JP4600070B2 - ブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法 - Google Patents

ブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法 Download PDF

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本発明は、ホイールシリンダと、ホイールシリンダ圧を変化させるためのシリンダ圧調整手段と、ホイールシリンダ圧を検出するシリンダ圧検出手段とを用いると共に、シリンダ圧調整手段に指令を与えてシリンダ圧検出手段によって検出されるホイールシリンダ圧が目標値になるようにする技術に関する。
従来から、車両には、制動力を発生するために、ドライバーによるブレーキペダルの操作量に応じた作動液をホイールシリンダに送り込むブレーキ制御装置が設けられている。そして、この種のブレーキ制御装置は、ホイールシリンダ圧を変化させるための増圧弁および減圧弁と、ホイールシリンダ圧を検出するシリンダ圧センサと、制御装置とを含む。この場合、ドライバーによってブレーキペダルが操作されると、制御装置は、ブレーキペダルの操作量に応じたホイールシリンダ圧の目標値を定め、シリンダ圧センサによって検出されるホイールシリンダ圧が当該目標値になるように増圧弁等に指令を与える。
上述のようなブレーキ制御装置では、適正な制動力を発生させるために、シリンダ圧センサによってホイールシリンダ圧を精度よく検出することが必要となる。ただし、ホイールシリンダ圧は脈動を伴うものであることから、フィルタ等によりシリンダ圧センサの出力から脈動成分(ノイズ成分)を除去する必要があるが、ノイズ成分の除去を優先してフィルタのカットオフ周波数を下げすぎると、信号の遅れによって実際のホイールシリンダ圧の変化を良好に把握し得なくなってしまい、制御の応答性が悪化してしまうおそれがある。このため、従来から、フィルタの特性をホイールシリンダ圧のレベルに応じて変化させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。なお、ホイールシリンダ圧の制御の応答性を改善するための技術としては、油圧制御弁に対する電流指令値と、シリンダ圧センサの検出値とに基づいて、電流指令値に対する流量特性の不感帯を学習可能なブレーキ制御装置も知られている (例えば、特許文献2参照。)。
特開平11−227591号公報 特開2000−71959号公報
しかしながら、上記従来例のように、フィルタの特性をホイールシリンダ圧のレベルに応じて変化させても、ホイールシリンダ圧を変化させるためのバルブ類とホールシリンダとの間の距離に起因する油圧伝搬遅れの影響により、上記ノイズ成分の影響の低減化と、制御の応答性の改善とを両立させることは容易ではなかった。
そこで、本発明は、ホイールシリンダ圧のノイズ成分の影響を低減させつつ、ホイールシリンダ圧の制御の応答性を向上させることができるブレーキ制御装置およびブレーキ制御方法の提供を目的とする。
本発明によるブレーキ制御装置は、ホイールシリンダと、このホイールシリンダにおけるホイールシリンダ圧を変化させるためのシリンダ圧調整手段と、ホイールシリンダ圧を検出するシリンダ圧検出手段と、ホイールシリンダ圧が目標値になるようにシリンダ圧調整手段への制御指令値を定める制御手段とを含むブレーキ制御装置において、シリンダ圧調整手段への制御指令値に応じてホイールシリンダ圧の変化勾配の適正範囲を規定するように予め作成されたモデルを記憶するモデル記憶手段と、シリンダ圧調整手段に制御指令値が与えられた際に、シリンダ圧検出手段によって検出されるホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配が、モデルにより規定される当該制御指令値に応じた変化勾配の適正範囲内にあるか否か判定する判定手段と、判定手段によってホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配がモデルにより規定される適正範囲内にはないと判断された場合に、モデルを用いてシリンダ圧検出手段によるホイールシリンダ圧の実測値を補正するシリンダ圧補正手段とを備え、シリンダ圧補正手段は、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配がモデルにより規定される変化勾配の適正範囲の上限値を上回っている場合には、その実測値の変化勾配の値をその上限値で置き換え、その置き換え後の変化勾配を用いてホイールシリンダ圧の実測値を補正し、その補正後の実測値を制御手段に与え、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配がモデルにより規定される変化勾配の適正範囲の下限値を下回っている場合には、その実測値の変化勾配の値をその下限値で置き換え、その置き換え後の変化勾配を用いてホイールシリンダ圧の実測値を補正し、その補正後の実測値を制御手段に与えることを特徴とする。
