JP4589752B2 - 田植機 - Google Patents

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Description

本発明は、苗を圃場に植え付ける際に、植付爪の植深さ制御を行う田植機に関するものである。
従来より、圃場面と、植付部の植付爪との間隔を適切に保つために、植付爪の植深さ制御を行う田植機がある。これは、圃場面の凹凸や田植機の車速等に応じて、苗を圃場に適切に植え付けるために自動的に植付爪の植深さ制御するものである。このような、苗の植付深さの制御を行う田植機の一例としては、下記特許文献1に示すようなものがある。
特開2000−157018号公報
しかしながら、上記特許文献1に示されるような田植機は、上述のような植付爪の植深さ制御を行うものの、以下の点では不都合が発生する場合がある。例えば、水面または泥(圃場)上を走行するフロートは、田植機の車速が速くなるほど水面または泥面からの浮力が大きくなって浮き上がる。そのため、上記特許文献1に示されるような田植機においては、植付部のフロートと植付爪の間隔を制御して、フロートが浮き上がり傾向になっても、苗の植付深さが浅くなることを防止して適切な深さに植え付けるようにしている。しかしながら、上記従来の田植機が、車速を高速に保ったまま、圃場の水量が少ない浅い部分に差し掛かると苗を適切に圃場に植え付けることができなくなる問題がある。これは、圃場の水量が浅い部分においては、フロートの下面に流れ込む水量が減少して浮力も低下するので、上述のように植付部のフロートと植付爪の間隔の制御(この場合は大きくする)を行うと、苗を、深く植え過ぎてしまう問題等が発生してしまう。即ち、車速に基づいて植付爪の植深さ制御を行っても、適切な深さに苗を圃場に植え付けることができない場合がある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
車速に基づいて植付爪の植深さ制御を行う田植機(1)において、該車速に基づく植付爪の植深さ制御を停止するための停止手段であるスイッチを具備し、該停止手段であるスイッチは、他の操作手段として設けられる植付部(4)の左右方向の姿勢制御を手動に切り替えるための左右傾斜スイッチ(121)を兼用して構成し、前記田植機(1)の全体制御を司る制御部(100)を設け、該停止手段である左右傾斜スイッチ(121)を、操作者が所定時間以上継続して長押しした場合に、前記制御部(100)は、操作者が植付爪の植深さ制御を停止しようとしていると判断し、車速に基づく植付爪の植深さ制御を停止させるべく構成し、前記停止手段としての左右傾斜スイッチ(121)が、所定時間以上継続して長押しされた場合に、前記停止手段としての左右傾斜スイッチ(121)が操作されていることを報知するモニタランプ部(110)を設け、前記制御部(100)は、該停止手段である左右傾斜スイッチ(121)の操作によって停止された、前記植付爪の植深さ制御の状態を記憶する記憶手段の機能を具備し、操作者が車速に基づく植付爪の植深さ制御を停止させた状態で、田植機のエンジン(2)をOFFにしても、該エンジン(2)を再起動した際に記憶手段の内容を読み込むことで、該エンジン(2)をOFFにする直前の状態から田植機の制御を開始することを可能とし、該田植機(1)に、圃場の状況である「標準」、「深水」、又は「枕地」に応じた作業が行えるように設定する圃場硬度設定スイッチ(62)を設け、該圃場硬度設定スイッチ(62)が「標準」以外の「深水」又は「枕地」に設定されている場合には、前記制御部(100)は、停止手段としての左右傾斜スイッチ(121)による、植付爪の車速に基づく植深さ制御の停止操作を無効とするものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1に記載の如く、車速に基づいて植付爪の植深さ制御を行う田植機(1)において、該車速に基づく植付爪の植深さ制御を停止するための