JP4600105B2 - ハウリングキャンセラ - Google Patents

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Description

本発明は講堂やホール等に設置される拡声装置において、ハウリングを抑制し、かつ音質の劣化を防止するハウリングキャンセラに関する。
一般に講堂やホール等で拡声装置を用いた場合、スピーカから出力された音声は、ある伝達関数をもつ音響経路を経て再びマイクロフォンに入力される。つまり、マイクロフォン−増幅器−スピーカ−音響経路−マイクロフォン、の経路で閉ループが形成される。この閉ループのゲインが1を越えるとスピーカからマイクロフォンに帰還した音声が増大してハウリングの発生となる。
上記のようなハウリングの発生を防止するために、入力信号に変調をかけて周波数をシフトし、ハウリングを防止することが行われている。
例えば、ハウリングが発生している周波数を検出し、入力信号を検出した周波数帯域とその他の帯域の信号に分離し、検出した周波数帯域の入力信号を変調するハウリング防止装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、スピーカからマイクロフォンに至る帰還伝達系を模擬した信号をマイクロフォンの入力信号から減算し、さらに減算後の誤差信号が小さくなるように模擬信号を修正する適応フィルタ(アダプティブ・ディジタル・フィルタ)を用いてハウリング発生を防止する適応ハウリングキャンセラが用いられている(例えば非特許文献1)。
特開平9−200889号公報 稲積,今井,小西,:"LMSアルゴリズムを用いた拡声系のハウリング防止",日本音響学会講演論文集pp.417−418(1991,3)
しかしながら、特許文献1に記載のハウリング防止装置は、検出した周波数帯域の入力信号を常に変調するため、全帯域でなくとも当該周波数帯域の変調感が認識され、音質の劣化が問題となる。
一方で、非特許文献1に記載の適応ハウリングキャンセラは、模擬信号を減算した後の誤差信号が小さくなるように適応処理を行うものであり、時間経過とともにハウリングを抑制していくこととなる。しかしながら、この適応ハウリングキャンセラだけでは、音響特性が急激に変化した場合に適応処理が追いつかずにハウリングが発生してしまうという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑み、音場環境の急激な変化が発生した場合に生じる急激なハウリングの発生を抑制し、かつ、音質の劣化を抑制するハウリングキャンセラを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、マイクロフォンから入力された音声信号を増幅するアンプを有し、アンプで増幅された音声信号をスピーカから出力する拡声装置において、前記マイクロフォンとアンプとの間に接続されるハウリングキャンセラであって、前記スピーカから前記マイクロフォンへの帰還伝達系を模擬する遅延手段および適応フィルタを有し、前記スピーカに出力する出力音声信号を遅延手段および適応フィルタで処理した信号である模擬信号を前記マイクロフォンから入力された音声信号から減算する適応ハウリングキャンセル部と、前記適応ハウリングキャンセル部の出力信号を遅延させ、その遅延時間が可変である遅延器と、前記マイクロフォンから入力された音声信号または前記適応ハウリングキャンセル部から出力された音声信号に基づいてハウリングの有無を判定し、ハウリングが発生していると判定したとき、前記遅延器の遅延時間を変動させる制御部と、を備え、前記遅延器を複数並列に設けるとともに、前記適応ハウリングキャンセル部の出力信号を、周波数帯域分割する帯域分割部を前記複数の遅延器の前段に設け、各遅延器にそれぞれ周波数帯域分割された成分信号を入力し、前記制御部は、各遅延器の遅延時間の変動幅および変動周波数を、入力される成分信号の周波数帯域に応じて決定し、各遅延器に入力される前記成分信号の帯域が低いほど前記変動幅を大きくし、前記変動周波数を小さくすることを特徴とする。
