JP4588848B2 - アルコキシジヒドロピランからのペンタンジオールの製造方法 - Google Patents

アルコキシジヒドロピランからのペンタンジオールの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルコキシジヒドロピランと水および水素との触媒の存在下での一段階の反応により1,5−ペンタンジオールの製造方法ならびに該方法における触媒の使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
1,5−ペンタンジオールは、ポリエステル、ポリウレタンおよび複素環式化合物、例えば薬剤および農作物保護剤の製造における中間体として使用される1−メチルピペリジンの製造のための重要な中間体である。
【0003】
ペンタンジオールは、ウルマンの工業化学の百科事典、第5版、A1巻、307ページ(Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 5th Edition, Vol. A1, p. 307)に記載されるようにアジピン酸の製造における副生成物として工業的に得られるグルタル酸もしくはそのエステルの接触水素化によって工業的に大規模に製造される。アジピン酸/グルタル酸の混合物の接触水素添加において、ペンタンジオールは約10モル%の割合でのみ得られるにすぎない。更に、該混合物からの非常に純粋なペンタンジオールの単離は、ペンタンジオールおよびヘキサンジオールの沸点が非常に類似しているため困難である。
【0004】
ペンタンジオールの製造のための他の方法は、アルコキシジヒドロピランの酸加水分解によって得られるグルタルアルデヒドから出発する。ジアルデヒドの水素添加のための方法はDE−A4414274号に記載されており、この方法においてはジアルデヒドのヘミアセタールもしくはアセタールを使用することができる。触媒として、アルミニウム/ケイ素酸化物で被覆された金属担体上に貴金属を有するモノリシック触媒が使用される。これらの方法の欠点はアルコキシジヒドロピランから出発する二段階の反応、すなわち酸加水分解および引き続いての水素添加が必要なことである。
【0005】
従ってアルコキシジヒドロピランを一段階法で直接ペンタンジオールに変換することが試みられている。DE−A1003704号およびUS2546019号は、ペンタンジオールをアルコキシジヒドロピランと水および水素との触媒の存在下での一段階の反応によって得る方法を記載している。使用できるとされている水素添加触媒は金属、例えばPt、Pd、Au、Ag、Zn、V、W、Co、Ni、Ru、Rh、Mn、Cr、Mo、Ir、Os、Pb、その合金およびその酸化物および硫化物である。有利な水素添加触媒としては、ニッケル、コバルトおよび鉄を含有する発火性の金属水素添加触媒の使用が挙げられる。これらのラネー触媒として知られる水素添加触媒は反応溶液中に微細粉末として分散させるか、または比較的大きな粒子の形で固定床触媒として使用することもできる。金属触媒を担体材料、例えば軽石もしくは珪藻土に適用することも他の可能性として挙げられる。微細なラネー触媒の欠点はその発火特性であり、これは該粉末を不活性ガス下で取り扱う必要があることを意味し、またその毒性である。微細のラネー触媒を使用する反応は有利にはバッチ式で実施され、かつ懸濁液を反応後に濾過する必要がある。これらの反応を連続的に実施するのは比較的困難である。それというのも該反応混合物は濾過する必要があり、フィルター上に残留した触媒を反応器に戻す必要があるからである。更に、固定床触媒として適当なラネー触媒の製造は技術的に複雑である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ラネー触媒を使用せずにペンタンジオールをアルコキシジヒドロピランから一段階の方法で製造するための方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題は式(I):
【0008】
【化4】
Figure 0004588848
【0009】
の1,5−ペンタンジオールを、式(II):
【0010】
【化5】
Figure 0004588848
【0011】
[前記の式(I)および(II)において、
