JP2001153162A - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JP2001153162A
JP2001153162A JP33858199A JP33858199A JP2001153162A JP 2001153162 A JP2001153162 A JP 2001153162A JP 33858199 A JP33858199 A JP 33858199A JP 33858199 A JP33858199 A JP 33858199A JP 2001153162 A JP2001153162 A JP 2001153162A
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disk
friction
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篤史 秋山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パッドスプリングを取付部材の腕部に対して
安定的に取付けることにより、ブレーキの引き摺り等を
防止してブレーキ性能の向上を図る。 【解決手段】 パッドスプリング10の案内板部14を
取付部材2のパッド案内部4内に嵌合し、パッド押圧板
部17を摩擦パッド8に弾性的に当接させる。また、パ
ッドスプリング10のパッド受板部16を案内板部14
から折曲げることにより形成し、その折曲げ角度を自由
状態で90°よりも大きく100°以下の角度に定め
る。これにより、パッドスプリング10を取付部材2に
取付けた状態では、パッド受板部16が取付部材2のト
ルク受部5に面接触する。従って、摩擦パッド8からの
反力に対してパッドスプリング10の取付状態を安定化
でき、その位置ずれ等によるブレーキの引き摺り等を防
止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両等に
制動力を付与するのに好適に用いられるディスクブレー
キに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等の車両に設けられるデ
ィスクブレーキは、ディスクの周方向に離間して該ディ
スクを軸方向に跨ぐ一対の腕部を有し、前記各腕部には
凹溝状のパッド案内部とトルク受部とが設けられた取付
部材と、該取付部材の各パッド案内部内に挿入される凸
部を有し、キャリパによって前記ディスクの表面に押圧
されることによりディスクに制動力を付与する一対の摩
擦パッドと、該各摩擦パッドを取付部材の各腕部間で弾
性的に支持すべく、取付部材の各腕部側に取付けられた
一対のパッドスプリングとを含んで構成されている(例
えば、特開平8−226470号公報等)。
【0003】この種の従来技術によるディスクブレーキ
は、車両の運転者等がブレーキ操作を行ったときに、キ
ャリパのインナ側に設けたピストンを外部からの液圧供
給によりディスク側に摺動させ、インナ側の摩擦パッド
をディスクに押圧する。そして、キャリパは、このとき
の反力で取付部材に対して摺動変位し、そのアウタ爪部
とピストンとの間で各摩擦パッドをディスクの両面に押
圧することにより、ディスクに両面側から制動力を付与
するものである。
【0004】ここで、取付部材の各腕部にはトルク受部
が設けられ、該トルク受部は、ブレーキ操作時に摩擦パ
ッドが当接することによってディスクからの回転力を受
承するものである。そして、トルク受部は、凹溝からな
るパッド案内部に隣接してディスクの周方向に突出し、
パッド案内部の周壁の一部を構成している。
【0005】また、パッドスプリングは、例えばばね性
を有する金属板等をプレス加工することにより形成され
ている。そして、パッドスプリングは、腕部のパッド案
内部内に嵌合するようにコ字状に折曲げて形成され前記
摩擦パッドの凸部を前記パッド案内部と共にディスクの
軸方向に案内する案内板部と、該案内板部の端部側から
前記トルク受部側に向けて折曲げられることにより形成
され前記トルク受部との間で摩擦パッドを受承するパッ
ド受板部と、該パッド受板部の先端側から前記摩擦パッ
ド側に向けてさらに折曲げられることにより形成され前
記摩擦パッドを弾性的に押圧するパッド押圧板部とを有
している。
【0006】そして、パッドスプリングは、コ字状をな
す案内板部が腕部のパッド案内部内に嵌合され、この状
