JP4594219B2 - インバータ装置、およびインバータシステム - Google Patents

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Description

本発明は、直流電源を交流電源に変換するインバータ装置に関するものであり、特に、各インバータ装置が共通の同期制御部を持たない場合でも、複数台のインバータ装置の安定した起動を、容易かつ確実な方法で実現することができる、インバータ装置、およびインバータシステムに関する。
図8に示すように、1つの直流電源(DC電源)31に接続された複数台のインバータ装置(#1〜#n)1〜nを並列運転し、1つの負荷32に交流電力を供給するインバータシステムがある。直流電源31は、例えば、商用交流電源をダイオードで整流しコンデンサなどで平滑することにより得られるコンバータであり、インバータ装置1〜nは、直流を交流に変換する電圧型のインバータ装置である。
このように、インバータを並列運転することにより、出力容量が比較的小さいインバータ(大容量のインバータ装置に比較して安価)を複数台使用することにより、容量の大きな負荷に交流電力を供給することが可能になる。また、負荷容量に変化に応じて、インバータ装置の台数を増設することができ、システム構成に柔軟性を持たせることができるなど、多くの利点がある。
しかしながら、図8に示すような形態で複数台のインバータ装置を並列運転する場合は、各インバータ装置(#1〜#n)1〜nはそれぞれ独立しており、各インバータ装置1〜nの同期(各インバータ装置の出力電圧値、周期(周波数)、位相を合わせること)を取るために必要な共通の同期制御部を有していない。
従って、複数台のインバータ装置1〜nを同時に起動するときに、各インバータ装置1〜n間の出力電圧の同期が取れず、非同期起動となり、インバータ装置1〜nの中には、過大な横流が流れるものが生じ、インバータ装置の保護機能(過電流検出機能など)が働き、インバータ機能が停止してしまう場合があった。
なお、従来技術のインバータの並列運転装置がある(例えば、特許文献1を参照)。この従来技術のインバータの並列運転装置は、複数台のインバータ装置を安定に並列運転すると共に、これらのインバータ装置と商用電源との切り替えを行えるようにした装置である。このために、各インバータに設けたインバータ出力電流検出器によってインバータ出力電流対応値を出力させるとともに、負荷電流検出器によって負荷電流対応値を、負荷電圧検出器によって負荷電圧対応値を出力させ、前記インバータ出力電流対応値、負荷電流対応値および負荷電圧対応値を横流検出器に入力してインバータ相互間を流れる横流成分に対応する横流対応値を出力させ、この横流対応値に基づいて各インバータにインバータ出力周波数指令値を出力させるようにしている。これにより、各インバータ相互間に流れる横流を抑制するように各インバータを制御することができる。
しかしながら、本発明のインバータ装置においては、インバータ装置と商用電源との切り替えのために同期処理を行うのではなく、先に起動したインバータ装置との同期処理を行うだけものである。また、本発明では、従来技術のように各インバータ装置に流れる横流成分を求めて同期処理を行うのではなく、母線電圧の位相を検出して同期処理を行うものである。このため、本発明では、従来技術のような複雑な回路と制御を必要とせず、より簡単かつ確実に複数台のインバータ装置の並列運転を行うことができるようにしたものである。
特開平8−223807号公報
上述したように、複数台のインバータ装置を並列運転するインバータシステムにおいて、複数台のインバータ装置を同時に起動するときに、各インバータ装置間の出力電圧の同期が取れず、非同期起動となり、過大な横流が流れるインバータ装置が生じ、該インバータ装置の保護機能(過電流検出機能など)が働き、インバータ機能が停止してしまう場合があった。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的は、複数台のインバータ装置を並列運転するインバータシステムにおいて、共通の同期制御部を持たない場合でも、複数台のインバータ装置の安定した起動を、容易かつ確実な方法で実現することができる、インバータ装置、およびインバータシステムを提供することにある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明のインバータ装置は、複数台の並列運転を行うため使用されるインバータ装置であって、起動条件が満足された後に出力を開始するまでの待機時間をランダムに決定するための乱数発生手段と、前記乱数発生手段により決定されたランダムな待機時間の経過後に、母線電圧と同期を取って出力を開始するための同期処理手段とを備えることを特徴とする。
