JP4597358B2 - スクロール型圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調装置の冷媒圧縮等に用いる容積型の圧縮機に係り、特にスクロール型の圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車用の空調装置において、冷媒圧縮機を低コスト化及び小型、軽量化する必要から、エンジンからの駆動力を伝達したり遮断したりするために通常は設けられる電磁クラッチが高価である上に、嵩張って重量も大きいことから、電磁クラッチを設ける必要がない新しい型の圧縮機の需要が生まれて来た。この需要に応えるものとして、斜板型の圧縮機においては斜板の傾斜角度を可変とすることによって、吐出容量を100%から完全に0%まで変更することができるものが既に実用化されている。しかし、スクロール型圧縮機においては未だに全く問題のない形で0%容量を実現した例がない。
【0003】
スクロール型圧縮機に付設される電磁クラッチを廃止するためには、電磁クラッチがOFFの状態にあるときと実質的に同様な状態となるように、スクロール型圧縮機が、その吐出容量が零となるような0%容量の運転を行うことができると共に、その運転状態における動力損失が車両の燃費に影響を及ぼさない程度に小さくなくてはならない。
【0004】
この目的達成のために提案されて来た従来技術の1つとして、特開平5−231353号公報に記載されている容量可変型スクロール圧縮機のように、固定スクロール部材と可動スクロール部材との間に形成される圧縮室と低圧側の吸入室との間にバイパス路を設けて、そのバイパス路をシャトル弁等によって開閉することにより吐出容量を可変とするものがあるが、この方式では、高回転時に圧縮された冷媒を十分に吸入室へ戻すことができないので、0%容量を実現することが難しい。
【0005】
また、特開平4−179887号公報に記載されたスクロール型圧縮機に見られるように、圧縮室からのバイパス路と、圧縮された冷媒が集まる吐出室からのバイパス路の双方を設けた組み合わせの方式によれば、0%容量の運転状態においては、一度圧縮した冷媒の全量を吐出室から吸入室へ戻すことと、可動スクロール部材の公転半径が一定であって、0%容量の運転状態でも100%容量の運転状態と変わらないために、摺動部分の摩擦が0%容量の運転状態でも同様に大きく、0%容量の運転状態における動力損失が無視できない程度に大きくなるという問題がある。
【0006】
更に、特開平2−252990号公報に記載されたスクロール型圧縮機においては、可動スクロール部材を移動させるだけでなく、固定スクロール部材を可動スクロール部材に対して相対的に回転させることによって、可動スクロール部材が固定スクロール部材に対して滑らかに接するように、クランク半径を変更可能に構成している。しかしながら、このように可動スクロール部材のみならず固定スクロール部材までも回転させる機構は構造が複雑になることと、圧縮機全体の体格が大きくなるという問題を生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術における前述のような問題に対処して、新規な手段によってそれらの問題を解消し、完全に0%容量の運転状態を実現することによって、電磁クラッチが不要となるだけでなく、0%容量の運転状態における動力損失がきわめて少なく、しかも小型、軽量で安価に製造することができるスクロール型圧縮機を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の請求項に記載されたスクロール型圧縮機を提供する。
【0009】
本発明のスクロール型圧縮機においては、シャフトと可動スクロール部材との間に、可動スクロール部材の公転半径を、それが実質的に零となるまで無段階に変化することを許容する従動クランク機構が介装されており、可動スクロール部材と、ハウジングのいずれか一方の側に、シャフトの中心軸線方向の深さが半径方向に変化する傾斜面を備えるガイド穴が形成されると共に、ガイド穴が形成されない他方の側に、ガイド穴に向かって進退することによりガイド穴に対する係合位置と非係合位置とを選択するプランジャが支持される。そして、プランジャを制御作動手段によって制御して、シャフトの中心軸線の方向に進退作動をさせるように構成されている。
【0010】
従って、プランジャをガイド穴の底部まで進入させると、ガイド穴の傾斜面に係合するプランジャの先端の位置が変化して、傾斜面の高い位置に係合するようになるから、可動スクロール部材は半径方向に押し下げられて移動し、可動スクロール部材の中心が固定スクロール部材の中心に近づいて最後に一致するので、中心が一致した状態では、可動スクロール部材の渦巻き形の羽根と固定スクロール部材の渦巻き形の羽根との間に形成される圧縮室が開いていて、冷媒のような流体が圧縮されないから0%容量の運転状態となり、シャフトが回転していても吐出量が実質的に零となる。この運転状態では、圧縮機は実質的に圧縮仕事をしないから、シャフトが回転していても動力消費は零に近くなるので、電磁クラッチを遮断したのと同様な状態になる。
【0011】
実施の態様によっては、ガイド穴を可動スクロール部材の端板に形成すると共に、プランジャをハウジングによって支持させてもよいし、それと反対に、ガイド穴を、ハウジングによって支持されて移動するプランジャに形成すると共に、ガイド穴に係合するピンを可動スクロール部材の端板に設けてもよい。また、ガイド穴を、可動スクロール部材の端板を支持する従動クランク機構の偏心ブッシュに形成すると共に、プランジャを、ハウジングによって軸承されるシャフトによって支持させてもよい。
【0012】
ガイド穴を2段階の円錐面によって構成すると、ガイド穴の深さを浅くすることができる。また、ガイド穴を2次曲線等の回転面からなる曲面とすれば、2段階の円錐面と同じ効果を円滑に奏することができる。プランジャをガイド穴との係合位置から完全に退避させるためのスプリングのような付勢手段を設けると、100%容量の運転状態を確実に実現することができる。但し、この付勢手段を省略して構成を簡素化することもできる。また、ガイド穴の開口の縁部に円筒面を形成すれば、ガイド穴を利用して可動スクロール部材の自転を阻止することができるので、自転防止機構を設ける必要がなくなる。
【0013】
プランジャは1個又は数個設けることができるが、プランジャを単一のリング状として、シャフトの中心軸線を取り巻くように設けると、シャフトの周囲において均等にガイド穴に対する軸方向力を発生させことができるから、可動スクロール部材を半径方向に移動させる作動が円滑になって、振動等が生じることを防止することができる。
【0014】
