JP4594919B2 - 折畳式傘 - Google Patents

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Description

本発明は折畳式傘に関し、たとえば3分割の親骨を備えた3つ折り式の折畳式傘に適用して有効なものに関する。
折畳式傘は、図8に示すように、伸縮式中棒10、上ロクロ21、下ロクロ22、折畳式親骨40、受骨45などによって構成されている。伸縮式中棒10は入れ子パイプによる3段伸縮式であって、上端には石突11、下端には手先12がそれぞれ取り付けられている。また、下ロクロ22を開傘位置に係脱自在に係止するためのハジキ13が取り付けられている。
上ロクロ21は伸縮式中棒10の上部に固定され、下ロクロ22は上ロクロ21の下方にて上記中棒10に摺動自在に案内される。上ロクロ21は親骨40の基端、下ロクロ22は受骨45の基端(下端)をそれぞれ枢支している。
親骨40は、元親骨41、中親骨42、先親骨43の3本分割構成であって、元親骨41の基端部が上ロクロ21に枢支されている。元親骨41の先端には第1ダボ金具61がその一端を枢支されて付けられている。この第1ダボ金具61は内側に溝部を形成するように断面U字状の形状をなしており、元親骨41の先端はその溝部内に入り込んでピン41bを介して当該第1ダボ金具61を回動自在に枢支している。そして、この第1ダボ金具61の他端と受骨45との間には、それらに両端が枢支されて元親骨41に対して平行リンクとして機能する第1ワイヤー状連杆51が架橋配置されている。
また、中親骨42はその基端が上記第1ダボ金具61の溝部内に挿入されて一体的に取り付けられており、中親骨42の先端側は元親骨41側から当該第1ダボ金具61の長手方向に沿って延出されている。
中親骨42の先端には、先親骨43の基端を一体的に支持した第2ダボ金具62の一端が枢支されている。この第2ダボ金具62も上記第1ダボ金具61と同様に、内側に溝部を形成するように断面U字状の形状をなしており、中親骨42の先端はその溝部内に入り込んでピン42bを介して当該第2ダボ金具62を回動自在に枢支している。
この第2ダボ金具62は、これに一体化されて取り付けられた先親骨43の延出方向とは逆の反対側に向けて延長形成されており、その延長端と元親骨41との間には、それらに両端が枢支されて中親骨42に対して平行リンクとして機能する第2ワイヤー状連杆52が架橋配置されている。ここで、この第2ワイヤー状連杆52は、その中間部が中親骨42の中間部に遊動可能に拘束されている。
すなわち、この折畳式傘は、第1ワイヤー状連杆51が元親骨41の平行リンクとして機能すると同時に、第2ワイヤー状連杆52が中親骨42の平行リンクとして機能することによって、下ロクロ22の上下移動に従動して元親骨41と中親骨42と先親骨43とがそれぞれ相対的に屈曲し、その開閉作動がおこなわれるようになっている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2003−189916
ところで、この種の折畳式傘にあっては、その開閉作動機能を損なわせることなく小型化を図り、折畳時の携帯性(携帯の便宜性)を高めることが最大の課題となっている。たとえば、カバンや書類ケースなどに収容して携帯するためには、折畳時の形状をできるだけ細くして小径化することが望ましい。ここで、当該折畳時の小径化は、親骨40を細くすることである程度まではなし得る。しかしながら、構造強度の低下を伴うため、その小径化には限度がある。
上記の様な技術的な背景の下で、本発明者は上記小径化の促進を図るべく鋭意研究開発を進めていった。そして、その結果として、たとえば図8に示した従来の折畳式傘にあっては、次のような問題点を有していることが明らかになった。
