JP4593362B2 - フォトマスク製造用加熱冷却方法およびこの方法を実現する加熱冷却システム - Google Patents

フォトマスク製造用加熱冷却方法およびこの方法を実現する加熱冷却システム Download PDF

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Description

本発明は、フォトマスク製造に際して所定処理後に加熱し、冷却するフォトマスク製造用加熱冷却方法および加熱冷却システムに関する。
近年、半導体集積回路の形成に使用されるフォトマスクの高密度化、微細化が進み、フォトマスク製造におけるマスク基板処理工程においても高解像の描画、処理が必要とされる。フォトマスク製造においては、マスク基板に、例えば露光装置によりパターンを形成する際、その前処理としてレジスト処理し、レジスト塗布後に加熱(ベーキング)処理を行い、次処理のために冷却を行っている。フォトマスクは高品質化が恒常的に望まれ、その一環として加熱および冷却を行う場合には温度均一性が望まれる。
従来、フォトマスクをフォトリソグラフィ技術でパター形成処理する工程の場合、マスク基板上に金属薄膜を形成し、この上にフォトレジストを塗布してプリベークした後に、露光装置でパターンを描画する。そして、レジスト現像、ポストベーク、金属薄膜の選択エッチング、レジスト剥離等を経て製造される。このような処理工程中で、ベーキング工程とクーリング工程を連続して行う場合には、各工程間で処理対象のマスク基板を移動させるのが一般的である。このような、システムが例えば下記の特許文献1に開示されている。
特開2004−319626号公報 特開2004−303998号公報
上記特許文献1にはホットプレートによるオーバーベークを確実に防止するとともに、高いスループットを得ることを目的とした熱処理装置が開示されており、具体的には、熱処理部に露光後ベークプレート 、クールプレートおよびローカル搬送ロボットが設けられ、ローカル搬送ロボットの保持プレートが、基板の下面のほぼ全面に近接して保持し、露光後ベークプレートとクールプレートとの間で往復移動を可能として露光後ベークプレートで加熱された基板を保持プレートによって受け取られることで直ちにある程度冷却し、クールプレートに移動して凹部に嵌合することで基板の冷却と精密な温調が行われるというものである。
そこで、図8に従来のマスク基板の加熱または冷却の概略説明図を示すと共に、図9に図8の加熱処理および冷却処理によるマスク基板の温度状態の説明図を示す。図8(A)は、上記特許文献1の図6に示されているクールプレートを示したものであるが、ベークプレートにおいても適用されるものである。すなわち、熱処置装置101におけるプレート102には凹部103が形成され、当該凹部103内に基板(ここではマスク基板とする)104が裏面保護のためのプロキシミティギャップを有して載置される。
上記プレート102がベークプレートの場合に基板104がベークされ、クールプレートの場合には、ベークプレートより搬送移動された基板104が冷却される。この場合の当該基板104の温度状態は、図8(B)に示すように、例えば中央部分で温度検出器TH1により、また周囲四隅部分で各温度検出器TH2〜TH5により検出される。
そこで、上記基板104の加熱、冷却による各温度検出地点での温度差が図9に示される。ここで、上記加熱および冷却の処理、並びに上記温度検出は、室温約22℃、湿度約35パーセントの環境で行われ、使用された基板104は大きさ6インチ、厚さ約6mmのフォトマスク製造のためのマスク基板である。
図9において、一点鎖線は基板104の上記温度検出器TH1〜TH5の5つの温度分布を概略的に1つとして示したもので、各温度検出器TH1〜TH5の最大と最小の温度差を実線で示したものである。すなわち、ベークプレートの凹部103内に基板104が載置されて約35秒後に加熱が開始されると、加熱から約81秒後に最大温度差が4.65℃となり、加熱処理終了後に基板104がクールプレートの凹部103内に移動されて冷却が開始されると、冷却から約84秒後に最大温度差が7.64℃となった。