停止手段であるスイッチを具備し、該停止手段であるスイッチは、他の操作手段として設けられる植付部(4)の左右方向の姿勢制御を手動に切り替えるための左右傾斜スイッチ(121)を兼用して構成し、前記田植機(1)の全体制御を司る制御部(100)を設け、該停止手段である左右傾斜スイッチ(121)を、操作者が所定時間以上継続して長押しした場合に、前記制御部(100)は、操作者が植付爪の植深さ制御を停止しようとしていると判断し、車速に基づく植付爪の植深さ制御を停止させるべく構成し、前記停止手段としての左右傾斜スイッチ(121)が、所定時間以上継続して長押しされた場合に、前記停止手段としての左右傾斜スイッチ(121)が操作されていることを報知するモニタランプ部(110)を設け、前記制御部(100)は、該停止手段である左右傾斜スイッチ(121)の操作によって停止された、前記植付爪の植深さ制御の状態を記憶する記憶手段の機能を具備し、操作者が車速に基づく植付爪の植深さ制御を停止させた状態で、田植機のエンジン(2)をOFFにしても、該エンジン(2)を再起動した際に記憶手段の内容を読み込むことで、該エンジン(2)をOFFにする直前の状態から田植機の制御を開始することを可能とし、該田植機(1)に、圃場の状況である「標準」、「深水」、又は「枕地」に応じた作業が行えるように設定する圃場硬度設定スイッチ(62)を設け、該圃場硬度設定スイッチ(62)が「標準」以外の「深水」又は「枕地」に設定されている場合には、前記制御部(100)は、停止手段としての左右傾斜スイッチ(121)による、植付爪の車速に基づく植深さ制御の停止操作を無効とするので、田植機が圃場面で水量が少ない浅い部分に差し掛かった場合に、操作者は停止手段を操作することで、植付爪の植深さ制御を停止させることが可能となって、苗の深植えの問題を解消することが可能となる。そして、この植付爪の植深さ制御を停止させる操作は他のスイッチと兼用しているので、部品点数を削減できコスト低減化が図れる。
また、操作者が植付爪の植深さ制御を停止させた状態で田植機のエンジンをOFFにしても、田植機の状態を記憶手段に記憶しておくことで、エンジンを再起動した際に記憶手段の内容を読み込むことで、エンジンをOFFにする直前の状態から田植機を始動することが可能となる。
また、不意に停止手段を操作した場合や停止手段内部のショート等によって簡単に植付爪の植深さ制御を停止させないようにすることができる。
また、植付部の左右方向の姿勢制御が手動操作の状態にあるのか、或いは、植付爪の植深さ制御が停止状態にあるのか等の田植機の状態に関する情報を操作者に伝達することが可能となり、どの制御状態かが容易に認識でき操作間違いも防止できる。
また、圃場状態設定手段で、苗が浅植えの傾向になりやすい圃場状態等に設定した場合おいて、植付爪の植深さ制御を停止する操作ができなくなり、誤って操作しても苗の植付が適切に行われ、浮き苗等が発生することを防止することができる。
また、植付部の左右方向の姿勢制御の手動操作と、植付部の植深さ制御の停止手段の機能と、を左右方向の姿勢制御を手動に切り替えるスイッチで兼用することが可能となるので、操作部のスイッチ等を少なくでき、田植機の製造コストを抑制することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明し、本発明の理解に供する。
尚、以下の本発明を実施するための最良の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
図1は本発明を実施するための最良の形態に係る乗用田植機の全体平面図である。
図2は図1に示す乗用田植機の側面図、図3は操向ハンドル14近傍の操作系の主要部を抽出した斜視図である。
図4は制御系の概略構成を示したブロック図である。
図5は左右姿勢制御スイッチ部120を示す図、図6は車速と爪出量との関係を示す図、である。
<全体構成>