態でパッド押圧板部により摩擦パッドを押圧してその凸
部を案内板部に弾性的に摺接させることにより、摩擦パ
ッドを弾性的に支持しつつ軸方向に案内するものであ
る。
【0007】この場合、従来技術のパッドスプリング
は、腕部から取外して自由状態としたときに、そのパッ
ド受板部が案内板部の端部側に対してほぼ90°の角度
で折曲げられることにより形成されている。そして、パ
ッドスプリングの取付時には、その案内板部を腕部のパ
ッド案内部内に嵌合すると、パッド受板部は、トルク受
部の表面に沿って延びるように配置される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、パッドスプリングのパッド受板部を自由状
態で案内板部に対してほぼ90°の角度で折曲げること
により形成し、腕部への取付時には、パッドスプリング
の案内板部を腕部のパッド案内部内に嵌合し、パッド受
板部をトルク受部の表面上に配置する構成としている。
【0009】しかし、パッドスプリングを摩擦パッドと
共に腕部に取付けた状態では、そのパッド押圧板部が摩
擦パッドからの反力を受けるため、この反力がパッド受
板部に伝わることにより、パッド受板部は、トルク受部
の表面から部分的に浮上がるように弾性変形することが
ある。
【0010】そして、この状態でブレーキ操作時を行う
と、ディスクの回転力等が摩擦パッドを介してパッドス
プリングに付加されることにより、パッドスプリングの
案内板部は取付部材のパッド案内部から外れる方向に位
置ずれし易くなる。
【0011】このため、従来技術では、ブレーキ操作時
に案内板部が取付部材の腕部に対して位置ずれし、パッ
ドスプリング全体が腕部に対して傾くように摩擦パッド
側へと変位するばかりでなく、この状態では摩擦パッド
とパッドスプリングとの間の摺動抵抗が増大してしま
い、ブレーキ操作を解除したときに摩擦パッドがディス
クから十分に離れずにブレーキの「引き摺り」等が生じ
易くなるという問題がある。
【0012】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、パッドスプリングの案
内板部を腕部のパッド案内部内に安定して嵌合させるこ
とができ、ブレーキ操作時にパッドスプリングが腕部に
対して変位するのを抑え、ブレーキの引き摺り等を抑制
できるようにしたディスクブレーキを提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、ディスクの周方向に離間して該ディス
クを軸方向に跨ぐ一対の腕部を有し、前記各腕部には凹
溝状のパッド案内部とトルク受部とが設けられた取付部
材と、該取付部材の各パッド案内部内に挿入される凸部
を有し、キャリパによって前記ディスクの表面に押圧さ
れる摩擦パッドと、該摩擦パッドを前記取付部材の各腕
部間で弾性的に支持すべく、前記取付部材の各腕部側に
取付けられた一対のパッドスプリングとからなるディス
クブレーキに適用される。
【0014】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、パッドスプリングは、前記腕部のパッド案内部
内に嵌合するようにコ字状に折曲げて形成され前記摩擦
パッドの凸部をディスクの軸方向に案内する案内板部
と、該案内板部の端部側から前記トルク受部側に向けて
折曲げられることにより形成され前記トルク受部との間
で摩擦パッドを受承するパッド受板部と、該パッド受板
部の先端側から前記摩擦パッド側に向けてさらに折曲げ
られることにより形成され前記摩擦パッドを弾性的に押
圧するパッド押圧板部とを有し、パッド受板部は案内板
部に対する折曲げ角度を、前記パッドスプリングを腕部
から取外して自由状態としたときに、90°よりも大き
く100°以下となる角度に設定する構成としたことに
ある。
【0015】このように構成することにより、パッドス
プリングを摩擦パッドと共に腕部に取付けた状態では、
摩擦パッドからの反力がパッドスプリングのパッド押圧
板部を介してパッド受板部に加わると、パッド受板部は
弾性変形することによりトルク受部の外側にほぼ全長に
亘って当接(面接触)した状態となる。このため、摩擦
パッドからの反力によりパッドスプリングのパッド受板
部がトルク受部から部分的に浮上がるように変形するの
を防止できる。そして、ブレーキ操作時にあっても、案
内板部をパッド案内部内で安定した嵌合状態に保持で
き、摩擦パッドとパッドスプリングとの摺動抵抗を小さ