このブレーキ制御装置では、シリンダ圧調整手段に与えられる制御指令値に応じてホイールシリンダ圧の変化勾配の適正範囲を規定するモデルが予め作成され、当該モデルがモデル記憶手段に記憶させられる。そして、シリンダ圧調整手段に制御指令値が与えられると、判定手段により、シリンダ圧検出手段によって検出されるホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配が、モデルから得られる当該制御指令値に応じた変化勾配の適正範囲内にあるか否か判定される。このように、シリンダ圧調整手段への制御指令値に応じてホイールシリンダ圧の変化勾配の適正範囲を規定するモデルを予め作成しておけば、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配がモデルにより規定される適正範囲から外れている際には、シリンダ圧検出手段の出力にはノイズ成分(脈動成分)が含まれていると判断することができる。
このため、かかる判定処理により、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配がモデルにより規定される適正範囲内にはないと判断された場合には、シリンダ圧補正手段により、上記モデルを用いて、すなわち、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配がモデルから得られる上記制御指令値に応じた変化勾配の適正範囲に入るように、シリンダ圧検出手段によるホイールシリンダ圧の実測値が補正される。これにより、このブレーキ制御装置では、比較的低いカットオフ周波数をもったフィルタ等を用いることなくホイールシリンダ圧のノイズ成分を良好に除くことができるので、当該ノイズ成分の影響を低減させつつ、ホイールシリンダ圧の制御の応答性を良好に維持することが可能となる。
また、本発明によるブレーキ制御装置は、シリンダ圧検出手段の出力の不要成分を除去するフィルタと、モデルを用いてシリンダ圧検出手段によるホイールシリンダ圧の実測値が補正された際に、フィルタによって不要成分が除去されたシリンダ圧検出手段の出力から得られるホイールシリンダ圧の基準変化勾配と、モデルから得られるホイールシリンダ圧の変化勾配とを比較し、比較の結果に応じて、基準変化勾配を用いてモデルを補正するモデル補正手段とを更に備えると好ましい。
かかる構成のもとでは、モデルを用いたシリンダ圧検出手段の実測値の補正と並行して、フィルタを用いてシリンダ圧検出手段の出力から不要成分が除去され、フィルタによって不要成分が除去されたシリンダ圧検出手段の出力から、ホイールシリンダ圧の変化勾配の基準値としての基準変化勾配が求められる。そして、モデルから得られるホイールシリンダ圧の変化勾配がホイールシリンダ圧の基準変化勾配から乖離している場合には、当該基準変化勾配を用いてモデルが補正される。これにより、ホイールシリンダ圧の制御の応答性を損なうことなく、予め作成されたモデルをブレーキ制御装置の実態に即して適切に補正・更新していくことができるので、ホイールシリンダ圧のノイズ成分をより適正に除去することが可能となる。
更に、上記モデルは、所定範囲内に定められた開始圧力からホイールシリンダ圧を所定圧力だけ増加させた際の圧力の変化勾配を複数の開始圧力について求めることにより作成されるとよい。
これにより、シリンダ圧調整手段への制御指令値に応じたホイールシリンダ圧の変化勾配の適正範囲、すなわち、モデルにより規定されるホイールシリンダ圧の変化勾配の上限と下限とのギャップをできるだけ狭めることが可能となる。
本発明によるブレーキ制御方法は、ホイールシリンダと、このホイールシリンダにおけるホイールシリンダ圧を変化させるためのシリンダ圧調整手段と、ホイールシリンダ圧を検出するシリンダ圧検出手段とを用いると共に、シリンダ圧調整手段に制御指令値を与えてシリンダ圧検出手段によって検出されるホイールシリンダ圧が目標値になるようにするブレーキ制御方法において、シリンダ圧調整手段への制御指令値に応じてホイールシリンダ圧の変化勾配の適正範囲を規定するモデルを予め用意すると共に、シリンダ圧調整手段に制御指令値を与えた際に、シリンダ圧検出手段によって検出されるホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配が、モデルにより規定される当該制御指令値に応じた変化勾配の適正範囲内にあるか否か判定し、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配がモデルにより規定される適正範囲内にはないと判断された場合に、モデルを用いてシリンダ圧検出手段によるホイールシリンダ圧の実測値を補正し、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配がモデルにより規定される変化勾配の適正範囲の上限値を上回っている場合には、その実測値の変化勾配の値をその上限値で置き換え、その置き換え後の変化勾配を用いてホイールシリンダ圧の実測値を補正し、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配がモデルにより規定される変化勾配の適正範囲の下限値を下回っている場合には、その実測値の変化勾配の値をその下限値で置き換え、その置き換え後の変化勾配を用いてホイールシリンダ圧の実測値を補正し、補正後の実測値を用いて制御指令値を演算することを特徴とする。
