JP4596755B2 - コロナ放電処理を利用した包装方法、包装装置および包装体 - Google Patents

コロナ放電処理を利用した包装方法、包装装置および包装体 Download PDF

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Description

本発明は、いわゆるセンタシールなどの包装用フィルムの一部分どうしが重ね合わされて接着された部分を有する包装を好適に行なうための技術に関する。
従来の包装方法の一例としては、ピロー包装機を用いて包装対象物を包装する方法がある(たとえば、特許文献1を参照)。この包装方法においては、まず、長尺帯状の包装用フィルムをピロー包装機のフォーマによって筒状に形成しつつ、この筒状に形成された包装用フィルム内に複数の包装対象物を順次供給する。フォーマの下部においては、センタシーラを用いることにより、包装用フィルムの両側縁部どうしを接着させる。フォーマよりも後段においては、一対の溶断シーラを利用し、包装用フィルムを包装対象物どうしの間の位置で溶断シールする。これにより袋状化された包装用フィルムによって包装対象物の全体が包まれた包装体が得られる。その後、この包装体の包装用フィルムを加熱して収縮させると、この包装用フィルムが包装対象物の外表面に略密着した形態をもつオーバシュリンク包装体が得られる。
上記センタシーラによって包装用フィルムの両側縁部を接着させる方法としては、それらの部分を加熱して熱融着させるヒートシール法、あるいはそれらの部分を帯電させて接着させる静電シール法がある。従来においては、これらのシール法が用いられていたのが実情であった。
特開2002−337941号公報(図7)
しかしながら、上記従来のヒートシール法においては、ヒートシール対象部分に印刷が施されていると、接着性が劣ったり、あるいは印刷部分が熱によりダメージを受けるという不具合を生じていた。より具体的には、図7に示すように、ヒートシール法においては、たとえば一対の加熱ローラ80を用いてフィルム9の両側縁部9a,9bを挟圧しており、そのシール部分はいわゆる合掌貼りとなる。この場合、一対の側縁部9a,9bの互いに接触する内面に印刷が施されていたのでは接着性が劣ることとなる。また、これとは反対に、一対の側縁部9a,9bの外面に印刷が施されていたのでは、この印刷のインキが熱によりダメージを受けてしまい、印刷の体裁が大きく損なわれる。このようなことから、ヒートシール法を用いる場合には、ヒートシール対象部分に印刷を施すことは極力回避しなければならない。ところが、近年においては、包装用フィルムに商品名を表示したり、装飾用の図柄を大きな面積で印刷するといったことが強く要望される場合が多い。このような要望に応えるべく包装用フィルムの接着対象部分にも印刷を施したい場合があるが、そうすると上記したような不具合を生じる。
一方、静電シール法は、包装用フィルムが帯電可能な場合にのみ適用することが可能であり、包装用フィルムに静電防止処理が施されていると、この静電シール法を適用することができない。一方、静電シール法を適用できるように、包装用フィルムに静電防止処理を施さないようにすると、この包装用フィルムの取り扱い時などにおいて静電気を帯びてしまう。これでは、包装作業を円滑に行なうことができなくなる。また、上記包装用フィルムを利用して得られた包装体は、その表面に埃などが静電付着し易く、汚れ易いものとなり、その商品価値も大きく損なわれてしまう。
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、包装用フィルムが静電防止処理を施したものであっても包装用フィルムの一部分どうしを十分な接着強度で接着できるようにし、また接着部分への印刷表示も可能とし、適切な包装が行なえるようにすることをその課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面によって提供される包装方法は、ポリプロピレン系熱収縮性フィルムからなる包装用フィルムによって包装対象物を覆う被覆工程と、上記包装用フィルムの一部分どうしを、重ね合わせて接着する接着工程と、を有している包装方法であって、上記被覆工程の前段階において、上記包装用フィルムの表面の選択した領域を、コロナ放電処理を施すことにより、ぬれ張力(JISK6768)が38〜48mN/mとなるように活性化させておき、上記接着工程においては、上記包装用フィルムの表面におけるコロナ放電処理が施されて活性化された領域どうしをブロッキングさせることを特徴としている。