く抑えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
車両用のディスクブレーキを、添付図面に従って詳細に
説明する。
【0017】1は車両の車輪と共に図1中の矢示A方向
に回転するディスク、2は該ディスク1のインナ側に設
けられる取付部材で、該取付部材2は、図1、図2に示
す如く、ディスク1の回転方向(周方向)に離間してデ
ィスク1の外周を跨ぐように軸方向に延びた一対の腕部
2A,2Aと、該各腕部2Aの基端側を連結して設けら
れ、車両の非回転部分に固定される連結部2B等とから
構成されている。
【0018】そして、各腕部2Aの先端側には、これら
の間を連結する弓形状の補強ビーム2Cが一体形成され
ている。また、各腕部2Aには、図3に示す如く、後述
する摺動ピン7用のピン穴2Dがそれぞれ設けられてい
る。また、腕部2Aには、ディスク1が回転可能に配置
されるディスクパス部3が設けられ、その上側壁面3A
はディスク1の周方向に沿って切欠くように形成されて
いる。さらに、腕部2Aには、後述のパッド案内部4と
トルク受部5とが設けられている。
【0019】4,4,…は取付部材2の各腕部2Aに設
けられたパッド案内部で、該各パッド案内部4は、図3
に示す如く、ディスク1の軸方向に延びる断面略凹形状
の溝部として形成され、ディスクパス部3の軸方向両側
に位置して各腕部2Aの基端側(インナ側)および先端
側(アウタ側)にそれぞれ配設されている。そして、パ
ッド案内部4は、図3中の上,下に位置して平行に配設
された上側壁面4A,下側壁面4Bを有し、これらの壁
面4A,4B間で後述の摩擦パッド8をディスク1の軸
方向に案内するものである。
【0020】5,5,…は取付部材2の各腕部2Aに設
けられたトルク受部で、該各トルク受部5は、各パッド
案内部4の下側に隣接してそれぞれ配置され、ディスク
1の周方向に突出すると共に、その上面側部位はパッド
案内部4の下側壁面4Bとなっている。また、トルク受
部5の突出端側となる表面5Aは、パッド案内部4の下
側壁面4Bに対してほぼ直角な面として形成されてい
る。
【0021】そして、ブレーキ操作時には、摩擦パッド
8がディスク1の回転力により引摺られて、ディスク1
の回転方向出口側となるトルク受部5の表面5Aに当接
し、これにより回転方向出口側のトルク受部5は、摩擦
パッド8と後述するパッドスプリング10のパッド受板
部16とを介してディスク1の回転力を受承するもので
ある。
【0022】6は取付部材2に摺動可能に支持されたキ
ャリパで、該キャリパ6は、図1、図2に示す如く、デ
ィスク1のインナ側に設けられたインナ脚部6Aと、取
付部材2の各腕部2A間でディスク1の外周側を跨ぐよ
うに該インナ脚部6Aからディスク1のアウタ側へと延
設されたブリッジ部6Bと、該ブリッジ部6Bの先端側
からディスク1のアウタ側に延設され、先端側が三つ又
状に分岐したアウタ脚部6Cとを含んで構成されてい
る。
【0023】ここで、インナ脚部6Aには、ピストンが
摺動可能に挿嵌されるシリンダ(いずれも図示せず)が
設けられている。また、インナ脚部6Aには、図2中の
左,右に向けて一対の取付部6D,6Dが突設され、該
各取付部6Dには、摺動ピン7がボルト7A等を用いて
それぞれ一体に設けられている。
【0024】そして、キャリパ6は、各摺動ピン7の先
端側が取付部材2の各ピン穴2D内に摺動可能に挿嵌さ
れることにより、これらの摺動ピン7を介して取付部材
2の各腕部2Aに取付けられ、ディスク1の軸方向に摺
動可能となっている。
【0025】8,8はディスク1の両面側に配設された
インナ側およびアウタ側の摩擦パッドで、該各摩擦パッ
ド8は、図1ないし図3に示す如く、ディスク1の周方
向に延びた略扇形の平板状に形成され、その裏面側には
裏金9(一方のみ図示)が重なり合うように固着されて
いる。
【0026】また、裏金9の長さ方向両端側には凸部と
しての耳部9A,9Aが突設され、該各耳部9Aは、後
述するパッドスプリング10の案内板部14を介して取
付部材2の各パッド案内部4内に挿嵌されている。そし
て、各摩擦パッド8は、裏金9の各耳部9Aがパッド案
内部4に沿って摺動可能に案内され、ブレーキの操作時
には、ディスク1に制動力を付与すべく、キャリパ6に
よってディスク1の両面に押圧されるものである。
【0027】10,10は取付部材2の各腕部2Aに取
