JP3215488U - 傘のジョイント - Google Patents
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Abstract
【課題】傘骨の開傘構造強度を向上させて、傘の長寿命化を図ることができる傘のジョイントを提供する。【解決手段】ジョイント10は、親骨1に外嵌されるように設けられた管状部材11と、受骨2が親骨1に対して揺動可能に枢着されるように管状部材11に設けられた枢結部材12と、開傘状態の受骨2が突き当たって当接して支えられるように管状部材11の受骨2側に設けられた保持部材13と、を備えている。【選択図】図2
Description
本考案は、傘のジョイントに関する。
従来の傘は、長く延伸されている中棒及び中棒に連結された傘骨を有し、中棒の延伸される方向である長手方向に沿って中棒の長手方向上端に固定された上ろくろ及び長手方向下端に固定されたハンドルの間に下ろくろが摺動自在に外嵌されている。傘骨は、上ろくろに枢動可能に連結されている複数の親骨と、下ろくろに枢動可能に連結されている複数の受骨とを備え、親骨の基端部を上ろくろに枢着すると共に、受骨の一端部を下ろくろに枢着し、受骨の他端部を親骨に設けられたジョイント(ダボ)によって親骨に枢着していることにより、親骨と受骨とが接合される(例えば特許文献1参照)。このように中棒3及び傘骨の親骨1と受骨2とによりリンク構造にされ、下ろくろが中棒の上端側に移動すると、傘骨が開き、傘骨を覆っている傘布が広がって開傘され、また、下ろくろが中棒の下端側に移動されると、傘布が傘骨と共に閉じて閉傘される。
従来例において、受骨はジョイントを介して親骨に枢着されて親骨を支持していることで、ジョイントは常に大きな負荷が掛かる。このため、開傘の際、強い風雨等大きな外力に当たると、親骨がジョイントによる接合箇所にて折れることがよくあり、受骨やジョイントも曲げられた親骨につられて曲げられたり変形したりして壊れる問題点がある。
本考案は、上記問題点に鑑みてなされたもので、傘骨の開傘構造強度を向上させて、傘の長寿命化を図ることができる傘のジョイントを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案に係る傘のジョイントは、傘骨に適用され、前記傘骨の親骨に設けられ、前記傘骨の受骨が前記親骨に対して開傘状態及び閉傘状態に揺動可能に枢着されるジョイントにおいて、前記親骨に外嵌されるように設けられた管状部材と、前記受骨が前記親骨に対して揺動可能に枢着されるように前記管状部材に設けられた枢結部材と、前記開傘状態の前記受骨が突き当たって当接して支えられるように前記管状部材の前記受骨側に設けられた保持部材と、を備えていることを特徴とする。
本考案に係る傘のジョイントは、保持部材が開傘状態の受骨に突き当たって当接させるように管状部材1の受骨側に設けられているので、傘骨の開傘状態において枢結部材に掛かる負荷が保持部材に分散されることができる。これによって、傘骨の開傘構造強度を高めることができる。また、傘骨の開傘状態において受骨が保持部材に寄りかかって定位されることができるので、親骨がより安定して支えられることができる。従って、傘の開傘構造強度が向上され、長く使用できる。
以下添付図面に従って本考案に係る傘のジョイントの好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、傘の傘骨に適用される本考案に係るジョイントの一例を示す斜視図、図2は、図1のジョイントの拡大斜視図、図3は、ジョイントにおける保持部材の一例を示す側面図である。
図1は、傘の傘骨に適用される本考案に係るジョイントの一例を示す斜視図、図2は、図1のジョイントの拡大斜視図、図3は、ジョイントにおける保持部材の一例を示す側面図である。
図1に示されているように、傘は、長く延伸されている中棒3及び中棒3に連結された傘骨を有し、中棒3の長く延伸される方向である長手方向に沿って中棒3の長手方向上端31に固定された上ろくろ4及び長手方向下端32に固定されたハンドル(図示せず)の間に傘の開傘状態と閉傘状態とにされるように下ろくろ5が摺動自在に外嵌されている。該実施例に係るジョイント10は、例えば図1に示された傘骨に用いられるものである。
