JP4599828B2 - ディスクブレーキのパッドサポート、及びそのパッドサポートを備えるディスクブレーキ - Google Patents
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例えば、特許文献1に係るパッドサポートは、パッドとマウントに挟まれる圧受片と、その圧受片からディスク回転方向に延出する差込片とを有している。そして特許文献1に係る圧受片は、パッドに凸状に形成されたガイド部の先端面と、マウントに凹状に形成された支持部の底面との間に配設されていた。そして圧受片は、パッドのディスク回転方向の移動によって、パッドとマウントとに挟まれて押圧を受ける構成になっていた。
一方、差込片は、ガイド部と支持部の隙間においてディスク回転方向に延出する構成になっていた。
しかしながら従来のパッドサポート(例えば特許文献1に係るパッドサポート)は、この問題を十分に解決する構造を有していなかった。
そこで本発明は、パッドがディスク回転方向に移動した際に、パッドとマウントとに挟まれる圧受片がパッドとマウントに対して面接しやすい(密着しやすい)構成になっているパッドサポートを提供することを課題とする。
請求項1に記載のパッドサポートによると、圧受片と差込片との両片の間には、両片をつなぐつなぎ部が設けられている。そしてつなぎ部には、両片と比べて剛性を落としてつなぎ部の弾性変形を容易とすることで、圧受片の差込片に対する傾動を容易とする傾動促進部が設けられている。
したがってつなぎ部は、傾動促進部によって弾性変形しやすくなっている。そしてつなぎ部によって圧受片が、差込片に対して傾動しやすくなっている。
かくして圧受片は、パッド及びマウントの形状に倣って傾動しやすく、パッドとマウントに対して面接(密着)しやすくなっている。このためブレーキ鳴きの発生が防止され得る。
さらに請求項1に記載の発明によると、パッドサポートとガイド部及び支持部との間に隙間が形成され、圧受片とパッド及びマウントとの間に隙間が形成された場合、パッドがディスク回転方向に力を受けていない時の圧受片とパッド及びマウントとの間の当接面積に比べ、制動時の該当接面積は、圧受片が傾動して圧受片とパッド及びマウントとが密着することにより増大する。
すなわち傾動促進部は、つなぎ部の一部を切欠く切欠き部、あるいはつなぎ部の一部を穴抜きにする穴抜き部である。
かくして傾動促進部は、容易に構成され得る。
すなわちつなぎ部は、穴抜き部と二つの架橋部を有している。そして二つの架橋部は、穴抜き部を挟んだ位置、すなわち穴抜き部よりもディスク側の位置と、穴抜き部よりもディスクから離れた位置に設けられている。
したがって二つの架橋部は、ディスク軸方向に並んだ状態で、圧受片と差込片とを架橋している。そのため圧受片と差込片は、二つの架橋部によってねじれる方向への動きが抑制される。したがって圧受片が差込片に対して安定良く傾動し得る。
したがってパッドは、同一端縁側から二つの押圧を受け得る。そしてこれら押圧は、同一端縁側に生じるため、偶力をほとんど生じさせない。そのためパッドにトルクが生ずることが抑えられる。そのためパッドがマウントに押し当てられる力は、トルクを積極的に発生させていた従来の構造よりも小さくなっている。
かくしてパッドがディスク軸方向に移動する場合の動摩擦力は、従来の構造よりも小さくなる。そのためパッドがマウントに対してディスク軸方向に移動しやすくなっている。またパッドは、二つの押圧受部によってディスク回転方向への移動が規制されるため、安定良くディスク回転方向への移動が規制され得る。
したがって傾動促進部を有する一つのつなぎ部または傾動促進部を有する二つのつなぎ部によって、二つの圧受片のそれぞれが、パッドとマウントに対して面接(密着)しやすくなる。かくしてブレーキ鳴きが発生しにくくなる。
また二つの圧受片のそれぞれが、パッドおよびマウントに面接(密着)しやすいため、パッドの同一端縁に設けられた二つの押圧受部がそれぞれ圧受片を介してマウントから安定良く押圧を受け得る。
本発明の実施の形態1を図1〜10にしたがって説明する。
ディスクブレーキ1は、図1に示すように浮動型ディスクブレーキであって、一対のパッド4とマウント2とキャリパ3を有している。そしてパッド4とマウント2の間には、図2に示すようにパッドサポート5が設けられている。
マウント2は、図1に示すように車両に取付けられ、ディスクDの車両インナ側と、車両アウタ側のそれぞれにおいてパッド4を一つずつ支持する。