すなわち、同図に示すような従来の折畳式傘では、中親骨42はU字状の第1ダボ金具61に一体化され、また先親骨43はやはりU字状の第2ダボ金具62に一体化されていたので、折畳状態となした際には、第1ダボ金具61の溝部に先端が挿入されて連結されている元親骨41と中親骨42とが径方向の内外で重なり合ってしまうとともに、同様に第2ダボ金具62の溝部に先端が挿入されて連結されている中親骨42と先親骨43とが径方向の内外で重なり合ってしまう。
しかも、元親骨41の外側に配される中親骨42及び中親骨の外側に配される先親骨43は、それぞれ閉傘状態時において、その先端側が必然的に開傘側に広がろうとするので、当該先端側を中棒寄りに近づけて内側に入り込ませることができない。また、折畳時に外周囲に傘布をタイトに巻き付けることも困難であって小径化させ難い。無理にタイトに巻き付ければ、傘骨に常時大きな応力が加わり続けてしまい、部材の変形や損傷、強度劣化を引き起こすことにもなる。つまり、分割した親骨40の中親骨42及び先親骨43をダボ金具61,62に一体化させて取り付けていたことが折畳時の形状を小径化する上で大きな支障となっていた。
本発明は以上のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、傘の開閉作動機能を損なわせることなく、折畳時の形状を大幅に細径化(スリム化)して携帯の利便性を高められるようにした折畳式傘を提供することにある。
本発明の上記以外の目的および構成については、本明細書の記述および添付図面からあきらかになるであろう。
本発明が提供する解決手段は以下のとおりである。
(1)多段伸縮式の中棒の上端部に固定された上ロクロと、該上ロクロの下方にて該中棒に摺動自在に案内される下ロクロと、該上ロクロに基端が枢支された元親骨と、該下ロクロに基端が枢支されるとともに先端が該元親骨の中央部に枢支された受骨と、該元親骨の先端に一端が枢支された第1ダボ金具と、該第1ダボ金具の他端と該受骨とに両端が枢支されて架橋配置され、該元親骨に対する平行リンクとして機能する第1ワイヤー状連杆と、該第1ダボ金具両端の枢支部間に位置して形成された係合孔に基端がピンを介して係合されると共に、該元親骨と該第1ダボ金具との枢支部に同軸に枢支された中親骨と、該中親骨の先端に一端が枢支された第2ダボ金具と、該第2ダボ金具の他端と該元親骨とに両端が枢支されて架橋配置され、該中親骨に対する平行リンクとして機能する第2ワイヤー状連杆と、該第2ダボ金具両端の枢支部間に位置して形成された係合孔に基端がピンを介して係合されると共に、該中親骨と該第2ダボ金具との枢支部に同軸に枢支された先親骨とを備え、該第1ダボ金具と該第2ダボ金具とに形成される係合孔の少なくともいずれか一方が、該係合孔に係合するピンの揺動を許容する長孔に形成されていることを特徴とする折畳式傘。
(2)上記手段(1)において、前記第1ダボ金具と前記第2ダボ金具とに形成される係合孔の双方が、該係合孔に係合するピンの揺動を許容する長孔に形成されていることを特徴とする折畳式傘。
(3)上記手段(1)または(2)において、前記第1ダボ金具を介して連繋される前記元親骨と中親骨との相互位置、および前記第2ダボ金具を介して連繋される前記中親骨と先親骨との相互位置に関し、少なくともそのいずれか一方の相互位置が周方向に相対的にずらされていることを特徴とする折畳傘。
(4)上記手段(1)または(2)において、前記第1ダボ金具を介して連繋される前記元親骨と中親骨との相互位置、および前記第2ダボ金具を介して連繋される前記中親骨と先親骨との相互位置に関し、その双方の相互位置が周方向に相対的にずらされていることを特徴とする折畳傘。