先ず、本発明を実施するための最良の形態に係る田植機の全体構成について、図1及び図2を用いて説明する。ここで説明する田植機1は、例えば8条植えの乗用田植機とし、機体の後部に昇降リンク機構27を介して植付部4を装着している。また、車体フレーム3の前部上方にエンジン2を搭載し、前下部にフロントアクスルケース6aを介して前輪6を支持するとともに、後部にリアアクスルケース8aを介して後輪8を支持している。上記エンジン2はボンネット9に覆われ、該ボンネット9の両側に予備苗載台10・10を配設し、該ボンネット9の後部のダッシュボード5上に操向ハンドル14を配置している。該ボンネット9の両側とその後部の車体フレーム3上は車体カバー12で覆われている。操向ハンドル14の後方位置には座席13を配置し、ボンネット9の両側と座席13の前部、座席13の左右両側、及び座席13の後方をステップとしている。
<植付部4>
田植機1の後部に設けられる植付部4には、ここでは8条分の苗載台16が設けられ、植付爪支持部となる植付伝動ケースの後部に設けるロータリーケース22・22・・・や該ロータリーケース22に取り付けられる植付爪や、センターフロート34や、サイドフロート35等が設けられている。前記苗載台16は前高後低に配設して、苗載台16の下部は下ガイドレール18、前面の上部は上ガイドレール19によって左右往復摺動自在に支持されている。この下ガイドレール18及び上ガイドレール19は、植付センターケース20や植付フレーム23等を介して支持されている。また、植付センターケース20より左右両側方へ連結パイプ(不図示)を突設して、伝動ケース(不図示)を固設し、該伝動ケースを平行に後方へ突出させて、該伝動ケースの後部両側に一方向に回転させるロータリーケース22・22・・・を配置し、該ロータリーケース22・22・・・に植付爪を設けている。尚、ロータリーケース22・22・・・は、1条分の苗載台16に対して1組配設されるので、上記8条用の田植機の場合には8つ設けられている。更に、前記植付センターケース20の前部にはローリング支点軸を介して前記昇降リンク機構27と連結され、該昇降リンク機構27はトップリンク25やロワーリンク26等より構成され、座席13下方に配置したアクチュエータと油圧シリンダとからなる昇降シリンダ(不図示)によって植付部4を昇降できるようにしている。また、センターフロート34及びサイドフロート35等のフロートは、植深さモータ84(図4参照)によって上下方向に制御される構成となっているので、植深さモータ84を作動させることで、フロートとロータリーケース22との上下方向の間隔を変更することが可能となっている。つまり、ロータリーケース22に設けられる植付爪のフロートに対する圃場面側への突出量を制御することが可能となっている。更に、該突出量を検出する植深さセンサ85(図4参照)も設けられ、制御部100に接続されている。このように構成されているので、植深さセンサ85の検出結果に基づいて植深さモータ84を作動させることで、フロートと植付爪との間隔を苗の植付作業に適した間隔に保つことで、苗の植付作業をスムーズに行うことが可能となる。左右両側方の苗載台16の下方に設けられるパイプにはマーカ36・36設けられており、該パイプを回動させることでマーカ36・36を左右両側へ突出させることが可能となり圃場にマーキングが可能となる。
<操作部>
また、図1及び図2においては図面の縮尺の関係上明示していないが、ダッシュボード5の近傍は、詳しくは図3に示すようなレバーやスイッチ等の操作部90が設けられている。図3に示すように、ダッシュボード5の後部側(座席13側)で左右方向の中央部分には操向ハンドル14が設けられ、該操向ハンドル14近傍には植付部4の植付作業に関わるスイッチ類とレバー類が配設されている。このスイッチ類としては、植付深さ設定SW61と、圃場状態設定手段の一例である圃場硬度設定SW62と、作業選択SW63と、苗継SW64が配置されている(ここで、「SW」とは「スイッチ」を意味している。以下同様)。