JP4601000B2 - 特定物質観察装置及び特定物質観察方法 - Google Patents

特定物質観察装置及び特定物質観察方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4601000B2
JP4601000B2 JP2006026736A JP2006026736A JP4601000B2 JP 4601000 B2 JP4601000 B2 JP 4601000B2 JP 2006026736 A JP2006026736 A JP 2006026736A JP 2006026736 A JP2006026736 A JP 2006026736A JP 4601000 B2 JP4601000 B2 JP 4601000B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
specific substance
probe
observation
opening
conductive film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006026736A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007205964A (ja
Inventor
直哉 渡邉
明 井上
喜春 白川部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP2006026736A priority Critical patent/JP4601000B2/ja
Publication of JP2007205964A publication Critical patent/JP2007205964A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4601000B2 publication Critical patent/JP4601000B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

本発明は、微小な粒状の特定物質(細胞、プリンタのトナー粒子等)の表面状態を観察する特定物質観察装置及び特定物質観察方法に関するものである。特に、生細胞を観察する場合に好適に使用されるものである。
微小な粒状の特定物質を観察する際に、従来から様々な方法が用いられている。例えば、物質を原子分解能レベルで観察することができる走査型プローブ顕微鏡等を用いて、観察を行っている。ところが、観察対象物が動きの自由度が高い粒状の特定物質であるので、観察を開始する前に予め基板等に何らかの方法を用いて固定する必要がある。固定しない場合には、観察対象物が吸着水や静電気の影響を受けて、走査型プローブ顕微鏡のカンチレバーに付着してしまい、観察を行えない恐れがあるためである。従って、事前の固定が必須の作業であった。
特に、観察対象物が生細胞である場合には、細胞自身が動いてしまうので細胞構造を固定して動きを止めない限り詳細な観察を行えない。そのため、生細胞を一旦、専用の溶液(例えば、リン酸緩衝ホルマリン溶液等、グルタルアルデビド等)に入れて細胞構造を固定させ、その後、基板上に固定する方法を選択せざるを得なかった。
また、表面形状の観察とは別に、細胞の表面電位や表面の細胞膜に流れる電流等を測定して、電気的な解析を行いたい場合には、導電性を有する基板に細胞を固定させ、走査型プローブ顕微鏡のカンチレバーと基板との間の電位差や電流等の測定を行っていた。これにより、特定物質の電気的な解析を行うことも可能である。
特開平5−1911号公報
しかしながら、上記従来の方法では、以下の課題がまだ残されていた。
即ち、観察を行うにあたって、大気中や溶液中に存在する各種の特定物質を、その都度状況に応じて基板等に固定する必要があるので、ノウハウを必要とする準備作業が要求されていた。この固定作業には、経験が必要な上、時間と手間がかかるものであった。
特に、生細胞に関しては、従来から固定せずに生きたままの状態で観察を行い、リアルな応答を検出したいという要求がある。ところが、高分解能観察のスループットに対して生細胞の動きが早いため、上述したように細胞構造を固定するしかなく、このような要求には応えることが困難であった。そのため、生細胞の詳細な観察データを入手することが難しかった。
また、細胞構造を固定するので、時間の経過と共に刻々と変化する細胞に関しては、経時的な状態観察を行うことができず、連続的な解析をすることができなかった。
また、電気的な解析を行う場合には、導電性の基板を介して測定対象物である細胞等に電流を流すため、所望する測定箇所と基板との間に少なからずとも電気的な抵抗が存在してしまう。この電気抵抗は、無視できるものではないので、nA〜pAの微小電流を計測することができなかった。そのため、高精度な解析を行うことが難しかった。
更に、生細胞は、上述したように細胞構造が固定されているので、生きたままの状態での電気的な解析を行うことができない。よって、電気的な反応をリアルに観察することができなかった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、粒状の特定物質を一時的に固定した状態で簡便に観察を行うことができると共に、これら固定と観察とを何度でも容易に繰り返して連続的な観察を行うこと、更には、複数の特定物質の中から任意に1つだけ選択して一時的に固定し、速やかな観察を行うことができる特定物質観察装置及び特定物質観察方法を提供することである。
