JP4977551B2 - 能動型騒音制御装置 - Google Patents

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この発明は、オーディオ信号を楽音に変えて出力するスピーカから前記楽音とともにロードノイズの逆位相の相殺音を併せて出力し、ロードノイズを打ち消して消音することにより乗車者が、前記スピーカからの楽音をより明瞭に聴けるようにした能動型騒音制御装置に関する。
道路(ロード)から受ける車輪の振動がサスペンションを介して車体に伝わり、特に車室内のような閉空間の音響的な共鳴特性により励起され、40Hz程度にピークを有し20〜150Hz帯域幅のロードノイズ(「ゴー」というこもった音で、ドラミングノイズとも呼ばれる)を、マイクロフォンが配置される評価点(受聴点)において前記ロードノイズと逆位相の相殺音により打ち消す能動型騒音制御装置が提案されている。
一方、近時、乗用車両には、チューナ、コンパクトディスク、ハードディスク等種々の音楽ソースの楽音を楽しむためのオーディオユニットが備えられている。
コストの低減、スペースの有効利用のために、前記相殺音と前記楽音とは、同一のスピーカから出力される。
ところで、楽音には、ロードノイズと同一周波数の成分が離散的に含まれる。そして、上記マイクロフォンには、ロードノイズと楽音の両方が入力される。
この場合、前記マイクロフォンの出力は、前記能動型騒音制御装置の誤差信号として利用されるが、誤差信号にロードノイズと楽音の両方による混合信号が入力されるので、能動型騒音制御装置は、この混合信号(誤差信号)をゼロ値とするように制御しようとするため、適応動作が安定しなくなり、消音したいロードノイズが十分に減衰しないという問題がある。
この問題を解決しようとする能動型騒音制御装置が提案されている(特許文献1、2)。
図6は、特許文献1で提案された能動型騒音制御装置1の構成を示している。この能動型騒音制御装置1では、オーディオ装置2から発生されたオーディオ信号が、加算器3を介しスピーカ4から楽音(オーディオ信号再生音)として出力され、誤差検出器5で受音される。
その一方で、オーディオ装置2から発生されたオーディオ信号は、スピーカ4から誤差検出器5までの音の伝達特性を有するデジタルフィルタ6により処理された信号とされる。
減算器8は、誤差検出器5の出力信号からデジタルフィルタ6の出力信号を減算することにより、オーディオ信号の影響を除いて、適応フィルタ9の誤差信号として出力する。
適応フィルタ9は、誤差信号がゼロ値となるように係数更新を行い、騒音検出器10で検出した騒音信号の振幅と位相を調整した制御信号を加算器3を介して、スピーカ4から相殺音として出力すると記載されている。
しかしながら、この特許文献1に係る能動型騒音制御装置1では、騒音検出器10がスピーカ4と同一音響空間内に設置された場合には、スピーカ4からの楽音が騒音検出器10にフィードバックし、適応フィルタ9が安定に収束しない等、騒音制御の動作に悪影響を及ぼす問題点がある。また、デジタルフィルタ6での演算負荷が大きいという問題もある。
図7は、特許文献2で提案された能動型騒音制御装置30の構成を示している。この能動型騒音制御装置30は、ローパスフィルタ22、適応フィルタ23、加算部24、適応信号処理部25によりオーディオ信号の低周波成分を除去するキャンセル信号Z(n)を発生し、該キャンセル信号Z(n)をマイク12により検出された合成音信号g(n)より除去し信号g(n)´を生成する。
騒音信号発生部15は信号g(n)´から第1のキャンセル音伝搬系特性付与部13の出力S(n)を差し引いて騒音信号d(n)を発生する。第2のキャンセル音伝搬系特性付与部18は該騒音信号d(n)にキャンセル音伝搬系特性を畳み込む。
適応予測処理部19は第2のキャンセル音伝搬系特性付与部18の出力r(n)を入力され、自分が予測する予測騒音信号と騒音信号との差が零となるように適応予測処理を行ってデジタルフィルタ16の係数を決定する。デジタルフィルタ16は決定された係数を用いて騒音信号d(n)にフィルタリング処理を施して符号反転部17で符号を反転した騒音キャンセル信号y(n)を発生してスピーカ11に入力する。