植付深さ設定SW61は、苗を圃場に植え付ける際の植付深さを設定するためのボリューム式のスイッチである。圃場硬度設定SW62は、操作者が知り得た圃場の硬度を設定入力するためのボリューム式のスイッチである。即ち、乗用田植機に該圃場の状況に応じた作業が行えるように設定するためのスイッチであり、圃場の状況の例としては「標準」、「深水」、又は「枕地」等がある。「標準」とは、当該乗用田植機が植付作業を行う場合に特別な制御を実行せずに行える標準的な圃場であることを意味している。(標準モード)「深水」とは、上記標準と比較して圃場の水量(深さ)が多い場合を意味している(深水モード)。「枕地」とは、上記標準と比較して圃場の水量(深さ)が少ない場合、或いは、圃場の中央部分と比較して圃場の状況が悪い(凹凸が多い等)場合等を意味している(枕地モード)。作業選択SW63は、田植機1で行う作業を選択するためのスイッチであり、作業例としては苗の植付作業や、植付作業を行わずに走行すること等である。苗継SW64は、ワンタッチで苗継ぎが行い易いように植付部4を最上部まで上昇させることなく、その上昇を予め定められる苗継作業用の低い位置で自動的に停止させるためのスイッチである。上記レバー類としては、操向ハンドル14に対して、ダッシュボード5の左側の近傍には主変速レバー94等の操作領域90bが設けられ、他方、操向ハンドル14に対して、ダッシュボード5の右側の近傍にはクルーズコントロールレバー92、アクセルレバー93、ユーザによって植付部4を手動で昇降操作するための昇降レバー91等の操作領域90aが設けられている。上記操作領域90a・90bには、図3に示すように、上記各々のレバーの揺動範囲や保持位置を規定するガイド溝91a・92a・93a・94aが設けられている。また、操作領域90a・90bは、図3に示すようにダッシュボード5とは分離された部材よりなるものであってもよいし、或いは、ダッシュボード5と一体に形成されるものであってもよい。また、ダッシュボード5の下部の座席13側面には、エンジン2を始動入力するためのキーSW65が設けられている。
<制御系の構成>
例えば、図4に示すように、乗用田植機の全体制御を司る制御部100には、植付深さ設定SW61、圃場硬度設定SW62、作業選択SW63、苗継SW64、キーSW65、センターフロート34等の角度変化を検出する角度センサ80、植付部の左右傾斜センサ300、植付部4を昇降する昇降シリンダを駆動する昇降シリンダ駆動部200、田植機1の車速を検知するための車速センサ83等が接続されている。更に、制御部100には、モニタランプ部110及び左右姿勢制御スイッチ部120が接続されている。上記制御部100は、上記各部(スイッチ、センサ等)より取得した情報と、当該制御部100に予め設定記憶された内容とに基づいて、乗用田植機の全体を制御している。また、該制御部100は、上述したように乗用田植機の全体を制御する機能を有すれば足りるので、その機能を制限しない箇所であれば乗用田植機上の如何なる箇所に設けられても良い。また、昇降シリンダ(不図示)、昇降リンク機構27、昇降シリンダ駆動部200等に昇降シリンダ等の高さ、伸縮、傾き等の情報を検出する位置センサ81を設けても良い。即ち、位置センサ81は、昇降シリンダ等の伸縮、植付部の位置等の情報を検出するものである。そして、制御部100に、植付部4の位置を検出するための位置センサ81を接続している。また、図示しない田植機本機の前後方向の傾斜角度を検出するための傾斜センサや、エンジンの回転数等を検出するためのセンサ等の各種センサやこのセンサからの値に基づいて作動するアクチュエータも接続される。また、既に上述した、植深さモータ84及び植深さセンサ85も制御部100に接続されている。したがって、制御部100は、植深さセンサ85の検出結果に基づいて植深さモータ84を作動させることで、フロートと植付爪との間隔(即ち、植付爪の爪出量)を適切に保って植付作業を適切に保つことが可能となる。このような、フロートと植付爪との間隔の制御を本実施の形態においては、単に「植付爪の植深さ制御」と称することとする。