R、R’、R’’、R’’’は同一または異なってよく、かつそれぞれ水素または直鎖状もしくは分枝鎖状の1〜20個の炭素原子を有し、かつヘテロ原子としてO、SおよびNを有していてよく、かつヒドロキシ、チオールもしくはアミノ基またはハロゲンによって一置換もしくは多置換されていてよい飽和炭化水素基である]のアルコキシジヒドロピランと水および水素とのニッケル、ジルコニウムおよび銅の酸化物を含有する触媒の存在下での一段階の反応によって製造するための方法によって解決されることが判明した。
【0012】
本発明により使用される触媒はニッケル、ジルコニウムおよび銅の酸化物を含有している。該触媒は更に酸化モリブデンを含有していてよい。本発明により使用される触媒は有利には20〜75質量%、特に有利には30〜70質量%、より特に有利には40〜60質量%および殊に35〜55質量%の酸化ニッケル、有利には10〜75質量%、特に有利には10〜60質量%、より特に有利には15〜50質量%および殊に25〜45質量%の二酸化ジルコニウムならびに有利には5〜50質量%、特に有利には5〜40質量%、より特に有利には10〜35質量%および殊に10〜20質量%の酸化銅を含有している。更に該触媒は5質量%以下、例えば0.1〜5質量%の酸化モリブデンを含有していてよい。示される質量による割合はそれぞれの場合において、還元されていない酸化物触媒に対するものであり、かつ100質量%まで添加する。
【0013】
1つの態様においては、本発明により使用される触媒は酸化ニッケル、二酸化ジルコニウムおよび酸化銅を含有し、ならびに酸化モリブデンを含有していない。他の態様においては、本発明により使用される触媒は更に0.1〜5質量%の酸化モリブデンを含有している。有利には本発明により使用される触媒は金属のニッケル、ジルコニウム、銅だけを含有し、所望であればモリブデンおよび他の任意の金属を微量で、例えば全金属含量に対して<1モル%、有利には0.1モル%の量で含有する。このように事実上前記に所定の量で前記の金属酸化物からなる触媒が有利である。
【0014】
一般に、本発明により使用される触媒は非担持触媒の形で使用される。本発明の目的のためには、用語“非担持触媒”とは担持触媒に対して触媒的に活性な組成物のみからなる触媒をいう。非担持触媒は粉末に粉砕した触媒的に活性な組成物を反応容器に導入するか、または触媒的に活性な組成物を成形された触媒体、例えば球、円柱、リングもしくはスパイラルに粉砕、成形助剤との混合、成形ならびに熱処理によって変換し、かつこれらを反応器中に設置することによって使用することができる。
【0015】
一般に、沈殿法が本発明により使用される触媒の製造のために使用される。このように、例えばこれらは、ニッケル成分および銅成分を該元素を含有する塩水溶液から、僅かに溶解する酸素含有ジルコニウム化合物のスラリーの存在下に鉱塩基(mineral base)を使用することで共沈殿させ、引き続き洗浄し、乾燥させ、かつ得られた沈殿物を焼結することによって得られる。使用することができる僅かに可溶性の酸素を含有するジルコニウム化合物は、例えば二酸化ジルコニウムおよび酸化ジルコニウム水和物である。モリブデンは乾燥前にヘプタモリブデン酸アンモニウムとして添加できる。
【0016】
本発明により使用される触媒はニッケル成分および銅成分を水性鉱塩基、特にアルカリ金属塩基、例えば炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウムもしくは水酸化カリウムを撹拌しながら、沈殿が完了するまで銅およびニッケルを含有する熱い塩水溶液に添加することによって得られる。沈殿反応で得られる沈殿物は一般に化学的に不均一であり、就中、使用される金属の酸化物、酸化物水和物、水酸化物、炭酸塩および不溶性の塩基性の塩の混合物を含有する。沈殿物をエージングしてその濾過性を改善することが有利な場合がある。
【0017】
有利には本発明により使用される触媒は金属のニッケル、銅およびジルコニウムの塩を30〜90℃および5〜9のpHの水溶液中で沈殿させ、懸濁液を濾過し、濾過ケークを乾燥させ、これを300〜700℃で加熱することによって製造する。所望であれば、乾燥前にペンタモリブデン酸アンモニウムとしてモリブデンを添加する。沈殿は金属のニッケル、銅およびジルコニウムの塩、例えば硝酸塩、硫酸塩または酢酸塩の水溶液とアルカリ金属炭酸塩の水溶液とを混合させることによって実施する。金属塩の量は、触媒組成物が熱処理後に所定の組成を有するように計算される。
【0018】
本発明により使用される触媒の製造の更に有利な変法において、水溶性ジルコニウム塩の部、例えば使用されるジルコニウムに対して50質量%以下の割合を、沈殿の前に金属塩水溶液に添加されるか、または反応容器中に入れられる固体の二酸化ジルコニウムによって置き換える。