この発明では、スピーカに出力する音声信号に帰還伝達系を模擬した遅延時間を付与してフィルタリングし、スピーカからマイクロフォンに帰還する帰還音声信号の模擬信号として入力信号から減算する。適応フィルタは、模擬信号を減算した後の誤差信号と遅延手段が遅延したスピーカへの出力信号を基に消去誤差が少なくなるようにフィルタ係数の更新をする。さらに、制御部は、誤差信号または入力信号に基づいてハウリングの発生を検出する。ハウリングの発生を検出した場合、遅延器によって遅延信号を生成し、遅延信号の遅延時間を変動させる。遅延時間を変動させることで閉ループの時間長が変動する。これにより、共振周波数を変化させる。また、ハウリングが発生した場合のみ遅延信号を生成し、ハウリングが発生していない場合は遅延時間を0にして音質を劣化を防止する。
また、ハウリングの発生を検出した場合、それぞれの遅延器によって遅延信号を生成し、遅延信号の遅延時間を変動させる。それぞれの遅延器において、分割した周波数帯域に基づいて遅延時間変動幅と変動周波数を設定する。例えば、高音域の信号が入力される遅延器は、変動幅を小さく、周波数を大きく設定する。低音域の信号が入力される遅延器は、変動幅を大きく、周波数を小さく設定する。
請求項に記載の発明は、上記発明において、前記適応ハウリングキャンセル部が出力した音声信号と、前記遅延器によって遅延された音声信号とを、合成して後段に出力する合成部をさらに備えたことを特徴とする。
この発明では、遅延信号と遅延時間0である直接信号を合成する。両信号は周波数軸上で、打ち消し合う周波数と強調し合う周波数が存在する。これにより、周波数軸上では強調と減衰を繰り返すコムフィルタとなる。遅延時間を変動させるので、コムフィルタの強調と減衰の周波数は変動し、合成した信号の周波数成分のループゲインを平均化する。
請求項に記載の発明は、上記発明において、前記遅延器は、FIRフィルタで構成され、前記制御部は、信号を取り出すタップを前後に切り替え移動させることにより、遅延時間を変動させることを特徴とする。
この発明では、FIRフィルタのタップを1つずつ前後に移動させることで、遅延時間に周期的な変動を与える。
請求項4に記載の発明は、上記発明において、前記制御部は、前記遅延時間を可聴周波数以下の変動周波数で周期的に変動させることを特徴とする。
この発明では、遅延時間を認識されない程度に、可聴周波数以下の周波数で変動させる。例えば0.5Hz程度とする。
以上のように、この発明によれば、ハウリング発生を検出し、その場合に遅延時間を変動した遅延信号を生成することで共振周波数を変動させる。したがって、音場環境の変化により急激にハウリングが発生しても効率的に抑制することが可能となる。
また、ハウリングが発生していない場合は、遅延をさせないので、音質の劣化を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態のハウリングキャンセラを備えた拡声装置について図を用いて詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る拡声装置のブロック図である。同図に示すように、この拡声装置100は、音声信号が入力されるマイクロフォン1、マイクロフォン1に接続される適応ハウリングキャンセラ2、適応ハウリングキャンセラ2に接続される合成部3、合成部3に接続されるイコライザアンプ4、適応ハウリングキャンセラの出力信号を入力し、合成部3に接続される可変ディレイ回路10、適応ハウリングキャンセラ2の出力信号を検出して可変ディレイ回路10を制御する制御部9、およびイコライザアンプ4の出力信号から音声を発音するスピーカ5を備えている。マイクロフォン1およびスピーカ5は講堂やホール等に配置される。
適応ハウリングキャンセラ2は、マイクロフォン1と合成部3との間に挿入された加算器8、加算器8に信号を入力する適応フィルタ7、およびイコライザアンプ4から出力された信号を所定時間遅延したのち適応フィルタ7に供給するディレイ回路6を備えている。
マイクロフォン1に入力された音声信号はA/Dコンバータ(図示せず)でディジタル信号に変換されて加算器8に入力される。加算器8は、マイクロフォン1の入力信号から適応フィルタ7の出力信号を差し引いて出力する。加算器8の出力信号は、合成部3を経てイコライザアンプ4に入力される。イコライザアンプ4は、入力信号を増幅調整して出力する。