折畳傘の開閉作動機能を損なうことなく、折畳時の形状を大幅に小径化して携帯の利便性を高めた折畳式傘を提供できる。
上記以外の作用/効果については、本明細書の記述および添付図面からあきらかになるであろう。
図1〜図7は、本発明に係る折畳式傘の一実施形態を示す。ここで、図1は開傘状態の側面図、図2は開傘状態を下方から見た底面図である。また、図3は折畳途中の傘骨の状態を説明する省略側面図であって、説明の便宜上、傘骨は1組だけを示しており、同図(a)は折畳の中間状態、同図(b)は折畳終了前状態である。また、図4(a)は図3に示す傘骨の開傘状態を示したものであり、同図(b)はその背面図である。なお、本実施形態にあって、図8の従来の折畳傘と同一の部材には同一の符号を付して説明する。
図1〜図4に示すように、この実施形態の折畳傘は、入れ子パイプによる3段伸縮式伸縮式中棒10と、この伸縮式中棒10を中心にして放射状に配設された5組の傘骨30、及びこれらの傘骨30に支持された傘布32を備えている。伸縮式中棒10の上端部には石突11が取り付けられ、下端にはカップ状の手先12が取り付けられている。傘骨30は折畳式親骨40と受骨45とからなり、傘布32は折畳式親骨40に支持されている。
図3に示すように、伸縮式中棒10には、上端の石突11の直下に固定されて上ロクロ21が設けられている。また、この上ロクロ21の下方には中棒10に摺動自在に案内されて上下に移動する下ロクロ22が設けられている。また、伸縮式中棒10には、図示を省略しているが、図8の従来例と同様に、下ロクロ22を開傘位置に係脱自在に係止するためのハジキが取り付けられている。
上ロクロ21は折畳式の親骨40の基端部を枢支し、下ロクロ22は受骨45の基端部(下端)をそれぞれ枢支している。ここで、親骨40は、元親骨41と中親骨42と先親骨43とからなる3本分割構成となっており、元親骨41の基端部が上ロクロ21に枢支されている。そして、この元親骨41の先端には、第1ダボ金具61がその一端を枢支されて設けられている。また、この第1ダボ金具61の他端と受骨45とに両端が枢支されて、元親骨41に対する平行リンクとして機能する第1ワイヤー状連杆51が架橋されて配置されている。即ち、元親骨41と受骨45と第1ダボ金具61及び第1ワイヤー状連杆51とは一種の平行四辺形リンクとして機能するようになっている。
ここで、図5(a)は図4(a)を図示する下側から見た下面図で、図5(b)は図4(a)を図示する上側から見た上面図であり、図6は第1ダボ金具61を拡大して示した側面図、図7は図3中の要部を示すとともにその一部を拡大して示した図である。これらの図5〜図7によって、さらに第1ダボ金具61と元親骨41、中親骨42、第1ワイヤー状連杆51との関係を以下に詳述する。
図5に示すように、第1ダボ金具61は内側に溝部を形成するように断面がU字状をなした形状とされている。また図6に示すように、第1ダボ金具61には、その両端部の側壁部にそれぞれ真円のピン孔61a,61bが形成されているとともに、これらのピン孔61a,61bの間には、係合孔61cが当該側壁の立上り方向に沿って長孔状に形成されている。
そして、図5(a)のA部拡大図に示すように、元親骨41はその先端41aが第1ダボ金具61の溝部内に挿入されて、当該第1ダボ金具61の一端側に形成されたピン孔に枢支ピン41bを介して連結されて、第1ダボ金具61を枢支している。一方、第1ワイヤー状連杆51は、図5(b)のA部拡大図に示すように、その一端51aが第1ダボ金具61の溝部内に入り込んで、当該第1ダボ金具61の他端側に形成されたピン孔に枢支ピン51bを介して連結されている。
