JPH07204509A - 不飽和アルコールの製造方法 - Google Patents
不飽和アルコールの製造方法Info
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- JPH07204509A JPH07204509A JP6004739A JP473994A JPH07204509A JP H07204509 A JPH07204509 A JP H07204509A JP 6004739 A JP6004739 A JP 6004739A JP 473994 A JP473994 A JP 473994A JP H07204509 A JPH07204509 A JP H07204509A
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- alcohol
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 不飽和アルデヒドを出発原料とし、アルコー
ルからの水素移動反応により炭素−炭素二重結合を残し
たまま、選択的にアルデヒド基のみを水素化し、対応す
るα,β−不飽和アルコールを製造する方法の提供。 【構成】 ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジ
ム、サマリウムおよびホルミウムの各元素からなる群か
ら選ばれた少なくとも一種の元素とコバルトを、それぞ
れ酸化物の形態で含有する触媒を使用する。
ルからの水素移動反応により炭素−炭素二重結合を残し
たまま、選択的にアルデヒド基のみを水素化し、対応す
るα,β−不飽和アルコールを製造する方法の提供。 【構成】 ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジ
ム、サマリウムおよびホルミウムの各元素からなる群か
ら選ばれた少なくとも一種の元素とコバルトを、それぞ
れ酸化物の形態で含有する触媒を使用する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な触媒の存在下で
不飽和アルデヒドを水素化し、相当する不飽和アルコー
ルを製造する方法に関する。さらに詳しくは、本発明
は、特定の金属酸化物を活性成分とする触媒の存在下、
不飽和アルデヒドを出発原料とし、アルコールからの水
素移動反応により炭素−炭素二重結合を残したまま、選
択的にアルデヒド基のみを水素化し対応するα,β−不
飽和アルコールを製造する方法に関するものである。
不飽和アルデヒドを水素化し、相当する不飽和アルコー
ルを製造する方法に関する。さらに詳しくは、本発明
は、特定の金属酸化物を活性成分とする触媒の存在下、
不飽和アルデヒドを出発原料とし、アルコールからの水
素移動反応により炭素−炭素二重結合を残したまま、選
択的にアルデヒド基のみを水素化し対応するα,β−不
飽和アルコールを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術と課題】不飽和アルデヒドは同一分子内に
官能基として炭素−炭素二重結合とカルボニル基の両者
を有しているが、一方の官能基のみを選択的に還元する
ことは極めて困難である。特に、二重結合とカルボニル
基とが共役関係にあるα,β−不飽和カルボニル化合物
の場合は、カルボニル基よりもアルケニル基が水素化さ
れ易いために飽和アルデヒド及び飽和アルコールを副生
し、またその他に縮合反応等により多種類の副生成物が
存在するなど、その選択的水素化はより一段と困難であ
る。
官能基として炭素−炭素二重結合とカルボニル基の両者
を有しているが、一方の官能基のみを選択的に還元する
ことは極めて困難である。特に、二重結合とカルボニル
基とが共役関係にあるα,β−不飽和カルボニル化合物
の場合は、カルボニル基よりもアルケニル基が水素化さ
れ易いために飽和アルデヒド及び飽和アルコールを副生
し、またその他に縮合反応等により多種類の副生成物が
存在するなど、その選択的水素化はより一段と困難であ
る。
【0003】アクロレインなどのα,β−不飽和アルデ
ヒドの不飽和結合を残したまま、アルデヒド基を選択的
に水素化し、α,β−不飽和アルコールを高収率で製造
する方法としては、従来から多くの試みがなされてい
る。直接的な水素化方法としても、古くは白金族の貴金
属を触媒とする方法(W.F.Tuley, R.Adams,J.Am.Chem.S
oc. 47 3061(1925))などもあるが、比較的高収率が得
られる触媒としては、銅−カドミウム(米国特許第2,76
3,696号明細書)、または銀−亜鉛(特開昭47−13
010号公報)、銀−カドミウム(特開昭53−185
06号公報)を主成分とする触媒を使用する方法および
その改良法(特開平1−159054号公報、特開平1
−1207041号公報)など数多く提案されている。