また、カウンタウエイトを二面幅部によってシャフトに対して半径方向に移動可能に取り付けると共に、吐出容量が零となるように可動スクロール部材が半径方向に移動する過程において、最初は従動クランク機構の一部となる偏心ブッシュの外周に接触していたカウンタウエイトが、所定の時期から後はシャフトの一部である大径のボス部の外周に接触することによって、偏心ブッシュの外周から離れるように構成すれば、高負荷、高回転の運転状態において、可動スクロール部材に作用する大きな遠心力によって、圧縮室を形成する一対の渦巻き形の羽根の間に、過大な押し付け力が作用するのを防止することができ、それによって、渦巻き形の羽根の摩耗を抑制することができる。
【0015】
更に、固定スクロール部材の端板に、圧縮の途中にある中間圧力の圧縮室を低圧側へ連通させ得るバイパス孔を開口させると共に、バイパス孔を開閉制御する制御手段を設けると、制御手段によってバイパス孔を開いた時に中間圧力の圧縮室が低圧側へ連通するので、吐出容量が減少して、100%容量と0%容量の中間の吐出容量が安定的に得られる。従って、きわめて簡単に吐出容量を3段階に選択制御することができる。
【0016】
このようにして、本発明のスクロール型圧縮機においては、可動スクロール部材の公転半径を縮小して零とすることにより、動力損失がきわめて少ない0%容量の運転状態を実現することができるので、電磁クラッチを使用する必要がない吐出容量可変のスクロール型圧縮機を提供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1及び図2に本発明の第1実施例としてのスクロール型圧縮機C1の全体構造を示す。図1は100%容量の運転状態を示しており、図2は0%容量の運転状態を示している。これらの図において、1はフロントハウジング、2はハウジングの内部において公転可能に支持された可動スクロール部材、3はハウジングの一部となる固定スクロール部材、4はリアハウジングを示しており、フロントハウジング1と固定スクロール部材2及びリアハウジング4は、図示しない通しボルトのような締結手段によって一体化されて、1個のハウジングを構成している。5はフロントハウジング1の内部において回転可能に支持された駆動用のシャフトである。なお、シャフト5の一部には、可動スクロール部材2の公転運動によって生じるアンバランス振動を抑えるためのカウンタウエイト5aが一体的に形成されている。
【0018】
6は、それ自体は公知の所謂従動クランク機構であって、シャフト5に対する可動スクロール部材2の中心の偏心量、従って可動スクロール部材2の公転半径が連続的に変化することを許容しながら、可動スクロール部材2を公転可能に支持するものである。その構造の一例を、図1及び図2に加えて、図3に斜視図として示す。カウンタウエイト5aが取り付けられているシャフト5のボス部5cには、シャフト5に対して偏心した位置において軸方向に延びる偏心ピン5bが一体的に形成されていて、円柱状の偏心ブッシュ26に偏心して形成された偏心穴26aの中に回転可能に挿入されている。偏心ブッシュ26はニードルベアリング20を介して、可動スクロール部材2の端板2bの中心の背後に設けられた円筒状のボス部2cを回転可能に支持している。
【0019】
シャフト5のボス部5cと偏心ブッシュ26との間にはコイルスプリング又は渦巻きスプリングからなるリターンスプリング23が装着されていて、リターンスプリング23の両端がボス部5cと偏心ブッシュ26に取り付けられている。このように、従動クランク機構6の偏心ピン5bを有するボス部5cと偏心ブッシュ26は二重偏心機構を形成しているので、両者の間に設けられたリターンスプリング23の巻き方向を選んで、それに予め撓みを与えることにより、両者を互いに反対方向に回転させるように付勢することができる。それによって、リターンスプリング23は、可動スクロール部材2のシャフト5に対する偏心量及び公転半径が増大するように、可動スクロール部材2を絶えず半径方向の外側に向かって付勢する。偏心ブッシュ26がリターンスプリング23の付勢力によってシャフト5の偏心ピン5b上で回転することにより、スクロール型圧縮機C1の吐出容量は0%の状態から100%の状態へ復帰することができる。
【0020】
このような機構によって、可動スクロール部材2の偏心量及び公転半径が形成されたときには、加えられた駆動トルクによってシャフト5が回転されることによって、従動クランク機構6は可動スクロール部材2に公転運動を強制すると共に、駆動トルクが二重偏心機構を構成する従動クランク機構6の偏心ピン5bと偏心ブッシュ26を介して伝達される際に、伝達されるトルクの大きさに応じて偏心ピン5bと偏心ブッシュ26が相対的に回転し、可動スクロール部材2の偏心量及び公転半径を増大させて、可動スクロール部材2の渦巻き形の羽根2aを固定スクロール部材3の渦巻き形の羽根3aに向かって押し付ける適度な大きさの押し付け力を発生させる。また、この作用はリターンスプリング23によって若干強められる。
【0021】
なお、図1及び図2に外形のみを略示した7は、スクロール型圧縮機において通常は必ず設けられる自転防止機構であって、可動スクロール部材2の公転半径や偏心量の大きさに関係なく、可動スクロール部材2の自転を阻止して公転のみを許すように、可動スクロール部材2の端板2bとフロントハウジング1との間を連結している。
【0022】
第1実施例のスクロール型圧縮機C1の最大の特徴部分として、ハウジングの一部となっている固定スクロール部材3の外殻の一部に、軸方向に小さなシリンダ3bが形成されており、このシリンダ3bの中にプランジャ8が摺動可能に挿入されている。プランジャ8の半球形状の頭部8aはシリンダ3bから突出していて、可動スクロール部材2の端板2bに形成された2段階の円錐面からなるガイド穴9の内面に接触係合している。この場合は、図4の(a)及び(b)に示すように、ガイド穴9の周囲にあってシャフト5の軸線に対する断面形の傾斜角度が比較的に小さい入口側の環状の円錐面を9aとし、ガイド穴9の底部側にあって傾斜角度が比較的に大きい円錐面を9bとする。
【0023】
10は、プランジャ8の後端部に形成された円板部分8bの背後に空間として形成される制御圧室であって、11は制御圧室10へ供給する制御圧を発生させる制御弁である。12は制御弁11へ吐出圧(高圧)を導入する吐出圧通路、13は同じく吸入圧(低圧)を導入する吸入圧通路、24は制御弁11から制御圧室10へ制御圧を導入する制御圧通路である。14は100%容量の運転状態においてプランジャ8の頭部8aとガイド穴9が接触しないように、プランジャ8を図1に示すように右方へ付勢するスプリングである。
【0024】
