JP4600630B2 - 車両の操舵装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるステアバイワイヤシステムを採用した車両の操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステアバイワイヤシステムを採用した車両においては、ステアリングホイールを模した操作部材を車輪に機械的に連結することなく、その操作部材の回転に応じて駆動される操舵用アクチュエータの動きを、その動きに応じて舵角が変化するように車輪に伝達している。そのため、車輪と路面との間の摩擦に基づく操舵抵抗やセルフアライニングトルクは、その操作部材には伝達されない。
【0003】
そこで、その操作部材を直進位置に戻す方向の反力を作用させることで、ステアリングホイールが車輪に機械的に連結された通常の車両と同様に、ドライバーに操舵フィーリングを与え、また、操作部材を直進位置に復帰させている。その反力を作用させるため、その操作部材の回転量を検出するセンサと、そのセンサにより検出した回転量に応じて反力を発生する操作用アクチュエータを用いている。従来、その反力の大きさは操作部材の回転量に比例するものとされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
その反力の大きさを操作部材の回転量に比例させただけでは、操作部材を操作後に自然な動作で自動的に直進位置近傍に復帰させるのが困難であった。すなわち、その反力を小さくすると操作部材が自動的に直進位置近傍に復帰しなくなり、ドライバーにより復帰させる手間が必要になる。その反力を大きくすると復帰速度が等速に近くなり、直進位置近傍で急に復帰動作が止まるという不自然な動作をする。また、その復帰時に操作部材に手を添えている場合はドライバーに不自然な感覚を与える。さらに、操作部材の回転量を大きくすると反力が大きくなるため、軽い操舵フィーリングに設定することができなくなる。
【0005】
また、従来の操作用アクチュエータが作用させる反力は操作部材を直進位置に復帰させる方向に作用するため、ドライバーが意識的に直進位置に向かい操作部材を回転させる場合、操作部材の操作に抵抗力が作用しない。そのため、現在の操舵方向と反対方向に急操舵を行う場合、直進位置近傍までは操作部材の操作が極端に軽くなる一方で、直進位置近傍を超えると急に反力が付加されることになる。そのため、操作に要する力の変動が極端に大きくなり、ドライバーは違和感を感じる。また、反力の大きさを操作部材の回転量に比例させた場合、急操舵により回転量を大きくした場合の反力が過大になり、急操舵が阻害される。
【0006】
また、従来の構成では直進位置近傍では操作部材の操作が軽過ぎ、一方、直進位置近傍を超えると急に反力が付加されて操作が重くなってしまう。
【0007】
さらに、従来の操作用アクチュエータは停車時や極低車速時においても通常の走行時と同様に制御されていた。そのため、停車時における操舵すなわち据え切り操舵を行う場合や車庫入れ等のために極低車速で操舵を行う場合、操作部材の回転量の増大を阻止する反力は作用するが、操作部材の回転量の減少を阻止する力は作用しないため、通常の車両に比べて直進位置へ向かう操作部材の操作が軽くなり過ぎていた。また、停車時や極低車速時においては通常の車両のステアリングホイールは操作しなければ回転することはないが、上記従来例では回転量に応じて操作用アクチュエータが駆動されて操作部材が回転するため、不必要なエネルギーが消費される。さらに、通常の車両では据え切り操舵時や極低車速での操舵反力は舵角に関わらず略一定になるが、上記従来例では操作部材の回転量によって反力の大きさが変化する。また、現在の操舵方向と反対方向に操舵を行う場合、直進位置を超える時に急に反力が作用するため、操舵フィーリングが通常の車両と相違する。
【0008】
本発明は、上記問題を解決することのできる車両の操舵装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本件各発明の車両の操舵装置は、操作部材と、その操作部材の回転に応じて駆動される操舵用アクチュエータと、その操作部材を車輪に機械的に連結することなく、その操舵用アクチュエータの動きに応じて舵角が変化するように、その動きを車輪に伝達する機構と、その操作部材を直進位置に復帰させる方向に作用する反力と、その操作部材を直進位置に復帰させる方向と反対方向に作用する復帰抵抗力とを発生可能な操作用アクチュエータと、その操作部材の直進位置からの回転量を求める手段と、その回転量が増大しているか減少しているかを判断する手段と、その操作部材の回転速度を求める手段と、その回転量と回転量の増減と回転速度と反力と復帰抵抗力との間の記憶した対応関係に応じた反力あるいは復帰抵抗力が発生するように、その操作用アクチュエータを制御する手段とを備える。その対応関係は、その回転量の大きさが零を超える設定量以上である時は、その回転量の増減に対応して大きさが増減する反力が発生させられると共に、その回転量に応じた反力の大きさは回転量が減少する時は増大する時よりも大きくされる関係を含むように定められている。
本件各発明によれば、操作部材を直進位置に戻す方向に作用する反力の大きさは、その操作部材が直進位置に戻る時は直進位置から離れる時よりも大きくされる。これにより、操作部材の回転量の増大に対する反力の大きさの増大割合を大きくすることなく、直進位置に近づくにつれて操作部材の回転加速度を緩やかにして操作部材に自然な動作をさせ、しかも、操作後に操作部材が自動的に直進位置近傍に戻らなくなるのを防止できる。