本発明によれば、ホイールシリンダ圧のノイズ成分の影響を低減させつつ、ホイールシリンダ圧の制御の応答性を向上させることが可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明によるブレーキ制御装置を示す系統図である。同図に示されるブレーキ制御装置10は、車両用の電子制御式ブレーキシステム(ECB)を構成しており、ドライバーによるブレーキペダル12の操作に応じて、車両の4輪のブレーキを独立かつ最適に設定するものである。ブレーキペダル12は、ドライバーによる踏み込み操作に応じて作動流体(作動液)としてのブレーキオイルを送り出すマスタシリンダ14に接続されている。また、ブレーキペダル12には、その踏み込みストロークを検出するためのストロークセンサ46が設けられている。更に、マスタシリンダ14には、リザーバタンク26が接続されており、マスタシリンダ14の一方の出力ポートには、開閉弁23を介して、ドライバーによるブレーキペダル12の操作力に応じた反力を創出するストロークシミュレータ24が接続されている。なお、開閉弁23は、非通電時に閉状態にあり、ドライバーによるブレーキペダル12の操作が検出された際に開状態に切り換えられる常閉型電磁弁である。
マスタシリンダ14の一方の出力ポートには、右前輪用のブレーキ油圧制御管16が接続されており、ブレーキ油圧制御管16は、図示されない右前輪に対して制動力を付与する右前輪用のホイールシリンダ20FRに接続されている。また、マスタシリンダ14の他方の出力ポートには、左前輪用のブレーキ油圧制御管18が接続されており、ブレーキ油圧制御管18は、図示されない左前輪に対して制動力を付与する左前輪用のホイールシリンダ20FLに接続されている。右前輪用のブレーキ油圧制御管16の中途には、右電磁開閉弁22FRが設けられており、左前輪用のブレーキ油圧制御管18の中途には、左電磁開閉弁22FLが設けられている。これらの右電磁開閉弁22FRおよび左電磁開閉弁22FLは、何れも、非通電時に開状態にあり、ドライバーによるブレーキペダル12の操作が検出された際に閉状態に切り換えられる常開型電磁弁である。
また、右前輪用のブレーキ油圧制御管16の中途には、右前輪側のマスタシリンダ圧を検出する右マスタ圧力センサ48FRが設けられており、左前輪用のブレーキ油圧制御管18の途中には、左前輪側のマスタシリンダ圧を計測する左マスタ圧力センサ48FLが設けられている。ブレーキ制御装置10では、ドライバーによってブレーキペダル12が踏み込まれた際、ストロークセンサ46によりその踏み込み操作量が検出されるが、これらの右マスタ圧力センサ48FRおよび左マスタ圧力センサ48FLによって検出されるマスタシリンダ圧からもブレーキペダル12の踏み込み操作力を求めることができる。このように、ストロークセンサ46の故障を想定して、マスタシリンダ圧を2つの圧力センサ48FRおよび48FLによって監視することは、フェイルセーフの観点からみて好ましい。
一方、リザーバタンク26には、油圧給排管28の一端が接続されており、この油圧給排管28の他端には、モータ32により駆動されるオイルポンプ34の吸込口が接続されている。オイルポンプ34の吐出口は、高圧管30に接続されており、この高圧管30には、アキュムレータ50とリリーフバルブ53とが接続されている。本実施形態では、オイルポンプ34として、モータ32によってそれぞれ往復移動させられる2体以上のピストン(図示せず)を備えた往復動ポンプが採用される。また、アキュムレータ50としては、ブレーキオイルの圧力エネルギを窒素等の封入ガスの圧力エネルギに変換して蓄えるものが採用される。
アキュムレータ50は、オイルポンプ34によって例えば14〜22MPa程度にまで昇圧されたブレーキオイルを蓄える。また、リリーフバルブ53の弁出口は、油圧給排管28に接続されており、アキュムレータ50におけるブレーキオイルの圧力が異常に高まって例えば25MPa程度になると、リリーフバルブ53が開弁し、高圧のブレーキオイルは油圧給排管28へと戻される。更に、高圧管30には、アキュムレータ50の出口圧力、すなわち、アキュムレータ50におけるブレーキオイルの圧力を検出するアキュムレータ圧センサ51が設けられている。
そして、高圧管30は、増圧弁40FR,40FL,40RR,40RLを介して右前輪のホイールシリンダ20FR、左前輪のホイールシリンダ20FL、右後輪用のホイールシリンダ20RRおよび左後輪用のホイールシリンダ20RLに接続されている。以下、適宜、ホイールシリンダ20FR〜20RLを総称して「ホイールシリンダ20」といい、適宜、増圧弁40FR〜40RLを総称して「増圧弁40」という。増圧弁40は、何れも、非通電時は閉じた状態にあり、必要に応じてホイールシリンダ20の増圧に利用される常閉型の電磁流量制御弁(リニア弁)である。なお、図示されない車両の各車輪に対しては、ディスクブレーキユニットが設けられており、各ディスクブレーキユニットは、ホイールシリンダ20の作用によってブレーキパッドをディスクに押し付けることで制動力を発生する。