通常のスクロール型圧縮機において良く知られているように、図中の15は可動スクロール部材2の渦巻き形の羽根2aと、固定スクロール部材3の渦巻き形の羽根3aとの間に、中心部に関して半径方向の両側に対になって形成される圧縮室であって、中心部にはそれら対になった圧縮室15が合一した圧縮室15aが1個だけ形成される。中心部の圧縮室15aと、固定スクロール部材3の端板3cの背後からリアハウジング4の内部にかけて空間として形成された吐出室16との間には、逆止弁形の吐出弁17が設けられる。18は吐出弁17の過度の開弁を防止する弁止板である。
【0025】
また、19はシャフト5を軸支するためにフロントハウジング1に設けられたベアリング、21は可動及び固定の渦巻き形の羽根2a,3aの先端面に沿って設けられたチップシールであって、加圧された冷媒が圧縮室15から低圧側へ漏洩するのを防止する。22はシャフト5の周囲から冷媒が外部へ漏洩するのを防止するために設けられたシャフトシールである。
【0026】
第1実施例のスクロール型圧縮機C1はこのような構造を有するので、次に述べるように作動する。まず、図1に示すように、圧縮機C1の最大限の吐出能力を発揮させる100%容量の運転状態においては、制御弁11によって制御圧室10へ低圧の吸入圧が導入される。それによってプランジャ8はスプリング14に押されてリア側へ移動し、プランジャ8の頭部8aはガイド穴9と係合しない位置まで後退する。この状態では頭部8aが可動スクロール部材2に対して何らの作用もしないので、可動スクロール部材2の偏心量は最大となり、通常のスクロール型圧縮機の場合と同様に、最大の公転半径において公転して100%の吐出容量をもたらす。スクロール型圧縮機C1の100%容量の運転状態における可動スクロール部材2の渦巻き形の羽根2a及び固定スクロール部材3の渦巻き形の羽根3aの位置関係と、プランジャ8及びガイド穴9の位置関係を例示する断面図形が図5に示されている。
【0027】
図5の中に力の矢印を記入して示したように、可動スクロール部材2の渦巻き形の羽根2aは、従動クランク機構6が駆動トルクを伝達する時に偏心ピン5bの回りに偏心ブッシュ26が相対的に回転すること(リターンスプリング23の付勢力による相対回転を含む)によって発生する半径方向の押し付け力FR と、可動スクロール部材2が公転することによって発生する遠心力FC との合力によって、半径方向外方に向かって固定スクロール部材3の渦巻き形の羽根3aに押し付けられる。
【0028】
それによって圧縮室15が閉じられて、可動スクロール部材2が公転をすることにより連続的に縮小しながら中心部に向かって移動する時に、外周部の吸入室25から対になった圧縮室15内へそれぞれ取り込まれた冷媒が圧縮されて圧力が上昇し、中心部に形成される単一の圧縮室15aへ合流してから、吐出弁17を押し開いて吐出室16へ吐出される。このように冷媒が圧縮室15内で圧縮される時の反作用として可動スクロール部材2には圧縮反力FG が作用する。この圧縮反力FG の大きさと、従動クランク機構6によって発生する前述の押し付け力FR の大きさとの間には相関関係がある。
【0029】
可動スクロール部材2の渦巻き形の羽根2aを固定スクロール部材3の渦巻き形の羽根3aへ半径方向に押し付ける力は、主として従動クランク機構6において発生する半径方向の押し付け力FR と、可動スクロール部材2の公転によって発生する遠心力FC との合力である。この合力が図6の中に実線の矢印によって示されている。図6は100%容量の運転状態を示すものであるから、プランジャ8とガイド穴9との接触部によって発生する図4の(a)に示すような半径方向の力F2 は未だ発生していないが、プランジャ8を作動させて、圧縮機C1の吐出容量を100%容量から減少させる時には、図6において破線の矢印によって示したような半径方向力F2 が発生して、この力F2 が前述の押し付け力FR 及び遠心力FC の合力を打ち消すように作用する。なお、図6においてCは固定スクロール部材3の中心を、Mは可動スクロール部材2の中心を示している。それらの中心CとMの間隔である偏心量が公転半径Rとなる。
【0030】
第1実施例のスクロール型圧縮機C1を本発明の特徴である0%の吐出容量において運転する場合には、制御弁11の切り換え作動によって制御圧室10へ吐出室16から吐出圧にある高圧の冷媒を導入する。円板部分8bが吐出圧を受けることによってプランジャ8がスプリング14の付勢に抗してフロント側へ押され、図2に示すように、プランジャ8の頭部8aがガイド穴9の中へ進入する。しかしながら、図2のような0%容量の運転状態となる前に、最初はプランジャ8の頭部8aがガイド穴9の周囲に形成された傾斜角度の小さい円錐面9aに接触する。
【0031】
このとき、図4の(a)に示すように、プランジャ8の円板部分8bの受圧面積と吐出圧の大きさに応じて決まる軸方向の力F1 は、プランジャ8の頭部8aとガイド穴9の円錐面9aとの接触点において、可動スクロール部材2をシャフト5の軸方向とは直角の方向に押す垂直方向(半径方向)の力F2 、即ち吐出容量を0%に向かって低下させようとする力に変換される。円錐面9aの傾斜角度が比較的に小さいため、力F2 は力F1 に対して大きく増幅される。この力F2 が、従動クランク機構6によって発生する半径方向の押し付け力FR と、可動スクロール部材2に作用する遠心力FC との合力に打ち勝った時は、偏心ブッシュ26はリターンスプリング23の付勢力に抗して偏心ピン5bを中心として回転し、可動スクロール部材2の偏心量、従って公転半径Rが小さくなるように可動スクロール部材2を半径方向に移動させる。
【0032】
可動スクロール部材2の偏心量と公転半径が小さくなって、プランジャ8が更にフロント側へ移動すると、プランジャ8の頭部8aは図4の(b)に示すようにガイド穴9の底部側にある2段目の円錐面9bに接触する。シャフト5の軸線に対する円錐面9bの傾斜角度は円錐面9aの傾斜角度よりも大きくなっているので、このときに生じる垂直方向の力F3 は図4の(a)に示した力F2 よりも小さくなる。しかし、公転半径が小さくなっている状態では圧縮仕事も小さくなっているので、従動クランク機構6による半径方向の押し付け力は殆ど発生しない。また、偏心量が小さくなっていることから、可動スクロール部材2に作用する遠心力も小さくなっているので、力F3 が小さくても可動スクロール部材2を更に偏心量及び公転半径が小さくなる方向に移動させることができる。それによって、可動スクロール部材2の中心Mが固定スクロール部材3及びシャフト5の中心Cと一致する位置まで可動スクロール部材2が半径方向に移動して、可動スクロール部材2の偏心量及び公転半径が零となる。
【0033】
このようにして可動スクロール部材2の中心部が半径方向に移動した0%容量の運転状態が図2に示されている。また、この運転状態における可動スクロール部材2の渦巻き形の羽根2a及び固定スクロール部材3の渦巻き形の羽根3aの位置と、プランジャ8及びガイド穴9の位置関係を示す断面形が図7に示されている。この時は、可動スクロール部材2が自転は勿論、公転すらもしない実質的な静止状態となる。
