JP4588790B2 - Rf中継器 - Google Patents

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Description

本発明は、移動通信及び放送システムに用いる中継器に関するもので、特にドナーアンテナとサービスアンテナとの間のアイソレーションを十分に確保することができるRF中継器に関する。
移動通信システムは、移動交換局(Mobile Switching Center:MSC)、基地局制御装置(Base Station Controller:BSC)、基地局(Base Transceiver Station:BTS)、移動局(Mobile Station:MS)などで提供される。通信可能地域は、複数のBTSが設置される(install)場所に拡張することができる。しかしながら、BTSから伝送された信号が大気を通じて伝搬されると、信号が弱くなることがある。信号の強さは、山、建物、建物の地下、トンネル、建物の内部などの自然及び人工障害物によって一層弱くなるため、MSの円滑な受信が不可能な部分的通信陰影地域(communication shadow zone)が発生することがある。このような通信陰影地域の問題点を解消するために、一般的に中継器が設置されて使用されてきている。
移動通信及び放送ネットワークにおいて、中継器は、カバレッジ(coverage)拡張及び電波陰影地域の縮小のために広く使われている。中継器の中で、特にRF中継器(Radio Frequency repeater)は、基地局から受信された信号が移動局から伝送された信号と同一の周波数であるため、低コストである。このRF中継器は、別途の伝送線路を構築する必要性がないため、無線基盤の最も好ましい中継器となり得る。
通常のRF中継器は、図1に示すように、基地局1と通信するためのドナーアンテナ(donor antenna)10と、移動局2と通信するためのサービスアンテナ12と、2つのアンテナの間で信号をフィルタリング及び増幅するための中継器14とから構成される。2つのアンテナ間のアイソレーションが確保されていない場合には、増幅後にサービスアンテナ12を介して再伝送された信号が、更にドナーアンテナ10にフィードバックされて増幅器が発振を起こす可能性がある。
したがって、2つのアンテナ間のアイソレーションが最大限確保され(通常の場合には60〜70dB)、電力増幅器が発振しない範囲内で増幅利得を設定する方式が使用されている。
中継器の発振はネットワーク及びシステムに致命的であるので、上記増幅器の利得は、通常のアイソレーションより高い15〜20dBのマージンを有するように設定する。
したがって、増幅器の利得はおよそ40〜55dBである。これは、中継器の基本機能、すなわち十分なカバレッジ拡張又は電波陰影地域縮小の機能を制限することであり、RF中継器の最大の欠点でもある。
RF中継器が十分な効用性(utility)を有するおよそ80dBの増幅器利得を得るために、2つのアンテナ間のアイソレーション値は、約100dB以上に設定されなければならない。実際の状況で、上記値を満たすことは難しい。
従来は、RF中継器で2つのアンテナ間のアイソレーションを確保するために、高いアイソレーション値(FB(Front-to-Back)比が40dB以上)を確保するためのアンテナを使用するか、または2つのアンテナ間の距離を十分に離隔(3m以上)し、もしくはアンテナ方向を調整する技術を使用することができた。
しかしながら、高いアイソレーション値を確保するためのアンテナでは、反射器(reflector)のサイズを増加しなければならないため、重さ、コスト、及び風圧のような問題が発生する。
設置の際に2つのアンテナを十分に離隔させることは難しい。また、ケーブル長さによる価格及び信号損失が増加するという問題点がある。
信号が基地局から円滑に受信される方向とサービス地域の方向が固定されているため、アンテナの方向を調整してアイソレーション値を高める方法には限界がある。さらに、作業者がアンテナ方向を調整するときのアイソレーション値は、調整後に作業者がアンテナから遠く離れているときと異なるため、客観性が足りないという問題点があった。
周辺状況は中継器の設置場所により異なるため、中継器を設置する際に、2つのアンテナ間の十分なアイソレーションを確保するためにはアンテナの調整に対する多くの努力が要求される。
初期設置の際に、十分なアイソレーションを確保した場合でも時間が過ぎるに従って周辺状況も変わるようになる。例えば、建物のような障害物の変化、車両及び人の動きによってもアイソレーションが頻繁に変化するため、一般の状況で十分なアイソレーションを確保することはできないという問題点があった。
このように従来のRF中継器は、固定された偏波を放射するアンテナを使用するため、2つのアンテナ間のアイソレーションを確保するのに制限がある。したがって、中継器の性能は最大限に使用されることができない。
したがって、本願発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、2つのアンテナから放射される電磁波(electronic wave)の偏波方向(polarization direction)を能動的に可変させることによって、周辺状況に対応して最適なアイソレーションを確保することができるRF中継器を提供することにある。