付けられた一対のパッドスプリングで、該各パッドスプ
リング10は、図3ないし図5に示す如く、従来技術と
ほぼ同様に、ばね性を有するステンレス鋼板等をプレス
加工して折曲げることにより一体形成され、後述の連結
部11、案内板部14,14、パッド受板部16,1
6、パッド押圧板部17,17等によって構成されてい
る。
【0028】しかし、本実施の形態によるパッドスプリ
ング10は、図4、図5に示す如く取付部材2から取外
して自由状態としたときに、案内板部14の下板14B
に対するパッド受板部16の折曲げ角度θ1 が、後述の
如く従来技術よりも大きな角度となるように予め形成さ
れている。
【0029】11はパッドスプリング10の各案内板部
14等を連結する連結部で、該連結部11は、取付部材
2の腕部2A内側面に係合するように略「く」字状に屈
曲して形成され、ディスク1の外周側を跨ぐように軸方
向に延設されると共に、その長さ方向両端側には、ディ
スク1の径方向内向きに延びた一対の平板部12,12
が一体形成されている。
【0030】また、連結部11の長さ方向中間部には、
図3に示す如く、ディスクパス部3の上側壁面3Aに沿
って略「く」字状に折曲げられた係合板部13が一体形
成されている。そして、係合板部13は、ディスクパス
部3に係合されることにより、パッドスプリング10を
取付部材2の対してディスク1の軸方向に位置決めして
いる。
【0031】14,14は連結部11の両端側に各平板
部12を介して設けられた案内板部で、該各案内板部1
4は、平板部12の先端側から略コ字状に折曲げられる
ことにより形成されている。そして、案内板部14は、
パッド案内部4の上側壁面4A,下側壁面4Bに係合す
る上板14A,下板14Bと、これらの上板14Aと下
板14Bとの間を連結する中間板14Cとからなり、パ
ッド案内部4内に嵌合されている。
【0032】また、各案内板部14には、図4に示す如
く、その上板14Aから中間板14Cに亘って略コ字形
状の切込みを入れることにより、下板14Bと中間板1
4Cとの間の角隅側から上板14A側に向けて延びる舌
片部15が設けられている。そして、舌片部15の先端
部15Aは略L字状に屈曲した自由端となり、パッド案
内部4の上側壁面4Aに締代をもって弾性的に係合して
いる。
【0033】これにより、舌片部15の先端部15A
は、図6に示す如く、パッド案内部4の上側壁面4Aを
付勢力F2 をもってほぼ垂直に付勢し、その反力によっ
て案内板部14の下板14Bをパッド案内部4の下側壁
面4Bに向けて強く押付け、案内板部14をパッド案内
部4に当接状態で固定するものである。
【0034】16,16は案内板部14の下板14Bに
一体形成されたパッド受板部で、該各パッド受板部16
は、基端側16Aが下板14Bの端部側からトルク受部
5側に向けて折曲げられることにより形成され、先端側
16Bがトルク受部5の表面5Aに沿って延びている。
そして、ブレーキ操作時には、ディスク1の回転方向出
口側に位置するパッドスプリング10のパッド受板部1
6がトルク受部5との間で摩擦パッド8を受承する構成
となっている。
【0035】ここで、パッド受板部16は、図4、図5
に示す如く、パッドスプリング10を取付部材2から取
外して自由状態としたときに、案内板部14の下板14
Bに対し所定の折曲げ角度θ1 をもって形成されてい
る。
【0036】そして、この折曲げ角度θ1 は、例えば9
0°よりも大きく100°以下となる角度(90<θ1
≦100)、好ましくは93〜99°の範囲内となる角
度(93≦θ1 ≦99)として定められ、後述の図7中
に比較例として示す従来技術の折曲げ角度θ1 ′(90
°)よりも大きく設定されている。
【0037】これにより、パッドスプリング10を取付
部材2の腕部2Aに取付けたときには、図6に示す如
く、パッド受板部16が摩擦パッド8からの反力F1 に
より弾性変形し、このときパッド受板部16は、基端側
16Aと先端側16Bとの間でほぼ全長に亘ってトルク
受部5の表面5Aに当接(面接触)した状態となってい
る。
【0038】17,17はパッド受板部16の先端側1
6Bから摩擦パッド8側に向けて折曲げられることによ
り形成されたパッド押圧板部で、該パッド押圧板部17
は、図3に示す如く、その先端側が裏金9の端面に弾性
的に当接し、裏金9の耳部9Aを案内板部14の上板1
4A側に押圧している。
【0039】そして、パッドスプリング10は、パッド