【0034】
図1に示したような100%容量の運転状態から図2に示したような0%容量の運転状態へ移行する際に発生する力F3 が、便宜的に図5の中に併せて、力の矢印によって示されている。この力F3 が押し付け力FR と遠心力FC の合力に打ち勝つことによって、可動スクロール部材2の偏心量及び公転半径Rを零とする。即ち、プランジャ8の半球形状の頭部8aがガイド穴9の中へ進入して行くに従って、可動スクロール部材2の偏心量及び公転半径Rが小さくなって行くので、可動スクロール部材2は公転をしなくなり、公転による遠心力FC は小さくなって遂に0になる。また、渦巻き形の羽根2a及び3aの間に形成された圧縮室15は開いて閉空間ではなくなるために冷媒が圧縮されなくなるから、駆動トルクも0に近づいて従動クランク機構6において発生する半径方向の押し付け力FR も0に近づく。圧縮反力FG も同様である。
【0035】
また、遠心力FC と押し付け力FR の合力も0に近い小さい値になる。従ってこの合力よりも、それに対抗してプランジャ8とガイド穴9の接触部において発生した力F3 の方が大きくなる。その結果、図8に示すように可動スクロール部材2の中心Mが固定スクロール部材3の中心Cと一致し、可動スクロール部材2の偏心量及び公転半径Rが0になって圧縮機C1が0%容量の運転状態となる。半径方向の力F3 はさほど大きな値ではないが、圧縮機C1が0%容量の運転状態にある間はリターンスプリング23の付勢力に対抗して0にはならない。
【0036】
ガイド穴9が傾斜角度の小さい円錐面9aのみによって形成されている場合には、可動スクロール部材2を偏心量及び公転半径が小さくなる半径方向に移動させる力F2 が大きくなるが、プランジャ8の頭部8aの軸方向移動に対する可動スクロール部材2の半径方向の移動が小さいため、ガイド穴9の深さを大きくする必要が生じて、可動スクロール部材2の端板2bの肉厚の範囲にガイド穴9を形成することができなくなる。そこで2段目の円錐面9bの傾斜角度を大きくしてガイド穴9の深さを小さくしているが、頭部8aが円錐面9bに係合する位置では公転半径が小さくなっており、従動クランク機構6による半径方向の押し付け力FR も殆ど零に近い小さな値になっているだけでなく、可動スクロール部材2に作用する遠心力FC も小さくなっているので、力F3 が力F2 よりも小さくても可動スクロール部材2を半径方向に移動させることができる。また、それによって、プランジャ8の軸方向における移動距離も小さくすることができる。
【0037】
例えば、第1実施例のスクロール型圧縮機C1が空調装置の冷凍サイクルの冷媒圧縮機として使用されている場合に、プランジャ8がガイド穴9の内部へ深く進入することにより、可動スクロール部材2の偏心量と公転半径Rが零になり、圧縮機C1の吐出容量が100%から0%まで減少し、冷凍サイクル内の膨張弁の上流側の高圧も徐々に低下して均圧状態に近づいたときでも、プランジャ8の円板部分8bが受ける制御圧室10の圧力によって発生する軸方向の力F1 が、スプリング14及びリターンスプリング23の付勢力の合力よりも大きい間は、圧縮機C1は吐出容量0%の運転状態を継続する。
【0038】
この状態から再び吐出容量100%の運転状態に戻す場合には、制御弁11によって制御圧室10へ吸入圧(低圧)を導入する。それによってスプリング14の付勢力がプランジャ8をリア側へ移動させるので、従動クランク機構6内においては、リターンスプリング23の付勢力によって偏心ブッシュ26及びニードルベアリング20が偏心ピン5bの回りに回転し、可動スクロール部材2の偏心量及び公転半径Rが大きくなる。偏心量が大きくなることによって、可動スクロール部材2に加わる遠心力FC が大きくなるから、偏心量及び公転半径Rは更に増大して吐出容量が100%の運転状態に戻る。
【0039】
このように、第1実施例のスクロール型圧縮機C1においては、従来のスクロール型圧縮機に対してプランジャ8を含む簡単な機構を追加することにより、可動スクロール部材2の偏心量及び公転半径Rを容易に且つ円滑に零とすることができるから、0%容量の運転状態においては、摺動或いは転動部分がニードルベアリング20、ベアリング19、及びシャフトシール22のみとなるので、動力損失が非常に少ない0%容量運転が実現する。
【0040】
図9に本発明の第2実施例としてのスクロール型圧縮機C2の構造を示す。第1実施例のスクロール型圧縮機C2と比べて異なる点は、プランジャ8とガイド穴9の位置関係が反対になっていることである。即ち、第2実施例においては、プランジャ30がプランジャ8に比べて太くなっていると共に、その先端面に窪みとして2段階の円錐面からなるガイド穴30a,30bが形成されている。また、それに対応して可動スクロール部材2の端板2bの側にガイドピン31が取り付けられていて、その先端の半球形の頭部31aがガイド穴30a,30bに係合するようになっている。その他の構造は実質的に第1実施例と同じである。第2実施例のスクロール型圧縮機C2が第1実施例の圧縮機C1と概ね同様な作動をすることは説明を要しない。
【0041】
図10及び図11に、本発明の第3実施例として、前述の第1実施例のスクロール型圧縮機C1及び第2実施例のスクロール型圧縮機C2における要部構造の変形例を示す。図10が第1実施例(図1及び図2)に対応するもの、図11が第2実施例(図9)に対応するものであって、いずれの場合も、第3実施例においてはプランジャ8又はプランジャ30を付勢するスプリング14が設けられていない点に特徴がある。第1実施例及び第2実施例におけるスプリング14は、プランジャ8又は30を制御圧室10に向かって常時付勢しているので、100%容量時においては、プランジャの頭部がガイド穴と全く接触しない位置まで退避するが、第3実施例においてはスプリング14が設けられていないから、100%容量時においてもプランジャの頭部がガイド穴と軽く接触している。しかしながら、可動スクロール部材2に作用して自転をさせようとする力は自転防止機構7が受け止めるため、プランジャの頭部とガイド穴との接触部分に大きな荷重が作用することはないので、何ら問題はない。
【0042】
第3実施例の圧縮機の全体構造は図示していないが、第1実施例及び第2実施例の図示構造から明らかなように、第3実施例の圧縮機において、100%容量から0%容量にする場合、及び0%容量から再び100%容量に戻す場合の作動は、前述の第1実施例(又は第2実施例)のそれと実質的に同じである。
【0043】