このような構成により、乱数発生手段により得られる乱数に、ある単位時間を掛けることによりランダムな待機時間を生成する。同期処理手段では、このランダムな待機時間を電源投入から出力開始までの待ち時間とし、この待機時間の経過後に他のインバータ装置と同期を取って出力を開始する。
これにより、各インバータ装置の出力開始タイミングが重ならないようにできる。このために、2台目以降に起動したインバータ装置は、最初に出力開始したインバータ装置の出力に同期して出力を開始することができる。
また、本発明のインバータ装置は、自インバータ装置の出力端子に接続された母線の母線電圧を計測するための電圧検出手段と、前記電圧検出手段により計測された母線電圧の情報から、該母線電圧の電圧値を検出すると共に、母線電圧のゼロクロス点を監視し、該母線電圧の周期及び位相の情報を検出する母線電圧情報検出手段と、前記母線電圧情報検出手段により母線電圧の電圧、周期、および位相の情報を検出できた場合に、該母線電圧の電圧、周期、および位相の情報を基に、前記母線電圧に同期して出力を開始する同期処理手段とを備えることを特徴とする。
このような構成により、まず自インバータ装置内の電圧検出手段を用い、ある一定時間母線電圧を監視する。この間に母線電圧のゼロクロス点(位相)が検出できなければ、他に起動しているインバータ装置はなしと判断し直ちに出力を開始する。母線電圧のゼロクロス点を検出した場合は、母線電圧の出力周期を測定し、その出力周期により次回の母線電圧のゼロクロス点を予測し出力を開始する。
これにより、インバータ装置は母線電圧に同期して出力を開始することができる。
また、本発明のインバータ装置は、自インバータ装置の出力開始の際に必要となる母線電圧の情報が取得できていなかった場合に、母線側から自インバータ装置内に流入する電流値を検出するための電流検出手段と、前記電流検出手段により検出された電流値が予め設定された値より大きいか否かを判定し、大きい場合に他インバータ装置が先に起動したと判定する電流判定手段と、前記電流判定手段により他インバータ装置が先に起動したと判定された場合に、前記電圧検出手段による母線電圧の検出を再度行い、該電圧検出手段により再度計測された母線電圧の情報を基に、前記母線電圧情報検出手段により母線電圧の電圧、周期、および位相の情報を検出し、前記同期処理手段により母線電圧に同期して出力を開始する手段とを備えることを特徴とする。
このような構成により、インバータ装置の出力を開始する際に、母線電圧の電圧、周期(周波数)、および位相(ゼロクロス点)の情報が検出できていなかった場合は、自インバータ装置の交流出力回路に母線側から設定値以上の電流が流れているか否かを判定する。設定値以上の電流が流れていると判定した場合には、他インバータ装置が起動していると判定し、母線電圧の計測を再度行う。そして、この再度計測された母線電圧の情報から母線電圧の電圧、周期、位相(ゼロクロス点)の情報を検出し、この母線電圧の電圧、周期、位相の情報を基に、母線電圧に同期して出力を開始する。
すなわち、各インバータ装置間の待機時間の差が微小(1周期以内)である場合、後から起動するインバータ装置は母線電圧の位相(ゼロクロス点)等を検出することできず、各インバータ装置が非同期に出力を開始する可能性がある。そこで、母線に交流電圧がある場合に、自インバータ装置の交流出力回路(例えば、交流出力回路に挿入されたLCフィルタなど)に母線側から流れ込む電流を検出し、自インバータ装置に流れる電流が所定値以上であることを検出した場合は、母線電圧のゼロクロス点が検出できていなかった場合でも、他インバータ装置が既に起動していると判断し、母線電圧の再計測、ゼロクロス点の検出などの同期処理を最初からやり直す。
これにより、待機時間の差が微小な場合でも、母線電圧の位相(ゼロクロス点)等の検出が可能となり、インバータ装置は母線電圧に同期して出力を開始することができる。
また、本発明のインバータ装置は、前記乱数発生手段には、複数のAD変換器のAD変換値の最下位ビットの値を読み取り、該最下位ビットの値を組み合わせて乱数を生成する手段と、前記乱数に所定の単位時間を掛けることによりランダムな待機時間を生成する手段とを備えることを特徴とする。
このような構成により、複数のAD変換器の最下位ビットを組み合わせることで乱数を生成し、その乱数にある単位時間を掛けることで、ランダムな待機時間を生成することができる。これは、例えば、AD変換器が高分解能(例えば、12ビットや16ビット)を持つ場合は、最下位ビット(LSB)はノイズの影響より不定となるため、この最下位ビットを組み合わせることにより乱数を生成することができる。
これにより、制御回路内に用意されているAD変換器を、そのまま利用して簡単に乱数を発生することができる。このため、乱数発生のための特別なハードウェアまたはソフトウェアが不要になる。