【0019】
本発明により使用される触媒の製造において、金属塩の水溶液を、例えば同時に撹拌しながらアルカリ金属炭酸塩水溶液、有利には炭酸ナトリウム溶液と混合し、金属水酸化物および金属炭酸塩の混合物の形で金属の沈殿を得る。金属塩溶液の金属塩含量は有利には30〜40質量%である。有利にはアルカリ金属炭酸塩水溶液は15〜20質量%の濃度である。
【0020】
得られる懸濁液を濾過し、かつ水で最早アニオンが検出できなくなるまで洗浄する。引き続き、乾燥窯または噴霧乾燥器中で120〜200℃で乾燥させる。モリブデンは、使用するのであればヘプタモリブデン酸アンモニウムとして湿った濾過ケークに添加する。乾燥した濾過ケークを350〜700℃、有利には400〜600℃で熱処理する。前記のようにして得られた触媒組成物は使用前にタブレット化もしくは押し出してもよい。例えば触媒組成物をタブレット化助剤、有利にはグラファイトと混合し、かつ圧縮して面積6×3mmを有するペレットを得る。前記のようにして製造したペレットを300〜700℃、有利には400〜600℃で熱処理する。前記のようにして得られたペレットは一般に1500〜1900g/lの平均密度、0.2〜0.4ml/gの多孔性(水の吸着によって測定した)および3000〜4000N/cm2の硬度を有する。前記のようにして得られた触媒は、本発明の方法で使用する前に水素によって200〜350℃、有利には230〜280℃で、例えば20〜40時間の間で、一般に1〜300バール、有利には100〜150バールの水素圧下で還元処理を実施する。
【0021】
また本発明により使用される触媒を、ニッケル、ジルコニウム、銅および、所望であればモリブデンの水酸化物、炭酸塩、酸化物および/または塩と水との紛状混合物を解凝固させ、引き続き押し出し、かつ前記のようにして得られた組成物の熱処理によって製造する。
【0022】
式(I)の1,5−ペンタンジオールは以下の反応式:
【0023】
【化6】
Figure 0004588848
【0024】
による式(II)のアルコキシジヒドロピランの反応によって得られる。
【0025】
式(I)および(II)において、R、R’、R’’、R’’’は同一もしくは異なっていてもよく、かつそれぞれ水素または直鎖状もしくは分枝鎖状の飽和炭化水素基である。有利な炭化水素基はC1〜C8−アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、1,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、s−ヘキシル、n−ブチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチルおよび2−エチルヘキシルであり、挙げられるC1〜C4−アルキル基が特に有利である。
【0026】
炭化水素基において、O、SおよびNはヘテロ原子として炭化水素鎖に存在してよい。かかる基の例はC2〜C20−アルコキシアルキル、有利にはC2〜C8−アルコキシアルキル、特に有利にはC2〜C4−アルコキシ−アルキル、例えばメトキシメチル、エトキシメチル、n−プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、n−ブトキシメチル、イソブトキシメチル、s−ブトキシメチル、t−ブトキシメチル、1−メトキシエチルおよび2−メトキシエチル、C2〜C20−アルキルチオアルキル、例えば前記のアルコキシアルキル基に相応するアルキルチオアルキル基、C3〜C20−ジアルキルアミノアルキル、有利にはC3〜C10−ジアルキル−アミノアルキル、例えばジメチルアミノメチル、ジエチルアミノエチル、ジ−n−プロピルアミノエチルおよびジイソ−プロピルアミノエチル、ならびにC2〜C20−アルキルアミノアルキル、有利にはC2〜C8−アルキルアミノアルキル、例えばメチルアミノメチル、メチルアミノエチル、エチルアミノメチル、エチルアミノエチルおよびイソプロピルアミノエチルである。
【0027】
挙げられる炭化水素基はヒドロキシ、チオもしくはアミノ基またはハロゲンによって一置換もしくは多置換されていてよい。
【0028】
式(IIa):
【0029】
【化7】
Figure 0004588848
【0030】
[式中、
Rは直鎖状もしくは分枝鎖状のC1〜C4−アルキルである]のアルコキシジヒドロピランを使用することが特に有利である。
【0031】
特に、以下のアルコキシジヒドロピランが使用される:
2−メトキシ−2,3−ジヒドロ−4H−ピラン、2−エトキシ−2,3−ジヒドロ−4H−ピラン、2−プロポキシ−2,3−ジヒドロ−4H−ピラン、2−ブトキシ−2,3−ジヒドロ−4H−ピランおよび2−イソブトキシ−2,3−ジヒドロ−4H−ピラン。
【0032】
本発明の方法は、有利には50〜250℃、特に有利には100〜200℃ならびに、有利には100〜300バール(絶対)、特に有利には50〜220バール(絶対)の圧力で実施される。圧力は水素の添加によって維持する。該方法は連続的もしくはバッチ式で実施してもよく、かつ両者の場合において水素を循環させることができる。反応器は懸濁液方式もしくは固定床方式で動作させることができる。水およびアルコキシジヒドロピランを液体形で反応器中に、有利には新たに導入されるフィードに対しての水対アルコキシジヒドロピランのモル比、1.5:1〜10:1、特に有利には3:1〜8:1で導入される。一般に、0.1〜5.0kg、有利には0.3〜1.5kgのアルコキシジヒドロピランを1時間あたり触媒1kgにつき反応させる。
【0033】
有利には本発明の方法は連続的に実施され、かつ有利には反応器は固定床方式で動作される。反応器はアップフロー方式もしくはダウンフロー方式のいずれかで動作させてよい、すなわち液体の反応器フィードを触媒床に頂部から下方にか、または底部から上方にかのいずれかで導通させてもよい。水素は反応器中を液体のフィードに並流もしくは向流で導通させてもよい。
【0034】
連続的方法における反応器の定常状態動作において、有利には液体の反応器生成物の部を反応器に再循環し、その際、2〜10kgの液体の反応器生成物を、供給される新たなアルコキシジヒドロピランの毎kgごとに反応器に再循環することが特に有利である。
【0035】
有利には反応器に引き続き、反応器生成物が減圧され、かつ水素ガスおよび液体が互いに分離される分離器を有する。一般に、大部分の水素、有利には70〜95容量%[please complete]を反応器に再循環する。分離した液体反応器生成物を自体公知の方法で後処理してもよい。有利には形成した水およびアルコール、例えばメタノールを第1段階で分離し、かつ純粋な1,5−ペンタンジオールを第2段階で減圧下に単離する2段階の精留を実施する。
【0036】
本発明を以下により詳細に説明する。
【0037】
【実施例】
触媒の製造
本発明により使用される触媒AおよびBをEP−A0394842号に記載される方法によって製造する。
【0038】
触媒A:
硝酸ニッケル、硝酸銅および酢酸ジルコニウムを蒸留水に溶解させ、算出したNiO含量4.48質量%、CuO含量1.52質量%およびZrO2含量2.8質量%を有する溶液を得る。沈殿を実施するために、20%濃度の炭酸塩水溶液の一定流を、撹拌容器中で前記の溶液に70℃で、沈殿の間で混合物のpHが7に維持される速度で添加する。得られた懸濁液を濾過し、濾過ケークを濾液が20μSの電気伝導度を有するまで蒸留水で洗浄する。NiO1kgあたりMoO330gに相当するヘプタモリブデン酸アンモニウムの量を引き続き湿った濾過ケークにし、かつ濾過ケークを150℃で乾燥させる。得られた水酸化物/炭酸塩の混合物を引き続き500℃で4時間加熱する。得られた触媒組成物はNiO50質量%、CuO17質量%、MoO31.5質量%およびZrO231.5質量%を有する。この触媒粉末を3質量%のグラファイトと混合し、かつ圧縮して直径6mmおよび厚さ3mmを有するペレットを得る。該ペレットは0.30ml/gの多孔性および3500N/cm2の硬度を有する。
【0039】
触媒B:
触媒Aの製造手順を繰り返すが、但しヘプタモリブデン酸アンモニウムを添加しない。得られた触媒はNiO51質量%、CuO17質量%およびZrO232質量%を有する。この触媒粉末をグラファイトと混合し、かつ圧縮して前記のようなペレットを得る。
【0040】
1,5−ペンタンジオールの製造
比較例C1(US2546019号による)
2−メトキシ−2,3−ジヒドロ−4H−ピラン(MOP)144.82g(=1.269モル)、水45.76g(=2.54モル)およびラネーニッケル9.4gを、総容量300mlを有する撹拌オートクレーブ中に入れ、かつ該オートクレーブを100バールの水素で減圧する。反応器を、撹拌しながら150℃に加熱し、該温度で4時間保持する。引き続き反応器を冷却し、大気圧に減圧する。反応器の内容物を濾過して濾液190gを得る。濾液の有機成分をGC分析によって測定し、含水量をカール−フィッシャー滴定によって測定した。48.1質量%のペンタンジオール濃度が検出され、これは全量91.7gのペンタンジオール(=0.88モル)に相当する。従って収率は使用されるMOPに対して69モル%であった。空時収量は120g/(l×h)であった。