このように、能動型騒音制御装置30では、オーディオ信号の低周波成分を除去するキャンセル信号Z(n)を生成し、マイク12により検出された合成音信号g(n)から除去することで、楽音を低減しないで騒音を低減すると記載されている。
しかしながら、特許文献2に係る能動型騒音制御装置30では、キャンセル信号Z(n)を生成する際に、ローパスフィルタ22と適応フィルタ23とを利用していることから構成要素が多く、また、スピーカ11からマイク12までのキャンセル音伝搬系の特性を付与する第1のキャンセル音伝搬系特性付与部13での演算負荷も大きく、全体として演算負荷が大きいという問題がある。
特開平5−40487号公報 特開平6−308976号公報
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであって、きわめて簡単な構成によりオーディオ信号中のロードノイズの周波数に対応する周波数成分を抽出し、かつきわめて簡単な構成により、抽出した周波数成分を誤差信号から除去した補正誤差信号(ロードノイズ成分のみからなる誤差信号)を生成することを可能とする能動型騒音制御装置を提供することを目的とする。
この発明に係る能動型騒音制御装置は、ロードノイズと、オーディオ信号に基づく音出力器からの楽音と、制御信号に基づく前記音出力器からの前記ロードノイズの相殺音と、の混合音を検出し誤差信号として出力する音検出器と、前記オーディオ信号の周波数成分中、前記ロードノイズの制御周波数を中心周波数とし成分を抽出し、抽出信号を生成する適応ノッチフィルタと、前記抽出信号の位相を遅延した遅延抽出信号を出力する遅延器と、前記誤差信号から前記遅延抽出信号を減算して補正誤差信号を生成する減算器と、前記補正誤差信号と前記ロードノイズに関する基準信号とに基づいて前記制御信号を生成する能動型騒音制御器と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、適応ノッチフィルタにより、オーディオ信号の周波数成分中、ロードノイズの制御周波数を中心周波数とし成分を抽出して抽出信号を生成し、遅延器により該抽出信号の位相を遅延した遅延抽出信号を出力し、誤差信号から前記遅延抽出信号を減算して補正誤差信号を生成するようにしているので、きわめて簡単な構成によりオーディオ信号中のロードノイズの周波数に対応する周波数成分を抽出し、かつきわめて簡単な構成により、抽出した周波数成分を誤差信号から除去した補正誤差信号(ロードノイズ成分のみからなる誤差信号)を生成することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明に係る能動型騒音制御装置の一実施の形態が適用された車両用音響制御装置100の構成を示すブロック図である。
車両に搭載される車両用音響制御装置100は、基本的には、チューナ、コンパクトディスク、ハードディスク等種々の内部の音楽ソース160の楽音や、携帯音楽再生装置等の外部の音楽ソースから外部入力(AUX入力等)162を通じて得た楽音を楽しむためのオーディオ信号Saを出力するオーディオユニット120と、低周波のロードノイズ(ドラミングノイズ)を打ち消すための能動型騒音制御ユニット(ANCユニット)118とを備える。
オーディオユニット120及びANCユニット118は、コンピュータを含んで構成され、CPUが各種入力に基づきROM等のメモリに記憶されているプログラムを実行することで各種の機能を実現する機能実現手段としても動作する。
ロードノイズと、このロードノイズの相殺音と楽音とを受音するマイクロフォン(音検出器)108は、車室内空間104の前後方向の音響固有モードの1次又は2次モードにおける腹部分の位置{20〜150Hz帯域幅のロードノイズ中、42[Hz]又は84[Hz]の車室内共鳴音の定在波の音圧が大きな位置}に設けられている。具体的には、車両がセダンであれば、車両の幅方向の断面が閉空間となる、例えば前部位置近傍、例えば前座席の足元付近、ルームミラー近傍、インストルメンタルパネルの奥の位置等である。
複数のスピーカ(音出力器)106は、5chサウンドのサラウンド効果を高めるために、例えば、車両前席側の左右キックパネル部、インストルメントルパネル中央下部、車両後席側のCピラー下部の左右ボディ部等に配置される。なお、0.1ch分のウーハは方向性をほとんど持たないので任意の位置に配置される。