【0010】
本件第1発明の車両の操舵装置においては、その対応関係は、その回転量の大きさが前記設定量以上であり、その回転量が減少し、その操作部材の回転速度の大きさが零を超える設定値以上である時は、予め定めた大きさの復帰抵抗力が発生させられる関係を含むように定められている。その回転速度の設定値は急操舵状態に対応するように設定するのが好ましい。
本件第1発明によれば、現在の操舵方向と反対方向に向かい急操舵を行う場合、直進位置近傍に復帰するまでは復帰抵抗力を操作部材に作用させる。これにより、操作部材の操作が極端に軽くなるのを防止できる。その直進位置近傍を超えて操舵する場合に反力が操作部材に作用しても、操作に要する力の変動が大きくなるのを防止できる。よってドライバーが違和感を感じるのを防止できる。
【0011】
本件第2発明の車両の操舵装置においては、その対応関係は、その回転量の大きさが前記設定量以上であり、その操作部材の回転速度の大きさが零を超える設定値以上である時は、予め定めた大きさの反力あるいは復帰抵抗力が発生させられ、その反力の大きさは回転速度が所定値以上のとき一定とされる関係を含むように定められている。
本件第2発明によれば、第1発明と同様に、現在の操舵方向と反対方向に向かい急操舵を行う場合、直進位置近傍に復帰するまでは復帰抵抗力を操作部材に作用させ、操作部材の操作が極端に軽くなるのを防止できる。さらに本件第2発明によれば、急操舵により回転量を増大させる場合にも予め定めた大きさの反力を作用させることができる。その反力の大きさを、操作部材の回転角度が増大した時に一定とすることで、急操舵が阻害されるのを防止できる。
【0012】
本件第3発明の車両の操舵装置においては、その対応関係は、その回転量の大きさが前記設定量未満であり、その操作部材が一方向に回転し、その回転速度の大きさが零を超える設定値以上である時は、その操作部材が一方向に回転するのを阻止する方向に作用する予め定めた一定の大きさの反力あるいは復帰抵抗力が発生させられ、その回転量の大きさが前記設定量未満であり、その操作部材が他方向に回転し、その回転速度の大きさが零を超える設定値以上である時は、その操作部材が他方向に回転するのを阻止する方向に作用する予め定めた一定の大きさの反力あるいは復帰抵抗力が発生させられ、その回転量の大きさが前記設定量である時の反力の大きさと、その回転量の大きさが前記設定量未満である時の一定の反力の大きさと、一定の復帰抵抗力の大きさとは互いに実質的に等しくされ、その回転量の大きさが前記設定量未満であり、その回転速度の大きさがその設定値未満である時は、その反力および復帰抵抗力の発生は解除される関係を含むように定められている。
本件第3発明によれば、操作部材の回転量の大きさが設定量未満であって且つ零よりも大きい範囲にある時、一定の大きさの反力あるいは復帰抵抗力が作用するので、直進位置近傍で操作部材の操作が軽くなり過ぎることはなく適度な重さの操舵感を得ることができ、ドライバーが違和感を感じるのを防止できる。また、ドライバーが操舵の意思なく手を添えることで操作部材が僅かな速度で回転した場合に、操作部材に反力あるいは復帰抵抗力が作用するのを防止することができ、ドライバーの意思に反して操作部材が回転してしまうのを防止できる。
【0013】
その回転量の大きさが前記設定量以上である時は、その回転量が減少する時の反力の大きさと増大する時の反力の大きさとの差は、その回転速度の大きさが小さい程に大きくされるのが好ましい。これにより、操作部材をより確実かつ自然な動きで直進位置近傍に戻すことができる。
【0014】
本発明においては、車速の増減に応じて反力の大きさが増減するのが好ましい。これにより、高車速では反力を大きくして走行安定性を向上し、低車速では反力を小さくして操縦性能を向上できる。
【0015】
本発明においては、車速が設定値以下であり、その操作部材が一方向に回転し、その回転速度の大きさが零を超える設定値以上である時は、その操作部材が一方向に回転するのを阻止する方向に作用する予め定めた一定の大きさの反力あるいは復帰抵抗力が発生させられ、車速が設定値以下であり、その操作部材が他方向に回転し、その回転速度の大きさがその設定値以上である時は、その操作部材が他方向に回転するのを阻止する方向に作用する予め定めた一定の大きさの反力あるいは復帰抵抗力が発生させられ、その車速が設定値以下である時の一定の反力の大きさと一定の復帰抵抗力の大きさとは互いに等しくされ、その車速が設定値以下であり、その回転速度の大きさがその設定値未満である時は、反力および復帰抵抗力の発生は解除されるのが好ましい。