本発明の他の目的は、ドナー及びサービスアンテナと中継器24を一つのレドーム(radome)内に設置することができるRF中継器を提供することにある。
上記のような目的を達成するために、本発明の一態様によれば、基地局と信号を送受信するドナーアンテナと、移動局と信号を送受信するサービスアンテナと、2つのアンテナ間の信号をフィルタリング及び増幅する中継器と、2つのアンテナ間のアイソレーションを検出するためのアイソレーション検出部の検出信号に応じてドナーアンテナ及びサービスアンテナのうちの少なくとも一つの偏波方向を可変的に選択する偏波可変部とを含むことを特徴とするRF中継器を提供する。
本発明は、アンテナから放射される偏波を能動的に可変させることによって中継器の周辺状況に応じた最適なアイソレーション(isolation)を確保することができる。
また、本発明は、偏波を可変させる方法でアイソレーションを確保できるため、2つのアンテナ間の距離を短縮させることができる。
さらに、本発明は、ドナー及びサービスアンテナと中継器をすべて一つのレドームに設置することができるため、サイズを縮小することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
図2は、本発明の第1実施形態によるブロック構成図である。図2に示すように、その構成は、基地局と信号を送受信するためのドナーアンテナ20と、移動局と信号を送受信するためのサービスアンテナ22と、2つのアンテナ間の信号をフィルタリング及び増幅する中継器24と、サービスアンテナ22の偏波方向を可変選択する第1スイッチ26とを含んでなる。
第1スイッチ26は、2つのアンテナ間のアイソレーションを検出する通常のアイソレーション検出部(図示せず)の検出信号に応じてスイッチング動作を遂行する。
基本的な動作において、ドナーアンテナ20を介して受信された信号は、中継器24でフィルタリング及び増幅され、サービスアンテナ22を介してサービス地域に放射される。
それに対して、サービス地域の移動局から放射された信号は、サービスアンテナ22を介して受信される。この受信された信号は、中継器24でフィルタリング及び増幅され、ドナーアンテナ20を介して基地局に伝送される。
通常、ドナーアンテナ20及びサービスアンテナ22の偏波方向は同一に固定される。しかしながら、サービスアンテナ22は、本発明の実施形態により2つの垂直及び水平偏波方向を有するように構成されることができる。第1スイッチ26は、偏波方向を選択するように構成されることができる。
すなわち、高いアイソレーションを有する偏波方向は、通常のアイソレーション検出器によって検出された信号に応じて選択されることができる。
一般に、アイソレーション検出器30は、図3のように示され得る。しかしながら、アイソレーション30が多様な方法で実現可能であるため、本発明の実施形態ではアイソレーション検出部を示していない。したがって、本発明は、特定の構成に限定されるものではない。
図3に示す例を参照すると、通常のアイソレーション検出器30のアイソレーション検出動作において、中継器24の入力端に接続される双方向カプラ(bidirectional coupler)31は、ドナーアンテナ20を介して受信された信号にパイロット信号ソース32から生成されたパイロット信号を結合し(couple)、この結合されたパイロット信号はサービスアンテナ22を介して放射されることが可能になる。その後、アイソレーション検出制御器33は、双方向カプラ31を通じてサービスアンテナ22からフィードバックされる信号を検出し、上記フィードバック信号に乗せられたパイロット信号の量を検出する。フィードバック信号に乗せられたパイロット信号を最初に挿入されたパイロット信号と比較すると、アイソレーションは差分値(difference value)を用いて測定することができる。しかしながら、アイソレーション検出方法は、必ずしもパイロット信号を用いることではない。
アイソレーション検出器の出力信号に対して、スイッチング動作は様々な方法で実現することができる。
一定の時間間隔でスイッチング動作を遂行した後に、垂直及び水平偏波方向のアイソレーションを検出し、このアイソレーションを各々比較する。最終のスイッチング動作は、より高いアイソレーションを有する方向に遂行することができる。
基準値が設定されると、現在状態のアイソレーション値は上記設定された基準値と比較される。このアイソレーション値が基準値より小さいと、スイッチング動作が遂行できる。
第1スイッチ26は、電気的、機械的、及び電気機械的(electromechanical)なスイッチを使用することができる。
一方、2つのアンテナは、垂直及び水平偏波方向を有する構成のみに限定されるものではない。すなわち、これらアンテナは、±45度の角度で傾斜した偏波方向、多重(multiple)偏波方向、分離された偏波方向、及び円形(circular)の偏波方向を有するように構成することができる。
アンテナが多重偏波を放射可能な構成に変化される場合に、スイッチ26は、偏波方向を選択できるスイッチング構造で構成される。
図4は、図2に第2スイッチ27を追加して、サービスアンテナだけでなくドナーアンテナの偏波方向も選択することができる構成を示す。
図6は、本発明の第2実施形態によるブロック構成図である。図6に示すように、その構成は、基地局と信号を送受信するためのドナーアンテナ20と、移動局と信号を送受信するためのサービスアンテナ22と、これらアンテナ間の信号をフィルタリング及び増幅する中継器24と、サービスアンテナ22に伝送される信号の位相を可変させることによって偏波方向を可変するための位相制御器(又は移相器)36とを含んでなる。