押圧板部17の押圧力等によって裏金9の各耳部9Aを
案内板部14に対し弾性的に摺接させ、この状態で案内
板部14が各耳部9Aをパッド案内部4内で摺動可能に
支持することにより、摩擦パッド8をディスク1の軸方
向に案内するものである。
【0040】本実施の形態によるディスクブレーキは上
述の如き構成を有するもので、次にその作動について説
明する。
【0041】まず、ブレーキの操作時には、キャリパ6
のインナ脚部6A内に設けられたピストンが外部からの
液圧供給によりディスク1側に摺動変位すると、このピ
ストンによりインナ側の摩擦パッド8がディスク1に押
圧される。そして、このときキャリパ6はディスク1か
らの反力を受けてインナ側に変位し、アウタ脚部6Cが
アウタ側の摩擦パッド8をディスク1に押圧することに
より、該ディスク1に制動力を与える。そして、ブレー
キ操作を解除したときには、ピストンへの液圧供給が停
止することにより、各摩擦パッド8がディスク1から離
間する。
【0042】また、これらのブレーキ操作時、解除時に
は、摩擦パッド8がパッドスプリング10のパッド押圧
板部17によって押圧され、その耳部9Aが案内板部1
4の上板14Aと摺接した状態に保持されるため、摩擦
パッド8は、案内板部14に沿ってディスク1の軸方向
へと円滑に案内される。
【0043】この場合、ブレーキの操作時には、ディス
ク1の回転力等が摩擦パッド8を介してパッドスプリン
グ10に伝わり易いが、パッドスプリング10は、図6
に示す如く、案内板部14が舌片部15の付勢力F2 に
よってパッド案内部4内に強く嵌合されているため、取
付部材2の腕部2Aに安定して取付けられた状態を保持
する。
【0044】一方、ディスクブレーキの組立時には、ま
ず取付部材2の各腕部2Aにパッドスプリング10をそ
れぞれ取付けた後に、これらのパッドスプリング10間
に摩擦パッド8を組付ける。
【0045】この場合、まずパッドスプリング10の取
付作業では、案内板部14をパッド案内部4内に嵌合さ
せ、舌片部15をパッド案内部4内に弾性的に係合させ
る。このとき、パッドスプリング10は、摩擦パッド8
を組付ける前の状態であるため、図6中に仮想線で示す
如く、パッド受板部16とパッド押圧板部17とがほぼ
自由状態を保持し、パッド受板部16は、その折曲げ角
度θ1 に対応して例えば最大で約10°以下の傾斜角θ
2 (θ2 =θ1 −90°)をもってトルク受部5の表面
5Aから各腕部2A間へと斜めに突出している。
【0046】次に、摩擦パッド8の組付時には、まずパ
ッドスプリング10のパッド受板部16とパッド押圧板
部17とをトルク受部5側に弾性変形させ、この状態で
摩擦パッド8を各腕部2A間に配置する。そして、裏金
9の耳部9Aをパッドスプリング10の案内板部14内
に嵌合し、パッドスプリング10のパッド押圧板部17
を裏金9の端面に当接させる。
【0047】この結果、パッド押圧板部17には、図6
中に実線で示す如く、摩擦パッド8からの反力F1 が加
わるため、パッド受板部16は、基端側16Aがパッド
押圧板部17から伝わる反力F1 によって案内板部14
の下板14Bに対し約90°の角度で屈曲するように弾
性変形し、基端側16Aと先端側16Bとの間でほぼ全
長に亘ってトルク受部5の表面5Aに当接した状態とな
る。
【0048】そして、パッドスプリング10には、摩擦
パッド8からの反力F1 によりパッド受板部16を中心
とした回転モーメントが発生し、このときの回転モーメ
ントは、パッド受板部16とトルク受部5とが面接触す
ることにより、パッド受板部16の基端側16A近傍を
中心とした回転モーメントMaと、先端側16B近傍を
中心とした回転モーメントMbとに分散される。また、
舌片部15の先端部15Aには、回転モーメントMaに
よって押圧力Faが加わり、回転モーメントMbによっ
て押圧力Fbが加わるようになる。
【0049】このため、舌片部15は、これらの押圧力
Fa,Fbのうち上側壁面4Aに対し垂直な方向の成分
により生じる付勢力F2 をもってパッド案内部4の上側
壁面4Aをほぼ垂直に付勢し、これにより案内板部14
は、舌片部15の付勢力F2に応じた摩擦抵抗をもって
パッド案内部4内に強く嵌合された状態となる。
【0050】また、案内板部14には、舌片部15への
押圧力Fa,Fbのうち上側壁面4Aに沿った水平方向
の成分によって外力F3 も加わるようになり、この外力
F3は案内板部14をパッド案内部4から取外す方向に