これにより、車速が設定値以下の時の操作部材の操作、すなわち据え切り操舵や極低車速時での操舵を行う場合、操作用アクチュエータは操作部材の回転量が増加する時に反力を発生するだけでなく、回転量が減少する時は復帰抵抗力を発生するので、直進位置に向かう操作部材の操作が軽くなり過ぎることはない。また、操作用アクチュエータの機械的な立ち上がりの遅れによって、操作部材の操作開始時の反力あるいは復帰抵抗力の立ち上がりも適度に遅れるため、通常の車両と同様の自然な操舵感を得ることができる。さらに、車速が設定値以下である時に操作部材の回転速度の大きさが設定値未満である時は、操作用アクチュエータによる反力および復帰抵抗力の発生が解除されるので、ドライバーが操作部材から手を離したり操作部材に手を添える程度では、反力あるいは復帰抵抗力が作用することはなく、不必要なエネルギーが消費されるのを防止できる。さらに、据え切り操舵時や極低車速時での操舵における反力および復帰抵抗力は操作部材の回転量に関わらず一定の大きさであり、操舵方向を変えるために操作部材が直進位置を超える時に反力が変化することもないので、通常の車両と同様の自然な操舵フィーリングを得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に示す車両の操舵装置は、ステアリングホイールを模した操作部材1と、その操作部材1の回転に応じて駆動される操舵用アクチュエータ2と、その操作部材1を車輪4に機械的に連結することなく、その操舵用アクチュエータ2の動きに応じて舵角が変化するように、その動きを車輪4に伝達するステアリングギヤ3と、その操作部材1を直進位置に復帰させる方向に作用する反力と直進位置に復帰させる方向と反対方向に作用する復帰抵抗力とを発生する操作用アクチュエータ19とを備える。
【0017】
その操舵用アクチュエータ2は、例えば公知のブラシレスモータ等の電動モータにより構成できる。そのステアリングギヤ3は、その操舵用アクチュエータ2の出力シャフトの回転運動をステアリングロッド7の直線運動に変換する例えばボールネジ機構等の運動変換機構により構成されている。そのステアリングロッド7の動きがタイロッド8とナックルアーム9を介して車輪4に伝達され、その車輪4のトー角が変化する。そのステアリングギヤ3は、公知のものを用いることができ、操舵用アクチュエータ2の動きを舵角が変化するように車輪4に伝達できれば構成は限定されない。なお、操舵用アクチュエータ2が駆動されていない状態では、車輪4はセルフアライニングトルクにより直進位置に復帰できるようにホイールアラインメントが設定されている。
【0018】
その操作部材1は、車体側により回転可能に支持される回転シャフト10に連結されている。その回転シャフト10に操作用アクチュエータ19の出力シャフトが一体化されている。その操作用アクチュエータ19はブラシレスモータ等の電動モータにより構成できる。
【0019】
その操作部材1の直進位置からの回転量を求める手段として、その操作部材1の直進位置からの回転角度δhを検出する角度センサ11が設けられている。車両の舵角δを検出する手段として、ステアリングロッド7の作動量を検出するポテンショメータにより構成される舵角センサ13が設けられている。車速vを検出する手段として車速センサ14が設けられている。その角度センサ11、舵角センサ13、車速センサ14は、コンピュータにより構成される制御装置20に接続されている。制御装置20は、時系列に検知される回転角度δhの検出値から、その回転角度δhが増大しているか減少しているかを判断し、また、操作部材1の回転速度Rを演算により求める。
【0020】
その制御装置20は、駆動回路22を介して操舵用アクチュエータ2を制御する。例えば、その操作部材1の回転角度δhと車速vと目標舵角との間の関係を予め定めて記憶し、その舵角δと目標舵角との偏差をなくすように駆動回路22を介して操舵用アクチュエータ2の駆動信号を出力する。その回転角度δhと車速vと目標舵角との間の関係は、車速vが大きくなる程に回転角度δhに対応する目標舵角を小さくすることで、低車速での旋回性能の向上と高車速での走行安定性とを図ることができる。なお、このような操舵用アクチュエータ2の制御方法は特に限定されず、操作部材1の回転に応じて操舵用アクチュエータ2が駆動されるものであれば良く、例えば、車両のヨーレートセンサを設け、操作部材1の回転角度δhと目標ヨーレートとの間の関係を予め定めて記憶し、検出ヨーレートと目標ヨーレートとの偏差をなくすように駆動回路22を介して操舵用アクチュエータ2の駆動信号を出力してもよい。
【0021】
その制御装置20は、その操作部材1の回転角度δhと回転角度δhの増減と回転速度Rと反力と復帰抵抗力との間の予め定められた対応関係を記憶する。その対応関係として、本実施形態においては、図2〜図6に示す関係を記憶する。
【0022】
図2は、車速vが設定値(本実施形態では零)を超える時の、回転角度δhと操作用アクチュエータ19への電圧指示値V1との関係を示し、その回転角度δhと電圧指示値V1の値は操作部材1が直進位置よりも左右一方に位置する時は正、左右他方に位置する時は負とされる。その回転角度δhの大きさが零を超える予め定めた設定量(図示例では10度)以上である時は、回転角度δhの増減に電圧指示値V1が比例して増減するものとされ、その設定量未満である時は、その電圧指示値V1は零とされている。
【0023】
図3は、車速vが設定値以下(本実施形態では零)であり、回転角度δhの大きさが上記設定量未満である時の、操作部材1の回転速度Rと操作用アクチュエータ19への電圧指示値V2との関係を示し、その回転速度Rと電圧指示値V2とは左右一方へ向かい操舵されている時は正、左右他方へ向かい操舵されている時は負とされる。その回転速度Rの大きさが零を超える予め定めた設定値未満である時、その電圧指示値V2は零とされる。その回転速度Rの大きさの設定値は、ドライバーが操舵の意思なく手を添えることで操作部材1が回転する時の微小な回転速度に対応するように設定するのが好ましく、本実施形態では10度/秒とされる。その回転速度Rの大きさの設定値を、例えば制御装置20がサンプリングした回転角度の検出値から演算し得る最小回転速度の大きさとしてもよく、この場合、回転速度Rの大きさが零の時に回転速度Rの大きさは設定値未満になる。その回転速度Rがその設定値以上である時、その電圧指示値V2の大きさは予め定めた一定値(図示例では2.5V)とされている。
