JP5466482B2 - デジタル変換装置及び電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アナログ信号(例えば、時々刻々に値が変化する電流値を示す情報信号)をデジタル信号に変換するデジタル変換装置、及びそのデジタル変換装置を使用し且つスイッチング手段を用いて電力形態をその利用目的に応じて変換する、いわゆるパワーエレクトロニクス用の電力変換装置に関する。特に、本発明は、交流電力を一旦直流に変換して、さらに別の交流に変換する電力変換装置や、直流電力を完全に別個の複数の交流電力に変換する電力変換装置に関する。電力変換装置の具体的な例としては、交流電源を用いて、電動圧縮機をインバータで可変速駆動する家庭用や業務用などのエアコン及び冷蔵庫などが挙げられる。
電力変換装置には、交流電力を直流電力に変換するコンバータ部と、直流電力を任意の交流電力に変換するインバータ部との両方を含むものがある。これらを制御して、負荷(例えば、モータ)に所望の電力を供給するために、通常、コンバータ部とインバータ部において、電流値や電圧値を検出し、検出した値に基づいて、コンバータ部とインバータ部を制御している。
従来の電力変換装置は、コンバータ部とインバータ部を制御する制御回路を別々に実現するか、又は制御に用いるセンシング情報が電力系とは絶縁した状態で得られるようにしていた。特に、入力あるいは出力の電流のセンシングに関しては、ホール効果を用いた電流センサを用いて、瞬時の電流を電力系とは絶縁してセンシングできるようにするのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この構成は、ホール効果による電流センサを必要とする。ホール効果による電流センサは、高精度なものほど、比較的高価である。
一方、電流センサの代わりに、電流をセンシングしたい系に低抵抗を挿入し、その両端の電位をセンシングすることにより、電流センシング情報を得る電力変換装置もよく知られている(図1の抵抗112、113を参照)。この場合、制御回路とコンデンサの一端を共通電位にすれば、一方の抵抗の一端の電位がコンバータ電流に比例する値となり、他方の抵抗の一端の電位はインバータ電流に比例する値になるので、これらの値を用いて、電源電流制御であるコンバータ制御とモータ駆動制御であるインバータ制御を実現することが可能である。しかし、実際の回路では、コンデンサの一端の電位、2つの抵抗の一端の電位、及び制御回路の基準電位を完全に一致させることは難しい。また、電力変換装置の回路中には抵抗分以外にもインダクタンス成分があり、瞬時の電流に比例した電圧が発生できるとは限らない。特にパワーエレクトロニクスでは、スイッチングにより経路を切り替えながら電力変換を行うので、回路には電流が断続的に流れるところがあり、インダクタンス成分により瞬間的には大きな電圧が発生し、ノイズになる。このノイズを少なくするにはインダクタンス成分を少なくすることが必要であり、配線を太くかつ短くするなどの手法をとるが、実際の部品には一定の大きさもあり、短くすることにも限度がある。そのため、コンバータ側とインバータ側の2つの情報は互いに干渉しあう。具体的には、コンバータ側の検出電圧にはインバータ側の抵抗の電圧が大きく変化するタイミングでパルス状のノイズが重畳し(図3(a)参照)、インバータ側の検出電圧には、コンバータ側のIGBTが実際にON/OFFするタイミングでパルス状のノイズが重畳する(図3(b)参照)。このように、コンバータ側とインバータ側の両方でIGBTの変化エッジでパルスノイズが重畳されるため、このパルスノイズを除去する必要がある。
例えば、制御回路が1つの制御回路で実現されていれば、コンバータおよびインバータで用いているIGBTの変化タイミングを全て監視して、その期間における2つの抵抗の電圧をセンシング情報として用いないとする手法や、2つの抵抗の電圧出力に高域遮断フィルタを経由してからセンシング情報を得るなどの手法が考えられる。IGBTの変化タイミングを監視して、変化期間での電圧情報を読込まないとする場合は、正確な変化タイミングを知っておく必要があるが、実際のIGBTの変化タイミングは、制御回路で決定した変化タイミングよりは少しずれているため、正確な変化タイミングを知ることは困難であり、非現実的である。同様に、電圧出力に高域遮断フィルタを経由させる場合は読込むタイミングがずれるため、インバータ側の波形のように、複数の相の情報が時分割で含まれている場合には、別の相の情報が誤って混入してしまう可能性があり、大きな効果を得ることは非現実的である。特に高域遮断フィルタを経由させると、情報の遅れを生じてしまい、安定かつ高精度な制御を実現することが困難になってしまう。よって、コンバータ部とインバータ部を備える電力変換装置において、簡単な方法でノイズを除去することができない。
また、直流電力を完全に別個の複数の交流電力に変換する電力変換装置がある(図9参照)。しかし、直流電源から複数のインバータを経由して複数のモータを独立に制御する場合にも、複数の電流検出抵抗で得られる電流情報は、互いの電流が急激に変化するタイミングで、もう一方の電流波形にパルスノイズを与えてしまう(図10(a)(b)参照)。このような場合にも、安定かつ高精度な制御を実現するためには、パルスノイズを除去する必要があるが、この場合も上述した問題と同様の問題が生じる。