また、別の目的としては、僅かな電流や電圧であっても測定でき、特定物質の電気的な解析を高精度に行うことができる特定物質観察装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明に係る特定物質観察装置は、粒状の特定物質を基板上で観察する特定物質観察装置であって、前記基板に対して面が対向するように配置され、基端側から先端側に向けて一方向に延びた平板状のレバー部と、該レバー部の先端に形成された開口部と、該レバー部を片持ち状態に支持するホルダ部と、前記レバー部の撓みを測定する撓み測定手段とを有するプローブと、先端に探針を有するカンチレバーと、前記カンチレバーと前記プローブとを、前記基板表面に平行なXY方向と基板表面に垂直なZ方向とに向けて、それぞれ移動させる移動手段と、前記開口部内に前記特定物質を嵌め込んだ状態で、該特定物質を前記基板に押し付けて一時的に固定させると共に、一時的に固定された特定物質の表面上を前記探針で走査するように、前記移動手段を制御する制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の特定物質観察方法は、基板に対して面が対向するように配置され、基端側がホルダ部に片持ち状態に支持されたレバー部と、該レバー部の先端に形成された開口部とを有するプローブと、先端に探針を有するカンチレバーとを利用して、粒状の特定物質を基板上で観察する特定物質観察方法であって、前記プローブを、基板表面に平行なXY方向及び基板表面に垂直なZ方向に移動させ、前記開口部内に前記特定物質を嵌め込んだ状態で、該特定物質を前記基板に押し付けて一時的に固定する固定工程と、該固定工程後、一時的に固定された前記特定物質の表面上を前記探針で走査させ、特定物質の表面形状を観察する観察工程と、該観察工程後、前記プローブを前記XY方向及び前記Z方向に移動させて、前記特定物質の固定を解く固定解除工程とを備え、前記固定工程を行う際に、前記レバー部の撓み具合から前記押し付け力を所定の値以下となるように調整していることを特徴とするものである。
この発明に係る特定物質観察装置及び特定物質観察方法においては、まず、基板上に存在する複数の、粒状の特定物質のうち、選択した1つの特定物質を一時的に固定する固定工程を行う。即ち、制御手段は、移動手段を制御してプローブをXY方向及びZ方向の3方向に適宜移動させる。そして、開口部内に粒状の特定物質が入り込むように、レバー部を特定物質の上方から被せ、そのまま基板上に押さえつける。これにより、特定物質は、開口部内に嵌め込まれた状態で、レバー部と基板との間で押さえつけられて一時的に固定された状態となる。
この際、レバー部は、特定物質を押さえ込むにつれて徐々に撓んで変形し始める。撓み測定手段は、このレバー部の撓み具合の測定を行っている。制御手段は、この測定手段の測定結果から押し付け力を判断し、プローブの押し付け動作を停止するように移動手段を制御する。これにより、観察対象物である特定物質を所定の大きさの力以下で押さえ付けることができ、必要以上の力で押さえて該特定物質に傷等を付けてしまうことを防止することができる。
この固定工程が終了した後、観察工程を行う。即ち、制御手段は、プローブを固定したまま移動手段を制御して、カンチレバーを3方向に適宜移動させ、開口部内に嵌め込まれた状態で一時的に固定されている特定物質上を探針で走査させる。この際、特定物質と探針との距離を、カンチレバーの撓みが一定となるように走査させる。この走査を行うことで、特定物質の表面形状を観察することができる。
次いで、観察工程が終了した後、固定解除工程を行う。即ち、レバー部を基板から離間するように、プローブを3方向に適宜移動させる。これにより、開口部内に嵌め込まれた状態で基板に押し付けられていた特定物質は、一時的な固定から開放される。
このように、予め基板に固定されていた特定物質を観察する従来の方法とは異なり、大気中や流体中に自然な状態で存在する特定物質を、観察の目的に応じたタイミングで、また、複数ある中から任意に1つだけ選択して速やかに観察を行えるので、観察の手間と時間とを軽減することができ、簡便である。
また、観察終了後も固定状態が続いていた従来のものとは異なり、観察中は特定物質を単に一時的に固定するだけであるので、観察終了後にこの固定状態を解いて元の状態に戻すことができる。よって、一定時間の経過後、再度同じ特定物質を一時的に固定して観察することも可能である。このように、特定物質の補足と、一時的な固定と、開放と連続的に行うことができ、時間の経過と共に刻々と変化する特定物質の状態を、連続的に観察することができる。なお、同じ特定物質を再度観察するだけでなく、異なる特定物質を次々と固定して、観察することもできる。
また、本発明に特定物質観察装置は、上記本発明の特定物質観察装置において、前記カンチレバーが、前記探針が前記開口部上に位置した状態で前記ホルダ部に基端側が支持されていることを特徴とするものである。
この発明に係る特定物質観察装置においては、カンチレバーの基端側がホルダ部に支持されて、カンチレバーとプローブとが一体的に構成されているので、コンパクトな構成にでき、小型化を図ることができる。また、探針が開口部上に配置されているので、開口部内に特定物質を嵌め込んだ状態で一時的に固定した後、速やかに探針による走査を開始することができる。よって、観察時間のさらなる短縮化を図ることができる。
また、本発明の特定物質観察装置は、上記本発明の特定物質観察装置において、溶液及び前記特定物質を貯留すると共に、少なくとも前記プローブ及び前記カンチレバーを溶液内に浸した状態で収納する容器を備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る特定物質観察装置においては、プローブ及びカンチレバーが共に溶液中に浸された状態で、容器内に収納されている。これにより、容器内に含まれている特定物質を液中観察することができる。つまり、生細胞等の生きている特定物質を、観察することができる。
特に、上述したように、特定物質を一時的に固定した状態で観察を行うので、細胞構造が固定された状態の生細胞を観察するしかなかった従来の方法とは異なり、生きたままの状態で生細胞を観察することができる。従って、時間の経過と共に変化する生細胞のリアルな反応を観察することができ、高精度で連続的な解析を行えると共に、細胞のより詳細な観察を行える。このように液中観察を行えるので、生細胞等、観察できる特定物質の幅を広げることができ、機能性が向上する。
また、本発明の特定物質観察装置は、上記本発明の特定物質観察装置において、前記探針が、導電性の探針であり、前記開口部の内周面に形成された導電性膜と、該導電性膜に電気的に接続され、前記開口部内に嵌め込まれた前記特定物質に対して導電性膜を介して所定の電圧を印加する電圧印加手段と、前記特定物質を介して、前記導電性膜と前記探針との間に流れる電流を計測する電流計測手段とを備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の特定物質観察方法は、上記本発明の特定物質観察方法において、前記開口部の内周面には導電性膜が形成されていると共に、前記探針が導電性の探針であり、前記観察工程を行う際に、前記開口部内に嵌め込まれた前記特定物質に対して、前記導電性膜を介して所定の電圧を印加すると共に、特定物質を介して導電性膜と探針との間に流れる電流を計測する電流計測工程を同時に行うことを特徴とするものである。