【0024】
図4は、車速vが零を超え、回転角度δhの大きさが上記設定量未満である時の、操作部材1の回転速度Rと操作用アクチュエータ19への電圧指示値V3との関係を示し、その回転速度Rと電圧指示値V3とは左右一方へ向かい操舵されている時は正、左右他方へ向かい操舵されている時は負とされる。その回転速度Rの大きさが零を超える予め定めた設定値未満である時、その電圧指示値V3は零とされる。その回転速度Rの大きさの設定値は、ドライバーが操舵の意思なく手を添えることで操作部材1が回転する時の微小な回転速度に対応するように設定するのが好ましく、本実施形態では10度/秒とされる。その回転速度Rの大きさの設定値を、例えば制御装置20がサンプリングした回転角度の検出値から演算し得る最小回転速度の大きさとしてもよく、この場合、回転速度Rの大きさが零の時に回転速度Rの大きさは設定値未満になる。その回転速度Rがその設定値以上である時、その電圧指示値V3の大きさは予め定めた一定値(図示例では2.5V)とされている。その一定値の大きさは、図2に示す関係で回転角度δhの大きさが上記設定量である時の電圧指示値V1の大きさと等しくされている。
【0025】
図5は、車速vが零を超え、回転角度δhが減少し、且つ、回転角度δhの大きさが上記設定量以上である場合における、回転速度Rと操作用アクチュエータ19への電圧指示値V4との関係を示し、その回転速度Rの値は操作部材1が直進位置よりも左右一方に位置する時は正、左右他方に位置する時は負とされる。その回転速度Rの大きさが第1設定値以上(図示例では400度/秒以上)である時、および、その回転速度Rの大きさが第1設定値よりも小さく上記設定値(10度/秒)よりも大きな第2設定値未満(図示例では100度/秒未満)である時は、その電圧指示値V4は零とされる。その回転速度Rの大きさが第1設定値と第2設定値との間である時は、回転速度Rの増大に電圧指示値V4が反比例するものとされている。
【0026】
図6は、車速vが零を超える場合における、回転速度Rと操作用アクチュエータ19への電圧指示値V5との関係を示し、その回転速度Rの値は操作部材1が直進位置よりも左右一方に位置する時は正、左右他方に位置する時は負とされる。その回転速度Rの大きさが上記第1設定値未満である時は、その電圧指示値V5は零とされ、その第1設定値以上である時、その電圧指示値V5の大きさは予め定めた値とされている。本実施形態の電圧指示値V5は、回転速度Rの大きさが600度/秒(所定値)までは回転速度Rの大きさの増減に対応して増減し、600度/秒以上では一定値Cとされている。
【0027】
制御装置20は記憶した上記対応関係に基づき駆動回路23を介して操作用アクチュエータ19を制御する。この際、操作用アクチュエータ19の通電電流を検出する電流センサ26を設け、制御装置20に回転角度δhと回転速度Rと電流指示値との間の関係を予め定めて記憶させ、検出した電流値と電流指示値との偏差をなくすように駆動回路23に内蔵される電力制御用スイッチング素子をPWM制御することで、操作用アクチュエータ19に上記電圧指示値を出力するのが好ましい。図7〜図9は、その操作用アクチュエータ19の電流制御を行う場合に記憶される回転角度δhと電流指示値との間の関係および回転速度Rと電流指示値との間の関係の一例を示す。図7は、左右一方において操舵されている時の回転角度δhと電圧指示値V1との関係に対応する回転角度δhと電流指示値I1との間の関係の一例を示す。図8は、左右一方において操舵されている時の回転速度Rと電圧指示値V4との関係に対応する回転速度Rと電流指示値I4との間の関係の一例を示す。図9は、左右一方において操舵されている時の回転速度Rと電圧指示値V5との関係に対応する回転速度Rと電流指示値I5との間の関係の一例を示す。一定の電圧指示値V2、V3については、その電圧指示値V2、V3に対応する一定の電流指示値を制御装置20は記憶する。
【0028】
その操作用アクチュエータ19の制御手順を図10、図11のフローチャートを参照して説明する。まず、操作部材1の回転角度δhの検出値と車速vの検出値を読み込み(ステップ1)、時系列に求めた回転角度δhに基づき操作部材1の回転速度Rを演算し(ステップ2)、その車速vが零か否かを判断する(ステップ3)。
ステップ3において車速vが零であれば、その回転速度Rの大きさが上記設定値(10度/秒)以上か否かを判断する(ステップ4)。
ステップ4において回転速度Rの大きさがその設定値以上であれば、図3に示す関係に従った回転速度Rに対応する電圧指示値V2を操作用アクチュエータ19に印加し(ステップ5)、ステップ1に戻る。制御装置20は、その図3に示す関係に従って電圧指示値V2を印加するに際して、その回転速度Rの値が正か負かを判断し、正値であれば電圧指示値V2を正値として操作用アクチュエータ19を一方向に回転させ、負値であれば電圧指示値V2を負値として操作用アクチュエータ19を他方向に回転させる。すなわち、車速vが零であり、回転速度Rの大きさが設定値以上である時、操作部材1が一方向に回転すると操作用アクチュエータ19は操作部材1が一方向に回転するのを阻止する方向に作用する予め定めた一定の大きさの力を発生し、操作部材1が他方向に回転すると操作用アクチュエータ19は操作部材1が他方向に回転するのを阻止する方向に作用する予め定めた一定の大きさの力を発生する。