本発明において利用されるコロナ放電処理技術そのものは、従来より既知であり、表面活性の乏しいフィルムに印刷を施したり、あるいは接着剤を塗布する場合に、予めこの処理を施し、フィルム表面を活性化させることによって親水性を高め、印刷や接着剤塗布が好適に行なえるようにすることを目的として用いられている。これに対し、本発明は、そのような目的に用いられていたコロナ放電処理を、包装用フィルムの一部分どうしの接着のための処理として利用し、しかもその接着は、ブロッキング現象を利用して行なわせるという、従来にはみられない新規な発想の下になされたものであり、次に述べるような効果を奏する。
本発明によれば、ヒートシール法とは異なり、包装用フィルムを加熱する必要はないために、包装用フィルムの接着対象部分に印刷が施されていても、この印刷部分が、熱によってダメージを受けることはない。包装用フィルムの印刷が施されている部分を接着対象領域とする場合、この包装用フィルムの印刷面とは反対の面にコロナ放電処理を施すことにより、この部分を包装用フィルムのコロナ放電処理が施されている他の部分に対して適切にブロッキングさせることが可能であり、このブロッキングによる接着強度は、実用に十分に耐え得るようにかなり強くすることができる。具体的な数値は後述するが、このことは、本願発明者らの試験によって確認されている。また、印刷インキの種類によっては、この印刷表面にコロナ放電処理を施すことによって包装用フィルムの他の部分に対してブロッキングさせることも可能である。このように、本発明によれば、包装用フィルムの一部分どうしを十分な接着強度で接着しつつ、その接着部分への適切な印刷表示が可能となり、包装体の装飾性などを高めるのに好適となる。
また、本発明によれば、静電シール法とは異なり、包装用フィルムに静電防止処理が施されている場合に、包装用フィルムの一部分どうしを接着させることが困難になるといったことも無い。したがって、包装用フィルムとしては、静電防止処理が施されたものを利用し、包装用フィルムに静電気が帯電して包装作業に支障を生じたり、包装体に埃などが付着し易くなってその商品価値が大きく損なわれるといった不具合も悉く解消することができる。
本発明の第2の側面によって提供される包装装置は、ポリプロピレン系熱収縮性フィルムからなる帯状の包装用フィルムの両側縁部どうしを重ね合わせて筒状に形成するフォーマと、上記筒状に形成された包装用フィルム内に複数の包装対象物を順次供給する供給手段と、上記包装用フィルムを上記複数の包装対象物どうしの間の位置で切断する切断手段と、を備えている、包装装置であって、上記包装用フィルムの両側縁部が重ね合わされる前にそれら両側縁部における互いに重ね合わされる面に対してコロナ放電処理を施して当該面をぬれ張力(JISK6768)が38〜48mN/mとなるように活性化させるコロナ放電処理装置を、備えていることを特徴としている。
このような構成の包装装置によれば、本発明の第1の側面によって提供される包装方法を適切に実施することができ、上述したのと同様な効果が得られる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記コロナ放電処理装置によってコロナ放電処理が実行される部分を囲むカバー体と、上記コロナ放電処理に伴って発生するオゾンを上記カバー体の外部または内部において分解処理するオゾン分解処理装置とをさらに備えている。このような構成によれば、コロナ放電処理に伴って発生するオゾンに起因して周辺環境が悪化することを適切に防止することができる。