<モニタランプ部110、左右姿勢制御スイッチ部120>
ところで、上記モニタランプ部110は、図1、図3、図5に示すようにダッシュボード5に設けられている。尚、図5は左右姿勢制御スイッチ部120とモニタランプ部110等との位置関係を簡単に示したもので、ダッシュボード5等の記載を省略している。該モニタランプ部110は、田植機1の状態、操作部90の操作状況をランプ等で表示することによって、田植機1の操作者等の外部に対して報知する報知手段の一例である。また、上記左右姿勢制御スイッチ部120は、本実施例では図5に示すように操向ハンドル14のハンドル軸14aよりも前方側に設けている。また、このモニタランプ部110にスピーカ等を内蔵させることによって、ランプ表示だけでなく音声や断続音等によっても外部へ報知することが可能となる。この左右姿勢制御スイッチ部120は、植付部の左右方向の自動の姿勢制御に関する操作部である。この左右姿勢制御スイッチ部120には、左右傾斜スイッチ121と傾斜ボリュームスイッチ122が設けられている。左右傾斜スイッチ121は、常時中立位置に付勢されるものであって、該中立位置で植付部4の左右方向の自動姿勢制御を行う状態となり、他方、左又は右に押されることで植付部4を手動で左又は右に傾斜させるためのスイッチの一例である。この左右傾斜スイッチ121は以下のような理由で設けられている。田植機1は圃場の凹凸によって機体が左右に傾くため、植付部4による苗の植付作業を適切に行うために、通常の作業状態では植付部4が圃場面に対して左右方向において、略水平となるように、左右方向の自動制御を行っている。しかしながら、圃場は全て均平な水平状態にすることはできないので、部分的に傾斜した部分ができ、この左右方向の自動姿勢制御に拠らず手動操作によりその傾斜に合わせるように左右姿勢制御スイッチ部120の左右傾斜スイッチ121を操作するのである。また、傾斜ボリュームスイッチ122は、植付部4の左右方向の自動姿勢制御を行う場合において、植付部4の左右方向の基本制御姿勢を定めるものである。例えば、傾斜ボリュームスイッチ122が図5に示すようにセットされている場合には、植付部4は左右方向において略水平となるように制御される。他方、進行方向に対して圃場面が右または左が浅くなっている場合には、傾斜ボリュームスイッチ122をその圃場面の傾斜に合わせて、左下側又は右下側に回動してセットし、植付部4を左右方向において左下又は右下に傾く状態を基本姿勢として、自動制御する。
<停止手段>
ところで、上述した植付爪の植深さ制御も状況によっては、その自動制御を停止させた方がよい場合がある。このような状況としては、例えば、高速植付作業において、田植機は、フロートの浮き上がりが生じた場合に、苗の植付深さが浅くなることを防止するように、フロートと植付爪の間隔を大きくする制御を行っているが、水量が少ない浅い部分に差し掛かると、浮力が低下するので、苗を圃場面へ深く植え付けてしまう問題がある。そこで、圃場面において水量が少なく浅い部分に差し掛かった場合に、植付爪の植深さ制御を停止させて植付作業を行うほうが所定の深さに植え付けることができる。これに対応するため、植付爪の植深さ制御を停止するための停止手段の一例として、前記左右傾斜スイッチ121を用いる。つまり、他の機能を有する左右傾斜スイッチ121等の操作手段を上記停止手段として兼用するのである。このように構成することで、田植機1が圃場面で水量が少ない浅い部分に差し掛かった場合に、操作者は停止手段の一例である左右傾斜スイッチ121を操作することで、植付爪の植深さ制御を停止させることが可能となって、苗の深植えの問題を解消することが可能となる。また、左右傾斜スイッチ121に上記停止手段の機能を具備させることで、植付部4の左右方向の姿勢制御の手動操作と、植付爪の植深さ制御の停止手段の機能と、を左右傾斜スイッチ121で兼用することが可能となるので、操作部のスイッチ等を少なくでき、田植機の製造コストを抑制することができる。