ステップ4において回転速度Rの大きさがその設定値未満であれば、すなわち、車速vが零であり、回転速度Rの大きさが設定値未満である時は、操作用アクチュエータ19による反力および復帰抵抗力の発生を解除し(ステップ6)、ステップ1に戻る。
ステップ3において車速vが零でなければ、回転角度δhの大きさが設定量(10度)以上であるか否かを判断する(ステップ7)。
ステップ7において回転角度δhの大きさが設定量未満であれば、回転速度Rの大きさが上記設定値(10度/秒)以上か否かを判断する(ステップ8)。
ステップ8において回転速度Rの大きさがその設定値以上であれば、図4に示す関係に従った回転速度Rに対応する電圧指示値V3を操作用アクチュエータ19に印加し(ステップ9)、ステップ1に戻る。制御装置20は、その図4に示す関係に従って電圧指示値V3を印加するに際して、その回転速度Rの値が正か負かを判断し、正値であれば電圧指示値V3を正値として操作用アクチュエータ19を一方向に回転させ、負値であれば電圧指示値V3を負値として操作用アクチュエータ19を他方向に回転させる。すなわち、車速vが零を超え、回転角度δhの大きさが設定量未満であり、回転速度Rの大きさが設定値以上である時、操作部材1が一方向に回転すると操作用アクチュエータ19は操作部材1が一方向に回転するのを阻止する方向に作用する予め定めた一定の大きさの力を発生し、操作部材1が他方向に回転すると操作用アクチュエータ19は操作部材1が他方向に回転するのを阻止する方向に作用する予め定めた一定の大きさの力を発生する。
ステップ8において回転速度Rの大きさが設定値未満であれば、すなわち、車速vが零を超え、回転角度δhの大きさが設定量未満であり、回転速度Rの大きさが設定値未満である時は、操作用アクチュエータ19による反力および復帰抵抗力の発生を解除し(ステップ6)、ステップ1に戻る。
ステップ7において回転角度δhの大きさが設定量以上であれば、回転角度δhが減少しているか否かを判断する(ステップ10)。
ステップ10において回転角度δhが増大あるいは変化していない場合、図2に示す関係に従った回転角度δhに対応する電圧指示値V1を操作用アクチュエータ19に印加し、操作部材1を直進位置に復帰させる方向に作用する反力を発生させ(ステップ11)、ステップ1に戻る。このステップ11において回転角度δhの大きさが上記設定量である時の反力の大きさと、ステップ9における回転角度δhの大きさが上記設定量未満である時の一定の反力の大きさと、一定の復帰抵抗力の大きさとは互いに等しくされる。
ステップ10において回転角度δhが減少している場合、回転速度Rの大きさが上記第2設定値(100度/秒)未満であるか否かを判断する(ステップ12)。その回転速度Rが第2設定値(100度/秒)未満であればステップ11において電圧指示値V1に対応する反力を発生させる。その回転速度Rが第2設定値(100度/秒)以上であれば、回転速度Rの大きさが上記第1設定値(400度/秒)未満であるか否かを判断する(ステップ13)。
ステップ13において回転速度Rが第1設定値未満である場合、図2に示す関係に従った回転角度δhに対応する電圧指示値V1と図5に示す関係に従った回転速度Rに対応する電圧指示値V4との和を操作用アクチュエータ19に印加し、操作部材1を直進位置に復帰させる方向に作用する反力を発生させ(ステップ14)、ステップ1に戻る。これにより、ステップ11においては電圧指示値V1に対応する反力を発生し、ステップ14においては電圧指示値V1と電圧指示値V4との和に対応する反力を発生する。すなわち、制御装置20が操作用アクチュエータ19を制御するために記憶する対応関係として、車速vが零を超え、回転角度δhの大きさが上記設定量以上である時は、回転角度δhの増減に対応して大きさが増減する反力が発生させられると共に、その回転角度δhに応じた反力の大きさは回転角度δhが減少する時は増大する時よりも大きくされる関係を含む。さらに、車速vが零を超え、回転角度δhの大きさが上記設定量以上である時は、回転角度δhが減少する時の反力の大きさと増大する時の反力の大きさとの差は、電圧指示値V4に対応することから、その差は回転速度Rの大きさが小さい程に大きくされる。その電圧指示値V4に対応する反力の大きさは回転速度Rの大きさが第1設定値以上である時と第2設定値未満である時は零とされる。
ステップ13において回転速度Rが第1設定値以上である場合、図6に示す関係に従った回転速度Rに対応する電圧指示値V5を操作用アクチュエータ19に印加し(ステップ15)、ステップ1に戻る。制御装置20は、その図6に示す関係に従って電圧指示値V5を印加するため、回転速度Rの値が正か負かを判断し、正値であれば電圧指示値V5を正値として操作用アクチュエータ19を一方向に回転させ、負値であれば電圧指示値V5を負値として操作用アクチュエータ19を他方向に回転させる。これにより、車速vが零を超え、回転角度δhの大きさが上記設定量以上であり、回転角度δhが減少し、回転速度Rの大きさが上記設定値よりも大きな第1設定値以上である時、操作部材1を直進位置に復帰させる方向と反対方向に作用する予め定めた大きさの復帰抵抗力が操作用アクチュエータ19により発生させられる。その復帰抵抗力の大きさは回転速度が600度/秒以上に増大すると一定となる。