また、本発明のインバータシステムは、上記のいずれかに記載のインバータ装置を複数台並列運転したことを特徴とする
これにより、共通の同期制御部を持たないインバータシステムにおいても、複数台のインバータ装置の安定した起動が可能となる。
本発明のインバータ装置においては、各インバータ装置が共通の同期制御部を持たない場合でも、複数台のインバータ装置の安定した起動を、容易かつ確実な方法で実現することができる。
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
並列接続されたインバータ装置を起動する際、各インバータ装置間で位相ずれがあると過大な横流が発生し、システムダウンや装置破壊の可能性がある。共通の同期制御を持つ従来のインバータシステムでは、あらかじめ位相情報を得ることができるため、それぞれのインバータ装置が容易に位相を同期させて出力を開始することができるが、共通の同期制御部を持たないインバータ装置を並列運転する場合は、各インバータ装置が独自に他のインバータ装置の出力に位相を同期させて出力を開始する必要がある。本発明では、各インバータ装置が独自に他のインバータ装置の出力(母線電圧)に位相を同期させて出力を開始することを可能にする。
図1は、本発明のインバータ装置を使用したインバータシステムの構成例を示す図である。図1に示すインバータシステムは、インバータ装置(#1)1とインバータ装置(#2)2の入力端子DCinが共通の直流電源(DC電源)31に接続され、出力端子OUTが母線3を通して共通の負荷32に接続された例である。このインバータ装置1、2を並列運転して負荷32に交流電力を供給する。なお、インバータ装置1、2は電圧型のインバータ装置であり、各インバータ装置1、2は内部構成が同じものである。また、インバータ装置は3台以上であってもよい。
図1において、インバータ装置(#1)1内の電力変換装置11は、入力端子DCinを介して直流電源31に接続され、PWM(Pulse Width Modulation)制御により直流電源を交流電源に変換(DC/AC変換)するための装置である。この電力変換装置11はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのパワー素子で構成され、このパワー素子をPWM制御する際に、出力する交流の電圧値、周期(周波数)、位相を、他のインバータ装置(母線電圧)と同期するように制御する。
電力変換装置11によりDC/AC変換された交流出力は、リアクトル(L)33およびコンデンサ(C)34を通して、出力端子OUTから負荷32に供給される。なお、リアクトル33およびコンデンサ34はLCフィルタを構成し、このLCフィルタにより交流出力のPWM成分と、それにより発生するノイズ成分を除去する他、各インバータ装置間での横流が生じた場合に、該横流におるラッシュ電流を抑制するためのものである。
また、母線電圧情報検出部(電圧検出手段及び母線電圧情報検出手段)14は、母線電圧(負荷32の両端に印加される電圧)をコンデンサ34の両端に接続された電圧計測ライン(Vout)から検出し、母線電圧の電圧値、周期、位相の情報を検出する。また、母線電圧情報検出部14はゼロクロス検出部14Aを有しており、このゼロクロス検出部14Aにより、母線電圧のゼロクロス点(位相)を検出する。なお、本実施の形態例では、母線電圧値が負側から正側に移行する際に0電圧になる点をゼロクロス点として検出しているが、勿論、正側から負側に移行する際に0電圧になる点をゼロクロス点として検出してもよい。また、ゼロクロス点による位相検出の他、ピーク値検出により位相検出を行うこともできるが、インバータ装置の出力開始は0ボルトから行われるので、ゼロクロス点を検出する方が好都合である。
電流判定部(電流判定手段)15は、ホール素子などを利用した電流検出器(電流検出手段)35から、交流出力回路(LCフィルタなど)に流れる電流の電流検出信号(Iout)を取得し、所定の設定値以上の電流が流れているか否かを判定する。自インバータ装置が起動していないのに、設定値以上の電流が流れているときは、他のインバータ装置が起動していると判定する。
同期処理部(同期処理手段)13は、母線電圧情報検出部14およびゼロクロス検出部14Aにより検出された母線電圧の電圧値、周期(周波数)、位相(ゼロクロス点)の情報、および電流判定部15により判定された電流値判定情報を基にして、母線電圧との同期を取るための制御信号を生成する。また、乱数発生部(乱数発生手段)16により生成されるランダムな時間(待機時間)の情報を基に、インバータ装置の起動を制御する。なお、乱数発生部16では、複数のAD変換器(#1〜#n)21〜2nの最下位ビットの値を基に、各インバータ装置1、2におけるタンダムな待機時間を生成する(このランダム時間の生成方法については後述する)。