傘骨は、中棒3に設けられた上ろくろ4に枢動可能に連結された複数の親骨1と、中棒3に設けられた下ろくろ5に枢動可能に連結された複数の受骨2を有する。親骨1は長く延伸されており、上ろくろ4に枢着される基端部1aを有し、親骨1の基端部1a及び露先(図示せず)の間には、本考案に係るジョイント10が設けられている。傘骨の受骨2がジョイント10を介して親骨1に対して揺動可能に枢着される。
受骨2は、長く延伸されており、親骨1に設けられたジョイント10によって親骨1に枢着・接合される第1の枢着端部201と下ろくろ5に枢着される第2の枢着端部202とを有する。このように、下ろくろ5が中棒3の上端31側に移動すると、傘骨が開き、傘骨を覆っている傘布(図示せず)が広がって開傘され、また、下ろくろ5が中棒3の下端32側に移動すると、傘布が傘骨と共に閉じて閉傘される。なお、中棒3、親骨1、受骨2は、それぞれの長手方向の垂直横断面が例えば円形状になるが、この形状に限らないことは言うまでもない。
ジョイント10は、図1〜図3に示されているように、親骨1に外嵌されるように設けられた管状部材11と、受骨2が親骨1に介して揺動可能に枢着されるように管状部材11に設けられた枢結部材12と、親骨1及び受骨2の間に管状部材11に設けられた保持部材13とを備えている。
管状部材11は、親骨1の長手方向と平行する中心軸線Lに沿う第1の軸方向に沿って延伸されて形成され、親骨1の露先側の第1の端部111と、第1の端部111の反対側の第2の端部112と、第1の端部111及び第2の端部112の間の中間部113とを有する。
枢結部材12は、該第1の枢着端部201が回動可能に枢支されるように管状部材11からタブ状に突き出て設けられている。枢結部材12は、この例では、受骨2の第1の枢着端部201を取り挟んで枢支する一対の垂下片を有する。
保持部材13は、傘骨の開傘状態において親骨1、受骨2、及び中棒3の間に画成された三角空間(図1参照)の枢結部材12側の一部空間に入れるように、開傘状態の受骨2が突き当たって当接可能に、枢結部材12における親骨1及び受骨2の間の一側に管状部材11の受骨2側に設けられている。保持部材13は、管状部材11と連結された第1の端部131と、第1の端部131の反対側で開傘状態で受骨2が突き当たるよう接触可能に設けられた第2の端部132とを有し、第2の端部132は、開傘状態の受骨2が突き当たって当接する当接面133を有する。また、保持部材13は、図示のように、中棒3側の第1の端部131と第2の端部132との間の肉厚が枢結部材12側の第1の端部131と第2の端部132との間の肉厚よりも大であるようにほぼ台形状のブロック体になっている。
図3に示されているように、第1の端部131はその管状部材11側の端面が管状部材11の第1の軸方向に沿って平行であり、第2の端部132の当接面133は、開傘状態の受骨2が突き当たって当接する面として、開傘状態の受骨2の中心軸線Oの長手方向と平行に延伸されるように管状部材11の第2の端部112側から第1の端部111側に上がって傾斜状に形成されている。
図4は、保持部材13の一例を示す断面図である。図示の如く、保持部材13の管状部材11の第1の軸方向と垂直の径方向の断面視において、当接面133が水平状になっている。より具体的には、当接面133は、受骨2が枢結部材12の一対の垂下片と枢結された2つの枢結点と開傘状態の受骨2の中心軸線Oとを含む平面と平行する一面状になっている。
以上のように構成されたジョイント10によれば、親骨1、ジョイント10及び、受骨2自身の中心軸線Oが開傘状態において親骨1つまり管状部材11の中心軸線Lに対して上がり傾斜している受骨2の間に画成された三角空間(図1参照)における枢結部材12側の一部に保持部材13が詰め入れられるように設けられているので、傘骨の開傘状態において枢結部材12に掛かる負荷が保持部材13に分散されることができるので、傘骨の開傘構造強度を高めることができる。また、傘骨の開傘状態において受骨2が保持部材13に寄りかかって定位されるので、親骨1が安定して支えられることができる。従って、傘の開傘構造強度を高めることができ、傘が長く使用されることができる。
なお、当接面133は、水平の一面状に形成された形態を挙げて説明したが、開傘状態の受骨2が突き当たって当接することができれば、この形状に限らない。
(当接面の他の例)
(当接面の他の例)
図5、図6は、当接面133の他の例を示す図である。なお、実施例において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