また、右前輪のホイールシリンダ20FRと左前輪のホイールシリンダ20FLとは、それぞれ減圧弁42FRまたは42FLを介して油圧給排管28に接続されている。減圧弁42FRおよび42FLは、必要に応じてホイールシリンダ20FR,20FLの減圧に利用される常閉型の電磁流量制御弁(リニア弁)である。一方、右後輪用のホイールシリンダ20RRと左後輪用のホイールシリンダ20RLとは、常開型の電磁流量制御弁である減圧弁42RRまたは42RLを介して油圧給排管28に接続されている。以下、適宜、減圧弁42FR〜42RLを総称して「減圧弁42」という。更に、右前輪、左前輪、右後輪および左後輪のホイールシリンダ20FR〜20RL付近には、それぞれ対応するホイールシリンダ20におけるブレーキオイルの圧力であるホイールシリンダ圧を検出するシリンダ圧センサ44FR,44FL,44RRおよび44RLが設けられている。以下、適宜、シリンダ圧センサ44FR〜20RLを総称して「シリンダ圧センサ44」という。
上述の右電磁開閉弁22FRおよび左電磁開閉弁22FL、増圧弁40FR〜40RL、減圧弁42FR〜42RL、オイルポンプ34、アキュムレータ50等は、ブレーキ制御装置10の油圧アクチュエータ80を構成する。そして、かかる油圧アクチュエータ80は、電子制御ユニット(以下「ECU」という)200によって制御される。ECU200は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、メモリ等を備えるものである。
かかるECU200には、上述の電磁開閉弁22FR,22FL、開閉弁23、増圧弁40FR〜40RL、減圧弁42FR〜42RL、モータ32等が電気的に接続されている。これらの電磁開閉弁22FR,22FL、開閉弁23、増圧弁40FR〜40RL、および減圧弁42FR〜42RLは、ECU200に構築されたバルブ制御部201(図2参照)によってそれぞれ制御される。これに対して、オイルポンプ34を駆動するためのモータ32は、ECU200に構築されたモータ制御部(図示省略)によって制御される。
また、ECU200には、シリンダ圧センサ44FR〜44RLから、ホイールシリンダ20FR〜20RLにおけるホイールシリンダ圧を示す信号が与えられる。更に、ECU200には、ストロークセンサ46からブレーキペダル12の踏み込みストロークを示す信号が与えられ、右マスタ圧力センサ48FRおよび左マスタ圧力センサ48FLからマスタシリンダ圧を示す信号が与えられる。加えて、ECU200には、アキュムレータ圧センサ51からアキュムレータ50におけるブレーキオイルの圧力(以下、適宜「アキュムレータ圧」という)を示す信号が与えられる。
このように構成されるブレーキ制御装置10では、ECU200により、ブレーキペダル12の踏み込みストロークとマスタシリンダ圧とから車両の目標減速度が算出され、算出された目標減速度に応じて各車輪の目標値が求められる。そして、バルブ制御部201によって、各車輪のホイールシリンダ圧が目標値になるように増圧弁40および減圧弁42への制御電流値が定められ、増圧弁40および減圧弁42がフィードバック制御される。また、ブレーキペダル12が踏み込まれてアキュムレータ50内のブレーキオイルが消費されると、ECU200は、アキュムレータ50の圧力が常に所望の範囲内に収まるように、アキュムレータ圧センサ51の検出値に応じてモータ32を作動させてオイルポンプ34を駆動する。これにより、オイルポンプ34は、油圧給排管28を介してリザーバタンク26からブレーキオイルを吸い込み、ブレーキオイルを昇圧させてアキュムレータ50に供給する。
ところで、各シリンダ圧センサ44の検出対象であるホイールシリンダ圧は、それ自体脈動を伴うものであるので、ホイールシリンダ圧を目標値と一致させるためには、各シリンダ圧センサ44の出力から脈動成分(ノイズ成分)を除去する必要がある。この場合、フィルタを用いて各シリンダ圧センサ44の出力から脈動成分をカットすることも考えられるが、ノイズ成分の除去を優先してフィルタのカットオフ周波数を下げすぎると、信号の遅れによって実際のホイールシリンダ圧の変化を良好に把握し得なくなってしまい、制御の応答性が悪化してしまうおそれがある。
また、一般的な車両においては、ホイールシリンダ圧を変化させるための増圧弁40等と各ホールシリンダ20との間の距離がおよそ1mから数mとなるため、かかる距離に起因する油圧伝搬の遅れと、上述の脈動との影響により、各シリンダ圧センサ44の出力が不安定になってしまう。例えば、増圧弁40を開弁させてホイールシリンダ圧を高める際に、図3において破線の丸印で示されるように、増圧開始直後に増圧弁40への制御電流値が減じられた場合、図3において実線の丸印で示されるように、ホイールシリンダ圧は少なくとも保持されているにも拘わらず、シリンダ圧センサ44の出力、すなわち、シリンダ圧センサ44によるホイールシリンダ圧の実測値が低下してしまうことがある。そして、このようなシリンダ圧センサ44によるホイールシリンダ圧の実測値の低下により、その後のシリンダ圧センサ44の出力が更に不安定になってしまう。