本発明の第3の側面によって提供される包装体は、包装対象物がポリプロピレン系熱収縮性フィルムからなる包装用フィルムによって覆われており、かつこの包装用フィルムの一部分どうしは、重ね合わされて接着されている、包装体であって、上記包装用フィルムの一部分どうしの接着は、コロナ放電処理によってぬれ張力(JISK6768)が38〜48mN/mとなるように活性化された表面どうしがブロッキングしていることによりなされていることを特徴としている。
このような構成によれば、本発明の第1の側面によって提供される包装方法について述べたのと同様な効果が得られ、包装用フィルムどうしの接着部分への印刷が可能となり、また包装用フィルムとして静電防止処理を施したものを利用することも可能となる。
本発明のその他の特徴および利点については、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1は、本発明に係る包装装置の一例を示している。本実施形態の包装装置Aは、ピロー包装機1、加熱トンネル2、およびコロナ放電処理装置3を備えている。
ピロー包装機1は、その基本的な構造が従来既知のピロー包装機と同様なものであり、巻取ロールRから繰り出される長尺帯状の包装用フィルム41を筒状に形成するフォーマ10、このフォーマ10の先端開口部から筒状の包装用フィルム41内に複数の包装対象物40を一定間隔で投入するように包装対象物40を搬送する供給コンベア11、包装用フィルム41を複数の包装対象物40間において溶断シールする一対の溶断シーラ12、およびこれら一対の溶断シーラ12の後段に設けられた排出コンベア13を備えている。
ただし、このピロー包装機1には、一般のピロー包装機に設けられているセンターシーラに代わるものとして、包装用フィルム押さえ用の受け板14と押圧ローラ15とが設けられている。受け板14は、略平板状であり、フォーマ10に固定して取り付けられ、またはフォーマ10と一体的に形成されている。押圧ローラ15は、この押圧ローラ15と受け板14との間において包装用フィルム41の後述する一部分を挟圧できるように、図示されていないバネなどによって上方に付勢されている。加熱トンネル2は、包装用フィルム41を一対の溶断シーラ12によって溶断シールすることによって得られた包装体4を加熱可能に構成されており、加熱用のヒータあるいは熱風送風口などを有している。
コロナ放電処理装置3は、巻取ロールRからフォーマ10に到るまでの包装用フィルム41の供給経路の途中に設けられており、包装用フィルム41をガイドする表面が金属製の2本のローラ30a,30bと、これらに対向する2つの電極31a,31bとを備えている。これらには高周波電源(図示略)が接続されており、それらの間においてコロナ放電が可能となっている。
図2によく表われているように、電極31aは、ローラ30aの一端寄り部分の下方に配置され、包装用フィルム41の同図における下向き面42aに対して間隔を隔てて対向している。したがって、これら電極31aとローラ30aとによれば、包装用フィルム41の一側縁部41aのうち、片面42a側の部分がコロナ放電雰囲気に晒されることとなり、この部分のみが活性化されたコロナ放電処理領域43Aとなる。これに対し、電極31bは、電極31aとは包装用フィルム41の幅方向の反対側に位置するようにしてローラ30bの上方に配されている。このため、電極31bとローラ30bとによれば、包装用フィルム41の他側縁部41bのうち、同図における上向き面42b側の部分のみが活性化されたコロナ放電処理領域43Bとなる。
包装用フィルム41の2つのコロナ放電処理領域43A,43Bは、図3の仮想線に示すように、包装用フィルム41を筒状に形成して両側縁部41a,41bを重ね合わせるときに、互いに対面し合う領域である。同図に示すように、包装用フィルム41には、印刷が施された印刷層46が設けられている(ただし、この印刷層46は、図3および図4においてのみ示しており、他の図面においては省略している)。この印刷層46は、包装用フィルム41の片面42aのうち、一側縁部41aのコロナ放電処理領域43Aを除く領域の略全体に形成されている。包装用フィルム41の他側縁部41bにおいては、その片面42aに印刷層46が形成されている一方、その反対の面42bがコロナ放電処理領域43Bとなっている。