この発明に係る特定物質観察装置及び特定物質観察方法においては、観察工程を行う際に、特定物質、例えば、生細胞の表面形状観察に加え、電流計測工程を行うことで電気的な解析を合わせて行うことができる。
即ち、開口部内に嵌め込まれて一時的に固定された特定物質は、開口部の内周面に形成された導電性膜に接触している状態となっている。よって、電圧印加手段により導電性膜を介して、生細胞に対して直接電圧を印加して電流を流すことができる。そして、電流計測手段が、生細胞を介して導電性膜と探針との間に流れた電流の計測を行う。
特に、導電性膜から生細胞に対して、観察を行っている探針の近傍に局所的に電流を流すので、従来測定が困難であった、nA〜pA程度の微小電流を計測することが可能である。よって、電気的解析をより高精度に行うことができる。
また、生きている状態の生細胞に対して電流を流すことができるので、例えば、細胞膜表面にあるチャネルの動きを調べることができる。特に、この電流測定と形状観察とを同時に行えるので、従来知られているパッチクランプ方式等では不可能であったチャネルの形状とチャネルの動きとを相関付けて観察することができる。これにより、チャネルの動きを詳細に解明することも可能である。このように、特定物質の電気的な解析を同時に行うことで、特定物質をより多角的に観察することができ、より詳細な解明を行うことができる。
また、本発明の特定物質観察装置は、上記本発明の特定物質観察装置において、前記探針が、導電性の探針であり、前記開口部の内周面に形成された導電性膜と、該導電性膜に電気的に接続され、前記開口部内に嵌め込まれた前記特定物質に対して導電性膜を介して所定の電圧を印加する電圧印加手段と、前記開口部の近傍に配された参照電極と、該参照電極の電位を基準として、前記特定物質と前記導電性膜との電位差を計測する電位計測手段とを備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の特定物質観察方法は、上記本発明の特定物質観察方法において、前記開口部の内周面には導電性膜が形成されていると共に、前記探針が導電性の探針であり、前記観察工程を行う際に、前記開口部内に嵌め込まれた前記特定物質に対して、前記導電性膜を介して所定の電圧を印加すると共に、開口部の近傍に配された参照電極の電位を基準として、特定物質と導電性膜との電位差を計測する電位計測工程を同時に行うことを特徴とするものである。
この発明に係る特定物質観察装置及び特定物質観察方法においては、観察工程を行う際に、特定物質、例えば、生細胞の表面形状観察に加え、電位計測工程を行うことで電気的な解析を合わせて行うことができる。
即ち、開口部内に嵌め込まれて一時的に固定された特定物質は、開口部の内周面に形成された導電性膜に接触している状態となっている。これにより、電圧印加手段により導電性膜を介して生細胞に対して直接電圧を印加して、電流を流すことができる。そして、電位計測手段が、参照電極の電位を基準として、生細胞の表面電位と導電性膜との電位差を計測する。
特に、導電性膜から生細胞に対して直接且つ局所的に電流を流すので、生細胞の局所的な表面電位を計測することができるので、生細胞の電気的な解析を高精度に行うことができる。
本発明に係る特定物質観察装置及び特定物質観察方法によれば、粒状の特定物質を一時的に固定した状態で簡便に観察を行うことができると共に、これら固定と観察とを何度でも容易に繰り返して連続的な観察を行うことができる。よって、観察にかかる手間と時間を軽減することができる。
以下、本発明に係る特定物質観察装置及び特定物質観察方法の一実施形態について、図1から図4を参照して説明する。
本実施形態の特定物質観察装置1は、粒状の特定物質である生細胞Sを、基板2上で観察する装置であって、図1に示すように、プローブ3と、先端に探針4を有するカンチレバー5と、該カンチレバー5とプローブ3とを、基板表面2aに平行なXY方向と基板表面2aに垂直なZ方向に向けてそれぞれ移動させる移動手段6と、該移動手段6を制御する制御手段7と、溶液W及び複数の生細胞Sを貯留すると共に、少なくともプローブ3及びカンチレバー5を溶液W内に浸した状態で収納する容器8とを備えている。
即ち、本実施形態では、溶液W内に存在する生細胞Sを液中観察する場合を例にして説明する。
容器8は、上面が開口した断面コ形状に形成されており、内部に複数の生細胞S及び溶液W、例えば、培養液が貯留されている。また、基板2は、この容器8の底面に固定された状態で沈められている。また、本実施形態の容器8には、該容器8内に貯留された溶液Wを外部の排水タンク10に排出する排水ポンプ11と、該容器8内に貯液タンク12から新たな溶液Wを注入する注入ポンプ13とが接続されている。なお、注入ポンプ13及び貯液タンク12の数は、任意に設定して構わない。
上記プローブ3は、図2に示すように、基板2に対して面が対向するように配置され、基端側から先端側に向けて一方向に延びた平板状のレバー部20と、該レバー部20の先端に形成された開口部21と、該レバー部20を片持ち状態に支持するホルダ部22と、レバー部20の撓みを測定する撓み測定手段23とを備えている。
このプローブ3は、例えば、シリコン支持層、酸化層及びシリコン活性層の3層を熱的に貼り合わせたSOI基板から形成されており、レバー部20及びホルダ部22が一体的に形成されている。
レバー部20の先端部には、円形の上記開口部21が形成されている。この開口部21は、生細胞Sの最大直径よりも若干小さい大きさ(例えば、直径が数十μm〜100μmの範囲内)で形成されており、生細胞Sがレバー部20の裏面側から表面側に通過しないようになっている。
なお、開口部21の形状は、円形に限定されるものではなく、三角形状や四角形状でも良く、形状や大きさは観察対象物である特定物質に応じて、適宜変更すれば良い。
また、レバー部20とホルダ部22との接合部分であるレバー部20の基端側には、開口24が形成されており、レバー部20が基端側で屈曲して撓み易くなっている。即ち、レバー部20の基端側は、応力が集中する応力集中部として機能するようになっている。なお、この開口24の数は、1つに限定されず、2つ以上形成しても構わないし、形成されていなくても構わない。