加算器124、D/A変換器116及び増幅器110から構成される合成ユニット126は、オーディオユニット120の増幅器154から出力されるオーディオ信号SaとANCユニット118で生成される相殺音信号としての制御信号Scとを加算器124で合成して合成信号Ssとし、合成信号SsをD/A変換器116、増幅器110を介して車室内空間104内のスピーカ106に供給する。
スピーカ106は、合成信号Ssに含まれるオーディオ信号Saに基づく楽音と制御信号Scに基づく相殺音の合成音を出力する。
マイクロフォン108は、スピーカ106から出力される楽音と相殺音とロードノイズを受音し、ロードノイズと相殺音(の差)に楽音が加わった誤差信号を出力する。この誤差信号は、ANCユニット118のA/D変換器114を通じてデジタル信号の誤差信号e1とされ減算器115の被減算入力ポートに供給される。
減算器115の減算入力ポートには、オーディオ信号Sa中、ノードノイズの制御周波数fd(この実施形態では、fd=42[Hz])を中心周波数とする後述の遅延抽出信号Sadφが供給されている。
減算器115の出力には、誤差信号e1から遅延抽出信号Sadφが減算された補正誤差信号e2が得られる。補正誤差信号e2は、能動型騒音制御器(ANC)112に供給される。
能動型騒音制御器112は、フィードフォワード型のfilterd−X LMSアルゴリズムを利用した回路であり、車種により固定の、例えば、42[Hz]程度のロードノイズの制御周波数fd[Hz]に同期した余弦波信号cos(2πfdt)と正弦波信号sin(2πfdt)を生成する基準信号生成器70(余弦波信号生成器70aと正弦波信号生成器70b)と、スピーカ106からマイクロフォン108までの車室4でのロードノイズの周波数の音の伝達特性を模擬した模擬伝達関数C^{模擬伝達関数(実部)Cr(fd)及び模擬伝達関数(虚部)Ci(fd)}が設定され、余弦波信号cos(2πfdt)と正弦波信号(sin2πfdt)に作用させて参照信号r(n){模擬余弦波信号である参照信号rc及び模擬正弦波信号である参照信号rs}を生成する参照信号生成器(フィルタ)74と、参照信号r(n)と補正誤差信号e2(n)とが供給され、誤差信号e2(n)が最小となる適応制御アルゴリズム、例えば最急降下法の一種であるLMS(Least Mean Square)アルゴリズムに基づいて1タップ適応フィルタ(適応ノッチフィルタ)171、172のフィルタ係数A、Bを更新するフィルタ係数更新器(アルゴリズム演算器)191、192と、1タップ適応フィルタ171、172から供給される係数Aが乗算された余弦波信号A×cos(2πfdt)と係数Bが乗算された正弦波信号B×sin(2πfdt)を加算して制御信号Sc(n){Sc(n)=A×cos(2πfdt)+B×sin(2πfdt)}を生成する加算器196とを備える。
ANCユニット118は、さらに、帯域フィルタ(BPF)として機能する適応ノッチフィルタ113を備える。適応ノッチフィルタ113は、いわゆるSAN(Single frequency Adaptive Notch filter)の構成とされている。
適応ノッチフィルタ(SAN)113は、基準信号生成器70(余弦波信号生成器70aと正弦波信号生成器70b)を能動型騒音制御器112と共用している。
適応ノッチフィルタ113は、1タップ適応フィルタ(適応ノッチフィルタ)181、182のフィルタ係数Aa、Baを更新するフィルタ係数更新器(アルゴリズム演算器)193、194を有している。
フィルタ係数更新器(アルゴリズム演算器)193、194には、それぞれ余弦波信号cos(2πfdt)と正弦波信号sin(2πfdt)とが供給されるとともに、オーディオ信号Saから抽出信号Sadを減算した誤差信号e3が減算器198から供給される。フィルタ係数更新器193、194は、誤差信号e3がゼロ値となるようにフィルタ係数Aa、Baを更新する。結果として、抽出信号Sadは、オーディオ信号Saの周波数成分中、ロードノイズの制御周波数fdを中心とした成分となる。すなわち、適応ノッチフィルタ113は、中心周波数fd(fd=42[Hz])の帯域通過フィルタ(BPF)として機能する。
図2は、適応ノッチフィルタ113の通過帯域周波数特性250を示している。通過帯域周波数特性250から、中心周波数fd(fd=42[Hz])で急峻な帯域通過フィルタとして動作することが分かる。急峻さは、制御パラメータであるステップサイズパラメータを調整することで変化させることができる。