図12から図15に本発明の第4実施例としてのスクロール型圧縮機C4の構造と作動を示す。第4実施例の特徴は、図14に単体として示したような形状のプランジャ36が、フロントハウジング1の内側面に軸方向に形成されたシリンダ1a内に摺動可能に挿入されていて、そのプランジャ36の端面に2段階の円錐面からなるガイド穴36a,36bが形成されており、そのガイド穴36a,36bに係合する半球形の頭部35aを有するガイドピン35が、可動スクロール部材2の端板2bの側に設けられていることである。プランジャ36を受け入れるシリンダの底部には空間としての制御圧室37が形成されていて、制御圧通路24に接続するようにフロントハウジング1内に形成された制御圧通路24aを介して制御弁11に連通している。
【0044】
ガイドピン35とプランジャ36との対は、図12におけるA−A断面図である図13に示すように、シャフト5の周りの均等な位置に数対、例えば4対程度設けることができる。第4実施例においては、ガイド穴36aに続く入口側に短い円筒面36cが形成されているので、円筒面36cがガイドピン35に係合する図12に示したような運転状態においては、圧縮機C4は100%容量の状態になる。この運転状態においては円筒面36cとガイドピン35との係合によって可動スクロール部材2の公転が阻止されるので、第4実施例の圧縮機C4には前述の各実施例におけるような自転防止機構7が設けられていない。100%容量以下の運転状態においても、ガイドピン35の半球形の頭部35aがプランジャ36のガイド穴36a,36bの円錐面に係合することによって、可動スクロール部材2の公転が阻止される。同様な構造は前述の各実施例においても採用することができるので、本発明の圧縮機においては、自転防止機構7を設けることを必須の要件とはしていない。
【0045】
第4実施例のスクロール型圧縮機C4の0%容量の運転状態が図15に示されている。100%容量を示す図12の運転状態から0%容量に向かって吐出容量を減少させるには、前述の各実施例の場合と同様に、制御弁11を切り換えて高圧の吐出圧を制御圧室37へ導入する。それによってプランジャ36が図12において右側へ移動するので、ガイドピン35はガイド穴36bの中心に向かって半径方向に移動することを強制される。それに伴って可動スクロール部材2が半径方向に移動して偏心量及び公転半径が減少し、最終的には図15に示すようにガイドピン35の半球形の頭部35aがプランジャ36のガイド穴36bの中心まで落ち込み、可動スクロール部材2の偏心量及び公転半径が零となって、0%容量の運転状態になる。
【0046】
0%容量の運転状態において、吐出容量が実質的に零となることによって、空調装置の冷凍サイクル内の圧力が徐々に均圧化して、制御圧室37の圧力が零に近い正の値まで低下しても、プランジャ36の受圧面積を或る程度大きく設定しておけば、0%容量の運転状態において可動スクロール部材2の偏心量及び公転半径を大きくする方向に作用する力はリターンスプリング23の付勢力だけであって、従動クランク機構6において発生する半径方向の押し付け力FR や遠心力FC が零となっているため、制御圧室37の圧力が正の値である限りリターンスプリング23の付勢力に打ち勝って、0%容量の運転状態を維持することができる。再び吐出容量を100%容量に向かって増大させる時には、制御弁11を切り換えて、制御圧室37へより低圧の吸入圧(負圧)を導入すればよい。
【0047】
第4実施例に示すように、ガイドピン35とプランジャ36との対を複数個設けて、それらをシャフト5の周囲に均等に配置することによって、可動スクロール部材2の端板2bを均等に軸方向へ押すことができるため、第1実施例のようにプランジャ8とガイド穴9の対を1箇所だけ設けた場合に比べて、吐出容量制御の作動が円滑になるし、1箇所当たりの軸方向の押圧力が小さくなるため、吐出容量を変化させる際に振動が発生する恐れがなくなって、圧縮機の信頼性が向上する。
【0048】
図16の(a)及び(b)に、本発明の第5実施例として前述の第4実施例のスクロール型圧縮機C4における要部構造の変形例を示す。第5実施例の特徴はリング状のプランジャ39を用いている点にある。図示していないが、リング状のプランジャ39を受け入れるために、フロントハウジング1の内側面にリング状のシリンダが設けられ、その底部にリング状の制御圧室が形成されて、それが制御圧通路24を介して制御弁11へ接続される。リング状のプランジャ39の均等な数カ所に、2段階の円錐面39a,39bと、円筒面39cからなるガイド穴が形成されており、それらに対して可動スクロール部材2の端板2bから軸方向に突出するガイドピン35がそれぞれ係合している。図16(a)に示したように、リング状のプランジャ39に穴40を形成し、それに緩挿される図示しない軸方向のピンをフロントハウジング1の側面に設けることによって、リング状のプランジャ39が回転するのを防止する。
【0049】
第5実施例においては、リング状のプランジャ39を使用することによって、その有効面積が大きくなるので、0%容量時における実質的に零に近い低圧の吐出圧によっても、第4実施例の場合に比べて大きな軸方向力を発生して、可動スクロール部材2の偏心量及び公転半径を確実に零とすることができ、0%容量の運転状態を安定に維持することができる。
【0050】
図17に本発明の第6実施例としてのスクロール型圧縮機C6の構造を示す。その要部が図18に示されている。前述の第4実施例(図12参照)に対する第6実施例の特徴は、プランジャの頭部とガイド穴の位置関係が反対となっていることである。第6実施例におけるガイド穴42は可動スクロール部材2の端板2bに形成されており、2段階の円錐面42a,42bと円筒面42cを備えている。これに対してフロントハウジング1側に形成されたシリンダにはプランジャ43が挿入されていて、プランジャ43の先端の半球形の頭部43aがガイド穴42に係合するようになっている。このプランジャ43が図18に拡大して示されている。第6実施例の作動は第4実施例と概ね同じである。
【0051】
図19の(a)及び(b)に、本発明の第7実施例として前述の第6実施例のスクロール型圧縮機C6(図17参照)における要部構造の変形例を示す。第7実施例においても前述の第5実施例(図16参照)と同様に、複数個のプランジャの代わりにリング状のプランジャ45を用いているが、その特徴はリング状のプランジャ45にピン47を半径方向に突出するように設けて、その先端の半球形の頭部47aを、図17に示すガイド穴42に係合させている点にある。図19に示す46は、リング状のプランジャ45の回転を阻止するために、図示しないピンが挿入される穴である。第7実施例の圧縮機の全体構造は図示していないが、図17と同様な形状となる。その作動は第5実施例と概ね同様である。
【0052】
図20に本発明の第8実施例としてのスクロール型圧縮機C8の構造を示す。
第8実施例においては、前述の自転防止機構7がピン7aと円形の窪み7bからなる機構として具体的に例示されている。ピン7aと円形の窪み7bは対になっていて、それぞれ複数個設けられるが、一方が可動スクロール部材2の端板2bに設けられると共に、他方がフロントハウジング1側に設けられる。それらの位置関係は反対になっていてもよい。