作用する。しかし、この外力F3 を従来技術のものと比
較して確実に小さくできるものである。
【0051】この場合、例えば特開平8−226470
号公報に記載の従来技術のパッドスプリングでは、図7
に示す比較例のように、パッドスプリング100が、連
結部、平板部101、案内板部102、舌片部103等
を有し、図7中に仮想線で示す自由状態では、パッド受
板部104が案内板部102の下板に対して約90°の
折曲げ角度θ1 ′をもって屈曲している(θ1 ′=90
°)。
【0052】そして、このパッドスプリング100を摩
擦パッド8と共に取付部材2に取付けた状態では、摩擦
パッド8からの反力F1 ′がパッド押圧板部105に加
わると、パッド受板部104の基端側104A等は、図
7中に実線で示す如く、トルク受部5の表面5Aから浮
上がるように弾性変形し、離間した状態となり易い。
【0053】この結果、摩擦パッド8からの反力F1 ′
は、パッド受板部104の先端側104Bを中心とし案
内板部102等から離れた位置で回転モーメントMb′
を発生させ、この回転モーメントMb′により舌片部1
03に加わる押圧力Fb′は、パッド案内部4の上側壁
面4Aに対する傾き角が小さくなる。これにより、舌片
部103の先端部103Aでは、上側壁面4Aとほぼ垂
直な方向に付勢する付勢力F2 ′が小さくなり、上側壁
面4Aにほぼ沿った外力F3 ′が大きくなる。
【0054】これに対し、本実施の形態では、パッドス
プリング10を自由状態としたときに、その案内板部1
4の下板14Bに対するパッド受板部16の折曲げ角度
θ1を、例えば90°よりも大きく100°以下の角度
で、好ましくは93〜99°の範囲内となるように設定
する構成としている。
【0055】これにより、パッドスプリング10を摩擦
パッド8と共に取付部材2に取付けたときには、そのパ
ッド受板部16をほぼ全長に亘ってトルク受部5の表面
5Aに広く面接触させることができ、摩擦パッド8から
の反力F1 によって舌片部15等に回転モーメントが加
わるときには、この回転モーメントをパッド受板部16
によって回転モーメントMa,Mbに分散させることが
できる。
【0056】そして、摩擦パッド8からの反力F1 によ
りパッド受板部16の基端側16Aを中心として案内板
部14等に近い位置で回転モーメントMaを発生でき、
この回転モーメントMaによってパッド案内部4の上側
壁面4Aに対して傾き角の大きな押圧力Faを発生する
ことができる。
【0057】この結果、舌片部15による付勢力F2 を
回転モーメントMa(押圧力Fa)によって増大させ、
従来技術のパッドスプリング100と比較して、案内板
部14をより強くパッド案内部4に嵌合させることがで
きる。また、回転モーメントMbを、上側壁面4Aに対
する傾き角の大きな回転モーメントMaに分散すること
によって低減でき、これにより案内板部14をパッド案
内部4から取外す方向に加わる外力F3 を従来技術より
も抑制することができる。
【0058】従って、本実施の形態によれば、パッドス
プリング10の案内板部14を取付部材2のパッド案内
部4内に安定して嵌合させることができる。これによ
り、摩擦パッド8から加わる反力F1 やブレーキ操作時
に摩擦パッド8を介して伝わるディスク1の回転力等に
よって案内板部14がパッド案内部4内で位置ずれした
り、パッドスプリング10が取付部材2の腕部2Aに対
し傾くように変位するのを確実に防止でき、ブレーキの
引き摺り等を抑制してブレーキ性能を向上させることが
できる。
【0059】また、パッド受板部16の折曲げ角度θ1
を自由状態で、例えば90°よりも大きく100°以下
の角度としたので、摩擦パッド8を各パッドスプリング
10間に組付けるときには、これらの間に突出するパッ
ド受板部16等の傾斜角θ2(図6参照)を最大で10
°以下に小さく抑えることができ、パッド組付け時の作
業性を高めることができる。
【0060】なお、実施の形態では、パッドスプリング
10の舌片部15を、案内板部14の下板14B側から
上板14A側に向けて延設し、パッド案内部4の上側壁
面4Aに当接させる構成としたが、本発明はこれに限ら
ず、例えば図8に示す変形例のように、パッドスプリン
グ10′の舌片部15′を、案内板部14′の上板14
A′側から下板14B′側に向けて延設し、パッド案内
部4の下側壁面4Bに当接させる構成としてもよい。
【0061】また、実施の形態では、パッドスプリング