適応ハウリングキャンセラ2の出力信号は、合成部3と並行して可変ディレイ回路10にも入力される。可変ディレイ回路10は適応ハウリングキャンセラ2の出力信号を所定時間遅延して出力する。合成部3は、適応ハウリングキャンセラ2の出力信号と可変ディレイ回路10の出力信号を合成して出力する。合成部3の出力信号は、イコライザアンプ4で増幅調整された後、D/Aコンバータ(図示せず)でアナログ音声信号に変換され、スピーカ5に入力される。スピーカ5は入力された音声信号から音声を発音する。ここでスピーカ5から発音された音声はマイクロフォン1に帰還信号として再入力される。
このような構成においては、マイクロフォン1−適応ハウリングキャンセラ2−合成部3−イコライザアンプ4−スピーカ5−マイクロフォン1、の経路で閉ループが形成される。この閉ループのゲインが1を越えるとスピーカからマイクロフォンに帰還する音声が増大してハウリングの発生となる。
適応ハウリングキャンセラ2は、ディレイ回路6、および適応フィルタ7により、イコライザアンプ4で増幅調整された音声信号がスピーカ5から出力されて、マイクロフォン1が設置されている音響空間を伝搬して再度マイクロフォン1に帰還信号として入力されるまでの一連の音声伝達経路の伝達特性を模擬するものである。
ディレイ回路6は、スピーカ5からマイクロフォン1に帰還する帰還信号の時間遅延を推定した時間遅延を付与するものである。ディレイ回路6で時間遅延を付与されて出力した信号は適応フィルタ7に入力される。
適応フィルタ7は、図2に示すようにフィルタ部7aおよびフィルタ係数推定部7bからなるもので、フィルタ部7aおよびフィルタ係数推定部7bにはそれぞれディレイ回路6から出力された信号が入力される。フィルタ部7aはスピーカ5からマイクロフォン1への帰還音声信号を模擬した模擬信号を加算器8に出力する。加算器8は、入力信号からその模擬信号を差し引くようにする。帰還音声信号を模擬した模擬信号は、ある伝達関数に従って上記ディレイ回路6から出力された信号を基に決定される。フィルタ係数推定部7bは、ディレイ回路6から出力された信号と合成部3に伝達される信号のうち上記帰還音声信号を模擬した信号を差し引いた信号とを基にして、適応アルゴリズムを用い、帰還音声信号を模擬した模擬信号が実際の帰還音声信号に一致もしくは近似するようにフィルタ部7aのフィルタ係数を更新するものである。適応アルゴリズムは、例えばLMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いる。
このような適応フィルタ7を備えた適応ハウリングキャンセラ2は、マイクロフォン1の入力信号から模擬信号を差し引いた後の信号である誤差信号とディレイ回路6から出力される過去の信号とを元に、模擬信号が帰還信号に一致または近似するようにフィルタ係数を更新していくので、ハウリングが発生して一定周波数の持続音が入力されたときに、時間経過とともにその持続音をキャンセルすることが可能である。
なお、ディレイ回路6がないと、マイクロフォン1に入力した信号は、加算器8に入力されるとともに遅延なく適応フィルタ7にも入力される。適応フィルタ7は、誤差信号を小さくするようにフィルタ係数を更新するので、フィルタ係数の更新が進むにつれて、加算器8ではマイクロフォンから入力された信号が適応フィルタ7の出力信号によって全てキャンセルされるようになってしまう。このため、音源信号のキャンセルを防止しつつ帰還信号を模擬信号によってキャンセルするためにはディレイ回路6が不可欠である。
可変ディレイ回路10は、適応ハウリングキャンセラ2の出力信号を所定時間遅延して出力するが、ディレイ回路6と異なり、その遅延量は制御部9により設定され、可変である。また、可変ディレイ回路10は、遅延量を0に設定することも可能であり、出力信号を0に設定することも可能である。
制御部9は、加算器8の出力信号を取り込み、ハウリング発生を検出するものである。なお、図1において制御部9は、加算器8の出力信号を取り込むように接続されているが、この構成に限るものではない。例えば、マイクロフォン1の出力信号を取り込むように、マイクロフォン1と加算器8の間に接続するようにしてもよい。制御部9は、具体的には、入力信号の特定周波数成分が所定の時間以上減衰せずに入力されるときにハウリング発生として判定する。ハウリング発生と判定したときは、可変ディレイ回路10の遅延量を所定の時間幅で周期的に変動するように設定する。可変ディレイ回路10は、制御部9に従って遅延量を周期的に変動させる。
合成部3は、加算器8の出力信号と、可変ディレイ回路10の出力信号を合成して出力する。