【0053】
第8実施例の特徴は、プランジャ48がシャフト5のボス部5cの内部に形成されたシリンダ5dの中に挿入されており、プランジャ48の先端の半球形の頭部48aが、偏心ブッシュ26に形成された2段階の円錐面26b及び26cからなるガイド穴に係合していることである。第8実施例における円錐面26b及び26cは、図4に示す第1実施例のガイド穴9の円錐面9a及び9bと同様な形状を有する。なお、図20において、49はプランジャ48のためにシリンダ5dの底部に形成された制御圧室を、50は、制御弁11から制御圧室49まで延びる制御圧通路24の途中の制御圧通路24bから、制御圧が低圧の吸入側へ漏洩するのを防止するために設けられたシャフトシールを示している。
【0054】
第8実施例の圧縮機C8の作動は、第4実施例或いは第6実施例と概ね同様であるが、第1実施例のようにシャフト5から離れた1箇所のみに形成されたガイド穴9をプランジャ8の頭部8aによって押圧する構造に比べて、第8実施例においては、可動スクロール部材2の中心部に近い位置の偏心ブッシュ26に形成されたガイド穴をプランジャ48によって押圧するので、可動スクロール部材2全体を均等に押圧することができるため、吐出容量を変化させる制御作動がより円滑になり、その際に振動等を発生する恐れが少ない。
【0055】
図21の(a)(b)(c)は、第9実施例の圧縮機の要部構造と、その作動状態を示したものである。圧縮機の全体構成は図1に示した第1実施例のスクロール型圧縮機C1と同様なものであるが、前述の各実施例においてはガイド穴が2段階の円錐面を有するのに対して、第9実施例において可動スクロール部材2の端板2bに形成されたガイド穴52の表面は、例えば回転放物面とか回転双曲面のような滑らかな曲面からなっている。それによって、図21の(a)の状態から(b)の状態を経て(c)の状態となるように、ガイド穴52に係合するプランジャ8の頭部8aがガイド穴52の底部に近づくほど、係合部分の面とシャフト5の中心軸線との角度が無段階に大きくなって行く。従って、2段階の円錐面を使用した場合よりも吐出容量の制御の作動が円滑になる。
【0056】
次に、図22から図25の各図を用いて、本発明の第10実施例としてのスクロール型圧縮機C10を説明する。前述の各実施例においてはカウンタウエイト5aがシャフト5のボス部5cと一体化されているので、可動スクロール部材2が公転運動をする際に発生する振動を抑制することができるが、可動スクロール部材2に作用する遠心力によって発生する半径方向の押し付け力を抑制することはできない。従って、100%容量で、しかもシャフト5が高回転をするという過酷な運転状態においては、可動スクロール部材2に作用する遠心力が非常に大きくなって、その渦巻き形の羽根2aが固定スクロール部材3の渦巻き形の羽根3aに強く押し付けられるために、羽根の表面に摩耗が生じる恐れがあるので、高負荷、高回転時においては圧縮機の信頼性が低下するという問題がある。
【0057】
この問題を解決するために、第10実施例の圧縮機C10においては、カウンタウエイト54をシャフト5のボス部5cとは別体で、それに対して可動のものとして設けている。カウンタウエイト54のそれぞれ一部には、図23及び図24にも示したように、偏心ブッシュ26の端部外周面26dを十分な余裕をもって受け入れて、偏心ブッシュ26の半径方向の移動を許す大径で円形の穴54aと、シャフト5のボス部5cの外径よりも十分に大径で、ボス部5cの端部外周面5eを余裕をもって受け入れる円形の穴54bと、一定の幅を有する半径方向の溝(二面幅溝という)54cが形成されている。
【0058】
カウンタウエイト54に形成された二面幅溝54cに対応して、シャフト5のボス部5cの端面には、一定の幅を有する半径方向の突起(二面幅突起という)5dが形成され、この二面幅突起5dがカウンタウエイト54の二面幅溝54cと摺動可能に係合している。その他の構成は第1実施例のスクロール型圧縮機C1等と概ね同様である。
【0059】
第10実施例の圧縮機C10はこのような構造を有するから、図22及び図23に示す100%容量の運転状態においては、カウンタウエイト54の円形の穴54aの内面の一部に偏心ブッシュ26の端部外周面26dの一部が接触している状態で、偏心ブッシュ26とカウンタウエイト54がシャフト5に連動して回転する。シャフト5とカウンタウエイト54を連動して回転させるものは、シャフト5の二面幅突起5dとカウンタウエイト54の二面幅溝54cの係合部分であり、シャフト5と偏心ブッシュ26を連動して回転させるものは、シャフト5の偏心ピン5bと、偏心ブッシュ26の端部外周面26dに接触しているカウンタウエイト54の円形の穴54aである。可動スクロール部材2には公転による遠心力が作用するが、遠心力に対抗してそれを打ち消す力をカウンタウエイト54が発生して、偏心ブッシュ26の端部外周面26dとカウンタウエイト54の円形の穴54aとの接触点から可動スクロール部材2へ伝える。
【0060】
図22及び図23に示した100%容量の運転状態から、吐出容量が減少して図24及び図25に示す0%容量の運転状態に到達する過程において、カウンタウエイト54は、その円形の穴54bの内面がシャフト5のボス部5cの端部外周面5eと接触する時まで、もう1つの円形の穴54aの内面が偏心ブッシュ26の端部外周面26dに接触している状態を維持する。そして、その間に噛み合っている二面幅溝54cと二面幅突起5dによって、カウンタウエイト54は偏心ブッシュ26と共に半径方向に摺動するので、可動スクロール部材2の偏心量及び公転半径が減少するが、カウンタウエイト54の円形の穴54bがボス部5cの端部外周面5eに接触すると、カウンタウエイト54の半径方向の移動ができなくなるので、それ以後は偏心ブッシュ26が偏心ピン5bの回りに回転し、偏心量及び公転半径が追加的に減少して零となる。
【0061】
このようにして、カウンタウエイト54が偏心ブッシュ26と接触している状態から、シャフト5のボス部5cに接触している状態へ切り替わる位置が、カウンタウエイト54によって発生する遠心力が可動スクロール部材2によって発生する遠心力よりも小さくなる位置と実質的に一致しておれば、第1実施例の場合等と同様に制御弁11によって制御圧室10に吸入圧(負圧)を供給して、プランジャ8の頭部8aをガイド穴9から退避させることにより、可動スクロール部材2に作用する遠心力と、従動クランク機構6によって発生する押し付け力との合力によって、図25に示す0%容量の運転状態から、図22に示す100%容量の運転状態へ自力で復帰させることが可能である。
【0062】
このように、第10実施例のスクロール型圧縮機C10によれば、100%容量で且つ高回転の運転状態において、可動スクロール部材2の渦巻き形の羽根2aと固定スクロール部材3の渦巻き形の羽根3aとの間に作用する、遠心力による過大な押し付け力を抑制して、圧縮機の信頼性を高めることができる。