また、ホルダ部22及びレバー部20の基端側には、レバー部20の撓み量に応じて抵抗値が変化するピエゾ抵抗素子25が、開口24の両側にレバー部20の長手方向に沿って設けられている。なお、このピエゾ抵抗素子25は、SOI基板2にイオン注入法や拡散法等により不純物が注入されて形成されたものである。
また、このピエゾ抵抗素子25には、アルミニウム等の金属配線26が電気的に接続されており、金属配線26を含む全体的な形状がU字状になるように形成されている。また、金属配線26の端部は、2つの外部接続端子27にそれぞれ電気的に接続されている。つまり、一方の外部接続端子27から金属配線26に流れた電流は、一方のピエゾ抵抗素子25を通った後、開口24を回り込んで他方のピエゾ抵抗素子25に流れ、その後、他方の外部接続端子27から外部に流れるようになっている。
なお、ピエゾ抵抗素子25及び金属配線26上には、図示しない絶縁膜が成膜されており、外部と電気的に接触しないようになっている。
そして、外部接続端子27を介して金属配線26にバイアス電圧を印加することにより、レバー部20の撓み、即ち、ピエゾ抵抗素子25に生じる歪に応じてレベル変化する電気的信号を、出力信号として取り出すことができるようになっている。また、この出力信号は、図1に示す制御部30に出力されるようになっている。
即ち、上述したピエゾ抵抗素子25、金属配線26及び外部接続端子27は、上記撓み測定手段23を構成している。
このように構成されたプローブ3は、図1に示すように、ホルダ部22を介してXYZステージ31によって、XY方向及びZ方向に移動するようになっている。これにより、プローブ3は、XY方向及びZ方向の3方向に対して移動可能とされている。また、このXYZステージ31は、例えば、3方向に移動可能な圧電素子であり、駆動部32から印加された電圧に応じて3方向に移動するようになっている。即ち、これらXYZステージ31及び駆動部32は、上記移動手段6を構成している。
上記カンチレバー5は、プローブ3と同様に例えば、シリコン支持層、酸化層及びシリコン活性層の3層を熱的に貼り合わせたSOI基板から形成されており、図3に示すように、平板状のレバー部40と、該レバー部40の先端に形成された上記探針4と、レバー部40の基端側を片持ち状に支持するホルダ部41とを備えている。また、プローブ3と同様に、レバー部40の基端側に開口42が形成されていると共に、レバー部40の撓み量に応じて抵抗値が変化するピエゾ抵抗素子43が設けられている。また、このピエゾ抵抗素子43にも同様に、金属配線44及び2つの外部接続端子45が電気的に接続されている。
なお、プローブ3と同様に、ピエゾ抵抗素子43及び金属配線44上には、図示しない絶縁膜が成膜されており、外部と電気的に接触しないようになっている。
このように構成されたカンチレバー5は、図1に示すように、プローブ3と同様に、ホルダ部41を介してXYZステージ35によって、XY方向及びZ方向に移動するようになっている。また、このXYZステージ35も、例えば、3方向に移動可能な圧電素子であり、駆動部36から印加された電圧に応じて3方向に移動するようになっている。即ち、これらXYZステージ35及び駆動部36も、上記移動手段6を構成している一部である。
また、カンチレバー5に設けられたピエゾ抵抗素子43は、レバー部40の撓みに応じてレベル変化する電気的信号を、出力信号としてZ電圧フィードバック回路37に出力するようになっている。このZ電圧フィードバック回路37は、送られてきた出力信号が常に一定となるように、駆動部36をフィードバック制御する。これにより、生細胞S上の走査を行ったときに、探針4と生細胞Sとの距離を、カンチレバー5の撓みが一定となるように制御することができる。
また、このZ電圧フィードバック回路37には、上述した制御部30が接続されており、該制御部30がZ電圧フィードバック回路37により上下させる信号に基づいて、生細胞Sの表面形状観察を行うようになっている。
これらZ電圧フィードバック回路37及び制御部30は、上記制御手段7を構成している。また、この制御手段7は、プローブ3が、開口部21内に生細胞Sを嵌め込んだ状態で該生細胞Sを基板2に押し付けて一次的に固定するように移動手段6を制御すると共に、カンチレバー5が、一時的に固定された生細胞Sの表面上を探針4で走査するように移動手段6を制御するようになっている。
また、制御手段7は、プローブ3のピエゾ抵抗素子25から送られてきた出力信号から、レバー部20の撓み具合を算出している。つまり、生細胞Sの押し付け力の算出を行っている。そして、レバー部20の撓み量が所定の値に達した時点で、押し付けを停止するように移動手段6の制御を行っている。これにより、必要以上の力で生細胞Sを押し付けてしまうことを防止できる。
次に、このように構成された特定物質観察装置1により、溶液W中に存在する複数の生細胞Sのうち、1つを選択して観察する特定物質観察方法について説明する。
本実施形態の生体物質観察方法は、プローブ3をXY方向及びZ方向に移動させ、開口部21内に生細胞Sを嵌め込んだ状態で、該生細胞Sを基板2に押し付けて一時的に固定する固定工程と、該固定工程後、一時的に固定された生細胞Sの表面上を探針4で走査させ、生細胞Sの表面形状を観察する観察工程と、該観察工程後、プローブ3をXY方向及びZ方向に移動させて、生細胞Sの固定を解く固定解除工程とを備えている。
また、固定工程を行う際に、制御手段7は、ピエゾ抵抗素子25から送られてきたレバー部20の出力信号に基づいて、レバー部20の押し付け力を所定の値以下となるように調整している。これら各工程について、以下に詳細に説明する。
まず、溶液W内にプローブ3及びカンチレバー5を位置させた状態で、注入ポンプ13を作動させて貯液タンク12から容器8内に生細胞Sを含む溶液Wを注入する。これにより、図1に示すように、プローブ3及びカンチレバー5の周囲に生細胞Sが存在した状態となる。また、この状態において、生細胞Sは、例えば、培養されている。
次いで、溶液W中に存在する複数の生細胞Sのうち、選択した1つの生細胞Sを一時的に固定する固定工程を行う。即ち、制御手段7は、駆動部32からXYZステージ31に電圧を印加させて、プローブ3をXY方向及びZ方向に適宜移動させる。そして、開口部21内に生細胞Sが入り込むように、レバー部20を生細胞Sの上方から被せ、そのままの状態で基板2に押さえつけるよう制御する。これにより、生細胞Sは、図4に示すように、開口部21内に嵌め込まれた状態で、レバー部20と基板2との間で押さえ付けられて一時的に固定された状態となる。