しかしながら、これらの触媒はこの反応に対し満足すべ
き高い選択性を示すものではなく、また多くは有害な化
合物を含有する等の理由から、安全上の問題もあり、工
業的に多量に使用されるには到っていない。
ヒドの不飽和結合を残したまま、アルデヒド基を選択的
に水素化し、α,β−不飽和アルコールを高収率で製造
する方法としては、従来から多くの試みがなされてい
る。直接的な水素化方法としても、古くは白金族の貴金
属を触媒とする方法(W.F.Tuley, R.Adams,J.Am.Chem.S
oc. 47 3061(1925))などもあるが、比較的高収率が得
られる触媒としては、銅−カドミウム(米国特許第2,76
3,696号明細書)、または銀−亜鉛(特開昭47−13
010号公報)、銀−カドミウム(特開昭53−185
06号公報)を主成分とする触媒を使用する方法および
その改良法(特開平1−159054号公報、特開平1
−1207041号公報)など数多く提案されている。
しかしながら、これらの触媒はこの反応に対し満足すべ
き高い選択性を示すものではなく、また多くは有害な化
合物を含有する等の理由から、安全上の問題もあり、工
業的に多量に使用されるには到っていない。
【0004】一方、これに変わる方法として、アルコー
ルを水素源とする水素移動反応を利用して不飽和アルコ
ールを合成する試みもなされている。例えば酸化マグネ
シウム、酸化カルシウムおよび酸化リチウム触媒等のア
ルカリ金属、アルカリ土類を活性成分とする触媒(S.A.
Ballard et al."Advances inCatalysis" Vol.IX, Acade
mic Press,(1957))や、一般式:MgaXbYcOd (式
中、Xはホウ素、アルミニウム、ケイ素、イツトリウ
ム、ニオブ、ランタン等を示し、Yはアルカリ金属及び
/又はマグネシウムを除くアルカリ土類金属を示し、O
は酸素を示し、a,b,c及びdはそれぞれの原子比を
示す)で表される触媒(特開昭62−30552号公
報)が提案されている。また直接水添で使用された銀系
の触媒なども提案されているが(特公昭48−4204
2号公報)、活性、選択性も低く、かつ活性の経時変化
も大きく工業的に使用し得る水準に達しているとは云い
難い。
ルを水素源とする水素移動反応を利用して不飽和アルコ
ールを合成する試みもなされている。例えば酸化マグネ
シウム、酸化カルシウムおよび酸化リチウム触媒等のア
ルカリ金属、アルカリ土類を活性成分とする触媒(S.A.
Ballard et al."Advances inCatalysis" Vol.IX, Acade
mic Press,(1957))や、一般式:MgaXbYcOd (式
中、Xはホウ素、アルミニウム、ケイ素、イツトリウ
ム、ニオブ、ランタン等を示し、Yはアルカリ金属及び
/又はマグネシウムを除くアルカリ土類金属を示し、O
は酸素を示し、a,b,c及びdはそれぞれの原子比を
示す)で表される触媒(特開昭62−30552号公
報)が提案されている。また直接水添で使用された銀系
の触媒なども提案されているが(特公昭48−4204
2号公報)、活性、選択性も低く、かつ活性の経時変化
も大きく工業的に使用し得る水準に達しているとは云い
難い。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者はかかる問題点
の解決のため、不飽和アルデヒドとアルコールとを同時
に触媒層に供給し、アルコールの水素原子を不飽和アル
デヒドに供与して不飽和アルコールを製造する触媒に関
し広範囲な探索を試みてきた。その結果、驚くべきこと
に選択的に不飽和アルコールを製造するための触媒とし
て、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サ
マリウムおよびホルミウムの各元素からなる群から選ば
れた少なくとも一種の元素とコバルトを、それぞれ酸化
物の形態で含有する触媒がこの反応に対し活性、選択性
が高くしかも長寿命であることを見いだし、本発明に到
達したものである。
の解決のため、不飽和アルデヒドとアルコールとを同時
に触媒層に供給し、アルコールの水素原子を不飽和アル
デヒドに供与して不飽和アルコールを製造する触媒に関
し広範囲な探索を試みてきた。その結果、驚くべきこと
に選択的に不飽和アルコールを製造するための触媒とし
て、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サ
マリウムおよびホルミウムの各元素からなる群から選ば
れた少なくとも一種の元素とコバルトを、それぞれ酸化
物の形態で含有する触媒がこの反応に対し活性、選択性
が高くしかも長寿命であることを見いだし、本発明に到
達したものである。
【0006】即ち、本発明は、不飽和アルデヒドから、
アルコールとの水素移動反応により相当する不飽和アル