【0041】
例1および例2
比較例の手順を繰り返すが、但しラネーニッケルの代わりに触媒Aおよび触媒Bを使用した。それぞれの場合において、微細に粉砕させた触媒9.4gを使用した。
【0042】
結果を以下の表にまとめる。
【0043】
【表1】
Figure 0004588848
【0044】
表に示されるように、本発明による触媒はラネーニッケルを使用するよりもより一層高い1,5−ペンタンジオールへの変換の選択率ならびにより一層高い空時収量が得られる。
【0045】
連続的反応
例3:
連続的反応を、内径30mmおよび全高さ2000mmを有する高圧反応器を使用して実施した。反応器には、軸方向に配置させた直径12mmを有する熱電対を設置する。反応器のより下方の部分をステンレス鋼製のポールリング500mlで充填し、その上にペレット形の触媒A500ml(=760g)を設置し、かつ最上部の床としてポールリング250mlを設置した。反応器の底部で、2−メトキシ−2,3−ジヒドロ−4H−ピラン(MOP)250g/h、水250g/hおよび液体の反応生成物500g/hを別々の導管を介して供給する。水素を反応器の底部で導入し、その際、水素量はオフガス流が100標準l/hで一定であるように調節する。反応器はアップフロー方式で150℃で200バール(絶対)の水素圧下に動作させた。反応器生成物を冷却し、大気圧に減圧し、かつ再循環しない反応器生成物の部を粗製生成物として分離した。
【0046】
粗製生成物は水42質量%、テトラヒドロピラン1.6質量%、メタノール8.7質量%、1,5−ペンタンジオール47.5質量%および他の有機副生成物0.2質量%を含有していた。MOPに対する変換率は100%であり、かつ1,5−ペンタンジオールの収率は使用されるMOPに対して96.4%であった。
【0047】
粗製生成物(500g)に、まず大気圧下で脱水して蒸留物(水およびメタノール)259gを得て、引き続き30ミリバールで蒸留して99質量%の純度を有するペンタンジオール220.5gを得る簡単な蒸留を実施した。従って蒸留収量は粗製生成物中に存在する1,5−ペンタンジオールの92.8質量%であり、使用されるMOPに対する全収率は89.5%であった。触媒容量に対する粗製生成物中に存在する1,5−ペンタンジオールの空時収量は475g/(l×h)であった。

Claims (7)

  1. 式(I):
    Figure 0004588848
    [式中、R’、R’’、R’’’は水素である]の1,5−ペンタンジオールを、式(IIa):
    Figure 0004588848
    [式中、Rは直鎖状もしくは分枝鎖状のC 〜C −アルキルである]のアルコキシジヒドロピランと水および水素とのニッケル、ジルコニウムおよび銅の酸化物を含有する触媒の存在下での一段階の反応によって製造する方法。
  2. 触媒が、
    −NiO20〜75質量%、
    −ZrO10〜75質量%、
    −CuO5〜50質量%および
    −MoO0〜5質量%
    を有し、その際、所定の酸化物の合計が100質量%である、請求項1記載の方法。
  3. 反応を50〜250℃および10〜300バールの圧力(絶対)で実施する、請求項1または2記載の方法。
  4. 水およびアルコキシジヒドロピランが反応器へのフィード中に水対アルコキシジヒドロピラン1.5:1〜10:1のモル比で存在する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 反応を連続的に反応器中で懸濁液方式もしくは固定床方式でアルコキシジヒドロピラン0.1〜5.0kg/(kg触媒×h)の触媒上の処理量で実施する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 反応器の定常状態動作において、液体の反応器生成物の部を、供給されるアルコキシジヒドロピラン毎kgごとに2〜10kgの量で反応器に再循環させる、請求項5記載の方法。
  7. 反応を固定床方式で実施し、かつ触媒が成形触媒体の触媒床として存在し、該床を通して液体の反応器フィードが頂部から下方にか、または底部から上方に流れ、その際、水素を並流もしくは向流で導通できる、請求項5または6記載の方法。
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