なお、本実施形態では、レバー部20の厚みの関係により、生細胞Sの上側が開口部21から露出した状態となっている。
この際、レバー部20は、生細胞Sを押さえ込むにつれて徐々に撓んで変形し始める。撓み測定手段23は、このレバー部20の撓み具合の測定を行っている。即ち、レバー部20が撓んで変形すると、レバー部20の基端側に設けられたピエゾ抵抗素子25に撓みが生じ、該撓みに応じて抵抗値が変化する。そして、ピエゾ抵抗素子25は、レバー部20の撓みに応じた出力信号を制御部30に出力する。制御部30は、この送られてきた出力信号が所定の値に達した時点で、プローブ3の押し付け動作を停止するように、移動手段6を制御する。その結果、観察対象物である生細胞Sを所定の大きさの力で押さえ付けることができ、必要以上の力で押さえて該生細胞Sに傷等を付けてしまうことを防止することができる。
この固定が終了した後、観察工程を行う。即ち、制御手段7は、プローブ3を固定したまま、駆動部36からXYZステージ35に電圧を印加するように移動手段6を制御する。そして、カンチレバー5をXY方向及びZ方向の3方向に適宜移動させ、図4に示すように、開口部21内に嵌め込まれた状態で一時的に固定されている生細胞S上を探針4で走査させる。
この際、カンチレバー5は、生細胞Sの表面形状に応じて上下に撓んで変形しようとするので、ピエゾ抵抗素子43の抵抗値が変化する。そして、ピエゾ抵抗素子43は、この撓みに応じた出力信号を、Z電圧フィードバック回路37に出力する。Z電圧フィードバック回路37は、送られてきた出力電圧が一定となるように、即ち、カンチレバー5の撓みが一定となるように、XYZステージ35をZ方向にフィードバック制御する。これにより、探針4と生細胞Sとの距離を、カンチレバー5の撓みが一定となるように制御した状態で走査することができる。また、制御部30は、Z電圧フィードバック回路37により上下させる信号に基づいて、生細胞Sの表面形状の観察を行う。
次いで、観察工程が終了した後、固定解除工程を行う。即ち、レバー部20を基板2から離間させるように、プローブ3を3方向に適宜移動させる。これにより、開口部21内に嵌め込まれた状態で基板2に押し付けられていた生細胞Sは、固定から開放される。
上述したように、本実施形態の特定物質観察方法は、予め基板2に細胞構造が固定されていた生細胞Sを観察する従来の方法とは異なり、溶液W中に自然な状態で存在する生細胞Sを、観察の目的に応じたタイミングで、また、複数ある中から任意に1つだけ選択して速やかに観察を行えるので、観察の手間と時間とを軽減することができる。
また、観察終了後においても固定状態が続いていた従来の方法とは異なり、観察中は生細胞Sを一時的に固定するだけであるので、観察終了後にこの固定状態を解いて元の状態に戻すことができる。よって、一定時間の経過後、再度同じ生細胞Sを一時的に固定して観察することも可能である。
このように、生細胞Sの補足と、一時的な固定と、開放とを連続的に行うことができ、時間の経過と共に刻々と変化する生細胞Sの状態を連続的に観察することができる。なお、同じ生細胞Sを再度観察するだけでなく、異なる生細胞Sを次々と固定して観察することもできる。
特に、生細胞Sを一時的に固定した状態で観察を行い、その後開放することができるので、細胞構造を固定した状態で観察するしかなかった従来の方法とは異なり、生きたままの状態で生細胞Sを観察することができる。従って、生細胞Sのリアルな反応を観察することができ、より詳細な観察を行える。
また、本実施形態の特定物質観察装置1は、容器8を備えているので、生細胞S等の生きている特定物質であっても、そのままの状態で液中観察することができる。よって、観察できる特定物質の幅を広げることができ、機能性が向上する。
なお、上記実施形態において、プローブ3とカンチレバー5とを別々の構成としたが、図5に示すように、プローブ3とカンチレバー5とを一体的に構成しても構わない。即ち、探針4が開口部21上に位置した状態で、カンチレバー5の基端側をプローブ3のホルダ部22に支持させても構わない。こうすることで、コンパクトな構成にでき、小型化を図ることができる。また、探針4が開口部21上に配置されているので、開口部21内に生細胞Sを嵌め込んだ状態で一時的に固定した後、速やかに探針4による走査を開始することができる。よって、観察時間のさらなる短縮化を図ることができる。
次に、本発明に係る特定物質観察装置の第2実施形態を、図6を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、単に生細胞Sの表面形状を観察するだけであったのに対し、第2実施形態の特定物質観察装置1は、生細胞Sの表面形状観察に加え、電気的な解析も行う点である。
即ち、本実施形態の特定物質観察装置50は、図6に示すように、開口部21の内周面に形成された導電性膜51と、該導電性膜51に図示しない配線を通じて電気的に接続され、開口部21内に嵌め込まれた生細胞Sに対して導電性膜51を介して所定の電圧を印加する電圧印加手段52と、生細胞Sを介して導電性膜51と探針4との間に流れる電流を計測する電流計測手段53とを備えている。
また、本実施形態の特定物質観察装置50は、探針4が導電性の探針となっており、図示しない配線を介して電流計測手段53に電気的に接続されている。
このように構成された特定物質観察装置50を用いた特定物質観察方法は、観察工程を行う際に、開口部21内に嵌め込まれた生細胞Sに対して、導電性膜51を介して所定の電圧を印加すると共に、生細胞Sを介して導電性膜51と探針4との間に流れる電流を計測する電流計測工程を同時に行う。
即ち、図6に示すように、開口部21内に嵌め込まれて一時的に固定された生細胞Sは、開口部21の内周面に形成された導電性膜51に接触している状態となっている。よって、電圧印加手段52により導電性膜51を介して、生細胞Sに対して直接電圧を印加して電流を流すことができる。そして、電流計測手段53が生細胞Sを介して導電性膜51と探針4との間に流れた電流の計測を行う。
特に、導電性膜51から生細胞Sに対して、観察を行っている探針4の近傍に局所的に電流を流すことができるので、従来測定が困難であった、nA〜pA程度の微小電流を計測することが可能である。よって、電気的解析をより高精度に行うことができる。