インバータ出力処理部12は、同期処理部13からの制御信号を受信し、電力変換装置11内のパワー素子等をPWM制御するための制御信号を生成する。
なお、図1に示すインバータ装置(#1)1内には、図示しない制御用マイクロコンピュータ(制御CPU)が搭載されており、該制御CPU内に、同期処理部13、乱数発生部16、およびをAD変換器(#1〜#n)が含まれる。また、インバータ出力処理部12、母線電圧情報検出部14、ゼロクロス検出部14A、および電流判定部15については、所定のハードウェア部分(例えば、高圧電源部や、パワー素子や、交流出力回路とのインタフェース回路部分など)を除いて、制御CPU内に取り込むことができる。
図1に示したような構成において、インバータ装置(#1)1とインバータ装置(#2)2は、制御CPU内の乱数発生部16によりランダムな待機時間を生成し、このランダムな待機時間後に出力を開始するように構成されている。これにより、インバータ装置1、2の起動時間に時間差をもたせる。
図2は、ランダムな待機時間による起動シーケンの例を示す図である。図2を参照して、各インバータ装置(#1〜#n)は、時刻t0における電源ONと共に、時刻t0〜時刻t1までの初期化時間(イニシャライズ処理の時間)にインバータ装置内の各部の初期化処理を行う。また、各インバータ装置(#1〜#n)は、制御CPU内のAD変換器(#1〜#n)21〜2nの読み値(AD変換値)を用いランダムな待機時間T1、T2・・・Tnを生成し、この待機時間T1、T2・・・Tnを同期処理を開始するまでの待ち時間とする。なお、図2に示す同期処理では、母線電圧情報検出部14による母線電圧情報(ゼロクロス点等)を検出する処理と、この母線電圧情報を基に、同期処理部13が母線電圧に同期して出力を開始する処理が行われる。
例えば、図7の待機時間の生成方法を示す図に示されるように、複数のAD変換器(#1〜#n)の読み値(AD変換値)のLSB(Least-Significant Bit (最下位ビット))B1〜Bnを組み合わせることで乱数R1を生成し、その乱数R1にある単位時間(例えば、10ms)を掛けることで、ランダムな待機時間を生成することができる。すなわち、AD変換器(#1〜#n)21〜2nが高分解能(例えば、12ビットや16ビット)の場合のLSBはノイズの影響等により値(“1”または“0”)は不定となり、このLSBの値を組み合わせることにより乱数R1を生成することができる。
インバータ装置(#1〜#n)1〜nの起動の際に、このランダムな待機時間を使用する結果、各インバータ装置(#1〜#n)1〜nの出力開始タイミングが重ならず、2台目以降に起動したインバータ装置が、最初に出力開始したインバータ装置の出力に同期して出力開始することができる。
なお、AD変換器(#1〜#n)21〜2nのLSBを乱数発生に利用する方法は、制御CPU内に複数のAD変換器を内蔵したものが市販されており、これをそのまま利用できる利点があるが、もちろん、M系列(maximum length code)信号を生成して使用するなど種々の乱数発生方法を使用することができる。
また、各インバータ装置(#1〜#n)1〜nにおける同期制御は、並列出力母線の電圧のゼロクロス点を監視し、先に起動したインバータ装置の出力電圧の電圧値、周期(周波数)及び位相を測定し、次の周期で確実に母線の電圧に同期させて起動する必要がある。
このために、図3の同期処理1(起動しているインバータ装置がない場合の同期処理シーケンス)の例に示すように、待機時間経過後に同期処理を開始する際に、まず自インバータ装置内の母線電圧情報検出部14の電圧計測ライン(Vout)を用い、ある一定時間(時刻t11から時刻t12)、母線電圧を監視する。母線の電圧ゼロクロス点が検出できなければ、他に起動しているインバータ装置は無いと判断し直ちに出力開始する。
また、図4の同期処理2(他インバータ装置が起動している場合の同期処理シーケンス)の例に示すように、まず自インバータ装置内の母線電圧情報検出部14の電圧計測ライン(Vout)を用い、時刻t11から時刻t12までのある一定時間、母線電圧を監視し、時刻t12にゼロクロス点を検出した場合は、時刻t12から時刻t13までの一定時間、母線電圧の出力周期を測定し、その出力周期により次回のゼロクロス点(時刻t14のゼロクロス点)を予測して出力開始する。その結果、時刻t14に母線の位相に同期して出力を開始することができる。
しかし、図5の同期処理3(他インバータ装置が起動しているときに非同期で起動する場合のシーケンス)の例に示すように、各インバータ装置間の待機時間の差が微小(一周期以内)である場合は、時刻t11から時刻t12の間に、母線電圧のゼロクロス点を検出することできず、各インバータ装置(#1〜#n)1〜nが非同期に出力を開始する可能性がある。