このような点に鑑みて、本実施形態のブレーキ制御装置10のECU200には、図2に示されるように、各シリンダ圧センサ44によるホイールシリンダ圧の実測値を補正するためのシリンダ圧補正部202が構築されている。なお、図2では、簡単のために、1体のシリンダ圧センサ44のみが示される。シリンダ圧補正部202には、比較的高いカットオフ周波数をもったローパスフィルタLPFを介して各シリンダ圧センサ44が接続されると共に、バルブ制御部201およびモデル記憶部203とが接続される。本実施形態において、モデル記憶部203には、ECU200のバルブ制御部201から各増圧弁40に対して与えられる指令値としての制御電流値に応じてホイールシリンダ圧の変化勾配の適正範囲を規定するように予め作成された図4に例示されるモデルが記憶させられている。
ここで、上記モデルは、ブレーキ制御装置10が適用対象である車両に組み付けられ、各増圧弁40および各減圧弁42の制御電流値に対する開弁特性の学習が完了した段階で、次のような手順により作成されると好ましい。すなわち、上記モデルは、増圧弁40等の開弁特性の学習後に、ブレーキ負荷の剛性特性が安定化する液圧領域(3〜8MPa)内にある開始圧力からホイールシリンダ圧を所定圧力(例えば+2MPa)だけ増加させた際の圧力の変化勾配を複数の開始圧力について求めることにより作成される。これにより、増圧弁40等への制御電流値に応じたホイールシリンダ圧の変化勾配の適正範囲、すなわち、モデルにより規定されるホイールシリンダ圧の変化勾配の上限と下限とのギャップg(図4参照)をできるだけ狭めることが可能となる。なお、上記モデルは、比較的低いカットオフ周波数をもったフィルタを用いた場合の応答遅れを踏まえた上で、例えば過去一定時間の間における最大の変化勾配をガード値として含むものであってもよい。
また、ECU200には、モデル記憶部203に記憶されているモデルを組み付け後のブレーキ制御装置10の組み付け後の実態に即して補正・更新するモデル補正部204が構築されている。このモデル補正部204には、ホイールシリンダ圧を増圧させる際にシリンダ圧センサ44によってホイールシリンダ圧が検出されると、デジタルフィルタ205を介して各シリンダ圧センサ44からの信号が与えられる。本実施形態において、デジタルフィルタ205は、ホイールシリンダ圧を増圧させる際にのみ機能し、その際に、シリンダ圧センサ44の検出信号に含まれる脈動成分を良好に除去し得るように、比較的低いカットオフ周波数を有するように構成される。
次に、図5を参照しながら、上述のブレーキ制御装置10においてホイールシリンダ圧を増圧させる際にシリンダ圧センサ44によるホイールシリンダ圧の実測値を補正する手順について説明する。
図5は、上述のシリンダ圧補正部202によるホイールシリンダ圧の実測値の補正手順を説明するためのフローチャートであり、同図に示されるルーチンは、増圧弁40を制御してホイールシリンダ圧を増圧させる際に実行される。図5に示されるように、シリンダ圧補正部202は、増圧弁40に対して制御電流が供給されるようになってからシリンダ圧センサ44より信号を受け取ると(S10)、当該シリンダ圧センサ44からの信号に示される値、すなわち、当該シリンダ圧センサ44によるホイールシリンダ圧の実測値を今回値として取得する(S12)。そして、シリンダ圧補正部202は、所定の記憶領域に格納されているホイールシリンダ圧の実測値の前回値(初期値=0)を読み出すと共に、バルブ制御部201により定められた値の制御電流が増圧弁40に供給されたことによるホイールシリンダ圧の変化勾配(上昇勾配)Gを、G=(前回値−今回値)/サンプリング時間Tsとして求める(S14)。
S14にてホイールシリンダ圧の変化勾配Gを求めると、シリンダ圧補正部202は、バルブ制御部201から、増圧弁40に供給された制御電流の値を取得すると共に、モデル記憶部203に記憶されているモデルから、取得した制御電流値に対応した変化勾配の上限値(モデル上限値)を読み出し、S14にて求めた変化勾配Gがモデル上限値を上回っているか否か判定する(S16)。S16にて変化勾配Gがモデル上限値を上回っていると判断すると(S16におけるYes)、変化勾配Gの値をモデル上限値で置き換えると共に、置き換え後の変化勾配Gを示す信号をモデル補正部204に与える(S18)。