また、生きている状態の生細胞Sに対して電流を流すことができるので、細胞膜表面にあるチャネルの動きを調べることができる。特に、電流測定と形状観察とを同時に行えるので、従来知られているパッチクランプ方式等では不可能であったチャネルの形状とチャネルの動きとを相関付けて観察することができる。これにより、チャネルの動きを詳細に解明することも可能である。
このように、生細胞Sの電気的な解析を同時に行うことで、生細胞Sをより多角的に観察することができ、より詳細な解明を行うことができる。
なお、上記第2実施形態では、電流計測を行ったが、例えば、図7に示すように、溶液W中の探針4の近傍に参照電極61を配置し、電流計測手段53に変わって、参照電極61の電位を基準として生細胞Sと導電性膜51との電位差を計測する電位計測手段62を設けて、特定物質観察装置60を構成しても構わない。
この場合の特定物質観察装置60を用いた特定物質観察方法は、観察工程を行う際に、開口部21内に嵌め込まれた生細胞Sに対して、導電性膜51を介して所定の電圧を印加すると共に、参照電極61の電位を基準として、生細胞Sと導電性膜51との電位差を計測する電位計測工程を行う。この場合においても、観察を行っている探針4の近傍において、生細胞Sの局所的な表面電位を計測することができるので、同様に生細胞Sの電気的な解析を高精度に行うことができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、特定物質として生細胞を例にして説明したが、生細胞に限られるものではない。例えば、表面が修飾された高分子のビーズやプリンタ等に使用されるトナー粒子等でも構わない。また、生細胞を液中観察するため、溶液を用いて液中観察する例を説明したが、上述したビーズやトナー粒子を観察する場合には、液中観察ではなく大気中で観察を行っても構わない。
また、上記実施形態では、ピエゾ抵抗素子を利用した自己検知方式によりカンチレバーの撓みを測定したが、自己検知方式に限られず、光を利用した光テコ方式により、カンチレバーの撓みを測定するように構成しても構わない。
また、上記各実施形態では、カンチレバーを振動させず静的な状態で走査を行ったが、この場合に限られず、例えば、圧電素子等の加振手段をホルダ部に設けて、カンチレバーをZ方向に向けて所定の周波数で走査させても構わない。また、この場合には、カンチレバーの振動状態が一定となるように、特定物質と探針との距離を制御すればよい。このように、動的な方法で走査を行って観察することで、静的な方法に比べて測定結果の精度をより向上することができる。
また、上記各実施形態において、プローブをXY方向及びZ方向の3方向に適宜移動させて、生細胞を開口部内に入るように補足する際に、レーザ光を利用した光ピンセット技術を利用して生細胞の補足を補助しても構わない。
即ち、図8に示すように、例えば、基板2の下側から、任意に選択した生細胞Sに向けてレーザ光Lを照射する。この際、生細胞S内で集光するように図示しないレンズ等を利用してレーザ光Lを照射する。なお、この場合においては、光学的に透明な基板2を用いる。ここで、光り、即ち、粒子である光子は、運動量を持っているので、屈折や反射によって物体に力が及ぼされる。つまり、生細胞Sで反射又は通り抜けた光子は、屈折することで運動量として変換される。この際、一部の運動量が生細胞Sに分配され、これが生細胞Sを動かす力となる。
上述したように、レーザ光Lを照射することで生細胞Sを補足することができると共に、レーザ光Lを移動させることで生細胞Sを追従させて所定の方向に誘導することができる。また、この生細胞Sの誘導に合わせてプローブ3を動かすことで、より容易且つ確実に開口部21内に生細胞Sを入れることができる。
上述したように、光りピンセット技術を利用することで、より短時間に生細胞Sの固定を行うことができ、さらに効率の良い観察を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る特定物質観察装置の構成図である。 図1に示す特定物質観察装置を構成するプローブの斜視図である。 図1に示す特定物質観察装置を構成するカンチレバーの斜視図である。 図1に示す特定物質観察装置により生細胞を観察する際の一工程図であり、プローブで生細胞を一時的に固定した後、生細胞の表面上を探針で走査している状態を示す図である。 図1に示す特定物質観察装置の変形例を示す図であり、プローブとカンチレバーとが一体的に構成されている状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る特定物質観察装置を説明する図であって、開口部の内周面に形成された導電性膜を利用して、生細胞の電流測定を行っている状態を示す図である。 開口部の内周面に形成された導電性膜を利用して、生細胞の表面電位測定を行っている状態を示す図である。 図1に示す特定物質観察装置により観察を行う際に、光りピンセット技術により生細胞を補足すると共にプローブに向けて誘導している状態を示す図である。
符号の説明
S 生細胞(特定物質)
W 溶液
1、50、60 特定物質観察装置
2 基板2
2a 基板表面
3 プローブ
4 探針
5 カンチレバー
6 移動手段
7 制御手段
8 容器
20 レバー部
21 開口部
22 ホルダ部
23 撓み測定手段
51 導電性膜
52 電圧印加手段
53 電流計測手段
61 参照電極
62 電位計測手段







Claims (8)

  1. 粒状の特定物質を基板上で観察する特定物質観察装置であって、
    前記基板に対して面が対向するように配置され、基端側から先端側に向けて一方向に延びた平板状のレバー部と、該レバー部の先端に形成された開口部と、該レバー部を片持ち状態に支持するホルダ部と、前記レバー部の撓みを測定する撓み測定手段とを有するプローブと、
    先端に探針を有するカンチレバーと、
    前記カンチレバーと前記プローブとを、前記基板表面に平行なXY方向と基板表面に垂直なZ方向とに向けて、それぞれ移動させる移動手段と、
    前記開口部内に前記特定物質を嵌め込んだ状態で、該特定物質を前記基板に押し付けて一時的に固定させると共に、一時的に固定された特定物質の表面上を前記探針で走査するように、前記移動手段を制御する制御手段とを備えていることを特徴とする特定物質観察装置。