またキャリパ3は、図3に示すようにインナ側にピストン30を有し、アウタ側に爪31を有している。そしてピストン30がインナ側のパッド4をディスクDに押圧する。そしてキャリパ本体がその反力によって車両内側に移動し、キャリパ本体とともに爪31が移動する。これにより爪31がアウタ側のパッド4をディスクDに押圧する。
摩擦材40は、ディスクDに押圧されて、ディスクDに対して摺接することで、ディスクDに摩擦力を付与する。
裏板41は、金属製または樹脂製であって、摩擦材40の裏面に取付けられている。裏板41は、ディスク回転方向の両端縁、すなわちディスク回出側(図2左側)とディスク回入側(図2右側)の端縁のそれぞれに、ガイド部42と押圧受部43,44とを有している。
また支持部20は、ディスク軸方向(パッド4の厚み方向)に対して延出している。したがってガイド部42は、支持部20によってディスク軸方向に移動可能に支持されている。
またガイド部42は、図2に示すようにパッド4の図心45に対応した位置に設けられている。すなわちパッド4の図心45とディスクDの軸中心とを結んだ線に対して直交する直交線上、換言するとパッド4の図心におけるディスク回転接線46上に設けられている。
また外側の押圧受部43と内側の押圧受部44は、同一平面上(同一直線上)に形成されている。そしてその平面は、図心45とディスク中心とを結んだ線47と平行で、かつパッド4の厚み方向に対して垂直な面であることが好ましい。
支持受面21,22は、パッド4がディスク回転方向Rに移動した際に、パッドサポート5を介してパッド4の押圧受部43,44から面圧(押圧)を受ける。
また外側の支持受面21と内側の支持受面22は、同一平面上に形成されている。一方、前記したようにパッド4側の押圧受部43,44も一平面上に形成されている。したがってパッド4がマウント2に対してディスク径方向Nにずれた際にも押圧受部43,44は、支持受面21,22に対して確実に押圧を受け得る。
これにより支持受面21,22は、パッド4のディスク回転方向Rの移動を安定よく規制し得る。すなわちパッド4がディスクDに摺接した場合、パッド4は、図心45におけるディスク回転接線46方向に移動する。そして支持受面21,22は、その移動方向に対して直交している。かくしてパッド4のディスク回転方向Rの移動は、移動方向に対して真正面から規制され得る。そのためパッド4の移動が規制された際にパッド4に回転力(トルク)が生じることが防止される。
パッドサポート5は、図4に示すように一枚の板バネから形成されており、圧受片50,54、差込片51,53、連結片52及び弾性体60,61を一体に有している。そして圧受片50(54)と差込片51(53)の両片の間には、両片をつなぐつなぎ部57(58)が形成されている。
差込片51,53は、圧受片50,54の一端縁に立設されている。一方、差込片51,53は、圧受片50,54の一端縁からディスク回転方向Rに延出している。
穴抜き部57aは、つなぎ部57の中央寄りの一部を穴抜きにした構成であり、長穴状に形成されている。
架橋部57bは、穴抜き部57aよりもディスクD側にて、圧受片50と差込片51とを架橋している。一方、架橋部57cは、穴抜き部57aよりもディスクDから離れた位置にて、圧受片50と差込片51とを架橋している。そして架橋部57b,57cは、ディスク軸方向に並んだ状態で圧受片50と差込片51とを架橋している。
したがってつなぎ部57,58は、穴抜き部57a,58aによって剛性が落とされた構成になっている。そして圧受片50,54と差込片51,53との間に曲げ力が加わると、架橋部57b,57c(58b,58c)に曲げ力が集中し、架橋部57b,57c(58b,58c)に加わる応力が大きくなる。そのため架橋部57b,57c(58b,58c)は、曲げ力によって容易に弾性変形される。
換言すると、つなぎ部57,58は、穴抜き部57a,58aによって弾性変形が促進されている。そして穴抜き部57a,58aによって圧受片50,54が差込片51,53に対して傾動容易になっている(傾動促進されている)。
湾曲部60a,61aは、差込片51,53の一端側から湾曲状に延出し、差込片51,53側へ折返すように延出している。弾性片60b,61bは、湾曲部60a,61aの先端から差込片51,53(ディスクD)に向けて延出している。そして弾性片60b,61bは、図6に示すように差込片51,53に対して斜めに延出し、差込片51,53に対して傾斜角60c,61cを有している。