すなわち、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配Gがモデル上限値を上回っている場合、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配がモデルにより規定される適正範囲から外れていることになり、その際のシリンダ圧センサ44の出力にはノイズ成分が含まれていると判断することができる。従って、S18の処理を行うと、シリンダ圧補正部202は、S18にて設定された新たな変化勾配Gを用いて、シリンダ圧センサ44によるホイールシリンダ圧の実測値を補正し、補正後のホイールシリンダ圧の実測値をバルブ制御部201に与える(S20)。すなわち、シリンダ圧補正部202は、補正後のホイールシリンダ圧の実測値を、前回値+G×Tsとして算出してバルブ制御部201に出力する。更に、シリンダ圧補正部202は、上記前回値を
前回値=前回値+G×Ts
とし、前回値を補正後のホイールシリンダ圧の実測値で置き換える(S22)。
一方、S16にて変化勾配Gがモデル上限値を上回っていないと判断すると(S16におけるNo)、シリンダ圧補正部202は、モデル記憶部203に記憶されているモデルから、取得した制御電流値に対応した変化勾配の下限値(モデル下限値)を読み出し、S14にて求めた変化勾配Gがモデル下限値を下回っているか否か判定する(S24)。シリンダ圧補正部202は、S24にて変化勾配Gがモデル下限値を下回っていると判断すると(S24におけるYes)、変化勾配Gの値をモデル下限値で置き換えると共に、置き換え後の変化勾配Gを示す信号をモデル補正部204に与える(S26)。
すなわち、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配Gがモデル下限値を下回っている場合も、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配がモデルにより規定される適正範囲から外れていることになり、その際のシリンダ圧センサ44の出力にはノイズ成分が含まれていと判断することができる。従って、S26の処理を行うと、シリンダ圧補正部202は、S26にて設定された新たな変化勾配Gを用いて、シリンダ圧センサ44によるホイールシリンダ圧の実測値を補正し、補正後のホイールシリンダ圧の実測値をバルブ制御部201およびモデル補正部204に出力する(S20)。この場合も、シリンダ圧補正部202は、上記前回値を、
前回値=前回値+G×Ts
とし、前回値を補正後のホイールシリンダ圧の実測値で置き換える(S22)。
このように、ブレーキ制御装置10では、シリンダ圧調整手段としての増圧弁40への制御電流値に応じてホイールシリンダ圧の変化勾配の適正範囲を規定するモデルが予め用意されており、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配Gがモデルから得られる適正範囲から外れている際には、その際のシリンダ圧センサ44の出力にはノイズ成分が含まれていると判断される。そして、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配Gがモデルから得られる適正範囲内にはないと判断された場合には、シリンダ圧補正部202により、上記モデルを用いて、すなわち、ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配Gがモデルから得られる制御電流値に応じた変化勾配の適正範囲に入るように、シリンダ圧センサ44によるホイールシリンダ圧の実測値が補正される。
これにより、ブレーキ制御装置10では、比較的低いカットオフ周波数をもったフィルタ等を用いたり、フィルタの特性をホイールシリンダ圧のレベルに応じて変化させたりすることなくホイールシリンダ圧のノイズ成分(脈動成分)を良好に除くことができるので、当該ノイズ成分の影響を低減させつつ、ホイールシリンダ圧の制御の応答性を良好に維持することが可能となる。そして、ブレーキ制御装置10では、図6において破線の丸印で示されるように、増圧開始直後に増圧弁40への制御電流値が減じられても、図6において実線の丸印で示されるように、シリンダ圧センサ44の出力、すなわち、シリンダ圧センサ44によるホイールシリンダ圧の実測値が低下してしまうことを抑制できるので、外乱の影響を低減化すると共に、その後のシリンダ圧センサ44の出力を安定化させて、ホイールシリンダ圧の推移を目標波形に良好に近づけることが可能となる。
なお、S24にて、変化勾配Gがモデル下限値を下回っていないと判断される場合(S24におけるNo)、S14にて取得された変化勾配Gは、モデルによって規定される適正範囲内に含まれることになる。従って、この場合には、S20におけるホイールシリンダ圧の実測値の補正処理は実行されず、S14にて取得された変化勾配Gをそのまま用いて、上記前回値を、
前回値=前回値+G×Ts
とする処理が行われることになる(S22)。
図7は、ECU200のモデル補正部204による上記モデルの補正・更新処理を説明するためのフローチャートである。
上述のように、増圧弁40に対して制御電流が供給されるようになり、ホイールシリンダ圧の変化勾配Gがモデルから得られる適正範囲から外れている際には、S18またはS26にて変化勾配Gがモデル上限値またはモデル下限値で置き換えられた上で、置き換え後の変化勾配Gを示す信号がモデル補正部204に与えられる。このため、ECU200のモデル補正部204は、シリンダ圧補正部202から変化勾配Gが与えられたか否か判定しており(S30)、 シリンダ圧補正部202から変化勾配Gを受け取っていないと判断する間、S30の判定処理を繰り返す(S30におけるNo)。