10をディスク1の外周側を跨ぐように略コ字状に形成
したが、本発明はこれに限らず、例えばパッドスプリン
グ10を連結部11で切離したような形状をもつ2個の
パッドスプリングを、ディスク1のインナ側、アウタ側
にそれぞれ配設する構成としてもよい。
【0062】
【発明の効果】以上詳述した通り請求項1の発明によれ
ば、パッドスプリングを自由状態としたときに、その案
内板部に対するパッド受板部の折曲げ角度が90°より
も大きく100°以下の角度となるように構成したの
で、パッドスプリングを腕部に取付けた状態では、その
パッド受板部をトルク受部に広く当接(面接触)させる
ことができ、摩擦パッドからの反力によりパッド受板部
を中心として案内板部側に加わる回転モーメントを、パ
ッド受板部の長さ方向に沿って複数箇所に分散させるこ
とができる。従って、案内板部をパッド案内部内に安定
して嵌合させることができ、摩擦パッドから加わる反力
やブレーキ操作時に摩擦パッドを介して伝わるディスク
の回転力等によって案内板部がパッド案内部内で位置ず
れするのを確実に防止でき、ブレーキの引き摺り等を抑
制してブレーキ性能を向上させることができる。また、
パッド受板部の折曲げ角度を自由状態で100°以下の
角度としたので、摩擦パッドを各パッドスプリング間に
組付けるときの作業性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるディスクブレーキの
正面図である。
【図2】本発明の実施の形態によるディスクブレーキの
平面図である。
【図3】図2中の矢示III − III方向からみた拡大断面
図である。
【図4】パッドスプリングを単体で示す斜視図である。
【図5】パッドスプリングを一部破断して示す縦断面図
である。
【図6】摩擦パッドからの反力によりパッドスプリング
に加わる回転モーメントを示す図3中の要部拡大図であ
る。
【図7】本発明の比較例として従来技術のディスクブレ
ーキを図6と同様位置からみた要部拡大図である。
【図8】本発明の実施の形態の変形例を示すパッドスプ
リングの断面図である。
【符号の説明】
1 ディスク 2 取付部材 2A 腕部 3 ディスクパス部 4 パッド案内部 5 トルク受部 5A 表面 6 キャリパ 8 摩擦パッド 9 裏金 9A 耳部(凸部) 10 パッドスプリング 11 連結部 12 平板部 13 係合板部 14 案内板部 15 舌片部 16 パッド受板部 17 パッド押圧板部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクの周方向に離間して該ディスク
    を軸方向に跨ぐ一対の腕部を有し、前記各腕部には凹溝
    状のパッド案内部とトルク受部とが設けられた取付部材
    と、該取付部材の各パッド案内部内に挿入される凸部を
    有し、キャリパによって前記ディスクの表面に押圧され
    る摩擦パッドと、該摩擦パッドを前記取付部材の各腕部
    間で弾性的に支持すべく、前記取付部材の各腕部側に取
    付けられた一対のパッドスプリングとからなるディスク
    ブレーキにおいて、 前記パッドスプリングは、前記腕部のパッド案内部内に
    嵌合するようにコ字状に折曲げて形成され前記摩擦パッ
    ドの凸部を前記ディスクの軸方向に案内する案内板部
    と、該案内板部の端部側から前記トルク受部側に向けて
    折曲げられることにより形成され前記トルク受部との間
    で摩擦パッドを受承するパッド受板部と、該パッド受板
    部の先端側から前記摩擦パッド側に向けてさらに折曲げ
    られることにより形成され前記摩擦パッドを弾性的に押
    圧するパッド押圧板部とを有し、 前記パッド受板部は案内板部に対する折曲げ角度を、前
    記パッドスプリングを腕部から取外して自由状態とした
    ときに、90°よりも大きく100°以下となる角度に
    設定する構成としたことを特徴とするディスクブレー
    キ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2005140263A (ja) * 2003-11-07 2005-06-02 Advics:Kk ディスクブレーキのパッドサポート、及びそのパッドサポートを備えるディスクブレーキ

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