そこで、従来の電力変換装置はパルスノイズを除去するAD変換部を備えている。図11に、一般によく知られているワンチップマイクロコンピュータのAD変換部のノイズ除去の原理を示した回路構成図を示す。デジタル制御の実現のために、AD変換部1000は、まずアナログ情報をAD変換中に値が変化しないように、サンプルホールド回路(S&H)1001を経由させることにより、アナログの一定値にホールドさせる。AD変換回路(ADC)1009は、このホールドされたアナログ値をデジタル値に変換し、1回の変換毎に、変換結果1、変換結果2、変換結果3としてそれぞれの記憶手段1011、1012及び1013に順次蓄える。3つの変換が終了すると、離散値除去回路1007が最もかけ離れた値を除去し、平均回路1008が残りの値を平均化する。このようにして、パルス状のノイズの影響を除去している。
図12に、AD変換部1000による変換および演算を時系列で示す。AD変換部1000は、電力変換装置を内部に含む空気調和機などのシステム全体から、アナログ情報の取込&AD変換開始の信号を受けて、一回目のAD変換を行い、その結果を変換結果1に格納し保持する。一回目のAD変換が終了すると、二回目のAD変換を行い、その結果を変換結果2に格納し保持する。二回目のAD変換が終了すると、三回目のAD変換を行いその結果を得る。三回目のAD変換が終了すると、これまでの3つのAD変換結果からもっともかけ離れた値を除去し、除去した残りの値の平均結果を得る。その後、この平均結果を、ノイズ除去されたAD変換結果として採用している。
特開2006−158155号公報
しかしながら、従来のAD変換では、パルス状のノイズ成分を除去しているものの、最初にAD変換を開始してからAD変換結果を得るまで(すなわち、取込&AD変換開始の信号を受けてから平均化後の出力を得るまで)に長い時間を要している。そのため、得られる情報に遅れが生じ、その情報を使用する制御回路において安定かつ高精度な制御を実現することが難しいという問題があった。
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、得られる情報に遅れが生じることなく、パルス状のノイズ成分を除去するデジタル変換装置、及びそれを利用して電力変換を行う電力変換装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明のデジタル変換装置は、時々刻々に値が変化する情報信号をそれぞれ所定時間ずつ遅延させて入力し、入力したときの値を保持する複数の情報信号保持部と、複数の情報信号保持部に保持された値をAD変換してデジタル値を出力する複数の変換部と、変換部から出力されるデジタル値のうち、最もかけ離れた値をもつデジタル値を除去する除去部と、除去部により除去されなかったデジタル値を平均化して、デジタル情報として出力する平均部と、を有し、所定時間は、複数の変換部におけるデジタル値への個々の変換に要する時間よりも短い値であり、且つ、複数の情報信号保持部に入力される情報信号に含まれるパルス状のノイズの時間幅よりも大きいことを特徴とする。複数の情報信号保持部による情報信号の取り込みのタイミングを変換部におけるデジタル情報への変換に要する時間よりも短くしているため、短時間で、デジタル情報を出力することができる。また、除去部により最もかけ離れた値を除去しているため、所定時間の間にパルス状のノイズが含まれていても、そのノイズを除去することができる。よって、得られる情報に遅れが生じることなく、パルス状のノイズ成分を除去することができる。これにより、精度の高い制御用の情報信号を高速に得ることができる。よって、制御精度を高めることができる。上記発明は、デジタル変換した後で、ノイズ除去の演算を行うため、回路素子数が増加する。しかし、それぞれの回路素子にさほど特性の良いものを必要としないため、大規模な集積回路(LSI)として実現しやすいという利点を有する。さらに、所定時間を、複数の情報信号保持部に入力される情報信号に含まれるパルス状のノイズの時間幅よりも大きくすることにより、1つのパルスノイズにより乱された情報信号であっても、遅延前と遅延後のどちらかで、ノイズに乱されていない情報信号を保持することができる。
複数の情報信号保持部により保持される情報信号の値は3つ以上であることが好ましい。これにより、パルス状のノイズをより確実に除去することができる。
複数の情報信号保持部に入力される情報信号は電流値を示してもよい。電力変換において、電流の情報は、電流が流れる経路が変化するなどして、激しく変化するものである。すなわち、電流の情報は、制御状態をもっとも顕著にあらわしている情報である。よって、上記デジタル変換装置により、この電流情報の変化を高速に捉えることにより、上記デジタル変換装置を備えた電力変換装置は高精度な電力変換を実現できる。
除去部は最大値と最小値を除去してもよい。これにより、パルス状のノイズで乱された保持値を簡単かつ確実に除去することができる。