コールを製造する方法において、ランタン、セリウム、
プラセオジム、ネオジム、サマリウムおよびホルミウム
の各元素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素
とコバルトを、それぞれ酸化物の形態で含有する触媒を
使用することを特徴とする不飽和アルコールの製造方法
である。
アルコールとの水素移動反応により相当する不飽和アル
コールを製造する方法において、ランタン、セリウム、
プラセオジム、ネオジム、サマリウムおよびホルミウム
の各元素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素
とコバルトを、それぞれ酸化物の形態で含有する触媒を
使用することを特徴とする不飽和アルコールの製造方法
である。
【0007】[発明の具体的説明] <触媒構成成分>本発明による触媒を構成する主たる活
性成分は、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジ
ム、サマリウムおよびホルミウムの各元素からなる群か
ら選ばれた少なくとも一種の酸化物とコバルトの酸化物
である。本発明の触媒の原料は、好ましくは加水分解及
びその後の焼成により酸化物に変換される可溶性の化合
物であり、例えば、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、各種のハ
ロゲン化物などの無機および有機酸の塩類、錯塩、キレ
ート化合物、アルコオキサイドなどの金属有機化合物で
ある。
性成分は、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジ
ム、サマリウムおよびホルミウムの各元素からなる群か
ら選ばれた少なくとも一種の酸化物とコバルトの酸化物
である。本発明の触媒の原料は、好ましくは加水分解及
びその後の焼成により酸化物に変換される可溶性の化合
物であり、例えば、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、各種のハ
ロゲン化物などの無機および有機酸の塩類、錯塩、キレ
ート化合物、アルコオキサイドなどの金属有機化合物で
ある。
【0008】<触媒の製造>触媒の製法としては特に制
限はなく、最終的に上記の活性成分が充分に分散された
酸化物の形態をとるという条件を満たせば、従来から用
いられている含浸法、沈澱法、共沈法などいかなる方法
で製造しても差し支えない。また、活性成分を触媒に含
有させる方法ないし段階も本発明の目的、効果が実質的
に阻害されない限度において任意である。例えば、予め
成型した酸化アルミ、酸化チタン、酸化ジルコニウムな
どの通常用いられる多孔質担体粒または微紛に可溶性の
活性成分の前駆体を含浸、乾燥、焼成する含浸法や活性
成分の塩の水溶液から沈澱により調製する沈澱法などが
あげられる。また生成した沈澱は、それ自体、成型、焼
成し触媒として使用することも、またこれをさらにシリ
カ、アルミナなどの適当な担体上に担持して使用するこ
とも、もちろん可能である。
限はなく、最終的に上記の活性成分が充分に分散された
酸化物の形態をとるという条件を満たせば、従来から用
いられている含浸法、沈澱法、共沈法などいかなる方法
で製造しても差し支えない。また、活性成分を触媒に含
有させる方法ないし段階も本発明の目的、効果が実質的
に阻害されない限度において任意である。例えば、予め
成型した酸化アルミ、酸化チタン、酸化ジルコニウムな
どの通常用いられる多孔質担体粒または微紛に可溶性の
活性成分の前駆体を含浸、乾燥、焼成する含浸法や活性
成分の塩の水溶液から沈澱により調製する沈澱法などが
あげられる。また生成した沈澱は、それ自体、成型、焼
成し触媒として使用することも、またこれをさらにシリ
カ、アルミナなどの適当な担体上に担持して使用するこ
とも、もちろん可能である。
【0009】ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオ
ジム、サマリウムおよびホルミウムの各元素からなる群
から選ばれた少なくとも一種の元素とコバルトの元素は
本発明による触媒の主成分を形成するものであり、その
酸化物の全含有量は触媒全量に対して5〜100重量
%、好ましくは20〜100重量%である。コバルトに
対するランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、
サマリウムおよびホルミウムの各元素からなる群から選
ばれた少なくとも一種の元素の割合は、原子比で、コバ
ルト1に対して0.05〜200、好ましくは0.05
〜100、特に好ましくは0.1〜10である。本発明
による「触媒」の形態は粉状または成型されたものであ
り、成型触媒の形状は柱状、錠剤、粒状、顆粒状、板状
などである。なお、本発明の主旨を損なわない限り、本