また、ジョイント10´の保持部材13´は、中棒3側の第1の端部131と第2の端部132との間の肉厚が枢結部材12側の第1の端部131と第2の端部132との間の肉厚よりも大である側面視で台形形状であってもよく、或いは中棒3側の第1の端部131と第2の端部132との間の肉厚が枢結部材12側の第1の端部131と第2の端部132との間の肉厚と同じである側面視で矩形形状である方体形状であってもよいブロック体である。
保持部材13´の他端部132は、開傘状態の受骨2の中心軸線Oに沿う第2の軸方向に延伸される切欠き溝が形成され、該切欠き溝において開傘状態の受骨2が入り込んで当接する当接面133´が設けられている。
図6に示されているように、保持部材13´の管状部材11の第1の軸方向と垂直の径方向の断面視において、当接面133´は開傘状態の受骨2の中心軸線Oを取り囲む周方向に沿った円弧状になっている。
なお、図3、図4の例における当接面133は、軸方向の正面視で水平状になっており、受骨2の周面と第2の軸方向沿いの直線状に少しだけ接触することで受骨2を支えているが、図5、図6の例における当接面133´は、正面視で円弧状になっており、受骨2が突き当たって当接する面積が大きくなるので、受骨2が当接面133´に突き当たった際より安定して支持され保持されることができる。なお、当接面(133、133´)は受骨2の周面形状に沿って形成された形状になるとよいが、例えば円形でない形状例えば角形状に形成されてもよく、上記の例に限らない。
以上、本考案の好ましい実施形態を説明したが、本考案はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本考案に係るジョイントは、例えば傘骨の親骨と受骨とを枢結するダボ部材として有用である。
1 親骨
1a 基端部
2 受骨
201 第1の枢着端部
202 第2の枢着端部
3 中棒
31 上端
32 下端
4 上ろくろ
5 下ろくろ
10、10´ ジョイント
11 管状部材
111 第1の端部
112 第2の端部
113 中間部
12 枢結部材
13 保持部材
131 第1の端部
132 第2の端部
133、133´ 当接面
L、O 中心軸線
1a 基端部
2 受骨
201 第1の枢着端部
202 第2の枢着端部
3 中棒
31 上端
32 下端
4 上ろくろ
5 下ろくろ
10、10´ ジョイント
11 管状部材
111 第1の端部
112 第2の端部
113 中間部
12 枢結部材
13 保持部材
131 第1の端部
132 第2の端部
133、133´ 当接面
L、O 中心軸線
Claims (4)
- 開傘状態と閉傘状態に作動可能な傘骨に適用されるジョイントであって、該ジョイントが前記傘骨の親骨に設けられ、前記傘骨の受骨が前記ジョイントを介して前記親骨に対して揺動可能に枢着される前記ジョイントにおいて、
前記親骨に外嵌されるように設けられた管状部材と、
前記受骨が前記親骨に対して揺動可能に枢着されるように前記管状部材に設けられた枢結部材と、
前記開傘状態の前記受骨が突き当たって当接して支えられるように前記管状部材の前記受骨側に設けられた保持部材と、
を備えていることを特徴とする傘骨のジョイント。 - 前記管状部材は、前記親骨と平行する中心軸線に沿う第1の軸方向に沿って延伸されて形成され、前記第1の軸方向の両端部を有し、
前記枢結部材は、前記管状部材の前記両端部の間に設けられ、
前記保持部材は、前記開傘状態の前記受骨が突き当たって当接することができるように、前記枢結部材における前記親骨及び前記受骨の間の一側に前記管状部材の前記受骨側に設けられ、
前記保持部材は、前記管状部材と連結された第1の端部と、前記第1の端部の反対側の第2の端部とを有し、
前記第2の端部は、前記開傘状態の前記受骨が突き当たって当接する当接面を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の傘骨のジョイント。 - 前記保持部材の前記管状部材の前記第1の軸方向と垂直の径方向の断面視において、前記当接面が水平状になっている、ことを特徴とする請求項2に記載の傘骨のジョイント。
- 前記保持部材の前記管状部材の前記第1の軸方向と垂直の径方向の断面視において、前記当接面が前記開傘状態の前記受骨の中心軸線を取り囲む周方向に沿った円弧状になっている、ことを特徴とする請求項2に記載の傘骨のジョイント。
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