本発明の電力変換装置は、交流電源の出力をスイッチング素子により直流電力に変換する直流電力変換部と、直流電力変換部から出力される直流電力を交流電力に変換する交流電力変換部と、デジタル電流情報に基づいて直流電力変換部及び交流電力変換部を制御する制御回路と、直流電力変換部及び交流電力変換部のそれぞれの直流電力部分に接続された抵抗と、抵抗の一端の電圧を他端の電圧を基準として検出することにより、直流電力変換部の直流電流及び交流電力変換部の交流電流をそれぞれ検出し、検出した直流電流及び交流電流をそれぞれデジタル電流情報に変換する上記デジタル変換装置と、を有する。上記デジタル変換装置を備えることにより、短時間で簡単にパルス状のノイズを除去することができるため、簡単な回路構成で電力変換の制御精度を高めることができる。また、各抵抗の一端の電圧を検出するだけで、直流電力変換部及び交流電力変換部の電流の情報を検出できるため、簡単な回路構成で実現できる。
本発明の他の観点による電力変換装置は、直流電源又は交流電源を直流に変換した擬似直流電源の出力を複数の交流電力に変換する複数の交流電力変換部と、デジタル電流情報に基づいて複数の交流電力変換部を制御する制御回路と、直流電源又は擬似直流電源側から複数の交流電力変換部へのそれぞれの経路に接続された抵抗と、抵抗の一端の電圧を他端の電圧を基準として検出することにより、複数の交流電力変換部の交流電流を検出し、検出した交流電流をそれぞれデジタル電流情報に変換する上記デジタル変換装置と、を有する。上記デジタル変換装置を備えることにより、短時間で簡単にパルス状のノイズを除去することができるため、簡単な回路構成で電力変換の制御精度を高めることができる。また、各抵抗の一端の電圧を検出するだけで、複数の交流電力変換部の電流の情報を検出できるため、簡単な回路構成で実現できる。特に、インバータでモータなどを駆動するときには、モータとそのケース(外装部分)との間の浮遊容量を介してパルス状の漏洩電流が発生し、別のモータを経由してそのインバータ系にノイズとして混入することがあるため、この発明により大きな効果を奏する。
本発明によれば、デジタル情報への変換に要する時間よりも短い間隔で、情報信号(例えば、電流の値を示す信号)をサンプル及びホールドすることにより、短時間でノイズが除去されたデジタル変換後の信号を出力することができる。よって、得られる情報に遅れが生じることなく、パルス状のノイズ成分を除去することができる。これにより、安定した高精度な電力変換の制御が可能となる。
本発明の実施形態1〜3の電力変換装置の全体構成を示す回路ブロック図 本発明の実施形態1におけるAD変換部の構成図 (a)はコンバータ側の電圧にノイズが入った例を示す図、(b)はインバータ側の電圧にノイズが入った例を示す図 図2に示すAD変換部の動作タイミングを示す図 図2に示すサンプルホールド回路のサンプリングのタイミングを示す図 本発明の実施形態2におけるAD変換部の構成図 図6に示すAD変換部の動作タイミングを示す図 本発明の実施形態3におけるAD変換部の構成図 本発明の実施形態4の電力変換装置の全体構成を示す回路ブロック図 (a)は一方のインバータ側の電圧にノイズが入った例を示す図、(b)は他方のインバータ側の電圧にノイズが入った例を示す図 従来例のAD変換部の構成図 従来例のAD変換部の動作タイミングを示す図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1の電力変換装置は、デジタル情報への変換に要する時間よりも短い間隔で電流の値をサンプルホールドするAD変換部を備え、AD変換部から短時間でノイズが除去されたデジタル変換後の出力を取得することにより、安定した高精度な制御を実現する。本実施形態の電力変換装置は、例えば、空気調和機などのシステムに内蔵される。
1.1 電力変換装置の構成
図1に、本発明の実施形態1における電力変換装置の全体構成図を示す。本実施形態の電力変換装置は、交流電源101から出力される交流電力を直流電力に変換する能動型のコンバータ回路(直流電力変換部)116と、コンバータ回路116から出力される整流された電流を平滑する平滑コンデンサ106と、平滑コンデンサ106により平滑されて得られる直流電力を交流電力に変換するインバータ回路(交流電力変換部)107と、コンバータ回路116及びインバータ回路107を制御する制御回路109と、を有する。
コンバータ回路116は、交流電源101に接続されたダイオードブリッジ102と、ダイオードブリッジ102の一端に接続されたリアクタ103と、リアクタ103の他端に接続された高速ダイオード105と、リアクタ103とダイオード105との間に一端を接続され、他端を基準電位に接続されたIGBT104と、を含む。平滑コンデンサ106は、ダイオード105のカソードと基準電位との間に接続される。コンバータ回路116により整流された電流が平滑コンデンサ106で平滑されることにより、平滑コンデンサ106から得られる出力が直流電源となる。インバータ回路107は、直流電力を三相擬似交流に変換する三相ブリッジ回路により実現される。インバータ回路107から出力される三相擬似交流はモータ108に供給されて、モータ108を駆動する。
コンバータ回路116の直流電流を検出するために、抵抗113がダイオードブリッジ102の他端と基準電位との間に接続される。同様に、インバータ回路107の交流電流を検出するために、抵抗112がインバータ回路107と基準電位との間に接続される。抵抗112、113の一端の電位と平滑コンデンサ106の一端の電位は、制御回路109の基準電位と同じ部分から接続されており、略同じ電位になる。制御回路109と平滑コンデンサ106の一端が略同じ電位になっているため、抵抗113のダイオードブリッジ102側の電位はコンバータ回路116の電流に比例する値となる。よって、抵抗113の一端の電圧Vconvを他端の基準電位を基準として検出することにより、コンバータ回路116に比例した電流を検出できる。同様に、抵抗112のインバータ側107の電位は、インバータ107の電流に比例する値となる。よって、抵抗112の一端の電圧Vinvを他端の基準電位を基準として検出することにより、インバータ107の電流に比例する値を検出できる。