【0063】
最後に、図26から図28の各図を参照して、本発明の第11実施例のスクロール型圧縮機C11について説明する。図において60は、リアハウジング4の一部にシャフト5の軸線と平行に設けられたシリンダ58の中に摺動可能に挿入されているスプールであって、61はスプール60を背後の第2の制御圧室63が縮小する方向に付勢するスプリングである。62は制御弁であって、圧縮機C11の吐出圧(高圧)と吸入圧(弱い負圧のような低圧)から必要な高さの制御圧を作り出して、スプール60のための第2の制御圧室63と、第1実施例の場合と同様な構成の制御圧室10へ供給する。
【0064】
64は固定スクロール部材3の端板3cの適所に開口しているバイパス孔であって、吐出圧と吸入圧の中間圧力程度まで昇圧した状態の冷媒を閉じ込めている圧縮室15から、より低圧の中間圧力室67へ冷媒を放出することができるように、且つ、中間圧力室67から圧縮室15側へ冷媒が逆流しないようにするための逆止弁65と、それを保護する弁止板66を備えている。なお、68は制御弁62から第2の制御圧室63へ制御圧を導く制御圧通路、69は中間圧力室67へ吸入圧を導く吸入圧通路を示している。スプール60の左方向への移動は棒状のストッパ70によって阻止される。従って、スプール60が制御圧室10と第2の制御圧室63との間を区切っている。スプリング61も基端をストッパ70によって支持されている。その他の構成は図1に示した第1実施例等と概ね同様である。
【0065】
図26に示す100%容量の運転状態においては、制御圧室10が吸入圧となるように、また、第2の制御圧室63が吐出圧となるように制御弁62を操作する。従って、プランジャ8の頭部8aはスプリング14の付勢によってリア側へ押されてガイド穴9から離れている。スプール60は第2の制御圧室63が高圧であるため、吸入圧通路69を閉じる位置にある。その結果、中間圧力室67の圧力が高くなって、逆止弁65が開弁することがないので、可動スクロール部材2が最大の公転半径において公転をして100%容量の運転状態となる。
【0066】
0%容量の運転状態への移行は、第1実施例等の場合と概ね同様に、制御弁62から制御圧室10へ吐出圧を供給することによって行われる。第11実施例の特徴は、100%容量と0%容量との間の中間容量の吐出容量をもたらす運転状態を安定に維持することができる点にある。そのために、制御弁62を操作して第2の制御圧室63へ吸入圧(弱い負圧)を供給する。その結果、スプール60はスプリング61の付勢力によってリア側へ移動して吸入圧通路69を開放するので、制御圧室10の吸入圧が中間圧力室67へ導入されて、中間圧力室67が吸入圧となる。それによって逆止弁65が開弁し、圧縮室15内に閉じ込められていた中間圧力の冷媒をバイパス孔64を介して吸入側へバイパスするので、吐出容量が減少して中間容量の運転状態が維持される。このようにして、第11実施例のスクロール型圧縮機C11は100%容量と0%容量に加えて、それらの中間容量の運転状態をも実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の圧縮機の100%容量時における縦断正面図である。
【図2】第1実施例の圧縮機の0%容量時における縦断正面図である。
【図3】従動クランク機構の構造を例示する分解斜視図である。
【図4】第1実施例の要部の作用を拡大して示す縦断面図であって、(a)は100%容量の状態を、(b)は0%容量へ移行する途中の状態を示している。
【図5】100%容量付近の運転状態にある第1実施例の圧縮機に作用する力の関係を示す横断側面図である。
【図6】図5に示す状態における偏心ブッシュ付近を示す側面図である。
【図7】0%容量の運転状態にある第1実施例の圧縮機の横断側面図である。
【図8】図7に示す状態における偏心ブッシュ付近を示す側面図である。
【図9】第2実施例の圧縮機の100%容量時における縦断正面図である。
【図10】第3実施例の1つの具体例を示す要部の縦断面図である。
【図11】第3実施例の他の1つの具体例を示す要部の縦断面図である。
【図12】第4実施例の圧縮機の100%容量時における縦断正面図である。
【図13】第4実施例の圧縮機の100%容量時を示すもので、図12におけるA−A線から見た横断側面図である。
【図14】第4実施例の要部を拡大して示す斜視図である。
【図15】第4実施例の圧縮機の0%容量時における縦断正面図である。
【図16】第5実施例の圧縮機の要部であるリング状プランジャを拡大して示すもので、(a)はガイドピンと共に示す側面図、(b)は斜視図である。
【図17】第6実施例の圧縮機の100%容量時における縦断正面図である。
【図18】第6実施例の要部を拡大して示す斜視図である。
【図19】第7実施例の圧縮機の要部であるリング状プランジャを拡大して示すもので、(a)は側面図、(b)はピンと共に示す斜視図である。
【図20】第8実施例の圧縮機の100%容量時における縦断正面図である。
【図21】第9実施例の圧縮機の要部の作動状態を示す縦断面図であって、(a)は100%容量に近い状態を、(b)は吐出容量を減少させる途中の状態を、(c)は0%容量に近い状態を示している。
【図22】第10実施例の圧縮機の100%容量時における縦断正面図である。
【図23】第10実施例の要部の100%容量時を示すもので、図22におけるB−B線から見た横断側面図である。
【図24】第10実施例の要部の0%容量時を示すもので、図25におけるD−D線から見た横断側面図である。
【図25】第10実施例の圧縮機の0%容量時における縦断正面図である。
【図26】第11実施例の圧縮機の100%容量時における縦断正面図である。
【図27】第11実施例の要部の100%容量時を示すもので、図26におけるE−E線から見た横断側面図である。
【図28】第11実施例の圧縮機の中間容量時における縦断正面図である。
【符号の説明】
1…フロントハウジング
2…可動スクロール部材
3…固定スクロール部材
5…シャフト
5a…カウンタウエイト
5b…偏心ピン
5c…ボス部
6…従動クランク機構
7…自転防止機構
8…プランジャ
9…ガイド穴
10,37,49,63…制御圧室
11…制御弁
15…圧縮室
16…吐出室
23…リターンスプリング
26…偏心ブッシュ
30,36,43…プランジャ
39,45…リング状のプランジャ
42,52…ガイド穴
54…カウンタウエイト
60…スプール
64…バイパス孔
65…逆止弁
67…中間圧力室

Claims (10)

  1. 駆動のためのシャフトを軸承しているハウジングと、
    前記ハウジングに固定された端板と、前記シャフトの中心軸線の周りに渦巻き形の羽根を備えている固定スクロール部材と、