また、図5(a),(b)に示すように、中親骨42はその基端42aが上記第1ダボ金具61の側壁の外面側に取り付けられている。即ち、中親骨42はその基端42aが上記係合孔61c(図6参照)に係合ピン42bを介して係合されると共に、元親骨41と第1ダボ金具61とを連結する枢支ピン41bによって同軸に枢支されて第1ダボ金具61に取り付けられ、かつ、当該中親骨42は、第1ダボ金具61の長手方向に沿って先端側が延出している。つまり、第1ダボ金具61に形成される係合孔61cが、当該係合孔61cに係合するピン42bの揺動を許容する長孔に形成されているので、枢支ピン41bを中心に回動する中親骨42は、上記長孔状の係合孔61cの寸法分が遊び域となって、第1ダボ金具61と元親骨41とに対して相対的に揺動し得るようになっている。また、第1ダボ金具61を介して連繋される元親骨41と中親骨42との相互位置は、中親骨42が第1ダボ金具61の側壁の外面側に枢支ピン41bによって同軸に取り付けられることによって当該枢支ピン41bの軸方向、つまり傘の周方向に相対的にずらされている。
図3に示すように、中親骨42の先端には、第2ダボ金具62がその一端を枢支されて取り付けられている。また、この第2ダボ金具62の他端と元親骨41とには、これらに両端が枢支されて第2ワイヤー状連杆52が架橋配置されていて、この第2ワイヤー状連杆52は中親骨42に対する平行リンクとして機能する。この第2ワイヤー状連杆52の中間部はループ部521にて中親骨42の中間部に遊動可能に拘束されている。即ち、元親骨41と中親骨42と第2ダボ金具62及び第2ワイヤー状連杆52とは一種の平行四辺形リンクとして機能するようになっている。
ここで、詳しく図示はしないが、中親骨42と第2ダボ金具62と第2ワイヤー状連杆52及び元親骨41との関係も、前述した元親骨41と受骨45と第1ダボ金具61及び第1ワイヤー状連杆51との関係と同様になっている。即ち、第2ダボ金具62は、やはり内側に溝部を形成するように断面がU字状をなした形状とされており、その両端部の側壁部にそれぞれ真円のピン孔が形成されている。そして、図3に示すように、中親骨42はその先端42cが第2ダボ金具62の溝部内に入り込んで、その一端側のピン孔に枢支ピン42dを介して連結されて、第2ダボ金具62を枢支している。
一方、第2ワイヤー状連杆52はその一端52aが第2ダボ金具62の溝部内に入り込んで、当該第2ダボ金具62の他端のピン孔に差し込まれて回動自在に連結されている。また、第2ダボ金具62には、その両端に形成されて枢支部として機能するピン孔間に位置して係合孔が設けられており、この係合孔は側壁の立ち上がり方向に沿った長孔に形成されている。
そして、先親骨43はその基端43aが上記第2ダボ金具62の側壁の外面側に取り付けられている。即ち、先親骨43はその基端43aが第2ダボ金具62の係合孔に係合ピン43bを介して係合されると共に、中親骨42と第2ダボ金具62とを連結する枢支ピン42dによって同軸に枢支されて第2ダボ金具62に取り付けられ、かつ、当該先親骨43は、第2ダボ金具62の長手方向に沿って先端側が延出し、その先端には露先431が設けられている。つまり、第2ダボ金具62に形成される係合孔が、当該係合孔に係合するピン43bの揺動を許容する長孔に形成されており、先親骨43は第2ダボ金具62と中親骨42とに対し、その係合孔が長孔に形成されている分が遊びとなって相対的に揺動し得るようになっている。また、第2ダボ金具62を介して連繋される中親骨42と先親骨43との相互位置は、先親骨43が第2ダボ金具62の側壁の外面側に枢支ピン42dによって同軸に取り付けられることによって当該枢支ピン42dの軸方向、つまり傘の周方向に相対的にずらされている。