制御回路109は、入力されたアナログの情報信号をAD変換するAD変換部(デジタル変換装置)151と、AD変換部151の出力に基づいてコンバータ回路116を制御するコンバータ制御部111とを含む。制御回路109は、さらに、入力されたアナログの情報信号をAD変換するAD変換部(デジタル変換装置)152と、AD変換部152の出力に基づいてインバータ回路107を制御するインバータ制御部110とを含む。制御回路109は、コンバータ回路116を制御する電源電流制御と、インバータ回路107を制御するモータ駆動制御とを行う。本実施形態において、制御回路109は、デジタルコンピュータにより実現される。
AD変換部151が入力する情報信号とは、具体的には、抵抗113により電圧として検出されるコンバータ回路116の電流である。さらに、ダイオードブリッジ102の出力電圧、及び平滑コンデンサ106の電圧がAD変換部151に入力されてもよい。AD変換部152が入力する情報信号とは、抵抗112により電圧として検出されるインバータ回路107の電流である。なお、平滑コンデンサ106の電圧がAD変換部152に入力されてもよい。
コンバータ制御部111は、例えば、AD変換部151の出力に基づいて、ダイオードブリッジ102の出力電圧を見ることにより、交流電圧の絶対値の瞬時値を入力すると共に、平滑コンデンサ106の電圧を見ることにより、直流側の出力電圧も見る。コンバータ制御部111は、交流電圧と同一の電流波形が得られるように、IGBT104のスイッチング制御を行うとともに、所望の直流電圧が得られるように入力電流波形の大きさを調整する。これにより、電源の力率が良好な整流回路を実現する。また、インバータ制御部110は、AD変換部152の出力に基づいて、平滑コンデンサ106の電圧を見ることにより、直流側の入力電圧も見る。
図2に、AD変換部151とAD変換部152の内部構成を示す。AD変換部151とAD変換部152の内部構成は同一であるため、以下、AD変換部151が上述した情報信号をデジタル情報に変換する場合を例にして、図2を参照して説明する。AD変換部151は、アナログの情報信号と、デジタルコンピュータ内部で制御開始のために作成された情報信号の取込とAD変換の開始を指示する信号(以下、「動作開始信号」と呼ぶ。)とを入力する。AD変換部151は、入力された情報信号をサンプルホールドする3つのサンプルホールド回路(S&H)301、302、303と、動作開始信号を所定時間、遅延させる遅延回路304、305、306とを含む。
サンプルホールド回路(情報信号保持部)301、302、303は、アナログスイッチと情報を保持するコンデンサで構成される。変換すべきアナログの情報信号は、3つのサンプルホールド回路301、302、303に入力される。サンプルホールド回路301は、情報信号の取込とAD変換の開始を指示する動作開始信号に基づいて、入力した情報信号をサンプリングしホールドする。サンプルホールド回路302は、遅延回路304により遅延された動作開始信号に基づいて、入力した情報信号をサンプリングしホールドする。サンプルホールド回路303は、遅延回路304と遅延回路305により遅延された動作開始信号に基づいて、入力した情報信号をサンプリングしホールドする。すなわち、サンプルホールド回路301、302、303は、この順番に時間が経過した値をそれぞれ保持している。
AD変換部151は、さらに、3つのサンプルホールド回路(S&H)301、302、303から出力される信号のうち最もかけ離れた値を除去する離散値除去回路307と、離散値除去回路307により除去されなかった値を平均化する平均回路308と、平均回路308から出力される値をAD変換するAD変換回路(ADC)309と、を含む。AD変換回路309は、遅延回路304、305、306を通って遅延された動作開始信号に基づいて、サンプルホールド回路303がサンプルホールドした時刻よりもさらに遅延された時間からAD変換を開始する。AD変換回路309から出力されるAD変換結果が、コンバータ制御部111においてデジタルコンピュータの制御用に使用される。
本実施形態のAD変換部151、152において、遅延回路304、305が動作開始信号を遅延させる所定時間(すなわち、各サンプルホールド回路の情報信号のサンプリングの間隔)は、AD変換回路309によるデジタル情報への変換に要する時間よりも短い値に設定される。
1.2 AD変換の動作
以上のように構成された電力変換装置のAD変換部151、152のノイズの除去の動作について説明する。図3(a)にコンバータ側の抵抗113により検出される電圧Vconvの波形を示し、図3(b)にインバータ側の抵抗112により検出される電圧Vinvの波形を示す。図3(a)と図3(b)は、コンバータ側とインバータ側の2つの電圧が互いに干渉しあう様子を示している。図1に示す電力変換装置が作動すると、図3(a)と図3(b)に示す電圧Vconv、Vinvの値を示す情報が電流情報としてAD変換部151、152にそれぞれ入力される。