また、ホイールシリンダ圧の増圧中にシリンダ圧センサ44によってホイールシリンダ圧が検出されると、モデル補正部204には、デジタルフィルタ205を介して各シリンダ圧センサ44からの信号が与えられる。そして、シリンダ圧補正部202から変化勾配Gを受け取ったと判断すると(S30におけるYes)、モデル補正部204は、デジタルフィルタ205によるフィルタ処理が施されたシリンダ圧センサ44による出力(ホイールシリンダ圧の実測値)と上述の前回値とから、デジタルフィルタ205によって不要成分すなわち脈動成分が除去されたシリンダ圧センサ44の出力から得られるホイールシリンダ圧の基準変化勾配Grを求める(S32)。かかる基準変化勾配Grは、デジタルフィルタ205によって不要成分すなわち脈動成分が十分に除去されたシリンダ圧センサ44の出力から得られるものであるので、予め作成されているモデルがブレーキ制御装置10の組み付け後の実態に即しているか判断する際の基準として採用可能なものである。
そして、S32にて基準変化勾配Gを得ると、モデル補正部204は、シリンダ圧補正部202から受け取った変化勾配Gと、基準変化勾配Grとの偏差の絶対値|G−Gr|が所定の閾値δを上回っているか否か判定する(S34)。S34にて絶対値|G−Gr|が閾値δを上回っていると判断される場合(S34におけるYes)、増圧弁40に供給された制御電流の値に応じたモデル上限値またはモデル下限値が、ブレーキ制御装置10の組み付け後の実態に即してはいないことになる。このため、S34にて肯定判断を行った場合、モデル補正部204は、当該制御電流値に対応しているモデル上限値またはモデル下限値を、S32にて取得した基準変化勾配Grに書き換え、モデル記憶部203に記憶されているモデルを補正・更新する(S36)。
一方、S34にて絶対値|G−Gr|が閾値δ以下であると判断される場合(S34におけるNo)、増圧弁40に供給された制御電流の値に応じたモデル上限値またはモデル下限値は、ブレーキ制御装置10の組み付け後の実態に概ね即していることになる。このため、S34にて否定判断を行った場合、モデル補正部204は、モデル記憶部203に記憶されているモデルを補正・更新することなく、S30移行の処理を繰り返す。
このように、ブレーキ制御装置10では、モデルを用いたシリンダ圧センサ44の実測値の補正と並行して、比較的低いカットオフ周波数をもったデジタルフィルタ205を用いてシリンダ圧センサの出力から不要成分が除去され、デジタルフィルタ205によって不要成分が除去されたシリンダ圧センサ44の出力から、ホイールシリンダ圧の変化勾配の基準値としての基準変化勾配Grが求められる。そして、モデルから得られるホイールシリンダ圧の変化勾配G、すなわち、増圧弁40の制御電流値に対応したモデル上限値またはモデル下限値がホイールシリンダ圧の基準変化勾配Grから乖離している場合には、当該基準変化勾配Grを用いてモデルが補正される。これにより、ブレーキ制御装置10では、ホイールシリンダ圧の制御の応答性を損なうことなく、予め作成されたモデルを組み付け後のブレーキ制御装置の実態に即して適切に補正・更新していくことができるので、ホイールシリンダ圧のノイズ成分をより適正に除去することが可能となる。
本発明によるブレーキ制御装置を示す系統図である。 シリンダ圧センサによるホイールシリンダ圧の実測値を補正するための構成を説明する制御ブロック図である。 一般的なブレーキ制御装置において増圧弁に対する制御電流値を変化させた際のホイールシリンダ圧、シリンダ圧センサの出力およびホイールシリンダ圧の目標波形の推移を示すタイミングチャートである。 シリンダ圧センサによるホイールシリンダ圧の実測値を補正する際に用いられるモデルを例示する模式図である。 シリンダ圧センサによるホイールシリンダ圧の実測値を補正する手順を説明するためのフローチャートである。 本発明によるブレーキ制御装置において増圧弁に対する制御電流値を変化させた際のホイールシリンダ圧、シリンダ圧センサの出力およびホイールシリンダ圧の目標波形の推移を示すタイミングチャートである。 シリンダ圧センサによるホイールシリンダ圧の実測値を補正する際に用いられるモデルを補正・更新する手順を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 ブレーキ制御装置、20FL,20FR,20RL,20RR ホイールシリンダ、40FR,40FL,40RR,40RL 増圧弁、42FR,42FL,42RR,42RL 減圧弁、44FR,44FL,44RR,44RL シリンダ圧センサ、200 ECU、201 バルブ制御部、202 シリンダ圧補正部、203 モデル記憶部、204 モデル補正部、205 デジタルフィルタ。

Claims (4)