【0029】
上記実施形態によれば、操作部材1を直進位置に戻す方向に作用する反力の大きさは、操作部材1が直進位置に戻る時は直進位置から離れる時よりも大きくされる。これにより、操作部材1の回転角度δhの増大に対する反力の大きさの増大割合を大きくすることなく、直進位置に近づくにつれて操作部材1の回転加速度を緩やかにして操作部材1に自然な動作をさせ、しかも、操作後に操作部材1が自動的に直進位置近傍に戻らなくなるのを防止できる。その回転角度δhが減少する時の反力の大きさと増大する時の反力の大きさとの差は、回転速度Rの大きさが小さい程に大きくされるので、操作部材1をより確実かつ自然な動きで直進位置近傍に戻すことができる。
現在の操舵方向と反対方向に向かい急操舵を行う場合、直進位置近傍に復帰するまでは操作用アクチュエータ19により復帰抵抗力を操作部材1に作用させる。これにより、操作部材1の操作が極端に軽くなるのを防止でき、また、その直進位置近傍を超えて操舵する場合に操作用アクチュエータ19により反力が操作部材1に作用しても、操作に要する力の変動が大きくなるのを防止でき、ドライバーが違和感を感じるのを防止できる。
操作部材1の回転角度δhの大きさが設定量未満であって且つ零よりも大きい範囲にある時、一定の大きさの反力あるいは復帰抵抗力が作用するので、直進位置近傍で操作部材1の操作が軽くなり過ぎることはなく適度な重さの操舵感を得ることができ、ドライバーが違和感を感じるのを防止できる。また、ドライバーが操舵の意思なく手を添えることで操作部材1が僅かな速度で回転した場合に、操作部材1に反力あるいは復帰抵抗力が作用するのを防止することができ、ドライバーの意思に反して操作部材1が回転してしまうのを防止できる。
車速が零の時の操作部材1の操作、すなわち据え切り操舵を行う場合、操作用アクチュエータ19の機械的な立ち上がりの遅れによって、操作部材1の操作開始時の反力の立ち上がりも適度に遅れるため、通常の車両と同様の自然な操舵感を得ることができる。さらに、車速が零である時に操作部材1の回転速度Rの大きさが設定値未満である時は、操作用アクチュエータ19による反力および復帰抵抗力の発生が解除されるので、ドライバーが操作部材1から手を離したり操作部材1に手を添える程度では、反力あるいは復帰抵抗力が作用することはなく、不必要なエネルギーが消費されるのを防止できる。さらに、据え切り操舵時における反力および復帰抵抗力は操作部材1の回転角度δhに関わらず一定の大きさであり、操舵方向を変えるために操作部材1が直進位置を超える時に反力が変化することもないので、通常の車両と同様の自然な操舵フィーリングを得ることができる。
【0030】
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、急操舵時において回転速度Rに応じた復帰抵抗力だけでなく反力も作用させてもよい。この場合、上記図11のフローチャートにおけるステップ10とステップ11との間において、回転速度Rの大きさが上記第1設定値(400度/秒)未満であるか否かを判断し、第1設定値(400度/秒)未満であればステップ11において電圧指示値V1を操作用アクチュエータ19に印加し、第1設定値(400度/秒)以上であれば電圧指示値V5を操作用アクチュエータ19に印加すればよい。これにより、車速vが零を超え、回転角度δhの大きさが上記設定量以上であり、回転速度Rの大きさが上記設定値よりも大きな第1設定値以上である時、操作部材1の回転方向と反対方向に作用する予め定めた大きさの反力が操作用アクチュエータ19により発生させられる。その反力の大きさは回転速度Rの大きさが増大すると(本実施形態では600度/秒以上になると)一定となるので、反力が過大になることはなく、急操舵が阻害されるのを防止できる。
【0031】
また、上記実施形態において、車速vの増減に応じて反力の大きさを増減させてもよい。例えば、図2、図4における電圧指示値V1、V3を車速が30km/時以上の場合は実線で示す値とし、30km/時未満の場合は破線で示す値としてもよい。これにより、高車速では反力を大きくして走行安定性を向上し、低車速では反力を小さくして操縦性能を向上できる。この場合、回転角度δhの大きさの設定量も車速vの増減に応じて増減させ、例えば設定量を車速が30km/時以上では10度とし、30km/時未満の場合は1度とすることで、電圧指示値V3の印加により一定の反力を発生させる回転角度δhの範囲を高車速では大きくして直進走行安定性を向上し、低車速では小さくして操縦性能を向上できる。ここで、電流センサ26の検出電流値と回転角度δhあるいは回転速度Rに応じた電流指示値との偏差をなくすように操作用アクチュエータ19の通電電流を制御する場合は、その回転角度δhあるいは回転速度Rに応じた電流指示値を車速に応じて異なるものとすればよい。例えば、図7において車速が30km/時以上では実線で示す回転角度δhと電流指示値との関係を記憶し、30km/時未満では破線で示す回転角度δhと電流指示値との関係を記憶する。
【0032】