コンバータ側の電圧Vconvは、IGBT104がONしている期間に増加し(t1〜t3、t4〜t7)、OFFしている期間に減少する(t3〜t4、t7〜t8)基本波形を持つ。この基本波形に対して、インバータ側の電圧Vinvが大きく変化するタイミングでパルス状のノイズが重畳する(t1、t2、t5、t6)。インバータ側の電圧Vinvは、インバータ回路(三相ブリッジ回路)107でのIGBTのON/OFFの状態が変化するタイミングで、大きく変化する。一方、インバータ側の電圧Vinvの波形には、モータ108の各相の電流に関連する情報が時分割で出現すると共に、コンバータ側のIGBT104が実際にON/OFFするタイミングで、抵抗112の電圧波形にパルス状のノイズが重畳する(t3、t4、t7、t8)。
このように、コンバータ側とインバータ側の両方で、互いにIGBTの変化エッジでパルスノイズが重畳されるため、制御回路109ではこのパルスノイズを除去する必要がある。そこで、制御回路109は、AD変換部151、152により、このパルスノイズを除去する。
図4に、図2に示すAD変換部151、152の動作タイミングを示す。コンバータ側のAD変換部151とインバータ側のAD変換部152は同一の回路構成を持つため、その動作タイミングは同一である。以下、コンバータ側のAD変換部151が、抵抗113により電圧Vconvとして検出される電流情報をAD変換する場合を例にして説明する。AD変換部151が、本実施形態の電力変換装置を内蔵するシステム全体(空気調和機など)からアナログ値を取り込んでAD変換を開始させる動作開始信号を受け取ると、3つのサンプルホールド回路301、302、303は順次作動して、抵抗113により電圧として検出される電流情報を取り込む。
図5に、3つのサンプルホールド回路301、302、303のサンプリングのタイミングの例を示す。サンプルホールド回路301、302、303は、図2に示す遅延回路304、305を経由した動作開始信号に基づき、所定の遅延時間TA毎に、電流情報Vconvを取り込む。所定の遅延時間TAは、情報信号に含まれるパルス状のノイズの時間幅よりも大きくなるように設定される。また、図4に示すように、この所定の遅延時間TAは、AD変換に要する時間TBよりも短い値に設定される。
図4に戻り、サンプルホールド回路303が電流情報を取り込むまでの間、サンプルホールド回路301、302は取り込んだ値をそれぞれ保持する。3つのサンプルホールド回路301、302、303の全てにおいて情報信号の取り込みが終了すると、取り込まれた値が離散値除去回路307に入力される。離散値除去回路307は、取り込んだ3つのサンプリング結果から最もかけ離れた値を除去する。図5においては、2つ目のサンプリングのタイミングの近傍でパルス状ノイズが入っているため、2つ目のサンプルホールドの結果が他と比べて大きく異なる値になる。よって、離散値除去回路307は2つ目のサンプルホールドの値を除去し、1つ目と3つ目のサンプルホールド値のみを通過させる。
離散値除去回路307を通過した2つのサンプルホールド値は平均回路308にて平均化され、平均化された値がAD変換回路309に送られる。AD変換回路309は、平均化された値をAD変換する。
このように、離散値除去回路307において最もかけ離れた値を除去するため、AD変換回路309から出力される信号はノイズが除去されたものとなる。この信号がコンバータ制御部111に送られる。同様に、AD変換部152によりノイズが除去された信号がインバータ制御部110に送られる。
1.3 まとめ
本実施形態の電力変換装置によれば、AD変換部151、152により、電力変換における重要な情報である電流などの情報に含まれる配線などのインダクタンスによるパルス状のノイズを除去することができる。よって、抵抗等を使用した簡単な手法で、高精度な情報を高速に得ることができ、電力変換の制御精度を高めることができる。本実施形態の電力変換装置は、パルス状のノイズを除去してセンシングすることが可能であるため、簡単なセンシング方法で高精度な電力変換制御を実現できる。これにより、本実施形態の電力変換装置は、家庭用や業務用のエアコンや冷蔵庫、あるいは、同様に電気動力を利用する洗濯機などの用途にも適用できる。また、制御対象のモータなどの交流負荷が複数個にわたるときなどにも効果を奏する。
特に、図4のタイミング図から明らかなように、本実施形態では、サンプリングの間隔となる所定の遅延時間TAをデジタル情報への変換に要する時間TBよりも短い値に設定している。そのため、図12で示される一般的なノイズ除去方法と比べて、アナログ情報を入力してから最終的なデジタル情報を取得するまでの時間TCが大幅に短くなる。よって、得られる情報に遅延が生じることなくノイズを除去することができる。また、本実施形態によれば、アナログ値の取り込み毎にAD変換をせず、平均化処理後にAD変換を行っている。よって、デジタル情報を取得するまでの時間TCをより短時間にすることができる。これにより、本実施形態の電力変換装置は安定した高精度な制御を実現することができる。
また、本実施形態によればノイズ除去の演算後にAD変換を行っている(すなわち、簡単なアナログ回路部分で処理を行っている)ため、回路を簡単にできるという利点も有する。