また、制御部9は、遅延量を周期的に変化させるように可変ディレイ回路10に設定した後、ハウリングの抑制を検出した場合に遅延量の変動を解除し、遅延した信号を出力しないように設定する。これにより、ハウリングが発生した直後のみ可変ディレイ回路10の遅延量を周期的に変動させ、時間経過後は適応ハウリングキャンセラ2がハウリングを抑制するので、急激に発生したハウリングを抑制しつつ、音質の劣化を抑制することが可能となる。
次に、拡声装置100を伝達する信号について詳細に説明する。
図3は、本発明の第1実施形態に係る拡声装置100の回路構成を示す図である。同図のようにマイクロフォン1を介して入力された音声信号はA/D変換処理によりディジタル信号y(k)に変換される。信号y(k)は加算器8で模擬信号が差し引かれて誤差信号e(k)として合成部3およびディレイ回路10に供給される。ディレイ回路10は、ハウリングが発生していない場合は、遅延時間を0、または出力信号レベルを0とする。誤差信号e(k)は、合成部3を経てイコライザアンプ4で伝達関数G(z)によって増幅調整され、信号x(k)としてスピーカ5に供給される。信号x(k)はD/A変換処理により音声信号に変換されてスピーカ5から出力される。
スピーカ5から出力した信号は音響帰還路11を経てマイクロフォン1に帰還する。ここで音響帰還路11は、スピーカ5からマイクロフォン1に至る音響経路であり、この経路は伝達関数H(z)で表される。ここで、音響帰還路11を介して帰還される帰還音声信号d(k)は、話者などの音源からの音声信号からなる音源音声信号s(k)と混合されてマイクロフォン1に入力される。
上記のような拡声システムでは、マイクロフォン1−イコライザアンプ4−スピーカ5−音響帰還路11−マイクロフォン1の経路で閉ループが形成される。これにより、帰還音声信号d(k)が増大し、ハウリングの発生となる。このようなハウリングの発生を防止するために設けられたのが、ディレイ回路6、適応フィルタ7、および加算器8からなる適応ハウリングキャンセラ2である。
ディレイ回路6は、信号x(k)に対して音響帰還路11の遅延時間を推定した遅延τを付与して出力するもので、信号x(k−τ)が適応フィルタ7に供給される。適応フィルタ7のフィルタ部7aは帰還音声信号d(k)を模擬した模擬信号do(k)を伝達関数F(z)にしたがって出力する。加算器8は、信号y(k)から模擬信号do(k)を差し引く。ここで信号y(k)は、音源音声信号s(k)と帰還音声信号d(k)との和すなわち、y(k)=s(k)+d(k)なる式で表される。したがって加算器8の出力する誤差信号e(k)は、e(k)=y(k)−do(k)=s(k)+d(k)−do(k)=s(k)+Δ(k)(ただし、Δ(k)=d(k)−do(k))なる式で表される。よって、Δ(k)を充分に小さくすればハウリングを抑制することができる。
また、適応フィルタ7のフィルタ係数推定部7bは、適応アルゴリズムを用いて信号x(k−τ)および誤差信号e(k)に基づいて伝達関数F(z)が伝達関数H(z)に一致または近似するようにフィルタ部7aを更新する。適応アルゴリズムは前述のようにLMSアルゴリズム等を用いる。信号e(k)の二乗平均値J=E[e(k)](ただし、E[・]は期待値)とすれば、Jを最小にするようなフィルタ係数が演算により推定される。
このような適応フィルタ7を備えた適応ハウリングキャンセラ2は、模擬信号が帰還信号に一致または近似するようにフィルタ係数を更新していくので、ハウリングが発生して一定周波数の持続音が入力されたときに、時間経過とともにその持続音をキャンセルすることが可能である。しかしながら、このような適応ハウリングキャンセラだけでは、音響特性が急激に変化した場合に即座に模擬信号を帰還音声信号に一致または近似するのは困難であり、推定が追いつかずにハウリングが発生してしまう。
制御部9は、加算器8の出力した誤差信号e(k)を取り込み、この信号がハウリング発生による信号であるか否かを判定する。上述したように、制御部9は、誤差信号e(k)の特定周波数成分が所定の時間以上減衰せずに入力されるときにハウリング発生として判定する。なお、誤差信号e(k)ではなく、入力信号y(k)を取り込むようにしてもよい。ハウリング発生と判定した場合は、可変ディレイ回路10の遅延量を変動させるように設定する。