コロナ放電処理装置3のコロナ放電処理が行なわれる領域は、カバー体32によって囲まれている。このカバー体32は、コロナ放電処理に伴って発生するオゾンがコロナ放電処理装置3の周辺に拡散することを抑制するためのものであり、略ボックス状である。このカバー体32内のオゾンは、排気口32aから適当なダクトを介してオゾン分解処理装置39に導かれて分解されるようになっている。オゾンを分解する方法としては、オゾンを触媒と接触させて分解する触媒分解方法や、高温に加熱して分解する加熱分解方法がある。前者の具体例としては、酸化ニッケルの粉体触媒にオゾンを吸着させて分解させる方法がある。後者の具体例としては、高温に維持させたステンレスなどの金属表面上にオゾンを導いて分解させる方法がある。オゾン分解処理装置39は、そのような分解法のうち少なくとも1つの分解方法を採用している。なお、オゾン分解処理装置39を小型に製作した場合には、このオゾン分解処理装置39をカバー体32の排気口32aに直結させたり、あるいはカバー体32の内部に設けた構成とすることもできる。また、オゾンの発生量が少ない場合には、オゾン分解処理装置39を設けることなく、たとえばカバー体32内のオゾンをダクトを介して適当な箇所に導くだけの構成としてもかまわない。
次に、上記構成の包装装置Aを用いた本発明に係る包装方法の一例について説明する。
まず、巻取ロールRから繰り出された包装用フィルム41の搬送過程においては、コロナ放電処理装置3を利用して包装用フィルム41にコロナ放電処理を施す。これにより、図2および図3を参照して説明したように、包装用フィルム41の両側縁部41a,41bの所定の箇所を活性化されたコロナ放電処理領域43A,43Bとする。このコロナ放電処理時には、オゾンが発生するものの、このオゾンが周辺に拡散することはカバー体32および排気ダクトにより抑制され、また必要によりオゾン分解処理装置39に導かれて分解されるために、包装装置Aの周辺環境を良好な状態に維持することができる。
次いで、コロナ放電処理を終えた包装用フィルム41をフォーマ10と図示しないローラなどによって筒状に形成しつつ、その内部に供給コンベア11によって搬送されてきた複数の包装対象物40を一定間隔で投入させていく。本実施形態における包装対象物40は、たとえば即席やきそばまたは即席ラーメンを内部に密閉収容したカップ状容器である。包装用フィルム41を筒状に形成する場合、図4に示すように、包装用フィルム41の両側縁部41a,41bを、封筒貼りと称される状態(重ね合わせ部分が、その周辺部分からリブ状に立ち上がるのではなく、フラットである)に重ね合わせる。この重ね合わせは、コロナ放電処理領域43A,43Bどうしが直接対面接触するように行なう。このようにすれば、コロナ放電処理領域43A,43Bが互いに活性化されていることに起因してブロッキングする。また、上記重ね合わせ部分については、受け板14と押圧ローラ15とによって適当な力Fで挟み付ける。これにより、上記ブロッキングが確実化され、かつその接着強度をより高めることもできる。
上記したコロナ放電処理とブロッキングとを組み合わせた手法によれば、包装用フィルム41の両側縁部41a,41bを適切に、かつ十分な接着強度で接着することが可能である。本願発明者らは、この点について種々試験を行なったところ、包装用フィルムの材質にもよるが、たとえばポリプロピレン系の熱収縮性フィルムの場合、コロナ放電処理の程度として、重ね合わせられる包装用フィルムの2つの表面のぬれ張力(JISK6768)を38mN/mとした場合には、実用に十分に耐え得る接着強度にブロッキングさせることが可能であることが確認された。なお、上記の場合には、とくに42〜48mN/mが好ましいことも確認された。
図4に示した包装用フィルム41の筒状化状態においては、上記ブロッキングがなされた一側縁部41aには印刷層46が形成されていないものの、他側縁部41bには印刷層46が形成されており、この他側縁部41bの印刷層46は、一側縁部41aを介して外部から透視可能である。したがって、包装用フィルム41は、上記ブロッキングがなされた部分についても印刷が施された外観となり、包装用フィルム41の全面が印刷されているように見えることとなる。