図5に示すように、ノイズは短いパルス状であるため、3つのうち2つのサンプルホールド値が乱される可能性は殆ど無い。よって、本実施形態の方法により、大きなパルス状のノイズを十分に除去することができる。また、パルス状態のノイズが3つのサンプルホールドの遅延の間に入った場合には、どのサンプルホールド値も乱されないため、大きなパルス状ノイズの除去を実現できる。
本実施形態では、各サンプルホールドにおける遅延時間TAをアナログ入力の情報信号に含まれるパルス状のノイズの時間幅よりも大きく設定している。よって、2つ以上のノイズ値をサンプルホールドすることがなくなる。従って、サンプルホールドした情報のうち、もっともかけ離れた1つの情報を取り除くことにより、十分にノイズの影響を除去することができる。
また、本実施形態では、電流を検出したい箇所に抵抗112、113を挿入し、抵抗の両端の電位差により、電流情報を得ている。よって、本実施形態によれば、簡単な検出方法でパルス状のノイズを除去でき、電力変換の制御精度を高めることができる。電力変換において、電流情報は、電流が流れる経路が変化することにより、激しく変化することもある。すなわち、電流情報は、制御状態をもっとも顕著にあらわしている情報である。従って、この情報の変化を高速に捉えることにより、高精度な電力変換を実現できる。
なお、本実施形態では、サンプルホールド回路を3つ設け、3つのアナログ情報信号の数をサンプルホールドしたが、この数は3つに限定されない。例えば、サンプルホールド回路の数及びサンプルホールドする値の数を4つ以上にしてもよい。演算に使用する情報信号の数が多いほど、より正確な値を算出できるため、3つ以上であることが好ましい。
(実施形態2)
実施形態2の電力変換装置は、AD変換部151、152の構成及び動作が実施形態1の電力変換装置と異なる。実施形態1のAD変換部151、152はAD変換を最後に行った。一方、実施形態2では、サンプルホールドの直後にAD変換を行う。すなわち、個々のサンプルホールド回路に続いて、AD変換回路をそれぞれに設けて、全てを一旦デジタル情報に変換した後に、デジタル演算で離散値の除去と平均演算を行う。これにより、AD変換部151、152を大規模な集積回路(LSI)として実現しやすくなる。本実施形態2は、AD変換部151、152の構成及び動作以外については、実施形態1と同一である。
図6に、本発明の実施形態2におけるAD変換部151の構成を示す。AD変換部152も図6に示す構成を持つ。以下、AD変換部151を例にして、その構成及び動作について説明する。AD変換部151は、アナログ入力である情報信号を取り込む3つのサンプルホールド回路301、302、303と、3つのサンプルホールド回路301、302、303の出力結果をデジタル情報にそれぞれ変換するAD変換回路621、622、623と、サンプルホールドとAD変換の開始のタイミングを指示する動作開始信号を所定時間遅延させる遅延回路604、605、606、620とを含む。サンプルホールド回路302とAD変換回路621は遅延回路604を通った動作開始信号に基づいて動作する。サンプルホールド回路303とAD変換回路622は、遅延回路604、605を通った動作開始信号に基づいて動作する。AD変換回路623は、遅延回路604、605、606を通った動作開始信号に基づいて動作する。AD変換部151はさらに、デジタル情報に変換された情報信号の中から最もかけ離れた値を除去する離散値除去回路307と、除去されなかった値を平均化する平均回路308と、を含む。平均回路308の出力が、ノイズが除去されたAD変換結果となる。
図7に、図6に示すAD変換部151の動作タイミングを示す。AD変換部151が、図1に示す電力変換装置を内部に含む空気調和機などのシステム全体から、アナログ値を取り込んでAD変換を開始させる指令の動作開始信号を受け取ると、3つのサンプルホールド回路301、302、303は順次動作して、そのときのアナログ情報(例えば、図1に示す抵抗112、113により検出される電流情報)を取り込む。3つのサンプルホールド回路301、302、303の結果は、直ちにAD変換回路621、622、623に送られる。AD変換回路621、622、623は、遅延回路604、605、606から出力される動作開始信号に基づいて、サンプルホールドの結果をデジタル情報に変換する。個々のAD変換動作が終了すると得られた結果はそれぞれ保持され、最後のAD変換が終了した時点で3つのAD変換結果が揃う。その後、得られたデジタル情報は、離散値除去回路307に送られる。離散値除去回路307は、取得したデジタル情報の中から最もかけ離れた値を持つデジタル情報を除去し、除去されなかった値を平均回路308に送る。平均回路308は、取得した値を平均化する。
実施形態1と同様に、図7において、遅延回路604、605、606による所定の遅延時間TA(すなわち、サンプルホールドのタイミング)は、AD変換回路621、622、623によるデジタル情報への変換に要する時間TBよりも短い値に設定する。これにより、動作開始信号を受けてからAD変換が終了するまでの時間TCは、図4と同様に、一般的な方法による図12の時間に比べて短くなる。なお、遅延回路620の遅延時間は、AD変換回路623によるデジタル情報への変換に要する時間に設定する。
本実施形態によれば、実施形態1と同様の効果が得られる。すなわち、短時間でノイズを除去することができ、安定した高精度な制御を実現することが可能となる。