発明の触媒成分以外に、他の金属成分をプロモター等の
目的で存在させることもできる。以上のようにして得ら
れた触媒は、不飽和アルデヒドの不飽和アルコールへの
選択的水素化反応に対して、高活性、高選択性を保持す
る優れた性能を有するものである。
ジム、サマリウムおよびホルミウムの各元素からなる群
から選ばれた少なくとも一種の元素とコバルトの元素は
本発明による触媒の主成分を形成するものであり、その
酸化物の全含有量は触媒全量に対して5〜100重量
%、好ましくは20〜100重量%である。コバルトに
対するランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、
サマリウムおよびホルミウムの各元素からなる群から選
ばれた少なくとも一種の元素の割合は、原子比で、コバ
ルト1に対して0.05〜200、好ましくは0.05
〜100、特に好ましくは0.1〜10である。本発明
による「触媒」の形態は粉状または成型されたものであ
り、成型触媒の形状は柱状、錠剤、粒状、顆粒状、板状
などである。なお、本発明の主旨を損なわない限り、本
発明の触媒成分以外に、他の金属成分をプロモター等の
目的で存在させることもできる。以上のようにして得ら
れた触媒は、不飽和アルデヒドの不飽和アルコールへの
選択的水素化反応に対して、高活性、高選択性を保持す
る優れた性能を有するものである。
【0010】<不飽和アルデヒド>本発明では、上記の
ように不飽和アルデヒドが選択水素化されて対応する不
飽和アルコールを生成するが、本発明で用いられる不飽
和アルデヒドとしては、アクロレイン、メタクロレイ
ン、クロトンアルデヒド、メチルビニルケトンおよびシ
ンナムアルデヒドなどがあげられるが、本発明の効果は
アクロレインを使用した場合、最も顕著である。
ように不飽和アルデヒドが選択水素化されて対応する不
飽和アルコールを生成するが、本発明で用いられる不飽
和アルデヒドとしては、アクロレイン、メタクロレイ
ン、クロトンアルデヒド、メチルビニルケトンおよびシ
ンナムアルデヒドなどがあげられるが、本発明の効果は
アクロレインを使用した場合、最も顕著である。
【0011】<アルコール>本発明で水素源として使用
されるアルコールは、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−
ブタノール、ベンジルアルコール、イソブチルアルコー
ルおよびシクロヘキサノール等の1、2級アルコールの
中から入手の容易さ、価格、副生するアルデヒド、ケト
ンの付加価値等を考慮して任意に選択できる。
されるアルコールは、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、2−
ブタノール、ベンジルアルコール、イソブチルアルコー
ルおよびシクロヘキサノール等の1、2級アルコールの
中から入手の容易さ、価格、副生するアルデヒド、ケト
ンの付加価値等を考慮して任意に選択できる。
【0012】<水素化反応>本発明の方法を実施する反
応の形態としては、液相、気相いずれでも可能である。
その際の接触方式としては、従来から知られている方法
の中から適宜選択でき、例えば液相反応においては、連
続または回分式での粉体触媒による懸濁床方式、気相反
応では通常の固定床方式はもちろん、流動床方式、移動
床方式などの採用が可能である。
応の形態としては、液相、気相いずれでも可能である。
その際の接触方式としては、従来から知られている方法
の中から適宜選択でき、例えば液相反応においては、連
続または回分式での粉体触媒による懸濁床方式、気相反
応では通常の固定床方式はもちろん、流動床方式、移動
床方式などの採用が可能である。
【0013】なお、本発明の特徴を最もよく享受するた
めには、次ぎのような反応条件が推奨される。本発明に
使用する反応温度は、原料不飽和アルデヒド及びアルコ
ールの種類等により多少異なるが、100〜500℃、
好ましくは200〜400℃の範囲である。反応温度が
100℃未満では不飽和アルデヒドの反応率が低く実用
的ではなく、また反応温度が500℃を越えると分解な
どの副反応の増加により選択率の低下を招き好ましくな
い。アルコール/アルデヒドのモル比は0.1〜20、
流速(L.H.S.V)は0.01〜1h-1(アルデヒド基
準)の範囲が望ましい。また反応時不飽和アルデヒド、
アルコールから成る原料のみならず、必要に応じてこれ
を適当な希釈剤例えば窒素、スチーム、水素等により希
釈した混合ガスを触媒層に供給することも可能である。
反応圧力はとくに規制はなく、気相反応の場合、常圧〜
50kg/cm2、 液相反応の場合、10〜100kg/cm2 程
度が好ましい。
めには、次ぎのような反応条件が推奨される。本発明に
使用する反応温度は、原料不飽和アルデヒド及びアルコ
ールの種類等により多少異なるが、100〜500℃、
好ましくは200〜400℃の範囲である。反応温度が