また、上記したブロッキングは、コロナ放電処理によって接着対象部分の表面に反応性や極性の高い官能基を発生させて表面の濡れ性や反応性が高められた結果行なわれるものである。したがって、包装用フィルム41として静電防止処理が施されたものを用いた場合であっても、上記両側縁部41a,41bをやはり強固に接着させることが可能である。さらに、本実施形態においては、包装用フィルム41の両側縁部41a,41bをいわゆる封筒貼り状態にブロッキングさせているために、図7を参照して説明したいわゆる合掌貼りの場合とは異なり、それら両側縁部41a,41bの一部分を不要部分として、切断除去する必要も無い。したがって、いわゆるシールカスを生じないようにすることもできる。
図1において、フォーマ10よりも後段の位置においては、一対の溶断シーラ12を用いて、包装用フィルム41を包装対象物40どうしの間で溶断シールする。これにより、図5に示すように、一対の溶断シール部44を両端に備えた短尺の包装用フィルム41’が包装対象物40の全体を覆った構造の包装体4が得られる。この包装体4の下部側には、いわゆるセンタシールに相当する貼り合わせ部45が存在するが、この貼り合わせ部45は、包装用フィルム41’の両側縁部41a,41bが重なり合ってブロッキングした構造となっている。
上記した包装体4は、排出コンベア13によって加熱トンネル2内に搬入され、加熱される。この加熱により、包装用フィルム41’は収縮し、図6に示すようなオーバラップシュリンク包装体と称されるタイプの包装体4Aが得られる。この包装体4Aにおいては、貼り合わせ部45のフィルムが収縮し、適度に緊張した状態で包装対象物40の底面部に密着している。このため、貼り合わせ部45の接着強度がより高められることとなり、このオーバラップシュリンク包装体4Aを販売などの流通過程において取り扱う際に、この貼り合わせ部45が不用意に剥離する虞れが無くなる。
貼り合わせ部45には、図4を参照して説明したとおり、印刷層46も設けられている。したがって、包装体4Aは、いわゆる全面印刷されたデザインとなり、装飾性に優れたものとなる。また、包装用フィルム41’としては、静電防止処理を施したものを用いることができるために、たとえば包装体4Aを商品展示している際に、その包装用フィルム41’に塵などが静電付着する虞れも無くすことが可能である。さらに、この包装体4Aは、包装用フィルム41’にコロナ放電処理が施されて活性化された部分を底部に有するものの、この活性化された部分は、外部に露出していない構造となっている。したがって、複数の包装体4Aを上下に積み重ねた場合に、これら包装体4Aの包装用フィルム41’どうしがブロッキングする虞れもない。
本発明の内容は、上記した実施形態に限定されない。本発明に係る包装方法の各工程の具体的な構成は、種々に変更自在である。また同様に、本発明に係る包装装置および包装体の各部の具体的な構成も、種々に設計変更自在である。
包装用フィルムに印刷を施す場合、包装用フィルムの材質によっては、印刷を行なう前にその印刷予定領域にコロナ放電処理を施さなければならない場合がある。このような場合、本発明においては、印刷のためになされるコロナ放電処理(一般的には、包装用フィルムの製造時に処理される)をフィルムのブロッキングに利用してもかまわない。より具体的には、図3を参照して説明すると、包装用フィルム41の片面42aに印刷を施す前にこの片面42aの印刷特性を良好とするためのコロナ放電処理を施すときには、その片面42aの全体にコロナ放電処理を施し、印刷対象領域とはならない一側縁部43Aにもコロナ放電処理を施しておく。このようにすれば、その後包装用フィルム41の他側縁部41bの反対の面42bのみにコロナ放電処理を施すだけで、両側縁部41a,41bのそれぞれの接着面がコロナ放電処理領域43A,43Bとなり、合理的である。ただし、印刷前(フィルム製造時)に行なったコロナ放電処理の効果は、経時的に低下するおそれがあるため、包装対象物の包装作業の前にコロナ放電処理を再度実行することが好ましい。とくに、ポリプロピレン系のシュリンクフィルムにおいては、コロナ放電処理効果が経時的に低下し易いために、このような場合には、ブロッキング工程を行なう直前にコロナ放電処理を行なうことが好ましい。