ところで、上記基板104の加熱、冷却は基板各点の温度差が薄膜形成における品質に影響を及ぼすことから当該温度差は極力小さい方がよい。上記図9に示す上記最大温度差は加熱冷却の方法、および基板104のベークプレートからクールプレートへの移動に際しての水平移動により風(気流)を受けることとなって冷却初期時の温度分布の変化が大きくなる(一般には中心部分より周囲部分の方が温度低下されやすい)ことが想定される。
一方、基板104の移動に際して水平移動による温度分布の変化の影響を少なくしたものとして、本願出願人により出願された上記特許文献2の特許公報がある。特許文献2の手法は、加熱処理と冷却処理を上下方向に配置することで当該基板を水平移動させないことにより移動による温度分布の変化を小ならしめたものであるが、基本的な加熱、冷却における温度の均一化の向上が望まれる。
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、加熱冷却におけるマスク基板上の温度均一性の向上を図り、ひいては品質向上、歩留りの向上を図るフォトマスク製造用加熱冷却方法および加熱冷却システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、フォトマスク製造のためのマスク基板を所定処理後に、加熱ユニットの水平面上でベーキングを行い、当該ベーキング後に冷却ユニットの水平面上で冷却を行うフォトマスク製造用加熱冷却方法であって、前記マスク基板を前記加熱ユニット上に位置させる工程と、前記マスク基板に対して前記加熱ユニットにより所定温度でベーキングを開始させる工程と、前記加熱開始より所定時間後に、前記加熱ユニット上の前記マスク基板の周囲を覆う枠部を当該マスク基板の周囲に位置させる工程と、を含む構成とする。
請求項2の発明では、前記ベーキング終了後に、前記マスク基板を前記枠部と共に保持状態とし、この状態で前記冷却ユニット上に位置させる工程と、前記マスク基板に対して前記冷却ユニットにより冷却を開始させる工程と、前記冷却開始より所定時間後に、前記冷却ユニット上の前記枠部を当該冷却ユニットより離脱させて冷却を終了まで続行させる工程と、を含む構成とする。
請求項3の発明では、前記枠部を前記マスク基板の周囲を覆う際に、当該マスク基板の上方に熱反射部材を位置させて熱反射させる構成である。
請求項4の発明では、マスク基板を所定処理後にベーキングを行い、当該ベーキング後に冷却を行うフォトマスク製造用の加熱冷却システムであって、待機位置より加熱冷却の処理位置に水平移動自在であり、搬送される前記マスク基板を水平面上に位置させたときにベーキングを行う加熱ユニットと、待機位置より加熱冷却の処理位置に水平移動自在であり、前記マスク基板を水平面上に位置させたときに冷却を行う冷却ユニットと、前記マスク基板に対してその周囲を覆う枠部を備えると共に、当該マスク基板を当該枠部で覆った状態で保持する可動保持手段を備えて、前記加熱冷却の処理位置上で上下動自在に配置されるものであり、ベーキング時に下降して前記加熱ユニット上の上記マスク基板の周囲に上記枠部を位置させ、冷却時に上昇して前記冷却ユニット上の上記マスク基板より当該枠部を離脱させると共に、当該処理位置上で上記加熱ユニットと冷却ユニットが交換される際には当該マスク基板を上記可動保持手段で保持して上昇させる補助ユニットと、を有する構成である。
請求項5の発明では、前記補助ニットは、前記枠部を前記マスク基板の周囲を覆う際に、当該マスク基板の上方で熱反射させるための熱反射部材を備える構成である。
請求項1〜3の発明によれば、マスク基板の加熱ユニットによる加熱開始より所定時間後に枠部で当該マスク基板の周囲を覆うと共に適宜熱反射部材を当該マスク基板の上方に位置させてベーキングを行い、ベーキング終了後における枠部等が位置されたままのマスク基板の冷却ユニットによる冷却開始より所定時間後に当該枠部等をマスク基板より離脱させて冷却を続行させる構成とすることにより、加熱冷却におけるマスク基板上の温度均一性を向上させることができ、ひいては品質向上、歩留りを向上させることができるものである。
請求項4および5の発明によれば、加熱ユニットによるベーキング時に補助ユニットを下降させることで適宜熱反射部材と共にマスク基板の周囲に上記枠部を位置させ、冷却ユニットによる冷却時に補助ユニットを上昇させることでマスク基板より当該枠部等を離脱させるもので、当該処理位置上で上記加熱ユニットと冷却ユニットが交換される際には補助ユニットの可動保持手段がマスク基板を保持して上昇させる構成とすることにより、上記加熱冷却方法を実現することができると共に、処理対象のマスク基板を加熱から冷却に移行するときに水平移動させることがないことから、加熱冷却におけるマスク基板上の温度均一性を向上させることができ、ひいては品質向上、歩留りを向上させることができるものである。
以下、本発明の最良の実施形態を図により説明する。本実施形態では、加熱冷却システムとして概念的に必要構成要素のみを示すが、これらの制御、駆動は、従前の手法で実現することができることから、図示および説明を省略する。
図1に、本発明に係る加熱冷却システムの概念構成図を示す。図1(A)は加熱冷却システムの概念図、図1(B)は補助ユニットの概念構成図である。図1(A)において、加熱冷却システム11は、処理台12には加熱冷却の処理位置13が設定され、当該処理位置13に対して加熱ユニット14の待機位置、冷却ユニット15の待機位置が設定される。そして、加熱ユニット14が待機位置より処理位置13に対して水平移動自在であり、冷却ユニット15が待機位置より処理位置13に対して水平移動自在である。
上記加熱ユニット14は、加熱対象のフォトマスク製造のためのマスク基板を載置させる面が水平面で形成され、当該水平面上にはマスク基板を上下動させるリフトピン(図2参照)のための4つの孔21が形成され、当該各孔21の適宜近傍には当該マスク基板を載置させたときにプロキシミティギャップを確保する例え4つのスペーサ22が形成される。また、加熱ユニット14の上記水平面部分には従前より使用される、例えば上記特開2004−303998号公報の図3記載のようなヒータが配置されると共に、内部に上記リフトピンおよび当該リフトピンを上下動させるための図示しない駆動手段が備えられる。
また、冷却ユニット15は、マスク基板を載置させる面が水平面で形成され、当該水平面上にはマスク基板を上下動させるリフトピン(図3、図4参照)のための4つの孔23が形成され、当該各孔23の適宜近傍には当該マスク基板を載置させたときにプロキシミティギャップを確保する例え4つのスペーサ24が形成される。また、冷却ユニット15の上記水平面部分には従前より使用される、例えば上記特開2004−303998号公報の図4記載のような冷却材を循環させる冷却機構が配置されると共に、内部に上記リフトピンおよび当該リフトピンを上下動させるための図示しない駆動手段が備えられる。
一方、処理位置13の上方には補助ユニット16が上下動自在(制御手段および駆動手段は図示しない)に配置される。この補助ユニット16は、一方面開放内部空間の筐体31内に枠部32および熱反射部材である反射板33を備える。枠部32は、例えば金属部材で形成され、加熱ユニット14または冷却ユニット15の水平面上に載置されたマスク基板に対してその周囲を覆うためのものである。また、反射板33は、例えば金属部材で形成され、枠部32がマスク基板の周囲を覆う際に、当該マスク基板の上方で熱反射させるためのものである。
また、補助ユニット16における筐体31の外側の、例えば対向側面に取付部34A,34Bが取り付けられ、当該取付部34A,34Bに可動保持手段である保持ピン35A〜35Dが回動自在に設けられる。この保持ピン35A〜35Dは、後述するが、特に加熱ユニット14上に載置されたマスク基板の裏面側に回動し、当該裏面の各点で保持するもので、この状態で当該補助ユニット16を上昇させることにより、枠部32で周囲が覆われ、上方に反射板33を位置させたままでマスク基板を上昇させるものであり、一方で、特に冷却ユニット15のリフトピン上にマスク基板を位置させたときに当該保持ピン35A〜35Dを回動させて保持解除させるものである。
ここで、図2に、図1の加熱冷却システムにおける加熱ユニットによる加熱処理の説明図を示し、図3に図1の加熱冷却システムにおける加熱処理から冷却処理の説明図を示すと共に、図4に図1の加熱冷却システムにおける冷却ユニットによる冷却処理の説明図を示す。なお、図2〜図4は、各構成要素の動作を説明するためのものであって、本発明に係る加熱冷却方法をそのまま示したものではない。
図2(A)は、加熱ユニット14が処理位置13に水平移動した場合を示したもので、当該処理位置13に加熱ユニット14が位置したときに孔21内に上下動自在に設けられたリフトピン25が上昇し(駆動手段は図示しない)、図2(B)に示すように、当該上昇したそれぞれのリフトピン25の上方に所定の搬送手段(例えばマスク基板の側面を挾持して搬送する搬送ロボット)でマスク基板41が搬送され、それぞれのリフトピン25上に載置される。
マスク基板41を載置したそれぞれのリフトピン25は、図2(C)に示すように、下降することで、当該マスク基板41が下降して当該加熱ユニット14の水平面上に形成されているそれぞれのスペーサ22上に載置されてプロキシミティギャップが確保される。そして、図2(D)に示すように、スペーサ22上に載置されたマスク基板41が上述のようなヒータ26により常温以上に加熱される。また、上記スペーサ22上に載置されたマスク基板41に対して上述の補助ユニット16が下降する。この場合、筐体31の両側面に設けられている保持ピン35A〜35Dは、当該筐体31に対して外側の状態に位置されている。
上記補助ユニット16が下降して枠部32が当該加熱ユニット14の水平面上におかれた状態のときに、図3(A)に示すように、マスク基板41の周囲を覆う状態となる。また、処理位置13で加熱ユニット14と冷却ユニット15とを交換する場合、図3(B)に示すように、加熱ユニット14のそれぞれのリフトピン25が上昇すると共に、同期した補助ユニット16も上昇し、上昇後に補助ユニット16の保持ピン35A〜35Dが内側に回動し、当該それぞれのリフトピン25が下降し始めたときにマスク基板41の裏面を各点で載置保持する状態となる。
そして、図3(C)に示すように、マスク基板41が上方で補助ユニット16により保持されている状態でそれぞれのリフトピン25が下降して処理位置13より図1(A)に示す待機位置に水平移動し、続いて図3(D)に示すように、冷却ユニット15が処理位置13に水平移動し、当該処理位置13に位置したときにそれぞれのリフトピン27が上昇する(駆動手段は図示しない)。それぞれのリフトピン27が上昇したときに補助ユニット16が下降する。
上記補助ユニット16が下降してマスク基板41がそれぞれのリフトピン27に当接したときに、図4(A)に示すように、当該補助ユニット16のそれぞれの保持ピン35A〜35Dを筐体31の外側に回動させてマスク基板41の当該保持ピン35A〜35Dによる保持を解除させ、当該それぞれのリフトピン27および補助ユニット16が同期して下降する。そして、それぞれのリフトピン27の下降によりマスク基板41が冷却ユニット15のそれぞれのスペーサ24上に載置され、枠部32が当該冷却ユニット15の水平面上に載置されるまで当該補助ユニット16が下降する。
図4(B)に示すように、当該枠部32が当該冷却ユニット15の水平面上におかれた状態のときに枠部32がマスク基板41の周囲を覆う状態となり、また、反射板33がマスク基板41の上方に位置された状態となって冷却機構28により例えば冷却材の循環開始により冷却が行われる。そして、図4(C)に示すように、補助ユニット16が上昇し、冷却処理が終了すると、図4(D)に示すように、それぞれのリフトピン27が上昇して所定位置に達したときに、マスク基板41が搬送手段(上述のような搬送ロボット)により排出され、その後、それぞれのリフトピン27が下降して図1(A)に示すような待機位置まで水平移動するものである。
そこで、図5に図1の加熱冷却システムにおける加熱処理および冷却処理のフローチャートを示すと共に、図6に図5の加熱ユニットおよび冷却ユニットの移動に関するフローチャートを示す。図5(A)は加熱処理のフローチャート、図5(B)は冷却処理のフローチャート、図6(A)は加熱ユニットの移動に関するフローチャート、図6(B)は冷却ユニットの移動に関するフローチャートである。なお、具体的な処理の条件等は、図7で説明する。
図5(A)において、まず、図1(A)に示すような加熱ユニット14が待機位置より処理位置13に水平移動し(ステップ(S1))、移動が完了するとそれぞれのリフトピン25が上昇される(S2、図2(A)参照)。それぞれのリフトピン25が上昇されると、上述のような搬送手段(例えば搬送ロボット)により当該それぞれのリフトピン25上にマスク基板41が載置され(S3、図2(B)参照)、載置が完了するとそれぞれのリフトピン25が下降することにより当該マスク基板41が当該加熱ユニット14の水平面上のそれぞれのスペーサ22上にプロキシミティギャップを確保されて載置される(S4、図2(C)、(D)参照)。
続いて、加熱ユニット14内の上述のようなヒータ26を駆動して加熱が開始される(S5)。加熱開始より所定時間t1経過すると(S6)、補助ユニット16が下降して反射板33をマスク基板41の上方に位置させると共に、枠部32を当該マスク基板41の周囲に位置させて覆う状態とさせる(S7、図2(D)および図3(A)参照)。このとき、補助ユニット16のそれぞれの保持ピン35A〜35Dは、筐体31の外側に位置される。そして、この状態で加熱終了までベーキングが行われる(S8)。
ベーキングの終了後、図6(A)において、当該加熱ユニット14のそれぞれのリフトピン25を上昇させると共に、これに同期させて補助ユニット16を上昇させる(S11、図3(B)参照)。それぞれの上昇が完了すると、当該補助ユニット16のそれぞれの保持ピン35A〜35Dを筐体31の内側に回動させて当該保持ピン35A〜35Dによりマスク基板41を裏面の各点で保持させた後に、上記それぞれのリフトピン25が下降される(S12、図3(B)、(C)参照)。そして、加熱ユニット14が図1(A)に示すような待機位置に移動する(S13、図3(C)参照)。
続いて、図5(B)において、上記加熱ユニット14が待機位置に戻ると、冷却ユニット15が処理位置13に水平移動され(S21)、当該冷却ユニット15が処理位置13に位置されると、それぞれのリフトピン27が上昇される(S22、図3(D)参照)。当該それぞれのリフトピン27が上昇すると、マスク基板41を保持した補助ユニット16が下降し、当該マスク基板41の裏面にそれぞれのリフトピン27が当接したときに当該補助ユニット16のそれぞれの保持ピン35A〜35Dを筐体31の外側に回動させて保持を解除させる(S23、図4(A)参照)。
そして、補助ユニット16および冷却ユニット15の各リフトピン27が同期して下降されることで、マスク基板41を当該冷却ユニット15のそれぞれのスペーサ24上にプロキシミティギャップが確保されて載置されると共に、当該補助ユニット16の枠部32が当該冷却ユニット15の水平面上に載置される(S24、図4(B)参照)。
続いて、冷却ユニット15内の上述のような冷却機構28を駆動(例えば冷却材を循環)させて冷却が開始される(S25)。冷却開始より所定時間t2経過すると(S26)、補助ユニット16を上昇させることでマスク基板41の上方の反射板33および周囲の枠部32を当該マスク基板41より離脱させる(S27、図4(C)参照)。そして、この状態で冷却終了まで続行される(S28)。
上記冷却処理の終了後、図6(B)において、冷却ユニット15のそれぞれのリフトピン27を上昇させることで冷却処理が終了したマスク基板41を上昇させ(S31)、上昇後に上記のように搬送ロボットによりマスク基板41を当該冷却ユニット15より排出させる(S32、図4(D)参照)。そして、それぞれのリフトピン27を下降させ、図1(A)に示すように当該冷却ユニット15を待機位置に水平移動させるものである(S33)。
そこで、図7に、図1の加熱冷却システムにおける加熱処理および冷却処理によるマスク基板の温度状態の説明図を示す。ここでは、図8(B)と同様に中央部分で温度検出器TH1により、また周囲四隅部分で各温度検出器TH2〜TH5により温度検出が行われるものとし、試験条件として室温約22.5℃、湿度約35パーセントの環境で行われ、使用されたマスク基板41は6インチ大、厚さ約6mmのものである。
図7において、一点鎖線はマスク基板41の上記温度検出器TH1〜TH5の5つの温度分布を概略的に1つとして示したもので、各温度検出器TH1〜TH5の最大と最小の温度差を実線で示したものである。すなわち、加熱ユニット14でのベーキングとして当該加熱ユニット14にマスク基板41が載置されて約30秒後に加熱開始され(加熱温度は、例えばヒータ表面で約200℃)、加熱開始から約75秒(t1)後に補助ユニット16を下降させて当該マスク基板41に対して枠部32で周囲を覆い、反射板33を上方に位置させると、約85秒後に最大温度差が2.92℃となった。
加熱処理終了後にマスク基板41が補助ユニット16で保持された状態で上昇され、このときに加熱ユニット14と冷却ユニット15とが交換される(約50秒)。冷却ユニット15が処理位置13に移動したときにマスク基板41を保持した補助ユニット16を下降させて冷却ユニット15の水平面上にマスク基板41および枠部32が載置されたときに冷却材の循環により冷却が開始され、冷却開始より約55秒(t2)後に最大温度差が2.91℃となった。そして、冷却開始より約110秒後に補助ユニット16を上昇させることで枠部32および反射板33を上昇させて冷却を続行させることで室温状態近くまで冷却が行われたものである。
このように、加熱冷却におけるマスク基板41上の温度均一性を従前より向上させることができ、ひいては品質向上、歩留りを向上させることができるものである。一般に、厚みのあるマスク基板は加熱冷却に対して、中央部分で蓄熱および放熱がし難く、周辺に従うごとに蓄熱および放熱の時間が短くなる傾向にある。すなわち、加熱開始からマスク基板41が枠部32により周囲を覆われるまでは周囲よりの放熱を促して蓄熱の傾向を中央部分の蓄熱傾向に近づけ、当該中央部分の蓄熱が進んでから枠部32で周囲を覆うことで放熱を規制させていることから、加熱時の当該中央部分と周囲部分との温度差を従前より極めて小とさせることができるものである。この場合、反射板33がマスク基板41に対して加熱効率を向上させる役割をなす。
一方、冷却開始からマスク基板41の周囲より枠部32が離脱されるまでは周囲よりの放熱を規制して排熱傾向が中央部分の排熱傾向に近づけられることから、冷却時の当該中央部分と周囲部分との温度差を従前より極めて小とさせることができるもので、当該中央部分の排熱が進んでから枠部32を離脱させることで全体の排熱を促すものである。
ところで、加熱ユニット14と冷却ユニット15との交換時には、加熱されたマスク基板41は、補助ユニット16の保持ピン35A〜35Dにより保持されていることから、いわゆる保温状態であり、しかも当該補助ユニット16の移動方向が水平方向ではないことから、当該マスク基板41が風(気流)により周辺部分において放熱が促されることがなく、冷却に移行するまでの温度不均一の発生を最低限に止めることができるものである。
本発明のフォトマスク製造用加熱冷却方法および加熱冷却システムは、フォトマスク製造におけるマスクブランク製造工程、パターン形成工程等のベーキング後にクーリングを行う工程に適する。
本発明に係る加熱冷却システムの概念構成図である。 図1の加熱冷却システムにおける加熱ユニットによる加熱処理の説明図である。 図1の加熱冷却システムにおける加熱処理から冷却処理の説明図である。 図1の加熱冷却システムにおける冷却ユニットによる冷却処理の説明図である。 図1の加熱冷却システムにおける加熱処理および冷却処理のフローチャートである。 図5の加熱ユニットおよび冷却ユニットの移動に関するフローチャートである。 図1の加熱冷却システムにおける加熱処理および冷却処理によるマスク基板の温度状態の説明図である。 従来のマスク基板の加熱または冷却の概略説明図である。 図8の加熱処理および冷却処理によるマスク基板の温度状態の説明図である。
符号の説明
11 加熱冷却システム
13 処理位置
14 加熱ユニット
15 冷却ユニット
16 補助ユニット
25,27 リフトピン
26 ヒータ
28 冷却機構
32 枠部
33 反射板
35 保持ピン
41 マスク基板

Claims (5)

  1. フォトマスク製造のためのマスク基板を所定処理後に、加熱ユニットの水平面上でベーキングを行い、当該ベーキング後に冷却ユニットの水平面上で冷却を行うフォトマスク製造用加熱冷却方法であって、
    前記マスク基板を前記加熱ユニット上に位置させる工程と、
    前記マスク基板に対して前記加熱ユニットにより所定温度でベーキングを開始させる工程と、
    前記加熱開始より所定時間後に、前記加熱ユニット上の前記マスク基板の周囲を覆う枠部を当該マスク基板の周囲に位置させる工程と、
    を含むことを特徴とするフォトマスク製造用加熱冷却方法。
  2. 請求項1記載のフォトマスク製造用加熱冷却方法であって、
    前記ベーキング終了後に、前記マスク基板を前記枠部と共に保持状態とし、この状態で前記冷却ユニット上に位置させる工程と、
    前記マスク基板に対して前記冷却ユニットにより冷却を開始させる工程と、
    前記冷却開始より所定時間後に、前記冷却ユニット上の前記枠部を当該冷却ユニットより離脱させて冷却を終了まで続行させる工程と、
    を含むことを特徴とするフォトマスク製造用加熱冷却方法。
  3. 請求項1または2記載のフォトマスク製造用加熱冷却方法であって、前記枠部を前記マスク基板の周囲を覆う際に、当該マスク基板の上方に熱反射部材を位置させて熱反射させることを特徴とするフォトマスク製造用加熱冷却方法。
  4. マスク基板を所定処理後にベーキングを行い、当該ベーキング後に冷却を行うフォトマスク製造用の加熱冷却システムであって、
    待機位置より加熱冷却の処理位置に水平移動自在であり、搬送される前記マスク基板を水平面上に位置させたときにベーキングを行う加熱ユニットと、
    待機位置より加熱冷却の処理位置に水平移動自在であり、前記マスク基板を水平面上に位置させたときに冷却を行う冷却ユニットと、
    前記マスク基板に対してその周囲を覆う枠部を備えると共に、当該マスク基板を当該枠部で覆った状態で保持する可動保持手段を備えて、前記加熱冷却の処理位置上で上下動自在に配置されるものであり、ベーキング時に下降して前記加熱ユニット上の上記マスク基板の周囲に上記枠部を位置させ、冷却時に上昇して前記冷却ユニット上の上記マスク基板より当該枠部を離脱させると共に、当該処理位置上で上記加熱ユニットと冷却ユニットが交換される際には当該マスク基板を上記可動保持手段で保持して上昇させる補助ユニットと、
    を有することを特徴とするフォトマスク製造用の加熱冷却システム。
  5. 請求項4記載のフォトマスク製造用の加熱冷却システムであって、前記補助ニットは、前記枠部を前記マスク基板の周囲を覆う際に、当該マスク基板の上方で熱反射させるための熱反射部材を備えることを特徴とするフォトマスク製造用の加熱冷却システム。
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