従って、以上のように構成された傘骨30は、図3に示すように、下ロクロ22の上下移動に伴って屈伸して傘を開閉させることになる。即ち、図3(b)の閉傘状態から下ロクロ22を上方に押し上げると、受骨45の先端が元親骨41の中間部を上方に押し上げていく。そして、これに伴って元親骨41と受骨45、第1ダボ金具61、第1ワイヤー状連杆51とで構成される平行四辺形リンクが、扁平に潰れた状態から図3(a)に示すように長方形を呈するように変形していき、第1ダボ金具61に基端を係止された中親骨42の先端側が元親骨41から離間して拡開していく。このとき、元親骨41と中親骨42、第2ダボ金具62、第2ワイヤー状連杆52とで構成される四辺形リンクも扁平に潰れた状態から長方形に近い状態へと変形ししつつ従動していく。そして、第2ダボ金具62に基端側が係止されている先親骨43もその先端側が中親骨42から離間して拡開していく。
そして、さらに下ロクロ22が上方に移動されていくと、図4に示すように、元親骨41と受骨45、第1ダボ金具61、第1ワイヤー状連杆51とで構成される平行四辺形リンクは折畳時とは逆側に向けて扁平に潰れていき、元親骨41と中親骨42とが略一直線状になって伸長する。また、図示していないが、先親骨43も中親骨42に対して略一直線状になって伸長し、開傘状態となる。なお、閉傘時には、上記開傘時の逆動作となる。また、当該下ロクロ22の上下移動に従動した親骨40の屈伸動作に際しては、第1,第2ワイヤー状連杆51,52によってバネアクションをともないながら従動するようになっている。
ところで、図7は元親骨41に対する中親骨42の遊動範囲を説明する図でもあり、(a)は閉傘側に寄った状態を示し、(b)は中間状態を示し、(c)は開傘側に寄った状態を示している。即ち、同図に示すように、中親骨42は第1ダボ金具61に対して基端側が枢支ピン42aを介して回動自在に枢支されるとともに、長孔状の係合孔61cにピン42bを介して係合されているから、元親骨41と第1ダボ金具61と第1ワイヤー状連杆51、及び受骨45とからなる平行四辺形リングが変形しない固定状態に保たれていても、当該中親骨42は係合孔61cの長孔の寸法分が遊び域となっているから、その分だけ、先端側が開傘側と閉傘側とに向けて自由に揺れて遊動し得る。但し、この遊動は、図1に示すように、開傘時に傘布32が張り詰められた状態になると、その張力によって傘骨30が開傘側に向けて付勢されてその揺動が規制されることになる。つまり、上記遊動は傘布32に張力が生じていない状態で常時可能となる。
ここで、当該折畳式傘を完全に閉傘状態にすると、元親骨41と受骨45と第1ダボ金具61と第1ワイヤー状連杆51とがなす平行四辺形リンクは扁平に完全に潰れた状態となる。このとき、その第1ダボ金具61を介して連結された元親骨41と中親骨42とは、それらの相互位置が枢支ピン41bの軸方向である傘の周方向に相対的にずらされているので、元親骨41の先端側と中親骨42の基端側とが径方向の内外で重なり合ってしまうことがなく、相互に周方向に逃げて側方で重なり合うことになる。
しかも、中親骨42は枢支ピン41bを支点として回動し、長孔状の係合孔61cの寸法分だけ、元親骨41と第1ダボ金具61とに対して遊動し得るので、5本の中親骨42の各先端側は、中棒10に向けて元親骨41を越えてその内側に抵抗無く容易に入り込める。即ち、中親骨42の各先端は、上ロクロ21に枢支された各元親骨41の基端部間に抵抗無く容易に入り込むことができる。
また、この中親骨42の先端に結合された先親骨43も、同様の構成で第2ダボ金具62に結合されているので、5本設けられている親骨40は、それぞれの先親骨43の各先端は、隣接配置された親骨40の元親骨41と中親骨42との連結部間、つまり第1ダボ金具61間に抵抗無く容易に入り込むことができる。