制御部9は、遅延量を変動させるように可変ディレイ回路10に設定した後、誤差信号e(k)の特定周波数成分の抑制を検出した場合に変動を解除し、信号出力を停止するように設定する。すなわち、誤差信号e(k)の特定周波数成分のレベルが所定のレベル以下に抑制され、ハウリングが抑制されたことを検出した場合に可変ディレイ回路10に変動を解除させ、ディレイ回路10の信号出力を停止させる。なお、遅延量を変動させるように可変ディレイ回路10に設定した後、所定の時間経過後に変動を解除するように設定してもよい。所定の時間は、例えば5秒程とするが、適応ハウリングキャンセラがハウリングを抑制する程度の時間に設定すればどのような設定であってもよい。
図4は、遅延量の変動を説明する図である。同図(A)に示すグラフの横軸は遅延時間(単位はmsec)、縦軸はレベル(単位はdB)を表す。時間0において出力される信号は、遅延のない直接音であり、すなわち加算器8から合成部3に出力される信号を表している。時間0から所定の時間t遅延して出力される信号は、可変ディレイ回路10から合成部3に出力される信号であり、反射音(残響音)の成分を表す。ここで、上述のようにハウリングが発生した場合、制御部9は、可変ディレイ回路10の遅延時間を周期的に変動させるように設定する。遅延時間の変動幅は、同図(A)に示すようにΔtで表される。また、変動する速度は周波数Δfで表される。ここで、Δfは可聴外の周波数に設定する。例えばΔf=0.5Hzとする。
合成部3では、加算器8の出力信号と可変ディレイ回路10の出力信号を合成するので、コムフィルタの特性を示す。図4(B)は、コムフィルタの周波数特性を示した図である。直接音信号と所定時間遅延した信号を合成すると、図4(B)に示すように打ち消し合う周波数と強調し合う周波数が存在する。これにより、周波数軸上では強調と減衰を繰り返すコムフィルタとなる。さらに、可変ディレイ回路10の出力信号の遅延時間を変動させるので、コムフィルタのピークが変動し、各周波数成分のループゲインが変動(平均化)される。
図4(A)において、Δtを大きくすると遅延量の変動が大きくなり、周波数軸上において、より低音域までループゲインを平均化する効果が生じる。ただし、Δtを大きく、かつΔfを大きくすると、変調感が認識され、音質の劣化を招く。
図4(C)は、ΔtとΔfの関係を示す図である。同図(C)に示すグラフの横軸はΔt(単位はmsec)を表し、縦軸はΔf(単位はHz)を表す。上記のように、Δtを大きく、かつΔfを大きくすると、変調感が認識されるが、同図(C)に示すように、Δfを小さくすればΔtを大きく設定しても変調感が認識されない。一方でΔtを小さくすればΔfは大きく設定することが可能である。本発明者は実験により、同図(C)に示す設定領域内であれば変調感が認識されないことを確認している。同図に示すグラフの設定領域内で、拡声装置を設置する環境に応じて、ΔtとΔfを設定すればよい。また、このときにさらにレベルを変動させるようにしてもよい。
なお、本実施形態では直接音信号と所定時間遅延した信号を合成して出力するようにしたが、この構成に限るものではない。例えば、合成部3を省略して、加算器8の出力側をディレイ回路10にのみ接続し、ディレイ回路10の出力信号をイコライザアンプ4に入力する構成であってもよい。ハウリングが発生していないときには遅延量を0にし、ハウリングが発生したときには所定時間遅延した信号だけを出力するようにすればよい。この場合、遅延時間を変動させることで閉ループの時間長が変動する。これにより、ハウリング発生の原因となる共振周波数を変化させることが可能となる。
以上のように、適応ハウリングキャンセラ2が、模擬信号を用いてハウリング発生による一定周波数の持続音をキャンセルするとともに、適応ハウリングキャンセラ2が消去しきれない急激なハウリングが発生した場合には、可変ディレイ回路10が、遅延量を所定の周期で変動させるので、適応ハウリングキャンセラ2よりも短時間のうちにハウリングを抑制することが可能となる。また、可変ディレイ回路10は、適応ハウリングキャンセラ2の更新が十分に進んだ状態で変動を解除するので、ハウリングを抑制しながら音質の劣化を防止することが可能となる。
なお、第1実施形態においては以下のような変形例が可能である。
図5は、第1実施形態の変形例に係る拡声装置のブロック図である。同図に示すように、この拡声装置200は、可変ディレイ回路10、および合成部3に代えて加算器8の出力側に接続されるFIRフィルタ12を備えている。