コロナ放電処理は、必ずしも包装装置において包装用フィルムがフォーマに送られる過程で行なわれなくてもかまわない。本発明においては、たとえばコロナ放電処理を終えた包装用フィルムを包装装置にセットし、この包装用フィルムを用いて包装対象物の包装作業を行なうようにしてもよい。
本発明に係る包装方法は、ピロー包装機を用いた包装に限定されない。包装対象物を包装用フィルムによって覆い、かつこの包装用フィルムの一部分どうしを接着させる包装方法であれば、種々の包装に適用可能である。また、包装用フィルムによって包装対象物を覆う場合、必ずしも包装対象物の全体を覆う必要もなく、包装対象物の一部分のみを覆う包装を行なう場合にも、本発明に係る包装方法を適用することができる。
本発明に係る包装装置は、ピロー包装機に適用するのに好適であるが、やはりこれに限定されないことは、本発明に係る包装方法の場合と同様である。本発明は、包装用フィルムの具体的な材質なども限定されず、さらに包装対象物としては、種々の物品を適用可能であることは言うまでもない。
本発明に係る包装装置の一例を示す概略全体側面図である。 図1に示す包装装置の要部斜視図である。 包装用フィルムの一例を示す断面図である。 図1のIV−IV断面図である。 (a)は、シュリンク処理前の包装体の一例を示す断面図であり、(b)は、その底面図である。 (a)は、シュリンク処理後の包装体の一例を示す断面図であり、(b)は、その底面図である。 ヒートシール法の説明図である。
符号の説明
A 包装装置
1 ピロー包装機
2 加熱トンネル
3 コロナ放電処理装置
4,4A 包装体
10 フォーマ
11 供給コンベア(供給手段)
32 カバー体
39 オゾン分解処理装置
40 包装対象物
41 包装用フィルム
41a,41b 側縁部(包装用フィルムの)
43A,43B コロナ放電処理領域
46 印刷層

Claims (3)

  1. ポリプロピレン系熱収縮性フィルムからなる包装用フィルムによって包装対象物を覆う被覆工程と、
    上記包装用フィルムの一部分どうしを、重ね合わせて接着する接着工程と、
    を有している包装方法であって、
    上記被覆工程の前段階において、上記包装用フィルムの表面の選択した領域を、コロナ放電処理を施すことにより、ぬれ張力(JISK6768)が38〜48mN/mとなるように活性化させておき、
    上記接着工程においては、上記包装用フィルムの表面におけるコロナ放電処理が施されて活性化された領域どうしをブロッキングさせることを特徴とする、コロナ放電処理を利用した包装方法。
  2. ポリプロピレン系熱収縮性フィルムからなる帯状の包装用フィルムの両側縁部どうしを重ね合わせて筒状に形成するフォーマと、
    上記筒状に形成された包装用フィルム内に複数の包装対象物を順次供給する供給手段と、
    上記包装用フィルムを上記複数の包装対象物どうしの間の位置で切断する切断手段と、を備えている、包装装置であって、
    上記包装用フィルムの両側縁部が重ね合わされる前にそれら両側縁部における互いに重ね合わされる面に対してコロナ放電処理を施して当該面をぬれ張力(JISK6768)が38〜48mN/mとなるように活性化させるコロナ放電処理装置を、備えていることを特徴とする、包装装置。
  3. 包装対象物がポリプロピレン系熱収縮性フィルムからなる包装用フィルムによって覆われており、かつこの包装用フィルムの一部分どうしは、重ね合わされて接着されている、包装体であって、
    上記包装用フィルムの一部分どうしの接着は、コロナ放電処理によってぬれ張力(JISK6768)が38〜48mN/mとなるように活性化された表面どうしがブロッキングしていることによりなされていることを特徴とする、包装体。
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