100℃未満では不飽和アルデヒドの反応率が低く実用
的ではなく、また反応温度が500℃を越えると分解な
どの副反応の増加により選択率の低下を招き好ましくな
い。アルコール/アルデヒドのモル比は0.1〜20、
流速(L.H.S.V)は0.01〜1h-1(アルデヒド基
準)の範囲が望ましい。また反応時不飽和アルデヒド、
アルコールから成る原料のみならず、必要に応じてこれ
を適当な希釈剤例えば窒素、スチーム、水素等により希
釈した混合ガスを触媒層に供給することも可能である。
反応圧力はとくに規制はなく、気相反応の場合、常圧〜
50kg/cm2、 液相反応の場合、10〜100kg/cm2 程
度が好ましい。
【0014】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を更に具体的に
説明する。 実施例 (触媒の調製)Co(NO3)2・6H2OとLa(NO3)3
・6H2Oを45℃で純水250mlに溶解した水溶液
を、沈澱剤として重炭酸アンモニウムを純水(45℃)
600mlに溶解した水溶液に加え、反応させ沈澱を生じ
させた。得られた沈澱物をろ過し、純水で充分洗浄した
のち乾燥し、600℃で2時間焼成した。得られた焼成
粉に適当量の純水を加えてスラリー状とし、加熱混練に
より粘土状としたのち、押し出し成型を行い3φ×5m
mのタブレットにした。次に乾燥後600℃で3時間焼
成し触媒−1を得た。同様に、触媒原料として ランタ
ン、セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、サマリウ
ム、ホルミウムの各硝酸塩を用いて触媒を調製して、触
媒−2〜触媒−9を得た。また、同様にMg(NO3)2・
6H2Oを用いて触媒を調製し、比較触媒−1を得た。
なお、上記の触媒の調製に用いた原料硝酸塩および重炭
酸アンモニウムの使用量は、表−1に示した。
説明する。 実施例 (触媒の調製)Co(NO3)2・6H2OとLa(NO3)3
・6H2Oを45℃で純水250mlに溶解した水溶液
を、沈澱剤として重炭酸アンモニウムを純水(45℃)
600mlに溶解した水溶液に加え、反応させ沈澱を生じ
させた。得られた沈澱物をろ過し、純水で充分洗浄した
のち乾燥し、600℃で2時間焼成した。得られた焼成
粉に適当量の純水を加えてスラリー状とし、加熱混練に
より粘土状としたのち、押し出し成型を行い3φ×5m
mのタブレットにした。次に乾燥後600℃で3時間焼
成し触媒−1を得た。同様に、触媒原料として ランタ
ン、セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、サマリウ
ム、ホルミウムの各硝酸塩を用いて触媒を調製して、触
媒−2〜触媒−9を得た。また、同様にMg(NO3)2・
6H2Oを用いて触媒を調製し、比較触媒−1を得た。
なお、上記の触媒の調製に用いた原料硝酸塩および重炭
酸アンモニウムの使用量は、表−1に示した。
【0015】
【表1】
【0016】また、水酸化マグネシウム25gと酸化ホ
ウ素0.6gを純水100mlに懸濁させ、充分に撹拌し
ながら90℃にて加熱濃縮して粘土状とした後、タブレ
ット(3φ×5mm)に成型し、乾燥後600℃で2時間焼
成することにより、比較触媒−2(Mg:B(原子比)
=100:4)を調製した。
ウ素0.6gを純水100mlに懸濁させ、充分に撹拌し
ながら90℃にて加熱濃縮して粘土状とした後、タブレ
ット(3φ×5mm)に成型し、乾燥後600℃で2時間焼
成することにより、比較触媒−2(Mg:B(原子比)
=100:4)を調製した。
【0017】(不飽和アルコールの合成)上記で得られ
た各触媒10ccを充填したSUS製反応管(内径:1
6mm)に、アクロレインと第2級ブタノールからなる原
料ガスを1:5のモル比で、0.1h-1のL.H.S.V.(ア
クロレイン基準)で連続的に供給し、大気圧で280℃
(比較触媒は300℃)の温度で10時間反応させた。
反応生成物をガスクロマトグラフにより分析し、その結
果を表−2に示した。
た各触媒10ccを充填したSUS製反応管(内径:1
6mm)に、アクロレインと第2級ブタノールからなる原
料ガスを1:5のモル比で、0.1h-1のL.H.S.V.(ア
クロレイン基準)で連続的に供給し、大気圧で280℃
(比較触媒は300℃)の温度で10時間反応させた。
反応生成物をガスクロマトグラフにより分析し、その結
果を表−2に示した。
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
【発明の効果】本発明の触媒は、前記のごとく従来知ら
れていた触媒のように有害なカドミウムなどを含有する
ことなく、不飽和アルデヒドの水素化反応による不飽和
アルコールの生成反応に対し、高い活性と選択性を有す
る新規な触媒を使用する画期的な方法を提供するもので
ある。