また、操作用アクチュエータ19の通電電流を制御する場合、制御装置20により、操作部材1の回転方向と、操作用アクチュエータ19の発生力の大きさと、操作用アクチュエータ19の通電電流との間の予め求めた関係を記憶し、操作部材1の回転方向以外は同一の条件下では、操作部材1が一方向に回転する時の操作用アクチュエータ19の発生力の大きさと、操作部材1が他方向に回転する時の操作用アクチュエータ19の発生力の大きさとが相等しくなるように、その記憶した関係に基づき操作用アクチュエータ19の通電電流を制御するのが好ましい。例えば操作部材1の右回転時に操作用アクチュエータ19の通電電流がαアンペアである時の操作反力に等しい操作反力を左操舵時に発生させる場合は、その操作部材1の左回転時における当該操作反力に対応付けられた通電電流がβアンペアであれば、操作用アクチュエータ19の通電電流がβアンペアになるように電流を制御する。これにより、右方向への操舵時と左方向への操舵時とで操作用アクチュエータ19の発生力の大きさが異なるのを防止でき、ドライバーが違和感を感じるのを防止できる。
【0033】
また、上記実施形態では車速の設定値は零とされたが、零を超える極低車速の値であってもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、ステアバイワイヤシステムを採用した車両において、操作部材を自動的に自然な動作で直進位置に復帰させることができ、ドライバーに適度な重さの操舵感を与えることができ、違和感を感じることなく円滑な操舵を可能にし、ドライバーの意思に反して操作部材が回転することがなく、急操舵により操舵方向を変える時にも円滑な操舵感を得ることができ、据え切り時や極低車速状態においても自然な操舵フィーリングを得ることができると共に省エネを図ることができ、右操舵時と左操舵時とで操舵フィーリングが異なることのない車両の操舵装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の車両の操舵装置の構成説明図
【図2】本発明の実施形態の車両の操舵装置において、車速が零を超え、操作部材の回転角度が設定量以上である時の、回転角度と操作用アクチュエータへの電圧指示値との関係を示す図
【図3】本発明の実施形態の車両の操舵装置において、車速が零であり、操作部材の回転角度の大きさが設定量未満である時の、回転速度と操作用アクチュエータへの電圧指示値との関係を示す図
【図4】本発明の実施形態の車両の操舵装置において、車速が零を超え、操作部材の回転角度の大きさが設定量未満である時の、回転速度と操作用アクチュエータへの電圧指示値との関係を示す図
【図5】本発明の実施形態の車両の操舵装置において、車速が零を超え、操作部材の回転角度が減少し、回転角度の大きさが設定量以上である時の、回転速度と操作用アクチュエータへの電圧指示値との関係を示す図
【図6】本発明の実施形態の車両の操舵装置において、車速が零を超え、回転速度の大きさが設定値以上である時の回転速度と操作用アクチュエータへの電圧指示値との関係を示す図
【図7】本発明の実施形態の車両の操舵装置において、車速が零を超え、操作部材の回転角度が設定量以上である時の、回転角度と操作用アクチュエータの電流指示値との関係を示す図
【図8】本発明の実施形態の車両の操舵装置において、車速が零を超え、操作部材の回転角度が減少し、回転角度の大きさが設定量以上である時の、回転速度と操作用アクチュエータの電流指示値との関係を示す図
【図9】本発明の実施形態の車両の操舵装置において、車速が零を超え、回転速度の大きさが設定値以上である時の、回転速度と操作用アクチュエータの電流指示値との関係を示す図
【図10】本発明の実施形態の車両の操舵装置における操作用アクチュエータの制御手順を示すフローチャート
【図11】本発明の実施形態の車両の操舵装置における操作用アクチュエータの制御手順を示すフローチャート
【符号の説明】
1 操作部材
2 操舵用アクチュエータ
3 ステアリングギヤ
4 車輪
11 角度センサ
14 車速センサ
19 操作用アクチュエータ
20 制御装置

Claims (8)

  1. 操作部材と、
    その操作部材の回転に応じて駆動される操舵用アクチュエータと、
    その操作部材を車輪に機械的に連結することなく、その操舵用アクチュエータの動きに応じて舵角が変化するように、その動きを車輪に伝達する機構と、
    その操作部材を直進位置に復帰させる方向に作用する反力と、その操作部材を直進位置に復帰させる方向と反対方向に作用する復帰抵抗力とを発生可能な操作用アクチュエータと、
    その操作部材の直進位置からの回転量を求める手段と、
    その回転量が増大しているか減少しているかを判断する手段と、
    その操作部材の回転速度を求める手段と、
    その回転量と回転量の増減と回転速度と反力と復帰抵抗力との間の記憶した対応関係に応じた反力あるいは復帰抵抗力が発生するように、その操作用アクチュエータを制御する手段とを備え、
    その対応関係は、その回転量の大きさが零を超える設定量以上である時は、その回転量の増減に対応して大きさが増減する反力が発生させられると共に、その回転量に応じた反力の大きさは回転量が減少する時は増大する時よりも大きくされ、その回転量の大きさが前記設定量以上であり、その回転量が減少し、その操作部材の回転速度の大きさが零を超える設定値以上である時は、予め定めた大きさの復帰抵抗力が発生させられる関係を含むように定められている車両の操舵装置。
