において、各半導体領域の導電型は反転させることができる。
以上、説明したように、上述の実施形態に係るフォトダイオードアレイ10は、第1導電型の半導体基板1と、第2導電型の複数の受光領域3との間のPN接合によって構成された複数のフォトダイオードを備えるフォトダイオードアレイにおいて、半導体基板1の一方面側に設けられ、受光領域3がそれぞれ内部に形成された複数の開口20を有する第1導電型の分離領域2Bと、分離領域2Bの周囲を囲むように設けられ、半導体基板1との間にPN接合を構成する第2導電型のガードリング4と、受光領域3と半導体基板1との間に逆バイアスを印加し、ガードリング4と半導体基板1との間に逆バイアスを印加するため、受光領域3、半導体基板1、及びガードリング4にそれぞれ電気的に接続された電極3AE,3BE,3CE,4E,5Eとを備え、複数の受光領域3間の離隔距離Δ3は受光領域3のPN接合界面から広がる空乏層DP3A同士が、逆バイアス印加時に、重なるように設定され、ガードリング4と受光領域3との離隔距離Δ4はガードリング4のPN接合界面から広がる空乏層DP4と受光領域3のPN接合界面から広がる空乏層DP3A、DP3B,DP3Cとが、逆バイアス印加時に、重なるように設定されている。なお、この重なりはX軸方向に沿った平面内のみでなく、Y軸方向に沿った平面内でも生じている。
上述のフォトダイオードアレイ10によれば、ガードリング4及び受光領域3と分離領域2Bとの間のアバランシェ降伏が生じにくくなり、これらの間の耐圧が上昇するので、受光領域3間の間隔を狭くすることができ、したがって、位置検出の分解能を高くすることができる。なお、ガードリング4は上述のピンチオフ状態が形成できるのであれば若干途切れた形状であってもよい。
実施形態に係るフォトダイオードアレイの平面図である。 図1に示したフォトダイオードアレイのII−II矢印断面図である。 逆バイアスの一例を示す図である。 逆バイアスの他の一例を示す図である。 上述の逆バイアスの電圧VR(V)と、受光領域3と半導体基板1から構成されるフォトダイオードを流れる電流ID(A)との関係を示すグラフである。 逆バイアスの他の一例を示す図である。 逆バイアスの他の一例を示す図である。 別の実施形態に係るフォトダイオードアレイの平面図である。 図8に示したフォトダイオードアレイのIX−IX矢印断面図である。 別の実施形態に係るフォトダイオードアレイ10の断面図である。 図10に示した領域Aの拡大図である。 従来のフォトダイオードアレイの平面図である。 図12に示したフォトダイオードアレイのXIII−XIII矢印断面図である。
符号の説明
1・・・半導体基板、1A・・・半導体基板本体、1B・・・半導体領域、2A・・・外周領域、2B・・・分離領域、3・・・受光領域、3AE,3BE,3CE,4E,5E・・・電極、4・・・ガードリング、5・・・裏面コンタクト層、10・・・フォトダイオードアレイ、20・・・開口、DP4,DP3A,DP3B,DP3C・・・空乏層。

Claims (3)

  1. 第1導電型の半導体基板と、第2導電型の複数の受光領域との間のPN接合によって構成された複数のフォトダイオードを備えるフォトダイオードアレイにおいて、
    前記半導体基板の一方面側に設けられ、前記受光領域がそれぞれ内部に形成された複数の開口を有する第1導電型の分離領域と、
    前記分離領域の周囲を囲むように設けられ、前記半導体基板との間にPN接合を構成する第2導電型のガードリングと、
    前記受光領域と前記半導体基板との間に逆バイアスを印加し、前記ガードリングと前記半導体基板との間に逆バイアスを印加するため、前記受光領域、前記半導体基板、及び前記ガードリングにそれぞれ電気的に接続された電極と、
    を備え、
    前記複数の受光領域間の離隔距離は前記受光領域の前記PN接合界面から広がる空乏層同士が、前記逆バイアス印加時に、重なるように設定され、前記ガードリングと前記受光領域との離隔距離は前記ガードリングの前記PN接合界面から広がる空乏層と前記受光領域の前記PN接合界面から広がる空乏層とが、前記逆バイアス印加時に、重なるように設定されていることを特徴とするフォトダイオードアレイ。
  2. 前記半導体基板は、
    低濃度の第1導電型の半導体基板本体と、
    前記受光領域とPN接合をそれぞれ形成する高濃度の第1導電型の半導体領域と、
    を有しており、それぞれの前記フォトダイオードはアバランシェ・フォトダイオードを構成していることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオードアレイ。
  3. 前記複数の受光領域は一次元状又は二次元状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオードアレイ。





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