さらに、このように完全に閉じた状態の折畳傘の傘布32を、その外周囲にきつく巻き付けても、元親骨41と中親骨42、及び中親骨42と先親骨43とは径方向に所定の範囲で自由に遊動し得るから、その巻付力によってそれらの親骨40に大きな弾性変形を来すことが無い。このため、傘布32を可及的にタイトに、しかも容易に外周に巻き付けて小径化を図ることができるばかりか、親骨40や傘布32に無理な力が加わって過大な応力が作用してしまうことを防止でき、親骨40と傘布32との耐久性の向上も図ることができる。
即ち、以上のことから、傘の折畳時には、親骨40の主要部分、すなわち元親骨41と中親骨42と先親骨43とが上下のロクロ21,22の外径に近い径にまで細く折り畳まれるようになる。この結果、下ロクロ22の上下動に従動する傘の開閉作動機能を損なわせることなく、これを維持したまま、折畳時の形状を大幅に小径化することが可能になり、携帯の利便性を高めることができるようになる。
以上、本発明について、その代表的な実施例に基づいて説明したが、本発明は上述した以外にも種々の態様が可能である。たとえば、上述した実施形態では、第1ダボ金具61と第2ダボ金具62との双方に長穴状の係合孔を設けて、第1ダボ金具61に対して中親骨42を揺動可能にするとともに、第2ダボ金具62に対しても先親骨43を揺動可能に取り付けるようにしているが、そのいずれか一方のみを揺動可能にするだけでも良い。つまり、第1ダボ金具61と第2ダボ金具62とに設ける係合孔は、少なくともそのいずれか一方のみを長孔に形成し、他方は真円に形成して揺動し得ないようにしても、折畳時の小径化を図ることができる。
また、上述した実施形態では、元親骨41と中親骨42、及び中親骨42と先親骨43との双方の結合部において、それら各分割された親骨同士の相互位置を周方向に相対的にずらしているが、これも元親骨41と中親骨42との結合部、あるいは中親骨42と先親骨43との結合部のいずれか一方のみとするようにしても良い。即ち、少なくともいずれか一方の結合部において、分割された親骨の相互位置を周方向にずらすようにするだけでも、折畳時の小径化を効果的に図ることができる。
なお、本発明にあっては、必ずしも分割された親骨同士の結合部でその相互位置を周方向にずらせる必要はない。即ち、例えばU字状に形成されたダボ金具内に分割された親骨の双方の端部を挿入し、その各分割された親骨をそれぞれ別部材の枢支ピンで回動自在に枢支し、双方の分割された親骨が折畳時に径方向の内外で重なるようにしても、外側に配置される分割親骨をダボ金具に形成した長孔の係合孔で係止して、その揺動範囲を規制しつつ遊動可能となすことによって小径化を図ることができる。即ち、ダボ金具に一方の分割親骨が一体化されていて遊動し得なかった従来の折畳傘と比して、その遊動によって先端側を中棒に近接させてより内方に入り込ませることができるので、可及的な小径化が図れる。また、ダボ金具と分割親骨とを一体化させて延出させている従来の折畳傘では、その分割親骨の先端側は必然的に開傘側に広がろうとするので、外周囲に傘布をタイトに巻き付けることが、遊動可能と成した本発明品に比して困難であり、無理に巻き付ければ、傘骨30に常時大きな応力が加わり続けて、部材の変形や損傷、強度劣化等を引き起こすことにもなるが、本発明品であれば、そのような変形や損傷、強度劣化等の発生を可及的に防止しつつ、折畳時の小径化を図ることができるようになる。また、本発明は、3つ折り式以外に、4つ折り式の折畳式傘にも適用して有効である。
折畳傘の開閉作動機能を損なわせることなくこれを維持して、折畳時の形状を大幅に小径化して携帯の利便性を高めた折畳式傘を提供できる。
本発明による折畳式傘の一実施形態を示す開傘状態の側面図である。 本発明による折畳式傘の開傘状態を下方から見た底面図である。