    前記固定スクロール部材の渦巻き形の羽根及び端板と噛み合うことによって複数個の圧縮室を形成する渦巻き形の羽根と端板とを備えていて、前記シャフトの中心軸線の周りに公転をすることができる可動スクロール部材と、
    前記シャフトによって前記可動スクロール部材を公転させるために、前記シャフトと前記可動スクロール部材との間に介装されていて、前記可動スクロール部材の公転半径が実質的に零となるまで無段階に変化することを許容する従動クランク機構と、
    前記可動スクロール部材と、前記ハウジングとのいずれか一方の側に形成されていると共に、前記シャフトの中心軸線方向の深さが半径方向に変化している傾斜面を備えているガイド穴と、
    前記ガイド穴が形成されていない他方の側に支持されていて、前記ガイド穴に向かって進退することにより、前記ガイド穴に対する係合位置と非係合位置とを選択的にとることができるプランジャと、
    前記プランジャを制御して、前記シャフトの中心軸線方向に進退作動をさせる制御作動手段とを備えていて、
    前記ガイド穴が前記可動スクロール部材の端板を支持している前記従動クランク機構の一部となる偏心ブッシュに形成されていると共に、前記プランジャが前記ハウジングによって軸承されている前記シャフトによって支持されていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 駆動のためのシャフトを軸承しているハウジングと、
    前記ハウジングに固定された端板と、前記シャフトの中心軸線の周りに渦巻き形の羽根を備えている固定スクロール部材と、
    前記固定スクロール部材の渦巻き形の羽根及び端板と噛み合うことによって複数個の圧縮室を形成する渦巻き形の羽根と端板とを備えていて、前記シャフトの中心軸線の周りに公転をすることができる可動スクロール部材と、
    前記シャフトによって前記可動スクロール部材を公転させるために、前記シャフトと前記可動スクロール部材との間に介装されていて、前記可動スクロール部材の公転半径が実質的に零となるまで無段階に変化することを許容する従動クランク機構と、
    前記可動スクロール部材と、前記ハウジングとのいずれか一方の側に形成されていると共に、前記シャフトの中心軸線方向の深さが半径方向に変化している傾斜面を備えているガイド穴と、
    前記ガイド穴が形成されていない他方の側に支持されていて、前記ガイド穴に向かって進退することにより、前記ガイド穴に対する係合位置と非係合位置とを選択的にとることができるプランジャと、
    前記プランジャを制御して、前記シャフトの中心軸線方向に進退作動をさせる制御作動手段と、
    前記プランジャを前記ガイド穴との係合位置から完全に退避させるための付勢手段とを備えていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  3. 駆動のためのシャフトを軸承しているハウジングと、
    前記ハウジングに固定された端板と、前記シャフトの中心軸線の周りに渦巻き形の羽根を備えている固定スクロール部材と、
    前記固定スクロール部材の渦巻き形の羽根及び端板と噛み合うことによって複数個の圧縮室を形成する渦巻き形の羽根と端板とを備えていて、前記シャフトの中心軸線の周りに公転をすることができる可動スクロール部材と、
    前記シャフトによって前記可動スクロール部材を公転させるために、前記シャフトと前記可動スクロール部材との間に介装されていて、前記可動スクロール部材の公転半径が実質的に零となるまで無段階に変化することを許容する従動クランク機構と、
    前記可動スクロール部材と、前記ハウジングとのいずれか一方の側に形成されていると共に、前記シャフトの中心軸線方向の深さが半径方向に変化している傾斜面を備えているガイド穴と、
    前記ガイド穴が形成されていない他方の側に支持されていて、前記ガイド穴に向かって進退することにより、前記ガイド穴に対する係合位置と非係合位置とを選択的にとることができるプランジャと、
    前記プランジャを制御して、前記シャフトの中心軸線方向に進退作動をさせる制御作動手段とを備えていて、
    カウンタウエイトが二面幅部によって前記シャフトに対して半径方向に移動可能に取り付けられていると共に、吐出容量が零となるように前記可動スクロール部材が半径方向に移動する過程において、最初は前記従動クランク機構の一部となる偏心ブッシュの外周に接触していた前記カウンタウエイトが、所定の時期から後は前記シャフトの一部である大径のボス部の外周に接触することによって、前記偏心ブッシュの外周から離れるように構成されていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  4. 請求項2又は3において、前記ガイド穴が前記可動スクロール部材の端板に形成されていると共に、前記プランジャが前記ハウジングによって支持されていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  5. 請求項2又は3において、前記ガイド穴が前記ハウジングによって支持されて移動する前記プランジャに形成されていると共に、前記ガイド穴に係合するピンが前記可動スクロール部材の端板に設けられていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  6. 請求項1ないしのいずれかにおいて、前記ガイド穴が2段階の円錐面からなっていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  7. 請求項1ないしのいずれかにおいて、前記ガイド穴が実質的に2次曲線の回転面からなっていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  8. 請求項1ないし7のいずれかにおいて、前記ガイド穴の開口の縁部に円筒面が形成されていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  9. 請求項1ないし8のいずれかにおいて、前記プランジャが単一のリング状となっていて、前記シャフトの中心軸線の周りに設けられていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  10. 請求項1ないしのいずれかにおいて、前記固定スクロール部材の端板に、圧縮の途中にある中間圧力の圧縮室を低圧側へ連通させ得るバイパス孔が開口しており、前記バイパス孔を開閉制御する制御手段が設けられていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
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