れていた触媒のように有害なカドミウムなどを含有する
ことなく、不飽和アルデヒドの水素化反応による不飽和
アルコールの生成反応に対し、高い活性と選択性を有す
る新規な触媒を使用する画期的な方法を提供するもので
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 不飽和アルデヒドから、アルコールとの
水素移動反応により相当する不飽和アルコールを製造す
る方法において、ランタン、セリウム、プラセオジム、
ネオジム、サマリウムおよびホルミウムの各元素からな
る群から選ばれた少なくとも一種の元素とコバルトを、
それぞれ酸化物の形態で含有する触媒を使用することを
特徴とする不飽和アルコールの製造方法。 - 【請求項2】 コバルトに対するランタン、セリウム、
プラセオジム、ネオジム、サマリウムおよびホルミウム
の各元素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素
の割合が、原子比で、コバルト1に対して0.05〜2
00である請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6004739A JPH07204509A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | 不飽和アルコールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6004739A JPH07204509A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | 不飽和アルコールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07204509A true JPH07204509A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=11592289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6004739A Pending JPH07204509A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | 不飽和アルコールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH07204509A (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210062258A (ko) | 2019-11-21 | 2021-05-31 | 롯데케미칼 주식회사 | 2-메타알릴 알코올의 제조방법 |
KR20210062257A (ko) | 2019-11-21 | 2021-05-31 | 롯데케미칼 주식회사 | 2-메타알릴 알코올의 제조방법 |
KR20210062928A (ko) | 2019-11-22 | 2021-06-01 | 롯데케미칼 주식회사 | 2-메타알릴 알코올의 제조방법 |
KR20210063616A (ko) | 2019-11-25 | 2021-06-02 | 롯데케미칼 주식회사 | 2-메타알릴 알코올의 분리 및 제조방법 |
KR20210067425A (ko) | 2019-11-29 | 2021-06-08 | 롯데케미칼 주식회사 | 이소부테놀의 제조방법 |
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KR20220073505A (ko) | 2020-11-26 | 2022-06-03 | 롯데케미칼 주식회사 | 이소부테놀의 제조방법 |
KR20220075651A (ko) | 2020-11-30 | 2022-06-08 | 롯데케미칼 주식회사 | 2-메타알릴 알코올의 제조방법 |
KR20230065738A (ko) | 2021-11-05 | 2023-05-12 | 롯데케미칼 주식회사 | 이소부테놀의 제조방법 |
KR20230065734A (ko) | 2021-11-05 | 2023-05-12 | 롯데케미칼 주식회사 | 이소부테놀의 제조방법 |
KR20230065744A (ko) | 2021-11-05 | 2023-05-12 | 롯데케미칼 주식회사 | 이소부테놀의 제조방법 |
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1994
- 1994-01-20 JP JP6004739A patent/JPH07204509A/ja active Pending
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