換言すると、弾性体60,61とガイド部42の間には、弾性体60,61の弾性力によってガイド部42をディスクDから離間させる方向に付勢する付勢構造が設けられている。
また弾性片60bの傾斜角60cは、図9に示すように弾性片61bの傾斜角61cよりも大きい。そのため弾性片60bは、弾性片61bよりも強くガイド部42をディスクDから離間させる方向に付勢する。これによりガイド外面42a側がガイド内面42b側よりも多くディスクDから離間する。そしてパッド4は、図10に示すようにディスク離間方向(パッド4厚み方向)に傾倒した状態でディスクDから離間し、ディスク外周側がディスク中心側よりも多く離間する。
一方、弾性体61は、ガイド部42のディスク中心側のガイド内面42bと、差込片53との間に弾性変形された状態で設置されている。したがって弾性体61(外側付勢の弾性体)は、ガイド内面42bをディスク外周側に付勢している。
連結片52は、図4に示すように差込片51,53の奥側先端同士を連結した構成になっている。そして連結片52には、支持部(20)側に延出する二つの取付部55,56が設けられている。そして取付部55,56がマウント2に掛止められることで(図2参照)、パッドサポート5がマウント2に取付けられている。
パッド4をディスクDに向けて押圧した場合は、パッド4とディスクDとの間に摩擦が生じ、パッド4がディスク回転方向Rに力を受ける。そしてパッド4が、図6に示すようにディスク回転方向Rに移動する。かくしてパッド4の押圧受部43,44がパッドサポート5を介してマウント2の支持受面21,22から押圧を受ける。
すなわち圧受片50,54と差込片51,53との両片の間には、両片をつなぐつなぎ部57,58が設けられている。そしてつなぎ部57,58には、つなぎ部57,58の剛性を落として、つなぎ部57,58の弾性変形を容易とする穴抜き部(傾動促進部)57a,58aが設けられている。
したがってつなぎ部57,58は、穴抜き部57a,58aによって弾性変形しやすくなっている。そして圧受片50,54は、つなぎ部57,58によって差込片51,53に対して傾動しやすくなっている。
かくして圧受片50,54は、図6に示すようにパッド4及びマウント2の形状に倣って傾動しやすく、パッド4とマウント2に対して面接(密着)しやすくなっている。このためブレーキ鳴きの発生が防止され得る。
したがって二つの架橋部57b,57c(58b,58c)は、ディスク軸方向に並んだ状態で、圧受片50(54)と差込片51(53)とを架橋している。そのため圧受片50(54)と差込片51(53)は、二つの架橋部57b,57c(58b,58c)によってねじれる方向への動きが抑制される。したがって圧受片50(54)が差込片51(53)に対して安定良く傾動し得る。
またねじれが生じた場合は、二つの架橋部57b,57c(58b,58c)がねじれ方向の力を分散して受け得る。したがって架橋部57b,57c(58b,58c)は、ねじれ方向の力に対して破損しにくい。
したがってパッド4は、同一端縁側から二つの押圧を受け得る。そしてこれら押圧は、同一端縁側に生じるため、偶力をほとんど生じさせない。そのためパッド4にトルクが生ずることが抑えられる。そのためパッド4がマウント2に押し当てられる力は、トルクを積極的に発生させていた従来の構造よりも小さくなっている。
かくしてパッド4がディスク軸方向に移動する場合の動摩擦力は、従来の構造よりも小さくなる。そのためパッド4がマウント2に対してディスク軸方向に移動しやすくなっている。またパッド4は、二つの押圧受部43,44によってディスク回転方向Rへの移動が規制されているため、安定良くディスク回転方向Rへの移動が規制され得る。
したがって穴抜け部57a,58aを有するつなぎ部57,58によって、二つの圧受片50,54のそれぞれが、図6に示すようにパッド4とマウント2に対して面接(密着)しやすい。かくしてブレーキ鳴きが発生しにくくなる。
また二つの圧受片50,54のそれぞれが、パッド4およびマウント2に面接(密着)しやすいため、パッド4の同一端縁に設けられた二つの押圧受部43,44がそれぞれ圧受片50,54を介してマウント2から安定良く押圧を受け得る。
実施の形態2を図11にしたがって説明する。
実施の形態2は、実施の形態1とほぼ同様に形成されている。しかし実施の形態2に係るパッドサポート5は、図4に示すつなぎ部57,58に代えて、図11に示すつなぎ部70,71を有している点が実施の形態1と異なっている。以下、実施の形態1と相違する点を中心に実施の形態2について説明する。