また、左右傾斜スイッチ121で植付爪の植深さ制御の停止が可能な状況としては、田植機1の左右方向の姿勢制御が手動操作されていない場合である。即ち、左右傾斜スイッチ121が、専ら田植機1の左右方向の姿勢制御のために手動操作されている場合には、植付爪の植深さ制御を停止させるための停止手段としては機能しないようにする。このように構成することで、植付部4の左右方向の姿勢制御が左右傾斜スイッチ121によって手動操作されている最中に、植付爪の植深さ制御を不意に停止させてしまうような事態を回避することができる。
<長押し>
この場合に、左右傾斜スイッチ121を、左右方向の姿勢制御を手動操作する機能として、或いは、植付爪の植深さ制御の停止手段として機能として、の使い分けは、例えば以下のように行うことができる。左右傾斜スイッチ121は手動優先とされているので、例えば、単に操作者によって左右傾斜スイッチ121が押された場合には、植付部4の左右方向の自動姿勢制御から手動制御に切り換わって、田植機1の植付部4を押された側へ傾ける。他方、操作者によって左右傾斜スイッチ121が所定時間継続して押された場合には、植付爪の植深さ制御を停止させる。即ち、所定時間以上継続して左右傾斜スイッチ121が「長押し」操作された場合には、制御部100は操作者が植付爪の植深さ制御を停止しようとしていると判断し、植付爪の植深さ制御を停止させるのである。また、この所定時間としては、例えば数秒(3秒程度)程度として設定することができる。このように所定時間以上継続して左右傾斜スイッチ121が操作されたか否かを判断することで、植付爪の植深さ制御を停止させることが可能となる。また、上述の場合と異なり、停止手段としてのスイッチが独立して設けられる場合においては、停止手段としてのスイッチを長押しすることによって、植付爪の植深さ制御を停止できるので、不意に該スイッチを押した場合やスイッチ回路のショート等によって簡単に植付爪の植深さ制御を停止させないようにすることもできる。尚、報知手段の一例であるモニタランプ部110に、植付爪の植深さ制御が停止中である旨を表示することもできる。このように構成することで、植付爪の植深さ制御が停止状態にあるのか等の田植機1の状態に関する情報を操作者に伝達することが可能となる。
<記憶手段>
また、田植機1の制御部100は、停止手段の一例である左右傾斜スイッチ121の操作によって停止された植付爪の植深さ制御の状態を記憶する記憶手段の機能を具備している。この記憶手段とは、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)で構成することが可能で、このようなEEPROMが制御部100に含まれている。このように構成されているので、例えば、操作者が植付爪の植深さ制御を停止させた状態で田植機1のエンジン2をOFFにしても、田植機1の状態をEEPROMに記憶することで、制御部100がエンジン2を再起動した際にEEPROMの内容を読み込むことでエンジン2をOFFにする直前の状態から田植機1を始動することが可能となる。
<操作無効>
また、田植機1の作業状態が所定の状態である場合には、停止手段の一例である左右傾斜スイッチ121によって植付爪の植深さ制御の停止操作を無効にする処理を行うこともできる。ここで、上記所定の状態としては、例えば圃場硬度設定SW62によって「深水」又は「枕地」のモードが選択されている状態とする。この場合に、制御部100は、上記所定の状態を圃場硬度設定SW62の設定位置によって認識する。そして、制御部100は、該圃場硬度設定SW62が「標準」以外の「深水」又は「枕地」に設定されている場合には、左右傾斜スイッチ121が所定時間継続して操作されて植付爪の植深さ制御の停止操作がなされても、その停止操作を無効とする。このような処理が行われることによって、苗が浅植えの傾向になりやすい状況である「深水」や「枕地」等のモードの作業状態において、植付爪の植深さ制御が停止して苗の植付が適切に行われずに、浮き苗が発生する等の問題を回避することが可能となる。