FIRフィルタ12は、図4(A)に示したように遅延時間0の直接音と、所定時間遅延した信号である反射音(残響音)の信号を出力する。すなわち、信号を取り出すタップ数が2本のFIRフィルタである。なお、さらに数本程度のタップを用いて信号を取り出してもよい。また、FIRフィルタ12は、サンプリングクロック間隔のタップを有しているため、反射音の信号成分を取り出すタップを移動させることができる。すなわち、このFIRフィルタは時変性の性質を持ち、信号を取り出すタップを1つずつ前後に移動させることで、遅延量を変更することが可能である。遅延量は制御部9によって設定される。
制御部9は、上記第1実施形態と同様に加算器8の出力信号である誤差信号e(k)または入力信号y(k)を取り込み、この信号がハウリング発生による信号であるか否かを判定する。ハウリング発生と判断したときは、FIRフィルタ12に遅延時間を変動させるように設定する。
FIRフィルタ12は、反射音の信号成分の遅延時間を所定の時間幅、周波数で変動させる。すなわち、このFIRフィルタ12の出力信号のうち反射音の信号成分は、上記第1実施形態の可変ディレイ回路10の出力信号に相当し、その出力信号を時間幅Δt、周波数Δfで変動させることにより各周波数成分のループゲインを平均化することが可能である。
以上のように第1実施形態の変形例においても、適応ハウリングキャンセラ2が消去しきれない急激なハウリングが発生した場合には、FIRフィルタ12が、遅延量を所定の周期で変動させるので、ハウリングを抑制することが可能となる。
[第2実施形態]
次に、図6は本発明の第2実施形態に係る拡声装置のブロック図である。なお、第2実施形態において、上記第1実施形態と共通する構成要素には、同一の符号を付けて、その説明を省略する。この拡声装置300は、第1実施形態の拡声装置100における可変ディレイ回路10に代えて帯域分割部13、可変ディレイ回路10A、および可変ディレイ回路10B、を備えている。
帯域分割部13は、加算器8の出力側に接続され、加算器8の出力信号を複数の周波数帯域に分割する。例えば同図に示すように高周波数帯域の信号と低周波数帯域の信号とに分割する。可変ディレイ回路10Aおよび可変ディレイ回路10Bは、帯域分割部13の出力側に接続され、同図に示すように可変ディレイ回路10Aには高周波数帯域信号が入力され、可変ディレイ回路10Bには低周波数帯域信号が入力される。
合成部3は、加算器8の出力信号、可変ディレイ回路10Aの出力信号、および可変ディレイ回路10Bの出力信号を合成して出力する。
可変ディレイ回路10Aおよび可変ディレイ回路10Bは、帯域分割部13の出力信号を所定時間遅延して合成部3に出力する。ここで、可変ディレイ回路10Aと可変ディレイ回路10Bは、上記第1実施形態と同様にその遅延量は、制御部9により設定され、可変である。また、遅延量を0に設定することも可能であり、出力信号を0に設定することも可能である。
制御部9は、可変ディレイ回路10Aおよび可変ディレイ回路10Bに接続され、第1実施形態と同様に加算器8の出力信号を取り込み、可変ディレイ回路10Aおよび可変ディレイ回路10Bを制御する。なお、本実施形態においても制御部9は、加算器8の出力信号を取り込むように接続されているが、この構成に限るものではない。マイクロフォン1の出力信号を取り込むように、マイクロフォン1と加算器8の間に接続するようにしてもよい。
制御部9は、入力信号の特定周波数成分が所定の時間以上減衰せずに入力されるときにハウリング発生として判定する。ハウリング発生と判定したときは、可変ディレイ回路10Aおよび可変ディレイ回路10Bの遅延量を所定の時間幅で周期的に変動するように設定する。制御部9は、それぞれのディレイ回路に入力される信号の周波数帯域に基づいて遅延時間変動幅と変動周波数を設定する。
上述のように、遅延時間変動幅Δtを大きくすると遅延量の変動が大きくなり、周波数軸上において、より低音域までループゲインを平均化する効果が生じる。ただし、Δtを大きく、かつΔfを大きくすると、変調感が認識され、音質の劣化を招く。そこで、本実施形態においては、低周波数帯域信号が入力される可変ディレイ回路10Bにおいては、低音域までループゲインを平均化するようにΔtを大きく設定し、Δfを小さく設定する。一方で、高周波数帯域信号が入力される可変ディレイ回路10Aにおいては、ループゲインの平均化効果をより強くするためにΔfを大きく設定し、Δtを小さく設定する。