抽出信号Sadの位相を遅延した遅延抽出信号Sadφが遅延器202から出力される。遅延器202から出力された遅延抽出信号Sadφは、振幅調整器(利得調整器)203により振幅(利得)が調整されて減算器115の減算入力に供給される。
遅延器202に必要な位相特性(遅延特性)について説明すると、まず、fd=42[Hz]の正弦波信号(又は余弦波信号)が、D/A変換器116の入力からA/D変換器114の出力(概ね、スピーカ106からマイクロフォン108)までにどれだけ遅延するかを考慮する必要がある。
図3中、点線の特性252は、図1の車室内空間104で測定した実際の位相特性を示している。fd=42[Hz]を中心周波数としてその近傍で、この実施形態では、制御対象周波数42[Hz]±10[Hz]で、特性252に近似した実線の特性254により遅延器202を形成した。移相器として機能する遅延器202は、100タップ遅延フィルタにより形成した。
このようにすれば、スピーカ106から車室内空間104を経て減算器115の被減算入力端子まで伝達してきたオーディオ信号Sa中の中心周波数fd(ロードノイズの制御周波数)の成分の位相に対して逆相の成分(遅延抽出信号Sadφを減算器115の減算入力で反転した信号)が、減算器115で減算されることから、減算器115の出力側には、42[Hz]において、楽音成分が除去されたロードノイズの成分のみを含む補正誤差信号e2が出力されることになる。
すなわち、誤差信号e1には、ロードノイズとこの逆相の相殺音を合成したロードノイズ制御周波数fdの誤差信号成分と、楽音(ロードノイズ制御周波数fdに等しい周波数成分を含む。)がマイクロフォン108で変換されたオーディオ信号が含まれることから、このロードノイズ制御周波数fdに等しい周波数のオーディオ信号の逆相信号(−遅延抽出信号Sadφ)を減算することにより補正誤差信号e2は、ロードノイズ制御周波数fdにおいてロードノイズの誤差信号のみを含むことになる。なお、振幅調整器203は、スピーカ106からマイクロフォン108までの42[Hz]の楽音の減衰分を補うために、遅延抽出信号Sadφの振幅(ゲイン)を調整する。このようにして、−遅延抽出信号Sadφ(「−」は、負、反転の意)は、マイクロフォン108で変換されたオーディオ信号中、42[Hz]のオーディオ信号に対して、同振幅・逆相の信号になる。
こうして、能動型騒音制御器112は、補正誤差信号e2がゼロ値になるように作動するので、相殺音と楽音が混合していても、ロードノイズをマイクロフォン108(受音)位置で正確に打ち消すことができる。
以上説明したように、上述した実施形態によれば、ロードノイズと、オーディオ信号Saに基づくスピーカ106からの楽音と、制御信号Scに基づくスピーカ106からの前記ロードノイズの相殺音との混合音をマイクロフォン108で検出し、誤差信号e1を得る。
また、適応ノッチフィルタ113によりオーディオ信号Saから、ロードノイズの制御周波数fdを中心周波数として成分を抽出し、抽出信号Sadを生成する。
さらに、遅延器202により、抽出信号Sadの位相を概ねスピーカ106からマイクロフォン108までの位相遅延時間分遅延した遅延抽出信号Sadφを出力する。その際、振幅調整器203により遅延抽出信号Sadφの振幅を調整する。
そして、減算器115により、誤差信号e1に含まれる周波数fdのオーディオ信号Saの前記位相遅延時間分遅延した成分から、遅延抽出信号Sadφを減算することで、減算器115の出力には、相殺音で相殺されなかった周波数fdの残りのロードノイズ信号のみの誤差信号e2が得られる。
この誤差信号e2がゼロ値となるように能動型騒音制御器112が動作し、制御信号Scを出力する。
この制御信号Scとオーディオ信号Saが加算器124で加算され、D/A変換器116、増幅器110、スピーカ106を通じて相殺音並びに楽音として車室内空間104に出力される。