本実施形態によれば、デジタル変換した後で離散値除去と平均化の演算を行うため、実施形態1と比較して回路素子数が増加する。しかし、それぞれの回路素子にさほど特性の良いものを必要としないため、大規模な集積回路(LSI)として実現しやすいという利点を有する。
(実施形態3)
実施形態3の電力変換装置は、AD変換部151、152の構成及び動作が実施形態1、2の電力変換装置と異なる。実施形態1及び実施形態2のAD変換部151、152において、離散値除去回路307は最もかけ離れた値を除去したが、実施形態3では最大値と最小値を除去する。実施形態3において、それ以外の構成及び動作は、実施形態1と同一である。
図8に、本実施形態のAD変換部151の構成を示す。なお、AD変換部152についても図8に示す構成を持つ。以下、AD変換部151を例にして、その構成及び動作を説明する。本実施形態のAD変換部151は、図2に示す離散値除去回路307の代わりに、入力した信号のうち最大値を持つ信号と最小値を持つ信号を除去する最大値最小値除去回路407を用いる。
本実施形態におけるAD変換部151におけるノイズの除去の動作について、図5の波形を参照して説明する。図5に示す波形の場合、最大値は2つ目のサンプルホールド値であり、最小値は3つ目のサンプルホールド値である。従って、最大値最小値除去回路407は、2つ目と3つ目のサンプルホールド値を除去し、1つ目のサンプルホールド値を出力する。1つ目のサンプルホールド値はパルスノイズで乱されていないため、平均回路308の出力はノイズの影響が除去された信号となる。なお、この例では、平均回路308の入力値が一つになるため、平均回路308の入力と出力は同じになる。
本実施形態においても、実施形態1と同様に、遅延時間TAは遅延回路304、305により、デジタル情報への変換に要する時間TBよりも短い値に設定される(図4参照)。
本実施形態によれば、実施形態1と同一の効果が得られる。すなわち、短時間でノイズを除去することができ、安定した高精度な制御を実現することが可能になる。
なお、本実施形態によれば、サンプルホールド回路の数及びサンプルホールドする値の数を3つにしたが、この数は4つ以上であってもよい。サンプルホールド回路を4つ以上用いた場合は、最大値と最小値を除去したあとの情報信号は複数個になるため、この複数個の信号が平均回路308で平均化される。この場合でもノイズの影響を除去した値をAD変換値として出力することができる。
なお、実施形態2と同様に、サンプルホールド回路301、302、303に続いてAD変換回路621、622、623をそれぞれに設けた構成であっても、本実施形態を適用できる。この場合、全ての値を一旦デジタル情報に変換した後に、デジタル演算で最大値と最小値を除去し、その結果に対して平均演算を行う。
(実施形態4)
実施形態1〜3の電力変換装置は、交流電源101から出力される交流電力を変換して、変換後の電力をモータに供給した。一方、実施形態4の電力変換装置は、直流電源から出力される直流電力を変換して、変換後の電力をモータに供給する。本実施形態の電力変換装置は、実施形態1〜3のいずれかと同一のAD変換部151、152を備える。
図9に本発明の実施形態4の電力変換装置の構成を示す。本実施形態の電力変換装置は、直流電源806から出力される直流電力を交流電力に変換するインバータA827、インバータB817と、インバータA827及びインバータB817を制御する制御回路809と、を有する。インバータA827及びインバータB817は、三相ブリッジ回路により実現される。インバータA827及びインバータB817から出力された交流電力はモータ828、818に供給される。これにより、モータ818、828を独立に制御する。直流電源806とインバータA827及びインバータB817との間にそれぞれ電流検出抵抗822、812が接続される。直流電源806のマイナス側を基準電位として、インバータA827及びインバータB817の電流検出抵抗822、812の電圧を検出することにより、電流検出抵抗822、812の両端の瞬時電圧を検出できる。これにより、2つのモータ828、818の瞬時の電流(インバータ827、817の電流値)を知ることができる。制御回路809は、アナログ情報(例えば、インバータA827及びインバータB817の電流値を示す情報や直流電源806の電圧値を示す情報)を入力してAD変換するAD変換部151、152と、AD変換部151、152の出力に基づいてインバータA827及びインバータB817をそれぞれ制御するインバータA制御部820及びインバータB制御部810と、を有する。電流検出抵抗822、812により、モータ828、818の瞬時の電流を検出することにより、インバータA制御部820及びインバータB制御部810は、その電流値情報を用いて、それぞれのモータ828、818を高精度に駆動できる。
図10(a)にインバータA827側の電流検出抵抗822の抵抗電圧Vaを示し、図10(b)にインバータB817側の電流検出抵抗812の抵抗電圧Vbを示す。これらの抵抗電圧Va及び抵抗電圧Vbは、電流情報として、それぞれAD変換部151、152に入力される。2つの電流検出抵抗812、822で得られる電流情報は、図10に示すように互いの電流が急激に変化するタイミングで、もう一方の電流波形にパルス状のノイズを与えてしまう。よって、本実施形態においても、AD変換部151、152により、このパルス状のノイズを除去する。