また、制御部9は、遅延量を変動させるように可変ディレイ回路10Aおよび可変ディレイ回路10Bに設定した後、誤差信号e(k)の特定周波数成分の抑制を検出した場合に変動を解除するように設定する。なお、遅延量を変動させるように可変ディレイ回路10Aおよび可変ディレイ回路10Bに設定した後、所定の時間経過後に変動を解除するように設定してもよい。所定の時間は、例えば5秒程とするが、どのような時間に設定してもよい。
以上のように、適応ハウリングキャンセラ2が、模擬信号を用いてハウリング発生による一定周波数の持続音をキャンセルするとともに、適応ハウリングキャンセラ2が消去しきれない急激なハウリングが発生した場合には、可変ディレイ回路10Aおよび可変ディレイ回路10Bが、遅延量を所定の周期で変動させるので、ハウリングを抑制することが可能となる。また、低周波数帯域信号が入力されるディレイ回路は、遅延時間変動幅を大きく、変動周波数を小さくするので変調感を認識させることなく低音域まで平均化することが可能であり、高周波数帯域信号が入力されるディレイ回路は、遅延時間変動幅を小さく、変動周波数を大きくするので変調感を認識させることなくループゲインの平均化効果を強くすることが可能となる。また、適応ハウリングキャンセラ2の更新が十分に進んだ状態で変動を解除するので、ハウリングを抑制しながら音質の劣化を防止することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る拡声装置のブロック図 適応ハウリングキャンセラを詳細に説明するブロック図 本発明の第1実施形態に係る拡声装置の伝達特性を示す図 遅延量の変動を説明する図 本発明の第1実施形態の変形例に係る拡声装置のブロック図 本発明の第2実施形態に係る拡声装置のブロック図
符号の説明
1−マイクロフォン
2−適応ハウリングキャンセラ
3−合成部
4−イコライザアンプ
5−スピーカ
6−ディレイ回路
7−適応フィルタ
8−加算器
9−制御部
10−可変ディレイ回路
11−音響帰還路
12−FIRフィルタ
13−帯域分割部
100−拡声装置
200−第1実施形態の変形例に係る拡声装置
300−第2実施形態に係る拡声装置

Claims (4)

  1. マイクロフォンから入力された音声信号を増幅するアンプを有し、アンプで増幅された音声信号をスピーカから出力する拡声装置において、前記マイクロフォンとアンプとの間に接続されるハウリングキャンセラであって、
    前記スピーカから前記マイクロフォンへの帰還伝達系を模擬する遅延手段および適応フィルタを有し、前記スピーカに出力する出力音声信号を遅延手段および適応フィルタで処理した信号である模擬信号を前記マイクロフォンから入力された音声信号から減算する適応ハウリングキャンセル部と、
    前記適応ハウリングキャンセル部の出力信号を遅延させ、その遅延時間が可変である遅延器と、
    前記マイクロフォンから入力された音声信号または前記適応ハウリングキャンセル部から出力された音声信号に基づいてハウリングの有無を判定し、ハウリングが発生していると判定したとき、前記遅延器の遅延時間を変動させる制御部と、を備え、
    前記遅延器を複数並列に設けるとともに、
    前記適応ハウリングキャンセル部の出力信号を、周波数帯域分割する帯域分割部を前記複数の遅延器の前段に設け、
    各遅延器にそれぞれ周波数帯域分割された成分信号を入力し、
    前記制御部は、各遅延器の遅延時間の変動幅および変動周波数を、入力される成分信号の周波数帯域に応じて決定し、
    各遅延器に入力される前記成分信号の帯域が低いほど前記変動幅を大きくし、前記変動周波数を小さくするハウリングキャンセラ。
  2. 前記適応ハウリングキャンセル部が出力した音声信号と、前記遅延器によって遅延された音声信号とを、合成して後段に出力する合成部をさらに備えた請求項1に記載のハウリングキャンセラ。
  3. 前記遅延器は、FIRフィルタで構成され、
    前記制御部は、信号を取り出すタップを前後に切り替え移動させることにより、遅延時間を変動させる請求項1または2に記載のハウリングキャンセラ。
  4. 前記制御部は、前記遅延時間を可聴周波数以下の変動周波数で周期的に変動させる請求項1〜3のいずれかに記載のハウリングキャンセラ。
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