  2. 請求項1に記載の特定物質観察装置において、
    前記カンチレバーは、前記探針が前記開口部上に位置した状態で前記ホルダ部に基端側が支持されていることを特徴とする特定物質観察装置。
  3. 請求項1又は2に記載の特定物質観察装置において、
    溶液及び前記特定物質を貯留すると共に、少なくとも前記プローブ及び前記カンチレバーを溶液内に浸した状態で収納する容器を備えていることを特徴とする特定物質観察装置。
  4. 請求項3に記載の特定物質観察装置において、
    前記探針が、導電性の探針であり、
    前記開口部の内周面に形成された導電性膜と、
    該導電性膜に電気的に接続され、前記開口部内に嵌め込まれた前記特定物質に対して導電性膜を介して所定の電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記特定物質を介して、前記導電性膜と前記探針との間に流れる電流を計測する電流計測手段とを備えていることを特徴とする特定物質観察装置。
  5. 請求項3に記載の特定物質観察装置において、
    前記探針が、導電性の探針であり、
    前記開口部の内周面に形成された導電性膜と、
    該導電性膜に電気的に接続され、前記開口部内に嵌め込まれた前記特定物質に対して導電性膜を介して所定の電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記開口部の近傍に配された参照電極と、
    該参照電極の電位を基準として、前記特定物質と前記導電性膜との電位差を計測する電位計測手段とを備えていることを特徴とする特定物質観察装置。
  6. 基板に対して面が対向するように配置され、基端側がホルダ部に片持ち状態に支持されたレバー部と、該レバー部の先端に形成された開口部とを有するプローブと、先端に探針を有するカンチレバーとを利用して、粒状の特定物質を基板上で観察する特定物質観察方法であって、
    前記プローブを、基板表面に平行なXY方向及び基板表面に垂直なZ方向に移動させ、前記開口部内に前記特定物質を嵌め込んだ状態で、該特定物質を前記基板に押し付けて一時的に固定する固定工程と、
    該固定工程後、一時的に固定された前記特定物質の表面上を前記探針で走査させ、特定物質の表面形状を観察する観察工程と、
    該観察工程後、前記プローブを前記XY方向及び前記Z方向に移動させて、前記特定物質の固定を解く固定解除工程とを備え、
    前記固定工程を行う際に、前記レバー部の撓み具合から前記押し付け力を所定の値以下となるように調整していることを特徴とする特定物質観察方法。
  7. 請求項6に記載の特定物質観察方法において、
    前記開口部の内周面には導電性膜が形成されていると共に、前記探針が導電性の探針であり、
    前記観察工程を行う際に、前記開口部内に嵌め込まれた前記特定物質に対して、前記導電性膜を介して所定の電圧を印加すると共に、特定物質を介して導電性膜と探針との間に流れる電流を計測する電流計測工程を同時に行うことを特徴とする特定物質観察方法。
  8. 請求項6に記載の特定物質観察方法において、
    前記開口部の内周面には導電性膜が形成されていると共に、前記探針が導電性の探針であり、
    前記観察工程を行う際に、前記開口部内に嵌め込まれた前記特定物質に対して、前記導電性膜を介して所定の電圧を印加すると共に、開口部の近傍に配された参照電極の電位を基準として、特定物質と導電性膜との電位差を計測する電位計測工程を同時に行うことを特徴とする特定物質観察方法。


JP2006026736A 2006-02-03 2006-02-03 特定物質観察装置及び特定物質観察方法 Expired - Fee Related JP4601000B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006026736A JP4601000B2 (ja) 2006-02-03 2006-02-03 特定物質観察装置及び特定物質観察方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006026736A JP4601000B2 (ja) 2006-02-03 2006-02-03 特定物質観察装置及び特定物質観察方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007205964A JP2007205964A (ja) 2007-08-16
JP4601000B2 true JP4601000B2 (ja) 2010-12-22

Family

ID=38485546

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006026736A Expired - Fee Related JP4601000B2 (ja) 2006-02-03 2006-02-03 特定物質観察装置及び特定物質観察方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4601000B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5594795B2 (ja) * 2010-11-05 2014-09-24 国立大学法人金沢大学 液中電位計測装置、及び、原子間力顕微鏡
HRP20221526T1 (hr) 2013-08-06 2023-02-17 Universität Basel Držač uzorka za mas
JP6766351B2 (ja) * 2014-12-26 2020-10-14 株式会社リコー 微小物特性計測装置

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000314696A (ja) * 1999-03-03 2000-11-14 Seiko Instruments Inc 試料観察用プレートおよび観察装置
JP2001108603A (ja) * 1999-10-14 2001-04-20 Nippon Laser & Electronics Lab 表面力測定装置及びその方法