本実施形態のAD変換部151、152の構成は、実施形態1〜3のいずれかのAD変換部151、152と同一である。すなわち、サンプリングの間隔(遅延時間)TAは、AD変換回路309におけるデジタル情報への変換に要する時間TBよりも短い値に設定される(図4参照)。
本実施形態のAD変換部151、152の構成は、実施形態1〜3のいずれかのAD変換部151、152と同一であるため、本実施形態によれば実施形態1〜3と同様の効果が得られる。すなわち、短時間でノイズを除去でき、安定した高精度な制御が可能になる。
また、本実施形態によれば、簡単な構成で正確に複数のモータを駆動させることができる。本実施形態のように、複数のインバータを用いて複数のモータをそれぞれ駆動するとき、モータとそのケース(外装部分)との間の浮遊容量を介して、パルス状の漏洩電流が発生し、その漏洩電流が別のモータを経由して、別のモータのインバータ系にノイズとして混入することがある。よって、本実施形態のように、複数のインバータを用いて複数のモータをそれぞれ駆動する場合は、本実施形態によるノイズの除去は大きな効果を奏する。
なお、本実施形態では直流電源を使用して複数のモータを駆動したが、交流電源を使用して複数のモータを駆動してもよい。この場合、図1に示す構成と同様に、交流電源の出力を整流して平滑することにより得られる直流状の電源を使用する。この場合であっても、本実施形態と同様の効果が得られる。
本発明は、特定の実施形態について説明されてきたが、当業者にとっては他の多くの変形例、修正、他の利用が明らかである。それゆえ、本発明は、ここでの特定の開示に限定されず、添付の請求の範囲によってのみ限定され得る。
本発明のデジタル変換装置は短時間でノイズを除去できるため、このデジタル変換装置を用いた電力変換装置は安定した高精度な電力変換制御を実現できるという効果を有し、家庭用や業務用のエアコンや冷蔵庫、あるいは同様に電気動力を利用する洗濯機などの用途に有用である。
101 交流電源
102 ダイオードブリッジ
103 リアクタ
104 IGBT
105 ダイオード
106 平滑コンデンサ
107、817、827 インバータ回路
108、818、828 モータ
109、809 制御回路
110、810、820 インバータ制御部
111 コンバータ制御部
112、113、812、822 抵抗
116 コンバータ回路
151、152 AD変換部
301、302、303 サンプルホールド回路
304、305、306、604、605、606、620 遅延回路
307 離散値除去回路
308 平均回路
309、621、622、623 AD変換回路
407 最大値最小値除去回路
806 直流電源

Claims (6)

  1. 時々刻々に値が変化する情報信号をそれぞれ所定時間ずつ遅延させて入力し、入力したときの値を保持する複数の情報信号保持部と、
    前記複数の情報信号保持部に保持された値をAD変換してデジタル値を出力する複数の変換部と、
    前記変換部から出力されるデジタル値のうち、最もかけ離れた値をもつデジタル値を除去する除去部と、
    前記除去部により除去されなかったデジタル値を平均化して、デジタル情報として出力する平均部と、
    を有し、
    前記所定時間は、前記複数の変換部におけるデジタル値への個々の変換に要する時間よりも短い値であり、且つ、前記複数の情報信号保持部に入力される前記情報信号に含まれるパルス状のノイズの時間幅よりも大きいことを特徴とするデジタル変換装置。
  2. 前記複数の情報信号保持部により保持される情報信号の値は3つ以上であることを特徴とする、請求項1に記載のデジタル変換装置。
  3. 前記複数の情報信号保持部に入力される情報信号は電流値を示す、請求項1に記載のデジタル変換装置。
  4. 前記除去部は最大値と最小値を除去することを特徴とする、請求項1に記載のデジタル変換装置。
  5. 交流電源の出力をスイッチング素子により直流電力に変換する直流電力変換部と、
    前記直流電力変換部から出力される直流電力を交流電力に変換する交流電力変換部と、
    デジタル電流情報に基づいて、前記直流電力変換部及び前記交流電力変換部を制御する制御回路と、
    前記直流電力変換部及び前記交流電力変換部のそれぞれの直流電力部分に接続された抵抗と、
    前記抵抗の一端の電圧を他端の電圧を基準として検出することにより、前記直流電力変換部の直流電流及び前記交流電力変換部の交流電流をそれぞれ検出し、検出した直流電流及び交流電流をそれぞれ前記デジタル電流情報に変換する、請求項1に記載のデジタル変換装置と、
    を有する電力変換装置。
  6. 直流電源又は交流電源を直流に変換した擬似直流電源の出力を複数の交流電力に変換する複数の交流電力変換部と、
    デジタル電流情報に基づいて、前記複数の交流電力変換部を制御する制御回路と、
    前記直流電源又は前記擬似直流電源側から前記複数の交流電力変換部へのそれぞれの経路に接続された抵抗と、
    前記抵抗の一端の電圧を他端の電圧を基準として検出することにより、前記複数の交流電力変換部の交流電流を検出し、検出した交流電流をそれぞれ前記デジタル電流情報に変換する、請求項1に記載のデジタル変換装置と、
    を有する電力変換装置。
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