つなぎ部70(71)は、切欠き部(傾動促進部)70a,70b(71a,71b)と架橋部70c(71c)とを備えている。
切欠き部70a,70b(71a,71b)は、つなぎ部70(71)の端部を切欠いた構成になっている。そして一の切欠き部70a(71a)が、ディスクD側の端部に形成されており、他の切欠き部70b(71b)が、ディスクDから離間した側の端部に形成されている。
したがってつなぎ部70,71は、切欠き部70a,70b(71a,71b)によって剛性が落とされた構成になっている。そして圧受片50,54と差込片51,53との間に曲げ力が加わると、架橋部70c(71c)に曲げ力が集中し、架橋部70c(71c)に加わる応力が大きくなる。そのため架橋部70c(71c)は、曲げ力によって容易に弾性変形され得る構成になっている。
実施の形態3を図12〜15にしたがって説明する。
実施の形態3は、実施の形態1とほぼ同様に形成されている。しかし実施の形態3に係るパッドサポート8は、図12に示すように圧受片80と弾性体84とを一つずつ備えている点が実施の形態1と異なっている。また実施の形態3に係るパッド4は、図14に示すようにガイド部42を有する位置が実施の形態1と異なっている(図2参照)。
以下、実施の形態1と相違する点を中心に実施の形態3について説明する。
つなぎ部85は、図12,13に示すように穴抜き部(傾動促進部)85aと架橋部85b,85cとを備えている。
穴抜き部85aは、つなぎ部85の中央寄りの一部を穴抜きにした構成であり、長穴状に構成されている。
弾性体84は、図12に示すように湾曲部84aと弾性片84bを一体に有している。
湾曲部84aは、差込片83の一端側から湾曲状に延出し、差込片83側へ折返すように延出している。弾性片84bは、湾曲部84aの先端から差込片83(ディスク)に向けて延出している。そして弾性片84bは、差込片83に対して斜めに延出し、差込片83に対して傾斜角を有している。
またパッド4は、ガイド部42よりもディスク外周側に押圧受部43を有し、ガイド部42よりもディスク中心側には押圧受部を有していない。
マウント2は、ガイド部42に対応する位置に凹状の支持部20を有し、支持部20よりもディスク外周側に支持受面21を有している。
次に、図14,15にしたがってパッド4をディスクに押圧した場合の状態について説明する。
ところでパッドサポート8は、製造上、寸法誤差が生じ得る。そして図15に示すようにパッドサポート8とガイド部42との間、およびパッドサポート8と支持部20との間に隙間が形成される場合がある。しかしパッドサポート8のつなぎ部85は、弾性変形しやすい構成である。そのため圧受片80がパッド4から押圧を受けた際には、つなぎ部85を傾動中心として圧受片80が差込片81に対して容易に傾動する。かくして圧受片80が、図14に示すようにパッド4とマウント2の形状に倣った角度に傾動し、圧受片80が、パッド4とマウント2に対し面接(密着)しやすい。
実施の形態4を図16,17にしたがって説明する。
実施の形態4は、実施の形態3とほぼ同様に形成されている。しかし実施の形態4に係るパッドサポート8は、図12に示すつなぎ部85に代えて、図16に示すつなぎ部86を有している点が実施の形態3と異なっている。以下、実施の形態3と相違する点を中心に実施の形態2について説明する。
パッドサポート8は、図16に示すように一枚の板バネから形成されており、圧受片80、差込片81、連結片82、差込片83及び弾性体84を一体に有している。そして圧受片80と差込片81の両片の間には、両片をつなぐつなぎ部86が形成されている。
切欠き部86a,86bは、つなぎ部86の端部を切欠いた構成になっている。そして一の切欠き部86aが、ディスク側の端部に形成されており、他の切欠き部86bが、ディスクDから離間した側の端部に形成されている。
架橋部86cは、圧受片80と差込片81とをディスク軸方向の略中央位置にて架橋する構成になっている。
したがってつなぎ部86は、切欠き部86a,86bによって剛性が落とされた構成になっている。そして圧受片80と差込片81との間に曲げ力が加わると、架橋部86cに曲げ力が集中し、架橋部86cに加わる応力が大きくなる。そのため架橋部86cは、曲げ力によって容易に弾性変形され得る構成になっている。
本発明は、実施の形態1〜4に限定されず、以下の形態であってもよい。