<爪出量>
次に、従来の田植機と本発明の田植機において、植付爪の植深さ制御を行った場合と停止させた場合との爪出量について図6を用いて説明する。植付爪の植深さ制御において圃場面側への苗の植付深さ(ロータリーケース22に取り付けられる植付爪のフロートに対する圃場面側への爪出量)は、従来は図6の実線に示すように車速に応じて大きくなるように制御が行われていた。例えば、図6に示すような例の場合においては、田植機1の車速が0.2[m/s]以上になった場合に、制御部100は、植深さモータ84を駆動することによってフロートに対する植付爪の爪出量(突出量)を大きくする制御を行う。つまり、このような制御が行われるため、高速で苗の植付作業を行う場合におけるフロートの浮き上がりが生じても適正な植深さを保つことが可能となるが、反面、圃場上で水量が少ない箇所又は浅い部分に田植機1が差し掛かった場合に、苗の植付が深くなり過ぎてしまう問題点があったのである。そこで、上述したように、停止手段の一例である左右傾斜スイッチ121を操作することによって、植付爪の植深さ制御を任意に停止させることが可能となる。この場合に、植付爪の植深さ制御を停止させた場合には、制御部100は、例えば図6の1点鎖線で示すように、田植機1の車速に関わらず爪出量が0[mm]となるように制御する。このように制御することによって、田植機1が圃場上で水量が少ない箇所等に差し掛かっても、苗を深く植え付け過ぎることなく適切に植え付けることが可能となる。
本発明を実施するための最良の形態に係る乗用田植機の外観を示す概略構成図。 図1に示す乗用田植機の側面図。 操向ハンドル14近傍の操作系の主要部を抽出した概略構成図。 制御系の概略構成を示したブロック図。 左右姿勢制御スイッチ部120を示す図。 車速と爪出量との関係を示したグラフ。
1 田植機
2 エンジン
3 車体フレーム
100 制御部
110 モニタランプ部
120 左右姿勢制御スイッチ部

Claims (1)

  1. 車速に基づいて植付爪の植深さ制御を行う田植機(1)において、該車速に基づく植付爪の植深さ制御を停止するための停止手段であるスイッチを具備し、該停止手段であるスイッチは、他の操作手段として設けられる植付部(4)の左右方向の姿勢制御を手動に切り替えるための左右傾斜スイッチ(121)を兼用して構成し、前記田植機(1)の全体制御を司る制御部(100)を設け、該停止手段である左右傾斜スイッチ(121)を、操作者が所定時間以上継続して長押しした場合に、前記制御部(100)は、操作者が植付爪の植深さ制御を停止しようとしていると判断し、車速に基づく植付爪の植深さ制御を停止させるべく構成し、前記停止手段としての左右傾斜スイッチ(121)が、所定時間以上継続して長押しされた場合に、前記停止手段としての左右傾斜スイッチ(121)が操作されていることを報知するモニタランプ部(110)を設け、前記制御部(100)は、該停止手段である左右傾斜スイッチ(121)の操作によって停止された、前記植付爪の植深さ制御の状態を記憶する記憶手段の機能を具備し、操作者が車速に基づく植付爪の植深さ制御を停止させた状態で、田植機のエンジン(2)をOFFにしても、該エンジン(2)を再起動した際に記憶手段の内容を読み込むことで、該エンジン(2)をOFFにする直前の状態から田植機の制御を開始することを可能とし、 該田植機(1)に、圃場の状況である「標準」、「深水」、又は「枕地」に応じた作業が行えるように設定する圃場硬度設定スイッチ(62)を設け、該圃場硬度設定スイッチ(62)が「標準」以外の「深水」又は「枕地」に設定されている場合には、前記制御部(100)は、停止手段としての左右傾斜スイッチ(121)による、植付爪の車速に基づく植深さ制御の停止操作を無効とすることを特徴とする田植機。
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