そこで、図6の同期処理4(出力電流監視による同期処理シーケンス)に示すように、母線に交流電圧がある場合に自インバータ装置の交流出力回路のLCフィルタに電流が流れることを利用し、時刻t11〜t12の間に母線電圧のゼロクロス点が検出できなかった場合でも、図1に示す電流判定部15の電流計測(Iout)により、自インバータ装置のLCフィルタに流れる電流を検出した場合は、他インバータ装置が既に起動していると判断し、再度同期処理を最初からやり直す。すなわち、ゼロクロス点検出(時刻t12)と周期測定(時刻t12から時刻t13)を行い、また次回ゼロクロス点(時刻t14のゼロクロス点)の予測を行い、時刻t14に出力を開始する。この結果、母線電圧のゼロクロス点の検出が可能となり、母線電圧の電圧、周期(周波数)、位相に同期して出力を開始することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明のインバータ装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明は、複数台のインバータ装置を並列運転するインバータシステムにおいて、共通の同期制御部を持たない場合でも、複数台のインバータ装置の安定した起動を、容易かつ確実な方法で実現することができるので、本発明はインバータ装置、およびインバータ装置等に有用である。
本発明のインバータ装置を使用したインバータシステムの構成例を示す図である。 ランダムな待機時間による起動シーケンの例を示す図である。 起動しているインバータ装置がない場合の同期処理シーケンスを示す図である。 他インバータ装置が起動している場合の同期処理シーケンスを示す図である。 他インバータ装置が起動しているときに非同期で起動する場合のシーケンスを示す図である。 出力電流の監視により他インバータ装置の起動検知を行なった場合の同期処理シーケンスを示す図である。 乱数発生による待機時間の生成方法を示す図である。 インバータ装置の並列運転について説明するための図である。
符号の説明
1〜n インバータ装置(#1〜#n)
11 電力変換装置
12 インバータ出力処理部
13 同期処理部
14 母線電圧情報検出部
14A ゼロクロス検出部
15 電流判定部
16 乱数発生部
31 直流電源
32 負荷
33 リアクトル
34 コンデンサ
35 電流検出器

Claims (3)

  1. 複数台の並列運転を行うため使用されるインバータ装置であって、
    起動条件が満足された後に出力を開始するまでの待機時間をランダムに決定するための乱数発生手段と、
    自インバータ装置の出力端子に接続された母線の母線電圧を計測するための電圧検出手段と、
    前記電圧検出手段により計測された母線電圧の情報から、該母線電圧の電圧値を検出すると共に、母線電圧のゼロクロス点を監視し、該母線電圧の周期及び位相の情報を検出する母線電圧情報検出手段と、
    前記乱数発生手段により決定されたランダムな待機時間の経過後に、前記母線電圧情報検出手段により母線電圧の電圧、周期、および位相の情報を検出できた場合に、該母線電圧の電圧、周期、および位相の情報を基に、前記母線電圧に同期して出力を開始する同期処理手段と、
    自インバータ装置の出力開始の際に必要となる母線電圧の情報が取得できていなかった場合に、母線側から自インバータ装置内に流入する電流値を検出するための電流検出手段と、
    前記電流検出手段により検出された電流値が予め設定された値より大きいか否かを判定し、大きい場合に他インバータ装置が先に起動したと判定する電流判定手段と、
    前記電流判定手段により他インバータ装置が先に起動したと判定された場合に、前記電圧検出手段による母線電圧の検出を再度行い、該電圧検出手段により再度計測された母線電圧の情報を基に、前記母線電圧情報検出手段により母線電圧の電圧、周期、および位相の情報を検出し、前記同期処理手段により母線電圧に同期して出力を開始する手段と
    を備えることを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記乱数発生手段には、
    複数のAD変換器のAD変換値の最下位ビットの値を読み取り、該最下位ビットの値を組み合わせて乱数を生成する手段と、
    前記乱数に所定の単位時間を掛けることによりランダムな待機時間を生成する手段と
    を備えることを特徴とする請求項に記載のインバータ装置。
  3. 前記請求項1又は2に記載のインバータ装置を複数台並列運転したこと
    を特徴とするインバータシステム。
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