  1. ホイールシリンダと、該ホイールシリンダにおけるホイールシリンダ圧を変化させるためのシリンダ圧調整手段と、前記ホイールシリンダ圧を検出するシリンダ圧検出手段と、前記ホイールシリンダ圧が目標値になるように前記シリンダ圧調整手段への制御指令値を定める制御手段とを含むブレーキ制御装置において、
    前記シリンダ圧調整手段への制御指令値に応じてホイールシリンダ圧の変化勾配の適正範囲を規定するように予め作成されたモデルを記憶するモデル記憶手段と、
    前記シリンダ圧調整手段に制御指令値が与えられた際に、前記シリンダ圧検出手段によって検出されるホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配が、前記モデルにより規定される当該制御指令値に応じた前記変化勾配の適正範囲内にあるか否か判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配が前記モデルにより規定される前記適正範囲内にはないと判断された場合に、前記モデルを用いて前記シリンダ圧検出手段によるホイールシリンダ圧の実測値を補正するシリンダ圧補正手段とを備え、
    前記シリンダ圧補正手段は、
    前記ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配が前記モデルにより規定される変化勾配の適正範囲の上限値を上回っている場合には、その実測値の変化勾配の値をその上限値で置き換え、その置き換え後の変化勾配を用いて前記ホイールシリンダ圧の実測値を補正し、その補正後の実測値を前記制御手段に与え、
    前記ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配が前記モデルにより規定される変化勾配の適正範囲の下限値を下回っている場合には、その実測値の変化勾配の値をその下限値で置き換え、その置き換え後の変化勾配を用いて前記ホイールシリンダ圧の実測値を補正し、その補正後の実測値を前記制御手段に与えることを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 前記シリンダ圧検出手段の出力の不要成分を除去するフィルタと、
    前記モデルを用いて前記シリンダ圧検出手段によるホイールシリンダ圧の実測値が補正された際に、前記フィルタによって不要成分が除去された前記シリンダ圧検出手段の出力から得られる前記ホイールシリンダ圧の基準変化勾配と、前記モデルから得られる前記ホイールシリンダ圧の変化勾配とを比較し、比較の結果に応じて、前記基準変化勾配を用いて前記モデルを補正するモデル補正手段とを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  3. 前記モデルは、所定範囲内に定められた開始圧力から前記ホイールシリンダ圧を所定圧力だけ増加させた際の圧力の変化勾配を複数の前記開始圧力について求めることにより作成されることを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ制御装置。
  4. ホイールシリンダと、該ホイールシリンダにおけるホイールシリンダ圧を変化させるためのシリンダ圧調整手段と、前記ホイールシリンダ圧を検出するシリンダ圧検出手段とを用いると共に、前記シリンダ圧調整手段に制御指令値を与えて前記ホイールシリンダ圧が目標値になるようにするブレーキ制御方法において、
    前記シリンダ圧調整手段への制御指令値に応じてホイールシリンダ圧の変化勾配の適正範囲を規定するモデルを予め用意すると共に、前記シリンダ圧調整手段に制御指令値を与えた際に、前記シリンダ圧検出手段によって検出されるホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配が、前記モデルにより規定される当該制御指令値に応じた前記変化勾配の適正範囲内にあるか否か判定し、前記ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配が前記モデルにより規定される前記適正範囲内にはないと判断された場合に、前記モデルを用いて前記シリンダ圧検出手段によるホイールシリンダ圧の実測値を補正し、
    前記ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配が前記モデルにより規定される変化勾配の適正範囲の上限値を上回っている場合には、その実測値の変化勾配の値をその上限値で置き換え、その置き換え後の変化勾配を用いて前記ホイールシリンダ圧の実測値を補正し、前記ホイールシリンダ圧の実測値の変化勾配が前記モデルにより規定される変化勾配の適正範囲の下限値を下回っている場合には、その実測値の変化勾配の値をその下限値で置き換え、その置き換え後の変化勾配を用いて前記ホイールシリンダ圧の実測値を補正し、補正後の実測値を用いて前記制御指令値を演算することを特徴とするブレーキ制御方法。
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