JP2002508516A (ja) * 1997-12-17 2002-03-19 エコル・ポリテクニック・フェデラル・ドゥ・ロザンヌ(エ・ペー・エフ・エル) ミクロ構造キャリア上における細胞単体および再構成膜系のポジショニングおよび電気生理学的特性決定
JP2002267588A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Univ Shizuoka 電流の計測方法および表面形状の測定装置
JP2003231095A (ja) * 2002-02-08 2003-08-19 Nec Corp 微小物体固定装置及び微小物体固定方法
JP2004166653A (ja) * 2002-11-22 2004-06-17 Fujitsu Ltd 遺伝子導入細胞生産装置
JP2006026825A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Aoi Electronics Co Ltd ナノグリッパ

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH051911A (ja) * 1991-06-26 1993-01-08 Nikon Corp 試料固定装置
JP3204875B2 (ja) * 1994-06-13 2001-09-04 松下電器産業株式会社 細胞電位測定装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002508516A (ja) * 1997-12-17 2002-03-19 エコル・ポリテクニック・フェデラル・ドゥ・ロザンヌ(エ・ペー・エフ・エル) ミクロ構造キャリア上における細胞単体および再構成膜系のポジショニングおよび電気生理学的特性決定
JP2000314696A (ja) * 1999-03-03 2000-11-14 Seiko Instruments Inc 試料観察用プレートおよび観察装置
JP2001108603A (ja) * 1999-10-14 2001-04-20 Nippon Laser & Electronics Lab 表面力測定装置及びその方法
JP2002267588A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Univ Shizuoka 電流の計測方法および表面形状の測定装置
JP2003231095A (ja) * 2002-02-08 2003-08-19 Nec Corp 微小物体固定装置及び微小物体固定方法
JP2004166653A (ja) * 2002-11-22 2004-06-17 Fujitsu Ltd 遺伝子導入細胞生産装置
JP2006026825A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Aoi Electronics Co Ltd ナノグリッパ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007205964A (ja) 2007-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4987284B2 (ja) 液中用カンチレバーホルダ及び走査型プローブ顕微鏡
JP4446929B2 (ja) 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダおよびそれを用いた走査型プローブ顕微鏡
KR101488543B1 (ko) 고침렌즈홀더
JP5046039B2 (ja) 液中観察用センサ及び液中観察装置
JP4601000B2 (ja) 特定物質観察装置及び特定物質観察方法
US8343765B2 (en) Gene injection apparatus and gene injection method
CN109116054B (zh) 一种用于原子力显微镜液下测量的激光调节方法
WO2006090593A1 (ja) 走査型プローブ顕微鏡用変位検出機構およびこれを用いた走査型プローブ顕微鏡
CN111272709B (zh) 一种矿物与气泡或油滴间液膜薄化装置
JP4645912B2 (ja) 生体試料操作方法
JPH09318506A (ja) ペトリ皿載置装置
JP4600769B2 (ja) プローブ及び特定物質解析装置並びに特定物質解析方法
JP4870033B2 (ja) 液中測定装置及び液中測定方法
JP2000069953A (ja) 特定物質の細胞導入装置及びこれを用いた観察装置
JP4942181B2 (ja) 物質供給プローブ装置及び走査型プローブ顕微鏡
CN112345524A (zh) 基于微尺度气泡的执行与传感一体化方法及系统
US9335237B2 (en) Systems and methods for acoustically processing tissues samples
CN111157769A (zh) 一种电致化学发光成像系统及其成像方法
Whitehead et al. Atomic ForceMicroscopy for Live-Cell and Hydrogel Measurement
JP2004085443A (ja) 光分析装置、その運転方法及び顕微鏡
CN112684212B (zh) 一种原子力显微镜液相成像方法
US6788071B2 (en) Method and apparatus for generating a voltage across a membrane
JP2008203059A (ja) 化学分析センサ及び相互作用計測装置
JPH0712553A (ja) 原子間力顕微鏡
JP2002174580A (ja) 電流の計測方法および表面の測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100914

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20100924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100924

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4601000

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees