JP4593104B2 - チャックテープ付き紙容器 - Google Patents
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Description
このような紙容器は、飲料などの液体用紙容器として開発されたものであり、当然のことながら主に液状の内容物が充填され、充填された内容物を少量ずつ複数回に分割し、また、比較的長期間に渡って使用する場合には、容器の上部にキャップ付きの注出口を取り付けて注出適性と再封性を付与した紙容器が用いられていた。
このような紙容器は、容器自体に保形性があり、自立性、密封性などに優れることから、液状の内容物に限らず、粉状、粒状の内容物のほか、固形物用の包装容器としても使用されるようになっている。
しかし、充填される内容物が固形物で、且つ、複数回に分割して使用するような場合には、キャップ付きの注出口では、再封性はあっても口部が狭く内容物を容易に取り出せない問題があった。
このため、開封時には容器の上部を大きく開口できて、内容物を取り出しやすく、且つ、内容物の一部を取り出した後は、密封性よく再封することのできる紙容器が求められるようになっている。
このようなチャックテープ付き紙容器の先行技術文献情報として、(1)「チャック式紙パック」として、ゲーベルトップタイプの紙容器の上部の前後の傾斜板の上に連設される頂部の封止板の内面にチャックテープを取り付けた紙容器がある(特許文献1参照)。
また、前記チャックテープの熱変形、或いはチャックテープ同士の熱融着の問題を解消するためには、例えば、前記紙容器の頂部の封止板を上方に延長してチャックテープの取り付け位置を、紙容器上部の接着部から離す方法も考えられるが、この方法では紙容器を開封した後、チャックテープで再封した時に、紙容器上部の折り込み部(最初の接着部)とチャックテープとの間の隙間が大きくなるため、チャックテープによる再封性自体が損なわれる問題が発生する。
しかし、上端部にジッパーを形成した場合、上部がジッパーのみで閉鎖されることになり、乳製飲料用容器としては密封性が不十分である。仮に上端部のジッパーの上に更にヒートシール部を設けて密封性をよくした場合でも、このような形状の容器は、従来の容器の形成と内容物の充填およびシールをシステム化した包装形態にはないため、新規に専用の包装システムを構築する必要があり、その設備の設計、製作などに費用がかかり、結果として、容器コストが割高になる問題がある。
即ち、請求項1に記載した発明は、紙を基材とする積層シートからなり、左右の端縁部には、側部シール部が縦方向の折り曲げ線で形成され、上下の端縁部には、底部シール部が横方向の折り曲げ線で形成され、中間部の横方向の半折り線を中心として、該半折り線の上下に、対称形にそれぞれ、上部重ね合わせ板、天面板、壁面板、底面板が順次連設され、前記壁面板の左右には、側面板が連設され、前記上部重ね合わせ板には、前記半折り線で半折りした時、互いに重なり合う位置に、横方向に開封手段として、前記半折り線に平行にミシン目線状の断続的な切り目線と、チャックテープ接着部が、前記半折り線から順に設けられているブランク板を用いて、前記半折り線で半折りすると共に、前記チャックテープ接着部が重なり合う位置に、予め雄型テープ体と雌型テープ体とを嵌合させたチャックテープを挿入し、外側から加熱加圧して熱接着し、両側の前記側部シール部をヒートシールし、前記底部シール部が未シールで開口する中間段階の折り畳まれた形状とする工程と、重ね合せた上部重ね合わせ板を残して下部を折り曲げ線により前後に広げて、起立した前記上部重ね合わせ板の下に前記天面板によるフラットな天面と、横断面が矩形状の胴部を形成し、底部が矩形状に開口する四角柱形状とし、起立する上部重ね合わせ板を背面側に折り曲げて寝かせ、左右両側に突出する突出部(耳部)を前記側面板側に折り曲げて熱接着などにより固定する工程と、開口する前記底部から内容物を充填し、前記底部シール部を合掌シール形式でヒートシールした後、前記底部シール部を、背面側に折り曲げて寝かせ、左右両側に突出する突出部(耳部)を前記底面板側に折り曲げて熱接着して固定する工程により直方体形に製造されることを特徴とするチャックテープ付き紙容器からなる。
また、前記積層シートは、特に限定はされないが、通常の液体用紙容器に使用する積層シートと同様に、例えば、中間層に基材となる紙を用い、その両面にポリエチレンなどを押し出しコート法や押し出しラミネーション法(サンドイッチラミネーション法)、或いは、ドライラミネーション法などで積層した積層シートを好適に使用することができる。また、積層シートにガスバリヤー性を付与する場合は、例えば、中間層などに更にガスバリヤー層を積層することができる。
前記開封手段に関しても、特に限定はされず、例えば、ミシン目線状の断続的な切り目線(以下、単にミシン目線と記載することがある)やハーフカット線、またはこれらにノッチを組み合わせて設けることができる。ミシン目線を設ける場合、例えば、積層前の紙に印刷と共に所定の位置にミシン目線を設けておいて、その両面にポリエチレンなどを積層することにより、容器の密封性を損なうことなく、開封手段を設けることができる。
(2)内容物の充填を容器の底部から行えるので、内容物の充填の際に、嵌合されたチャックテープの解離および再嵌合を行う必要がなく、充填操作が簡略化され生産性を向上させることができる。
(3)また、紙容器の胴部の横断面は矩形状であり、底面もフラットな矩形状に形成できるので、紙容器は自立性に優れている。
(4)充填された内容物を取り出す際には、紙容器の上部の積層シートの重ね合わせ部に設けられた容器の開封手段により、チャックテープの上側を容易に切り取って開封することができ、次いでチャックテープの嵌合を解離させることにより、紙容器の上部を大きく開口させ、内容物を容易に取り出すことができる。また、内容物の一部を取り出した後は、チャックテープを再嵌合させることにより開口部を容易に閉鎖できるので、次回の使用時まで内容物を安全に保存することができる。従って、充填された内容物を複数回に分けて取り出して使用する用途に便利に使用することができる。
(5)また、本発明のチャックテープ付き紙容器は、紙の質量比率を51%以上にすることも容易であるため、内容物を全部使用した後の紙容器は、紙のリサイクルに供することができる。
従って、請求項1乃至3のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、チャックテープの熱接着速度を高めることができ、生産性を一層向上させることができる。
また、このような多層構成のチャックテープは、例えば、多層異形共押し出し成形法により生産性よく製造することができる。
また、プレスには、少なくとも雄型を用い、温度は常温でもよいが、チャックテープの嵌合部などの融着を避ける意味もあり、90℃程度までの温度をかけることにより、一層安定した潰し部を形成することができる。
このような潰し部を設けることにより、前記重ね合わせ部を容易に且つ紙層に割れを発生することなく折り曲げることができる。
このように紙容器を形成することにより、請求項1乃至4のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、紙容器の上部および底部とも不要な突出部をなくすことができるので、紙容器の取り扱いが容易になると共に、整列や積み上げも容易に且つコンパクトに行えるようになる。
図2は、図1に示したブランク板を用いてチャックテープ付き紙容器を製造する際の中間段階の紙容器の形状を示す正面図である。
図3の(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明のチャックテープ付き紙容器に用いるチャックテープの一例の構成を示す模式断面図である。
図4は、本発明のチャックテープ付き紙容器の第1の実施例の構成を示す斜視図である。
図5は、本発明のチャックテープ付き紙容器の第2の実施例の構成を示す斜視図である。
また、ブランク板50は、中間部の横方向の折り曲げ線2e (半折り線)を中心として、その上下に対称形に各部の形成板が設けられており、主要部について説明すると、横方向の折り曲げ線2e の上下に、上部の重ね合わせ板7a 、7b 、天面板6a 、6b 、壁面板4a 、4b 、そして、底面板8a 、8b がこの順に連設され、また、壁面板4a 、4b の左右には、側面板5a 、5c または側面板5b 、5d が連設され、更に、前記上部の重ね合わせ板7a 、7b には、ブランク板50を横方向の折り曲げ線2e で半折りした時、両側で互いに重なり合う位置に、横方向に開封手段としてのミシン目線状の断続的な切り目線11a 、11b と、チャックテープ接着部12a 、12b が順に設けられて構成されている。
このような方法でチャックテープを熱接着することにより、雄型テープ体と雌型テープ体とを別々にチャックテープ接着部12a 、12b に熱接着する方法と比較して、熱接着の位置ずれがなくなり、また、取り付け工程が簡略化されるので生産性よくチャックテープを取り付けることができる。
前記横方向の折り曲げ線2e をラミネート後の積層シートに加工した場合は、ブランク板50の半折り後、上部重ね合わせ板7a 、7b を、例えば、横方向の折り曲げ線2e の折り返し部から両側で重なり合うミシン目線状の断続的な切り目線11a 、11b の直前までの領域でヒートシールすることにより、紙容器の密封性を維持させると共に、両側のミシン目線状の断続的な切り目線11a 、11b を近接させることができるので、開封の際のミシン目線状の断続的な切り目線11a 、11b の切り取りを一層容易に行えるようになる。
また、開封手段のミシン目線状の断続的な切り目線11a 、11b や半折り用の折り曲げ線2e に、断続的なハーフカット線または直線状のハーフカット線を使用する場合は、通常の刃物による方法で形成してもよいが、レーザー光照射による方法、超音波を利用する方法、ダイヤモンドカットと呼ばれる方法を使用することにより、精度と安定性に優れたハーフカット線を形成することができる。
また、紙容器に絵柄等の印刷層を設ける場合、通常は基材の紙の表面に印刷するが、仮に基材の紙の印刷適性が良くない場合は、例えば、強度向上層を兼ねて二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどに絵柄等の印刷層を設け、そのフィルムを紙と最外層の熱接着性樹脂層との間に積層することもできる。
基材の紙は、剛性があり、且つ、折り曲げ線などで折り曲げた時、割れの生じにくい紙が好ましいが、特に限定はされず、紙容器に充填される内容物に応じて、耐水性(サイズ度)なども考慮して適するものを適宜に選定して使用することができる。
具体例として、上質紙、晒クラフト紙、コップ原紙、ミルクカートン原紙などを好適に使用することができ、その米坪量は、90〜320g/m2 の範囲が適当である。
以上のような最内層または最外層の熱接着性樹脂層は、その積層面に必要に応じてアンカーコートなどの易接着性処理を施した後、その上に樹脂を押し出しコートして積層できるほか、熱接着性樹脂を予めフィルム状に製膜しておいて、そのフィルムを公知のドライラミネーション法または押し出しラミネーション法(サンドイッチラミネーション法)などで貼り合わせて積層することができる。
このようなガスバリヤー層は、通常、中間層の紙の内側の面に積層することが、そのガスバリヤー性を効果的に利用できる点で好ましいが、ガスバリヤー層にアルミニウムなどの金属箔や金属蒸着フィルムを使用した場合は、そのメタリック感をデザインにも利用するため、紙の外側の面に積層することもできる。ガスバリヤー層の積層は、公知のドライラミネーション法または押し出しラミネーション法などにより容易に積層することができる。
このような弱シール部をイージーピール性の熱接着性樹脂で形成する場合は、そのイージーピール性の熱接着性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレンやエチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂に、ポリスチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリブテン−1、無機または有機の充填剤、ポリエチレンワックス、脂肪酸アマイドなどを、添加剤として適宜に混合した樹脂組成物などを使用することができる。
前記無機または有機の充填剤は、無機の充填剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、クレー、酸化チタン、アルミナ、水酸化アルミニウムなどの粉末を使用することができ、特にシリカの粉末が好ましい。また、有機の充填剤としては、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、フッ化エチレン系樹脂、シリコーン樹脂などの粉末を使用することができる。
前記樹脂組成物中の前記添加剤の含有量は、4〜40質量%の範囲が好ましく、添加剤の含有量が4質量%未満の場合は、ヒートシール強度が強くなり、良好な弱シール部(イージーピール性)を得られず、また、添加剤の含有量が40質量%を超える場合は、ヒートシール強度が弱くなりすぎるため好ましくない。
上記のようなイージーピール性の熱接着性樹脂の塗布量は、乾燥時の塗布量で2〜8g/m2 が好ましく、3〜5g/m2 が更に好ましい。
尚、チャックテープの折り曲げ部に、前述した潰し部を設ける場合は、図には示していないが、チャックテープ接着部12b に熱接着されたチャックテープが、縦方向の折り曲げ線1b 、1c と直交する位置に、それぞれ2mm幅程度の大きさに外側から熱プレスなどで加圧してチャックテープを押し潰し、厚みが薄くなるように変形させることにより設けることができる。
チャックテープのテープ体部を上記のように形成することにより、紙容器にチャックテープを取り付ける際、前述したように、予め雄型テープ体23と雌型テープ体24とを嵌合させた状態で紙容器に挿入し、外側からそのテープ体部を加熱、加圧して熱接着しても両側のテープ体同士が熱接着することがなくなるので、高温での熱接着が可能となり、チャックテープの取り付け速度を高めることができる。
尚、前記樹脂層25に用いる樹脂と樹脂層26に用いる樹脂の融点の差は、5〜25℃程度の範囲であることが好ましい。融点の差が5℃未満の場合は、チャックテープを取り付ける際の加熱温度をそれほど高くできないため、チャックテープの取り付け速度の向上効果が不十分となり、融点の差が25℃を超える場合は、既に十分な高温加熱が可能で、チャックテープの取り付け速度の向上効果も得られるため、その必要性が少なく、むしろ前記樹脂層25と樹脂層26の接着性が低下し、また、多層異形共押し出し成形などの成形適性も低下するため好ましくない。
このような構成は、前記紙容器に熱接着される面の樹脂層25の樹脂と、その反対側の面の樹脂層26の樹脂の融点の差が大きい場合、或いは、両者に異種の樹脂を使用した場合に、前記樹脂層25と樹脂層26の接着性が不十分となることがあるため、接着性樹脂層27を設けて両者の接着性を向上させたものである。
また、紙容器に熱接着される面と反対側の面の樹脂層26に用いる樹脂としては、前記紙容器に熱接着される面の樹脂層25に用いた樹脂よりも、融点が5〜25℃程度の範囲で高く、且つ、前記樹脂層25の樹脂と多層異形共押し出し成形が可能な樹脂であれば、特に限定はされず、例えば、前記紙容器の最内層または最外層の熱接着性樹脂層(シーラント層)の樹脂として挙げた樹脂のうち、比較的融点の高いポリプロピレンおよびその共重合体、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリエステル系樹脂のほか、ポリ−4−メチルペンテン−1共重合体なども使用することができる。
また、図3の(イ)、(ロ)に示したチャックテープ20a 、20b では、いずれもその雄型嵌合部21と雌型嵌合部22とが、紙容器に熱接着される面と反対側の面の樹脂層26の樹脂と同じ樹脂で形成された構成で示したが、通常、このようなチャックテープは、多層の異形共押し出し成形法で製造できるため、金型の変更により、雄型嵌合部21と雌型嵌合部22の両方を紙容器に熱接着される面の樹脂層25の樹脂と同じ樹脂で形成することもでき、また、一方(例えば、雌型嵌合部22)を紙容器に熱接着される面の樹脂層25の樹脂で形成し、もう一方(例えば、雄型嵌合部21)をその反対側の面の樹脂層26の樹脂で形成することもできる。
図4に示したチャックテープ付き紙容器100は、外形を直方体形に形成したものであり、このようなチャックテープ付き紙容器100は、請求項5に記載した発明でその製造方法の概略を説明したように、例えば、図1に示した構成のブランク板50を用いて、図2に示すように中間部の横方向の折り曲げ線2e で半折りすると共に、そのチャックテープ接着部12a 、12b が重なり合う位置に、予め雄型テープ体と雌型テープ体とを嵌合させたチャックテープを挿入し、そのテープ体部を外側から加熱加圧して熱接着し、続いて両側の側部シール部9a 、9b をヒートシールし、また、前後で重なり合うミシン目線状の断続的な切り目線11b (11a )の両端にはノッチ13a 、13b を設けて、底部シール部10b (10a )が未シールで開口する中間段階の折り畳まれた形状のチャックテープ付き紙容器を作製する。
このようにフォーミングした紙容器の底部を上に向けて、開口する底部から内容物を充填し、次いで、底部の折り曲げを行って、底部シール部10b (10a )を合掌シール形式でヒートシールした後、底部シール部10b (10a )を、例えば、背面側(底面板8a )側に折り曲げて寝かせ、左右両側に突出する突出部(耳部)を底面板(8b 、8a )側に折り曲げて熱接着して固定することにより、直方体形のチャックテープ付き紙容器包装体が完成される。
尚、図4に示したチャックテープ付き紙容器100の構成において、上部重ね合わせ板7b (7a )に設けたミシン目線状の断続的な切り目線11b (11a )の下側の内面には、前述したようにチャックテープが熱接着されているが、外側からは見えない位置であるため省略して示した。
本発明のチャックテープ付き紙容器では、紙容器本体の上部にブランク板を半折りして形成される重ね合わせ部、即ち、上部重ね合わせ板7b 、7a を比較的広い面積で設け、その部分に少なくとも容器の開封手段と開閉自在なチャックテープを設けている。
従って、上部重ね合わせ板7b 、7a を上方に起立させた構成とすることにより、輸送や保管の際の効率は低下するが、その外面を紙容器本体の外面と共に、紙容器のデザインに利用することができるので、本発明のチャックテープ付き紙容器を用いた商品の販売促進効果を向上させることができる。
(1)ブランク板の積層シートには、下記の構成の積層シートを用いた。
(外側)LDPE層(厚み20μm)/絵柄等印刷層・紙(130g/m2 )/LDPE層(厚み20μm)/L・LDPEフィルム(厚み40μm)
上記構成において、最外層のLDPE層は、紙の印刷層面にLDPEを押し出しコートして積層したものであり、最内層のL・LDPEフィルムは、紙の内側の面に接着層としてLDPEを用いた押し出しラミネート法で貼り合わせて積層したものである。
(2)紙容器の上部重ね合わせ板の内面に熱接着して取り付けるチャックテープは、雄型テープ体および雌型テープ体とも熱接着されるテープ体部が二層の積層構成で、紙容器に熱接着される面の樹脂層がL・LDPEで形成され、その反対側の面の樹脂層がMDPEで形成され、また、雄型および雌型の嵌合部はいずれもL・LDPEで形成されたもので、テープ体部の幅がいずれも13mmのものを用いた。
(3)ブランク板50の寸法は、縦440mm、横169mmの長方形で、周囲の端縁部にシールしろとして、左右の端縁部にはそれぞれ幅7mmの側部シール部9a 、9b を設け、上下の端縁部にはそれぞれ幅10mmの底部シール部10a 、10b を設け、その内側に、中間部の横方向の折り曲げ線2e を中心線として、その上下に対称形に上部重ね合わせ板7a 、7b 、天面板6a 、6b 、壁面板4a 、4b およびその側部に側面板(5a 、5c )、(5b 、5d )、そして、底面板8a 、8b の順に、それぞれ折り曲げ線を介して連設し、完成後の直方体形の紙容器の寸法が、幅が95mm、高さが120mm、奥行きが60mmとなるように形成した。
尚、上部重ね合わせ板7a 、7b は、縦方向の長さを各30mmとし、紙容器のフォーミングの際、一方に寝かせて天面板に重ねた時、その先端が天面板の端部と一致するように設けた。
そして、上部重ね合わせ板7a 、7b には、ブランク板50を横方向の折り曲げ線2e で半折りした時、上端となる横方向の折り曲げ線2e から6mm下方の位置に容器の開封手段としてミシン目線状の断続的な切り目線11a 、11b を横方向に積層シートの紙に印刷と共に設け、また、その下に5mmの間隔をあけて上部重ね合わせ板7a 、7b の内面に前記チャックテープ(幅13mm)を熱接着するように構成した。
また、前述した方法で、ブランク板50の半折りとチャックテープの熱接着および側部シール部9a 、9b のヒートシールを行った後、重なり合うミシン目線状の断続的な切り目線11a 、11b の両端にノッチ13a 、13b (図2参照)を設け、また、チャックテープが縦方向の折り曲げ線1b 、1c と直交する位置には、それぞれ熱プレスにより2mm幅のチャックテープの潰し部を設けておいて、底部が開口するチャックテープ付き紙容器を作製し、実施例1のチャックテープ付き紙容器とした。
尚、実施例2のチャックテープ付き紙容器包装体は、チャックテープの下側に抗ヒートシール剤による弱シール部を設けているが、そのシール強度は2〜6N/15mm幅であったため、特に大きな力を必要とすることもなく、チャックテープの嵌合を解離させる力と同程度の力で容易に剥離して紙容器の上部を開口させることができた。
また、内容物の一部を取り出した後は、実施例1および実施例2のチャックテープ付き紙容器包装体とも、容易にチャックテープを再嵌合させて紙容器を再封することができ、残りの内容物を安全に保存することができた。
以上のようなチャックテープ付き紙容器は、紙容器全体の質量に対する紙の質量比率は約55質量%であり、紙容器としての基準である51質量%以上を十分に満たすものである。
2a 、2b 、2c 、2d 、2e 、2f 、2g 、2h 、2i 横方向の折り曲げ線
3a 、3b 、3c 、3d 、3e 、3f 、3g 、3h 斜め方向の折り曲げ線
4a 、4b 壁面板
5a 、5b 、5c 、5d 側面板
6a 、6b 天面板
7a 、7b 上部重ね合わせ板
8a 、8b 底面板
9a 、9b 側部シール部
10a 、10b 底部シール部
11a 、11b ミシン目線状の断続的な切り目線
12a 、12b チャックテープ接着部
13a 、13b ノッチ
20a 、20b チャックテープ
21 雄型嵌合部
22 雌型嵌合部
23 雄型テープ体
24 雌型テープ体
25 紙容器に熱接着される面の樹脂層
26 樹脂層
27 接着性樹脂層
50 ブランク板
100、200 チャックテープ付き紙容器
Claims (5)
- 紙を基材とする積層シートからなり、左右の端縁部には、側部シール部が縦方向の折り曲げ線で形成され、上下の端縁部には、底部シール部が横方向の折り曲げ線で形成され、中間部の横方向の半折り線を中心として、該半折り線の上下に、対称形にそれぞれ、上部重ね合わせ板、天面板、壁面板、底面板が順次連設され、前記壁面板の左右には、側面板が連設され、前記上部重ね合わせ板には、前記半折り線で半折りした時、互いに重なり合う位置に、横方向に開封手段として、前記半折り線に平行にミシン目線状の断続的な切り目線と、チャックテープ接着部が、前記半折り線から順に設けられているブランク板を用いて、
前記半折り線で半折りすると共に、前記チャックテープ接着部が重なり合う位置に、予め雄型テープ体と雌型テープ体とを嵌合させたチャックテープを挿入し、外側から加熱加圧して熱接着し、両側の前記側部シール部をヒートシールし、前記底部シール部が未シールで開口する中間段階の折り畳まれた形状とする工程と、
重ね合せた上部重ね合わせ板を残して下部を折り曲げ線により前後に広げて、起立した前記上部重ね合わせ板の下に前記天面板によるフラットな天面と、横断面が矩形状の胴部を形成し、底部が矩形状に開口する四角柱形状とし、起立する上部重ね合わせ板を背面側に折り曲げて寝かせ、左右両側に突出する突出部(耳部)を前記側面板側に折り曲げて熱接着などにより固定する工程と、
開口する前記底部から内容物を充填し、前記底部シール部を合掌シール形式でヒートシールした後、前記底部シール部を、背面側に折り曲げて寝かせ、左右両側に突出する突出部(耳部)を前記底面板側に折り曲げて熱接着して固定する工程により直方体形に製造されることを特徴とするチャックテープ付き紙容器。 - 前記チャックテープの上下両側またはいずれか一方の側に剥離可能な弱シール部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のチャックテープ付き紙容器。
- 前記積層シートにガスバリヤー層が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のチャックテープ付き紙容器。
- 前記チャックテープのテープ体部が、少なくとも二層の樹脂層で形成され、前記紙容器に熱接着される面の樹脂層に対して、反対側の面の樹脂層が相対的に高融点の樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のチャックテープ付き紙容器。
- 前記紙容器が、直方体形の紙容器であって、該紙容器上部の前記ブランク板の半折りによる前記上部重ね合わせ部を、この部分に設けられた前記チャックテープと共に折り曲げて前記紙容器本体部に固定する際、その折り曲げを容易にするため、前記チャックテープの左右の折り曲げ位置に相当する部分に、前記上部重ね合わせ部の外側からプレスによる押し潰し加工が施され、厚みを薄くした潰し部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のチャックテープ付き紙容器。
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