  2. 操作部材と、
    その操作部材の回転に応じて駆動される操舵用アクチュエータと、
    その操作部材を車輪に機械的に連結することなく、その操舵用アクチュエータの動きに応じて舵角が変化するように、その動きを車輪に伝達する機構と、
    その操作部材を直進位置に復帰させる方向に作用する反力と、その操作部材を直進位置に復帰させる方向と反対方向に作用する復帰抵抗力とを発生可能な操作用アクチュエータと、
    その操作部材の直進位置からの回転量を求める手段と、
    その回転量が増大しているか減少しているかを判断する手段と、
    その操作部材の回転速度を求める手段と、
    その回転量と回転量の増減と回転速度と反力と復帰抵抗力との間の記憶した対応関係に応じた反力あるいは復帰抵抗力が発生するように、その操作用アクチュエータを制御する手段とを備え、
    その対応関係は、その回転量の大きさが零を超える設定量以上である時は、その回転量の増減に対応して大きさが増減する反力が発生させられると共に、その回転量に応じた反力の大きさは回転量が減少する時は増大する時よりも大きくされ、その回転量の大きさが前記設定量以上であり、その操作部材の回転速度の大きさが零を超える設定値以上である時は、予め定めた大きさの反力あるいは復帰抵抗力が発生させられる関係を含むように定められ、その反力の大きさは回転速度が所定値以上のとき一定とされる関係を含むように定められている車両の操舵装置。
  3. 操作部材と、
    その操作部材の回転に応じて駆動される操舵用アクチュエータと、
    その操作部材を車輪に機械的に連結することなく、その操舵用アクチュエータの動きに応じて舵角が変化するように、その動きを車輪に伝達する機構と、
    その操作部材を直進位置に復帰させる方向に作用する反力と、その操作部材を直進位置に復帰させる方向と反対方向に作用する復帰抵抗力とを発生可能な操作用アクチュエータと、
    その操作部材の直進位置からの回転量を求める手段と、
    その回転量が増大しているか減少しているかを判断する手段と、
    その操作部材の回転速度を求める手段と、
    その回転量と回転量の増減と回転速度と反力と復帰抵抗力との間の記憶した対応関係に応じた反力あるいは復帰抵抗力が発生するように、その操作用アクチュエータを制御する手段とを備え、
    その対応関係は、その回転量の大きさが零を超える設定量以上である時は、その回転量の増減に対応して大きさが増減する反力が発生させられると共に、その回転量に応じた反力の大きさは回転量が減少する時は増大する時よりも大きくされ、その回転量の大きさが前記設定量未満であり、その操作部材が一方向に回転し、その回転速度の大きさが零を超える設定値以上である時は、その操作部材が一方向に回転するのを阻止する方向に作用する予め定めた一定の大きさの反力あるいは復帰抵抗力が発生させられ、その回転量の大きさが前記設定量未満であり、その操作部材が他方向に回転し、その回転速度の大きさが零を超える設定値以上である時は、その操作部材が他方向に回転するのを阻止する方向に作用する予め定めた一定の大きさの反力あるいは復帰抵抗力が発生させられ、その回転量の大きさが前記設定量である時の反力の大きさと、その回転量の大きさが前記設定量未満である時の一定の反力の大きさと、一定の復帰抵抗力の大きさとは互いに実質的に等しくされ、その回転量の大きさが前記設定量未満であり、その回転速度の大きさがその設定値未満である時は、その反力および復帰抵抗力の発生は解除される関係を含むように定められている車両の操舵装置。
  4. その回転量の大きさが前記設定量以上であり、その回転量が減少し、その操作部材の回転速度の大きさが前記設定値よりも大きな設定値以上である時は、予め定めた大きさの復帰抵抗力が発生させられる請求項3に記載の車両の操舵装置。
  5. その回転量の大きさが前記設定量以上であり、その操作部材の回転速度の大きさが前記設定値よりも大きな設定値以上である時は、予め定めた大きさの復帰抵抗力が発生させられる請求項3に記載の車両の操舵装置。
  6. その回転量の大きさが前記設定量以上である時は、その回転量が減少する時の反力の大きさと増大する時の反力の大きさとの差は、その回転速度の大きさが小さい程に大きくされる請求項1〜5の中の何れかに記載の車両の操舵装置。
  7. 車速の増減に応じて反力の大きさが増減する請求項1〜6の中の何れかに記載の車両の操舵装置。
  8. 車速が設定値以下であり、その操作部材が一方向に回転し、その回転速度の大きさが零を超える設定値以上である時は、その操作部材が一方向に回転するのを阻止する方向に作用する予め定めた一定の大きさの反力あるいは復帰抵抗力が発生させられ、
    車速が設定値以下であり、その操作部材が他方向に回転し、その回転速度の大きさがその設定値以上である時は、その操作部材が他方向に回転するのを阻止する方向に作用する予め定めた一定の大きさの反力あるいは復帰抵抗力が発生させられ、
    その車速が設定値以下である時の一定の反力の大きさと一定の復帰抵抗力の大きさとは互いに等しくされ、
    その車速が設定値以下であり、その回転速度の大きさがその設定値未満である時は、反力および復帰抵抗力の発生は解除される請求項1〜7の中の何れかに記載の車両の操舵装置。
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