このように、適応ノッチフィルタ113により、オーディオ信号Saから、ロードノイズの制御周波数fdを中心周波数として成分を抽出し抽出信号Sadを生成し、遅延器202により抽出信号Sadの位相を遅延した遅延抽出信号Sadφを出力し、減算器115により誤差信号e1から遅延抽出信号Sadφを減算して補正誤差信号e2を生成するようにしているので、きわめて簡単な構成により、演算処理量を少なく、補正誤差信号(ロードノイズ成分のみからなる誤差信号)e2を生成することができる。
しかも、消音しようとするロードノイズを確実に消音でき、オーディオ信号Saによる周波数fdの楽音を車室内空間104内で消音することもない。構成が簡単であることからシステムもきわめて安定である。このようにして高精度なオーディオ音質補償を行うことができる。
図4は、ロードノイズの相殺効果を説明する特性図で、能動型騒音制御器112をOFF状態にした特性256と、ON状態にした特性258とを示している。音圧レベル(SPL)で、ロードノイズの制御周波数fd=42[Hz]で約10[dB]ロードノイズが減少していることが分かる。
図5は、オーディオ音質補償の効果を説明する特性図である。図5において、点線の特性260は、オーディオ信号Saによる楽音の原特性を示している。一点鎖線の特性262は、オーディオ音質補償に係る適応ノッチフィルタ113がOFF状態でANCユニット118を作動させた状態の特性であり、オーディオ信号Saの特性260中、ロードノイズの制御周波数fdの成分が5[dB]程度減衰しており、他の周波数においても、原特性である特性260から変動していることが分かる。これに対して、適応ノッチフィルタ113をON状態にした実線の特性264は、原特性の特性260と略一致し、高精度にオーディオ音質補償が達成されていることが分かる。
すなわち、この実施形態によれば、スピーカ106からの楽音とスピーカ106からの相殺音とが混合されていても、この相殺音により相殺しようとするロードノイズを確実に相殺し、かつ楽音に影響を与えない車両用音響制御装置100を構築することができる。
この発明に係る能動型騒音制御装置の一実施の形態が適用された車両用音響制御装置の構成を示すブロック図である。 適応ノッチフィルタの通過帯域周波数特性を示す説明図である。 車室内空間の位相特性と、その近似特性の説明図である。 ロードノイズの相殺効果を示す特性図である。 オーディオ音質補償の効果を示す特性図である。 従来技術に係る能動型騒音制御装置の構成図である。 他の従来技術に係る能動型騒音制御装置の構成図である。
符号の説明
100…車両用音響制御蔵置
112…能動型騒音制御器
113…適応ノッチフィルタ
118…能動型騒音制御ユニット(ANCユニット)
120…オーディオユニット
202…遅延器

Claims (1)

  1. 楽音としてのオーディオ信号を出力するオーディオユニットと、
    相殺音としての制御信号を出力する能動型騒音制御ユニットと、
    前記オーディオ信号と前記制御信号を合成して合成信号を生成する加算器と、
    前記合成信号に含まれる、前記オーディオ信号に基づく前記楽音と、前記制御信号に基づく前記相殺音との合成音を出力するスピーカと、
    ロードノイズと、前記スピーカから出力される前記合成音を受音し、前記ロードノイズと前記相殺音に前記楽音が加わった誤差信号を出力するマイクロフォンと、を備え、
    前記能動型騒音制御ユニットは、
    前記ロードノイズの制御周波数に同期した基準信号を生成する基準信号生成器と、
    前記基準信号に基づいて前記制御信号を生成する適応ノッチフィルタと、
    前記スピーカから前記マイクロフォンまでの音の伝達特性を模擬した模擬伝達関数を前記基準信号に作用させて参照信号を生成する参照信号生成器と、
    前記オーディオ信号の周波数成分中、前記ロードノイズの制御周波数を中心周波数とした成分を抽出し、抽出信号を生成する第2適応ノッチフィルタと、
    前記抽出信号の位相を遅延した遅延抽出信号を出力する遅延器と、
    前記誤差信号から前記遅延抽出信号を減算することで、前記楽音の、前記制御周波数を中心周波数とする成分を除去した補正誤差信号を生成する減算器と、
    前記参照信号と前記補正誤差信号とに基づいて前記補正誤差信号が最小になるように前記適応ノッチフィルタのフィルタ係数を更新するフィルタ係数更新器と、
    を備えることを特徴とする能動型騒音制御装置。
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