(1)すなわち実施の形態1〜4に係るパッドサポートのつなぎ部は、傾動促進部として穴抜き部あるいは切欠き部を有していた。しかし傾動促進部がつなぎ部の厚みを薄くする厚み落とし部、あるいは厚み方向に切欠きを設けた厚み方向切欠き部などで構成される形態であってもよい。
(2)また実施の形態1,2に係るパッドサポートは、二つのつなぎ部を有し、両つなぎ部に傾動促進部(穴抜き部、切欠き部)が設けられていた。しかし二つのつなぎ部の内のいずれか一つのみに傾動促進部が設けられる形態であってもよい。この場合においても、二つの圧受片は、一つの傾動促進部によってパッドに対して傾動しやすい。そして傾動することで二つの圧受片がパッドおよびマウントに対して密着しやすい。
(3)また実施の形態1〜4に係るパッドは、凸状のガイド部を有し、マウントには凹状の支持部が形成されていた。しかしパッドが凹状のガイド部を有し、マウントに凸状の支持部が形成される形態であってもよい。
2…マウント
3…キャリパ
4…パッド
5,8…パッドサポート
20…支持部
21,22…支持受面
42…ガイド部
43,44…押圧受部
50,54,80…圧受片
51,53,81,83…差込片
52,82…連結片
57b,57c,58b,58c,70c,85b,85c,86c…架橋部
57,58,70,71,85,86…つなぎ部
57a,58a,85a…穴抜き部(傾動促進部)
70a,70b,86a,86b…切欠き部(傾動促進部)
Claims (4)
- パッドとマウントの両部材が直接当たることを防止するために、前記両部材の間に設けられ、かつ前記パッドのディスク回転方向の移動によって、前記両部材に挟まれる圧受片と、その圧受片からディスク回転方向に延出する差込片とを有し、その差込片は、前記パッドのディスク回転方向の端縁に設けられたガイド部と、そのガイド部をディスク軸方向に摺動可能に支持する前記マウントの支持部との間において、ディスク回転方向に延出する構成になっているディスクブレーキのパッドサポートであって、
前記圧受片と前記差込片との両片の間には、前記両片をつなぐつなぎ部が設けられており、前記つなぎ部には、前記両片と比べて剛性を落として前記つなぎ部の弾性変形を容易とすることで、前記圧受片の前記差込片に対する傾動を容易とする傾動促進部が設けられており、
前記パッドサポートと前記ガイド部及び前記支持部との間に隙間が形成され、前記圧受片と前記パッド及び前記マウントとの間に隙間が形成された場合、前記パッドがディスク回転方向に力を受けていない時の前記圧受片と前記パッド及び前記マウントとの間の当接面積に比べ、制動時の該当接面積は、前記圧受片が傾動して前記圧受片と前記パッド及び前記マウントとが密着することにより増大することを特徴とするディスクブレーキのパッドサポート。 - 請求項1に記載のディスクブレーキのパッドサポートであって、
傾動促進部は、つなぎ部の一部を切欠く切欠き部、あるいはつなぎ部の一部を穴抜きにする穴抜き部であることを特徴とするディスクブレーキのパッドサポート。 - 請求項2に記載のディスクブレーキのパッドサポートであって、
つなぎ部は、穴抜き部から成る傾動促進部と、前記穴抜き部よりもディスク側において圧受片と差込片とを架橋する架橋部と、前記穴抜き部よりもディスクから離れた位置において前記圧受片と前記差込片とを架橋する架橋部とを備えた構成になっていることを特徴とするディスクブレーキのパッドサポート。 - 請求項1から3のいずれかに記載のパッドサポートと、そのパッドサポートを間に挟むパッドとマウントとを備えるディスクブレーキであって、
前記パッドのディスク回出側の一端縁には、前記パッドがディスク回転方向に移動した際に、ガイド部よりもディスク外周側において前記マウント側から押圧を受ける外側の押圧受部と、前記ガイド部よりもディスク中心側において前記マウント側から押圧を受ける内側の押圧受部とが形成されており、これら同一端縁に形成された両押圧受部によって、前記パッドの前記ディスク回転方向への移動が規制される構成になっており、
前記パッドサポートは、前記パッドの外側の押圧受部と前記マウントとに挟まれる外側の圧受片と、前記パッドの内側の押圧受部と前記マウントとに挟まれる内側の圧受片とを備え、かつ、前記各圧受片からディスク回転方向に延出する差込片と、前記各圧受片と前記各差込片とをつなぐつなぎ部とを備え、少なくとも一つの前記つなぎ部に傾動促進部が設けられていることを特徴とするディスクブレーキ。
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