折畳状態を示す省略側面図および要部切断面図である。
本発明の折畳式傘の折畳途中の傘骨の状態を説明する省略側面図であって、(a)は折畳の中間状態、(b)は折畳終了前状態を示すものである。
折畳外観と従来の折畳式傘の折畳外観を示す斜視図である。
(a)は図3に示す傘骨の開傘状態を示したものであり、(b)は(a)その背面図である。 (a)は図4(a)を図示する下側から見た下面図で、(b)は図4(a)を図示する上側から見た上面図である。 第1ダボ金具61を拡大して示した側面図である。 図3中の要部とその一部を拡大して示すと共に、元親骨に対する中親骨の遊動範囲を説明する図であり、(a)は閉傘側に寄った状態を示し、(b)は中間状態を示し、(c)は開傘側に寄った状態を示すものである。 従来の折畳式傘の折畳状態を示す省略側面図である。
符号の説明
10 伸縮式中棒
11 石突
12 手先
21 上ロクロ
22 下ロクロ
30 傘骨
40 折畳式親骨
41 元親骨
41a 先端
41b 枢支ピン
42 中親骨
42a 基端
42b 係合ピン
42c 先端
42d 枢支ピン
43 先親骨
43a 基端
43b 係合ピン
431 露先
45 受骨、
51 第1ワイヤー状連杆
51a 先端
52 第2ワイヤー状連杆
52a 先端
521 ループ部、
61 第1ダボ金具
61a,61b ピン孔
61c 係合孔
62 第2ダボ金具

Claims (4)

  1. 多段伸縮式の中棒の上端部に固定された上ロクロと、
    該上ロクロの下方にて該中棒に摺動自在に案内される下ロクロと、
    該上ロクロに基端が枢支された元親骨と、
    該下ロクロに基端が枢支されるとともに先端が該元親骨の中央部に枢支された受骨と、
    該元親骨の先端に一端が枢支された第1ダボ金具と、
    該第1ダボ金具の他端と該受骨とに両端が枢支されて架橋配置され、該元親骨に対する平行リンクとして機能する第1ワイヤー状連杆と、
    該第1ダボ金具両端の枢支部間に位置して形成された係合孔に基端がピンを介して係合されると共に、該元親骨と該第1ダボ金具との枢支部に同軸に枢支された中親骨と、
    該中親骨の先端に一端が枢支された第2ダボ金具と、
    該第2ダボ金具の他端と該元親骨とに両端が枢支されて架橋配置され、該中親骨に対する平行リンクとして機能する第2ワイヤー状連杆と、
    該第2ダボ金具両端の枢支部間に位置して形成された係合孔に基端がピンを介して係合されると共に、該中親骨と該第2ダボ金具との枢支部に同軸に枢支された先親骨と、
    を備え、
    該第1ダボ金具と該第2ダボ金具とに形成される係合孔の少なくともいずれか一方が、該係合孔に係合するピンの揺動を許容する長孔に形成されていることを特徴とする折畳式傘。
  2. 請求項1において、前記第1ダボ金具と前記第2ダボ金具とに形成される係合孔の双方が、該係合孔に係合するピンの揺動を許容する長孔に形成されていることを特徴とする折畳式傘。
  3. 請求項1または2において、前記第1ダボ金具を介して連繋される前記元親骨と中親骨との相互位置、および前記第2ダボ金具を介して連繋される前記中親骨と先親骨との相互位置に関し、少なくともそのいずれか一方の相互位置が周方向に相対的にずらされていることを特徴とする折畳傘。
  4. 請求項1または2において、前記第1ダボ金具を介して連繋される前記元親骨と中親骨との相互位置、および前記第2ダボ金具を介して連繋される前記中親骨と先親骨との相互位置に関し、その双方の相互位置が周方向に相対的にずらされていることを特徴とする折畳傘。
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