位相制御器36は、2つのアンテナ間のアイソレーションを検出する通常の検出器の検出信号に応じて動作する。
本発明の第2実施形態は、2つのアンテナの偏波方向が選択される場合に、移相器(phase shifter)36を用いて各アンテナに伝送される信号の位相を制御することによって実現される。
上述した位相制御を用いる場合には、偏波が多様な形態及び方向に設定することができる。また、連続偏波は、スイッチを用いてスイッチングせずに設定可能になる。
移相器36は、サービスアンテナ22だけでなくドナーアンテナ20にも設置されることができ、少なくとも一つの移相器が設置できる。
図7は、本発明の第3実施形態によるブロック構成図である。図7に示すように、その構成は、基地局と信号を送受信するためのドナーアンテナ20と、移動局と信号を送受信するためのサービスアンテナ22と、これらアンテナ間の信号をフィルタリング及び増幅するための中継器24と、サービスアンテナに伝送される信号の分配比を制御することによって偏波方向を可変するための可変分配器38とからなる。
可変分配器38は、2つのアンテナ間のアイソレーションを検出する通常の検出器の検出信号によって動作する。
本発明の第3実施形態は、2つのアンテナの偏波方向が選択される場合に、可変分配器38を用いて各アンテナに伝送される信号の分配比を制御することによって実現される。
本発明の実施形態において、可変分配器38は、移相器36とハイブリッドカプラで構成することができる。しかしながら、可変分配器38に限定されるものではない。また、可変分配器38は、ドナーアンテナ20に設置されることができる。
第1乃至第3実施形態において、アンテナの偏波方向を可変する動作は、最も高いアイソレーション値を有する偏波方向に可変でき、所定の周期で偏波方向を連続的に可変させることによって平均的アイソレーション値を有するように遂行されることができる。
上記アンテナの偏波方向を可変させる場合に、ドナーアンテナとサービスアンテナとの間の隔離距離は短縮でき、ドナーアンテナ、サービスアンテナ、及び中継器24は一つのレドーム内に設置することができる。
以上、本発明の詳細な説明において具体的な実施形態に関して説明したが、特許請求の範囲を外れない限り、様々な変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。したがって、本発明の範囲は、前述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。
従来のRF中継器を示すブロック構成図である。 本発明の第1実施形態によるブロック構成図である。 図2に一般的なアイソレーション検出器を含むブロック構成図である。 図2にスイッチング部をさらに含むブロック構成図である。 図2においてのアンテナの偏波方向のタイプを示す図である。 本発明の第2実施形態によるブロック構成図である。 本発明の第3実施形態によるブロック構成図である。
符号の説明
20 ドナーアンテナ
22 サービスアンテナ
24 中継器
26,27 RFスイッチ
30 アイソレーション検出器
31 双方向カプラ
32 パイロット信号
33 アイソレーション検出制御器
36 移相器
38 可変分配器

Claims (5)

  1. 基地局と信号を送受信するドナーアンテナと、
    移動局と信号を送受信するサービスアンテナと、
    前記2つのアンテナ間の信号をフィルタリング及び増幅する中継器と、
    前記2つのアンテナ間のアイソレーションを検出するためのアイソレーション検出部の検出信号に応じて前記ドナーアンテナ及びサービスアンテナのうちの少なくとも一つの偏波方向を可変的に選択する偏波可変部と、
    を含むことを特徴とするRF中継器。
  2. 前記偏波可変部は、
    前記アイソレーション検出部の検出信号により、スイッチング動作して前記ドナーアンテナ及びサービスアンテナのうちの少なくとも一つの偏波方向を可変選択するスイッチと、
    前記アイソレーション検出部の検出信号により、前記ドナーアンテナ及びサービスアンテナのうちの少なくとも一つに伝送される信号の位相を可変させることによって偏波方向を可変する位相制御部と、
    前記アイソレーション検出部の検出信号により、前記ドナーアンテナ及びサービスアンテナのうちの少なくとも一つに伝送される信号の分配比を制御することによって偏波方向を可変する可変分配部と、
    のうちの少なくとも一つで構成されることを特徴とする請求項1に記載のRF中継器。
  3. 前記ドナーアンテナと前記サービスアンテナとの間のアイソレーションを検出し、最も高いアイソレーションを有する方向にアンテナの偏波を制御するための制御信号を出力するアイソレーション検出部をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のRF中継器。
  4. 前記アンテナの偏波は一定周期で連続的に可変されることを特徴とする請求項1又は2に記載のRF中継器。
  5. 前記中継器は一つのレドーム内に設置されることを特徴とする請求項1又は2に記載のRF中継器。
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